JP2855967B2 - 楽音制御装置 - Google Patents

楽音制御装置

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JP2855967B2
JP2855967B2 JP4152499A JP15249992A JP2855967B2 JP 2855967 B2 JP2855967 B2 JP 2855967B2 JP 4152499 A JP4152499 A JP 4152499A JP 15249992 A JP15249992 A JP 15249992A JP 2855967 B2 JP2855967 B2 JP 2855967B2
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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、人間の手
指、手首、肘等の肢体各部における関節などの曲げを検
出し、該曲げに応じて楽音を制御する楽音制御装置に関
する。
【従来の技術】周知のように、自然楽器においては、弦
や鍵盤を弾いたり、管を吹いたりして楽音を形成するの
が一般的であり、また、電子楽器の多くは、鍵盤を弾く
ことによって楽音が発生される。
【0002】ところで、人間の自然な動作に基づいて楽
音を発生することが可能になると、従来の楽器における
弾くという感覚を離れた演奏操作となり、新たな演奏上
の楽しみや、新たな演奏効果を奏することができる。例
えば、手指、手首、肘、肩等の曲げ運動は、日常的な自
然な動作であると共に、ダンス等の振り付けにも用いら
れる場合が多い。したがって、これらの動きに基づいて
楽音を制御することができれば、この動作或いは曲げ運
動を取入れたダンスに応じて楽音制御を行う事が可能に
なる。そこで、このような観点から本出願人は、弾くと
いう概念を離れて、人間の手や足の曲げに応じて楽音を
制御する電子楽器を提案している。
【0003】この種の電子楽器においては、上述したよ
うに、人間の手や足などの曲げ角度を検出するための曲
げ角度検出器が用いられている。従来の曲げ角度検出器
では、2個のポテンションメータを組合せており、直交
する2つの方向に対する変化を検出して曲げ角度を得て
いた。
【0004】上述したような曲げ角度検出器を用いた楽
音制御装置では、動作が終了した時点の状態に応じて楽
音制御を行なう。例えば、大きな加速度で動作が停止し
た場合、すなわち、急峻に動作させた場合にはサステイ
ンの短い楽音を発生するように音源を制御し、小さな加
速度で動作が停止した場合、すなわちゆっくりと動作さ
せた場合にはサステインの長い楽音を発生するように音
源を制御していた。
【0005】ここでは、上記動作変化の検出に用いられ
る代表的な2つの従来技術について説明する。まず、第
1の従来技術では、2つのしきい値を備え、このしきい
値を横切る時間間隔を測定し、該時間間隔が短い場合に
は急峻に動作させたと判断し、該時間間隔が長い場合に
はゆっくりと動作させたと判断していた。また、第2の
従来技術では、所定のしきい値を越えてから所定時間後
の曲げ角度検出器の値を読み込むことによって動作変化
を判別していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した曲
げ角度検出器は周囲温度等の変化によってその出力にド
リフトを生じる。この結果、上記第1および第2の従来
技術による楽音制御装置では、角度検出器の出力自体で
楽音を制御するようにしているので、例え動作変化が同
一であっても、測定される時間間隔が異なってしまい、
楽音に対して同一の制御が行えないという問題を生じ
た。なお、上記ドリフトは温度以外の要素、例えば、曲
げ角度検出器と人体表面との間のずれによっても生じ
る。
【0007】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、環境変化による曲げ角度検出器の出力変化に対
して影響を受けにくい楽音制御装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、この発明では、演奏者の身体の一部の動作を
検出する動作検出手段と、前記動作検出手段の出力に基
づいて、前記動作の開始時期と前記動作の終了時期を検
出するタイミング検出手段と、前記動作開始時期と前記
動作終了時期との間の時間および動作量を検出するパラ
メータ検出手段とを具備し、前記時間および前記動作量
の少なくともいずれか1つの値に基づいて楽音を制御す
ることを特徴とする。
【0009】
【作用】演奏者の身体の一部の動作を動作検出手段によ
り検出し、該動作検出手段の出力に基づいて、前記動作
の開始時期と前記動作の終了時期をタイミング検出手段
により検出する。さらに、タイミング検出手段の出力に
基づいて、前記動作開始時期と前記動作終了時期との間
の時間および動作量をパラメータ検出手段により検出し
た後、上記時間および動作量の少なくともいずれか1つ
の値に基づいて楽音を制御する。
【0010】
【実施例】次に図面を参照してこの発明の実施例につい
て説明する。図1はこの発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。入力手袋1は演奏者の右手および左手
に装着される。図2は該入力手袋1の構成を示したもの
で、右手袋1aの各指には、指番号として親指から小指
にかけて、(0),(2),(4),(6)および
(8)の番号が付けられており、左手袋1bの各指に
は、(1),(3),(5),(7)および(9)の番
号が付けられている。また、入力手段1の各指の部分に
は、指の曲げ角度に応じて抵抗値が変化する曲げセンサ
2がそれぞれ設けられている。これらの曲げセンサ2
は、フレキシブルなベース部材上に形成された抵抗体か
らなっており、抵抗体の抵抗値は図示しない所定の検出
回路により検出され、抵抗値の変化に応じて電圧が変化
するアナログ信号に変換された後、図1に示すA/Dコ
ンバータ3に供給される。なお、指の曲げが深いほど、
A/Dコンバータ3に供給されるアナログ信号の電圧は
高くなる。
【0011】A/Dコンバータ3は、上記アナログ信号
をデジタル信号に変換した後、それをマイクロコンピュ
ータ4に供給する。マイクロコンピュータ4は、CP
U、ROM、RAM、タイマ等により構成されるもので
あって、電子楽器全体の制御を行なう制御手段として用
いられ、特に、本実施例では、上記入力手袋1に設けら
れた曲げセンサの抵抗値の変化に基づいて、指の曲げ開
始から曲げ終了までの時間、曲げ量、曲げ速度、曲げ加
速度等を算出する。次に、機能スイッチ5は、電子楽器
のパネル上に設けられた複数のスイッチやボリューム等
から構成されており、音色、リズム等が設定される。表
示器6は、機能スイッチ群5により設定されたデータや
電子楽器の状況を表示する。また、音源回路7は上記入
力手袋1および機能スイッチ群5によって設定されたパ
ラメータに従って楽音信号(デジタルデータ)を合成
し、これをサウンドシステム8へ供給する。サウンドシ
ステム8は、上記楽音信号をアナログ信号に変換した
後、図示しないスピーカによって楽音を発音する。
【0012】次に、上述した構成による全体動作につい
て、図3に示すフローチャートを参照して説明する。図
3は本実施例の全体動作を説明するためのフローチャー
トである。なお、当該フローチャートによる処理は、所
定の割込み処理等により、所定の時間間隔で繰り返し実
行される。まず、ステップSA1において、現速レジス
タCV(以下、現速CVとし、他のレジスタも同様)に
現在の速度が格納され、現加CAに現在の加速度が格納
され、さらに、現位CPに現在の指の位置が格納され
る。次に、ステップSA2において、上記現速CV、現
加CAおよび現位CPに基づいて、現在、指が動いてい
るか否かを判断する。ここで、まだ、指を動かしていな
い場合には、上記ステップSA2における判断結果は
「NO」となり、ステップSA7へ進む。ステップSA
7では、指が止ったか否かを判断する。この場合、ま
だ、指は動いていないので、ステップSA7における判
断結果は「NO」となり、当該処理をそのまま終了す
る。
【0013】次に、上述した状態から指を動かすと、ま
ず、ステップSA1において、各データがそれぞれ現速
CV、現加CAおよび現位CPに格納される。そして、
ステップSA2における判断結果が「YES」となりス
テップSA3へ進む。ステップSA3では、指の曲げが
開始されたか否かを判断する。この場合、ステップSA
3における判断結果は「YES」となり、ステップSA
4へ進む。ステップSA4では、現在の時刻が始時ST
に格納されるとともに、現在の指の位置が始位SPに格
納される。次に、ステップSA5へ進み、現在の速度、
すなわち現速CVと、配列である速度[1]〜[N]と
を比較し、該速度[1]〜[N]に速度順に格納する。
言換えると、速度順に並べ換える。この場合、上記指曲
げの速度は、初めてのデータであるため、速度[1]に
格納される。
【0014】次に、ステップSA6へ進み、現在の加速
度、すなわち現加CAと、配列である加速[1]〜
[N]とを比較し、該加速[1]〜[N]に加速度順に
格納する。言換えると、加速度順に並び換える。この場
合、上記指曲げの加速度は、初めてのデータであるた
め、加速[1]に格納される。そして、当該処理を終了
する。次に、当該処理が実行されると、この時、指がま
だ止められておらず、移動中であると、前述したステッ
プSA3における判断結果は「NO」となり、ステップ
SA5およびステップSA6へ進み、各ステップにおい
て、その時点の現速CVと現加CAとをそれぞれの配
列、速度[1]〜[N]および加速[1]〜[N]に降
順に格納される。そして、指が所定の位置で停止する
と、ステップSA2における判断結果が「NO」とな
り、ステップSA7へ進む。この場合、指が停止したの
で、ステップSA7における判断結果は「YES」とな
り、ステップSA8へ進む。ステップSA8では、ま
ず、曲げ開始から曲げ停止までに要した時間として、
要時TTに現時CTから始時STを減算した値が格納さ
れる。次に、曲げ開始から曲げ停止までの動作量とし
て、動作量MAに現位CPから始位SPを減算した値が
格納される。
【0015】さらに、任意のX番目の速度として、速
度Vxに速度[X]が格納される。また、曲げ開始か
ら曲げ停止までの平均速度として、平均速度AVに速度
[1]〜[N]の合計をNで除算した値が格納され、
任意のY番目の加速度として、加速度Ayに加速[Y]
が格納される。さらに、曲げ開始から曲げ停止までの
平均加速度として、平均加速度AAに加速[1]〜
[N]の合計をNで除算した値が格納される。次に、ス
テップSA9へ進み、上記ステップSA8において求め
た要時TT、動作量MA、速度Vx、平均速度AV、加
速度Ayおよび平均加速度AAの少なくとも1つに従っ
た楽音制御信号を音源7に供給する。本実施例では、例
えば、動作量MAを用いて、該動作量MAが大きな値の
時には、残響成分の多い、スケール感のある楽音を合成
するような楽音制御信号を音源に供給する。一方、動作
量MAが小さい時には、残響成分の少ない楽音を合成す
るような楽音制御信号を供給する。
【0016】また、要時TTを用いて、該要時TTの値
が小さい時には、高域成分の多い、明るい楽音を合成す
るような楽音制御信号を音源に供給する。一方、要時T
Tの値が大きい時には、ノイズ成分の少ない、立上がり
の遅い楽音を合成するような楽音制御信号を供給する。
上述した以外にも、例えば、要時TTおよび動作量MA
の双方を用いて、動作量MA/要時TT(すなわち、平
均加速度)の値に応じたベロシティを有する楽音を合成
するようにしてもよい。このようにすると、電気的なオ
フセットやノイズの影響を受けにくくなる。また、要時
TT、動作量MAの双方を用いて、(動作量MA/要時
TT)+動作量MAの値に応じたベロシティを有する楽
音を合成するようにしてもよい。このようにすると、速
く、かつ、大きく動かした時には、大きなベロシティの
楽音が発音され、ゆっくり、かつ、小さく動かした時に
は、小さなベロシティの楽音が発音される。このような
制御によれば、演奏者の感覚に非常に適合した楽音が発
音される。
【0017】次に、上述した動作の詳細について、図4
ないし図7に示すフローチャートを参照して説明する。
図4は本実施例の動作を説明するためのメインルーチン
である。この図において、まず、ステップSB1におい
て、初期設定が行なわれる。次に、ステップSB2にお
いて、以下のステップSB3およびステップSB4の処
理を行なってから所定時間t(秒)が経過したか否かを
判断し、所定時間が経過していない場合には、ステップ
SB3およびSB4をバイパスしてステップSB5に進
み、所定時間が経過した場合にはステップSB3に進
む。ステップSB3では、図5に示す右手検出処理ルー
チンが行なわれる。 [右手検出処理ルーチン]右手検出処理ルーチンでは、
ステップSC1において、変数iに「0」を代入する。
次に、ステップSC2において、変数FD(i)にi番
目の指の曲げデータを取り込む。ここで、i番目の曲げ
データは、右手検出処理ルーチンがm回起動される間記
憶されている。そして、ステップSC3において、OF
D(i)にnサンプル(n<m)前の曲げデータを取り
込み、ステップSC4へ進む。ステップSC4では、速
度SPD(i)に上記変数FD(i)−変数OFD
(i)を格納する。すなわち、nサンプル前の位置から
現在の位置までの曲げ速度が速度SPD(i)に格納さ
れる。次に、ステップSC5において、速度SPD
(i)が所定のしきい値STH(i)を初めて越えたか
否かにより、スタートイベントが生じたか否かを判断す
る。これによって、指の僅かな変化を曲げ開始と誤判断
しなくなる。ここで、スタートイベントが生じた場合、
すなわち右手の指が曲げられ始めたと判断した場合に
は、上記ステップSC5における判断結果は「YES」
となり、ステップSC6へ進む。
【0018】ステップSC6では、指が曲げられた時点
における曲げ角度FD(i)を曲げ開始角度IFD
(i)に格納し、曲げ開始時刻として時刻TIMEを曲
げ開始時刻ITD(i)に格納する。なお、開始時刻等
の時刻TIMEは、図6に示すタイマ割込みルーチンの
ステップSD1においてインクリメントされる。次に、
ステップSC7において、最大速度が格納される最大速
度MPS(i)に「0」が格納される。一方、ステップ
SC5における判断結果が「NO」の場合、すなわち、
指が曲げられていない場合、または指が既に曲げられて
停止するまでの間の移動中にある場合には、ステップS
C8へ進む。ステップSC8では速度SPD(i)が最
大速度MPS(i)より大ならば、最大速度MPS
(i)に速度SPD(i)を格納する。言換えると、こ
こでは、前述した図3のステップSA5で行なったよう
な速度順に並び換えるのではなく、最大速度のみを最大
速度MPS(i)に残している。
【0019】次に、上述したステップSC7またはSC
8が終了すると、ステップSC9へ進み、変数iが
「8」以上になったか、すなわち右手の全ての指につい
てデータを取り込んだか否かを判断する。まだ、全ての
指についてのデータが取り込まれていない場合には、ス
テップSC9における判断結果は「NO」となり、ステ
ップSC10へ進む。ステップSC10では、変数iを
「2」だけインクリメントし、変数iを次の指番号と
し、ステップSC2へ戻る。そして、順次、指番号
「2」、「4」、「6」および「8」についてデータを
取り込む。そして、全ての指に関するデータの取り込み
が終了すると、ステップSC9における判断結果が「Y
ES」となり、ステップSC11へ進む。この時点で、
各指に対応する最大速度MSP(i)には最大速度が格
納される。ステップSC11では、変数maxの指が停
止したか否かを判断する。具体的には、速度SPD
(i)が所定のしきい値STH(i)以下であるか否か
を判断する。なお、変数maxには、動いている指の中
で最も深く曲げられている指の番号、すなわち、速度S
PD(i)≧STH(i)が成立する中で、変数FD
(i)が最大の指番号が格納されている。上記ステップ
SC11における判断結果が「NO」の場合、すなわち
最も深く曲げられている指がまだ停止していない場合に
は、ステップSC12へ進む。そして、ステップSC1
2において、変数maxに上記条件の指番号を格納す
る。
【0020】一方、変数maxに格納された指番号の指
が停止すると、上記ステップSC11における判断結果
が「YES」となり、ステップSC13へ進む。ステッ
プSC13では、ベロシティデータを生成して、これを
変数Cへ代入する。ベロシティデータの生成は、次のよ
うに行なわれる。まず、現在の曲げ角度FD(ma
x)から曲げ開始角度IFD(max)を減算し、これ
を変数Aに格納する。次に、最大速度MSP(ma
x)を変数Bに格納する。そして、それぞれの変数A
およびBに重み付けを行なうために、X・A+Y・B
(X,Yは重み付け係数)として変数Cに格納する。本
実施例では、上記変数Cをベロシティデータとして用い
ている。次に、ステップSC14へ進み、上記ベロシテ
ィデータとしての変数Cと、後述する左手袋によるキー
コードKCD(max)と、キーオン信号とを音源7に
供給する。音源7では、これらのパラメータに基づいて
楽音信号を合成し、該楽音信号をサウンドシステム8へ
供給する。サウンドシステム8では、楽音信号をアナロ
グ信号に変換した後、スピーカにより発音する。そし
て、ステップSC12へ進み、変数maxに上記条件の
指番号を格納し、当該処理を終了してメインルーチンへ
戻る。
【0021】メインルーチンでは、次に、図7に示すス
テップSB4の左手検出処理ルーチンへ進む。 [左手検出処理ルーチン]左手検出処理ルーチンでは、
まず、ステップSE1において、曲げ角度FD(i)
(i=1,3,5,7,9)に左手の各指の曲げデータ
を取り込む。次に、ステップSE2へ進み、各指の曲げ
量を各指のしきい値と比較し、しきい値を越えていた場
合には、指が曲げられたと判定して指オンデータFON
(i)に「1」を格納する。なお、しきい値を越えてい
ない場合には、指が曲げられていないと判定して「0」
が格納される。次に、ステップSE3へ進み、指オンデ
ータFON(i)の組み合わせに応じて、右手で演奏さ
れる楽音の音高を算出する。ここで、音高の算出方法に
ついて、説明する。本実施例では、音高の算出のために
図8(a),(b)および(c)に示す3つのテーブル
を用意している。図8(a)は左手の親指の指オンデー
タFON(1)に対する右手の各指のスケール指定デー
タテーブルである。指オンデータFON(1)の「0」
に対しては、右手の親指(i=0)に「0」、人差し指
(i=2)に「2」、中指(i=4)に「4」、薬指
(i=6)に「5」および小指(i=8)に「7」のス
ケール指定データFN0(i)が格納されている。
【0022】また、指オンデータFON(1)の「1」
に対しては、右手の親指(i=0)に「5」、人差し指
(i=2)に「7」、中指(i=4)に「9」、薬指
(i=6)に「11」および小指(i=8)に「12」
のスケール指定データFN1(i)が格納されている。
すなわち、左手の親指が曲げられていない場合には、右
手の各指には、それぞれ「0(ド)」,「2(レ)」,
「4(ミ)」,「5(ファ)」および「7(ソ)」が割
当てられる。一方、左手の親指が曲げられている場合に
は、右手の各指には、それぞれ「5(ファ)」「7
(ソ)」,「9(ラ)」,「11(シ)」および「12
(ド)」が割当てられる。また、図8(b)は左手の人
差し指の指オンデータFON(3)およびFON(5)
の組み合わせによるオクターブ指定データテーブルであ
る。FON(3)およびFON(5)の組み合わせに応
じて発音する楽音のオクターブを指定するデータOCT
が格納されており、FON(2),FON(3)が
「0」,「0」を基準の「5」として、それぞれ
「4」,「6」および「7」が格納されている。
【0023】すなわち、左手の人差し指および中指が曲
げられていない場合には、オクターブ指定データを
「5」として、これを基準とする。また、左手の人差し
指が曲げられておらず、かつ、中指が曲げられている場
合には、オクターブ指定データを「4」として、上記の
場合に対して1オクターブ下げるようにする。また、図
8(c)は左手の薬指の指オンデータFON(7)およ
び左手の小指の指オンデータFON(9)の組み合わせ
による半音(#b)指定データテーブルである。FON
(7)およびFON(9)の組み合わせに応じて発音す
る楽音の半音を指定する半音データHTが格納されてお
り、FON(7),FON(9)が「0」,「0」を基
準の「±0(ナチュラル)」として、それぞれ「−1
(フラット)」,「+1(シャープ)」および「±0
(ナチュラル)」が格納されている。すなわち、左手の
薬指および小指が曲げ状態に応じて、発音される楽音を
半音上げたり、半音下げたりの制御を行なうようにして
いる。
【0024】上述したステップSE3では、これらのテ
ーブルのデータを用いて楽音の音高を次式に従って算出
する。指オンデータFON(1)が「0」の時、 KCD(i)=FN0(i)+(12×OCT)+HT となり、指オンデータFON(1)が「1」の時、 KCD(i)=FN1(i)+(12×OCT)+HT となる。以上の処理が終了すると、当該処理を終了して
メインルーチンへ戻る。メインルーチンでは、ステップ
SB5へ進み、機能スイッチによる音色の切換え等に応
じて、その他の処理を行なった後、ステップSB2へ戻
り、上述した処理を繰り返し実行する。以上のように、
本発明によれば、曲げ検出器出力のドリフトの影響を受
けにくい動作開始から終了までの時間、動作量等によっ
て楽音を制御するようにしている。
【0025】なお、右手検出処理ルーチンにおいて、ベ
ロシティデータCの算出方法について述べたが、これ以
外に曲げ開始から曲げ停止までの時間も考慮してもよ
い。この場合、例えば、ベロシティデータCの代りに、
時間データDとして時刻TIMEから曲げ開始時刻IT
D(max)を減算した値を用いて、時間データDが小
の時には、立上がりの早い(鋭い)楽音を発音するよう
にしてもよい。また、最大速度MSP(max)だけで
なく、2番目に速いデータ、3番目に速いデータを代り
に用いたり、それらの平均値を用いてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、演奏者の身体の一部の動作を動作検出手段により検
出し、該動作検出手段の出力に基づいて、上記動作の開
始時期と動作の終了時期をタイミング検出手段により検
出し、さらに、タイミング検出手段の出力に基づいて、
動作開始時期と動作終了時期との間の時間および動作量
をパラメータ検出手段により検出した後、上記時間およ
び動作量の少なくともいずれか1つの値に基づいて楽音
を制御するようにしたため、環境変化による曲げ角度検
出器の出力変化に対して影響を受けにくいという利点が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】 図1に示す入力手段の構成を示す概念図であ
る。
【図3】 本実施例の全体処理を示すフローチャートで
ある。
【図4】 本実施例の詳細な動作を説明するためのメイ
ンルーチンを示すフローチャートである。
【図5】 同実施例の動作を説明するための右手検出処
理ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 同実施例のタイマ割込みによる割込みルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図7】 同実施例の左手検出処理ルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図8】 (a)は指オンデータFON(i)に対する
右手の各指のスケール指定データテーブル、(b)は指
オンデータFON(2)およびFON(3)の組み合わ
せによるオクターブ指定データテーブル、(c)は指オ
ンデータFON(4)およびFON(5)の組み合わせ
による半音(#b)指定データテーブルを示す図であ
る。
【符号の説明】
1……入力手袋(動作検出手段)、4……マイクロコン
ピュータ(タイミング検出手段、パラメータ検出手
段)、7……音源回路(楽音合成手段)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏者の身体の一部の動作を検出する動
    作検出手段と、 前記動作検出手段の出力に基づいて、前記動作の開始時
    期と前記動作の終了時期を検出するタイミング検出手段
    と、 前記動作開始時期と前記動作終了時期との間の時間およ
    び動作量を検出するパラメータ検出手段とを具備し、 前記時間および前記動作量の少なくともいずれか1つの
    値に基づいて楽音を制御することを特徴とする楽音制御
    装置。
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