JP2855384B2 - 自動演奏ピアノ - Google Patents

自動演奏ピアノ

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JP2855384B2
JP2855384B2 JP4119569A JP11956992A JP2855384B2 JP 2855384 B2 JP2855384 B2 JP 2855384B2 JP 4119569 A JP4119569 A JP 4119569A JP 11956992 A JP11956992 A JP 11956992A JP 2855384 B2 JP2855384 B2 JP 2855384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音楽演奏情報に応じて
鍵盤やペダルを駆動することにより自動的にピアノ演奏
を行う自動演奏ピアノに関し、特にソフトペダルによる
弱音効果を発揮させる技術に関する。
【0002】近年、アコースティックピアノに自動演奏
機構を装備し、予め記憶された音楽演奏情報に基づき駆
動機構を作動せしめて鍵盤やペダルを操作することによ
り音楽を演奏する自動演奏ピアノが実用に供されてい
る。
【0003】かかる自動演奏機構は、アップライト型ピ
アノ、グランド型ピアノの何れにも適用される。しか
し、アップライト型ピアノとグランド型ピアノとは、本
来的に演奏品位に差があり、この差は自動演奏機構を用
いて演奏する場合も同じである。従って、自動演奏機構
が装備されたアップライト型ピアノにおいて、その演奏
品位をグランド型ピアノに近づけたいという要望があ
る。
【0004】
【従来の技術】従来の自動演奏ピアノは、例えば鍵番号
・打鍵強度・時間情報等からなる音楽演奏情報を予めフ
ロッピーディスク装置等の記憶装置に記憶せしめてお
き、例えば操作パネルから演奏開始が指示されることに
より、上記記憶装置から音楽演奏情報が読み出され、該
読み出された音楽演奏情報に応じてピアノの鍵盤やペダ
ルが駆動されて自動的に音楽が演奏されるようになって
いる。
【0005】更に詳しく言えば、記憶装置には、予め、
イベント情報の集合からなる音楽演奏情報を記憶してお
く。1イベント情報は、例えば図4(A)に示すよう
に、識別符号・鍵番号・打鍵強度・時間情報から構成さ
れる。
【0006】演奏開始が指示されると、記憶装置から音
楽演奏情報中の1イベント情報を読み出し、当該イベン
ト情報に含まれる時間情報を調べる。そして、時間情報
が該イベントを実行すべきタイミング(時刻)に合致し
たときに、該イベント情報の実行、つまり押鍵又は離鍵
等の動作を行わしめる。
【0007】イベント情報を実行するタイミングは、次
のようにして検出される。即ち、クロックに同期して時
間を計数する時間カウンタを備え、該時間カウンタの値
と、読み出したイベント情報中の時間情報とを比較し、
これらが一致したときイベントを実行すべきタイミング
が到来したことを判断する。
【0008】そして、音楽演奏情報中で指定されてい
る、どの鍵(鍵番号)を、どのくらいの強さ(打鍵強
度)で演奏するかの情報に基づいて平均電力を決定し、
ソレノイドを駆動する。これにより、ソレノイドに連結
された鍵が、上記平均電力に応じた強さ(速さ)で押鍵
又は離鍵されて所定の楽音が演奏される。
【0009】なお、ペダルの押下又は離反の動作におい
ては上記鍵の場合のように打鍵強度情報は用いられず、
一定の強度で時間情報に従って駆動される。
【0010】1イベント情報の実行を終了すると、新た
に次のイベント情報を記憶装置から読み出して同様の処
理を行う。かかる動作を繰り返すことにより楽曲の演奏
が行われることになる。
【0011】ところで、アコースティックピアノは、ア
ップライト型であるとグランド型であるとに拘わらずソ
フトペダル機構を備えているのが一般的である。このソ
フトペダル機構は、ソフトペダルを踏み込むことにより
打鍵した音を柔らかくし、所定の音楽的効果(以下、
「弱音効果」という)を発揮させるために使用される。
【0012】しかしながら、現在のアップライト型ピア
ノとグランド型ピアノのソフトペダル機構は以下のよう
に異なっており、その効果も相違する。
【0013】即ち、グランド型ピアノは、ソフトペダル
を踏み込むと、鍵盤アクション系自体が所定方向に移動
し、弦とハンマーとの位置関係にズレを生じさせる。こ
れにより、例えばソフトペダルを踏み込まない状態では
3本の弦を打って発音していたものが、ソフトペダルを
踏み込むことにより2本の弦を打って発音する状態にな
り、ソフトペダルを踏み込んだ時の弱音効果が明確に表
現される。
【0014】これに対し、アップライト型ピアノにおい
ては、ソフトペダルを踏み込むと、ハンマーの初期位置
を設定しているハンマーレールが所定方向に移動する。
これによりハンマーが移動し、ハンマーと弦との間の距
離が、ソフトペダルを踏み込まない時の三分の二程度に
短かくなる。この状態でハンマーが打弦を行うことによ
り弱音効果が得られる。しかし、この場合、聴感上の弱
音感は殆ど感じられないというのが現状である。
【0015】ところで、自動演奏装置による演奏におい
ても、上述したように、ペダル又はその構造部品をソレ
ノイドにより駆動する構造となっているため、人が演奏
した場合と同様のソフトペダルの弱音効果しか得られな
い。
【0016】即ち、グランド型ピアノとアップライト型
ピアノのソフトペダルによる弱音効果は、上記したよう
に、構造上の相違から大きい差があり、特に演奏品位は
格段にグランド型ピアノの方が勝る。従って、同じ演奏
ソフトウエアで自動演奏させた時に、その演奏品位の差
は歴然としたものとなってしまう。
【0017】また、アップライト型ピアノにおいて、ソ
フトペダルによる弱音効果をより大きく発揮させるため
に、ハンマーの位置を決定するハンマーレールの移動距
離を大きくし、より弦に近づけようとすると、移動時の
勢いでハンマーが弦に当たって発音されてしまうという
不都合が発生する。
【0018】従って、アップライト型自動演奏ピアノに
おいては、ソフトペダルによる弱音効果は殆ど期待でき
ない状態にあり、極端な場合は、ソフトペダル駆動機構
は設けないという自動演奏ピアノも存在する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のアップライト型自動演奏ピアノでは、ソフトペダルに
よる弱音効果が期待できず、演奏品位がグランド型自動
演奏ピアノに比して著しく劣るという欠点を有してい
た。
【0020】この発明は、かかる事情に鑑みてなされた
もので、アップライト型自動演奏ピアノにおいても、グ
ランド型自動演奏ピアノに匹敵するソフトペダルによる
弱音効果が得られ、演奏品位を著しく向上させることの
できる自動演奏ピアノを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記目的を達成するために、少なくともソフトペダルイ
ベント情報及び鍵イベント情報を含む演奏情報に基づ
き、鍵を駆動して打弦し、楽音を発生する自動演奏ピア
ノにおいて、演奏の時間経過に伴い発生するソフトペダ
ルイベント情報のオンまたはオフの履歴を保持するソフ
トペダル履歴保持手段と、演奏の時間経過に伴い発生す
る鍵イベント情報のオンイベントが示す鍵を、その打鍵
強度情報に応じた強度で駆動する鍵駆動手段と、前記鍵
イベント情報のオンイベントが発生した際に、前記ソフ
トペダル履歴保持手段がオンを保持している場合は、該
鍵イベント情報のオンイベントが示す鍵域に応じて当該
鍵の打鍵強度情報を変換して前記鍵駆動手段に与える制
御手段と、を備え、ソフトペダル機構を駆動させること
なく弱音効果が得られることを特徴とする。
【0022】また、同様の目的で、請求項2記載の発明
は、前記制御手段が、演奏の時間経過に伴い発生する鍵
イベント情報のオンイベントが示す鍵域に応じて、その
打鍵強度情報をソフトペダルイベント情報の弱音特性に
対応して変換することを特徴とする。
【0023】
【作用】ピアノにおいては、ソフトペダルを踏み込まな
い状態で打鍵した場合に、該打鍵によりハンマーが動作
して3本弦を打弦する鍵域(図2(a)参照)、2本弦
を打弦する鍵域(図2(b)参照)及び1本鍵を打弦す
る鍵域(図2(c)参照)がある。
【0024】一方、グランド型ピアノにおいてソフトペ
ダルを踏み込むと、ハンマーが弦に直交する方向に所定
距離だけ移動し、図2(d)〜(f)に示すように、3
本の弦に接していたものは2本の弦に接し、2本の弦に
接していたものは2本の弦に接するが1本はハンマーの
端部に接し、1本の弦に接していたものは1本の弦に接
するがハンマーの端部に接して、それぞれ打弦するよう
に変更される。
【0025】このように、ソフトペダルを踏み込むこと
により、鍵域に応じて打弦する弦の数が減り又は端部で
打弦するように変更されるので、全鍵において弱音にな
るとともに鍵域に応じて弱音効果の程度が異なってくる
という特性を有している。
【0026】本発明は、上記のようにソフトペダルによ
る弱音効果は、打鍵強度及び打鍵される鍵の鍵域に依存
するという特性に着目してなされたものである。
【0027】即ち、本発明においては、鍵域に応じた変
換特性でもって打鍵強度情報を変換する制御手段(変換
手段)を鍵域毎に複数用意しておく。
【0028】そして、入力手段から音楽演奏情報が入力
され、この入力された音楽演奏情報中にソフトペダルイ
ベント情報があった場合は、当該自動演奏ピアノのソフ
トペダルがオン又はオフにされた旨をソフトペダル履歴
保持手段に保持する。
【0029】かかる状態において鍵イベント情報が入力
され、その際、上記ソフトペダル履歴保持手段にソフト
ペダルのオンが保持されていれば、該鍵イベント情報に
含まれる鍵番号が属する鍵域に対応した変換手段を選択
する。
【0030】そして、同じく鍵イベント情報に含まれる
打鍵強度情報を、上記選択された変換手段により変換
し、新しい打鍵情報を得る。そして、得られた打鍵強度
情報に応じた強度で駆動させて打鍵させるようにしたも
のである。
【0031】これにより、鍵イベント情報に含まれる打
鍵強度情報の変換という簡単な処理でソフトペダルの押
下による弱音効果と同様の効果を発揮させることができ
る。
【0032】また、鍵イベント情報に含まれる鍵番号が
属する鍵域に応じて打鍵強度情報の変換を行うのでグラ
ンド型ピアノのソフトペダルを押下した場合と同等の弱
音効果が得られ、これをアップライト型ピアノに適用す
るとグランド型ピアノに匹敵する演奏品位を得ることが
できるものとなっている。
【0033】また、実際のソフトペダルを駆動すること
なく、打鍵強度を制御することにより弱音効果を発生さ
せるので、ソフトペダルの駆動機構が不要となり、自動
演奏ピアノを簡単且つ安価に構成することができるとい
う利点がある。
【0034】
【0035】
【0036】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
つき詳細に説明する。なお、本発明は、記録・再生用自
動演奏ピアノ又は再生用自動演奏ピアノの何れにも適用
できるものであるが、記録のための構成は本発明の要旨
とは直接関係しないので、再生用自動演奏ピアノの例に
ついて説明する。
【0037】図1は、本発明の自動演奏ピアノの一実施
例の構造を一部省略して示す側面図である。図におい
て、10はピアノ本体であり、該本体10の中にピアノ
として機能させるための諸機構及び自動演奏装置として
機能させるための諸機構が設けられている。
【0038】ピアノとして機能させるための機構は、通
常、鍵盤アクション系とペダルアクション系とに大別さ
れる。これらの構成及び動作は周知であるので、以下簡
単に説明する。
【0039】鍵盤アクション系は、棚板17、この棚板
17上に配置されるキー18、キー18の押下により回
動するハンマー19、このハンマー19の回動により打
弦される弦20及び離鍵された際に弦の振動(発音)を
抑止するダンパー24とにより構成される。
【0040】棚板17は、ピアノ本体10と一体に形成
され、固定部をなすものである。キー18は、棚板17
に設けられた突起部に、その略中央部が載置されて揺動
自在に支持される。このキー18の他端部は、ハンマー
19の駆動機構及びダンパー24の駆動機構に連結され
ている。
【0041】かかる構成において、キー18の一端部が
押下されると、該キー18の他端部は棚板17の突起部
を中心に回動し図中上方へ動く。これによりハンマー1
9の駆動機構が作動してハンマー19を弦20方向へ回
動させると同時に、ダンパー24の駆動機構が作動して
ダンパー24を弦20から離間させる。これによりハン
マー19が弦20に衝突して発音が行われることにな
る。
【0042】また、キー18の押下が解除されると、該
キー18の他端部は棚板17の突起部を中心に回動し図
中下方へ動く。これによりハンマー19の駆動機構が動
作してハンマー19を弦20から離れる方向へ回動させ
ると同時に、ダンパー24の駆動機構が作動してダンパ
ー24を弦20に接触させる。これにより弦20の振動
がダンパー24により抑止され消音されることになる。
【0043】ペダルアクション系は、ラウドペダル22
と、このラウドペダル22に連結される天秤21と、こ
の天秤21に連結される突揚棒23とにより構成され
る。
【0044】ラウドペダル22は、その一端部がピアノ
本体10(固定部)に回動自在に支持され、その略中央
部と天秤21の一端部とが例えばシャフトにより連結さ
れている。天秤21は、その略中央部がピアノ本体10
(固定部)に揺動自在に支持され、この天秤21の他端
部には、突揚棒23の一端部が取付けられている。
【0045】突揚棒23の他端部は上記ダンパー24の
駆動機構に至り、ダンパーロッド25が連結されてい
る。このダンパーロッド25は、突揚棒23の上下動に
よりロッドヒンジを支点として回転し、ダンパー24の
弦20に対する接離を制御するようになっている。
【0046】かかる構成において、ラウドペダル22が
踏み込まれると、該ラウドペダル22に連結されている
天秤21の一端部が図中下方へ押し下げられる。これに
より、天秤21の他端部とともに突揚棒23が押し上げ
られ、この突揚棒23の他端部に連結されたダンパーロ
ッド25が回転し、ダンパーレバーが弦20から離れる
方向に移動される。
【0047】これにより、ダンパー24が弦20から離
間され、弦20の振動の抑止機能が解除される。この状
態で打鍵を行うと、消音までに長時間を要する大きい音
が発生される。
【0048】一方、自動演奏装置は上記のように構成さ
れるピアノのキー18及びラウドペダル22を電気的に
作動させ、自動的に演奏を行わせるものである。
【0049】自動演奏装置を構成する要素は、主とし
て、回路基板11、ケーブル12、制御装置13、キー
ソレノイド14及びラウドペダルソレノイド15により
成る。
【0050】回路基板11は、当該自動演奏ピアノを動
作させるための電気回路を搭載する基板であり、ピアノ
本体10の所定部位に取り付けられている。この回路基
板11には、ケーブル12を介して制御装置13が接続
されている。また、この回路基板11には、ケーブルを
介してキーソレノイド14及びラウドペダルソレノイド
15が接続され、所定の駆動信号が供給されるようにな
っている。この回路基板11に搭載される電気回路の詳
細については後述する。
【0051】制御装置13は、独立の筐体にて構成さ
れ、例えばピアノ本体10の屋根上に載置される。この
制御装置13には、操作スイッチ部30、ディスプレイ
装置31及び記憶装置32が設けられている(図3参
照)。
【0052】操作スイッチ部30は、当該自動演奏ピア
ノを制御するための各種操作スイッチで構成されてい
る。この操作スイッチには、音量を調整する「音量操作
子」、自動演奏の開始を指示する「スタートスイッ
チ」、テンポ速度を指示する「テンポ指示スイッチ」等
(いずれも図示しない)が含まれる。この操作スイッチ
部30の各スイッチの状態は、ケーブル12を介して回
路基板11に送られるようになっている。
【0053】ディスプレイ装置31は、例えばLCDに
より構成されるものであり、装置の各種状態やメッセー
ジを表示するために使用される。例えば、自動演奏が開
始されると、演奏時間を表示するためにこのディスプレ
イ装置31が用いられる。このディスプレイ装置31
は、回路基板11からケーブル12を介して送られてく
るデータにより表示制御される。
【0054】記憶装置32は、例えばフロッピーディス
ク装置で構成されるものである。この記憶装置32には
音楽演奏情報(詳細は後述する)が記憶されたフロッピ
ーディスク16が装着されるようになっている。このフ
ロッピーディスク16に記憶された音楽演奏情報は、記
憶装置32により読み取られ、ケーブル12を介して回
路基板11に送られて発音に供されるようになってい
る。
【0055】キーソレノイド14は、棚板17の所定部
位に設けられた収納部に固着される。このキーソレノイ
ド14の可動部はキー18の一方の端部(人が打鍵する
位置の反対側の端部)に連結される。そして、回路基板
11からキーオンの制御信号が供給されるとキーソレノ
イド14の可動部が突出し、キー18の一端部が図中上
方向に押し上げられる。
【0056】ラウドペダルソレノイド15は、ピアノ本
体10の所定部位に固着される。このラウドペダルソレ
ノイド15の可動部は天秤21の一方の端部(ラウドペ
ダル22に連結されている部位と反対側の端部)に連結
される。そして、回路基板11からラウドペダルオンの
制御信号が供給されるとラウドペダルソレノイド15の
可動部が引っ込み、突揚棒23が図中上方向に押し上げ
られる。
【0057】以上の構成において、自動演奏を行う場合
の動作について説明する。
【0058】先ず、音楽演奏情報が記憶されたフロッピ
ーディスク16を、制御装置13に設けられている記憶
装置(フロッピーディスク装置)32に挿入する。そし
て、操作スイッチ部30のスタートスイッチを押下す
る。
【0059】これにより、フロッピーディスク16に記
憶された音楽演奏情報が順次読み出され、ケーブル12
を介して回路基板11に供給される。回路基板11内で
は、受け取った音楽演奏情報を基に、キーソレノイド1
4又はラウドペダルソレノイド15の駆動信号を生成
し、それぞれ所定のタイミングでキーソレノイド14又
はラウドペダルソレノイド15を駆動する。
【0060】キーソレノイド14が駆動された場合は、
該キーソレノイド14の可動部が突出し、キー18を下
から突き上げる。これにより、人がキー18を押下した
と同様の状態がつくりだされ、上述したように、ハンマ
ー19の駆動機構が作動してハンマー19を弦20方向
へ回動させると同時に、ダンパー24の駆動機構が作動
してダンパー24を弦20から離間させる。これにより
ハンマー19が弦20に衝突して発音が行われることに
なる。
【0061】また、キーソレノイド14の駆動が停止さ
れた場合は、該キーソレノイド14の可動部が元に戻
り、キー18を下方向へ引下げる。これにより、人がキ
ー18を離したと同様の状態がつくりだされ、上述した
ように、ハンマー19の駆動機構が動作してハンマー1
9を弦20から離れる方向へ回動させると同時に、ダン
パー24の駆動機構が作動してダンパー24を弦20に
接触させる。これにより弦20の振動がダンパー24に
より抑止され消音されることになる。
【0062】このようなキー18の駆動による発音、及
びキー18の駆動停止による消音が、音楽演奏情報に含
まれる鍵番号、打鍵強度及び時間情報に従って行われ、
所定の楽曲が演奏されることになる。
【0063】ラウドペダルソレノイド15が駆動された
場合は、該ラウドペダルソレノイド15の可動部が引っ
込み、天秤21の端部とともに突揚棒23を図中上方向
に引き上げる。これにより、人がラウドペダル22を踏
み込んだ場合と同様の状態がつくりだされる。
【0064】即ち、上述したように、突揚棒23が押し
上げられると、この突揚棒23の他端部に連結されたダ
ンパーロッド25が回転し、ダンパーレバーが弦20か
ら離れる方向に移動される。これにより、ダンパー24
が弦20から離間され、弦20の振動の抑止機能が解除
される。この状態で打鍵を行うと、消音までに長時間を
要する大きい音が発生され、ラウドペダル効果が得られ
る。
【0065】なお、ラウドペダル22の踏込みが中止さ
れた場合は、上記と逆の動作によりダンパー24が弦2
0に接触される通常の状態に戻る。
【0066】次に、上記回路基板11に搭載される当該
自動演奏ピアノの電気回路について説明する。図3は、
上記電気回路の一実施例の構成を概略的に示すブロック
図である。
【0067】図において、40は中央処理装置(CP
U)であり、リードオンリメモリ(ROM)41に記憶
されている制御プログラムに従って当該自動演奏装置の
全体を制御するものである。ROM41は、上述した制
御プログラムが格納される他、CPU40が所定の処理
に使用する種々の固定データが格納されている。このR
OM41は、CPU40により、システムバス50を介
してアクセスされる。
【0068】42はランダムアクセスメモリ(RAM)
であり、CPU40の作業用領域、当該自動演奏装置を
制御するための各種レジスタ、フラグ等が定義されてい
る。このRAM42には、この発明の特徴に直接関係す
るソフトペダルフラグが定義され、ソフトペダル22が
押下状態にあるか否かの履歴が記憶される。このRAM
42も、CPU40により、システムバス50を介して
アクセスされる。
【0069】43は入出力インタフェースであり、この
入出力インタフェース43の一方側はシステムバス50
に接続され、他方側にはケーブル12を介して制御装置
13が接続されるようになっている。制御装置13に
は、上述したように、操作スイッチ部30、ディスプレ
イ装置31及び記憶装置32が設けられている。
【0070】操作スイッチ部30には、上述した各種ス
イッチが設けられ、これら各スイッチのオン/オフ状態
は、図示しないスキャン回路により検出されてケーブル
12及び入出力インタフェース43を介してCPU40
に送られる。このスイッチのオン/オフ情報は、CPU
40の処理によりRAM42の所定領域に記憶される。
【0071】ディスプレイ装置31は、上述したよう
に、各種メッセージ等を表示するものであり、CPU4
0から入出力インタフェース43及びケーブル12を介
して送られてくるデータにより表示制御される。
【0072】記憶装置32としては、例えばフロッピー
ディスク装置が用いられ、該フロッピーディスク装置に
は記憶媒体としてのフロッピーディスク16が装着され
るようになっている。このフロッピーディスク16に
は、上述した音楽演奏情報が記憶される。
【0073】ここで、音楽演奏情報は、図4(A)に示
すように、イベント情報の集合として構成される。各イ
ベント情報は、識別符号、鍵番号、打鍵強度及び時間情
報により構成されている。
【0074】識別符号は、当該イベント情報の種類を示
すものでり、例えば当該イベント情報が鍵イベントの情
報であるか、ペダルイベントの情報であるか、その他の
制御情報であるかを識別するために使用される。
【0075】識別符号は、例えば図4(B)に示すよう
に、イベント情報が鍵イベントの場合は「8*H 」又は
「9*H 」のコードが使用される。ここで、添字
の「H 」は16進数であることを示し、以下、同様の意
味で用いる。また、「*」は任意の数字である。
【0076】識別符号が「9*H 」であればノートオン
の鍵イベント、つまり押鍵を指示するイベント情報であ
ることを示す。「8*H 」であればノートオフの鍵イベ
ント、つまり離鍵を指示するイベント情報であることを
示す。
【0077】イベント情報がペダルイベント又は制御情
報の場合は、識別符号として「B0H 」のコードが使用
される。ペダルイベントか制御情報かは、鍵番号により
識別される。
【0078】鍵番号は、識別符号が「8*H 」又は「9
H 」、つまり鍵イベント情報であることを示している
ときは、該イベントを実行すべき鍵の番号を示す。一
方、識別符号が「B0H 」であるときは、鍵番号が「4
H 」又「40H 」であればペダルイベント情報である
ことを示し、「7BH 」であれば制御情報であることを
示す。
【0079】そして、ペダルイベント情報の時は、鍵番
号が例えば「43H 」であればソフトペダルのペダルイ
ベントであることを示し、鍵番号が「40H 」であれば
ラウドペダルのペダルイベントであることを示す。ま
た、制御情報の時は、鍵番号の「7BH 」はオールノー
トオフを指示する情報として使用される。
【0080】打鍵強度は、鍵イベント情報のときは打鍵
又は離鍵の強さ(速さ)を指定するものである。この打
鍵強度情報は「0H 」で鍵オフを示し、「1H 〜7
H 」で127段階の打鍵強度を示す。この打鍵強度情
報に対し、後述するように、所定の変換が施される。
【0081】また、ペダルイベント情報のときは、打鍵
強度は、「0H 」でペダルオフを示し、「1H 〜7
H 」でペダルオン又は127段階のペダルの位置を示
す。なお、制御情報であるときは、常に「00H 」であ
る。
【0082】時間情報は、当該イベント情報を実行すべ
きタイミング(時刻)を示す情報である。この時間情報
が、時間カウンタ46の計数値に一致したときに、当該
イベント情報に基づくイベントが実行されることにな
る。
【0083】上記記憶装置32に装着されたフロッピー
ディスク16から読み出された音楽演奏情報は、ケーブ
ル12及び入出力インタフェース43を介してCPU4
0に送られ、楽器の自動演奏に供される。
【0084】なお、音楽演奏情報を記憶する記憶装置と
してはフロッピーディスク16に限定されない。例え
ば、装置内部に設けられたイベントメモリ、FIFIO
(ファーストイン・ファーストアウト・メモリ)等のイ
ベントテンポラリレジスタであっても良い。また、音楽
演奏情報は必ずしも装置内部に記憶されている必要もな
く、外部装置から入力するように構成しても良い。
【0085】44はソレノイド駆動装置であり、全鍵に
対して設けられたキーソレノイド141 〜14n 及びラ
ウドペダルに対応して設けられたラウドペダルソレノイ
ド15を駆動するものである。上述したように、キーソ
レノイド141 〜14n はキー18に、ラウドペダルソ
レノイド15はラウドペダル22に、それぞれ連結され
ている。
【0086】CPU40からの制御によりソレノイド駆
動装置44が駆動されると、キーソレノイド141 〜1
n の可動部が突出されてキー18を押し上げ、また、
ラウドペダルソレノイド15の可動部が引っ込んで突揚
棒23を引上げることにより、それぞれ打鍵機能又はペ
ダルの押下機能が実現される。
【0087】離鍵の機能は、CPU40からの制御によ
りソレノイド駆動装置44の駆動が停止され、キーソレ
ノイド141 〜14n が開放されることにより実現され
る。また、ラウドペダル22の踏み込みの解除は、ソレ
ノイド駆動装置44の駆動が停止され、ラウドペダルソ
レノイド15が開放されることにより実現される。
【0088】なお、本実施例ではソフトペダル駆動機構
は存在しないものとする。従って、ソフトペダルを駆動
するソレノイドは設けられていない。
【0089】45は打鍵強度情報を変換するための変換
テーブルであり、例えばROMで構成される。この変換
テーブルには、ソフトペダルによる弱音効果を発揮させ
るために、与えられた打鍵強度を変換するためのデータ
が記憶されている。
【0090】変換テーブル45は、例えば図6に示すよ
うに、ソフトペダルがオフ状態における打鍵強度の変換
に用いるもの(図中の特性線aで示される)が1種類
と、ソフトペダルがオン状態における打鍵強度の変換に
用いるもの(図中の特性線b〜dで示される)が3種類
の合計4種類が用意されている。なお、図6において
は、横軸は変換前の打鍵強度Vを、縦軸は変換後の打鍵
強度vを示している。
【0091】ソフトペダルがオン状態における打鍵強度
の変換に用いられる変換テーブルは、キー18に連動す
るハンマー19が打弦する弦の本数(鍵域によって異な
る)に応じて、例えば下記表1のようにグループ分けさ
れる。
【0092】図6における特性線aは、変換率(変換前
の打鍵強度Vの増加に対する変換後の打鍵強度vの増加
の割合)が「1」の状態を示している。これは実質的な
無変換であり、打鍵強度の変換が行われない通常演奏時
の状態と同じである。
【0093】特性線bは変換率が95%、特性線cは変
換率が90%、特性線dは変換率が85%の場合をそれ
ぞれ示している。従って、ソフトペダルがオン状態の場
合は、鍵域に応じてそれぞれ異なった特性で打鍵強度の
変換が行われることになる。
【0094】図3において、46は時間カウンタであ
り、クロック発生器47からのクロック信号により所定
速度でカウントアップ動作を行うものである。この時間
カウンタ46の内容は、CPU40により読み出され、
発音タイミングの検出に使用される。
【0095】なお、上記CPU40、ROM41、RA
M42、入出力インタフェース43、ソレノイド駆動装
置44、変換テーブル45及び時間カウンタ46は、シ
ステムバス50により相互に接続されている。
【0096】以上の構成において、本実施例の動作につ
き説明する。
【0097】操作スイッチ部30のスタートスイッチ
(図示しない)が押下されると、該スイッチの状態がケ
ーブル12及び入出力インタフェース43を介してCP
U40に送られる。CPU40は、スタートスイッチが
オンにされたことを認識すると、記憶装置32から音楽
演奏情報の1イベント情報(図4参照)を読み出し、イ
ベント情報中の時間情報を抽出する。
【0098】次いで、時間カウンタ46からカウント値
を読み出し、該カウント値と先に抽出したイベント情報
中の時間情報とを比較し、「カウント値≧時間情報」を
満足するとき実行タイミングが到来したことを認識し、
イベント情報を実行する。
【0099】このイベント情報の実行を終了すると、新
たに次のイベント情報を記憶装置32から読み出して同
様の処理を繰り返し、音楽を演奏する。
【0100】以上の動作は、予め記憶装置に記憶された
音楽演奏情報に基づき自動演奏を行う方法であるが、こ
の他に外部から入力された音楽演奏情報に従ってリアル
タイムに実行するように構成することもできる。この場
合は、イベント情報中に時間情報は含まれず、従って時
間の到来を判別する必要はない。
【0101】ところで、上記イベント情報の実行は、図
5のフローチャートに示す処理により実現される。
【0102】即ち、先ず、記憶装置32から読み出され
たイベント情報が、鍵イベントを示す情報であるか否か
が調べられる(ステップS10)。これは、イベント情
報中の識別符号が「8*H 」又は「9*H 」であるかを
調べることにより行われる。
【0103】そして、鍵イベントであることが判断され
ると、該イベント情報がオンイベントを示す情報である
か否かが調べられる(ステップS11)。即ち、識別符
号がノートオンを示す「9*H 」であるか、又はノート
オフを示す「8*H 」であるかが調べられる。
【0104】ここで、オンイベントであることが判断さ
れると、ソフトペダルフラグがオンであるか否かが調べ
られる(ステップS12)。ここで、ソフトペダルフラ
グがオンであることが判断されると、グループA〜Cに
対応して各別に設けられている変換テーブルの中から、
当該イベント情報中の鍵番号が属するグループの変換テ
ーブルが選択される(ステップS13)。例えば、鍵番
号がグループBに属すれば特性線cを有する変換テーブ
ルが選択されることになる。
【0105】一方、ソフトペダルフラグがオンでないこ
とが判断されると、実質的に無変換を示す特性線aを有
する変換テーブルが選択される(ステップS16)。
【0106】次いで、この選択された変換テーブルを用
いて打鍵強度の変換が行われる(ステップS14)。即
ち、イベント情報中の打鍵強度Vを変換テーブル45に
与えることにより、該変換テーブル45から新しい打鍵
強度vを得る。
【0107】次いで、変換された打鍵強度情報に基づ
き、イベント情報中の鍵番号に対応するキー18のキー
ソレノイド141 〜14n の駆動を開始する(ステップ
S15)。即ち、変換された打鍵強度vがソレノイド駆
動装置44に与えられ、キーソレノイド141 〜14n
が打鍵強度vに応じた平均電力で駆動される。これによ
り、選択された変換テーブル45の特性線に応じた打鍵
強度でキー18が押下され、発音が行われる。
【0108】一方、上記ステップS11において、オン
イベントでないことが判断されると、イベント情報中の
鍵番号に対応したキーソレノイド141 〜14n の駆動
が停止される(ステップS17)。これにより、キー1
8の押下状態が解除されて元の状態に戻る。これにより
発音が中止されることになる。
【0109】上記ステップS10で、鍵イベントでない
ことが判断されると、ソフトペダルのイベント情報であ
るか否かが調べられる(ステップS20)。これは、イ
ベント情報中の識別符号及び鍵番号を参照し、識別符号
が「B0H 」であり、且つ鍵番号が「43H 」であるか
否かを調べることにより行われる。
【0110】そして、ソフトペダルのイベント情報であ
ることが判断されると、該イベント情報がオンイベント
を示す情報であるか否かが調べられる(ステップS2
1)。これは、イベント情報中の打鍵強度情報が
「0H 」であるか否かを調べることにより行われる。即
ち、「0H 」であればオフイベント、「1H 〜7FH
であればオンイベントと判断する。
【0111】ここで、オンイベントであることが判断さ
れると、ソフトペダルフラグをセットする(ステップS
22)。これにより、以下に行う発音に際しては、特性
線b〜dを有する変換テーブルの中から鍵番号に応じた
変換テーブルが選択され、打鍵強度の変換が行われるこ
とになる。以上によりソフトペダルイベントに対する処
理を終了する。
【0112】なお、ソフトペダル機構を有する自動演奏
装置においては、引き続いてソフトペダルのソレノイド
の駆動が行われるが(ステップS23)、このステップ
S23の処理は、上記打鍵強度を変換して使用すること
により充分な弱音効果が得られるので省略しても良い。
また、ソフトペダル機構を有しない本実施例の自動演奏
装置においては、このステップS23は省略される。
【0113】一方、上記ステップS21において、オン
イベントでないことが判断されると、ソフトペダルフラ
グをクリアする(ステップS24)。これにより、以下
に行う発音に際しては、特性線aを有する変換テーブル
が選択され、打鍵強度の変換が行われることになる。以
上によりソフトペダルイベントに対する処理を終了す
る。
【0114】なお、ソフトペダル機構を有する自動演奏
装置においては、引き続いてソフトペダルのソレノイド
の駆動の停止が行われ(ステップS25)、ソフトペダ
ルが元に戻されて通常の状態にされるが、このステップ
S25の処理は、上記ステップS23でソフトペダルの
駆動が省略された場合は省略される。また、ソフトペダ
ル機構を有しない本実施例の自動演奏装置の場合も省略
される。
【0115】上記ステップS20でソフトペダルのイベ
ントでないことが判断されると、その他のイベント又は
制御の実行が行われる(ステップS30)。例えば、識
別符号が「B0H 」で、鍵番号が「40H 」であり、且
つ打鍵強度が「1H 〜127H 」であれば、ラウドペダ
ルのオンイベントであることを判断し、ラウドペダルソ
レノイド15を駆動する。これにより、ラウドペダル2
2を押下状態に維持する。
【0116】また、識別符号が「B0H 」で、鍵番号が
「40H 」であり、且つ打鍵強度が「0H 」であれば、
ラウドペダルのオフイベントであることを判断し、ラウ
ドペダルソレノイド15の駆動を停止する。これによ
り、ラウドペダル22の押下状態が解除されて元の通常
状態に戻る。
【0117】さらに、識別符号が「B0H 」であり、且
つ鍵番号が「7BH 」であれば、オールノートオフ処理
が行われる。その他、制御情報の鍵番号に応じて種々の
処理が行われる。
【0118】以上のように、この実施例は、予め打鍵強
度情報を変換する変換テーブルとして、鍵域に応じた変
換特性を有する変換テーブルを鍵域毎に複数用意してお
く。そして、与えられた音楽演奏情報中にソフトペダル
イベント情報があった場合は、当該自動演奏ピアノのソ
フトペダルがオン又はオフにされた旨をソフトペダルフ
ラグに記憶する。
【0119】かかる状態において鍵イベント情報が入力
され、その際、上記ソフトペダルフラグにソフトペダル
のオンが記憶されていれば、該鍵イベント情報に含まれ
る鍵番号が属する鍵域に対応した変換テーブルを選択
し、この変換テーブルを用いて打鍵強度情報を変換し、
新しい打鍵情報を得る。そして、得られた打鍵強度情報
に基づきキー18を駆動して打鍵させるようにしたもの
である。
【0120】これにより、鍵イベント情報に含まれる打
鍵強度情報の変換という簡単な処理でソフトペダルの押
下による弱音効果と同様の効果を発揮させることができ
る。
【0121】また、鍵イベント情報に含まれる鍵番号が
属する鍵域に応じて打鍵強度情報の変換を行うのでグラ
ンド型ピアノのソフトペダルを押下した場合と同等の弱
音効果が得られ、これをアップライト型ピアノに適用す
るとグランド型ピアノに匹敵する演奏品位を得ることが
できるものとなっている。
【0122】また、実際のソフトペダルを駆動すること
なく、打鍵強度を制御することにより弱音効果を発生さ
せるので、ソフトペダルの駆動機構が不要となり、自動
演奏ピアノを簡単且つ安価に構成することができるとい
う利点がある。
【0123】なお、上記実施例では、変換テーブル45
は、独立のROMに設ける構成としているが、プログラ
ム等が記憶されたROM41中に設けるように構成して
も良いことは勿論である。
【0124】また、上記実施例では、打鍵強度情報の変
換に変換テーブルを用いるように構成したが、これらは
変換特性を近似した関数による演算により算出するよう
に構成することもでき、この場合も上記実施例と同様の
作用・効果を奏する。
【0125】さらに、上記実施例では、ソフトペダルが
オフの場合も特性線aの変換テーブルを用いて変換率
「1」の変換を行う構成としたが、ソフトペダルがオフ
の場合は変換を行わないように構成しても良い。この場
合は、図5のステップS16は省略される。
【0126】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
アップライト型自動演奏ピアノにおいても、グランド型
自動演奏ピアノに匹敵するソフトペダルによる弱音効果
が得られ、演奏品位を著しく向上させることのできる自
動演奏ピアノを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動演奏ピアノの構造を一部省略して
示す側面図である。
【図2】本発明の自動演奏ピアノの原理を説明するため
の図である。
【図3】本発明の自動演奏ピアノの電気回路の実施例の
構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例で用いるイベント情報の構成を
示す図である。
【図5】本発明の実施例の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図6】本発明の実施例で用いる変換テーブルの変換特
性を説明するための図である。
【符号の説明】
40 CPU(変換手段、制御手段) 42 RAM(ソフトペダル履歴保持手段) 45 変換テーブル(変換手段) 32 記憶装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10F 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともソフトペダルイベント情報及
    び鍵イベント情報を含む演奏情報に基づき、鍵を駆動し
    て打弦し、楽音を発生する自動演奏ピアノにおいて、 演奏の時間経過に伴い発生するソフトペダルイベント情
    報のオンまたはオフの履歴を保持するソフトペダル履歴
    保持手段と、 演奏の時間経過に伴い発生する鍵イベント情報のオンイ
    ベントが示す鍵を、その打鍵強度情報に応じた強度で駆
    動する鍵駆動手段と、 前記鍵イベント情報のオンイベントが発生した際に、前
    記ソフトペダル履歴保持手段がオンを保持している場合
    は、該鍵イベント情報のオンイベントが示す鍵域に応じ
    て当該鍵の打鍵強度情報を変換して前記鍵駆動手段に与
    える制御手段と、を備え、 ソフトペダル機構を駆動させることなく弱音効果が得ら
    れることを特徴とする自動演奏ピアノ。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、演奏の時間経過に伴い
    発生する鍵イベント情報のオンイベントが示す鍵域に応
    じて、その打鍵強度情報をソフトペダルイベント情報の
    弱音特性に対応して変換することを特徴とする請求項1
    に記載の自動演奏ピアノ。
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