JP2855371B2 - 結晶性層状珪酸の金属置換体及びその製造方法 - Google Patents

結晶性層状珪酸の金属置換体及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,結晶性層状珪酸の金属置換体及びその製造
方法に関し,更に詳しくは,カチオン交換性を有した層
状構造を有した結晶性珪酸を,プロトンと金属イオンを
イオン交換した層状構造を有する結晶性珪酸の金属置換
体およびその工業的な製造方法である。
[従来技術] 結晶性珪酸としては,トリジマイト,クリストバライ
ト又はクオーツのごとき珪酸が代表的であるが,これと
は全く異なった層状構造有する珪酸も知られている。
更に,骨格構造を有する結晶性珪酸には,アルミニウ
ムを含まないか又はアルミニウムの含量の少ないプロト
ン型のゼオライト系の結晶性珪酸が知られている。
層状構造を有する結晶性珪酸は,結晶性アルカリ珪酸
塩の天然又は合成したものを酸や酸性電解質溶液で脱ア
ルカリ処理することにより得られる。例えば,特開昭60
−161319号公報には,所定のモル比Si2O/Na2Oをもつ珪
酸ナトリウム水溶液を160〜250℃の温度で水熱反応する
ことにより結晶性層状珪酸ナトリウム,これを脱アルカ
リした結晶性珪酸の製造方法が開示されている。
一方,最近,層状の結晶性珪酸のアルカリ型である固
体ジ珪酸ナトリウム(Na2SiO5)が優れたカチオン交換
性を有しゼオライトAと同様硬水軟化剤として用いるこ
とが知られている(特公平1−41116号公報)。
[発明が解決しようとする課題] 前記特開昭60−161319号公報には,アルカリ金属以外
の他の陽イオンを含有する純粋な層状珪酸塩は,ナトリ
ウム塩からイオン交換によって,または対応する遊離酸
から中和によって得られることの記載があるが,具体的
な開示はしていない。
また,上記層状珪酸はH2SiXO2X+1(式中X=15〜24の
数)に係るものであって,ジ珪酸(H2Si2O5)とは異な
るものである。
また,特公平1−41116号公報は,ジ珪酸ナトリウム
が硬水軟化剤としてMg2+,Ca2+をNa+とイオン交換するこ
とを開示しているが,これらの置換体はもちろん,他の
金属置換体については開示が無い。
前記のように,ジ珪酸ナトリウムは優れたカチオン交
換能を持っているが,溶解度が比較的あるために他の金
属塩水溶液とイオン交換をしようとしても溶解した珪酸
ナトリウム反応して微細な金属珪酸塩や加水分解に伴う
微細な不定形シリカなどの沈積が生じて,良質なナトリ
ウム以外のジ珪酸金属塩を得ることができ無い。
ジ珪酸ナトリウムは,工業的に安価に製造できるの
で,これをイオン交換した他のジ珪酸金属塩を得ること
は,ジ珪酸塩のもつ特異な物性のゆえにゼオライトと同
様に種々の有用性を指摘することできる。
本発明者等は,上記の事実に鑑み,結晶性層状ジ珪酸
金属塩の製造につき鋭意研究を重ねたところ,ジ珪酸ナ
トリウムのカチオン交換だけでなくジ珪酸のカチオン交
換を施すことにより,良質の金属置換体が得られること
を知見し,本発明を完成した。
即ち本発明は,結晶性層状珪酸の金属置換及びその製
造方法を提供することを目的とする物である。
[課題を解決するための手段及び作用] すなわち,本発明が提供しようとする結晶性層状珪酸
の金属置換体(以下「金属置換ジ珪酸」という)は,層
状構造を有するジ珪酸をナトリウムイオン以外の金属イ
オンでイオン交換した結晶性層状珪酸の金属置換体であ
って,残留ナトリウムがNa2Oとして3wt%以下,粒径10
μm以下の粒度部分が80%以下であるような粒度分布を
有し,かつ比表面積が少なくとも100m2/g以上であるこ
とを特徴とする結晶性層状珪酸の金属置換体に係るもの
であり,さらにその工業的製造方法を提供するものであ
る。
以下,本発明について詳述する。
本発明に係る金属置換ジ珪酸は,上記のような結晶性
ジ珪酸のカチオン交換体であるが,その物性は本質的に
置換前のジ珪酸の物性に依拠し,実質的な変化はない。
これは,本発明に係る金属置換ジ珪酸が,ジ珪酸ナト
リウムのイオン交換体ではなく,これを一旦脱アルカリ
したジ珪酸のプロトンと金属イオンとのイオン交換によ
る特徴的なことであると言うことができよう。
原体であるジ珪酸は,後記するジ珪酸ナトリウムを脱
アルカリしたものであって,一般式H2Si2O5・nH2O(式
中nは0〜20の数を表す)の組成を持つ白色粉末であ
る。
このものは,層状の結晶構造を有し,X線回折が示す特
定のスペクトルにより容易に確認することができる。
本発明に係る金属置換ジ珪酸は,前記の結晶性層状珪
酸のプロトンがナトリウムイオン以外の他の金属イオン
とイオン交換により置換されたジ珪酸の金属置換体であ
り,その基本的結晶の骨格構造も原体のジ珪酸と同じ層
状構造である。
かかる置換珪酸において置換すべき金属としては,結
晶性層状珪酸のプロトンとイオン交換能のあるナトリウ
ムイオン以外の他の金属イオンであれば特に限定される
必要はない。しかし,工業的または用途的な観点から自
ずと限定されるが,例えばカリウム,リチウム,銀など
の一価金属元素マグネシウム,カルシウム,ストロンチ
ウム,バリウム,亜鉛またはカドミウムの如き周期律表
第二族元素,他の元素として例えば,鉛,ニッケル,コ
バルト,銅,チタン,ジルコニウム,マンガン,ゲルマ
ニウム,アルミニウム,鉄,クロム,さらにはパラジウ
ムまたは白金等の各金属イオンがあげられるが,それら
は1種又は2種以上であって差し支えはない。
金属イオンの置換量は,金属イオンの種類や金属置換
体の使用目的によっても変わるが,置換可能な理論量
(交換容量)に対して多くとも80%程度までであり,好
ましくは5〜70%の範囲にある。ジ珪酸の交換容量近く
まで金属置換できない理由は、詳細には不明であるけれ
ども、ジ珪酸のプロトン型はジ珪酸ナトリウムのアルカ
リ型よりも層間距離が減少するためアルカリ型で貯えら
れた水の二重層がモノレイヤー的に減少し脱アルカリに
よって形成されたOH基の間に強いH−架橋結合が存在す
ることによるものと考えられる。
本発明に係る金属置換ジ珪酸は,残留ナトリウムが少
ないことが特徴の一つになっており,前記のようにNa2O
として3wt%以下,好ましくは1wt%以下である。
これは,金属置換ジ珪酸の機能を生じた使用上の点で
有利であり,本発明がジ珪酸ナトリウムではなく,ジ珪
酸の金属置換体に基づく特徴によるものである。
すなわち,後記のようにジ珪酸の生成において可及的
に脱アルカリすると共にイオン交換反応においても脱ア
ルカリが生じて非常に純度の高い金属置換体とすること
ができることによる。
次に本発明の他の特徴の一つとして金属置換ジ珪酸
は,前記の様な粒子特性を持っている。すなわち,粒径
10μm以下の粒度部分を80%以上あるような粒度分布と
比表面積が少なくとも100m2/g以上にある微粉末であ
り,また明確な一次粒子の形状は特定し難く,多くの場
合,アモルファス的な不特定粒子状態が電子顕微鏡によ
り認められる。
このような粒子特性は,前記のようにジ珪酸のそれに
基ずくものであって金属置換体として実質的に変わらな
い。
また,このような粒子特性を設定できることにより,
金属置換体は活性度の高いものとなって使用上その機能
が効果的に発揮できる。なお,本発明において粒度分布
は光透過式粒度測定法で,また比表面積はランダミュア
ー法でそれぞれ求めた値をいう。
なお本発明に係る金属置換ジ珪酸は,通常は吸着水を
若干有しているが,焼成して無水物にしたものを含むも
のである。
本発明にかかる金属置換ジ珪酸は,脱臭剤,触媒担
体,吸着剤,成型助剤,無機顔料,樹脂添加剤として有
用である。例えば,マンガンイオン,ニッケルイオン,
亜鉛イオン等でイオン交換された金属置換ジ珪酸は,脱
臭剤,触媒担体として有効であり,コバルトイオンで交
換された金属置換ジ珪酸は温度センサーとして,あるい
は銀や銅イオンで交換された金属置換ジ珪酸は,殺菌剤
や触媒担体に好適である。
本発明に係る金属置換ジ珪酸は,次の方法で工業的に
有利に製造できる。
すなわち,層状構造を有するジ珪酸ナトリウムを酸処
理して,ジ珪酸に転換する第一工程,次いでジ珪酸の水
性スラリーにナトリウムイオン以外の金属イオンを作用
させて金属イオンをイオン交換させる第二工程からなる
ことを特徴とする方法である。
本発明に係る製造方法で原料として使用される結晶性
ジ珪酸ナトリウムは,白色粉末であり,SiO2/Na2Oのモル
比2であり,組成はNa2Si2O5で表される。結晶構造は,
層状構造を有しており,イオン交換性をもっている。結
晶は,X線回折で確認することが出来るα型,β型,γ
型,δ型等があり,特にδ型はイオン交換能が優れ実用
的であるが,本発明では,これに限定されるものではな
い。
なお,この結晶性ジ珪酸ナトリウムは,何れの方法で
製造されたものであっても問題はないが工業的な製造方
法としては,代表的なものはSiO2/Na2Oモル比2近くの
水ガラスを加熱脱水して得られる脱水物または同組成の
ガラスを700〜800℃の温度域で焼成し結晶化することに
より得られる。
第一工程は,層状構造を有するジ珪酸ナトリウムに無
機酸を作用させて脱アルカリする工程であり,その態様
は制限はないけれども本発明では特に希薄酸液の撹拌
下,ジ珪酸ナトリウムを添加する方法が有利である。こ
の場合,ジ珪酸ナトリウムの粒子が常に酸性側で接触す
るので,ナトリウムイオンとプロトンの交換反応が速や
かに進み,ジ珪酸ナトリウムの加水分解や溶解が実質的
に抑制されてその構造を維持したままジ珪酸(H2Si
2O5)へ転換することによる。使用する無機酸は,例え
ば塩酸,硝酸,硫酸等であり何れを使用してもさしつか
えがなく,無機酸の量は,Na2Oに対して等モル以上であ
れば良い。
また,添加終了後,反応を十分進めるために熟成が必
要であるが,1〜5時間程度撹拌すればよく,添加及び熟
成温度は特に限定される必要はないが,多くの場合20℃
から60℃において混合撹拌することにより行われる。
上記脱アルカリ処理で得られるジ珪酸中の残留ナトリ
ウムは,NaOとして3wt%以下,好ましくは1wt%以下にす
ることである。この理由は,固体酸としてのジ珪酸の特
性を十分生かすためにあるが,残留ナトリウムがNa2Oと
して3wt%以上の場合,次のイオン交換の際に金属イオ
ンが一部加水分解によってイオン交換反応と競合して金
属の含水酸化物がジ珪酸の表面に沈積したり,または一
部遊離した微粒子によって含有し易くなって良質の金属
置換体が得られなくなるからである。
次いで,脱アルカリしたジ珪酸スラリーは濾過により
母液を分離し,遊離アルカリが実質的に除去されるまで
水洗して濾過ケーキを得る。第二工程は,このジ珪酸と
置換すべき金属塩水溶液と接触させてイオン交換処理を
行うのであるが,この方法には幾つかの態様が可能であ
る。
例えば,前工程で得られたジ珪酸を水に散分散させ
て,所定のスラリー濃度にし金属塩水溶液を該スラリー
に添加混合する方法,カラム型式にしてジ珪酸層へ金属
塩水溶液を連続または非連続に流通させる方法がある。
本発明では,何れの接触方法であっても差し支えない。
なおジ珪酸は,多くの場合,洗浄ケーキをリパルプして
用いるのが普通であるが,必要に応じて乾燥または焼成
後のものを水に再分散させて用いることもできる。
この工程において,イオン交換の条件は交換量,金属
塩の種類によって一様でないが,共通して重要なことは
反応系のpHは約4以上の弱酸ないし弱アルカリにすべき
であり,その他温度,時間またはスラリー濃度等は所望
の条件に設定できる。この理由は,約pH4以下の場合に
は,ジ珪酸はの強いH−架橋結合によりイオン交換スム
ーズに行われなくなるからであり,一方pHの上限はイオ
ン交換すべき金属塩水溶液によって異なり,例えば水酸
化物を生成し易いようなpH域での接触は効率低下になる
ので選択する金属塩の性質等によって設定すればよい。
本発明においては,スラリー濃度は多くとも30重量
%,好ましくは5〜20重量%のジ珪酸スラリーと金属塩
水溶液とを常温または加温状態で少なくとも10分以上,
好ましくは30分〜6時間,pH4以上において接触されるこ
とによって所望の金属イオンとイオン交換させる。この
場合バッチ処理においては,置換金属イオンによっては
1回に限らず必要により2回以上の操作を繰り返しても
よい。
このような置換珪酸は,原体ジ珪酸とイオン交換すべ
き金属の可溶性塩水溶液と充分に接触させることによっ
て得られるが,可溶性金属塩としては各金属の塩化物,
硫酸塩,硝酸塩,燐酸塩または有機酸塩等があげられ
る。なお,イオン交換処理において,金属水酸化物が生
成しないようにアミン錯体のような錯イオン化あるいは
キレート剤を添加してもよい。かくして,イオン交換処
理した後,常法により乾燥および必要に応じ焼成を施し
た後,粉砕して製品として仕上げる。
[実施例] 以下,実施例によって更に具体的に本発明を説明す
る。
実施例1 SiO2/Na2Oのモル比を2に調整した珪酸ナトリウム液
をホットプレート上で蒸発乾固し粉末状の珪酸ナトリウ
ムを作製する。この粉末状の珪酸ナトリウムを750℃に
加熱した電気炉で1時間焼成した。
得られた固形物は,X線回折によりδ型Na2Si2O5と小量
のα型,Na2Si2O5の混合物であった。分析値は,Na2O=3
4.5wt%,Si2O=65wt%,Ig.loss=0.5wt%であった。
次に,水9kgに97wt%濃硫酸1152gを添加して希硫酸水
溶液を作製した。この希硫酸水溶液を撹拌しながら,ジ
珪酸ナトリウム2kgを少しずつ約1時間かけて添加し
た。添加終了後,室温で2時間撹拌した。
次に脱アルカリしたジ珪酸のスラリーを濾過により母
液を分離し,遊離アルカリが除去されるまで充分に洗浄
した後,120℃で12時間乾燥をした後,微粉砕した。得ら
れた生成物はX線回折により,結晶性層状ジ珪酸である
ことを確認した。
この結晶性ジ珪酸は,Na2O含有量0.6wt%,含水量11.3
wt%,ラングミュアー法による比表面積130m2/g,粒系10
μm以下のものは90.5wt%であった。
次に,濃度100g/lの塩化カルシウム水溶液40部を濃度
100g/lのジ珪酸スラリー100部に添加混合した。この時p
Hは4.5であり,温度を40℃と常に一定にして約30分間イ
オン交換処理を行った。更に,イオン交換処理したジ珪
酸のスラリーを濾過により母液を分離し,遊離アルカリ
が除去されるまで充分に洗浄をした。120℃で12時間乾
燥した後,粉砕して粉末状のカルシウム置換ジ珪酸を得
た。
得られたこの金属置換体の特性を調べるために粉末X
線回折,光透過式粒度測定法,化学分析をおこなったと
ころ第1表の結果が得られた。
実施例2 実施例1に於得られたジ珪酸を水に分散し,スラリー
濃度100g/lに調整した。ジ珪酸スラリー100部に対しZnC
l2濃度100g/lの水溶液40部を添加混合した後,常温で30
分撹拌してイオン交換した。この時のpHは4.0であっ
た。
次いで,これを水洗した後,分離したケーキを120℃
で乾燥後粉砕して亜鉛置換ジ珪酸を得た。その結果を表
1に示す。
実施例3 濃度100g/lのジ珪酸スラリー100部に対し,Pb(NO32
100g/lの水溶液100部を添加混合した後,60℃で30分撹拌
してイオン交換した。この時のpHは4.6であった。次い
で,これを水洗した後,分離したケーキを120℃で乾燥
後粉砕して鉛置換ジ珪酸を得た。その結果を表1に示
す。
実施例4 濃度100g/lのジ珪酸スラリー100部に対し,CoCl2100g/
lの水溶液40部を添加混合した後,60℃で30分撹拌してイ
オン交換した。この時のpHは5.1であった。次いで,こ
れを水洗した後分離したケーキを120℃で乾燥後,粉砕
してコバルト置換ジ珪酸を得た。その結果を表1に示
す。
実施例5 濃度100g/lのジ珪酸スラリー100部に対し,CuSO4100g/
lの水溶液45部を添加混合した後60℃で30分撹拌してイ
オン交換した。この時のpHは,4.9であった。次いで,こ
れを水洗した後,分離したケーキを乾燥後粉砕して銅置
換ジ珪酸を得た。その結果を表1に示す。
実施例6 濃度100g/lのジ珪酸スラリー100部に対し,MnCl2100g/
lの水溶液45部を添加混合した後60℃で30分撹拌してイ
オン交換した。この時のpHは5.1であった。次いで,こ
れを水洗した後,分離したケーキを120℃で乾燥後粉砕
してマンガン置換ジ珪酸を得た。その結果を表1に示
す。
比較例1 実施例1に於得られたジ珪酸ナトリウムを水に分散
し,スラリー100g/lに調整した。ジ珪酸ナトリウムスラ
リー100部に対し,ZnCl2濃度100g/lの水溶液40部を添加
混合した。この時のpHは9.5であった。次いでこれを,
水洗した後分離したケーキを120℃で乾燥後粉砕した。
その結果を表1に示す。
[発明の効果] 本発明は,層状結晶の構造を有するジ珪酸をNa+以外
の金属イオンでイオン交換した結晶性層状珪酸の金属置
換体を提供することにある。
即ち,本発明に係る金属置換ジ珪酸は,置換する金属
イオンによって,脱臭剤,触媒担体,吸着剤,成型助
剤,無機顔料,樹脂添加剤等の用途が期待できる。
また,本発明によればこのような金属置換ジ珪酸の粉
末を工業的に量産できる方法として実施することができ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】層状結晶構造を有するジ珪酸をNa+以外の
    金属イオンでイオン交換した結晶性層状珪酸の金属置換
    体であって,残留ナトリウムがNa2Oとして3wt%以下,
    粒径10μm以下の粒度部分が80%以下であるような粒度
    分布,かつ比表面積が少なくとも100m2/g以上であるこ
    とを特徴とする結晶性層状珪酸の金属置換体
  2. 【請求項2】層状構造を有するジ珪酸ナトリウム(Na2S
    i2O5)を酸処理してジ珪酸(H2Si2O5)に転換する第一
    工程,次いでジ珪酸の水性スラリーに金属イオンを作用
    させてプロトンとイオン交換させる第二工程からなるこ
    とを特徴とする結晶性層状珪酸の金属置換体の製造方法
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