JP2854662B2 - エンジンの電子制御システムにおけるエアフローメータの出力補正方法 - Google Patents
エンジンの電子制御システムにおけるエアフローメータの出力補正方法Info
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- JP2854662B2 JP2854662B2 JP7870990A JP7870990A JP2854662B2 JP 2854662 B2 JP2854662 B2 JP 2854662B2 JP 7870990 A JP7870990 A JP 7870990A JP 7870990 A JP7870990 A JP 7870990A JP 2854662 B2 JP2854662 B2 JP 2854662B2
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- flow meter
- engine
- air flow
- intake air
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、エンジンの電子制御システムに関し、特
に、吸入空気量が急激に減少したときにエアフローメー
タの出力がアンダーシュートするのを補正するためのエ
アフローメータの出力補正方法の改良に関する。
に、吸入空気量が急激に減少したときにエアフローメー
タの出力がアンダーシュートするのを補正するためのエ
アフローメータの出力補正方法の改良に関する。
《従来の技術》 まず本発明の対象となるエンジンの電子制御システム
の一例を第3図に従って説明する。
の一例を第3図に従って説明する。
第3図において2はエンジン、4は吸気通路、6は排
気通路である。図示するように、吸気通路4にはその上
流側からエアクリーナー8、エアフローメータ10、スロ
ットバルブ12、燃料噴射弁14とが順次配設されており、
エアフローメータ10には吸気温度センサ16が取付けら
れ、スロットルバルブ12にはこのスロットルバルブ12の
全閉状態を検知するアイドルスイッチ18が取付けられて
いる。
気通路である。図示するように、吸気通路4にはその上
流側からエアクリーナー8、エアフローメータ10、スロ
ットバルブ12、燃料噴射弁14とが順次配設されており、
エアフローメータ10には吸気温度センサ16が取付けら
れ、スロットルバルブ12にはこのスロットルバルブ12の
全閉状態を検知するアイドルスイッチ18が取付けられて
いる。
また、スロットルバルブ12の上流側と下流側との吸気
通路4,4を結んでスロットルバルブ12部には、スロット
ルバルブ12が全閉されたアイドル状態時にこのアイドル
状態時の運転に必要な量の空気をエンジン2に吸気させ
るためのバイパス通路20が形成されており、このバイパ
ス通路20には、ここを流れる吸気量を調節してアイドル
回転数を調整するアイドル回転数調節手段としてのアイ
ドル調整弁22が取付けられている。
通路4,4を結んでスロットルバルブ12部には、スロット
ルバルブ12が全閉されたアイドル状態時にこのアイドル
状態時の運転に必要な量の空気をエンジン2に吸気させ
るためのバイパス通路20が形成されており、このバイパ
ス通路20には、ここを流れる吸気量を調節してアイドル
回転数を調整するアイドル回転数調節手段としてのアイ
ドル調整弁22が取付けられている。
排気通路6には触媒コンバータ24が設けられ、この触
媒コンバータ24の上流側には、排気ガス中の特定ガス成
分の濃度から混合気の空燃比を検知する空燃比センサ26
が設けられている。
媒コンバータ24の上流側には、排気ガス中の特定ガス成
分の濃度から混合気の空燃比を検知する空燃比センサ26
が設けられている。
また、各気筒に設けられる点火プラグ28には所定の時
期にディストリビュータ30から高電圧の火花点火エネル
ギーが印加されるようになっており、このディストリビ
ュータ30にはクランク角度センサ及び回転数センサの機
能がもたされている。
期にディストリビュータ30から高電圧の火花点火エネル
ギーが印加されるようになっており、このディストリビ
ュータ30にはクランク角度センサ及び回転数センサの機
能がもたされている。
そして、このディストリビュータ30で検知したクラン
ク角度と回転数,及びエアフローメータ10で検知した吸
入空気量,吸気温度センサ16で検知した吸気温度,アイ
ドルスイッチ18のON−OFF,空燃比センサ26で検知した空
燃比等の各種情報信号は制御器たるマイクロコンピュー
タ32に入力され、このマイクロコンピュータ32によって
アイドル調整弁22の作動と燃料噴射弁14の作動及び点火
プラグ28の点火時期とがそれぞれ制御されるようになっ
ている。
ク角度と回転数,及びエアフローメータ10で検知した吸
入空気量,吸気温度センサ16で検知した吸気温度,アイ
ドルスイッチ18のON−OFF,空燃比センサ26で検知した空
燃比等の各種情報信号は制御器たるマイクロコンピュー
タ32に入力され、このマイクロコンピュータ32によって
アイドル調整弁22の作動と燃料噴射弁14の作動及び点火
プラグ28の点火時期とがそれぞれ制御されるようになっ
ている。
また、34はスタータスイッチであり、このスタータス
イッチ34がオンにされると、マイクロコンピュータ32は
スタータの作動と同時にアイドル調整弁22を所定値強制
的に開放作動させて始動時の吸気を所定量増量補正さ
せ、これによりエンジン2の始動が円滑になされるよう
に補助するようになっている。そして、この吸気の増量
分は所定の減衰率で減量されるようになっていて、所定
時間を経過するとその増量値は零になるようになってい
る。すなわち、マイクロコンピュータ32とスタータスイ
ッチ34とで吸気増量手段が構成されている。
イッチ34がオンにされると、マイクロコンピュータ32は
スタータの作動と同時にアイドル調整弁22を所定値強制
的に開放作動させて始動時の吸気を所定量増量補正さ
せ、これによりエンジン2の始動が円滑になされるよう
に補助するようになっている。そして、この吸気の増量
分は所定の減衰率で減量されるようになっていて、所定
時間を経過するとその増量値は零になるようになってい
る。すなわち、マイクロコンピュータ32とスタータスイ
ッチ34とで吸気増量手段が構成されている。
また、マイクロコンピュータ32は吸入空気量Qとエン
ジン実回転数Nとから燃料の基本噴射量Tpを求め、この
基本噴射量Tpに対してさらにエンジン2の運転状態に応
じた各種の補正を加えて、燃料噴射弁14の作動を制御す
るとともに、基本噴射量Tpとエンジン回転数Nとから基
本点火時期を求め、この基本点火時期にさらにエンジン
2の運転状態に応じた進角ないし遅角補正を加えて、点
火プラグ28の点火時期を制御するようになっている。
ジン実回転数Nとから燃料の基本噴射量Tpを求め、この
基本噴射量Tpに対してさらにエンジン2の運転状態に応
じた各種の補正を加えて、燃料噴射弁14の作動を制御す
るとともに、基本噴射量Tpとエンジン回転数Nとから基
本点火時期を求め、この基本点火時期にさらにエンジン
2の運転状態に応じた進角ないし遅角補正を加えて、点
火プラグ28の点火時期を制御するようになっている。
また、マイクロコンピュータ32はアイドルスイッチ18
がONで、かつ回転数センサ(ディストリビュータ30)で
検知したエンジンの実回転数Nが所定値以下のフィード
バック制御領域内にあると、その実回転数Nが予め設定
されている目標アイドル回転数Noに収束するように、ア
イドル調整弁22の開度をフィードバックで補正制御する
ようになっている。この際、マイクロコンピュータ32は
エンジン2の実回転数Nと目標アイドル回転数Noとの偏
差No−Nを逐次積分してフィードバック制御量を求め、
このフィードバック制御量に基づき回転数調整手段たる
アイドル調整弁22の操作量すなわち開度を調節して、エ
ンジン2のアイドル運転時の実回転数Nを制御するよう
になっている。また、上記フィードバック制御領域を規
定する上記所定回転数は、例えば目標回転数Noより数百
回転高い値No+αに設定されている。
がONで、かつ回転数センサ(ディストリビュータ30)で
検知したエンジンの実回転数Nが所定値以下のフィード
バック制御領域内にあると、その実回転数Nが予め設定
されている目標アイドル回転数Noに収束するように、ア
イドル調整弁22の開度をフィードバックで補正制御する
ようになっている。この際、マイクロコンピュータ32は
エンジン2の実回転数Nと目標アイドル回転数Noとの偏
差No−Nを逐次積分してフィードバック制御量を求め、
このフィードバック制御量に基づき回転数調整手段たる
アイドル調整弁22の操作量すなわち開度を調節して、エ
ンジン2のアイドル運転時の実回転数Nを制御するよう
になっている。また、上記フィードバック制御領域を規
定する上記所定回転数は、例えば目標回転数Noより数百
回転高い値No+αに設定されている。
次に、本発明の直接的な対象であるエアフローメータ
10の出力誤差について説明する。
10の出力誤差について説明する。
よく知られているように、可動ベーン式エアフローメ
ータ10は、吸入空気が通路を通るときにベーンを押す力
と、リターンスプリングの力とが平衡する位置によって
流量を検出するもので、ベーンの回転位置を例えばポテ
ンショメータで読み取り、電圧値で流量を検出する。こ
のエアフローメータ10では、ベーンの慣性が大きいた
め、吸入空気量が急激に増加する加速時に出力値が実際
の空気量を上回り(オーバーシュートと称す)、また吸
入空気量が急激に減少する減速時には出力値が実際の空
気量を下回る(アンダーシュートと称す)という欠点が
あり、これを何らかの手段によって補正する必要があ
る。
ータ10は、吸入空気が通路を通るときにベーンを押す力
と、リターンスプリングの力とが平衡する位置によって
流量を検出するもので、ベーンの回転位置を例えばポテ
ンショメータで読み取り、電圧値で流量を検出する。こ
のエアフローメータ10では、ベーンの慣性が大きいた
め、吸入空気量が急激に増加する加速時に出力値が実際
の空気量を上回り(オーバーシュートと称す)、また吸
入空気量が急激に減少する減速時には出力値が実際の空
気量を下回る(アンダーシュートと称す)という欠点が
あり、これを何らかの手段によって補正する必要があ
る。
この発明においては、スロットルバルブ12が急激に全
閉近くまで閉じられた時のエアーフローメータの出力ア
ンダーシュートの問題を取り上げている。
閉近くまで閉じられた時のエアーフローメータの出力ア
ンダーシュートの問題を取り上げている。
第2図(A)において、実線で示すのはアンダーシュ
ートを生じているエアフローメータ10の出力値であり、
点線は実際の吸入空気量である。アンダーシュートの部
分で出力値が実際の吸入空気量より大きく下回るので、
この出力値に基づいて燃料噴射量を決定するとエンジン
2に吸入される混合気の空燃比はオーバーリーンとな
り、運転性が悪化するなどの不具合がでる。
ートを生じているエアフローメータ10の出力値であり、
点線は実際の吸入空気量である。アンダーシュートの部
分で出力値が実際の吸入空気量より大きく下回るので、
この出力値に基づいて燃料噴射量を決定するとエンジン
2に吸入される混合気の空燃比はオーバーリーンとな
り、運転性が悪化するなどの不具合がでる。
このように急減速時にエアフローメータ10のアンダー
シュートが原因となって空燃比がオーバーリーンになる
のを少しでも回避するために、従来、次のようなエアフ
ローメータの出力補正方法が採用されていた。
シュートが原因となって空燃比がオーバーリーンになる
のを少しでも回避するために、従来、次のようなエアフ
ローメータの出力補正方法が採用されていた。
つまり第2図(A)に示すように、アンダーシュート
を生ずるエアフローメータ10の出力を一定のレベルLcで
クリッピングし、Lc以下の出力をLcに置き換えている。
ここでクリッピングレベルLcは、急減後の定常吸入空気
量Qminより少し小さな値に設定されており、定常吸入空
気量QminよりクリッピングレベルLcが高くなることがな
いように選定している。また、前記のQminの値はアイド
ル状態での最小吸入空気量である。
を生ずるエアフローメータ10の出力を一定のレベルLcで
クリッピングし、Lc以下の出力をLcに置き換えている。
ここでクリッピングレベルLcは、急減後の定常吸入空気
量Qminより少し小さな値に設定されており、定常吸入空
気量QminよりクリッピングレベルLcが高くなることがな
いように選定している。また、前記のQminの値はアイド
ル状態での最小吸入空気量である。
《発明が解決しようとする課題》 前述のように従来では、アイドル状態の最小吸入空気
量Qminに合わせてクリッピングレベルLcを一定に固定し
ているため、以下に詳しく述べるようにアンダーへシュ
ートを有効に補正することのできる範囲が非常に狭いと
いう問題があった。
量Qminに合わせてクリッピングレベルLcを一定に固定し
ているため、以下に詳しく述べるようにアンダーへシュ
ートを有効に補正することのできる範囲が非常に狭いと
いう問題があった。
アイドル状態での吸入空気量はもちろん一定ではな
く、アイドル調整弁22の開度によって大きく変わるし、
アイドル回転数によっても当然変わる。従って第2図
(B)(C)に示すように、急減後の定常吸入空気量
(アイドル状態での吸入空気量)が前述した最小値min
よりも高くなると、出力補正のためのクリッピングレベ
ルLcが相対的に低くなり、アンダーシュート部分がクリ
ッピングレベルにかからなくなり、(C)図の例ではア
ンダーシュートの出力補正は全く機能しない。
く、アイドル調整弁22の開度によって大きく変わるし、
アイドル回転数によっても当然変わる。従って第2図
(B)(C)に示すように、急減後の定常吸入空気量
(アイドル状態での吸入空気量)が前述した最小値min
よりも高くなると、出力補正のためのクリッピングレベ
ルLcが相対的に低くなり、アンダーシュート部分がクリ
ッピングレベルにかからなくなり、(C)図の例ではア
ンダーシュートの出力補正は全く機能しない。
この発明は前述した従来の問題点に鑑みなされたの
で、その目的は、エアフローメータの出力のアンダーシ
ュートをより広範囲にわたって補正することができるよ
うにした出力補正方法を提供することにある。
で、その目的は、エアフローメータの出力のアンダーシ
ュートをより広範囲にわたって補正することができるよ
うにした出力補正方法を提供することにある。
《課題を解決するための手段》 そこでこの発明では、吸入空気量が急激に減少したと
きにエアフローメータの出力がアンダーシュートするの
を所定のレベルでクリッピングすることで補正する方法
において、吸入空気量が急激に減少した時点でのエンジ
ン回転数が高いほど前記クリッピングレベルを高くする
ようにした。
きにエアフローメータの出力がアンダーシュートするの
を所定のレベルでクリッピングすることで補正する方法
において、吸入空気量が急激に減少した時点でのエンジ
ン回転数が高いほど前記クリッピングレベルを高くする
ようにした。
《作 用》 前記要求空気量は前記アイドル調整弁の開度やエンジ
ン回転数に対応した値であり、第2図の例における急減
後の定常吸入空気量に相当するものである。エンジン回
転数に合わせてクリッピングレベルを可変設定すること
で、クリッピング処理によってエアフローメータの出力
のアンダーシュートを有効に補正できる範囲が拡大す
る。
ン回転数に対応した値であり、第2図の例における急減
後の定常吸入空気量に相当するものである。エンジン回
転数に合わせてクリッピングレベルを可変設定すること
で、クリッピング処理によってエアフローメータの出力
のアンダーシュートを有効に補正できる範囲が拡大す
る。
《実施例》 第3図に示したようなエンジンの電子制御システムに
おいて、例えば第1図に示す出力補正処理をマイクロコ
ンピュータ32が実行する。
おいて、例えば第1図に示す出力補正処理をマイクロコ
ンピュータ32が実行する。
まず第1図のステップ100において、エアフローメー
タ10の出力Qのほか、エンジン回転数N、スロットルバ
ルブ12の開度などのエンジンの運転状態を示す各種情報
をセンサ類から読み取る。次のステップ101では後述の
1秒タイマがオンかオフかを判定する。初期状態はオフ
なのでステップ102に進み、回転数Nが1500rpm以下かど
うかを判定し、そうであればステップ103で回転数Nの
減少率が所定の基準より大きいかどうかを判定する。所
定の基準より急激に回転数Nが低下している場合、次の
ステップ104で前記1秒タイマを起動し、ステップ105に
進む。つまり、回転数Nが1500rpm以下であり基準以上
の変化率で急激に低下していることが検出されてから1
秒タイマによって規定される1秒間の間はステップ100
でサンプリングした吸入空気量Qに対してステップ105
以降でアンダーシュートの補正処理が行われる。
タ10の出力Qのほか、エンジン回転数N、スロットルバ
ルブ12の開度などのエンジンの運転状態を示す各種情報
をセンサ類から読み取る。次のステップ101では後述の
1秒タイマがオンかオフかを判定する。初期状態はオフ
なのでステップ102に進み、回転数Nが1500rpm以下かど
うかを判定し、そうであればステップ103で回転数Nの
減少率が所定の基準より大きいかどうかを判定する。所
定の基準より急激に回転数Nが低下している場合、次の
ステップ104で前記1秒タイマを起動し、ステップ105に
進む。つまり、回転数Nが1500rpm以下であり基準以上
の変化率で急激に低下していることが検出されてから1
秒タイマによって規定される1秒間の間はステップ100
でサンプリングした吸入空気量Qに対してステップ105
以降でアンダーシュートの補正処理が行われる。
前述したように吸入空気量が急激に減少した後の定常
吸入空気量は、アイドル調整弁22の開度が大きいほど大
きく、また回転数Nが大きいほど大きい。そこで本発明
では第1図(B)に示すように、アイドル調整弁22の開
度とエンジン回転数Nとをパラメータとして変化するク
リッピングレベルLcを予め設定して、その特性をデータ
マップとしてマイクロコンピュータ32のメモリに格納し
ておく。このデータマップの特性は図のように、アイド
ル調整弁22の開度が大きいほどクリッピングレベルLcが
大きくなり、またエンジン回転数Nが大きいほどクリッ
ピングレベルLcが大きくなる。
吸入空気量は、アイドル調整弁22の開度が大きいほど大
きく、また回転数Nが大きいほど大きい。そこで本発明
では第1図(B)に示すように、アイドル調整弁22の開
度とエンジン回転数Nとをパラメータとして変化するク
リッピングレベルLcを予め設定して、その特性をデータ
マップとしてマイクロコンピュータ32のメモリに格納し
ておく。このデータマップの特性は図のように、アイド
ル調整弁22の開度が大きいほどクリッピングレベルLcが
大きくなり、またエンジン回転数Nが大きいほどクリッ
ピングレベルLcが大きくなる。
第1図のステップ105では、アイドル調整弁22の開度
と回転数Nとに該当するクリッピングレベルLcを前記の
データマップから引き出す。次のステップ106では、ス
テップ100にて読み取ったエアフローメータ10の出力値
QがクリッピングレベルLcより小さいか否かを判定し、
小さい場合はステップ107で読取り値Qをクリッピング
レベルLcに置き換える。以上の処理が高速で繰り返さ
れ、アンダーシュートによってLc以下になった吸入空気
量の読取り値QはLcでクリッピングされ、この処理後の
値が燃料噴射量の演算に使われる。
と回転数Nとに該当するクリッピングレベルLcを前記の
データマップから引き出す。次のステップ106では、ス
テップ100にて読み取ったエアフローメータ10の出力値
QがクリッピングレベルLcより小さいか否かを判定し、
小さい場合はステップ107で読取り値Qをクリッピング
レベルLcに置き換える。以上の処理が高速で繰り返さ
れ、アンダーシュートによってLc以下になった吸入空気
量の読取り値QはLcでクリッピングされ、この処理後の
値が燃料噴射量の演算に使われる。
なお、前記の実施例ではエアフローメータ10の出力値
Qに対して直接的にクリッピング処理を加えていたが、
本発明はこれに限定されるものではなく、エンジン制御
処理の全体的な手順によっては、吸入空気量Qをエンジ
ン回転数Nで割った値(空気充填量)や、その充填量に
定数を掛けて求まる基本噴射パルス幅について前記と同
様なクラッピング処理を施すようにしてもよい。
Qに対して直接的にクリッピング処理を加えていたが、
本発明はこれに限定されるものではなく、エンジン制御
処理の全体的な手順によっては、吸入空気量Qをエンジ
ン回転数Nで割った値(空気充填量)や、その充填量に
定数を掛けて求まる基本噴射パルス幅について前記と同
様なクラッピング処理を施すようにしてもよい。
《発明の効果》 以上詳細に説明したように、この発明によれば、吸入
空気量が急激に減少したときのエアフローメータの出力
のアンダーシュートを補正するためのクリッピングレベ
ルが、空気量の急減後のエンジン回転数に合わせて自動
的に変化するので、クリッピングが有効に機能する幅が
広くなり、センサ出力のアンダーシュートが原因となっ
て空燃比がオーバーリーンになる現象の発生頻度が従来
よりも少なくなる。
空気量が急激に減少したときのエアフローメータの出力
のアンダーシュートを補正するためのクリッピングレベ
ルが、空気量の急減後のエンジン回転数に合わせて自動
的に変化するので、クリッピングが有効に機能する幅が
広くなり、センサ出力のアンダーシュートが原因となっ
て空燃比がオーバーリーンになる現象の発生頻度が従来
よりも少なくなる。
なお、低回転領域でも過給効果を高めるようにしたシ
ーケンシャルターボチャージャーやスーパーチャージャ
ーを備えたエンジンの場合、低回転領域において吸入空
気量が急激に減少するという現象の発生頻度が高くな
り、エアフローメータのアンダーシュートの問題がより
顕著になる。従って、この種のエンジンに本発明を適用
すれば非常に効果的である。
ーケンシャルターボチャージャーやスーパーチャージャ
ーを備えたエンジンの場合、低回転領域において吸入空
気量が急激に減少するという現象の発生頻度が高くな
り、エアフローメータのアンダーシュートの問題がより
顕著になる。従って、この種のエンジンに本発明を適用
すれば非常に効果的である。
第1図(A)は本発明の一実施例によるエアフローメー
タ出力補正方法の概要を示すフローチャート、第1図
(B)は同上実施例におけるクリッピングレベルのデー
タマップの特性を示す図、第2図はエアフローメータの
出力アンダーシュートの問題を説明するための図、第3
図は本発明の対象となるエンジンの電子制御システムの
一例を示す図である。 10……エアフローメータ 12……スロットルバルブ 22……アイドル調整弁 32……マイクロコンピュータ
タ出力補正方法の概要を示すフローチャート、第1図
(B)は同上実施例におけるクリッピングレベルのデー
タマップの特性を示す図、第2図はエアフローメータの
出力アンダーシュートの問題を説明するための図、第3
図は本発明の対象となるエンジンの電子制御システムの
一例を示す図である。 10……エアフローメータ 12……スロットルバルブ 22……アイドル調整弁 32……マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 稔 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−224434(JP,A) 特開 昭61−93244(JP,A) 特開 平2−27147(JP,A) 特開 平1−96439(JP,A) 特開 昭61−43234(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00
Claims (1)
- 【請求項1】吸入空気量が急激に減少したときにエアフ
ローメータの出力がアンダーシュートするのを所定のレ
ベルでクリッピングすることで補正する方法において、
吸入空気量が急激に減少した時点でのエンジン回転数が
高いほど前記クリッピングレベルを高くすることを特徴
とするエンジンの電子制御システムにおけるエアフロー
メータの出力補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7870990A JP2854662B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | エンジンの電子制御システムにおけるエアフローメータの出力補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7870990A JP2854662B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | エンジンの電子制御システムにおけるエアフローメータの出力補正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03279654A JPH03279654A (ja) | 1991-12-10 |
JP2854662B2 true JP2854662B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=13669393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7870990A Expired - Lifetime JP2854662B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | エンジンの電子制御システムにおけるエアフローメータの出力補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2854662B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-29 JP JP7870990A patent/JP2854662B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03279654A (ja) | 1991-12-10 |
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