JP2853251B2 - くさび型ジョセフソン接合素子の製造方法 - Google Patents

くさび型ジョセフソン接合素子の製造方法

Info

Publication number
JP2853251B2
JP2853251B2 JP2085095A JP8509590A JP2853251B2 JP 2853251 B2 JP2853251 B2 JP 2853251B2 JP 2085095 A JP2085095 A JP 2085095A JP 8509590 A JP8509590 A JP 8509590A JP 2853251 B2 JP2853251 B2 JP 2853251B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
josephson junction
thin film
resist
substrate
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2085095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03283679A (ja
Inventor
純一 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimazu Seisakusho KK
Original Assignee
Shimazu Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimazu Seisakusho KK filed Critical Shimazu Seisakusho KK
Priority to JP2085095A priority Critical patent/JP2853251B2/ja
Publication of JPH03283679A publication Critical patent/JPH03283679A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2853251B2 publication Critical patent/JP2853251B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はジョセフソン接合を有する素子の製造方法に
関する。
なお、本発明は、超高感度磁場計測用のSQUIDや、超
高感度電磁波検出器等、ジョセフソン効果を利用したあ
らゆるデバイスの製造方法に応用可能である。
<従来の技術> 良好な性能のジョセフソン接合を得るためには、その
ブリッジ長(弱接合部の長さ)を、理想的には使用する
ブリッジ材料のコヒーレント長の3〜5倍程度にすべき
であること、また、この理想的なブリッジ長が得られな
くとも、これにできるだけ近づくようにブリッジ長を短
くすべきであることが知られている。
Nbを用いたジョセフソン接合において、その理想的な
ブリッジ長は数百Å程度となる。このような極めて短い
ブリッジ長を再現性よく得るためには、準平面型のジョ
セフソン接合が有利である。
準平面型のジョセフソン接合は、平坦な基板表面に形
成された超電導薄膜の上面に、絶縁層を介して別の超電
導薄膜を積層形成し、上方の超電導薄膜の端面部におい
て、双方の超電導薄膜にまたがるブリッジを形成した構
造であり、比較的容易にコントロールできる膜厚寸法に
よってブリッジ長を決定することができ、平面上の微細
加工に頼る平面型のジョセフソン接合に比して極めて有
利である。
ところで、YBCOに代表される酸化物高温超電導体を用
いてジョセフソン接合素子を作る場合、以下に示す理由
によって、Nb系等の従来の超電導体を用いた場合のよう
な良好な準平面型のジョセフソン接合を得ることが困難
である。
まず、YBCO等の高温超電導薄膜は、一般に不安定で拡
散しやすく、良好な状態で積層形成すること自体が容易
でない。
また、現在の製膜技術で得られる高温超電導薄膜は、
その表面平坦度が100Å程度と悪く、絶縁層を介して相
互に積層した場合にピンコンタクトが生じ易い。
更に、酸化物高温超電導体は水に対して劣化しやすい
等、加工上の制約があり、Nb系超電導体のように比較的
自由に工程を選択することはできない。
このような点に鑑み、本発明者は既に、基板に段差を
設け、その上段側および下段側の平面にそれぞれ高温超
電導体薄膜を形成するとともに、双方の高温超電導体薄
膜を、段差部分を横切る高温超電導体薄膜のブリッジで
接合したジョセフソン接合素子をすでに提案している
(特願平1−12185号)。
この提案によれば、超電導薄膜を積層することなく準
平面型ジョセフソン接合が得られるので、高温超電導体
薄膜を用いても高性能の素子を再現性よく得ることがで
きるとともに、超電導薄膜は一層のみ成膜すれば良いの
で、製造プロセスが簡素化されるという利点もある。
<発明が解決しようとする課題> ところで、以上の提案のような準平面型のジョセフソ
ン接合素子では、ジョセフソン接合部における超電導体
薄膜に対する基板段部のエッジ部のくい込み角度は鋭く
ても90゜となってしまい、普通は鈍角となってしまう。
このことは、ジョセフソン接合部の有効長1eをある程度
以下には短くできず、ジョセフソン接合特性がある程度
以上に改善されないという問題がある。
本発明の目的は、超電導薄膜を積層することなく準平
面型ジョセフソン接合が得られ、高温超電導体薄膜を用
いても高性能の素子を再現性よく得ることができるばか
りでなく、ジョセフソン接合部の有効長1eをより短くで
き、以て良好なジョセフソン接合特性を得ることのでき
るジョセフソン接合素子の製造方法を提供することにあ
る。
<課題を解決するための手段> 本発明のくさび型ジョセフソン接合素子の製造方法
は、実施例に対応する第1図〜第3図に示すように、基
板1の表面に塗布したレジストを、イオンビーム露光に
よって所定幅のレジスト細線に形成し、このレジスト細
線11をマスクとしてイオンミリングを行った後、残った
レジストを除去することによって、基板1の表面に鋭角
的に尖った突部1aを形成し、この突部1aを有する基板の
表面に超電導体薄膜を形成し、その上面にレジストを塗
布して露光と現像によってパターニングの後、イオンミ
リングによって、そのパターニングされた超電導体薄膜
を、上記突部1aを挟んだ両側の電極部(2,3)と突部1a
を横切る狭幅のブリッジ部(4)とに加工することによ
って特徴づけられる。
<作用> 超電導体薄膜のブリッジ4は、基板1の表面から突出
する突部1aによって鋭角でくい込まれ、ジョセフソン接
合部は実質的にこの鋭角状の極めて短い部分に形成され
る。つまり、良好なジョセフソン接合特性が得られるか
否かは、基板1の表面に形成する突部1aをいかに鋭角状
に形成するかにかかっている。そこで、本発明の製造方
法では、基板1の表面に塗布したレジストを、イオンビ
ーム露光によって所定幅のレジスト細線11に形成し、こ
のレジスト細線11をマスクとしてイオンミリングを行う
ことにより、基板1の表面に鋭角的に尖った突部1aを形
成するものである。
<実施例> 第1図は後述する本発明の製造方法によって製造され
たくさび型ジョセフソン接合素子の平面図(a)とその
A−A断面の要部拡大図である。
MgO(100)基板1の表面には、その略中央部を横切る
ように鋭角に突出する突部1aが形成されている。その突
部1aを挟んで基板1の表面両側には、YBCO超電導体薄膜
2および3が形成されており、これらが電極部を形成し
ている。
両方の超電導体薄膜2と3は、突部1aの上を横切って
形成されたブリッジ4によって相互に接合されている。
このブリッジ4は電極部を形成する薄膜と同じYBCO超電
導体薄膜の幅を狭くしたものである。
ブリッジ4は突部1aの先端の稜線において鋭くくい込
まれ、この部分のみが他の部分に比して厚さが極めて薄
くなっている。
以上のような本発明実施例によれば、ブリッジ4のう
ち、突部1aの稜線上の極めて短い部分がジョセフソン接
合部となり、その有効長1eは極めて短くなる。
次に、上記形状のくさび型ジョセフソン接合素子を製
造する本発明実施例の製造方法を説明する。
第2図ないし第3図はその手順の説明図である。
まず、適当な厚さのMgO(100)基板10を用意し、その
上面にCMSレジストを塗布して、EB露光によって、第2
図(a)に平面図、(b)にそのA−A断面の要部拡大
図で示すようにCMSレジストの細線11を形成する。この
とき、EB露光条件を調整することによって、レジストの
頭が可能な限り尖った形状になるようにする。
次にその基板10の上方から、このCMSレジストの細線1
1をマスクとしてArイオンミリングを行った後、残った
レジストを除去する。これにより、第3図(a)に平面
図、(b)にそのA−A断面の要部拡大図で示すよう
に、鋭角的に尖った突部1aを持つ基板1を得る。
その後、基板1の表面にYBCO超電導体薄膜を一様に形
成する。このとき、YBCO超電導体薄膜は突部1aの稜線部
において第1図(b)に示したように鋭角的にくい込ま
れる。その後、その上面にレジストを塗布して露光と現
像によってパターニングの後、Arイオンミリングによっ
てその薄膜を第1図に示すような電極部(2,3)と突部1
aを横切るブリッジ4を持つパターンに微細加工する。
なお、基板1としてはMgO(100)の他、SrTiO3(11
0),(100)、あるいはYSZ等、使用する超電導体薄膜
に悪影響を及ぼさないものなら何でも良い。
また、超電導体薄膜としては、YBCOに限定されず、Bi
系、Tl系あるいはNb、NbTi等の超電導を示す薄膜であれ
は何でも使用できることは勿論である。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、基板の表面に
塗布したレジストを、イオンビーム露光によって所定幅
のレジスト細線に形成し、このレジスト細線をマスクと
してイオンミリングを行うことにより、基板の表面に突
部を形成しているので、鋭角的に尖った突部を精度良く
形成することができる。そのため、基板表面に鋭角状に
突出する突部を形成して、その突部を挟んで両側に超電
導体薄膜を形成するとともに、これらを突部を横切って
形成したブリッジによって接合しているので、ブリッジ
におけるジョセフソン接合部は実質的に突部の稜線によ
ってくい込まれた部分によって形成され、その有効長1e
は極めて短くなる。また、超電導体薄膜は一層のみ製膜
すれば良いことと併せて、高温超電導体薄膜を用いても
再現性良く安定した高性能のジョセフソン接合素子が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造方法によって製造されたくさび型
ジョセフソン接合素子の平面図(a)およびそのA−A
断面の要部拡大図(b)、 第2図および第3図は本発明の製造方法の説明図であ
る。 1……基板 1a……突部 2,3……超電導体薄膜 4……ブリッジ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の表面に塗布したレジストを、イオン
    ビーム露光によって所定幅のレジスト細線に形成し、こ
    のレジスト細線をマスクとしてイオンミリングを行った
    後、残ったレジストを除去することによって、基板の表
    面に鋭角的に尖った突部を形成し、この突部を有する基
    板の表面に超電導体薄膜を形成し、その上面にレジスト
    を塗布して露光と現像によってパターニングの後、イオ
    ンミリングによって、そのパターニングされた超電導体
    薄膜を、上記突部を挟んだ両側の電極部と突部を横切る
    狭幅のブリッジ部とに加工することを特徴とするくさび
    型ジョセフソン接合素子の製造方法。
JP2085095A 1990-03-30 1990-03-30 くさび型ジョセフソン接合素子の製造方法 Expired - Lifetime JP2853251B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2085095A JP2853251B2 (ja) 1990-03-30 1990-03-30 くさび型ジョセフソン接合素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2085095A JP2853251B2 (ja) 1990-03-30 1990-03-30 くさび型ジョセフソン接合素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03283679A JPH03283679A (ja) 1991-12-13
JP2853251B2 true JP2853251B2 (ja) 1999-02-03

Family

ID=13849049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2085095A Expired - Lifetime JP2853251B2 (ja) 1990-03-30 1990-03-30 くさび型ジョセフソン接合素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2853251B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7365271B2 (en) 2003-12-31 2008-04-29 Superpower, Inc. Superconducting articles, and methods for forming and using same
US7417192B2 (en) 2004-09-22 2008-08-26 Superpower, Inc. Superconductor components
US7972744B2 (en) 2004-09-28 2011-07-05 GM Global Technology Operations LLC Fuel cell assembly

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03283679A (ja) 1991-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5801393A (en) Superconductor-insulator-superconductor Josephson tunnel junction and method therefor
JP2002522927A (ja) 電気的に安定化された薄膜高温超伝導体及びその製造方法
JP2853251B2 (ja) くさび型ジョセフソン接合素子の製造方法
KR100264006B1 (ko) 고온초전도 조셉슨소자의 제조방법
JP2001111123A (ja) Squid素子
JP2684745B2 (ja) 準平面型ジョセフソン接合素子
Lacquantii et al. Properties of RF-sputtered Nb/Al-AlO/sub x//Nb Josephson SNAP junctions
JPH0432275A (ja) 段差型ジョセフソン接合素子
US4264916A (en) Semiconductor barrier Josephson junction
JP2682136B2 (ja) ジョセフソン素子の製造方法
JPH02192774A (ja) 準平面型ジョセフソン接合素子
EP0597663A1 (en) Process of producing a Josephson junction
JP2994304B2 (ja) 超伝導集積回路および超伝導集積回路の製造方法
JP2647985B2 (ja) ジョセフソン素子
JPH0432276A (ja) ジョセフソン接合素子
JPH10224110A (ja) 超伝導平面回路およびその製造方法
JPH03104177A (ja) Squid素子
JPH03297178A (ja) Squid素子
JPH04130676A (ja) 準平面型ジョセフソン接合素子を用いたdc―squid
JPH0675101B2 (ja) Squid素子
JPH02192175A (ja) 超伝導体のパターン形成方法
JPH0141225B2 (ja)
JPH03108782A (ja) 弱結合素子
JPH0282586A (ja) 超電導素子の製造方法
JPH03283680A (ja) 近接効果を用いたsquid素子