JP2851239B2 - 面発光装置 - Google Patents

面発光装置

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JP2851239B2
JP2851239B2 JP6145547A JP14554794A JP2851239B2 JP 2851239 B2 JP2851239 B2 JP 2851239B2 JP 6145547 A JP6145547 A JP 6145547A JP 14554794 A JP14554794 A JP 14554794A JP 2851239 B2 JP2851239 B2 JP 2851239B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄型軽量のラップトッ
プパソコン、ワープロ、液晶TVのバックライトなどに
利用されるエッジライト方式の面発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エッジライト方式の面発光装
置としては、種々のものが知られている。
【0003】たとえば、透明な導光板の一側面に線光源
を配置し、これに対向する他側面に側面反射板を配置
し、導光板の裏面に印刷による微細な多数のドットパタ
ーンをもって構成された光拡散透過部を設けたものがあ
り、特開平4-101567号公報には、線光源の軸方向に対し
て直角な方向の光拡散透過部の面積率を、図4のモデル
図に曲線Rで示すように、導光板の線光源側端部aから
線光源の輝度が最も少なくなる箇所bまでの領域では線
光源から遠ざかるにつれて次第に面積率を大きくすると
ともに、導光板の線光源の輝度が最も少なくなる箇所b
から側面反射層側端部cまでの領域では面積率を一定に
するように光拡散透過部を設けたものが開示されてい
る。なお、図4において、横軸は線光源の軸方向に直角
な方向における導光板の位置を示し、縦軸は輝度または
光拡散透過部の面積率を示す。また、線光源の輝度変化
曲線B1は、裏面に光拡散透過部4の形成されていない
導光板1を用い、導光板1の対向する側面に線光源2と
側面反射層3とをそれぞれ配置して線光源2からの距離
に対する導光板1表面の輝度分布を測定したものを示
す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平4-1015
67号公報に開示された面発光装置の発光表面での輝度は
図4の曲線B2で示すように、均一であるが、この面発
光装置を液晶表示装置に組み込むと、液晶によっては表
示面の周縁部が中央部より明るく見えることがある。
【0005】したがって、本発明の目的は、上記の問題
を解決することにあって、液晶表示装置に組み込んだ後
に、その表示面の周縁部が中央部より明るくなるという
輝度ムラを抑さえることができる面発光装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の面発光装置は、透明な導光板の一側面に線
光源を配置し、これに対向する他側面に側面反射層を配
置し、導光板の裏面に光拡散透過部を設けた面発光装置
において、線光源の軸方向に対して直角な方向の光拡散
透過部の面積率を、導光板の線光源側端部から線光源の
輝度が最も少なくなる箇所よりも線光源寄りの箇所まで
の領域では線光源から遠ざかるにつれて次第に面積率を
大きくするとともに、導光板の線光源の輝度が最も少な
くなる箇所よりも線光源寄りの箇所から側面反射層側端
部までの領域では面積率を一定にするように構成した。
【0007】以下に、図を参照しながら本発明に係る面
発光装置を詳細に説明する。
【0008】図1は本発明に係る面発光装置の一実施例
を示す断面図、図2は本発明に係る面発光装置における
線光源の輝度変化曲線B1と光拡散透過部の面積率変化
曲線Rと導光板表面の輝度変化曲線B2との関係を示す
グラフ、図3は本発明に係る面発光装置の他の実施例を
示す断面図である。1は導光板、2は線光源、3は側面
反射層、4は光拡散透過部、5は背面反射層、6は光拡
散層、7は湾曲反射層をそれぞれ示す。
【0009】本発明の面発光装置は、透明な導光板1の
一側面に線光源2を配置し、これに対向する他側面に側
面反射層3を配置し、導光板の裏面に光拡散透過部4を
設けている(図1参照)。
【0010】導光板1としては、厚さ1.5〜30mm程度の
矩形板材が好ましい。導光板1の材料としては、光を効
率よく通過させる物質であればとくに限定されず、たと
えば、アクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ア
クリルスチレン、ポリ塩化ビニルなどの樹脂、あるいは
ガラスなどを使用することができる。また、導光板1の
全側面は平滑面に研磨するのが好ましい。
【0011】線光源2としては、直径2〜3mmの熱陰極
線管や冷陰極線管などの陰極線管を用いる。
【0012】側面反射層3は、導光板1の他側面から出
射した光を導光板1側に反射して光を効率よく利用でき
るようにするものである。側面反射層3の材質として
は、たとえば、次のようなものが好ましい。(1)白色
フィルム。たとえば、白色ポリエチレンテレフタレート
フィルムである。(2)白色塗装あるいは白色印刷した
アルミニウム板。(3)鏡面を呈した金属板やアルミニ
ウムなどの金属箔、あるいは金属蒸着を施したフィルム
や板。また、側面反射層3は、内面を白色塗料で塗装し
た、あるいは白色顔料を混入した面発光装置用ケース
(図示せず)で代用することもできる。
【0013】光拡散透過部4は、線光源2より導光板1
内に導かれた光を光拡散反射し、その一部を導光板1の
表面側に向かわせるものである。また、光拡散透過部4
は、その面積率を変化させることにより、導光板1表面
に向かう光の量を調節する。
【0014】本発明の特徴である光拡散透過部4の面積
率変化は、図2のモデル図に曲線Rで示すように、線光
源2の軸方向に対して直角な方向で、導光板1の線光源
2側端部aから線光源2の輝度が最も少なくなる箇所b
よりも線光源2寄りの箇所dまでの領域では線光源2か
ら遠ざかるにつれて次第に大きくなり、導光板1の線光
源2の輝度が最も少なくなる箇所bよりも線光源2寄り
の箇所dから側面反射層3側端部cまでの領域では一定
になる。
【0015】光拡散透過部4の面積率を変化させるに
は、光拡散透過部4を任意の形状のドットで構成し、ド
ットの大きさを変えたり、位置によってドットの数を変
えることによって行う。ドットの形状は特に限定される
ことなく、ラウンドドット、スクエアドット、チェーン
ドットなど任意形状でよい。あるいは、ストライプ状に
形成してもよい。
【0016】光拡散透過部4の形成方法としては、マッ
トインキを用いたグラビア印刷、オフセット印刷、スク
リーン印刷などの印刷法、あるいは転写法などがある。
マットインキとしては、導光板1とほぼ同じかそれ以下
の屈折率を有する炭酸カルシウムやシリカなどの粒子状
透明物質を含有するインキを用いれば、より光拡散性を
向上させることができる。
【0017】また、線光源2は、中央部領域が均一に明
るく、両端部領域が端に近づくにつれて次第に暗くなる
という特性を有する。したがって、線光源2近傍におい
て、線光源2の軸方向に対して平行な方向の光拡散透過
部4の面積率を、導光板1の中央部から線光源2の輝度
が低下し始める箇所までの領域では一定にし、導光板1
の線光源2の輝度が低下し始める箇所から端部までの領
域では二次関数的に大きくするようことにより、導光板
1の全面をより均一に発光させることができる。なお、
上記線光源2の輝度が低下し始める箇所とは、裏面に光
拡散透過部4の形成されていない導光板1を用い、その
側面に線光源2を配置して、導光板1の線光源2に直角
な二側面間の線光源2近傍における輝度分布を測定し、
輝度が低下し始める位置のことであり、導光板1の角部
を内側として弧を描くように存在する。
【0018】本発明における必須構成要件についての説
明は以上の通りであるが、必要に応じて導光板1の裏面
に背面反射層5を配置してもよい(図3参照)。背面反
射層5は、光拡散透過部4において導光板1内に戻れな
かった光を導光板1側に反射して光を効率よく利用でき
るようにするものである。なお、導光板1の光拡散透過
部4が形成されていない部分においては、導光板1と背
面反射層5との間に隙間が形成されることになるので、
導光板1に導かれた光の全反射を確保しロスを少なくす
ることができる。背面反射層5の材質としては、側面反
射層3と同様、次のようなものが好ましい。(1)白色
フィルムまたは板。たとえば、白色ポリエチレンテレフ
タレートフィルムである。(2)白色塗装あるいは白色
印刷したアルミニウム板。(3)鏡面を呈した金属板や
アルミニウムなどの金属箔、あるいは金属蒸着を施した
フィルムや板。また、背面反射層5は、内面を白色塗料
で塗装した、あるいは白色顔料を混入した面発光装置用
ケース(図示せず)で代用することもできる。
【0019】また、必要に応じて、導光板1の表面に光
拡散層6を配置してもよい(図3参照)。光拡散層6
は、導光板1の表面より出射した光を拡散させ、輝度分
布をなめらかにするためのものである。なお、光拡散層
6が導光板1に密着するよりも、導光板1との間に間隔
を設けて光拡散層6を配置した方が、導光板1の内部で
全反射が確保され、導光板1内部でロスが少なく十分に
光を反射させることができる。この光拡散層6の材質と
しては、次のようなものが好ましい。(1)光拡散物質
がコーティングされたフィルムまたは板。(2)自ら光
拡散性を有するフィルム。(3)乳白色の樹脂板。ま
た、光拡散層6は、複数層形成してもよい。
【0020】また、必要に応じて、線光源2の導光板1
と反対側の表面を覆うように湾曲反射層7を配置しても
よい(図3参照)。湾曲反射層7は、線光源2の導光板
1と反対側の表面からの光を導光板1側に反射させ、光
を効率よく利用できるようにするものである。湾曲反射
層7の材質としては、次のようなものが好ましい。
(1)白色フィルム。たとえば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート,アクリロニトリルブタジエ
ンスチレン共重合体,ポリスチレンなどの樹脂中に白色
顔料を混入したフィルムである。(2)白色塗装あるい
は白色印刷したアルミニウム板。(3)鏡面を呈した金
属板やアルミニウムなどの金属箔、あるいはアルミニウ
ムや銀などの金属蒸着を施したフィルムや板。なお、線
光源2と湾曲反射層7との距離は、間にスペーサーを介
在させるなどして均一に保つ。
【0021】
【作用】本発明の面発光装置は、上記の構成よりなるか
ら、以下のような作用をする。
【0022】すなわち、導光板の線光源側端部付近で
は、光拡散透過部の面積率が小さいので、線光源から照
射された光のうちの大部分は、導光板の内部で入射角と
反射角とが等しい全反射を繰り返しながら導光板の奥へ
順次導かれる。また、線光源から照射された光のうちの
残りは、光拡散透過部で散乱して導光板の表面に直接的
に導かれ、あるいは、光拡散透過部を一旦通り抜けたて
背面反射層に至り、この背面反射層で反射して再び光拡
散透過部に入り、その後導光板の表面へ間接的に導かれ
る。さらに、光拡散透過部で散乱した光のうちの一部分
は、導光板の内部で全反射に移行する。
【0023】一方、側面反射層側端部付近では、光拡散
透過部の面積率が大きいので、線光源から照射された光
のうちの大部分は、光拡散透過部で散乱して直接的或い
は間接的に導光板の表面に導かれる。さらに、光拡散透
過部で散乱した光のうちの一部分は、導光板の内部で全
反射に移行する。また、線光源から照射された光のうち
の残りは、導光板内部で全反射を繰り返しながら導光板
の側面反射層側へ導かれる。
【0024】そして、中央部付近では、光拡散透過部の
面積率が大略線光源から遠ざかるにつれて次第に大きく
なるので、線光源から照射された光のうち、全反射する
割合は線光源から遠ざかるにつれて減少し、逆に直接的
或いは間接的に導光板の表面に導かれる割合は増大して
いく傾向をもつ。
【0025】したがって、線光源の輝度が大略線光源か
ら遠ざかるにつれて低下するのに対し、光拡散透過部の
面積率変化により、導光板の表面からの出光を線光源側
で抑さえる一方で側面反射層側で補うことができる。
【0026】ただし、導光板の側面には側面反射層を配
置しているため、線光源の輝度が最も少なくなる箇所b
は、側面反射層側端部cに位置しない。図2の曲線B1
に示すように、線光源の輝度が最も少なくなる箇所bは
側面反射層側端部cより線光源側に存在する。つまり、
光拡散透過部の面積率を線光源から遠ざかるにつれて大
きくするだけでは、導光板の線光源の輝度が最も少なく
なる箇所bから側面反射層側端部cまでの領域での導光
板の表面からの出光を均一にすることができない。その
ため、この領域では光拡散透過部の面積率を一定にする
ことにより、輝度調整を行う。
【0027】そして、光拡散透過部の面積率が一定であ
る領域を、図2の曲線Rに示すように導光板の線光源の
輝度が最も少なくなる箇所bよりも線光源寄りの箇所d
まで拡大するので、拡大した部分での光拡散透過部面積
率が従来に比べて増加し、その分だけ、線光源の輝度が
最も少なくなる箇所bより側面反射層側に導かれる光が
減衰し、導光板表面の輝度は図2の曲線B2に示すよう
に側面反射層側端部付近で他の部分より低くすることが
できる。
【0028】
【実施例】縦220mm、横150mm、厚み2mmの透明アクリル
樹脂板を導光板として使用し、導光板の一側面に管長16
0mm、直径3mm、管輝度28000ntの冷陰極線管を線光源と
して配置し、これに対向する他側面に白色ポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ社製E60L)を側面反射層
として貼りつけ、導光板の裏面にはアクリル樹脂中にシ
リカを含むマットインキを用いて多数のドットをスクリ
ーン印刷することにより光拡散透過部を設けた。
【0029】光拡散透過部の面積率は、線光源の軸方向
に対して直角な方向において、導光板の線光源側端部か
ら線光源の輝度が最も少なくなる箇所よりも線光源寄り
の箇所までの領域では線光源から遠ざかるにつれて次第
に面積率を大きくするとともに、導光板の線光源の輝度
が最も少なくなる箇所よりも線光源寄りの箇所から側面
反射層側端部までの領域では面積率を一定にした。
【0030】また、導光板の裏面には白色ポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ社製E60L)を背面反射層
として配置し、導光板の表面には光拡散物質の塗布され
た樹脂フィルム(きもと社製100S)を光拡散層として配
置し、線光源を銀蒸着フィルム(きもと社製GR38W)か
らなる湾曲反射層で覆って面発光装置とした。
【0031】この面発光装置を液晶表示装置に組み込
み、表示面について輝度測定を行ったところ、600ntと
なった。
【0032】
【発明の効果】本発明の面発光装置は、以上のような構
成および作用からなるので、次の効果が奏される。
【0033】すなわち、導光板表面の輝度を側面反射層
側端部付近で他の部分より低くすることができるので、
この面発光装置を液晶表示装置に組み込んだときに、そ
の表示面の周縁部が中央部より明るくなるという輝度ム
ラを抑さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る面発光装置の一実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明に係る面発光装置における線光源の輝度
変化曲線B1と光拡散透過部の面積率変化曲線Rと導光
板表面の輝度変化曲線B2との関係を示すグラフであ
る。
【図3】本発明に係る面発光装置の他の実施例を示す断
面図である。
【図4】従来の面発光装置における線光源の輝度変化曲
線B1と光拡散透過部の面積率変化曲線Rと導光板表面
の輝度変化曲線B2との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 導光板 2 線光源 3 側面反射層 4 光拡散透過部 5 背面反射層 6 光拡散層 7 湾曲反射層

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な導光板の一側面に線光源を配置
    し、これに対向する他側面に側面反射層を配置し、導光
    板の裏面に光拡散透過部を設けた面発光装置において、
    線光源の軸方向に対して直角な方向の光拡散透過部の面
    積率を、導光板の線光源側端部から線光源の輝度が最も
    少なくなる箇所よりも線光源寄りの箇所までの領域では
    線光源から遠ざかるにつれて次第に面積率を大きくする
    とともに、導光板の線光源の輝度が最も少なくなる箇所
    よりも線光源寄りの箇所から側面反射層側端部までの領
    域では面積率を一定にしたことを特徴とする面発光装
    置。
  2. 【請求項2】 線光源近傍において、線光源の軸方向に
    対して平行な方向の光拡散透過部の面積率を、導光板の
    中央部から線光源の輝度が低下し始める箇所までの領域
    では一定にし、導光板の線光源の輝度が低下し始める箇
    所から端部までの領域では二次関数的に大きくするよう
    にした請求項1に記載の面発光装置。
  3. 【請求項3】 導光板の裏面に背面反射層を配置した請
    求項1または請求項2に記載の面発光装置。
  4. 【請求項4】 導光板の表面に光拡散層を単層又は複数
    層配置した請求項1〜請求項3のいずれかに記載の面発
    光装置。
  5. 【請求項5】 光拡散透過部がドット状またはストライ
    プ状に形成された請求項1〜請求項4のいずれかに記載
    の面発光装置。
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