JP3653493B2 - エッジライト型の面発光装置 - Google Patents
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【発明の属する技術の分野】
本発明は、薄形軽量のラップトップパソコン、ワープロ、PDA(Personal digital assistant)、モバイルコンピュータ、液晶TV等のバックライトなどに好適なエッジライト型の面発光装置に関し、とくに導光板側面の突出部に起因する輝点や輝線が発生することがないエッジライト型の面発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エッジライト型の面発光装置としては、透明な樹脂板からなる導光板1の一側面に線光源2が配置され、導光板1の裏面に液晶パネルの表示領域7に対応して光散乱部6が線光源2近傍よりも線光源2から離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデーションパターンにて設けられたものがある。光散乱部6は、線光源2より導光板1内に導かれた光を散乱反射し、その一部を導光板1の表面側に向かわせるものであり、上記グラデーションパターンとすることにより導光板1表面に均一に光を配分する。
【0003】
ところで、上記の裏面に光散乱部6が設けられた導光板1は、拡散シート等の光学シート類を積層し、冷陰極管(CFL)等の線光源2とともにシャーシ4内に収容されているが、前記用途のように大型の導光板1である場合、固定せずに単に収容させるだけであると製品の落下等の衝撃により脱落し、線光源2に接触して破壊したり(図6参照)、位置ズレ等によって均一な輝度を得られなくなる。そこで、落下等の衝撃で導光板が脱落しないように、導光板1の線光源2を配置した側面と直角をなす二側面について樹脂板の一部分を突出させて突出部3とし、シャーシ4に設けられた窪み部5に嵌合させるのが一般的であった(図7参照)。なお、シャーシ4に用いる材料は、導光板1の線光源2を配置していない側面より出光した光を導光板1側に反射して光を効率よく利用できるように、白色顔料を混入した樹脂等が用いられることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の一般的な突出部3は平面形状が短冊状をしており、各突出部3が、その線光源2と平行な二壁面のうち線光源2から遠い側の壁面に到達した光までもそのまま導光板1外に出光させてしまう。その結果、シャーシ4が前記したような白色顔料を混入した樹脂等の材料からなる場合、図8及び図9に示すように突出部3の線光源2と平行な二壁面のうち線光源2から遠い側の壁面から出光した光がシャーシ4に設けられた窪み部5の壁面において主として線光源2側を散乱反射され、その一部が導光板1の表面側に向かう。近年の液晶パネルの狭額縁化によって前記光散乱部6の外縁が導光板1の外形に極めて接近するようになっているため、上記散乱反射が表示領域7の突出部3近傍のみに異常に輝度の高い輝点を発生させるという問題がある。
【0005】
そこで、輝点の発生を防止するために、突出部3の平行な二壁面のうち線光源2から遠い側の壁面についてこれを無くすか或いは面積を小さく抑えること、つまり平面形状を4分の1楕円形(図10参照)、三角形や台形等の形状としたり、線光源2から遠い側の角を面取りしたりすることも行なわれている。こうすることにより、短冊状の突出部3では平行な二壁面のうち線光源2から遠い側の壁面を透過していた光を全反射させ(図11参照)、引いてはシャーシ4に設けられた窪み部5の壁面において主として線光源2側に散乱反射されるのを抑えるのである。しかしながら、この場合にはシャーシ4の壁面から直接、表示領域7内に散乱反射されることはなくなったが、突出部3において新たに増えた全反射光がグラデーションパターンにて散乱反射され異常発光となり、輝線を発生させるという問題が生じた。
【0006】
したがって、本発明の目的は、上記の問題を解決し、導光板側面の突出部に起因する輝点や輝線が発生しないエッジライト型の面発光装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、透明な樹脂板からなる導光板の対向する二側面の少なくとも一方に線光源が配置され、導光板の裏面に液晶パネルの表示領域に対応して光散乱部が線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデーションパターンにて設けられ、且つ導光板の線光源を配置した側面と直角をなす二側面が樹脂板の一部分を突出させて突出部を有しているエッジライト型の面発光装置において、突出部の裏面に突出部壁面へ向かう光の量を抑制する光量調整部を設けたものであり、該光量調整部が印刷法あるいは転写法にて形成された光散乱層であるように構成した。
【0009】
また、上記光量調整部が光散乱層である構成において、上記突出部の裏面に設けられた光散乱層が、液晶パネルの表示領域に対応して設けられた光散乱部と同一のインキを用いて設けられたものである請ようにした。
【0010】
また、上記光散乱層が光散乱部と同一のインキを用いる構成において、上記突出部の光散乱層形成面と導光板の光散乱部形成面とが面一であるようにした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、図を参照しながら本発明に係るエッジライト型の面発光装置を詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明に係るエッジライト型の面発光装置の導光板における突出部の一実施例を示す部分拡大背面図、図2は図1のエッジライト型の面発光装置における突出部の光量調整部の光学作用を説明する図、図3は本発明に係るエッジライト型の面発光装置の導光板における突出部の一実施例を示す部分拡大背面図、図4は図3のエッジライト型の面発光装置における突出部の光量調整部の光学作用を説明する図、図5は光量調整部の光学作用を説明する図4のAA線断面図、図7はエッジライト型の面発光装置の導光板における一般的な突出部の例を示す分解図、図10はエッジライト型の面発光装置の導光板における他の突出部の例を示す分解図、図12はエッジライト型の面発光装置の導光板における他の突出部の例を示す分解図である。図中、1は導光板、2は線光源、3は突出部、4はシャーシ、5は窪み部、6は光散乱部、7は表示領域、8は光量調整部、9は光をそれぞれ示す。
【0013】
本発明に係るエッジライト型の面発光装置は、透明な樹脂板からなる導光板1の対向する二側面の少なくとも一方に線光源2が配置されるものである。導光板1に用いる透明な樹脂板としては、光を効率よく通過させる物質であればとくに限定されず、たとえば、アクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリルスチレン、ポリ塩化ビニルなどが用いられる。なお、導光板1の断面形状は、裏面に線光源2から遠ざかるにつれて薄くなるような傾斜面部が形成されていてもよいし、平板状でもよい。また、導光板1は、湾曲していてもよい。導光板1の厚みは、最も厚い部分が1.8〜4.5mm程度のものを用いることができる。線光源2としては、直径1.8〜3.0mmの熱陰極線管や冷陰極線管などの陰極線管や発光ダイオードなどを用いるとよい。発光ダイオードを線光源2とする場合は、複数の発光ダイオードを線状に並べて用いたり、棒状導光体の端面に発光ダイオードを配置して棒状導光体を発光させる場合も本発明にいう線光源に該当する。
【0014】
導光板1の裏面に液晶パネルの表示領域7に対応して光散乱部6は、線光源2より導光板1内に導かれた光を散乱反射し、その一部を導光板1の表面側に向かわせるものである。また、光散乱部6は、その面積率を変化させることにより、導光板1表面に向かう光の量を調節するものである。光散乱部6の面積率を変化させるには、光散乱部6を任意の形状のドットで構成し、ドットの大きさを変えたり、位置によってドットの数を変えることによって行う。ドットの形状は特に限定されることなく、ラウンドドット、スクエアドット、チェーンドットなど任意形状でよい。あるいは、ストライプ状に形成してもよい。光散乱部6の形成方法としては、たとえば、マットインキを用いたグラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷などの印刷法、あるいは転写法などのほか、周知の技術を用いることができる。マットインキを用いる場合、導光板1とほぼ同じかそれ以下の屈折率を有する炭酸カルシウムやシリカなどの粒子状透明物質を含有するインキを用いれば、より光散乱性を向上させることができる。
【0015】
基本的な面積率変化は、線光源2近傍よりも線光源2から離れた箇所で面積率が大きくなるように変化させる。光散乱部6の面積率が小さい部分では、線光源2から照射された光のうちの大部分が導光板1の内部で入射角と反射角とが等しい全反射を繰り返しながら導光板1の奥へ順次導かれる。また、線光源2から照射された光のうちの残りは、光散乱部6で散乱して導光板1の表面に直接的に導かれ、あるいは、光散乱部6を一旦通り抜けてシャーシ4に至り、このシャーシ4で反射して再び光散乱部6に入り、その後導光板1の表面へ間接的に導かれる。さらに、光散乱部6で散乱した光のうちの一部分は、導光板1の内部で全反射に移行する。これに対して、光散乱部6の面積率が大きい部分では、面積率が小さい部分に比べて全反射が起こりにくい。したがって、線光源2からの光が直接出射しにくい、線光源2から離れた箇所の面積率が大きくなるように変化させれば、全体として導光板1表面から出射する光の量のバランスを取りやすくなる。なお、線光源2を一側面のみに配置する場合で線光源2を配置した側面と対向する側面における反射が強く、該対向側面近傍で異常に高い輝度を示す場合には、線光源2を配置した側面と対向する側面近傍の面積率を、それまでと同等であるか又は同等以上で、その増加率がそれまでの増加率より小となるようにする。
【0016】
また、導光板1の線光源2を配置した側面と直角をなす二側面は、樹脂板の一部分を突出させて突出部3を有しており、本発明の特徴は、この突出部3に起因する輝点や輝線が発生しないように、突出部3の裏面に突出部3壁面へ向かう光の量を抑制する光量調整部8を設けることにある。
【0017】
突出部3は、落下等の衝撃で導光板1が脱落しないように導光板1をシャーシ4に固定するものであり、シャーシ4にはこの突出部3と嵌合する窪み部5が設けられている。なお、突出部3がその固定機能を発揮するには、導光板1の線光源2を配置した側面と直角をなす二側面のうち片方のみでは不十分であり、両方の側面に突出部3が必須である。また、各側面には突出部3を複数設けても構わない。また、突出部3の線光源2からの位置や突出部3の大きさ等は揃えない方が、導光板1の裏表を間違えてシャーシ4に収容することが起きないため、より好ましい。
【0018】
突出部3の形状としては、例えば、平面形状が短冊状(図3,図4、図7、図12参照)のものや、短冊状の場合の平行な二壁面のうち線光源2から遠い側の壁面についてこれを無くすか或いは面積を小さく抑えた形状、つまり平面形状を4分の1楕円形(図1,図2,図10参照)、三角形や台形等の形状としたもの、短冊状の場合の線光源2から遠い側の角を面取りした形状などがあるが、導光板1をシャーシ4にしっかり固定でき且つ金型等での製造が困難でないものであれば任意の形状とすることができる。固定の観点から言えば、突出部3は線光源2と平行な壁面を少なくとも一つ有するのが好ましい。突出部3の突出具合は、0.5〜6mm程度である。6mmを超えると液晶パネルの狭額縁化が困難であり、0.5mm未満だと落下等の衝撃で導光板が脱落するおそれが生ずる。
【0019】
上記突出部3の裏面に設ける光量調整部8としては、光散乱層がある。光散乱層からなる光量調整部8は、導光板1内に入射し全反射を繰り返しながら突出部3まで導かれた線光源2からの光9を突出部3の壁面に到達する前に散乱させる(図2,図4,図5参照)ので、突出部3の形状が短冊状のような場合でも、突出部3の壁面から導光板1外に出光する光を抑えることができる。その結果、突出部3の壁面から出光した光がシャーシ4の窪み部5の壁面において線光源2側を主とする散乱反射をしたとしても、導光板1の表面側の表示領域7に向かうの量は僅かとなり、表示領域7の突出部3近傍に異常に輝度の高い輝点が発生しない。なお、光散乱層からなる光量調整部8で散乱した光の一部も導光板1の表面側に向かうが僅かであり、散乱した光9は主として線光源2及び導光板1から離れる方向を進むので、面発光に悪い影響を与えない。
【0020】
また、光散乱層からなる光量調整部8は、導光板1内に入射し全反射を繰り返しながら突出部3まで導かれた線光源2からの光9を突出部3の壁面に到達する前に散乱させる(図2,図4,図5参照)ので、突出部3の形状が4分の1楕円形、三角形や台形等の形状のような場合でも、突出部3の壁面で全反射してグラデーションパターンに向かう光を抑えることができる。その結果、突出部3からの全反射光によりグラデーションパターンで余計な散乱反射をしなくなり、表示領域7に輝線が発生しない。なお、光散乱層からなる光量調整部8で散乱した光の一部もグラデーションパターンに向かうが僅かであり、散乱した光9は主として線光源2及び導光板1から離れる方向を進むので、面発光に悪い影響を与えない。
【0021】
光散乱層からなる光量調整部8の形成方法としては、たとえば、マットインキを用いたグラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷などの印刷法、あるいは転写法などを用いることができる。マットインキを用いる場合、導光板1とほぼ同じかそれ以下の屈折率を有する炭酸カルシウムやシリカなどの粒子状透明物質を含有するインキを用いれば、より光散乱性を向上させることができる。なお、光量調整部8は面積率100%(ベタ)で形成してもよいし、光散乱部同様6同様にドットグラデーションパターンで形成してもよい。
【0022】
また、上記突出部3の裏面に設けられた光散乱層は、液晶パネルの表示領域7に対応して設けられた光散乱部6と同一組成のインキを用いる場合には、同一の印刷版や転写材を用いて光散乱部とともに一度に設けることができ、工程短縮やコストダウンの点で好ましい。さらに、この場合、上記突出部3の光散乱層形成面と導光板1の光散乱部6形成面とが面一であるように導光板1を成形すると、同一条件で光散乱層からなる光量調整部8と光散乱部6を形成でき、掠れ等の印刷不良防止や版の耐久性の点で好ましい。
【0025】
また、本発明のエッジライト型の面発光装置は、導光板1の裏面に裏面反射層を配置することもできる。裏面反射層は、光散乱部にて下方へ散乱透過して導光板1内に戻れなかった光を導光板1側に反射して光を効率よく利用できるようにするものである。シャーシ4が枠状のタイプで導光板1の裏面に対向する面が開口している場合には、シャーシ4によって導光板1へ光を返すことができないため、この裏面反射層を配置するのが好ましい。裏面反射層の材質としては、たとえば、樹脂中に白色顔料を混入したフィルムまたは板、白色塗装あるいは白色印刷したアルミニウム板などを用いることができる。
【0026】
また、線光源2を導光板1の一側面のみに配置する場合、線光源2を配置した側面と対向する側面に側面反射層を配置してもよい。側面反射層は、導光板1の側面より出光して戻れなかった光を導光板1側に反射して光を効率よく利用できるようにするものである。側面反射層の材料としては、裏面反射層と同様のものを用いるとよい。また、導光板1の側面に白色の反射層をホットスタンプ法により形成して側面反射層としてもよい。
【0027】
また、導光板1の表面に光拡散層を配置してもよい。光拡散層は、導光板1の表面より出射した光を拡散させ、輝度分布をなめらかにするためのものである。光拡散層の材質としては、次のようなものが好ましい。(1)光拡散物質がコーティングされたフィルムまたは板。(2)自ら光拡散性を有するフィルムまたは板。(3)乳白色の樹脂フィルムまたは板。また、光拡散層を複数層形成してもよい。
【0028】
【実施例】
<実施例1> 縦288mm、横218mm、横方向最大厚み2.5mm、横方向最小厚み0.7mmの断面クサビ型をした透明アクリル樹脂板を導光板として使用し、導光板の最大厚みとなる側面に管長290mm、直径2mmの冷陰極線管を線光源として配置し、対向する他側面にポリエステル樹脂中に酸化チタンを含有させた転写層を有するホットスタンプ箔を用いて転写を行ない側面反射層を設け、導光板の裏面にはアクリル樹脂中にシリカを含むマットインキを用いて多数のドットをスクリーン印刷して縦286mm、横215mmのグラデーションパターンからなる光散乱部を設けた。なお、光散乱部の面積率は、線光源の軸方向に対して直角な方向において、光散乱部の線光源側端部から遠ざかるにつれて次第に小さくなり光散乱部の側面反射層側端部近傍では一定にした。また、導光板の裏面には白色ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製E60L)を裏面反射層として配置し、導光板表面には光拡散物質の塗布された樹脂フィルム(ツジデン社製D121)を光拡散板として配置した。
【0029】
上記導光板の線光源を配置した側面と直角をなす二側面には樹脂板の一部分を突出させて4分の1楕円形状の突出部を1個ずつ設けた。これらの側面の突出部は、線光源を配置した側面から70〜75mmの範囲、47.5〜52.5mmの範囲で段違いになるようにそれぞれ1.5mmだけ突出させて設けられている。そして、上記突出部の裏面に光散乱部に使用したマットインキと同一のインキを用い、面積率100%(ベタ)の光量調整部を突出部壁面から0.3mmの逃げ代を設けてスクリーン印刷した。なお、光散乱部と光量調整部とは、同一の版を用いて一度の印刷で設けた。また、上記突出部の光散乱層形成面と導光板の光散乱部形成面とは面一とした。
【0030】
以上のように構成したエッジライト型の面発光装置は、導光板内に入射し全反射を繰り返しながら突出部まで導かれた線光源からの光が突出部の壁面に到達する前に光散乱層からなる光量調整部が散乱させるので、突出部の壁面で全反射してグラデーションパターンからなる光散乱部に向かう光を抑えることができ、輝線が表示領域に発生しなかった。
【0031】
<実施例2> 縦321mm、横241mm、厚み5.0mmの断面平板をした透明アクリル樹脂板を導光板として使用し、導光板の長手方向の二側面にそれぞれ管長320mm、直径2mmの冷陰極線管を線光源として配置し、導光板の裏面にはアクリル樹脂中にシリカを含むマットインキを用いて多数のドットをスクリーン印刷して縦304mm、横228mmのグラデーションパターンからなる光散乱部を設けた。なお、光散乱部の面積率は、線光源の軸方向に対して直角な方向において、線光源から遠ざかるにつれて次第に小さくなり中央部で最小となるようにした。また、導光板の裏面には白色ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製E60L)を裏面反射層として配置し、導光板表面には光拡散物質の塗布された樹脂フィルム(ツジデン社製D121)を光拡散板として配置した。
【0032】
上記導光板の線光源を配置した側面と直角をなす二側面には樹脂板の一部分を突出させて短冊状の突出部を1個ずつ設けた。これらの側面の突出部は、一方の線光源を配置した側面から113〜127mmの範囲、89〜126mmの範囲で段違いになるようにそれぞれ3mmだけ突出させて設けられている。そして、上記突出部の裏面に光散乱部に使用したマットインキと同一のインキを用い、面積率100%(ベタ)の光量調整部を突出部壁面から0.3mmの逃げ代を設けてスクリーン印刷した。なお、光散乱部と光量調整部とは、同一の版を用いて一度の印刷で設けた。また、上記突出部の光散乱層形成面と導光板の光散乱部形成面とは面一とした。
【0033】
以上のように構成したエッジライト型の面発光装置は、導光板内に入射し全反射を繰り返しながら突出部まで導かれた線光源からの光が突出部の壁面に到達する前に光散乱層からなる光量調整部が散乱させるので、突出部の壁面から導光板外に出光する光を抑えることができ、シャーシ壁面での散乱反射に基づく輝点が表示領域に発生しなかった。
【0036】
【発明の効果】
本発明に係るエッジライト型の面発光装置は、以上のような構成および作用からなるので、次のような効果を奏する。
【0037】
すなわち、透明な樹脂板からなる導光板の対向する二側面の少なくとも一方に線光源が配置され、導光板の裏面に液晶パネルの表示領域に対応して光散乱部が線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデーションパターンにて設けられ、且つ導光板の線光源を配置した側面と直角をなす二側面が樹脂板の一部分を突出させて突出部を有しているエッジライト型の面発光装置において、突出部の裏面に突出部壁面へ向かう光の量を抑制する光量調整部を設けたものであり、該光量調整部が印刷法あるいは転写法にて形成された光散乱層であること、しかも光散乱層が液晶パネルの表示領域に対応して設けられた光散乱部と同一のインキを用いて設けられたものであること、さらには上記突出部の光散乱層形成面と導光板の光散乱部形成面とが面一であることを特徴とするので、全反射を繰り返しながら突出部まで導かれた線光源からの光が突出部の壁面に到達する前に光量調整部が散乱し、導光板側面の突出部に起因する輝点や輝線が発生しない。しかも、同一の印刷版や転写材を用いて光散乱部とともに一度に設けることができ(工程短縮やコストダウン)、掠れ等の印刷不良防止や版の耐久性の点でも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエッジライト型の面発光装置の導光板における突出部の一実施例を示す部分拡大背面図である。
【図2】 図1のエッジライト型の面発光装置における突出部の光量調整部が光散乱層からなる場合の光学作用を説明する図である。
【図3】 本発明に係るエッジライト型の面発光装置の導光板における突出部の一実施例を示す部分拡大背面図である。
【図4】 図3のエッジライト型の面発光装置における突出部の光量調整部が光散乱層からなる場合の光学作用を説明する図である。
【図5】 光量調整部の光学作用を説明する図4のAA線断面図である。
【図6】 突出部のない導光板の問題点を説明する模式図である。
【図7】 エッジライト型の面発光装置の導光板における一般的な突出部の例を示す分解図である。
【図8】 図7のエッジライト型の面発光装置における突出部の壁面の光学作用を説明する図である。
【図9】 突出部の壁面の光学作用を説明する図7のAA線断面図である。
【図10】 エッジライト型の面発光装置の導光板における他の突出部の例を示す分解図である。
【図11】 図10のエッジライト型の面発光装置における突出部の壁面の光学作用を説明する図である。
【図12】 エッジライト型の面発光装置の導光板における他の突出部の例を示す分解図である。
【符号の説明】
1 導光板
2 線光源
3 突出部
4 シャーシ
5 窪み部
6 光散乱部
7 表示領域
8 光量調整部
9 光
Claims (1)
- 透明な樹脂板からなる導光板の対向する二側面の少なくとも一方に線光源が配置され、導光板の裏面に液晶パネルの表示領域に対応して光散乱部が線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデーションパターンにて設けられ、且つ導光板の線光源を配置した側面と直角をなす二側面が樹脂板の一部分を突出させて突出部を有しているエッジライト型の面発光装置において、突出部の裏面に突出部壁面へ向かう光の量を抑制する光量調整部を設けたものであり、該光量調整部が印刷法あるいは転写法にて形成された光散乱層であること、しかも光散乱層が液晶パネルの表示領域に対応して設けられた光散乱部と同一のインキを用いて設けられたものであること、さらには上記突出部の光散乱層形成面と導光板の光散乱部形成面とが面一であることを特徴とするエッジライト型の面発光装置。
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JP2003195298A (ja) | 2003-07-09 |
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