JP2850853B2 - 基板固定治具 - Google Patents

基板固定治具

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JP2850853B2
JP2850853B2 JP15270696A JP15270696A JP2850853B2 JP 2850853 B2 JP2850853 B2 JP 2850853B2 JP 15270696 A JP15270696 A JP 15270696A JP 15270696 A JP15270696 A JP 15270696A JP 2850853 B2 JP2850853 B2 JP 2850853B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板固定治具に関
するものであり、特に詳しくは、プリント基板やフィル
ムキャリア等で搬送される基板に例えばソルダペースト
印刷を行う工程で当該基板を固定する為の固定治具に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、ソルダペースト印刷
機に於ける基板の固定方法としては、一般的に真空吸着
法を用いている。この場合、基板固定治具と基板との密
着性が悪いと真空が破壊され、基板を十分に固定する事
ができない。従って、当該固定治具と基板との密着性を
良くする為、例えば実開平4−5332号公報に示され
ている様に、ゴム製の吸盤を組み込んだ固定治具を使用
する例が開示されている。
【0003】係るゴム製の吸盤を組み込んだ固定治具の
使用方法の一具体例を図8に示す。即ち、図8は、上記
従来例に於けるソルダペースト印刷機の基板固定治具を
説明する断面図であり、図示の様に、テーブルと称され
る治具2cに吸着パッド1bの筒状部の形状に合わせた
孔部7bを開け、当該孔部7bに該吸着パッド1bの筒
状部をさし込み、又該吸着パッド1bの末拡がり状部
は、凹部状に加工された孔に接触する様に配置されると
同時に、基板を搭載する面よりも突き出た位置に配置さ
れた構造となっている。
【0004】係る構造を有する従来の基板固定治具での
第1の問題点は、吸着パッドが基板を搭載する面よりも
突き出ているので、基板は該吸着パッドの末拡がり状部
を挟んだ状態で固定され、基板の平面度が悪くなった
り、スキージの印圧によって印刷面が凹凸になり、スキ
ージの印圧によって該吸着パッド1bの末拡がり状部が
凹んだりするので、ソルダーペーストの印刷量が不安定
になるという問題があった。
【0005】又、基板を搬送するときに突き出た吸着パ
ッドに基板が引っ掛かり、搬送が滑らかに出来ないと言
う問題があった。第2の問題点としては、当該基板を吸
着する際に先ず該吸着パッドが基板に吸いつき、その
後、末拡がり状部が変形しながら基板を引下げようとす
る為、基板の位置ずれを起こしやすいという問題が有っ
た。
【0006】特にフィルムキャリアで搬送される複数の
基板を同時に吸着するような場合、基板間の位置精度が
悪くなるという問題が有った。更に、第3の問題点とし
ては、該吸着パッドの末拡がり状部が真空吸引孔と直接
接触しているので、該吸着パッドが変形しにくく、凹凸
の大きい基板では、真空漏れを起こすと言う問題が有っ
た。
【0007】処で、通常、ソルダーペーストを高精度に
印刷する場合、メタルマスクと基板とを密着させて印刷
するコンタクト方式が行われている。係る方法では、基
板を固定治具に吸着させた際に真空漏れが発生している
と、メタルマスクと基板とを密着させた際にメタルマス
クも同時に吸着され、スキージング後の基板をメタルマ
スクから引き離す版離れ動作が不安定となり、ソルダペ
ーストがメタルマスクの開口部に残る等の印刷不良が発
生するという問題が有った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、印刷面を含めた所定の材
料の塗布面の平面度を良好にすることにより、ソルダペ
ーストの印刷量、或いはその他の所定の材料の付着量を
安定化すると共に、吸着時の基板位置精度を向上する
事、更にはスキージの印圧等の外力の影響を受けない様
に、基板を強固に固定して印刷位置精度の向上或いは所
定の材料の塗布位置、付着位置等の精度を向上させるこ
とを目的とするものである。
【0009】又、本発明の他の目的は、基板と固定治具
との密着性を向上して真空漏れの発生をなくし、版離れ
動作の安定化を図り、ソルダペーストの印刷量、或いは
その他の所定の材料の付着量を安定化を図る事を目的と
するものである。更には、本発明の別の目的は、吸着パ
ッドを導電性の有る素材で構成する事によって、基板と
固定治具と印刷機或いはその他の処理機械と接地するこ
とにより、静電気に弱い半導体部品を保護する事を目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には以下に記載されたような技術
構成を採用するものである。即ち、基板を真空吸着法を
用いて治具に固定する基板固定治具であって、該治具の
基板搭載面に設けられた真空吸引孔に、通気孔を有する
筒状部と当該筒状部に一体的に接合された可撓性を有す
る末拡がり状部で構成された吸着部とからなる吸着パッ
ドの当該筒状部を挿入する様にした構造を有し、且つ当
該真空吸引孔の周辺部の領域に、当該吸着パッドの吸着
部を収納しうる凹陥状の空間部を該基板搭載面から当該
治具本体内部に向けて設けると共に、当該凹陥状の空間
部は、該基板固定治具の吸引動作を実行中に於いて、当
該吸着パッドの一部を構成する吸着部の少なくとも一部
が、当該凹陥状の空間部の内壁面とは接触しない様な大
きさに設定されており、更に、当該基板搭載面の該真空
吸引孔部を含む少なくとも一部に、基板搬送溝が設けら
れており、且つ当該基板搬送溝の深さが、当該基板搬送
溝を通過する基板の厚さよりも小さい深さを有している
基板固定治具である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明にかかる基板固定治具は、
上記した技術構成を採用しているので、当該吸着パッド
の吸着部の先端周縁部分を当該治具の基板搭載面よりも
低い位置に配置し、当該先端周縁部分が、該基板搭載面
から突出しない様に構成する事によって、吸着操作が実
行された場合に、当該基板は該基板搭載面に当初は弱く
引きつけられ、次いで、当該吸着パッドの吸着部を構成
する末拡がり状部が上記した凹陥状空間部内に於いて変
形して基板により強力に吸いつくので、その真空の力に
よって、当該基板を該基板搭載面に強固に固定する事が
可能となる。
【0012】又、本発明に於いては、該基板は該基板搭
載面に先に当接するので、吸着時の位置ずれが全く無
い。又、基板と該基板搭載面とが直接に接しているので
摩擦力が発生し、スキージの印圧等の外力によって基板
が移動する事もなく、当該基板を強力に固定出来、印刷
位置の精度及びその他の材料の付着或いは塗布位置の精
度が向上する。
【0013】更に、本発明に於いては、吸着操作を停止
した場合、吸着パッドの弾性により末拡がり状部が元の
形状に戻るので、吸着パッドが基板に引っ掛かる様な事
もなく、基板の搬送を滑らかに行う事が可能となる。一
方、本発明に於ける吸着パッドを導電性の材料で構成す
ることにより、基板と固定治具と印刷機或いはその他の
塗布又は付着装置とを接地する事が出来、静電気に弱い
半導体部品等の静電気破壊から保護する事が出来る。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係る基板固定治具の具体例
を図面を参照しながら詳細に説明する。即ち、図1及び
図2は、本発明に係る基板固定治具の第1の具体例の構
成の概略を示す斜視図であり、図中、基板11を真空吸
着法を用いて治具2に固定する基板固定治具20であっ
て、該治具20の基板搭載面12に設けられた真空吸引
孔13に、通気孔1cを有する筒状部1bと当該筒状部
1bに一体的に接合された末拡がり形状を持った吸着部
1aとからなる吸着パッド1の当該筒状部1cを挿入す
る様にした構造を有し、且つ当該真空吸引孔13の周辺
部の領域14に、該基板搭載面12から当該治具本体2
内部に向けて、当該吸着パッド1の吸着部1aの少なく
とも一部が、該基板固定治具20の吸引動作を実行中に
於いて該治具の本体部2とは接触しない様な凹陥状の空
間部15が設けられている基板固定治具20が示されて
いる。
【0015】本発明に係る基板固定治具20の第1の具
体例は、上記した様な構成を採用するものであって、当
該基板11には、ガラエポ基板或いはセラミック基板等
の単体チップを搭載して、真空固定した上で、該チップ
の一面にソルダペースト等の印刷や、或いは所定の材料
からなる物質を塗布或いは添着させるものである。当該
基板固定治具20の治具本体2には、図示の様に真空源
に接続された真空吸引口8を有するチャンバー部6が接
続されており、それによって、該治具本体2に設けられ
た複数個の真空吸引孔部13を解して、基板11等を治
具20に吸着させるものである。
【0016】本発明に於ける当該真空吸引孔13の数は
特に限定されるものではないが、使用される基板11の
大きさ、材質に応じて適宜決定する事が出来る。又、本
発明に於ける基板固定治具20に於いては、上記真空吸
引孔13の周辺部の領域14に、該基板搭載面12から
当該治具本体2内部に向けて、適度の深さを有する、座
ぐり部と称される凹陥状の空間部15が設けられている
事が特徴であり、係る空間部15の存在によって、後述
する様に、吸着パッド1の特に末拡がり状を有する吸着
部1aが、吸着処理操作実行中に自由に変形して、基板
11と治具2との密着性を向上させる事が出来ると同時
に、吸着処理操作を停止した時点で、容易に且つ急速に
当該吸着パッド1の吸着部1aが、基板11から分離す
る事が可能となる。
【0017】本発明に於ける上記真空吸引孔13のそれ
ぞれには、吸着パッド1の筒状部1bが嵌入固定され
る。該筒状部1bの形状は、内部に通気孔1cを有して
おり、その外部形状は特に限定されないが、加工性を考
慮して円筒形である事が望ましく、同時に該真空吸引孔
13の内面形状も円筒状である事が望ましい。
【0018】又、該吸着パッド1の末拡がり状を有する
吸着部1aもその形状は特に限定されるものではない
が、円錐形状を呈するものが好ましく、又その円錐形状
部分の形状或いは厚みも、例えば、図3(A)に示され
る様な断面形状を有するもので有っても良く、又図3
(B)に示す様な、当該筒状部1bとの接合部分から先
端周縁部に至るにつれて、湾曲状で次第に薄くなる様に
設計されている事も望ましい。
【0019】当該吸着パッド1の材質も特に特定される
ものでは無いが、特に該末拡がり状を有する吸着部1a
の部分が可撓性を有し、容易に変形し、又当該変形した
状態から容易に元の状態に復帰出来る材料で構成されて
いる事が望ましい。又、該吸着パッド1は、特にゴム質
の樹脂で構成されている事が望ましく、更には、当該樹
脂にカーボン等の導電性物質を混入させた、導電性を有
する材料で構成されている事も好ましい。
【0020】本発明に於ける該凹陥状の空間部15の平
面形状も特に特定されるものではないが、吸引効率、加
工性等の検知から、当該吸着パッド1の平面形状と類似
させる事が望ましく、当該吸着パッド1の特に末拡がり
状を有する吸着部1aの平面形状が円形であれば、当該
凹陥状の空間部の平面形状も、円形とし、該吸着パッド
1を構成する当該末拡がり状を有する吸着部1aと略同
心円状に形成されている事が望ましい。
【0021】当該凹陥状の空間部15の内径は、特に限
定されるものではないが、該吸着パッド1の吸着部1a
の周縁部が、容易に可動しえる様な自由空間が形成され
る様に設計されれば良い。一方、該凹陥状の空間部15
の深さh1は、図4に示す様に、本発明に係る吸着処理
を実行していない状態に於いて、該真空吸引孔13にそ
の筒状部1bが挿入固定されている吸着パッド1の吸着
部1aの外周縁部が位置する該凹陥状の空間部底部16
からの高さh2よりも高くなる様に設定する事が必要で
ある。
【0022】即ち、本発明に於いては、吸着処理を実行
していない状態に於いては、該治具本体2の基板搭載面
12には、該吸着パッド1の吸着部1aの周縁部が突出
しない様に構成されるものである。即ち、本発明に於い
ては、当該凹陥状の空間部15の深さh1は、当該吸着
パッド1を該真空吸引孔13に挿入固定した時に当該吸
着パッド1の吸着部1aの上端縁部が、当該治具2の基
板搭載面12よりも低くなる様に設定されているもので
ある。
【0023】本発明に使用される該吸着パッド1と該凹
陥状の空間部15との関係に付いての一具体例を示すな
らば、該吸着パッド1の外形寸法は、全体の高さが5m
m、円錐状部の高さが0.5mm、円筒部1bの高さが
4.5mmであり、外径は、該吸着部の円錐形状部分の
直径φが7mm、該円筒部1bの直径φが2.5mmで
ある。
【0024】又、該吸着パッド1の筒状部1bを挿入す
る為の真空吸引孔13が設けられるがその内径の直径φ
は2.47mm〜2.49mmとするのが望ましい。更
に、該吸着パッド1の吸着部1aが嵌入する様に、該凹
陥状の空間部15の直径φは8mm、その深さh1は、
0.6mmで座ぐり加工を行っている。従って、該吸着
パッド1を該真空吸引孔13に圧入した時に於ける該吸
着パッド1の末拡がり状を有する吸着部1aと該基板搭
載面12との高低差が0.1mmに設定されており、該
吸着パッド1の吸着部1aが該基板搭載面から突出せず
に該凹陥状の空間部15内部に嵌入した状態に設定され
ている。
【0025】又、該吸着パッド1の吸着部1aの円錐部
外周縁部と座ぐり部15の内径との間隔を0.5mmと
しているので、吸着操作を実行した時に、当該吸着部を
構成する円錐状部1aが変形しやすい様になっている。
又、本発明に於いて、該治具20を使用して基板等を吸
着処理する場合の該吸着パッド1の動作の一例を図4を
参照しながら説明する。
【0026】即ち、図4(A)は、前記した様に、吸着
操作が実行される以前の状態をしめしており、基板11
と吸着パッド1の吸着部1aとは接触しない状態にあ
る。図4(B)は、当該吸着操作が開始された直後の状
態を示すものであって、真空吸引が開始された影響で、
該吸着パッド1の吸着部1aが、上方に持ち上がり該基
板11の裏面と接触する。
【0027】その後、吸引操作が進行し、該吸着部1a
内部の真空度も高められる結果、図4(C)に示す様
に、該吸着パッド1の吸着部1aが、湾曲状に変形し
て、基板11の裏面に接触する事によって、該吸着パッ
ド1が、該基板11を強力に下方に向けて引っ張る事に
なるので、該基板11は、該治具2の基板搭載面12に
強力に固定維持される。
【0028】然も、本発明に於いては、金属性の治具の
基板搭載面12に直接的に該基板11等が押圧されるの
で、基板の反りも矯正される事になり、基板11の平面
度が良好となるので、印刷等の処理に関して有効であ
る。尚、本具体例に於いては、例えば、ソルダペースト
等を基板11の一面に印刷する場合に、図1又は図2に
示す様に、当該基板11の周囲に適宜の材質で構成され
た枠体部17を設ける事も可能である。
【0029】係る枠体部17の目的は、例えば、ソルダ
ペースト等を基板11の一面に印刷する場合に、該基板
11の寸法が当該印刷機のスキージの長さに対して小さ
い場合に当該基板の周囲或いはその一部に設ける事によ
って、基板の外径サイズの大小に関係なく、一定の印刷
圧をかける事が可能となる。この場合、該枠体部17の
厚みh4は、当該基板搭載面12に搭載される基板11
の厚さh3よりも小さい厚みを有する様に設定する事が
望ましい。
【0030】係る構成によって、該基板11の一面に例
えばソルダペースト等を印刷する場合に、印刷すべき面
にのみスキーズによって適正な印圧を印加する事ができ
る他、基板11の厚みむらを吸収出来るので、高精度の
印刷処理を行う事が可能となる。次に、本発明に係る基
板固定治具20の第2の具体例に付いて図5乃至図7を
参照しながら説明する。
【0031】本発明に係る第2の具体例は、第1の具体
例が、比較的大型のLSI等の基板11を単体で個別に
印刷等の処理を実行する為の構成を示したものである
が、本具体例に於いては、複数個の比較的小さなLSI
等のチップからなる基板11が、帯状のフィルムキャリ
ア9に連続的に貼り合わされた状態のものを使用する場
合に適した構造を有するものである。
【0032】即ち、図7に示す様に、帯状のフィルムキ
ャリア9にLSI等のチップ11を直列的に且つ連続的
に貼り合わせた連続したフレキシブルな基板を固定して
印刷等の処理を実行する治具である。この例では、ソル
ダペーストの印刷は、LSIチップ11を貼り合わせて
いるフィルムキャリア9の上面に行う事になる。
【0033】本具体例に於いては、図5に示す様に、治
具本体、通称テーブル2の一部に、当該基板11の搬送
方向(B−B’)に当該基板を嵌入させて搬送させる為
の搬送溝3設けたものであり、且つ当該搬送溝3の底面
部18に、前記した第1の具体例で説明したと同様の吸
着機構を配置するものである。当該搬送溝3の幅は、使
用されるLSI等のチップ11の搬送方向と直角の方向
に計った外径サイズよりも0.1mmだけ広くなる様に
設定される事が望ましい。
【0034】更に、該搬送溝3の溝の深さh5は、該基
板11の厚さh6よりも約0.05mm低く成るように
設定されている。従って、第1の具体例と同様に、印刷
面が、治具本体表面よりやや高くなる様にしている。係
る寸法に設定する事により、フィルムキャリア9の搬送
を滑らかに行う事が出来ると同時に、前記した第1の具
体例に於けると同様の効果が発揮されるばかりでなく、
特に、基板11が貼り合わされていないフィルム面の形
成されるしわ部を吸収出来ると共に、該フィルム上のし
わ部を含めて印刷すると基板と当該フィルムとの剥離が
発生するおそれが有るが、本具体例に於いては係る問題
を防止出来る。
【0035】本具体例に於ける該搬送溝3内部には、複
数個の真空吸引孔13を一列若しくは2乃至3列に配置
形成するものであり、図5では、3個の真空吸引孔13
が一列に配置され、当該搬送溝3内に挿入された3個の
LSIを同時に印刷処理する様に構成されているが、一
列に配置される当該真空吸引孔13の数は特に限定され
るものではない。
【0036】尚、本具体例に於ける該吸着パッド1と真
空吸引孔13及び該凹陥状の空間部15のディメンジョ
ンは、第1の具体例と略同一である。又、本具体例に於
いては、連続した帯状のフィルムキャリア9をリール−
ツー−リールで使用する為、当該基板固定治具20に該
フィルムキャリア9を通過させる際に、印刷用のマスク
22との係合分離を容易にすると共に、マスク22が、
不用意に印刷前の基板に接触しない様にして印刷効率を
向上させる為、該搬送溝3の入口部及び出口部の少なく
とも一方に、テーパー部4を設ける事も望ましい。
【0037】又、該テーパー部4にも、前記した吸引機
構を配接しても良い。つまり、かかる構成を取る事によ
って、該搬送溝3に搬入され又搬出される該フィルムキ
ャリア9の上面が、印刷実行面より下方となる様に確実
に逃げを構成する事が可能となる。即ち、本具体例の特
徴としては、当該基板搬送溝3の少なくとも一部の端部
に傾斜部4が設けられているものである。
【0038】上記した様に、本発明に於いては、上記し
た治具を使用して、基板を真空吸着法を用いて治具に固
定するに際して、該治具の基板搭載面に設けられた真空
吸引孔に、通気孔を有する筒状部と当該筒状部に一体的
に接合された円錐形状の吸着部とからなる吸着パッドの
当該筒状部を挿入する様にした構成された基板固定治具
を使用すると共に、当該基板搭載面に設けられた真空吸
引孔の周辺部の領域に、凹陥状部を設け、該基板固定治
具の吸引動作を実行していない時点では、当該吸着パッ
ドの吸着部が、該基板搭載面から突出しない様にし、該
基板固定治具の吸引動作の実行中では、当該吸着パッド
の吸着部が、当該治具内部で変形しながら基板を吸着す
る基板固定治方法が提供される。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る基板固定治具に於いては、
上記した構成を採用した結果、ソルダペーストの印刷量
或いはその他の塗布、添着材料の付着量が安定し、高品
質の印刷その他の処理が行えるのみならず、印刷処理等
の処理位置精度が向上する。その理由としては、該吸着
パッドの円錐部で構成される吸着部の周縁端部が基板搭
載面よりも低い位置に配置されているので、基板が吸着
処理工程の初期から基板搭載面に直接接触することが出
来る為、基板の高さ位置及び水平位置の精度が向上す
る。
【0040】更に、本発明に於いては、基板等の搬送を
すばやく且つ滑らかに実行する事が出来る。 その理由
は、前記した様に、吸着パッドの円錐部で構成されてい
る吸着部の周縁端部が基板搭載面よりも低い位置に配置
できる様に座ぐり加工を行い所定の凹陥状の空間部を設
けているので、吸着開始時及び吸着終了時に該弾性体か
らなる吸着部が当該空間内で自由に変形し且つその内部
に収納されている事に起因する。
【0041】又、本発明に於いては、凹凸のある基板で
も吸着が容易でかる正確な位置に固定させる事が可能で
ある。その理由は、上記したと同様、吸着パッドの円錐
部が変形し易い様に、円錐部の周辺に空間部を形成した
事によるものである。更に、本発明に於いては、印刷面
の平面度を良好にする事によて、ソルダペースト等の印
刷量を安定することが可能であると同時に、吸着時の基
板位置精度を向上出来るので、スキージの印圧等の外力
の影響を受けない様に基板を強固に固定して印刷位置精
度を向上する事が出来る。
【0042】又、本発明に於いては、基板と治具との密
着性を向上して真空漏れの発生をなくし、版離れ動作の
安定化を図り、ソルダペーストの印刷量を安定化すると
共に、従来の様に、基板のスルーホールを介して、真空
漏れの際にソルダペーストが吸引されると言う問題も解
決する事が可能である。更に、吸着パッドを導電性の材
料で構成することによって、基板と固定治具と印刷機を
共に接地しておく事により、特に静電気に弱い半導体部
品を保護する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る基板固定治具の一具体例
の構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明に係る基板固定治具の一具体例
に於ける吸引操作実行中の状態を示す図1のA−A’線
で見た断面図である。
【図3】図3は、本発明に於いて使用される吸着パッド
の構造例を示す断面図である。
【図4】図4(A)〜図4(C)は、本発明に係る基板
固定治具に於ける吸着パッドの変化の状態を説明する図
である。
【図5】図5は、本発明に係る基板固定治具の他の具体
例の構成を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明に係る基板固定治具の他の具体
例の構成を示す図5のB−B’線から見た断面図であ
る。
【図7】図7は、本発明に係る基板固定治具の他の具体
例に於ける吸引操作実行中の状態を示す図5のB−B’
線から見た断面図である。
【図8】図8は、従来の基板固定治具の構成の例を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1…吸着パッド 1a…末拡がり状を有する吸着部、円錐部 1b…筒状部 1c…通気孔部 2…治具本体、テーブル部 3…搬送溝 4…テーパー部 6…チャンバー部 8…真空吸引源 9…フィルムキャリア 11…基板、チップ 12…基板搭載面 13…真空吸引孔 14…真空吸引孔の周辺部の領域 15…凹陥状の空間部、座ぐり加工部 16…凹陥状の空間部底面部 17…枠体部 20…基板固定治具 22…マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 3/08 B41F 15/08 303 B41F 15/20 B41F 15/26 H05K 3/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を真空吸着法を用いて治具に固定す
    る基板固定治具であって、該治具の基板搭載面に設けら
    れた真空吸引孔に、通気孔を有する筒状部と当該筒状部
    に一体的に接合された可撓性を有する末拡がり状部で構
    成された吸着部とからなる吸着パッドの当該筒状部を挿
    入する様にした構造を有し、且つ当該真空吸引孔の周辺
    部の領域に、当該吸着パッドの吸着部を収納しうる凹陥
    状の空間部を該基板搭載面から当該治具本体内部に向け
    て設けると共に、当該凹陥状の空間部は、該基板固定治
    具の吸引動作を実行中に於いて、当該吸着パッドの一部
    を構成する吸着部の少なくとも一部が、当該凹陥状の空
    間部の内壁面とは接触しない様な大きさに設定されてお
    り、更に、当該基板搭載面の該真空吸引孔部を含む少な
    くとも一部に、基板搬送溝が設けられており、且つ当該
    基板搬送溝の深さが、当該基板搬送溝を通過する基板の
    厚さよりも小さい深さを有している事を特徴とする基板
    固定治具。
  2. 【請求項2】 当該基板搬送溝の少なくとも一部の端部
    に傾斜部が設けられている事を特徴とする請求項1記載
    の基板固定治具。
  3. 【請求項3】 該吸着パッドが導電性材料で構成されて
    いる事を特徴とする請求項1又は2に記載の基板固定治
    具。
  4. 【請求項4】 当該導電性材料が、導電性ゴムである事
    を特徴とする請求項3記載の基板固定治具。
  5. 【請求項5】 当該基板は、フイルムキャリアで搬送さ
    れるものである事を特徴とする請求項1乃至4の何れか
    に記載の基板固定治具。
  6. 【請求項6】 該基板固定治具は、基板の裏面に直接的
    に、若しくは間接的に所定の材料を塗布若しくは印刷す
    る工程に使用されるものである事を特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の基板固定治具。
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