JP2850552B2 - 含クロム溶鋼の精錬方法 - Google Patents

含クロム溶鋼の精錬方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロム含有量の高い溶
鋼を極低炭素量まで脱炭するための精錬方法に関する。
本発明の精錬により、低炭素かつ低窒素の高クロム鋼
を、短時間で製造することができる。
【0002】
【従来の技術】含クロム溶鋼の脱炭法として広く実施さ
れているAODプロセスは、脱炭が進んで溶鋼中のC濃
度が低下してくるとCrが酸化されやすくなるから、精
錬のために吹き込むガスの中のArの比率を高くしO2
の比率を低くして、Crの損失が少なくなるようにして
いる。 溶鋼中のC濃度が所定の値まで低下したところ
で、フェロシリコンのような還元剤を投入し、Arだけ
を吹き込んで撹拌し、それまでの過程で生成した溶鋼中
のクロム酸化物を還元して回収する。 このようにし
て、C含有量が所定の値まで低下し、Cr含有量は精錬
前の水準に復した溶鋼が得られる。
【0003】ところが、低C領域では脱炭速度が低下し
て所望のC濃度に到達するまでに長時間を要する上に、
Crの酸化が進みやすい。 Crの酸化を低減するには
吹込ガス中のArの比率を高めなければならないが、そ
うすると当然にArの消費が増えて不経済である。
【0004】そこで、Arに代えて同じく非酸化性のN
2ガスを使用することが行われているが、適用できる鋼
種に制約がある。
【0005】非酸化性ガスとしてArを用いるにせよN
2を用いるにせよ、低C領域における脱炭を促進する方
策として、真空精錬法の利用がある。 たとえば特公昭
60−10087に記載の方法は、高クロムステンレス
鋼を0.03%以下の低炭素量に精錬するために、常圧
でO2による脱炭をC:0.2〜0.4%となるまで行
ない、その後は、非酸化性ガスによる撹拌は続けるがO
2の吹き込みは停止し、鋼浴上の圧力を約10Torr以下
まで連続的に低下させボイリングを起こさせることによ
って、所望の脱炭を行なうものである。 特開昭61−
136611に記載の精錬方法も同様であって、まずA
OD装置を用いて大気圧下に脱炭を行ない、ついで真空
精錬装置を用いて圧力20Torrの減圧下でさらに脱炭を
続ける方法である。
【0006】本発明者らは、さらに改良された方法とし
て、炭素濃度が約0.2%程度までは大気圧下で含クロ
ム溶鋼にアルゴンのような非酸化性ガスと酸素との混合
ガスを吹き込んで脱炭し、その後は、精錬環境を約20
0Torr程度の減圧にした状態で、アルゴンのような非酸
化性ガスのみを吹き込んでさらに低濃度にまで脱炭する
方法、ならびに、上記真空精錬時に、それまでの過程で
酸化されたクロムの全量を還元するために還元剤を添加
することにより、脱炭と同時にクロム酸化物の還元も行
なう方法を開発し、特願平1−98473として提案し
た。
【0007】一般に含クロム溶鋼の精錬において、その
過程で生成したクロム酸化物をフェロシリコンのような
還元剤で還元する場合、還元剤の添加量をW0とし、ま
たクロム酸化物の全量を還元するために必要な還元剤の
理論量をWとしたときに、両者の比、すなわちW0/W
を「Si添加指数」と呼んでいる。 いま、炭素濃度C
0(重量%)の含クロム溶鋼を時間t(min)の間真空精
錬して、炭素濃度をC1に変化させたとすると、C1とC
0の間では、 C1/C0∝e-kct の関係が成立する。 ここで、KCは、「脱炭反応容量
係数」と呼ばれる定数であって次式であらわされ、 KC=(1/t)ln(C0/C1) このときの真空精錬における脱炭反応の起りやすさの度
合を示す。
【0008】また、真空精錬前の窒素濃度をN0(重量
%)、時間t(min)の真空精錬後の窒素濃度をN1とし
たとき、 KN=(1/t)・(1/N1−1/N0) で示される値KNは、「脱窒反応容量係数」と呼ばれ、
このときの真空精錬における脱窒反応の起りやすさを示
す。
【0009】上記特許出願の方法において、本発明者ら
は、窒素濃度0.15重量%、クロム含有量17.2%
の含クロム溶鋼に対し、Si添加指数を変えて還元剤を
添加したのち、200Torrの真空下で、アルゴンを0.
3Nm3/分・溶鋼トンの流量で吹き込んで10分間精錬
し、種々のSi添加指数につき、得られた溶鋼中の酸素
濃度、炭素濃度、窒素濃度を測定した。 その結果を、
酸素濃度とSi添加指数との関係として図1に示し、前
記脱炭反応容量係数とSi添加指数との関係、および脱
窒反応容量係数とSi添加指数との関係を、それぞれ図
2および図3に示した。 これらの図から明らかなよう
に、Si添加指数1.0の前後で含クロム溶鋼中の酸素
濃度は特異な挙動を示し(図1)、KCは大から小へと
転換している。 一方、KNは全体として、Si添加指
数1.0までは変化ないが、この値を境にして増大の傾
向を示している。
【0010】本発明者らは上記した知見に基づき、特願
平1−98473の方法における含クロム溶鋼へのシリ
コン系還元剤の添加時期と添加量の関係を研究した結
果、後述する方法によれば、溶鋼中の炭素濃度を0.0
1%以下にすることができ、しかも窒素濃度も0.02
%程度にまで低減することができることを見出した。
【0011】前記の大気圧精錬と真空精錬とを組み合わ
せた方法(特公昭60−10087、特開昭61−13
6611)は、比較的高C濃度のレベルからO2の供給
を止めるから、Crの酸化による損失がそれだけ少なく
て済むものの、急激な真空の適用はCOガスの大量発生
をひきおこし、爆発の危険を招く。 真空吸引をゆるや
かにすれば危険はなくなるが、経過時間が長くなって鋼
浴温度が低下すれば反応が遅くなるという、別の悩みが
出てくる。 また、圧力を10Torr以下という低圧にす
れば、溶鋼のスプラッシュが激しくなって、合金材料投
入用ホッパーが閉塞するなどの問題が生じる。 そのた
め、これらの方法においては、酸化されたCrを回収す
るための還元剤の添加を、最終的な脱炭と同時に行なう
ことが事実上不可能である。 脱炭終了後に還元剤を添
加すればCr回収はできるが、精錬時間は長くなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、極低炭素でかつ極低窒素でもある含クロム鋼を製造
することができ、しかもそれら炭素濃度や窒素濃度を制
御することができる含クロム溶鋼の精錬方法を提供する
ことにある。
【0013】本発明の第二の目的は、含クロム溶鋼の脱
炭精錬において、真空の適用による脱炭の促進を、CO
ガスの大量発生がひきおこす爆発の危険を招くことな
く、かつ溶鋼のスプラッシュを実際上差し支えのない程
度に抑えて、還元剤の添加によるCr回収を最終的な脱
炭と同時に行なうことを可能にした精錬方法を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の含クロム鋼の精錬方法は、精錬容器内で含クロム
鋼の溶鋼中にガスを吹き込んで脱炭を行なう精錬方法に
おいて、以下の2種の態様がある。
【0015】その第一は、溶鋼中のC濃度が0.15%
(重量)以下に低下するまでは、吹込ガスとして非酸化
性ガスとO2との混合ガスを使用して大気圧下に操業
し、C濃度がこの値以下に低下した後は、溶鋼中のクロ
ム酸化物を還元するために必要な理論量以下の量の還元
剤を添加したのち減圧して容器内の圧力を150〜20
Torrに低下させ、吹込ガスとして非酸化性ガスのみを使
用し、その吹込量を溶鋼トンあたり少なくとも0.2Nm
3/分として真空下に操業することを特徴とする。
【0016】第二は、溶鋼中のC濃度が0.15%(重
量)以下に低下するまでは、吹込ガスとして非酸化性ガ
スとO2との混合ガスを使用して大気圧下に操業し、C
濃度がこの値以下に低下した後は、溶鋼中のクロム酸化
物を還元するために必要な理論量を超える量の還元剤を
添加したのち減圧して容器内の圧力を150〜20Torr
に低下させ、吹込ガスとして非酸化性ガスのみを使用
し、その吹込量を溶鋼トンあたり少なくとも0.2Nm3
/分として真空下に操業することを特徴とする。
【0017】上記いずれの方法においても、大気圧下の
操業においてO2と混合して吹き込む非酸化性のガスと
しては、ArやHeのような不活性ガスのほかに、N2
を用いることもできる。 混合ガス中のO2と非酸化性
ガスとの混合比は、吹き込みの初期はO2混合比を高く
して脱炭反応を迅速に進め、脱炭反応が進んで含クロム
溶鋼中のC濃度が低減するにつれて、非酸化性ガスの混
合比を次第に高める、すなわち、O2混合比を次第に低
めるようにする。
【0018】
【作用】図1に示す精錬容器(1)内で含クロム鋼の溶
鋼(2)中に、非酸化性ガスたとえばArとO2との混
合ガスを吹き込むと、溶鋼はガス(3)による撹拌を受
け、その間にO2による脱炭が進む。 大気圧下の精錬
によりC濃度が0.15%以下に低下したならば、O2
の供給を止め、非酸化性ガスの吹き込みを続けるととも
に、真空精錬に移行する。
【0019】ここで、精錬の切換えを、含クロム溶鋼中
のC濃度が0.2%以下に低下した時点で行なう理由
は、C濃度が0.15%より低い含クロム溶鋼に、大気
圧下でO2と非酸化性ガスとの混合ガスの吹き込みを続
けると、前記したように、脱炭は効率的に進まない一方
で、Crの酸化による損失が増大してしまうからであ
る。
【0020】第一の態様においては、C濃度が0.15
%以下に低下した含クロム溶鋼に、金属シリコンやフェ
ロシリコンのような還元剤を添加し、この還元剤の添加
量を、上記したCr酸化物の全量を還元するために必要
な理論量以下にする。 すなわち、Si添加指数が1.
0以下となるように還元剤を添加する。
【0021】還元剤のSi成分により、それまでの過程
で酸化物として生成しスラグ中に含まれているクロム酸
化物(例えばCr23)は、次式: 2Cr23+3Si→4Cr+3SiO2 ………
(1) の反応によって還元され、生成したCrが含クロム溶鋼
に再度溶解する。
【0022】前記したように、C濃度0.2〜0.4%
のレベルで真空を適用すると、多量のCOガスが発生し
(主としてCr23+C→3CO↑+2Crの反応によ
ると考えられる)、精錬容器の上部空間または排ガスダ
クト内でO2と反応して爆発するおそれがある。 いう
までもなく爆発は、作業者の安全を確保し、装置の損傷
を避ける上で防がなければならない。C濃度が0.15
%またはそれ以下になれば、こうした爆発の危険が実質
上なくなって好ましい。
【0023】真空精錬においては、吹込ガスが非酸化性
ガスであるため、含クロム溶鋼中のCrの酸化損失は抑
制された状態で、溶鋼がガスによって激しく撹拌され、
またCr酸化物は添加した還元剤と反応する。
【0024】式(1)の反応により、スラグ内にはSi
2が生成し、それによりスラグは低融点スラグに変
り、流動性が向上する。 そのため、スラグは吹込ガス
によって撹拌されている含クロム溶鋼と混合しやすくな
り、接触面積が増加する。
【0025】その結果、スラグ中のCr酸化物は、式
(1)に基づいて還元されると同時に、接触する含クロ
ム溶鋼中のCとの間で、次式: Cr23+3C→2Cr+3CO ……… (2) で示される反応により還元される。 式(2)の反応
は、含クロム溶鋼の側からみると、脱炭反応である。
【0026】このような式(1)、式(2)で示される
反応の同時進行により、含クロム溶鋼の脱炭が効率的に
進む。
【0027】上記した式(1)および式(2)で示され
る反応を促進するためには、含クロム溶鋼と低融点化し
たスラグとの混合撹拌を効率よく行ない、かつ、生成す
るCOの分圧を低めることが有用であるから、真空精錬
時の減圧の度合は大きいほどよい。 実際、300ない
し200Torr程度までは、溶鋼中のC成分によるCr酸
化物の還元すなわち脱炭およびCr回収が促進されない
ので、200Torr以下とくに150Torr以下にする必要
がある。一方で、過度の真空吸引は、前述のように急激
なCOの発生によるスプラッシュの発生という困難を招
くから、適切な減圧度の真空吸引を実施する。 20To
rrの下限は、その圧力下でスプラッシュが実際上許容し
得る限度に止まるという理由から定めたものである。
【0028】真空精錬時の非酸化性ガスの吹き込み量も
多いほどよいことになり、溶鋼トンあたり0.2Nm3
分以上あることが必要であるが、減圧下であるため、そ
れほど大量である必要はない。
【0029】第二の態様においては、Si添加指数が
1.0以上となるように還元剤を添加してから、第一の
態様と同様に、減圧下における非酸化性ガスの吹き込み
を行なうから、前記の式による脱炭反応の進行と同時
に、過剰に添加されたシリコン成分による含クロム溶鋼
の脱酸反応も起る。 その結果、表面活性元素である酸
素の低減による脱窒反応も進行する。 このようにし
て、第二の態様によれば、低Cでありかつ低Nでもある
高Cr溶鋼を製造することができる。
【0030】上記した第一の態様と第二の態様とは、連
続的に行なうことができる。 具体的には、精錬条件を
真空下に切換え、吹込ガスを非酸化性ガスに切換えてか
ら、Si添加指数が1.0以上となるまで、還元剤を含
クロム溶鋼に連続的に、または断続的に、徐々に添加す
る操業態様である。
【0031】このとき、還元剤を添加して行く前半の過
程、すなわちSi添加指数が1.0までの過程では脱炭
が効率よく優先的に進行し、後半の過程、すなわち、S
i添加指数が1.0を超えた過程では脱酸が起り、それ
に伴って脱窒が効果的に進行する。
【0032】
【実施例】[実施例1] 図1に示した構造の、精錬炉に真空吸引を可能にする真
空フード(4)を設けた精錬容器(1)を使用し、C:
1.20%、N:0.04%およびCr:18.2%を
含有する含クロム溶鋼の脱炭精錬を行なった。
【0033】大気圧下の操業は、吹込ガスのO2/Ar
の比を、まず6/1、次は3/1、さらに1/1と変化
させながら、20分間にわたって行なった。 それによ
り、C濃度は0.15%、に低下し、Cr量は17.2
%に減少した。 N濃度は0.15%であった。
【0034】金属シリコンをSi添加指数0.8で添加
し、精錬条件を真空度30Torrの減圧にし、かつ、吹込
ガスをArに切換え、0.3Nm3/分・溶鋼トンの流量
で10分間精錬した。 得られた含クロム溶鋼は、C:
0.005%、N:0.05%、Cr:18.00%で
あった。
【0035】最後に精錬条件を760Torrに戻して、上
記流量のArで5分間、溶鋼を撹拌した。 得られた含
クロム溶鋼は、C:0.005%、N:0.04%、C
r:18.20%であった。
【0036】[実施例2] C:1.20%、N:0.04%、Cr量:18.20
%の含クロム溶鋼に、760Torr(大気圧)下で、O2
とN2の混合ガスを20分間吹き込んだ。 このとき、
混合ガス中のO2/N2比(体積比)は、6/1→3/1
→1/1の3段階に変化させた。 得られた含クロム溶
鋼は、C:0.15%、N:0.15%、Cr:17.
20%であり、脱炭と同時にCrの酸化損失が認められ
た。
【0037】つぎに、金属シリコンをSi添加指数2.
0で添加し、精錬条件を真空度30Torrの減圧にし、か
つ、吹込ガスをArに切換え、0.3Nm3/分・溶鋼ト
ンの流量で流し、10分間精錬した。 得られた含クロ
ム溶鋼は、C:0.003%、N:0.025%、C
r:18.20%であった。
【0038】[実施例3] C:1.20%、N:0.04%、Cr:18.20%
の含クロム溶鋼に、760Torr(大気圧)下で、O2
2の混合ガスを20分間吹き込んだ。 このとき、混
合ガス中のO2/N2比(体積比)は、6/1→3/1→
1/1 の3段階に変化させた。 得られた含クロム溶
鋼は、C:0.15%、N:0.15%、Cr:17.
20%であり、脱炭と同時にCrの酸化損失が認められ
た。
【0039】つぎに、精錬条件を真空度30Torrの減圧
にし、吹込ガスをArに切換え、流量0.3Nm3/分・
溶鋼トンで流し、Si添加指数2.0の金属シリコンを
10分間かけて徐々に添加した。 得られた含クロム溶
鋼は、C:0.005%、N:0.025%、Cr:1
8.20%であり、極低炭素、極低窒素の溶鋼になって
いた。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法によれば、還元剤の添加時
期と添加量を制御することにより、短時間で、低炭素で
あるか、または低炭素かつ低窒素である含クロム溶鋼を
精錬することができる。 精錬時間が短いこともあっ
て、高価なArの消費量も少なくなり、低コストで極低
炭素の含クロム鋼を製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の精錬方法を説明するための、精錬中
の容器の断面図。
【図2】 Si添加指数と含クロム溶鋼中のO濃度との
関係を示すグラフ。
【図3】 Si添加指数と、脱炭反応容量係数(KC
との関係を示すグラフ。
【図4】 Si添加指数と、脱窒反応容量係数(KN
との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 精錬容器 2 溶鋼 3 ガス 4 真空フード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−73116(JP,A) 特開 昭53−94212(JP,A) 特開 平4−254509(JP,A) 特開 平4−263005(JP,A) 特公 昭60−10087(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 7/00 C21C 7/04 C21C 7/10 C21C 7/068

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精錬容器内で含クロム鋼の溶鋼中にガス
    を吹き込んで脱炭を行なう精錬方法において、溶鋼中の
    C濃度が0.15%(重量)以下に低下するまでは、吹
    込ガスとして非酸化性ガスとO2との混合ガスを使用し
    て大気圧下に操業し、C濃度がこの値以下に低下した後
    は、溶鋼中のクロム酸化物を還元するために必要な理論
    量以下の量の還元剤を添加したのち減圧して容器内の圧
    力を150〜20Torrに低下させ、吹込ガスとして非酸
    化性ガスのみを使用し、その吹込量を溶鋼トンあたり少
    なくとも0.2Nm3/分として真空下に操業することを
    特徴とする含クロム溶鋼の精錬方法。
  2. 【請求項2】 精錬容器内で含クロム鋼の溶鋼中にガス
    を吹き込んで脱炭を行なう精錬方法において、溶鋼中の
    C濃度が0.15%(重量)以下に低下するまでは、吹
    込ガスとして非酸化性ガスとO2との混合ガスを使用し
    て大気圧下に操業し、C濃度がこの値以下に低下した後
    は、溶鋼中のクロム酸化物を還元するために必要な理論
    量を超える量の還元剤を添加したのち減圧して容器内の
    圧力を150〜20Torrに低下させ、吹込ガスとして非
    酸化性ガスのみを使用し、その吹込量を溶鋼トンあたり
    少なくとも0.2Nm3/分として真空下に操業すること
    を特徴とする高クロム鋼の精錬方法。
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