JP2850049B2 - Icカード - Google Patents
IcカードInfo
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- JP2850049B2 JP2850049B2 JP2277517A JP27751790A JP2850049B2 JP 2850049 B2 JP2850049 B2 JP 2850049B2 JP 2277517 A JP2277517 A JP 2277517A JP 27751790 A JP27751790 A JP 27751790A JP 2850049 B2 JP2850049 B2 JP 2850049B2
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- Japan
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- Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はICカード、特に、ユーザデータをファイル単
位で記録するとともに、ファイルディレクトリの記録を
行うICカードに関する。
位で記録するとともに、ファイルディレクトリの記録を
行うICカードに関する。
現在普及している磁気カードに代わって、将来はICカ
ードの普及が見込まれている。このICカードは、現在ま
でにいくつかのタイプの共通仕様が定められており、限
られた用途については、既に実用化が図られている。一
般的なICカードは、CPU、ROM、RAM、EEPROM、そしてこ
れらの素子と外部の装置とを接続するための入出力端子
を備えており、ユーザデータはEEPROM内にファイル単位
で記録される。また、このとき、記録されたデータファ
イルについてのディレクトリが作成され、EEPROM内に記
録される。このディレクトリは、ファイル単位で記録さ
れたデータについてのアドレス位置やデータ長を示す情
報であり、データファイルを読み出すために不可欠の情
報となる。このように、新たなデータファイルが記録さ
れるごとに、新たなディレクトリが作成されて記録され
る。このように逐次作成されるディレクトリは、所定の
アドレス位置から順次連続的に記録されてゆく。このた
め、最後に記録されたディレクトリのアドレス位置を示
すために、ディレクトリポインタが設けられる。このデ
ィレクトリポインタの値により、現在どのアドレス位置
までディレクトリが記録されているかを認識することが
できる。通常は、このディレクトリポインタもEEPROM内
の所定のアドレス位置に割り当てられ、新たなディレク
トリが作成記録されるごとに、このディレクトリポイン
タの値も更新されてゆく。
ードの普及が見込まれている。このICカードは、現在ま
でにいくつかのタイプの共通仕様が定められており、限
られた用途については、既に実用化が図られている。一
般的なICカードは、CPU、ROM、RAM、EEPROM、そしてこ
れらの素子と外部の装置とを接続するための入出力端子
を備えており、ユーザデータはEEPROM内にファイル単位
で記録される。また、このとき、記録されたデータファ
イルについてのディレクトリが作成され、EEPROM内に記
録される。このディレクトリは、ファイル単位で記録さ
れたデータについてのアドレス位置やデータ長を示す情
報であり、データファイルを読み出すために不可欠の情
報となる。このように、新たなデータファイルが記録さ
れるごとに、新たなディレクトリが作成されて記録され
る。このように逐次作成されるディレクトリは、所定の
アドレス位置から順次連続的に記録されてゆく。このた
め、最後に記録されたディレクトリのアドレス位置を示
すために、ディレクトリポインタが設けられる。このデ
ィレクトリポインタの値により、現在どのアドレス位置
までディレクトリが記録されているかを認識することが
できる。通常は、このディレクトリポインタもEEPROM内
の所定のアドレス位置に割り当てられ、新たなディレク
トリが作成記録されるごとに、このディレクトリポイン
タの値も更新されてゆく。
ICカードに対するデータのアクセスは、読取/書込装
置にこのICカードを挿入し、ICカード側の入出力端子と
読取/書込装置側の入出力端子とを電気的に接触させ、
両者間で信号のやりとりを行うことによりなされる。IC
カード自身には、電源は内蔵されていないため、ICカー
ドを動作させるための電源も外部の読取/書込装置から
供給される。したがって、入出力端子における電気的な
接触不良が生じると、ICカード内が停電の状態となる。
一般に、ICカードはユーザがポケットに入れて携帯した
り、無造作に取り扱ったりすることが多く、入出力端子
における電気的な接触不良の発生を完全に抑制すること
は困難であり、アクセス中にICカード内が停電状態にな
る事故の発生は十分に予測される。
置にこのICカードを挿入し、ICカード側の入出力端子と
読取/書込装置側の入出力端子とを電気的に接触させ、
両者間で信号のやりとりを行うことによりなされる。IC
カード自身には、電源は内蔵されていないため、ICカー
ドを動作させるための電源も外部の読取/書込装置から
供給される。したがって、入出力端子における電気的な
接触不良が生じると、ICカード内が停電の状態となる。
一般に、ICカードはユーザがポケットに入れて携帯した
り、無造作に取り扱ったりすることが多く、入出力端子
における電気的な接触不良の発生を完全に抑制すること
は困難であり、アクセス中にICカード内が停電状態にな
る事故の発生は十分に予測される。
前述のように、ICカード内で新たなデータファイルが
記録され、新たなディレクトリが作成記録されると、デ
ィレクトリポインタの更新が行われる。ところが、この
ディレクトリポインタの更新中(すなわち書き換え中)
に停電状態が発生すると、ディレクトリポインタの正し
い内容が失われてしまうことになる。従来のICカードで
は、このような事故が発生すると、連続して記録された
ディレクトリの内容を解析しながら1つ1つ追ってゆく
ことにより、ディレクトリポインタを回復させる作業を
行っていた。しかしながら、このような作業は複雑で時
間がかかるものとなる。
記録され、新たなディレクトリが作成記録されると、デ
ィレクトリポインタの更新が行われる。ところが、この
ディレクトリポインタの更新中(すなわち書き換え中)
に停電状態が発生すると、ディレクトリポインタの正し
い内容が失われてしまうことになる。従来のICカードで
は、このような事故が発生すると、連続して記録された
ディレクトリの内容を解析しながら1つ1つ追ってゆく
ことにより、ディレクトリポインタを回復させる作業を
行っていた。しかしながら、このような作業は複雑で時
間がかかるものとなる。
そこで本発明は、ICカード内部に停電が生じても、簡
単に、かつ、短時間でディレクトリポインタを回復させ
ることのできるICカードを提供することを目的とする。
単に、かつ、短時間でディレクトリポインタを回復させ
ることのできるICカードを提供することを目的とする。
本発明は、所定の書換電圧を印加することにより書換
可能となるメモリによって構成される記憶領域内に、フ
ァイル単位のデータを第1のアドレス位置から順に記録
し、この記録した各データについてのディレクトリを第
2のアドレス位置から順に記録するICカードにおいて、 最後に記録されたディレクトリに関するアドレス位置
を示すためのディレクトリポインタを2つ用意し、新た
なディレクトリが記録されるごとに、2つのディレクト
リポインタをその大小関係に基づいて交互に選択し、選
択された一方のディレクトリポインタの内容のみを、新
たなディレクトリに関するアドレス位置を示す値に更新
するようにしたものである。
可能となるメモリによって構成される記憶領域内に、フ
ァイル単位のデータを第1のアドレス位置から順に記録
し、この記録した各データについてのディレクトリを第
2のアドレス位置から順に記録するICカードにおいて、 最後に記録されたディレクトリに関するアドレス位置
を示すためのディレクトリポインタを2つ用意し、新た
なディレクトリが記録されるごとに、2つのディレクト
リポインタをその大小関係に基づいて交互に選択し、選
択された一方のディレクトリポインタの内容のみを、新
たなディレクトリに関するアドレス位置を示す値に更新
するようにしたものである。
本発明によるICカードでは、ディレクトリポインタが
2つ用意される。新たなディレクトリが作成され記録さ
れるごとに、この2つのディレクトリポインタのうちの
一方が交互に選択され、選択された一方のみが更新され
る。結局、いずれか一方のディレクトリポインタが最後
に記録されたディレクトリのアドレスを示し、もう一方
のディレクトリポインタがその1つ前に記録されたディ
レクトリのアドレスを示すことになる。こうして、ディ
レクトリポインタの更新時に停電状態が生じ、更新中の
ディレクトリポインタの内容が失われても、もう一方の
ディレクトリポインタの内容は保持される。このため、
簡単に短時間でディレクトリポインタの回復作業を行う
ことができる。
2つ用意される。新たなディレクトリが作成され記録さ
れるごとに、この2つのディレクトリポインタのうちの
一方が交互に選択され、選択された一方のみが更新され
る。結局、いずれか一方のディレクトリポインタが最後
に記録されたディレクトリのアドレスを示し、もう一方
のディレクトリポインタがその1つ前に記録されたディ
レクトリのアドレスを示すことになる。こうして、ディ
レクトリポインタの更新時に停電状態が生じ、更新中の
ディレクトリポインタの内容が失われても、もう一方の
ディレクトリポインタの内容は保持される。このため、
簡単に短時間でディレクトリポインタの回復作業を行う
ことができる。
以下、本発明を図示する実施例に基づいて説明する。
第1図(a)は、一般的なICカードを読取/書込装置に
接続した状態を示すブロック図である。ICカード10内に
は、3種類のメモリ、すなわち、ROM11,RAM12,EEPROM13
と、CPU14とが内蔵されている。ROM11は書換不能なメモ
リであり、CPU14を制御するためのプログラムを保持す
るプログラムエリアとして用いられる。RAM12は書換可
能なメモリであり、CPUが動作するためのワークエリア
として用いられる。また、EEPROM13は、所定の書換電圧
を印加することにより書換可能となるメモリであり、ユ
ーザーデータを記録するためのユーザエリアとして用い
られる。
第1図(a)は、一般的なICカードを読取/書込装置に
接続した状態を示すブロック図である。ICカード10内に
は、3種類のメモリ、すなわち、ROM11,RAM12,EEPROM13
と、CPU14とが内蔵されている。ROM11は書換不能なメモ
リであり、CPU14を制御するためのプログラムを保持す
るプログラムエリアとして用いられる。RAM12は書換可
能なメモリであり、CPUが動作するためのワークエリア
として用いられる。また、EEPROM13は、所定の書換電圧
を印加することにより書換可能となるメモリであり、ユ
ーザーデータを記録するためのユーザエリアとして用い
られる。
読取/書込装置20との間には、6本の信号線が接続さ
れるため、この信号線を接続するための6つの入出力端
子がICカード10上に設けられる。各信号線の用途は次の
とおりである。
れるため、この信号線を接続するための6つの入出力端
子がICカード10上に設けられる。各信号線の用途は次の
とおりである。
(1)信号線I/O ICカード10と読取/書込装置20との間で双方向にデー
タを受け渡しするために用いられる。
タを受け渡しするために用いられる。
(2)信号線RST 読取/書込装置20側からICカード10側へリセット信号
を与えるために用いられる。
を与えるために用いられる。
(3)信号線CLK 読取/書込装置20側からICカード10側へクロック信号
を与えるために用いられる。
を与えるために用いられる。
(4)信号線VCC 読取/書込装置20側からICカード10側へVCC電圧を供
給するために用いられる。
給するために用いられる。
(5)信号線GND 読取/書込装置20側からICカード10側へGND電圧を供
給するために用いられる。
給するために用いられる。
(6)信号線VPP 現在は用いられていない。
第1図(b)は、第1図(a)に示されているEEPROM
13内のメモリマップである。この実施例では、このEEPR
OM13には、アドレス「0000〜FFFF」が割り当てられてお
り、図では左上隅のアドレス「0000」から水平右方向に
伸びる列に沿ってアドレスが増加してゆき、右端に到達
したら下段の次の列についても同様に左から右へとアド
レスが増加する。こうして、最終アドレスが右下隅のア
ドレス「FFFF」となっている。このEEPROM13は、本来、
ユーザデータを記録するユーザエリアとして用いられる
メモリであるが、実際には図に示すように、ユーザエリ
アの他にシステムエリア1,2が設けられている。このシ
ステムエリア1,2には、ユーザのIDコード、暗証番号な
どのシステム情報が記録されるとともに、本発明特有の
2つのディレクトリポインタDP1,DP2のための領域(図
の一点鎖線で囲んだ領域)が設けられている。
13内のメモリマップである。この実施例では、このEEPR
OM13には、アドレス「0000〜FFFF」が割り当てられてお
り、図では左上隅のアドレス「0000」から水平右方向に
伸びる列に沿ってアドレスが増加してゆき、右端に到達
したら下段の次の列についても同様に左から右へとアド
レスが増加する。こうして、最終アドレスが右下隅のア
ドレス「FFFF」となっている。このEEPROM13は、本来、
ユーザデータを記録するユーザエリアとして用いられる
メモリであるが、実際には図に示すように、ユーザエリ
アの他にシステムエリア1,2が設けられている。このシ
ステムエリア1,2には、ユーザのIDコード、暗証番号な
どのシステム情報が記録されるとともに、本発明特有の
2つのディレクトリポインタDP1,DP2のための領域(図
の一点鎖線で囲んだ領域)が設けられている。
ユーザデータは、ファイル単位でユーザエリアに記録
され、これに対応するディレクトリも同じくユーザエリ
アに記録される。この実施例では、データはファイル単
位で、アドレスxから順方向(アドレスの増加方向)に
順次連続して記録されてゆき、これに対応するディレク
トリは、アドレスyから逆方向(アドレスの減少方向)
に順次連続して記録されてゆく(なお、第1図(b)で
は、各部のアドレス値を円で囲った小文字のアルファベ
ットで示している)。たとえば、最初のデータAを記録
する場合、図のようにアドレスxから順方向に記録さ
れ、これに対応するディレクトリAは、アドレスyから
逆方向に記録される。続いて、二番目のデータBを記録
する場合は、データAに続くアドレスzから順方向に記
録され、これに対応するディレクトリBは、ディレクト
リAに続くアドレスaから逆方向に記録される。一般的
にディレクトリポインタは、最後に記録されたディレク
トリに関するアドレス情報を示す機能を有する。前述の
例では、ディレクトリポインタの値は、ディレクトリA
を記録するまではyを示し、ディレクトリAの記録後は
aを示し、ディレクトリBの記録後はbを示すように順
次更新されることになる。
され、これに対応するディレクトリも同じくユーザエリ
アに記録される。この実施例では、データはファイル単
位で、アドレスxから順方向(アドレスの増加方向)に
順次連続して記録されてゆき、これに対応するディレク
トリは、アドレスyから逆方向(アドレスの減少方向)
に順次連続して記録されてゆく(なお、第1図(b)で
は、各部のアドレス値を円で囲った小文字のアルファベ
ットで示している)。たとえば、最初のデータAを記録
する場合、図のようにアドレスxから順方向に記録さ
れ、これに対応するディレクトリAは、アドレスyから
逆方向に記録される。続いて、二番目のデータBを記録
する場合は、データAに続くアドレスzから順方向に記
録され、これに対応するディレクトリBは、ディレクト
リAに続くアドレスaから逆方向に記録される。一般的
にディレクトリポインタは、最後に記録されたディレク
トリに関するアドレス情報を示す機能を有する。前述の
例では、ディレクトリポインタの値は、ディレクトリA
を記録するまではyを示し、ディレクトリAの記録後は
aを示し、ディレクトリBの記録後はbを示すように順
次更新されることになる。
第2図に、一般的なディレクトリの構成を示す。この
実施例では、ディレクトリは領域ID、領域DIR、領域BC
C、の3つの領域から構成されている。領域IDには、こ
のディレクトリを特定するための名前とともに、ディレ
クトリ全体の長さを示す情報が書き込まれる。領域DIR
は、このディレクトリの主目的となる情報が書き込まれ
る部分であり、対応するデータファイルの先頭アドレ
ス、データ長、アクセス権情報、などのパラメータ群が
書き込まれる。最後の領域BCCは、エラーチェックのた
めの領域であり、領域IDおよび領域DIR内のデータに基
づいて計算されたエラーチェックコードであり、このチ
ェックコードがこの領域BCCに書き込まれる。ディレク
トリを読出したときに、このBCCに書き込まれたチェッ
クコードに基づいてデータに誤りがないことを確認でき
る。このように、各ディレクトリには、各データファイ
ルをアクセスする上で不可欠の情報が書き込まれてお
り、ディレクトリの管理は非常に重要である。
実施例では、ディレクトリは領域ID、領域DIR、領域BC
C、の3つの領域から構成されている。領域IDには、こ
のディレクトリを特定するための名前とともに、ディレ
クトリ全体の長さを示す情報が書き込まれる。領域DIR
は、このディレクトリの主目的となる情報が書き込まれ
る部分であり、対応するデータファイルの先頭アドレ
ス、データ長、アクセス権情報、などのパラメータ群が
書き込まれる。最後の領域BCCは、エラーチェックのた
めの領域であり、領域IDおよび領域DIR内のデータに基
づいて計算されたエラーチェックコードであり、このチ
ェックコードがこの領域BCCに書き込まれる。ディレク
トリを読出したときに、このBCCに書き込まれたチェッ
クコードに基づいてデータに誤りがないことを確認でき
る。このように、各ディレクトリには、各データファイ
ルをアクセスする上で不可欠の情報が書き込まれてお
り、ディレクトリの管理は非常に重要である。
さて、前述したように、新たなディレクトリが記録さ
れるごとに、最後のディレクトリに関するアドレス値を
示すディレクトリポインタが更新されてゆく。すなわ
ち、第1図(b)に示す例では、データA,B,C,D,Eが順
に記録されると、ディレクトリA,B,C,D,Eが順に記録さ
れることになり、これに伴って、ディレクトリポインタ
も更新される。ところが、従来のICカードでは、ディレ
クトリポインタが1つだけしかないため、ディレクトリ
ポインタを更新する作業中に停電状態が発生すると、デ
ィレクトリポインタの内容は完全に失われてしまうこと
になる。たとえば、第1図(b)の例で、ディレクトリ
Eの書き込みが完了し、ディレクトリポインタの内容を
dからeに更新する作業が行われている最中に停電が発
生すると、ディレクトリポインタの値としては、新たな
値eも前の値dも、いずれも残っていないという事態が
起こり得る。勿論、更にその前の値であるa,b,cといっ
た値も残っていない。このような場合、ディレクトリポ
インタの内容を回復させるためには、アドレスyからデ
ィレクトリを1つ1つ追ってゆく作業を行わねばならな
い。すなわち、アドレスyから始まるディレクトリAの
内容を解析し、その次のディレクトリBの開始アドレス
aを求め、続いてディレクトリBの内容を解析し、その
次のディレクトリCの開始アドレスbを求める、という
作業を繰り返してゆかねばならない。
れるごとに、最後のディレクトリに関するアドレス値を
示すディレクトリポインタが更新されてゆく。すなわ
ち、第1図(b)に示す例では、データA,B,C,D,Eが順
に記録されると、ディレクトリA,B,C,D,Eが順に記録さ
れることになり、これに伴って、ディレクトリポインタ
も更新される。ところが、従来のICカードでは、ディレ
クトリポインタが1つだけしかないため、ディレクトリ
ポインタを更新する作業中に停電状態が発生すると、デ
ィレクトリポインタの内容は完全に失われてしまうこと
になる。たとえば、第1図(b)の例で、ディレクトリ
Eの書き込みが完了し、ディレクトリポインタの内容を
dからeに更新する作業が行われている最中に停電が発
生すると、ディレクトリポインタの値としては、新たな
値eも前の値dも、いずれも残っていないという事態が
起こり得る。勿論、更にその前の値であるa,b,cといっ
た値も残っていない。このような場合、ディレクトリポ
インタの内容を回復させるためには、アドレスyからデ
ィレクトリを1つ1つ追ってゆく作業を行わねばならな
い。すなわち、アドレスyから始まるディレクトリAの
内容を解析し、その次のディレクトリBの開始アドレス
aを求め、続いてディレクトリBの内容を解析し、その
次のディレクトリCの開始アドレスbを求める、という
作業を繰り返してゆかねばならない。
本発明のICカードでは、ディレクトリポインタを2つ
設けることにより、このような回復作業を簡単に短時間
で行えるようにした。以下、本発明によるディレクトリ
ポインタの更新処理を第3図の図表を用いて説明する。
いま、第1図(b)に示すユーザエリアに、何も記録さ
れていない状態から、データA,B,C,D,Eの順に記録する
処理を行う場合を考える。この場合、ディレクトリポイ
ンタDP1,DP2の初期値は、いずれもyである。ここで、
最初のデータAをアドレスxから順方向に記録すると、
これに対応するディレクトリAが作成され、アドレスy
から逆方向に記録される。これによって、ディレクトリ
ポインタの値を、yからaに更新しなければならない
が、本発明では、2つのディレクトリポインタのうちの
いずれか一方だけを更新する。すなわち、第3図に示す
例では、ディレクトリポインタDP1のみがyからaに更
新され、DP2は依然としてもとの値yを保持したままと
なる。続いて、2番目のデータBをアドレスzから順方
向に記録すると、これに対応するディレクトリBが作成
される。ここで、ディレクトリポインタDP1とDP2とを参
照すると、一方はアドレスa、もう一方はアドレスyを
保持している。ここで、アドレスa<アドレスyである
から、若い方のアドレスaが最後のディレクトリに関す
るアドレスだと判断でき、新たに作成したディレクトリ
Bを、アドレスaから逆方向に記録する。これによっ
て、ディレクトリポインタの値を、新たな値bに更新し
なければならないが、今度はディレクトリポインタDP2
のみをbに更新する。第3図に示すように、DP1は依然
としてもとの値aを保持したままとなる。こうして、新
たなディレクトリを記録するごとに、DP1およびDP2を交
互に選択し、選択した一方のみを更新してゆく。すなわ
ち、第3図に示すように、ディレクトリCの記録時には
DP1のみをアドレスcに更新し、ディレクトリDの記録
時にはDP2のみをアドレスdに更新し、ディレクトリE
の記録時にはDP1のみをアドレスeに更新する。
設けることにより、このような回復作業を簡単に短時間
で行えるようにした。以下、本発明によるディレクトリ
ポインタの更新処理を第3図の図表を用いて説明する。
いま、第1図(b)に示すユーザエリアに、何も記録さ
れていない状態から、データA,B,C,D,Eの順に記録する
処理を行う場合を考える。この場合、ディレクトリポイ
ンタDP1,DP2の初期値は、いずれもyである。ここで、
最初のデータAをアドレスxから順方向に記録すると、
これに対応するディレクトリAが作成され、アドレスy
から逆方向に記録される。これによって、ディレクトリ
ポインタの値を、yからaに更新しなければならない
が、本発明では、2つのディレクトリポインタのうちの
いずれか一方だけを更新する。すなわち、第3図に示す
例では、ディレクトリポインタDP1のみがyからaに更
新され、DP2は依然としてもとの値yを保持したままと
なる。続いて、2番目のデータBをアドレスzから順方
向に記録すると、これに対応するディレクトリBが作成
される。ここで、ディレクトリポインタDP1とDP2とを参
照すると、一方はアドレスa、もう一方はアドレスyを
保持している。ここで、アドレスa<アドレスyである
から、若い方のアドレスaが最後のディレクトリに関す
るアドレスだと判断でき、新たに作成したディレクトリ
Bを、アドレスaから逆方向に記録する。これによっ
て、ディレクトリポインタの値を、新たな値bに更新し
なければならないが、今度はディレクトリポインタDP2
のみをbに更新する。第3図に示すように、DP1は依然
としてもとの値aを保持したままとなる。こうして、新
たなディレクトリを記録するごとに、DP1およびDP2を交
互に選択し、選択した一方のみを更新してゆく。すなわ
ち、第3図に示すように、ディレクトリCの記録時には
DP1のみをアドレスcに更新し、ディレクトリDの記録
時にはDP2のみをアドレスdに更新し、ディレクトリE
の記録時にはDP1のみをアドレスeに更新する。
このように、2つのディレクトリポインタを用い、交
互に片方ずつ更新するようにすると、最後に記録された
ディレクトリに関するアドレス情報はいずれか一方に保
持されており(2つのうちの若い方のアドレス)、ディ
レクトリポインタとしての本来の機能を果たすことがで
きるとともに、停電発生時にディレクトリポインタが失
われる事故が発生しても、次のような回復処理が可能に
なる。たとえば、上述の例で、ディレクトリEを記録し
た後、ディレクトリポインタDP1の内容をアドレスeに
更新する作業中に停電状態が発生した場合を考える。こ
の場合、ディレクトリポインタDP1の内容が完全に失わ
れたとしても、もう一方のディレクトリポインタDP2に
は、依然としてアドレスdという情報が残っている。し
たがって、停電復旧後、このアドレスdに基づいて、再
度ディレクトリEを記録する作業を繰り返し、ディレク
トリポインタDP1をアドレスeに更新する作業を行えば
よい。このように、本発明によるICカードでは、ディレ
クトリポインタの回復作業を非常に簡単に、かつ、短時
間で行うことができる。
互に片方ずつ更新するようにすると、最後に記録された
ディレクトリに関するアドレス情報はいずれか一方に保
持されており(2つのうちの若い方のアドレス)、ディ
レクトリポインタとしての本来の機能を果たすことがで
きるとともに、停電発生時にディレクトリポインタが失
われる事故が発生しても、次のような回復処理が可能に
なる。たとえば、上述の例で、ディレクトリEを記録し
た後、ディレクトリポインタDP1の内容をアドレスeに
更新する作業中に停電状態が発生した場合を考える。こ
の場合、ディレクトリポインタDP1の内容が完全に失わ
れたとしても、もう一方のディレクトリポインタDP2に
は、依然としてアドレスdという情報が残っている。し
たがって、停電復旧後、このアドレスdに基づいて、再
度ディレクトリEを記録する作業を繰り返し、ディレク
トリポインタDP1をアドレスeに更新する作業を行えば
よい。このように、本発明によるICカードでは、ディレ
クトリポインタの回復作業を非常に簡単に、かつ、短時
間で行うことができる。
以上、本発明を図示する一実施例に基づいて説明した
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものではな
く、この他にも種々の態様で実施可能である。たとえ
ば、上述の実施例では、2つのディレクトリポインタを
それぞれ別々のシステムエリアに設けているが、同じエ
リアに設けてもかまわない。また、第2図のディレクト
リは一例として示したものであり、この他どのような構
造のディレクトリをもったICカードに対しても、本願発
明は適用可能である。
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものではな
く、この他にも種々の態様で実施可能である。たとえ
ば、上述の実施例では、2つのディレクトリポインタを
それぞれ別々のシステムエリアに設けているが、同じエ
リアに設けてもかまわない。また、第2図のディレクト
リは一例として示したものであり、この他どのような構
造のディレクトリをもったICカードに対しても、本願発
明は適用可能である。
以上のとおり、本発明のICカードによれば、2つのデ
ィレクトリポインタを用意し、交互に更新するようにし
たため、ICカード内部に停電が生じても、簡単に、か
つ、短時間でディレクトリポインタを回復させることが
できるようになる。
ィレクトリポインタを用意し、交互に更新するようにし
たため、ICカード内部に停電が生じても、簡単に、か
つ、短時間でディレクトリポインタを回復させることが
できるようになる。
第1図(a)は一般的なICカードを読取/書込装置に接
続した状態を示すブロック図、第1図(b)は同図
(a)に示されているEEPROM内のメモリマップを示す
図、第2図は一般的なディレクトリの構成を示す図、第
3図は本発明によるディレクトリポインタの更新処理を
説明する図表である。
続した状態を示すブロック図、第1図(b)は同図
(a)に示されているEEPROM内のメモリマップを示す
図、第2図は一般的なディレクトリの構成を示す図、第
3図は本発明によるディレクトリポインタの更新処理を
説明する図表である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−251991(JP,A) 特開 昭58−44823(JP,A) 特開 昭57−195396(JP,A) 特開 平1−271856(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06K 19/00 - 19/18 G06F 12/16 320 G06F 12/00 520
Claims (1)
- 【請求項1】所定の書換電圧を印加することにより書換
可能となるメモリによって構成される記憶領域内に、フ
ァイル単位のデータを第1のアドレス位置から順に記録
し、この記録した各データについてのディレクトリを第
2のアドレス位置から順に記録するICカードにおいて、 最後に記録されたディレクトリに関するアドレス位置を
示すためのディレクトリポインタを2つ用意し、新たな
ディレクトリが記録されるごとに、2つのディレクトリ
ポインタをその大小関係に基づいて交互に選択し、選択
された一方のディレクトリの内容のみを、新たなディレ
クトリに関するアドレス位置を示す値に更新するように
したことを特徴とするICカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2277517A JP2850049B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | Icカード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2277517A JP2850049B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | Icカード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04152488A JPH04152488A (ja) | 1992-05-26 |
JP2850049B2 true JP2850049B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=17584701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2277517A Expired - Fee Related JP2850049B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | Icカード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2850049B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW463107B (en) * | 1998-12-22 | 2001-11-11 | Ibm | Extended card file system |
DE19921232B4 (de) * | 1999-05-07 | 2007-06-21 | Giesecke & Devrient Gmbh | Verfahren zum gesicherten Schreiben eines Zeigers für einen Ringspeicher, zugehöriger Ringspeicher, Verwendung des Ringspeichers und Chipkarte mit Ringspeicher |
-
1990
- 1990-10-16 JP JP2277517A patent/JP2850049B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04152488A (ja) | 1992-05-26 |
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Legal Events
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