JP2849421B2 - 光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法

Info

Publication number
JP2849421B2
JP2849421B2 JP1329728A JP32972889A JP2849421B2 JP 2849421 B2 JP2849421 B2 JP 2849421B2 JP 1329728 A JP1329728 A JP 1329728A JP 32972889 A JP32972889 A JP 32972889A JP 2849421 B2 JP2849421 B2 JP 2849421B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
resin
spacer
fiber
linear object
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1329728A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03192211A (ja
Inventor
健次 小塚
隆久 高田
繁宏 松野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UBE NITSUTO KASEI KK
Original Assignee
UBE NITSUTO KASEI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UBE NITSUTO KASEI KK filed Critical UBE NITSUTO KASEI KK
Priority to JP1329728A priority Critical patent/JP2849421B2/ja
Publication of JPH03192211A publication Critical patent/JPH03192211A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2849421B2 publication Critical patent/JP2849421B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は光ファイバを外力から保護するために使用さ
れる光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法に関す
る。
《従来の技術》 光ファイバは外力に対して弱いので、外力から保護す
るため外周に複数の溝を有するスペーサが光ケーブルの
要素として使用される。
この種のスペーサとして、中央に抗張力線を配し、そ
の外周に熱可塑性樹脂によって螺旋状溝を形成したもの
が一般的に用いられている。
しかしながら、この種のスペーサは、全体の外径が小
さい場合には、リブを形成している熱可塑性樹脂部が引
張強度に寄与しないので耐抗張力が不足し、光ファイバ
を有効に保護できない場合がある。
また、熱可塑性樹脂は線膨脹係数が大きく、例えばス
ペーサに多用されている高密度ポリエチレンでは10-4
オーダーであり、仮に抗張力線に線膨脹係数が比較的小
さいガラス繊維強化熱硬化性樹脂(以下GFRPと称す)製
のものを使用したとしても熱膨脹係数が大きな熱可塑性
樹脂に相殺されて、全体として熱膨脹係数が高くなる。
さらに、熱可塑性樹脂によるリブの場合は圧縮に対す
る変形も大きく、このため光ファイバの収納溝を大きく
する必要があって、スペーサの外径が大きくなる傾向が
あるとともに、耐熱性にも劣り、光ファイバ架空地線
(OPGW)等の耐熱性が要求される用途には、不向きであ
るなどの問題点があった。
一方、前記熱可塑性樹脂によるスペーサの物性上の不
利を克服するため、繊維強化熱硬化性樹脂によるものも
考えられるが、外周のリブを含めた全体を未硬化状の段
階から賦形して連続的に螺旋状溝を形成することは困難
である。
また、特開昭60−232518号には、ガラス繊維強化プラ
スチックからなる線状体の外周面に複数の神経線材を接
着剤により固着した構成のスペーサが開示されている
が、リブを形成する細径線材は断面が円形状であって、
扁平状の光ファイバテープユニット等を収納するに適し
た角溝のものは得られず、仮に断面円形状の細径線材に
替えて角形状のものを使用したとしても、角形状の線材
に捩じれが生じたりして良形状のものを得ることはでき
ない。
そこで本発明者らは、上記のスペーサの物性上の問題
が解決できるとともに、角形の溝を形成できる構成のス
ペーサ及びその製造方法について鋭意検討し本願発明を
完成した。
《発明の構成》 上記目的を達成するために、本発明は断面円形状の繊
維強化合成樹脂線状物と、この線状物の外周面に螺旋状
に巻き付けて固着された断面略矩形状の繊維強化性樹脂
からなる複数のリブとを有する。
本発明に使用できる断面円形状の繊維強化合成樹脂製
線状物は、長繊維状の補強繊維に硬化性樹脂あるいは熱
可塑性樹脂を含浸して結着したものであって、抗張力
性,耐圧縮性,低熱膨脹性などの物性を満足するもので
あり、補強繊維としてはガラス繊維,炭素繊維,芳香族
ポリアミド繊維,セラミック繊維などが、硬化性樹脂と
しては、不飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂やフェ
ノール樹脂などの熱硬化性樹脂や紫外線,可視光線で硬
化可能な光硬化樹脂が、熱可塑性樹脂としては補強繊維
と接着性のあるものを選択して使用できる。
また、リブを形成する繊維強化光硬化性樹脂に使用で
きる補強繊維には前記のものが使用でき、例えば、光硬
化性樹脂としては、ビニルエステル系のものが耐熱性,
経済性の点から好ましい。
リブを固着するための接着剤は、スペーサとして使用
する場合に、曲げの力等を受けた場合の耐性の点から圧
縮弾性率5,000kg/cm2以下、破断伸度50%以上の柔軟な
ものがより好ましい。
本発明の製造方法においては、リブとなる断面略矩形
状物は、最終の絞りダイスと光照射装置の出口側ガイド
との間で、所定の撚りピッチの撚りを付加するが、この
撚りは該略矩形状物が未硬化状から硬化に至る過程にお
いて、スタート時に予め捩った状態で挿通され、この未
硬化状の矩形状物が硬化することによって、未硬化側へ
次々と撚りを伝搬する力が発現され、いわば連続状のト
ーションバーとなって、連続的に所定ピッチの撚が賦形
される。
この矩形状物に付加される撚りのピッチは、最終的に
スペーサの外周に固着されるリブの螺旋ピッチより若干
小さくすることが良形状のスペーサを得る点から好まし
い。
なお、一定の撚りピッチの矩形状物を得るためには、
光硬化樹脂の粘度,補強繊維の種類,含有率,配列状
態,張力のバランスなどに配慮する必要がある。
《作用・効果》 本発明の光ファイバ担持用スペーサは全体を繊維強化
樹脂で構成しているので、抗張力性,耐圧縮性,低線膨
脹率などの特性を有し、リブは略断面矩形状のものを使
用しているので、スペーサの溝は略角形に形成されるの
で、光ファイバの収納が有効にできる。
また本発明の方法では、リブ用の略矩形状物に光硬化
性樹脂を使用し、光照射による硬化の過程で、予め捩り
歪みの状態でスタート時に付加されたエネルギーが未硬
化側へ次々と伝搬することによって撚りが賦形される。
この撚りを有するリブ用の矩形状物を中央の線状物に
巻付け、接着剤で固着するので螺旋状溝を有する、全体
が繊維強化樹脂製のスペーサを得ることができる。
《実 施 例》 以下、本発明につき好適な実施例により説明する。
実施例1 1本のリブ構成単位として、単糸径13μmのガラス繊
維より構成され280テクスのガラスヤーンA15を、ポリマ
ー成分としてビニルエステル系樹脂(三井東圧化学製:
エスターH−2000)60部、架橋成分としてヘキサンジオ
ールジアクリレート20部、反応性高沸点粘度調整剤とし
てNビニルピロリドン20部、光重合開始剤としてイルガ
キュアー651(チバガイギー製)3部からなる紫外線硬
化性樹脂A2の溝1に導き、この紫外線硬化性樹脂A2をガ
ラスヤーンA1に含浸し、続いて絞りダイ2によって余剰
の樹脂を絞り成形して、最終ダイにおいて0.85×1mmの
矩形状とし、この6本を長さ600mmの紫外線照射器3
(オーク(株)製:QR−4000)に挿通させて、紫外線硬
化樹脂A2を硬化させて、リブ形成用の断面矩形物A3を得
た。
この時に、断面矩形状物A3を出口側ガイドに通すに際
し、前記最終ダイと出口側ガイド間の距離750mmの間で
3回捩った後、出口側ガイドに挿通することによってピ
ッチ250mmの撚りが賦形された状態とし、これをさらに
ガイド4を介して中央の繊維強化合成樹脂製線状物A4の
外周に供給した。
中央に使用される断面円形状の繊維強化化合成樹脂製
線状物A4は、ガラスロービングに不飽和ポリエステル樹
脂(三井東圧化学製:エスターH−8100)を含浸して外
径4.0mmに絞り成形し、これを溶融押出機のクロスヘッ
ドダイに通して、溶融状のFEP樹脂(ふっ化エチレンプ
ロピレン樹脂)によって被覆し、表面の被覆層を直ちに
冷却した後、145℃の蒸気加熱槽中で内部の不飽和ポリ
エステル樹脂を硬化し、しかる後FEP被覆層を剥離除去
し、ドラムに巻取ったものを使用した。
この線状物A3はガラス繊維含有率63%、外径4.0mm、
引張弾性率5,000kg/mm2のものである。
ドラムに巻かれた線状物A4を着剤塗布槽5、接着剤硬
化機6、回転引取機7、回転巻取機8の順に通して巻取
り、接着剤に熱硬化性シリコン樹脂(東芝シリコンTFC7
750)を使用し、該線状物A3を回転しながら供給して接
着剤を塗布し、前述のリブ形成用の断面略矩形状物A3を
4本その外周面に供給して、線状物A4を回転することに
よってピッチ250mmで螺旋状に巻き付け、接着剤を硬化
させることで固着させ、第2図に示す断面構造の4つの
溝を有する光ファイバ担持用スペーサA5を得た。
得られたスペーサA5は、最小曲げ半径110mm,圧縮強度
35kg/cm,B線膨脹係数6×10-6で実用上充分なものであ
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる製造方法の工程を示す説明
図、第2図は同製造方法により得られたスペーサの断面
図である。 A1……ガラスヤーン(補強繊維) A2……紫外線硬化性樹脂 A3……断面矩形状物(リブ) A4……繊維強化合成樹脂製線状物

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面円形状の繊維強化合成樹脂製線状物
    と、該線状物の外周面に螺旋状に巻き付けて固着された
    断面略矩形状の繊維強化光硬化性樹脂からなる複数のリ
    ブとを有することを特徴とする光ファイバ担持用スペー
    サ。
  2. 【請求項2】前記繊維強化光硬化性樹脂の光硬化性樹脂
    がノボラック型ビニルエステル等の耐熱性樹脂を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ファイバ担持用スペー
    サ。
  3. 【請求項3】前記リブの固着のための接着剤は圧縮弾性
    率5,000kg/cm2以下、破断伸度50%以上の柔軟な耐熱性
    材料からなることを特徴とする請求項1または2記載の
    光ファイバ担持用スペーサ。
  4. 【請求項4】断面円形状の繊維強化合成樹脂製線状物の
    外周に複数のリブを螺旋状に巻き付けて固着する光ファ
    イバ担持用スペーサの製造方法であって、前記リブは、
    長繊維状の補強繊維に光硬化性樹脂を含浸し、これを絞
    りダイによって、所定の矩形状に絞り成形し、引続いて
    光照射装置に導き前記樹脂を硬化させるものであり、こ
    の際に最終の前記絞りダイと前記光照射装置の出口側ガ
    イドとの間で所定のピッチの撚りが与えられ、この撚り
    が付加された状態で複数本が前記線状物の外周に供給さ
    れる一方、前記線状物の外周面には接着剤が塗布され、
    かつ、前記線状物を回転しながら走行させて、この線状
    物の外周に前記リブを巻き付けて前記接着剤により固着
    することを特徴とする光ファイバ担持用スペーサの製造
    方法。
  5. 【請求項5】前記光照射装置の光線が紫外線であること
    を特徴とする請求項4記載の光ファイバ担持用スペーサ
    の製造方法。
JP1329728A 1989-12-21 1989-12-21 光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2849421B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1329728A JP2849421B2 (ja) 1989-12-21 1989-12-21 光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1329728A JP2849421B2 (ja) 1989-12-21 1989-12-21 光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03192211A JPH03192211A (ja) 1991-08-22
JP2849421B2 true JP2849421B2 (ja) 1999-01-20

Family

ID=18224612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1329728A Expired - Fee Related JP2849421B2 (ja) 1989-12-21 1989-12-21 光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2849421B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020060610A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 住友電気工業株式会社 光ファイバケーブル用のスロットロッドおよび光ファイバケーブル

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03192211A (ja) 1991-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0375896B1 (en) Twisted FRP structure and process for manufacturing the same
US4795234A (en) Reinforced optical fiber
CA1301421C (en) Continuous molding method for rod-like product
JPS61194276A (ja) 複合補強部材並びにその製造方法及び製造装置
JP3058897B2 (ja) 繊維強化硬化性樹脂製細線条物の製造方法
JP2849421B2 (ja) 光ファイバ担持用スペーサ及びその製造方法
JP2984021B2 (ja) 繊維強化熱硬化性樹脂製撚構造体及びその製造方法
JPH09113773A (ja) 光ファイバテープ心線
JP2869116B2 (ja) 繊維強化熱硬化性樹脂製撚構造体及びその製造方法
JP2849418B2 (ja) 光ファイバテープ心線補強用テンションメンバー及びその製造方法
JP2996481B2 (ja) 光ファイバ担持用繊維強化硬化性樹脂製スペーサの製造方法
JP2000254978A (ja) Frp細線条体の製造方法
JP3940500B2 (ja) 強化光ファイバコードおよびその製造方法
JP4116968B2 (ja) ドロップ光ファイバケーブル用frp製抗張力体
JP3596983B2 (ja) 繊維強化光ファイバコードおよびその製造方法
JP3001060B2 (ja) 光ファイバケーブル及びその製造方法
JP7474293B2 (ja) 熱収縮チューブ付き複合強化棒及びその製造方法
JP3327984B2 (ja) 繊維強化樹脂製異形棒状物の製造方法
JPS60243611A (ja) 通信用線材担持用螺旋スペ−サ及びその製造方法
JPH0749450Y2 (ja) 光ファイバー用テンションメンバー
JPH0428082Y2 (ja)
JP2024061005A (ja) 繊維強化樹脂線状体
JPH07168068A (ja) 光ファイバユニット及びその製造方法
JPH07104467B2 (ja) 光フアイバ担持用スペ−サ
JP2508256Y2 (ja) 補強された光ファイバテ―プ心線

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees