JP2848685B2

JP2848685B2 - 暖冷房機

Info

Publication number: JP2848685B2
Application number: JP2277448A
Authority: JP
Inventors: 敏今林; 達規桜武; 博久今井
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1990-10-16
Filing date: 1990-10-16
Publication date: 1999-01-20
Anticipated expiration: 2014-01-20
Also published as: JPH04151464A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、冷房運転時は圧縮機を利用し、暖房運転時
は圧縮機以外の冷媒搬送手段と冷媒加熱器を利用する暖
冷房機に関するものである。

従来の技術従来この種の暖冷房機は、たとえば第４図のような構
成になっている。

すなわち、暖冷房機は、圧縮機加熱ヒータ42を具備し
た圧縮機41と、四方弁43と、室外熱交換器44と、室外熱
交換器用送風機45と、第１電磁弁46と、キャピラリチュ
ーブ47と、室内熱交換器48と、室内熱交換器用送風機49
と、第２電磁弁50と、逆止弁51と、アキュムレータ52
と、第３電磁弁53と、冷媒ポンプ54と、冷媒加熱器55
と、バーナ56とを備えた構成であり、冷房運転時は室外
熱交換器44を凝縮器とし、室内熱交換器48を蒸発器とし
て圧縮機41の運転による冷房サイクルを構成し、暖房運
転時は冷媒加熱器55をバーナ56で加熱することにより蒸
発器とし、室内熱交換器48を凝縮器として、冷媒ポンプ
54を冷媒搬送手段として暖房サイクルを構成し、圧縮機
41への冷媒滞溜を防ぐとともにポンプダウン運転を短縮
するために圧縮機加熱ヒータ42で圧縮機１を加熱し一定
の温度を保持している。

以上の構成で、暖房運転開始時には第１電磁弁46を閉
成し、圧縮機41の吐出冷媒ガスが室内熱交換器48へ流れ
るように四方弁43を切換え、さらに、室内熱交換器用送
風機49が停止した状態で圧縮機41によるポンプダウン運
転を行なった後、冷媒ポンプ54、冷媒加熱器55および室
内熱交換器用送風機49の運転開始とともに、圧縮機41を
停止させる構成となっている。

発明が解決しようとする課題しかし、上記のような構成では、暖房運転開始時に、
圧縮機加熱ヒータ42によって圧縮機41が十分に昇温して
いることを前提としているが、たとえば、ユニットを設
置直後または、長期間電源がOFFされて圧縮機41が冷た
く、さらに、室外熱交換器44への冷媒の漏れ込みも多い
状態においては、設定された所定のポンプダウン時間内
に暖房回路側へ十分に冷媒回収ができずに、暖房運転中
に冷媒加熱器55の温度が異常に上昇するなどの現象が生
じて、正常な暖房運転ができないといった課題を有して
いた。

本発明はかかる従来の課題を解決するもので、暖房運
転開始時に暖房回路側へ十分に冷媒回収を行い、暖房運
転を安定して行える暖冷房機を提供することを目的とし
ている。

課題を解決するための手段上記課題を解決するために、本発明の暖冷房機は、冷
房運転時は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器およ
び絞り装置により冷媒回路を構成し、暖房運転時は圧縮
機以外の冷媒搬送手段、冷媒加熱器および室内熱交換器
により冷媒回路を構成する暖冷房機であって、前記圧縮
機の温度を検知する温度検知手段と、圧縮機を駆動する
ことで室外熱交換器の冷媒を前記室内熱交換器に回収す
る冷媒回収手段と、この冷媒回収手段の運転を制御する
制御手段とを備え、前記制御手段は、前記冷媒回収手段
の運転開始から第１の所定時間をカウントする第１のタ
イマ部と、前記第１のタイマがカウント終了後、第２の
所定時間をカウントする第２のタイマ部と、前記第１の
タイマがカウント終了後、前記温度検知手段の検知温度
が所定温度を越えるか、または前記第２のタイマがカウ
ント終了すると前記冷媒回収手段を停止するスイッチ部
とを有する構成としたものである。

作用上記構成によって、暖房運転開始時の冷媒回収運転を
所定時間以上でしかも圧縮機の温度が所定温度以上に達
するまで運転することで、暖房運転に必要な冷媒回収を
確実に行え、確実な暖房運転の起動と、安定した暖房運
転が可能となる。

実施例以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、本発明の一実施例に係る暖冷房機のシステ
ムブロック図を示す。第１図に示すように、本発明の暖
冷房機は、従来と同様の機能を有する圧縮機１と、この
圧縮機１の下部に設けられた圧縮機加熱用ヒータ２と、
圧縮機１の吐出管中に設けられた第１の逆止弁３と、四
方弁４と、室外熱交換器５と、室外熱交換器用送風機６
と、室内熱交換器７と、室内熱交換器用送風機８と、ア
キュムレータ９と、冷媒加熱器10と、この冷媒加熱器10
を加熱する燃焼バーナなどの加熱手段11とを備えてい
る。さらに、この暖冷房機は、これらの構成に加えて、
気液セパレータ12と、受液器13と、気液セパレータ12の
上部と受液器13の上部とを結ぶ配管15中に配置された第
１の電磁弁14と、受液器13の下部と気液セパレータ12の
下部とを結ぶ配管17中に配置された第２の逆止弁16と、
室内熱交換器７と受液器13の上部を結ぶ配管19中に配置
された第３の逆止弁18と、第１の逆止弁３および四方弁
４間の配管21と気液セパレータ12の上部とを結ぶ配管22
中に配置された第４の逆止弁20と、室外熱交換器５とは
冷媒加熱器10とを結ぶ配管24中に直列に配置された第１
のキャピラリチューブ23および第２の電磁弁24と、気液
セパレータ12の下部と冷媒加熱器10の下部間の配管28と
配管19とを結ぶ配管29中に直列に配置された第３の電磁
弁26および第２のキャピラリーチューブ27と、冷媒加熱
器10の上部と気液セパレータ12の上部とを結ぶ配管30
と、第１電磁弁14と第２電磁弁24とを結ぶ配管31と、圧
縮機１の温度を測定する温度検知手段34と、この温度検
知手段34が接続された制御装置35とが備えられている。

上記冷媒回路構成において、冷房運転時は、四方弁４
を、圧縮機１の吐出ガスが室外熱交換器５へ流れるごと
く切替え、第２電磁弁24と第３電磁弁26を開とすること
で第１キャピラリチューブ23と第２キャピラリチューブ
27を絞り装置とし、室内熱交換器７を蒸発器として作用
させる冷媒回路を構成する。また、暖房運転時は、四方
弁４を冷房運転時とは逆の方向（第１図において示す方
向）に切換え、燃焼バーナなどの加熱手段11で冷媒加熱
器10を加熱することで、冷媒加熱器10の中の冷媒を加熱
し、気液セパレータ12で高温となった気相状態の冷媒を
配管22、逆止弁20、四方弁４を経て室内熱交換器７へ押
し出し、室内熱交換器７で放熱させて室内の暖房を行
い、液化した冷媒液は配管19、逆止弁18を経て受液器13
中に移動する。受液器13に溜った冷媒液は、第１の電磁
弁14を開いて気液セパレータ12の圧力を導くことで、受
液器13と気液セパレータ12との間の落差によって第２の
逆止弁16を経て気液セパレータ12へ戻す。以上のごと
く、受液器13と第１の電磁弁14の開閉動作と第３の逆止
弁18の逆止作用とで熱搬送媒体である冷媒を圧縮機１の
運転なしで行うことができる。すなわち、受液器13と第
１の電磁弁14と第３の逆止弁18が冷媒搬送手段32とな
る。

ところで、上記暖房運転を行う前に、暖房回路として
作動していない室外熱交換器５、アキュムレータ９、圧
縮機１中の冷媒を暖房回路側へ回収する回収運転を行
う。つまり、四方弁４を暖房運転時と同じ方向にして室
外熱交換器５がアキュムレータ９と連結した状態で、圧
縮機で、圧縮機１を運転して室外熱交換器５、アキュム
レータ９および圧縮機１の冷媒を室内熱交換器７へ回収
する。このとき、室内熱交換器用送風機８を運転させて
室内熱交換器７の冷媒を十分液化させ、配管19から受液
器13へと液冷媒を戻しやすくする。このように、圧縮機
１、第１の逆止弁３および四方弁４で冷媒回収手段33が
構成される。

制御装置35は、冷媒回収手段33の運転を制御するもの
で、冷媒回収手段33を停止するスイッチ部36と、第１の
所定時間をカウントする第１のタイマ部37と、第２の所
定時間をカウントする第２のタイマ部38と、温度検知手
段34により検知された圧縮機１の温度Tcを所定温度Tsと
比較する比較部39とにより構成されている。

この制御装置35による作用を第３図により説明する。

圧縮機１を運転することで冷媒回収手段33の運転を開
始すると、第１のタイマ部37が所定時間のカウントを開
始し（ステップS₁）、カウント終了後、第２のタイマ部
38が所定時間のカウントを開始し（ステップS₂）、所定
時間のカウント中、比較部39で温度検知手段34で検知さ
れた圧縮機１の検知温度Tcと所定温度Tsとを比較し（ス
テップS₃）、検知温度Tcが所定温度Tsを越えた時点でス
イッチ部36により冷媒回収手段33を停止させる（ステッ
プS₄）。検知温度Tcが所定温度Tsを越えていない場合
は、再度第２の所定時間をカウント終了後、スイッチ部
36により冷媒回収手段33を停止させる。

圧縮機１の温度によって冷媒回収所要時間は第２図に
示すごとく、温度が高いときには短く、温度が低いとき
には長くなる。通常、圧縮機加熱用ヒータ２の通電によ
り、圧縮機１の温度が所定温度Tsより高い温度で保つご
とく制御されているため、第２図に示す所定温度Tsのと
きの冷媒回収所要時間t₁を第１のタイマ部37の第１の所
定時間として設定する。また、装置の電源が長時間切ら
れており、電源投入直後では圧縮機１の温度は、そのと
きの雰囲気温度まで低下しているため、たとえば第２図
に示すT_Lまで低下していた場合の冷媒回収所要時間はt₂
となる。つまり、第１の所定時間と第２の所定時間の合
計がt₂以上になるごとく両タイマ部37の時間を設定す
る。これにより、冷媒回収手段33の運転を開始してから
まず所定時間t₁以上の運転が行われ、しかも、圧縮機１
の温度が所定温度Tsを越えるまで冷媒回収運転が行われ
るため、暖房回路側への冷媒回収が十分に行われて安定
した暖房運転が可能となる。ところで、たとえば、圧縮
機１の温度を検知する温度検知手段34が圧縮機１への取
付不十分の場合には、圧縮機１の正確な温度を検知でき
ず、実際は所定温度Tsまで上昇しているにもかかわら
ず、いつまでも雰囲気温度に近い温度を検知しているこ
とがある。この場合に冷媒回収運転を時間規制しない
と、圧縮機１が駆動連続されて温度が異常に上昇し、圧
縮機１の故障にまで至る危険があるが、第２の所定時間
経過後に冷媒回収手段33は停止されるため、上記の危険
は防止される。

発明の効果以上のように本発明の暖冷房機によれば次の効果が得
られる。

（１）暖房運転開始時の冷媒回収運転時間を、圧縮機が
所定温度に達している場合には必要最少限の運転時間と
し、さらに、所定温度に達していないときには最長所定
温度まで運転するように制御する制御手段を設けたこと
で、暖房回路側への冷媒回路を常に十分に行え、安定し
た暖房運転が確保できる。

（２）圧縮機の検知温度が所定温度まで上昇しなくて
も、必要最長所定時間で冷媒回収運転（圧縮機運転）を
規制停止させることで、温度検知手段の不備による圧縮
機の無限連続運転が防止でき、圧縮機の無限連結運転に
より生じる異常温度上昇や故障は防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における暖冷房機のシステム
ブロック図、第２図は同暖冷房機の圧縮機温度と冷媒回
収所要時間の関係を示す特性図、第３図は同暖冷房機の
処理の流れを示すフローチャート、第４図は従来の暖冷
房機のシステムブロック図である。１……圧縮機、５……室外熱交換器、７……室内熱交換
器、10……冷媒加熱器、23……第１キャピラリチュー
ブ、27……第２キャピラリチューブ、32……冷媒搬送手
段、33……冷媒回収手段、34……温度検知手段、35……
制御手段、36……スイッチ部、37……第１のタイマ部、
38……第２のタイマ部、39……比較部。

フロントページの続き (56)参考文献特開平３−158657（ＪＰ，Ａ) 特開平３−95360（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) F25B 1/00 399 F24F 11/02 102 F25B 13/00 341

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】冷房運転時は、圧縮機、室内熱交換器、室
外熱交換器および絞り装置により冷媒回路を構成し、暖
房運転時は、圧縮機以外の冷媒搬送手段、冷媒加熱器お
よび室内熱交換器により冷媒回路を構成する暖冷房機で
あって、前記圧縮機の温度を検知する温度検知手段と、
圧縮機を駆動して室外熱交換器の冷媒を前記室内熱交換
器に回収する冷媒回収手段と、この冷媒回収手段の運転
を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記冷
媒回収手段の運転開始から第１の所定時間をカウントす
る第１のタイマ部と、前記第１のタイマがカウント終了
後、第２の所定時間をカウントする第２のタイマ部と、
前記第１のタイマがカウント終了後、前記温度検知手段
の検知温度が所定温度を越えるか、または前記第２のタ
イマがカウント終了すると前記冷媒回収手段を停止する
スイッチ部とを有する暖冷房機。