JP2814642B2 - 暖冷房機 - Google Patents

暖冷房機

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は冷房時は圧縮機を利用し、暖房時は圧縮機以
外の冷媒搬送手段と冷媒加熱器を利用する暖冷房機の制
御装置に関するものである。
従来の技術 従来この種の暖冷房機は、例えば特開昭57−101263号
公報に示されているように、第3図のような構成になっ
ている。
すなわち、圧縮機加熱ヒータ2を具備した圧縮機1、
四方弁3、室外熱交換器4、室外熱交換器用ファン5、
第1電磁弁6、キャピラリチューブ7、室内熱交換器用
ファン9、第2電磁弁10、逆止弁11、アキュムレータ1
2、第3電磁弁13、冷媒ポンプ14、冷媒加熱器15、バー
ナ16の構成において、冷房は室外熱交換器4を凝縮器と
し、室内熱交換器8を蒸発器として圧縮機1の運転によ
る冷房サイクルを構成し、暖房運転は冷房加熱器15をバ
ーナ16で加熱することにより蒸発器とし、室内熱交換器
8を凝縮器として、冷媒ポンプ搬送手段として暖房サイ
クルを構成し、圧縮機1への冷媒滞溜を防ぐと共にポン
プダウン運転を短縮するために圧縮機加熱ヒータ2で圧
縮機1を加熱し一定の温度を保持している。
以上の構成で、暖房運転開始時には第1電磁弁6を閉
成し、四方弁3を圧縮機1の吐出冷媒ガスが室内熱交換
器8へ流れるように切換え、さらに、室内熱交換器用フ
ァン9が停止した状態で圧縮機1によるポンプダウン運
転を行なった後冷媒ポンプ14、冷媒加熱器15および室内
熱交換器用ファン9の運転開始と共に、圧縮機1を停止
させる構成となっている。
発明が解決しようとする課題 しかし、上記のような構成では、暖房運転開始時には
冷媒加熱器15、冷媒ポンプ14の場所に冷媒液が十分に存
在していることを前提にしているが、例えば加熱器15部
分に異常加熱が生じて異常高温となった場合は冷媒は蒸
発されて液状では存在していない。特に室内熱交換器8
が冷媒加熱器15、冷媒ポンプ14よりも低い位置に設置さ
れている時は、サイクル中の液冷媒のほとんどが室内熱
交換器8側へ存在し、室外熱交換器4の冷媒を圧縮機1
でポンプダウンしても、室内熱交換機8の方へ移動する
だけで、冷媒加熱器15に液が存在しない状態となり、こ
の様な状態では冷媒加熱器15を加熱してもすぐに過熱状
態となり、暖房運転ができないといった課題を有してい
た。
本発明はかかる従来の課題を解決するもので暖房運転
開始時に冷媒加熱器へ確実に液冷媒を確保することで安
定した暖房運転を可能とすることを目的とする。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明の暖冷房機の制御
装置は暖房時は圧縮機以外の冷媒搬送手段、加熱手段を
有する冷媒加熱器、室内熱交換器ととにより冷媒回路を
構成し室内機と室外機の分離構成とし、冷媒加熱器内の
冷媒をパージする冷媒パージ手段と室内機が室外機より
高い位置か、低い位置かによって冷媒パージ手段の制御
シーケンスを変更する切換えスイッチを室外機制御基板
上に設けた構成としたものである。
作用 本発明は上記した構成によって、暖房開始時に冷媒パ
ージ運転を行なうことで、冷媒加熱器の液冷媒を確実に
導入することができるとともに、室内機が室外機よりも
高い時には、冷媒パージ運転を最小限に押えて装置の耐
久性向上が図れるものである。
実施例 以下、本発明の一実施例について添付図面にもとづい
て説明する。
第1図は、本発明のシステムブロック図を示す。第1
図において、1は圧縮機、2は圧縮機1の下部に設けら
れた圧縮機加熱用ヒータ、3は圧縮機1の吐出管中に設
けられた第1逆止弁、4は四方弁、5は室外熱交換器、
6は室外熱交換器用送風機、7は室内熱交換器、8は室
内熱交換器用送風機、9はアキュムレータ、10は冷媒加
熱器、11は冷媒加熱器10を加熱するための燃焼バーナ等
の加熱手段、12は気液セパレータ、13は受液器、14は第
1の電磁弁で気液セパレータ12の上部と受液器13の上部
を結ぶ配管15中に位置せしめる、16は第2の逆止弁で受
液器13の下部と気液セパレータ12の下部とを結ぶ配管17
中に位置せしめる、18は第3の逆止弁で室内熱交換器7
と受液器13の上部を結ぶ配管19中に位置せしめる、20は
第4の逆止弁で気液セパレータ12の上部と、第1の逆止
弁3と四方弁4とを結ぶ配管21とを結ぶ配管22中に位置
せしめる、23は第1のキャピラリチューブ、24は第2の
電磁弁で、この第1のキャピラリチューブ23と第2の電
磁弁24は室外熱熱交換器5と冷媒加熱器10とを結ぶ配管
24中に直列に位置せしめる、26は第3の電磁弁、27は第
2のキャピラリチューブ、この第3の電磁弁26と第2の
キャピラリチューブ27は気液セパレータ12の下部を冷媒
加熱器の下部を結ぶ配管28と配管19を結ぶ配管29中に直
列に位置せしめる。冷媒加熱器10の上部と気液セパレー
タ12の上部とは配管30で結ばれる。第1電磁弁14と第2
電磁弁14と第2電磁弁24は配管21で結ばれる。また、室
内機34と室外機35との分離構成とする。
上記冷媒回路構成おいて、冷房運転は四方弁4を圧縮
機1の吐出ガス室外熱交換器5へ流れるごとく切替え、
第2電磁弁24と第3電磁弁26を開とすることで第1キャ
ピラリチューブ23と第2キャピラリチューブ27を絞り装
置とし、室内熱交換器7を蒸発器として作用させる冷媒
回路を構成する。暖房運転は四方弁4を冷房運転時とは
逆の方向に切換え、燃焼バーナ等の加熱手段11で冷媒加
熱器10を加熱することで冷媒加熱機10の中の冷媒が加熱
され、気液セパレータ12で高温となった気相状態の冷媒
が配管22、逆止弁20、四方弁4を経て室内熱交換器7へ
押し出され、室内熱交換器7で放熱して室内の暖房を行
ない液化した冷媒液は配管19、逆止弁18を経て受液器13
中に移動する。受液器13に溜った冷媒液は第1の電磁弁
14を開にすることで、気液セパレータ12の圧力を導くこ
とで受液器13と気液セパレータ12の落差で第2の逆止弁
16を経て気液セパレータ12へ戻される。以上のごとく、
受液器13と第1の電磁弁14の開閉動作と第3の逆止弁18
の逆止作用とで熱搬送媒体である冷媒を圧縮機1の運転
なしで行なうことができる、即ち、受液器13と第1の電
磁弁14と逆止弁18が冷媒搬送手段32となる。
上記暖房運転を行なう前に、暖房回路としていない室
外熱交換器5、アキュムレータ9、圧縮機1中の冷媒を
暖房回路側へ回収する回収運転を行なう。四方弁4を暖
房運転時と同じ方向にし、室外熱交換器5がアキュムレ
ータ9と連絡する状態で、圧縮機1を運転して室外熱交
換器5とアキュムレータ9と圧縮機1の冷媒を室内熱交
換器7へ回収する、この時室内熱交換器用送風機8は運
転して室内熱交換器7の冷媒を十分液化して配管19から
受液器13へと液冷媒を戻しやすくする。
即ち圧縮機1、第1の逆止弁3、四方弁4で冷媒回収
手段33となる。前記冷媒回収手段33を運転している時に
は、室外熱交換器5は圧力は低くなり、暖房回路側であ
る、室内熱交換器7、受液器13、セパレータ12、冷媒加
熱器10はほぼ同じ高い圧力となっており、第2の電磁弁
24を開にすると冷媒加熱器10の冷媒が室外熱交換器5へ
パージされた冷媒加熱器10内の圧力は室内熱交換7の圧
力より低下することで、室内熱交換器7内の液冷媒を第
3の逆止弁18、受液器13、第2の逆止弁16を経て冷媒熱
器10へ導く作用を行なう。即ち、第2の電磁弁24が冷媒
パージ手段である。36は室内温度を検知する室内温度検
知手段、37は前記冷媒回収手段33、冷媒パージ手段24
(第2の電磁弁)の駆動を制御する制御シーケンス部、
38は室内温度検知により、暖房運転のルームサーもON−
OFFを制御するルームサーも制御部、39は冷媒回収手段
を駆動する回収制御部、40は冷媒パージ手段24を駆動す
る冷媒パージ制御部、41は第1のタイマ、42は第2のタ
イマ、43は加熱手段11を駆動する加熱制御部、44は切換
えスイッチで室外機制御P板45上に設けられて、本暖冷
房機を設置工事した時点で室内機34が室外機35より高い
位置に設置されている時にはルームサーもONですぐに冷
媒加熱手段11を駆動する制御シーケンス側へ切換え、室
内機34が室外機35より低い位置に設置されている時には
ルームサーもONで、冷媒回収手段33と冷媒パージ手段24
を駆動させた後に冷媒加熱手段11を駆動する制御シーケ
ンス側へ切換える。切換えスイッチ44は室内機34又は室
外機35の制御P板上に取り付けられ、設置工事の時点で
接点方向を設定する。前記制御構成にすることで、室内
機34が室外機35よりも高い位置にある場合には、ルーム
サーもOFFにより暖房運転が停止している時には、冷媒
液は重力により、室内熱交換器7より低位置にある受液
器13、セパレータ12、さらに低位置にある冷媒加熱器10
内に存在するために、ルームサーもON信号によりすぐに
冷媒加熱を開始することで冷媒加熱器10内の液冷媒が加
熱されて暖房運転が問題なく開始される一方室内機34が
室外機35よりも低い位置にある場合には、ルームサーも
OFFにより暖房運転が停止している時には、OFF直後はセ
パレータ12内の液冷媒で加熱器10内にも液冷媒が確保さ
れているが、冷媒加熱器10の残熱によって、液冷媒は蒸
発され、低位置の室内熱交換器7へ冷媒液が集中し、受
液器13、セパレータ12、冷媒加熱器10内の液冷媒が非常
に少なくなり、冷媒の自重により配管19の部分の液が室
内熱交換器7側へ移動して、ガス冷媒だけとなる。この
様な状態で冷媒加熱器10を冷媒加熱手段11で加熱する
と、冷媒加熱器10内の少ない液冷媒はすぐに蒸発してし
まい空焼き状態となり、冷媒加熱器10の異常加熱状態と
なる恐れがある。そこで、室内温度検知手段36の温度検
知により、ルームサーも制御部38からルームサーもON信
号を受けると、冷媒回収運転と冷媒パージ運転を行なう
ことで、冷媒加熱器10の圧力が低下し、室内熱交換器7
の液冷媒が配管19、受液器13、セパレータ12を経て冷媒
加熱器10へ供給される、冷媒パージ終了後室外熱交換器
5へパージされた冷媒を室内熱交換器7へ回収するため
の冷媒回収運転を所定時間行なったのちに冷媒加熱手段
11の運転で冷媒加熱器10内の冷媒を加熱して暖房運転を
再開する。以上のごとく、冷媒加熱器10へ確実に冷媒液
を確保してから冷媒加熱を開始するために、冷媒加熱器
10の温度の異常上昇を起すことなく安定した暖房運転が
得られる。
以上の処理の流れをマイクロコンピュータで実施した
場合のフローチャートを第2図に示す。第2図において
機能を有する部品の番号を横に記す。
発明の効果 以上のように本発明の暖冷房機によれば次の効果が得
られる。
(1) 冷媒回収手段と冷媒パージ手段と、ルームサー
もON時室内機が室外機より低い時には冷媒回収、冷媒パ
ージを行なった後に冷媒加熱を開始する制御シーケンス
へ切り換える切換えスイッチを設けたことで、暖房運転
開始時に冷媒加熱器内に各自に液冷媒を確保できるため
冷媒加熱器の異常上昇を起すことなく安定した暖房運転
の立上げが可能となる。
(2) ルームサーもON時でも冷媒加熱器に液冷媒が確
実に存在する室内機が室外機よりも高い位置にある場合
には、上記切換えスイッチを設けたことで、冷媒回収運
転、冷媒パージ運転を行なわずにすむため、圧縮機及び
第2の電磁弁の動作回数を大巾に低減でき、即ち、圧縮
機、第2の電磁弁の耐久性向上につながるとともに消費
電力低減の効果がある。
(3) 上記切換えスイッチを室外機P板上に設けたこ
とにより、スイッチの固定が確実で、設置工事時のスイ
ッチ操作も容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における暖冷房機の制御装置
のシステムブロック図、第2図はマイクロコンピュータ
の処理の流れを示すフローチャート、第3図は従来例を
説明するシステム図である。 1……圧縮機、5……室外熱交換器、7……室内熱交換
器、10……冷媒加熱器、23……第1キャピラリチュー
ブ、24……冷媒パージ手段、27……第2キャピラリチュ
ーブ、32……冷媒搬送手段、33……冷媒回収手段、34…
…室内機、35……室外機、37……制御シーケンス部、44
……切換えスイッチ、45……室外機基板。
フロントページの続き (72)発明者 松田 幸和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 1/00 399

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷房時は圧縮機、室内熱交換器、室外熱交
    換器、絞り装置により冷媒回路を構成し、暖房時は前記
    圧縮機以外の冷媒搬送手段、冷媒加熱器、室内熱交換器
    とにより冷媒回路を構成し、室内機と室外機の分離構成
    とし、冷媒加熱器の冷媒をパージする冷媒パージ手段
    と、室内機が室外機より高い位置か、低い位置かによっ
    て冷媒パージ手段の制御シーケンスを変更する切換えス
    イッチを室外機制御板上に設けた暖冷房機。
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