JP2847937B2 - ディジタル交流電力計 - Google Patents

ディジタル交流電力計

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JP2847937B2 JP25963790A JP25963790A JP2847937B2 JP 2847937 B2 JP2847937 B2 JP 2847937B2 JP 25963790 A JP25963790 A JP 25963790A JP 25963790 A JP25963790 A JP 25963790A JP 2847937 B2 JP2847937 B2 JP 2847937B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は電力,無効電力,力率等の表示を行なう交流
電力計に関し、更に詳しくは電力,無効電力,力率等の
表示と共に電圧・電流間の位相差(進み/遅れ)の表示
を行なうディジタル交流電力計に関する。
<従来の技術> 一般に、交流電力計では、電力,無効電力,力率等の
数値表示とあわせて、被測定電圧に対する電流の位相の
進み/遅れをも表示することで、被測定物の状態がわか
るようにしている。
PWM時分割掛け算によるアナログ演算方式の交流電力
計では、位相の進み/遅れが演算結果に極性となって直
接的に得られる。従って、このようにして得られた極性
を、電力表示と共に行なっている。
<発明が解決しようとする課題> 上記以外のディジタル方式の交流電力計としては、電
圧,電流各々を所定のレベルに増幅した後、ゼロクロス
コンパレータを通してロジックレベルの波形に整形し
て、D型フリップフロップによる位相弁別回路により位
相の進み/遅れを検出して表示するものがある。
この方式によれば、位相検出のための専用の回路が必
要になる。また、力率が1に近いときに位相にジッタが
あると、位相進み/遅れの表示が頻繁に変化し、安定し
て読み取ることができないといった問題がある。
本発明は上記した課題を解決するためになされたもの
であって、その目的は、位相検出のための専用の回路を
必要とせず、また、力率が1に近く位相にジッタがある
場合でも安定して位相進み/遅れの表示が安定したディ
ジタル交流電力計を実現することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 上記した課題を解決する本発明は、電圧入力信号と電
流入力信号との瞬時値をディジタルサンプリングするデ
ータアクイジョン部と、 ディジタルサンプリングされた電圧と電流に関するデ
ータから電圧,電流の実効値及び電力等を演算するデー
タ処理部と、 一定周期毎にデータ処理部に割り込みをかけ演算結果
を読み出す総合処理部とを有し、 データ処理部に、電圧入力信号のゼロクロス検出演算
を行ない、ゼロクロス検出時に電流入力信号の値による
進相/遅相判断を行ない、進相/遅相判断の結果をカウ
ントする位相弁別手段を備えたものである。
<作用> 本発明のディジタル交流電力計において、データ処理
部が、電圧入力信号のゼロクロス検出演算を行ない、ゼ
ロクロス検出時に電流入力信号の値による進相/遅相判
断を行ない、進相/遅相判断の結果をカウントする。そ
して、所定期間毎のカウント結果に基づいて、進相/遅
相の表示が行なわれる。
<実施例> 以下図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例の概略構成を示す構成図で
ある。
この図において、1は電圧入力信号波形,電流入力信
号波形の瞬時値を捕捉(アクイジョン)し、A/D変換器
するデータアクイジョン部、2はサンプリングレート毎
にA/D変換器とサンプルホールド回路を起動するパルス
を出力するタイマ、3はDSP通により構成され、電圧,
電流の実効値の電力の実効値などを高速に演算するデー
タ処理部、4はディジタル交流電力計を統括制御する総
合処理部、5はアップデートデータ切り替え時間が設定
されているタイマである。
この構成の動作は以下の通りである。
タイマ5がアップデートタイムになると、マイクロプ
ロセッサ4aに割り込みがかかり、これを起点として1回
の表示更新の処理が行なわれる。る。ここで、マイクロ
プロセッサ4aはデータ処理部3に割り込みをかけ、デー
タ処理部3で演算終了した各種データを受け取り、表示
のための処理を行なう。この時、位相弁別の結果のデー
タも受け取るが、データ処理部3内部のカウンタの数値
が正の符号であれば進相,負の符号であれば遅相である
とする。一方、データ処理部3では、データ転送後カウ
ンタをクリアして次回の位相判定に備える。
ここで、データ処理部3の位相判定について、第2図
に示すフローチャート,第3図に示すデータ処理部3内
の位相判定手段の概略構成図,第4図に示すタイムチャ
ートを参照して詳しく説明する。
タイマ2からサンプリングプレート毎にサンプルホー
ルド回路1e,1fとA/D変換器1g,1hそれぞれを起動する起
動パルスが出た後、データアクイジョン部1からデータ
処理部3にデータが与えられ演算処理を行なう。
まず、通常の処理として、電圧実効値を得るための演
算(ステップ)、電流を得るための演算(ステップ
)、電力を得るための演算(ステップ)を行なう。
次に、位相弁別の処理を行なう。まず、ゼロクロスの
判断が必要か否かをゼロケロス判断部6が判断する(ス
テップ)。例えば、前回のサンプリング値vn-1が負側
の所定のゼロクロスコンパレータ電圧e1より小さいかを
比較演算する。ここで、vn-1<e1であれば負から正に向
かってゼロクロスする側にあるので、処理を続行し、そ
れ以外はリターンする。次に、実際にゼロクロスが行な
われたかをゼロクロス判断部6が検出する(ステップ
)。例えば、今回の電圧サンプリング値vn(第4図
(a))が正側の所定のゼロクロスコンパレート電圧e2
より大きいかを比較演算する。ここで、vn>e2であれば
負から正に向かってゼロクロスしているので、処理を続
行する。それ以外は未だゼロクロスに至っていないの
で、リターンする。
ゼロクロスしたことが確認されると、進相/遅相判断
部7が電流のサンプリング値in(第4図(b))と、ゼ
ロクロスコンパレータ電圧e2と同じディジタル値の電流
値i2との大小関係を見ることにより、進相/遅相を判断
する(ステップ)。ここで、in>i2にあれば進相であ
るので、カウンタ8の値Nを1つインクリメント(ステ
ップ)してリターンする。また、in<i2であれば遅相
であるので、カウンタ8の値Nを1つデクリメント(ス
テップ)してリターンする。
以上の一連の位相判定の処理をアップデートタイムの
期間中繰り返す。従って、カウンタには、この期間の全
てのゼロクロス点の進相/遅相の弁別結果の合計の差が
記録されている。これを総合処理部4が、アップデート
タイム毎に読み出し、図外の表示装置に更新,表示す
る。
以上説明した実施例によれば、アップデートタイム期
間中の進相/遅相の弁別結果の平均をとってから表示を
行なっているので、力率が1に近い場合や位相にジッタ
がある場合であっても、進相/遅相の表示が頻繁に切り
替わることなく、安定した位相表示が行なえる。
また、以上の例はデータ処理部3をDSPで構成した場
合であるが、第5図に示すように回路素子に置き換えて
も同様の機能を実現できる。
この場合は、電圧入力をゼロクロスコンパレートした
結果をクロックとして受けるバイナリアップダウンカウ
ンタ15のアップ/ダウン端子にゼロクロスコンパレート
された電流入力が与えられる。こうすることにより、進
相/遅相の判断とカウンタのインクリメント/デクリメ
ントが同時に実現される。そして、タイマ17により設定
された一定周期毎に総合処理部16がバイナリアップダウ
ンカウンタ15からカウント結果をよみだすと共に、カウ
ント値をリセットする。
以上説明したように、本実施例による位相弁別によれ
ば、特に位相弁別のための専用の回路構成を必要としな
いので、構成が簡単になると共に信頼性が向上する。ま
た、1回のアップデート期間中の多周期について位相弁
別し、各周期で検出された進み/遅れの各々の合計の差
から、この期間の進み/遅れを決定するようにしている
ので、力率が1に近く、位相角が小さく、位相にジッタ
がある場合でも、安定した位相表示を行うことができ
る。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明では、電圧入力信
号と電流入力信号との瞬時値をディジタルサンプリング
するデータアクイジョン部と、 ディジタルサンプリングされた電流と電圧に関するデ
ータから電圧,電流の実効値及び電力等を演算するデー
タ処理部と、 一定周期毎にデータ処理部に割り込みをかけ演算結果
を読み出す総合処理部とを有し、 データ処理部は、電圧入力信号のゼロクロス検出演算
を行ない、ゼロクロス検出時に電流入力信号の値による
進相/遅相判断を行ない、進相/遅相判断の結果をカウ
ントする位相弁別手段を備えるようにした。
この結果、本発明のディズタル交流電力計において、
データ処理部が、電圧入力信号のゼロクロス検出演算を
行ない、ゼロクロス検出時に電流入力信号の値による進
相/遅相判断を行ない、進相/遅相判断の結果をカウン
トする。そして、所定期間毎のカウント結果に基づい
て、進相/遅相の表示が行なわれる。
従って、特に位相弁別のための専用の回路構成を必要
としないので、構成が簡単になると共に信頼性が向上す
る。また、1回のアップデート期間中の多周期について
位相弁別し、各周期で検出された進み/遅れの各々の合
計の差から、この期間の進み/遅れを決定するようにし
ているので、力率が1に近く、位相角が小さく、位相に
ジッタがある場合でも、安定した位相表示を行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のディジタル交流電力計の構
成を示す構成図、 第2図は第1図に示した装置の動作状態における説明の
ためのフローチャート、 第3図は第1図に示した実施例の主要部の構成を示す構
成図、 第4図は第1図に示した実施例の動作を説明するための
タイムチャート、 第5図は本発明の他の実施例の構成を示す構成図であ
る。 1……データアクイジョン部 2……タイマ、3……データ処理部 4……総合処理部、5……タイマ 6……ゼロクロス判断部、7……進相/遅相判断部 8……カウンタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧入力信号と電流入力信号との瞬時値を
    ディジタルサンプリングするデータアクイジョン部と、 ディジタルサンプリングされた電圧と電流に関するデー
    タから電圧,電流の実効値及び電力等を演算するデータ
    処理部と、 一定周期毎にデータ処理部に割り込みをかけ演算結果を
    読み出す総合処理部とを有し、 データ処理部に、電圧入力信号のゼロクロス検出演算を
    行ない、ゼロクロス検出時に電流入力信号の値による進
    相/遅相判断を行ない、進相/遅相判断の結果をカウン
    トする位相弁別手段を備えたことを特徴とするディジタ
    ル交流電力計。
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