JP2847874B2 - 水素吸蔵電極 - Google Patents

水素吸蔵電極

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、水素吸蔵合金を負極とし、酸化ニッケル電
極を正極とするニッケル−金属水素化物二次電池に関す
るものであり、特に、充放電容量が大きく、充放電サイ
クルの長期繰り返しにおいても特性の劣化が少なく、さ
らに、大電流放電時でも放電容量の低下が少ない水素吸
蔵電極に関するものである。
従来の技術とその課題 エネルギー貯蔵容量の向上を図るため、負極として水
素を可逆的に吸蔵・放出する水素吸蔵合金を用い、吸蔵
した水素を活物質とするニッケル−金属水素化物二次電
池が提案され、開発が急がれている。これに用いる水素
吸蔵合金は、次に掲げるような要件を満たしていること
が必要とされている。
(1)有効水素吸蔵量、すなわち電気容量が大きいこ
と。
(2)水素平衡解離圧が電池使用温度(−20〜60℃)で
10−3〜数気圧であること。
(3)濃アルカリ電解液中での耐食性に優れること。
(4)電極反応の繰り返しによる微粉化の速度が遅いこ
と。
(5)電極反応の繰り返しによって、一部特定元素の溶
出等による組成変化のないこと。
(6)水素拡散速度が大きく、反応抵抗(過電圧)が小
さいこと。
(7)安価であること。
希土類元素を含む安価な原料として、従来より知られ
ているものにミッシュメタル(Mm)がある。これは希土
類金属の混合物であり、通常の場合、La25〜35重量%,C
e45〜55重量%,Nd10〜15重量%で構成される。このMmを
原料とする水素吸蔵合金では、希土類金属中のCe量が多
いことから、平衡水素解離圧が高くなる。水素解離圧を
電池使用温度域で1気圧程度以下とするためには、Niの
一部をCo,Mn,Al等の元素で置換する必要がある。Niの一
部をCoとAlで置換したMmNiCoAl系の水素吸蔵合金では、
Coの置換量が多いほど有効な水素吸蔵量が少なくなり、
電極にした場合の放電容量も小さくなる。そこで、Co置
換量は良好なサイクル寿命特性が維持できる範囲内で、
少なく抑えるのが良策である。また、Alは合金粉末面に
緻密な酸化皮膜を形成することにより、合金の酸化を抑
制し、サイクル寿命を改善することになる。ただ、過度
のAl置換は、その酸化皮膜が電気絶縁性を持つことか
ら、電極の反応抵抗を高める方向に寄与し、急速放電特
性や低温での放電特性を悪くすることとなる。したがっ
て、Al置換量も、過度な水素解離圧とサイクル寿命特性
とを得るのに必要な最小限の量に止めておくのが得策で
ある。このようなことを考慮して作製された合金にMmNi
3.5Co0.7Al0.8合金があるが、その放電容量は254mA・h/
g程度であり、必ずしも大きいとは言えない。
このように、MmNiCoAl系では260mA・h/g以上の大きな
放電容量と良好なサイクル寿命特性とを兼ね備えた合金
が得られないことから、Niの一部をMnで置換したMmNiCo
MnAl系の合金が有望視されている。このMn置換は合金の
水素吸蔵量(放電容量)を落とさずに水素解離圧を下げ
る点で有用であり、MnはCoやAlに代わる置換元素として
使用できる。ただ、充放電の繰り返しに伴い、合金粉末
の表面近傍にあるMnが電解液中に溶出する現象が確認さ
れ、サイクル寿命を低下させる弊害のあることが判って
きた。したがって、Mn置換を行う場合、それと同時にMn
の溶出を防止してサイクル寿命特性の劣化を防止する処
置をも採る必要があるが、この方法について確たる方法
は今まで見出だされてこなかった。
一方、安価な希土類金属混合物として、前記のMmより
Ce,Ndの含有量が少ないものも入手できるようになっ
た。この種のMmでは、Laを75重量%以上含んでおり、C
e,Ndの含有量はそれぞれ10重量%以下となっている。こ
のMmは、従来より市場に出ている通称ランタンリッチミ
ッシュメタル(Laの含有率は45〜60重量%程度)と呼ば
れるものとは別系統のもので、それよりさらに安価なも
のである。このMmを用いて作製したMmNiCoAl系合金電極
の場合、通常のMmやランタンリッチミッシュメタルを用
いたものよりも初期放電容量は大きくなるが、サイクル
寿命が多少低下することとなる。この合金系(MmNiCoMn
Al系)でサイクル寿命特性を改善するためには、高価な
Coをある程度以上置換することも考えられるが、合金の
製造コストが高くなる点で問題があった。また、Coを多
く置換した合金、すなわち、Ni含有量の少ない合金で
は、大電流で急速に放電した際に、放電容量が大きく減
少する傾向があった。したがって、Co置換量をある程度
低いレベルに抑えて、その状態でサイクル寿命を改善す
るような新たな元素置換等の方法の開発が待たれてい
た。
課題を解決するための手段 水素吸蔵電極の放電容量の向上と低コスト化を図る上
で、Laを75重量%以上含むMmは有用である。この原材料
を用いたMmNiCoMnAl系でCoと置換量を極力抑えたまま、
Mmの一部を少量のZrで置換することにより、高容量で、
しかも、サイクル寿命特性、急速放電特性に優れた水素
吸蔵電極用の合金を開発することができた。
新たに開発した水素吸蔵電極用の合金は、一般式Mm
1-XZrXNiY-A-B-CCoAMnBAlCで表され、Mm中に占めるLa量
(La/Mm)が75重量%以上、90重量%以下で、同時にCe,
Nd,Prの希土類元素をそれぞれ10重量%以下含むMmを原
材料に用いて、Mmの一部をZrで、Niの一部をCoとMn,Al
で置換することを特徴とする水素吸蔵合金である。そし
て、その合金組成を0.01≦X≦0.08,4.9≦Y≦5.1,1.0
≦A+B+C≦1.5,0.6≦A≦1.1,0.2≦B≦0.3,0.1≦
C≦0.4の各範囲で示されるものとすることによって前
記の課題を解決した。
作用 水素吸蔵合金として上記組成式で示されるように、Ni
の一部をCo,Mn,Alで置換するのに加えて、Mmの一部をZr
で置換した合金とすることにより、Coをさほど含まない
でも、充放電の長期繰り返しにおいてその特性が劣化し
ない水素吸蔵電極を作製することができた。これは、Zr
が合金表面において酸化皮膜を形成し、この皮膜がH+
オンの拡散を阻害することなく合金の耐食性を向上さ
せ、希土類金属の酸化を抑制するためと考えられる。
また、Mm中に含まれるLaの量が多く、CoやAlの置換量
を低くする成分設計が可能なことから、充放電容量も大
きく、急速放電特性にも優れた電極とすることができ
た。
実施例 本願発明の作用を確認するため、第1表に示す水素吸
蔵合金を、アルゴン雰囲気中でアーク溶解することによ
って得た。これらの合金を機械的に粉砕した後、無電解
銅めっき法により合金粉末の表面に約20重量%相当の銅
被覆層を形成した。この合金粉末に結着剤としてFEP
(四フッ化エチレン・フッ化プロピレン共重合体)樹脂
を10重量%相当量添加し、約300mgの粉末混合体(合金
重量:約216mg)を冷間プレスにより直径13mm×厚さ約
0.4mm形状の電極ペレットに成形した。そして、これを
集電体となるニッケルメッシュとともに300℃の温度で
ホットプレスすることによって試験用の合金電極とし
た。
この水素吸蔵電極を負極に、正極としてニッケル−カ
ドミウム蓄電池と同じ酸化ニッケル電極を、電解液とし
て6M水酸化カリウム溶液を用いて試験用電池を構成し
た。なお、いずれの試験用電池も電池容量が負極の容量
に依存する負極規制タイプとし、照合電極には酸化水銀
電極を用いた。この試験用電池を温度20℃の恒温室の中
において、充電電流40mAで2.5時間充電し、0.5時間休止
した後、放電電流20mAで照合電極と水素吸蔵電極との電
位差が−0.6Vに低下するまで放電するサイクルで、長期
間の充放電サイクル試験を行った。各合金についての試
験結果を第1表に示す。ここで、初期最大容量に達した
後300サイクル経過したときの放電容量を初期最大容量
で除した値を容量維持率として、サイクル寿命特性を示
す指標として扱っている。なお、第1表に示される各合
金は、常温における平衡水素解離圧を1気圧以下にほぼ
揃えるため、Al置換量で調整している。
比較例1の合金は、希土類金属としてLa単体を用いて
作製したものであり、初期放電容量は大きいが、300サ
イクル経過した後の放電容量は小さくなり、サイクル寿
命があまり良いとは言えない。
比較例2の合金は、Ceを多く含むMmを原材料とする合
金であり、比較例1の合金に比べれば、初期放電容量は
小さく、サイクル寿命特性は向上している。
比較例3の合金は、比較例2の合金組成をベースに、
Niの一部をMnで置換することを付加したものであり、放
電容量は大きくなっているが、サイクル寿命は大幅に低
下している。さらに、比較例4の合金は、比較例3の合
金においてそのMmの一部をZrで置換したものである。こ
の比較例4の合金では、Zrの置換により、比較例3の合
金に比べて、放電容量は多少小さくなるが、サイクル寿
命特性は向上する傾向にある。これは、前にも記した
が、Zrが合金粉末表面に強固な酸化皮膜を形成すること
によるものと考えられる。
これに対し、Laを82.5重量%,Ceを2.6重量%,Ndを8.9
重量%,Prを3.3重量%含むMmを用いて作製した合金の試
験結果を、比較例5,6および7に示す。ここでは、便宜
上、前記Mmと区別する目的で、後者のMmをLmと表記する
こととした。比較例5の合金は、組成的に比較例1およ
び2に対応するものであるが、初期放電容量は比較的高
く、サイクル寿命特性は少し低いが、ほぼ実用的なレベ
ルにあると言える。これに対し、比較例6の合金はNiの
一部をMnで置換したものであるが、比較例5の合金に比
べて、初期放電容量はかなり大きくなるが、サイクル寿
命特性は低下する。また、比較例7の合金の場合には、
Co置換量が少ないこともあって、初期放電容量は大きい
のであるが、サイクル寿命は相当低くなる。
実施例1,2および3の合金は、Lmの一部をZrで置換
(置換率0.05)した本願特許に係わる合金である。実施
例1,2,3とCo置換量が少なくなるにしたがい、初期放電
容量は大きくなり、サイクル寿命特性は低下する傾向に
ある。比較例6に対する実施例1、比較例7に対する実
施例3とで示されるように、Lmの一部をZrで置換するこ
とにより、初期放電容量を低下させるものの、サイクル
寿命は大幅に改善される。これは、先にも記したよう
に、Zr置換により、強固な酸化皮膜が表面が形成され、
希土類金属の酸化が抑制されるのとMnの溶出が抑制され
るためと考えられる。ただ、過度のZr置換は、Zrと他の
元素との金属間化合物(ZrNi2など)を形成するだけ
で、有効な水素吸蔵量を減らす結果となる。その例を比
較例7に示す。比較例7はZr置換率を0.1とした類似合
金であるが、初期放電容量は実施例2の合金に比べて、
かなり小さくなる。経験的には、他の無用な金属間化合
物を出現させない範囲として、La(Mm)に対するZrの置
換率は0.08以下とするのが適当であると思われる。比較
例8の合金は、電極性能としてはほぼ実用的なレベルに
あるが、無用な相が出現していることから、本願特許請
求の範囲からは除外した。
また、これまでの試験では触れなかったが、一般式La
(Mm)NiPで表される合金の組成が、La(Mm):Niが1:5
(P=5)の化学量論組成から外れると、サイクル寿命
特性が劣化する。問題はその劣化の程度であるが、LaQN
d0.15Zr0.05Ni3.8Co0.7Al0.5系の合金で調べたところ、
化学量論組成(Q=0.80)にある合金に比較して、Q=
0.78の非化学量論組成合金で14%、Q=0.82の非化学量
論組成合金で15%、それぞれ300サイクル経過後の放電
容量維持率が低下した。一応、容量維持率の低下率が15
%以下であることを許容限界として設定するならば、上
記La(Mm)NiP式で表される合金でのPの値は、4.9〜5.
1の範囲にあることが必要である。これは、上記組成式
でのPの値が5.0未満となった場合にはLa2Ni7等の金属
間化合物が、Pの値が5.0を越えた場合にはNi単独相が
合金中に現われてくるため、サイクル寿命特性の劣化を
招いていると考えられる。
以上の結果から、一般式Mm1-XZrXNiY-A-B-CCoAMnBAlC
で示される新規開発の水素吸蔵電極用合金は、その組成
をX=0.05,Y=5.0,1.0≦A+B+C≦1.5,0.6≦A≦1.
1,0.2≦B≦0.3,C=0.2とすることが望ましいが、ある
程度の初期容量の低下、サイクル寿命の劣化を許容する
ならば、上の最適組成範囲を拡張して、0.01≦X≦0.0
8,4.9≦Y≦5.1と多少拡張しても支障ないと考える。
また、上記試験結果は温度20℃でのものであり、−20
℃程度の低温で使用される電池にあっては、Al置換量を
少なくしてそれに伴う過電圧の上昇を避ける必要があ
る。Al置換量は、先にも記したように、少な過ぎるとサ
イクル寿命特性を劣化させるかも知れないが、0.1≦C
≦0.2となるのは実施例1に近い組成を持つときであ
り、当該Lmの場合、寿命改善に効果のあるCeやNdを含む
ことから、C≧0.1でも十分なサイクル寿命が確保でき
るものと考えられる。また、Al置換量は、過度に多くな
らない限り、後述の急速放電特性を悪化させることはな
い。C≦0.4はこれらの点での悪影響を生じない範囲で
ある。このようなことから、Al置換量の適正範囲を0.1
≦C≦0.4とする。
さらに、第1表に掲げた合金の一部ではあるが、その
急速放電特性を第2表に示す。この試験は、前記の充放
電サイクル試験で用いたものと同じ試験用電池で、放電
電流を種々変化させて実施した。第2表には、放電電流
300mAで放電したときの放電容量を、放電電流20mAの場
合の放電容量で除した値のみを載せている。なお、放電
電流300mAでの放電条件が、放電容量により前後する
が、およそ0.2時間放電率に相当している。
比較例1の合金は、前記のようにサイクル寿命特性の
面で難があったが、0.2時間放電率の急速放電における
放電容量の低下は比較的少ない。以前より知られている
LaNi2.5Co2.4Al0.1合金での同容量低下率48%に比べれ
ば、急速放電特性はかなり良好である。これは、合金中
のNi元素が多いほど、表面での触媒活性が高く、電極反
応がスムーズに進行するためと考えられる。
また、比較例2の合金は、初期放電容量は多少低いも
ののサイクル寿命は良好なものであったが、急速放電時
における容量低下はかなり大きい。比較例2の合金の場
合、Alの置換量が多く、その酸化皮膜により過電圧が高
くなることが、急速放電時の容量低下を招いている。
次に、比較例5および6の合金の場合であるが、これ
ら合金もNi含有量が多いため、上記比較例1の場合と同
様、良好な急速放電特性を示している。これらのうちMn
置換を行った比較例6の合金の方が急速放電特性に優れ
るのは、Mnの溶出に伴い合金表面でNiがリッチとなって
いるためと考えられる。
実施例1,2および3の合金はいずれも急速放電特性に
優れ、比較例5や6の合金に比べ、ほぼ同等あるいはそ
れ以上のレベルにある。Zr置換によるサイクル寿命改善
効果を説明するとき、Al置換の場合と同様、その酸化皮
膜形成に依拠するものと考えた。同様の酸化皮膜形成で
ありながら、Zr置換の場合に急速放電特性を悪化させな
いのは、概ね次のような理由によると考えられる。まず
第一に、Al置換により形成される酸化皮膜が緻密な電気
絶縁性の高いものであるのに対して、Zr置換により形成
される酸化皮膜は多孔性を有し、H+イオンの拡散を阻害
しないためと考えられる。また、第二には、Zrの置換は
La(Mm)に対する置換であり、その酸化皮膜形成に伴い
余剰となったNiが合金表面に同時に遊離していると考え
られ、このNiが触媒活性を高める方向に働くことが酸化
皮膜の存在下においても急速放電特性を低下させない原
因ではないかと考えられる。
このようにLa(Mm)の一部をZrで置換することによ
り、初期放電容量は多少小さくなるが、Co置換量の少な
い成分系を採ることにより、高容量、長寿命で、かつ、
急速放電特性にも優れた水素吸蔵電極用の合金とするこ
とができる。
以上、ニッケル−金属水素化物二次電池の水素吸蔵電
極に使用するものとして、本願発明の合金が優れた電極
特性を発揮することを、その効果発現の機構をも含めて
述べてきたが、その作用はアルカリ電解液を用いる二次
電池に共通のものであり、正極に二酸化マンガンなどを
用いる二次電池にも当該電極を使用することができる。
発明の効果 原料中に占めるLa量(La/Mm)が75重量%以上、90重
量%以下のMmを原材料に用い、Mmの一部をZrで、Niの一
部をCoとMn,Alで置換した一般式Mm1-XZrXNiY-A-B-CCoAM
nBAlCで表される水素吸蔵合金は、その合金組成を上述
の範囲で示されるものとすることによって、充放電容量
が大きく、サイクル寿命特性が高く、さらに、急速放電
によっても容量低下の少ないなどの優れた特性を兼ね備
えた電極とするもとができる。しかも、原材料のMmが安
価であることと、高価なCoの含有量が少ないこともあっ
て、低価格の水素吸蔵電極として実用性の高いものとな
った。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式Mm1-XZrXNiY-A-B-CCoAMnBAlC(ただ
    し、Mm:ミッシュメタル)で表され、Mm中に含まれるLa
    量(La/Mm)が75重量%以上、90重量%以下で、同時にC
    e,Nd,Prの希土類元素をそれぞれ10重量%以下含むMmを
    原材料に用い、Mmの一部をZrで、Niの一部をCo,MnとAl
    で置換することを特徴とする水素吸蔵合金で、かつ、0.
    01≦X≦0.08,4.9≦Y≦5.1,1.0≦A+B+C≦1.5,0.6
    ≦A≦1.1,0.2≦B≦0.3,0.1≦C≦0.4の各範囲で示さ
    れる組成を有する合金を用いた水素吸蔵電極。
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