JP2847685B2 - データの表示装置及び方法 - Google Patents

データの表示装置及び方法

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JP2847685B2 JP1096575A JP9657589A JP2847685B2 JP 2847685 B2 JP2847685 B2 JP 2847685B2 JP 1096575 A JP1096575 A JP 1096575A JP 9657589 A JP9657589 A JP 9657589A JP 2847685 B2 JP2847685 B2 JP 2847685B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 この発明は、デイスプレイ・システムのためのツール
に関し、より詳しくは、データ処理システムのユーザー
に表示される情報をスクロールするためのシステム及び
方法に関する。
B.従来技術 ウインドウや、マウスによる対話や、スクロール・ツ
ールなどの表示システム機能は、1970年代のはじめのこ
ろからコンピュータ・ユーザー・インターフエースの一
部になつてきている。従来技術で知られているスクロー
ル・ツールは、ウインドウの端に沿う、スクロール・バ
ーと称する細い長方形としてあらわされる。
スクロール・バーは通常、サム(thumb)と呼ばれる
こともある暗い長方形領域を含む。そして、サムのサイ
ズが、データのバツフア全体とは相対的な、ウインドウ
に表示されているデータの量をあらわす。スクロール・
バー内のサムの位置は、そのウインドウ内のデータの、
バツフアの始点に対する相対的位置をあらわす。ユーザ
ーはサムをマウスで選択して、スクロール・バー内でそ
れを上下に移動することができる。この動作により、デ
ータがウインドウ内で、指示された方向にスクロールさ
れる。
データはサムの移動につれて、スクロールされ、これ
は動的スクロールと呼ばれる。表示システムの性能のた
め、マウス・ボタンの解放、あるいはサムの移動後にデ
ータがスクロールされる静的スクロールがスクロールの
より一般的な形式となつている。
ユーザーは、スクロール・バーでマウスをクリツク
(すなわち、マウス・ボタンを押して次に解放する)す
ることもできる。この対話動作により、スクロール・バ
ーでマウス・カーソルの位置によつて指示された方向に
1ウインドウ分全体だけデータがスクロールされること
になる。
パーソナル・コンピユータ・システムによつては表示
すべきデータを含むウインドウ毎に2つのスクロール・
バーをもつものもあり、そのうちの1つは水平スクロー
ルのためのものであり、もう1つは垂直スクロールのた
めのものである。
これらのスクロール・バーは、 (1)サムが相対的位置しか示さず、表示されたデータ
部分の相対的サイズを示さないこと、及び (2)各スクロール・バーが、1ウインドウ全体でなく
異なる増分量でスクロールすることを可能ならしめるさ
らに2つのボタン表示子をもつこと、という点で前に述
べたスクロール・バーとは異なつている。通常、この増
分は垂直方向には一度に一行であり、水平方向にはウイ
ンドウの半分等の予定の増分量である。水平スクロール
と垂直スクロールのためのスクロール・バーはそれぞれ
側方ウインドウ端と下底ウインドウ端に垂直と水平に配
置されている。そして、水平と垂直のスクロールはそれ
ぞれ独立に行なわれる。そのため、対角線的にスクロー
ルするには2つのスクロール・バーで何度もマウスによ
る対話を行うよりない。
これら2つのスクロール・システムが導入されて以
来、多くのタイプのスクロール・バーが次々に紹介され
ているが、多くはその意味するところがわずかしか異な
らない。例えば、あるスクロール・バーは、ユーザーが
サムの上でクリツクしたときと下でクリツクしたときで
異なる動作を行い、また、別のスクロール・バーはサム
を全くもたない、というものがある。また、水平スクロ
ールを許さないものもあるし、水平及び垂直スクロール
・バーを用いて対角線スクロールを許容するものもあ
る。
これらのスクロール・ツールのいくつかの本質的な特
徴としては、 (1)スクロールが、スクロール・バーにおけるマウス
による対話を介して、通常サムを操作することによつて
実行され、 (2)スクロール・バーのサムが、表示されているデー
タの、バツフア全体に対するサイズと位置をあらわしう
るものであり、 (3)水平スクロールは、別個の水平スクロール・バー
を操作することにより実行され、 (4)対角線スクロールは、マウスと、水平及び垂直ス
クロール・バーを用いた複数回の対話により実行され、 (5)スクロール・バーはマウス・ボタンの一回のクリ
ツク動作でせいぜい2回分の増分量だけデータをスクロ
ールすることができるにすぎす、 (6)スクロール・バーはウインドウの端に沿つて配置
され、よつてスクリーンの表示部分に余分なスペースを
占めるものである。
これらのスクロール・ツールの特徴は、ユーザーの円
滑な対話や効率を損うような一連の欠点を有する。例え
ば、2次元的なスクロールが必要である場合、垂直と水
平のスクロールを別々に行なうために複数のツールが与
えられるが、これらのツールは、さまざまな方向にスク
ロールを行うためにユーザーからの余分な対話が必要で
あるのみならず、画面の余分な領域をも占有してしまう
のである。
C.発明が解決しようとする問題点 この発明の目的は、画面の余分な領域を占有すること
なく、バツフアに記憶された情報の全体のサイズとは相
対的な、ユーザーに表示されている情報のサイズと位置
をユーザーに視覚的に表示することにある。
この発明の更に別の目的は、少ないユーザー対話量で
円滑且つ効率的な方法により、さまざまな増分量で水
平、垂直及び対角線スクロールを可能ならしめることに
ある。
D.問題点を解決するための手段 この発明の表示システムは、処理システムに使用する
ためのデイスプレイ(表示装置)と、デイスプレイ画面
全体に、またウインドウなどのような画面の一部上に情
報を表示するための手段と、スクロール・ツールとをも
つ。
この発明のスクロール・ツールは、ユーザーをして、
少ない対話量で複数の増分量により垂直、水平または対
角線方向にスクロールすることを可能ならしめるととも
に、表示されているデータ・サイズ及び位置の、データ
・バツフアのサイズとは相対的な視覚表示を与えるとい
う独得の動作を提供するものである。これらの特徴は、
対象となるウインドウ内で表示されたデータ上にXOR
(排他的論理和)して出現させることにより画面領域を
節約する単一のツール内にパツケージされる。このよう
にすると、ターゲツト・ウインドウ内のデータが隠蔽さ
れることがない。
ユーザーに表示される情報のサイズに関連するスクロ
ール・ボツクスのサイズは、ユーザーに表示されている
情報の、バツフア中に記憶されている情報の全体のサイ
ズとは相対的なサイズに比例する。さらに、ユーザーに
表示される情報に重ね合わされたスクロール・ボツクス
の位置が、表示されている情報が、その情報を記憶する
バツフアの開始位置に対してもつところの相対的位置を
あらわす。それゆえ、表示情報に重ね合わされたスクロ
ール・ボツクスのサイズと位置は、情報全体を基準とす
る、ユーザーに可視の表示情報のサイズと位置をあらわ
す。
もしウインドウがデータを表示するために使用される
なら、ウインドウ内のスクロール・ボツクスのサイズと
位置は、その情報のウインドウが情報のバツフア全体に
相対するサイズと位置に比例する。あるいは、もし表示
画面全体がデータの表示に使用されるなら、表示画面内
のスクロール・ボツクスのサイズと位置は、表示されて
いる情報がその情報のバツフア全体に対してもつところ
のサイズと位置に比例する。
どちらの場合にも、表示されている情報内にスクロー
ル・ボツクスを重ね合わせることにより、バツフア全体
に対するバツフアされたデータの可視部分のサイズと位
置が、スクロール・バーのための余分な空間を使用する
ことなく図形的にあらわされることになる。スクロール
・ボツクスのこの特徴は、バツフアの可視部分の2次元
表示を、垂直と水平のスクロール・バーを用いて可能で
あつたよりもはるかに認識しやすい方法で表現すること
を可能ならしめるものである。
表示すべきボツクスのサイズを決定するために、この
スクロール・ツールは、表示される情報と、情報のバツ
フア全体との相対的サイズを決定するためのサイズ決定
手段と、該決定に従い特定サイズの2次元領域の表示を
発生するための手段を有する。
この重ね合わせられたスクロール・ボツクスのユーザ
ーとの対話を容易ならしめるために、サイズ決定手段
は、少くとも予定のサイズの寸法をもつ2次元領域を生
成する。すなわち、バツフアの可視表示部分がバツフア
全体に対してきわめて小さいような特殊な場合において
は、表示される情報のサイズ(すなわち、ウインドウの
サイズ、あるいは表示画面全体のサイズ)に対するスク
ロール・ボツクスのサイズが、バツフア全体に対する可
視部分のサイズの比に比例しない。その代わり、この特
殊な場合には、このスクロール・ボツクスのサイズは予
定の最小のサイズをもつことになる。
表示情報のウインドウ内のスクロール・ボツクスの位
置を決定するために、位置決め手段が、表示されている
最初の項目が情報バツフア全体に対して相対的に位置決
めされるのと同一の比で、表示情報のウインドウの最小
位置からスクロール・ボツクスの最上位置を位置決めす
る。
データのバツフアの表示部分上にボツクスを重ね合わ
せるために、ボツクスを重ね合わせるための手段は好適
には2次元領域、すなわちボツクスの境界を、バツフア
全体に対する表示部分の位置をあらわす表示部分中の位
置におけるデータのバツフアの表示部分と論理的に結合
するための手段を有する。後述する特定の実施例では、
使用されるこの論理結合関数は、排他的OR関数である。
この様にしてデータを隠蔽することなくバツフアからの
データ上にボツクスが重ね合わせられる。
上述のボツクスは、画面上の表示領域内でデータのバ
ツフアをスクロールするべくボツクスと対話することに
よつてデータのバツフアをスクロールするために使用す
ることができる。
このボツクスと対話するための手段は、 (1)マウス入力装置、またはキーボード上のカーソル
位置決めキーなどのような、カーソルを移動させるため
の、ユーザー操作可能なカーソル位置決め手段と、 (2)マウス上の1つまたはそれ以上のボタン、あるい
はキーボード上の入力キーなどのユーザー操作可能な動
的スクロール・セレクタと、 (3)スクロール論理手段を有する。
このスクロール論理手段は、情報を表示するウインド
ウに関連してデータ・バツフアのスクロールを行なわせ
るために動的スクロール・セレクタが選択されたとき
に、選択された方向にカーソルを移動させることを表示
するカーソル位置決め手段の操作に応答する。データ・
バツフアは、カーソル位置決め手段の操作によつて示さ
れた方向とは反対の方向にスクロールされる。そのスク
ロールの量は、カーソルの移動量に比例する。スクロー
ル・ボツクスは、カーソル移動の量に関連して動的に再
位置決めされる。すると、ウインドウ内のボツクスの位
置は、バツフア全体を基準として表示されているデータ
の新しい相対位置を示すことになる。
ボツクスと対話するための別の手段として、 (1)カーソルを移動させるための、ユーザー操作可能
なカーソル位置決め手段と、 (2)ユーザー操作可能なプリセツト・スクロール・セ
レクタ(これはマウス上のボタンの異なる用途またはキ
ーボード上の異なるキーを使用するものでもよいが、そ
れには限定されない)と、 (3)スクロールをプリセツトするためのスクロール論
理手段を有する。
このスクロール論理手段は、ボツクスに関連するカー
ソルの位置に応答して、及びプリセツト・スクロール・
セレクタ、例えばマウス・ボタンのクリツクに応答し
て、選択可能な方向に予定の(プリセツトされた)量だ
けデータ・バツフアのスクロール好適には、プリセツト
・スクロール・セレクタの操作に応答する選択された方
向のスクロールは、プリセツト・スクロール・セレクタ
の操作時にカーソルがボツクスの内と外のどちらにある
かに依存して、第1または第2のプリセツト量だけ行な
われる。
さらに好適には、ユーザーに対する補助として、スク
ロール・ボツクス・ツールはいくつかの領域に論理的に
分割される。プリセツト・スクロール・セレクタの操作
によりスクロールが生じる方向は、カーソルがどの論理
領域内に位置するかに依存することになる。
好適には、ボツクスを動的に重ね合わせるための手段
は、データ・バツフアのスクロールに従いデータ・バツ
フアの表示部分内でボツクスの位置を変更し、以て、ボ
ツクスは、バツフア全体に対して相対的に現在見えてい
るデータの部分を動的に表示する。
従つて、この発明の方法は、データのバツフアの一部
を表示画面上に表示することと、ボツクスの外形線のよ
うな2次元オブジエクトを、デイスプレイ上のバツフア
された可視データ上に重ねて、バツフア全体を基準とす
る表示部分のサイズと位置に従いバツフアされたデータ
の表示部分内でボツクスをサイズ変更し位置決めする動
作を有する。
データのバツフアを表示可能画面またはその一部内で
スクロールする方法はさらに、表示可能画面内でバツフ
アをスクロールするために重ね合わされたボツクスと対
話し、ユーザーに対して、表示されたデータのスクロー
ル・バツフアとバツフア全体の間の現在の関係を示すた
めに、表示可能データ内でボツクスを動的に再配置する
動作を有する。
E.実施例 はじめに、第1A図は、ウインドウ12をサポートする表
示システム中のデータの典型的な画面10をあらわす。こ
のウインドウ12内に、関連タスクについてのデータが表
示される。典型的には、ウインドウに表示するためのデ
ータは、関連タスクのためのバツフア14に記憶されたデ
ータを有する。
例えば、図面を含む、第1B図に示すような内容を、テ
キスト及びグラフイツクスとしてバツフア14に収めるこ
とができる。多くの場合、バツフアのサイズは、ウイン
ドウ12内に表示することのできるデータの量よりも大き
い。ウインドウ12は、表示画面の表示フイールドと同一
のサイズであつてもよいが、典型的には、第1A図のウイ
ンドウ12の場合のように、画面の一部を占めるにすぎな
い。
それゆえ、対象のウインドウのサイズによつて課せら
れた制約の範囲内でユーザーがバツフアを眺めるのを可
能ならしめるスクロール・ツールが与えられる。すなわ
ち、ユーザーがマウスを通じてスクロール・ボツクスを
視覚的に操作するにつれて、その操作に反応してウイン
ドウ12の内容が変化し、バツフア14の異なる部分を表示
する。
本発明に従うツールの動作を以下図面を参照して説明
する。尚、本発明は、データの表示やスクロールに限定
されるものではなく、また、ウインドウをサポートする
表示システムへの適用に限定されるものでもない。
第1C図は、ウインドウ12中に表示されたデータ4上に
2次元ボツクス16が重ね合わされていることを除けば、
ほぼ第1A図に対応している。このボツクス16は、バツフ
ア14全体とは相対的な、データのバツフアの表示部分の
サイズ及び位置をあらわすものである。このボツクス・
ツール16は、ユーザーがマウスで対話し且つカーソル18
がウインドウ12内にあるか、またはカーソルがウインド
ウ内へ移動したときには何時でも呼び出される。このカ
ーソル移動の制御は、好ましくは慣用的な方法でマウス
を用いて行なわれる(しかし、キーボード・ボタンやジ
ヨイステツクなどの他の形式のカーソル制御を行つても
よい)。ツール16はまた、動作を選択するための、この
分野で周知の他の手段によつて呼び出すこともできる。
ボツクスを呼び出すと、第3図に示すボツクス生成論
理が、ステツプ24で、表示すべきボツクスのサイズを決
定する。このことは、先ずバツフア14の行の数3A(第1C
図)とバツフア14の行の最大文字数3Bを決定し、さらに
バツフアされているデータの表示部分の高さ2Aと幅2Bを
決定することにより、きわめて簡単な方法で実施するこ
とができる。これらの決定は、システム変数にアクセス
し、一次データから値を計算することによつて適当な方
法で行うことができる。これらの値から、バツフア14の
対応する寸法3B、3Aに対するバツフアされたデータ4の
可視部分の水平及び垂直方向の寸法2B及び2Aの比を得る
ことができる。次に、ウインドウ12の寸法及びバツフア
14全体に対するこれらの比を用いて、データ・バツフア
14全体とは相対的な表示データ部分4のサイズをあらわ
すためのボツクス16の水平及び垂直の寸法1B、1Aを決定
することができる。言いかえると、ボツクス16の水平方
向の寸法1Bの、ウインドウ2Bの水平方向の寸法に対する
比は、ウインドウ12の水平寸法2Bの、バツフア14全体の
水平方向3Bに対する比に等しい。第1C図に示すように、
1B:2Bは2B:3Bに等しい。同様に、ボツクス16の垂直寸法
1Aは、データの表示部分4の垂直寸法、及び全体のバツ
フア14の垂直寸法3Aから決定される。
ボツクス16による対話を容易ならしめるためには、ボ
ツクス16の予定の最小サイズを与えておくことが望まし
い。このために、ボツクス16の寸法が小さすぎるとき
(第3図ステツプ26)、第3図のステツプ28で、関連す
る寸法がこの最小値にセツトされる。そのとき、ボツク
スのサイズは依然として表示部分のサイズをあらわして
いるけれども、そのサイズは表示部分のサイズに厳密に
比例している訳ではない。ボツクス生成論理は、ボツク
スのサイズのみでなく、バツフアの可視部分をあらわす
ためにボツクス16が表示されるべきウインドウ12内の位
置を第3図のステツプ30で決定する。
これらの値が一たん決定されると、適当なサイズの領
域16の表示が、第3図のステツプ32で、ウインドウ内の
適当な位置のデータ4と論理的に結合される。第3図に
示すように、この論理的結合は、排他的論理和関数によ
り達成される。このようにして、ウインドウのデータ
は、ボツクスが重ね合わされても依然として可読であ
る。しかし、他の論理関数も適宜使用することができ
る。
このようにしてボツクス16をウインドウ12に相対的に
位置付けることによつて、ユーザーに、ウインドウ12内
に表示されている部分のデータ4の、バツフア14とは相
対的な位置の視覚表示を与えることができる。ボツクス
16をウインドウ12とは相対的にサイズ設定することによ
り、ユーザーにはまた、バツフア14全体のうち、どれだ
けの部分がウインドウ12内に表示されているのかという
ことの視覚表示も与えられる。
さて第2A図及び、第2B図ないし2D図において、対角線
20が示されている。これらの対角線は実際に画面上に表
示されるものではなく、ボツクスの中心のまわりの空間
を複数の領域21Aないし21Dに分割するべく引かれてい
る。このとき、この仮想分割領域を4よりも大きい個数
に分割してもよいことを理解されたい。また、マウス・
カーソルは、指定されたボタンがクリツクされたときに
生じるであろうスクロールの方向を指示するために、ウ
インドウ内で移動しつつその形状を変化される。第2A及
び2B図においてカーソルの矢印18が下方を指し示し、第
2C図でその矢印18が右方を指し示し、第2D図で矢印18が
左方に指し示していることが見てとれる。4分割された
領域のうちのどの領域にカーソルがあるかを決定し、そ
れがある領域21Aないし21Dに依存する形状をとるカーソ
ル・シンボルを表示するための論理が設けられている。
各領域毎のカーソル・シンボルは好適には矢印または方
向を示すようなものである。これはプリセツト・スクロ
ール動作の間のスクロールの方向を示すために使用され
るが、これについては後で詳しく説明する。
第2Aないし2D図及び第4Aないし4C図は、効率的且つ使
いやすい方法でデータのバツフア14をウインドウ12に関
連してスクロールするためのスクロール・ツールの一部
として、ボツクス16がどのように使用されるかをあらわ
すものである。以下、マウスを使用した基本的な2つの
タイプのスクロール操作を説明する。第1のタイプのス
クロールは、動的スクロール・セレクタを活動化するた
めに「ポイント及びドラツグ」技術を利用するものであ
り、すなわち指定したボタンを押し下げままカーソルを
移動するためにマウスが移動される。これは第2A及び第
2B図に示されており、そこでは、指定されたマウス・ボ
タンを押し下げ、マウスの所望の方向に移動し、次にボ
タンを解放するという動作が行なわれる。
第2のタイプのスクロールは「クリツク」であり、こ
れは「プリセツト・スクロール」とも呼ばれる。
プリセット・スクロールは第2C及び2D図に示され、マ
ウスを移動することなく単に指示されたボタンを押下げ
て解放するという動作が行なわれる。この場合のスクロ
ールの方向は、上述の領域21Aないし21Dに対するカーソ
ル18の位置によつて決定され、指定されたボタンをクリ
ツクした時点での矢印状カーソルの方向によつて示され
る。この場合のスクロールの量は、クリツク時にカーソ
ルがボツクス16の内と外のどちらにあるかによつて決定
される。
第4Aないし4C図は、ボツクス16がウインドウ12内に表
示されているときにスクロール動作を制御するための制
御論理をあらわすものである。この例のでのボツクス16
の用途においては、ボツクスはスクロール・ボツクスと
呼ばれる。
また、処理すべき次の事象を決定するために、慣用的
な方法でマウス及びキーボードの対話に応答するための
論理40が与えられている。事象が起こつたときの事象タ
イプに応じて、第4Aないし4C図に示されている動作のど
れかが行なわれる。
第4A図において、もし指定されたボタンが押し下げら
れているなら、ステツプ46でマウス座標が記憶される。
もし事象がカーソルの移動なら、ステツプ48で、指定
されたボタンが押し下げられているかどうかが判断され
る。そしてもしボタンが押し下げられていないなら、カ
ーソル18の新しい位置が上述の領域に関連して決定さ
れ、ステツプ50で適当なカーソル・シンボルが描かれ
る。またやはりステツプ50で、ボツクス16の寸法が計算
され、そのボツクスが表示データ4に重ね合わされる。
もし指定されたボタンが押し下げられているなら、こ
のことはステツプ56で、ポイント及びドラツグ・スクロ
ールが進行中であることを論理が認識することを意味す
る。第2A図では、動的スクロール動作のマウスの移動方
向は、指定ボタンが押下げられたとき起こることになる
カーソル移動の方法をあらわすように意図している矢印
22によつて表示される。指定されたマウス・ボタンの押
下げ及びマウス移動の効果は、スクロール・ボツクス16
をカーソルとともに指示された方向に動的に移動するこ
とと、その反対方向に、ウインドウを過ぎて、動的また
は静的にデータをスクロールすることである。
第2B図は、第2A図からの動的スクロール動作の後の表
示10の状態をあらわす図である。このとき、表示手段10
上のスクロール・ボツクス16の位置は、バツフア14全体
に対する、バツフア・データの可視部分4の位置の変化
を反映するように移動していることがわかる。
スクロールの量は、マウスの移動距離によつて決定さ
れる。言いかえると、マウスの移動量が大きいほど、ス
クロールの量も大きくなる。例えば、スクロール・ボツ
クス内で指定されたマウス・ボタンを押し下げウインド
ウの下底へ向かつてマウスを移動することによつて、ウ
インドウ内のデータをデータ・バツフアの下方へ向かつ
てスクロールさせることになる。そして、マウスの移動
を延長することによつて、ユーザーは行単位の移動か
ら、データ・バツフアの終点への位置決めまでのあらゆ
る様式までデータ・スクロールの量を拡張できる。マウ
スの移動の各々の増分毎に、スクロール・ボツクス16が
ターゲツト・ウインドウ12内で再位置決めされ、データ
・バツフア14中の新しい位置を表示することになる(ス
テツプ52)。第2A及び2B図に示されているように、スク
ロールは、対角線方向にも水平方向にも垂直方向にも行
うことができる。可能なスクロールの方向の限界は、基
本的にはマウスの移動の傾きの解像度によつて決定され
る。
指定されたボタンが解放されると、第4B図のステツプ
54で、ボタンが押し下げられている間にマウス位置座標
が変化したかどうかを調べるために判断が行なわれる。
もしマウス位置が変化していないなら、論理は、プリセ
ツト・スクロール動作が要求されていることを知る。論
理はステツプ58で、実行すべきプリセツト・スクロール
動作を決定するためにカーソルが見出される領域を決定
する。実行される実際の判断は、第4B図及び第4C図に示
すように拡張される。もしカーソルがボツクス16内にあ
るなら(ステツプ60)、このことは第1の増分量のスク
ロール動作が必要であることを意味する。カーソル18が
見出される4つの領域21Aないし21Dのうちの1つに応じ
て(ステツプ621、622、623、624)、適当な方向への第
1の増分量だけのスクロールが行なわれる(ステツプ64
1、642、643、644)。
もしカーソルがボツクス16の外にあるなら、このこと
は、第2の増分量のスクロール動作が必要であることを
意味する。カーソル18が見出されるボツクス16の外側の
4つの領域21Aないし21Dのうちの1つに応じて(ステツ
プ661、662、663、664)、適当な方向に第2の増分量だ
けスクロールが行なわれる(ステツプ681、682、683、6
84)。
例えば、マウスをスクロール・ボツクス16内でクリツ
クすることにより、データを適宜1行分垂直方向にまた
は1文字分水平方向にスクロールさせることができる。
また、マウスをスクロール・ボツクスの外でクリツクす
ることにより、データを例えばウインドウの縦または横
の幅分だけ水平または垂直にスクロールさせることがで
きる。このスクロールの方向は、クリツクが生じたとき
のマウス・カーソルの位置によつて決定される。こうし
て例えば、ユーザーが上方領域21Bのスクロール・ボツ
クス16内でクリツクするならデータは1行分データ・バ
ツフア14の始点の方向へスクロールされる。もしユーザ
ーが下方領域21D内でスクロール・ボツクス16の外側で
クリツクするなら、データはデータ・バツフア14の終点
へ向つて1ページ分スクロールされることになる。ま
た、第2C図に示すように、ユーザーが右方領域21Aでス
クロール・ボツクスの外側でクリツクするなら、第2D図
に示すように、データは右側へ1ウインドウ分スクロー
ルされる。プリセツト・スクロール動作の後、ステツプ
70でスクロール・ボツクス位置が更新される。
さて、もしボタンを押すことなくカーソルがウインド
ウの外へ出るなら、ステツプ72でスクロール・ボツクス
がターン・オフされる。尚、スクロール・ボツクスをタ
ーン・オフする方法としては、指定されたマウス・ボタ
ン以外のボタンの押下げ、キーボード入力及び動作を解
除するために知られている他の方法がある。
もしカーソルがウインドウに入ると、スクロール・ボ
ツクスが表示データに重ね合わされ、カーソルが位置す
る領域に従いカーソルの絵文字(glyph)が方向付けら
れる(ステツプ74)。
尚、以下に示すプログラム設計言語コードが、第4Aな
いし4C図にしめされている論理の別の表現として与えら
れる。このコードは、ある事象が起こつたときに行われ
るべき動作をあらわす。尚、スクロール・ボツクスの処
理に関係がない多くの事象も生じうるけれどもそれらは
無視する。次に示すC言語に似た疑似コードのNext Eve
ntという関数は、事象タイプと、ボタン状態と、マウス
座標を含む事象レコードを返す。
本発明の好適な実施例は、AIXオペレーテイング・シ
ステムを走らせる第5A、5B、及び5C図に示すIBM RT PC
コンピユータ・システムをプログラミングすることによ
つて実施することができる。また、表示手段は、第5A図
に示されているコンピユータ・システム11の表示装置の
画面上のウインドウでよい。第5B図は、コンピユータ・
システム11の論理構造を示す。第5C図は、コンピユータ
・システム11の物理構造を示す。
RT PCについてのより詳しい情報は、次に示す文献を
参照されたい。
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デザインプレンテイス・ホール、1986(M.J.Bach、The
Design of the UNIX Operating Systems、Prentice Hal
l、1986) (2)T.G.ラング及びT.L.マザーソール、RTPC VRM ニ
ユークレアスのデザイン、9月1日、1986(Desigh of
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フアレンス、IBM社、SC23−0790(AIX Operating Syste
m Commands Reference) (4)AIXオペレーテイング・システムを管理するAIXオ
ペレーテイング・システム、IBM社、SC23−0793(AIX O
perating System Managing the AIX Operating Syste
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グ・ツール及びインターフエース、IBM社、SC−23−078
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rfaces) (6)AIXオペレーテイング・システム・テクニカル・
リフアレンス、巻1及び巻2、IBM社、SC23−0808及びS
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び巻2、IBM社、SC23−0816及びSC23−0817(AIX Opera
ting System Technical Reference) F.発明の効果 本発明に従うスクロール・ボツクスの使用により、少
ない操作で垂直あるいは水平に所望の増分量だけデータ
をスクロールさせることができ、それと同時にデータ・
バツフア全体に対する表示されているバツフアのデータ
の相対的な位置及び量をユーザーに視覚的にフイードバ
ツクするものである。また、スクロール・ボツクスは、
表示データと排他的論理和されるので、表示画面の領域
をほとんど占有しない。
尚、上記実施例では、ボツクスは、表示データの相対
位置の表示とスクロールの両方に使用されているが、ボ
ツクスは、スクロールには使用しなくともよい。また、
データのバツフアが表示される表示手段は、典型的には
長方形であるが、円形でもよい。
さらにまた、データのバツフアは、テキスト文書でな
くともよく、グラフイツクまたはビデオ・データでもよ
い。また、データは例えば、マツプを表すものでもよ
く、文書が新聞のページを形成するようなデスクトツプ
・パブリツシング・アプリケーシヨンにおける混合媒体
文書の形式でも良い。
【図面の簡単な説明】
第1A図は、ウインドウを表す表示画面の図、 第1B図は、データ・バツフアの内容の一例を示す図、 第1C図は、バツフア全体に対する、表示されているデー
タ部分の相対的なサイズと位置を表す図、 第2A乃至第2D図は、本発明に従うツールによつてウイン
ドウ内で、データのバツフアをスクロールする様子を示
す図、 第3図は、本発明に従うツールの論理の一部の概要ブロ
ツク図、 第4A乃至第4C図は、本発明に従うツールの論理のさらに
別の部分の概要ブロツク図、 第5A図は、この発明を利用する処理システムの外観を示
す図、 第5B図は、好適な実施例の処理システムの論理構造を示
す図、 第5C図は、好適な実施例の処理システムの物理構造を示
す図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−936(JP,A) 特開 昭57−133481(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データ表示装置であって、前記表示装置
    は、 (A)データ処理システムのバッファ14中の一部のデー
    タを表示する表示領域12と、 (B)前記バッファ全体に対する前記表示されたデータ
    の相対サイズと相対位置を表す象徴領域16を前記表示さ
    れたデータの上に動的に重ね合せる手段と、 (C)前記表示領域に前記表示されたデータ以外の部分
    を表示するために、前記象徴領域に対するカーソル18の
    位置により示された方向にスクロールする手段とを含
    み、 前記重ね合せ手段は、 (i)前記表示領域と前記バッファ全体との相対的なサ
    イズを決める手段と、 (ii)前記相対的なサイズを決める手段により決められ
    たサイズの前記象徴領域を生成する手段と、 (iii)前記象徴領域と前記バッファの表示され部分と
    の排他的論理和を生成する手段と、 を含むことを特徴とするデータ表示装置。
  2. 【請求項2】データ処理システムにおいてデータを表示
    する方法であって、 (A)データ処理システムのバッファ14のデータの一部
    を表示領域12上に表示するステップと、 (B)前記バッファ全体に対する前記表示されたデータ
    の相対的なサイズと相対的な位置を表す象徴領域16を前
    記表示されたデータの上に動的に重ね合わせるステップ
    と、 (C)前記表示されたデータ以外の新たな部分を前記表
    示領域上に表示するために、前記象徴領域に対するカー
    ソル18の位置により示された方向に、スクロールするス
    テップとを含み、 前記重ね合わせるステップは、 (i)前記表示領域と前記バッファ全体との相対的なサ
    イズを計算するステップと、 (ii)前記計算するステップにより決定されたサイズの
    前記象徴領域を生成するステップと、 (iii)前記バッファの表示された部分と前記象徴領域
    を、排他的論理和により結合するステップと、 を含むことを特徴とするデータを表示する方法。
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