JP2847522B2 - ピロロ〔1,2―a〕ピロール―1―カルボン酸誘導体の製造法 - Google Patents

ピロロ〔1,2―a〕ピロール―1―カルボン酸誘導体の製造法

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JP2847522B2 JP7715589A JP7715589A JP2847522B2 JP 2847522 B2 JP2847522 B2 JP 2847522B2 JP 7715589 A JP7715589 A JP 7715589A JP 7715589 A JP7715589 A JP 7715589A JP 2847522 B2 JP2847522 B2 JP 2847522B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般式(II) 〔式中、m,nは0〜3の整数、X,Yはハロゲン原子、トリ
ハロメチル基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、水酸基、メルカプト基、ニトロ基又はアミノ基を
意味し、X又はYの置換基は同一もしくは異なってもよ
い〕で表わされ、顕著な抗炎症作用や鎮痛作用を有し、
非ステロイド系抗炎症薬として期待されるピロロ〔1,2
−a〕ピロール−1−カルボン酸誘導体の製造法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
本発明者らは、優れた抗炎症作用、鎮痛作用や血小板
凝集抑制作用を有する医薬品として有用な上記一般式
(II)で表わされる5,6−ジフェニル−1,2−ジヒドロ−
3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸誘導
体についてすでに特許出願を行っている(特願昭63−40
823号(特開平5−301875号))。その製造法として
は、請求項2に記載の一般式(III)で表わされるジエ
ステル中間体を加水分解して請求項1に記載の一般式
(I)で表わされるジカルボン酸化合物とした後、1位
のカルボン酸のみを選択的にエステル化し、さらに7位
のカルボキシル基を高温下のもと加熱脱炭酸させモノエ
ステル体となし、次いで加水分解し、目的化合物である
一般式(II)で表わされるピロロ〔1,2−a〕ピロール
−1−カルボン酸誘導体を得る製造法である。
しかしながら、上記の製造法は一般式(II)で表わさ
れる目的化合物を合成するうえで多くの反応工程を必要
とし、しかも反応操作及び反応処理が複雑であり、特に
一般式(I)で表わされるジカルボン酸化合物をモノエ
ステル化する場合、副生成物としてジエステル体が生
じ、モノエステル体との分離精製上問題があった。更に
次の反応工程であるカルボン酸の脱炭酸反応においても
先に混入したジエステル体がそのまま混入され、モノエ
ステル体との分離精製上問題が残り、しかも300℃に近
い温度のもと脱炭酸反応を行うので反応物における着色
等にも問題があった。次の加水分解においても一般式
(II)で表わされる目的化合物と一般式(I)で表わさ
れる化合物が少量混入され、分離精製するうえで面倒で
あった。
このように出願中の製造法は工程数が長く、反応操作
および反応処理に多くの時間、反応器材、原料並びに人
を必要とするので経済上問題があり、又工業的に満足し
うる製造法とは言い難いのが現状であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は反応工程数が短く、又、反応操作並びに反応
処理も簡便で、しかも好収率でもって製造される一般式
(II)で表わされるピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−
カルボン酸誘導体の新たな製造法を見い出すことを目的
とするものである。そこで本発明者らは鋭意研究した結
果、一般式(I)で表わされる化合物を水又は水−有機
溶媒の混合溶媒中、塩基の存在下に反応させれば、7位
のカルボキシル基の脱炭酸が1位のカルボキシル基の脱
炭酸に優先して起こり、一般式(II)で表わされる目的
化合物が好収率で得られることを見い出した。
又、一般式(III)で表わされる化合物を水又は水−
有機溶媒の混合溶媒中、塩基の存在下において加熱すれ
ば、一般式(I)で表わされるジカルボン酸化合物を単
離精製することなく、直接一般式(II)で表わされる目
的化合物を収率よく得られることを見い出し、本発明を
完成したものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、一般式(III) 〔式中、m,nは0〜3の整数、X,Yはハロゲン原子、トリ
ハロメチル基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、水酸基、メルカプト基、ニトロ基又はアミノ基を
意味し、X又はYの置換基は同一もしくは異なってもよ
く、Rはアルキル基を意味する〕で表わされる化合物を
溶媒中において、塩基の存在下に反応させることにより
生成する一般式(I) 〔式中、m,n,X,Yは前記と同じ意味を有する〕で表わさ
れる化合物を単離精製することなく下記の一般式(II)
で表わされる目的化合物を製造する方法、又は一般式
(I)で表わされる化合物を溶媒中において、塩基の存
在下に反応させることを特徴とする一般式(II) 〔式中、m,n,X,Yは前記と同じ意味を有する〕で表わさ
れるピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸誘導
体の製造法に関するものである。
なお、上記一般式中、m,nが0の場合とは、(X)m,
(Y)nに上記の置換基がなく、単に水素原子のみが存
在することを意味するものである。
前記一般式(III)について更に具体的に説明する。
前記一般式において、ハロゲン原子とはフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素、トリハロメチル基とはトリフルオロ
メチル基等、アルキル基とはメチル、エチル、n−プロ
ピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、tert
−ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基を示す。
又、アルコキシ基とはメトキシ、エトキシ、n−プロポ
キシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキ
シ、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜6個のアルコキシ
基、アルキルチオ基とはメチルチオ、エチルチオ、n−
プロピルチオ、iso−プロピルチオ、n−ブチルチオ、i
so−ブチルチオ、tert−ブチルチオ基等の炭素数1〜6
個のアルキルチオ基を示す。アミノ基とは無置換アミノ
基及びメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ基
等のモノアルキルアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、ジプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基を
示す。
次に、本発明の製造法について説明する。
製造法1 〔式中、m,n,X,Yは前記と同じ意味を有する〕 化合物(I)と0.8〜1.5倍当量、好ましくは1〜1.3
倍当量の無機塩基(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、重炭酸リチウム、重炭酸ナトリウ
ム、重炭酸カリウム、水酸化アンモニウム等)又は有機
塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、
N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メ
チルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N,N′,N′
−テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルアミン、ジ
エチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチ
ルアミン、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピル
アミン、n−ブチルアミン、ナトリウムメチラート、ナ
トリウムエチラート、カリウムtert−ブチラート等)と
を水又は水−有機溶媒の混合溶媒(例えば、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、アセトン、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、iso−プロパノール、ブタノ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール、ジメチルホルムアミド等)中、50
〜300℃、好ましくは100〜250℃で0.5〜24時間、好まし
くは1〜15時間反応させて一般式(II)で表わされる本
発明の目的化合物を容易にかつ好収率で製造することが
できる。又、本反応は密閉した耐圧容器中又はオートク
レーブ中において加圧(1〜100気圧、好ましくは2〜6
0気圧)された条件下で反応を行うことにより、目的化
合物を好収率にて得ることができる。
製造法2 〔式中、m,n,X,Yは前記と同じ意味を有する〕 化合物(III)と0.8〜2倍当量、好ましくは0.9〜1.5
倍当量、より好ましくは1〜1.3倍当量の塩基(例え
ば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重
炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水
酸化アンモニウム、ナトリウムメチラート、ナトリウム
エチラート、カリウムtert−ブチラート等)とを水又は
水−有機溶媒の混合溶媒(例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、アセトン、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、iso−プロパノール、ブタノール、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ジメチルホルムアミド等)中、50〜300
℃、好ましくは100〜250℃で0.5〜50時間、好ましくは
5〜35時間、より好ましくは10〜25時間反応させること
により得られるが、好ましくは密閉した耐圧容器中で反
応操作を行うのが収率向上の点で好ましい。最も好まし
い方法としてはオートクレーブ中で反応させ、圧力が加
わった状態での反応が最適である。その圧力としては1
〜100気圧、好ましくは2〜60気圧下に行うのが良い。
以上の条件下のもと一般式(II)で表わされる本発明の
目的化合物を製造することができる。
尚、本発明に用いられる一般式(I)及び(III)で
表わされる化合物については、本発明者らによってすで
に特許出願(特願昭63−40823号(特開平5−301875
号))されており、それに準じて容易に得ることができ
る。
〔実施例〕
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する
が、勿論、本発明はこれらの実施例にのみ限定れれるも
のではない。
実施例1 水酸化ナトリウム5.8gを含む水酸化ナトリウム水溶液
600mlに5,6−ビス(p−クロロフェニル)−1,2−ジヒ
ドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボ
ン酸60gを加え、オートクレーブ中110℃にて3時間加熱
した。反応終了後、冷却し希塩酸で酸性化後、エーテル
500mlで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒
除去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−ビス
(p−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ
〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸47g(収率88%)
を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 176〜179℃ IR 1715cm-1COOH) 元素分析値 C20H15Cl2NO2 理論値 C:64.53 H:4.06 N:3.76 実測値 C:64.69 H:4.05 N:3.82 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例2 5,6−ビス(p−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−
3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸60
gとトリエチルアミン16.2gを水600mlに加え、密閉した
耐圧容器中110℃にて12時間加熱した。反応終了後、冷
却し希塩酸で酸性化後、酢酸エチル600mlで抽出した。
抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒除去した。残渣を酢
酸エチルから再結晶して5,6−ビス(p−クロロフェニ
ル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール
−1−カルボン酸44g(収率82%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 176〜179℃ IR 1715cm-1COOH) 元素分析値 C20H15Cl2NO2 理論値 C:64.53 H:4.06 N:3.76 実測値 C:64.71 H:4.03 N:3.85 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例3 水酸化ナトリウム6gを含む水酸化ナトリウム水溶液60
0mlに5,6−ビス(p−クロロフェニル)−1,2−ジヒド
ロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン
酸60gを加え、220℃にて12時間加熱した。反応終了後、
冷却し希塩酸で酸性化後、酢酸エチル600mlで抽出し
た。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒除去した。残渣
を酢酸エチルから再結晶して5,6−ビス(p−クロロフ
ェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロ
ール−1−カルボン酸42g(収率78%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 176〜179℃ IR 1715cm-1COOH) 元素分析値 C20H15Cl2NO2 理論値 C:64.53 H:4.06 N:3.76 実測値 C:64.70 H:4.06 N:3.63 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例4 6.6gの水酸化ナトリウムを含む50%水性メタノール溶
液600mlに60gの5,6−ビス(p−クロロフェニル)−1,2
−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−カ
ルボン酸ジメチルエステルを加え、オートクレーブ中20
0℃にて24時間加熱した。反応終了後、反応液を酢酸エ
チル600mlで洗浄し、水層を希塩酸で酸性化後、酢酸エ
チル400mlで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下
溶媒除去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−
ビス(p−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピ
ロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸22g(収率43
%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 176〜179℃ IR 1715cm-1COOH) 元素分析値 C20H15Cl2NO2 理論値 C:64.53 H:4.06 N:3.76 実測値 C:64.61 H:4.09 N:3.91 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例5 水酸化カリウム11.7gを含む水酸化ナトリウム水溶液7
00mlに5,6−ジフェニル−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ
〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸70gを加え、
オートクレーブ中210℃にて1.5時間加熱した。反応終了
後、冷却し希塩酸で酸性化後、酢酸エチル600mlで抽出
した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒除去した。残
渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−ジフェニル−1,2−
ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カル
ボン酸55g(収率90%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 170〜173℃ IR 1706cm-1COOH) 元素分析値 C20H17NO2 理論値 C:79.19 H:5.65 N:4.62 実測値 C:79.02 H:5.63 N:4.70 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例6 5,6−ジフェニル−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2
−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸70gとN−メチルピ
ペリジン24gを水700mlに加え、密閉した耐圧容器中160
℃にて8時間加熱した。反応終了後、冷却し希塩酸で酸
性化後、酢酸エチル600mlで抽出した。抽出液を水洗、
乾燥後、減圧下溶媒除去した。残渣を酢酸エチルから再
結晶して5,6−ジフェニル−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ
〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸52g(収率85%)
を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 170〜173℃ IR 1706cm-1COOH) 元素分析値 C20H17NO2 理論値 C:79.19 H:5.65 N:4.62 実測値 C:79.31 H:5.64 N:4.69 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例7 水酸化リチウム5gを含む水酸化リチウム水溶液600ml
に5,6−ビス(p−メチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−
3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸70
gを加え、オートクレーブ中210℃にて2時間加熱した。
反応終了後、冷却し希塩酸で酸性化後、酢酸エチル600m
lで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒除去
した。残渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−ビス(p
−メチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2
−a〕ピロール−1−カルボン酸53g(収率86%)を得
た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 173〜175℃ IR 1707cm-1COOH) 元素分析値 C22H21NO2 理論値 C:79.73 H:6.39 N:4.23 実測値 C:79.87 H:6.41 N:4.30 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例8 5,6−ビス(p−メチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−
3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸70
gとジ−n−プロピルアミン24.6gを水700mlに加え、オ
ートクレーブ中130℃にて12時間加熱した。反応終了
後、冷却し希塩酸で酸性化後、酢酸エチル600mlで抽出
した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒除去した。残
渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−ビス(p−メチル
フェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピ
ロール−1−カルボン酸51g(収率82%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 173〜175℃ IR 1707cm-1COOH) 元素分析値 C22H22NO2 理論値 C:79.73 H:6.39 N:4.23 実測値 C:79.79 H:6.49 N:4.31 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例9 水酸化ナトリウム8gを含む水酸化ナトリウム水溶液80
0mlに5,6−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−ジヒ
ドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボ
ン酸80gを加え、オートクレーブ中200℃にて2時間加熱
した。反応終了後、冷却し希塩酸で酸性化後、エーテル
800mlで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒
除去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−ビス
(p−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロ
ロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸66g(収率92
%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 137〜140℃ IR 1700cm-1COOH) 元素分析値 C22H21NO4 理論値 C:72.71 H:5.82 N:3.85 実測値 C:72.80 H:5.84 N:3.95 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例10 炭酸カリウム29gを含む炭酸カリウム水溶液800mlに5,
6−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H
−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸80g
を加え、密閉した耐圧容器中150℃にて6時間加熱し
た。反応終了後、冷却し希塩酸で酸性化後、酢酸エチル
700mlで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒
除去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−ビス
(p−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロ
ロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸62g(収率87
%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 137〜140℃ IR 1700cm-1COOH) 元素分析値 C22H21NO4 理論値 C:72.71 H:5.82 N:3.85 実測値 C:72.84 H:5.82 N:3.71 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例11 9gの水酸化カリウムを含む50%水性メタノール溶液60
0mlに60gの5,6−ビス(p−フルオロフェニル)−1,2−
ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカ
ルボン酸を加え、オートクレーブ中110℃にて3時間加
熱した。反応終了後、冷却し希塩酸で酸性化後、酢酸エ
チル500mlで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下
溶媒除去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して5,6−
ビス(p−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−
ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸48g(収率
91%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 170〜172℃ IR 1710cm-1COOH) 元素分析値 C20H15F2NO2 理論値 C:70.79 H:4.46 N:4.13 実測値 C:70.91 H:4.43 N:4.19 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例12 水酸化カリウム9gを含む水酸化カリウム水溶液600ml
に5,6−ビス(p−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ
−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸
60gを加え、220℃にて12時間加熱した。反応終了後、冷
却し希塩酸で酸性化後、酢酸エチル600mlで抽出した。
抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒除去した。残渣を酢
酸エチルから再結晶して5,6−ビス(p−フルオロフェ
ニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロー
ル−1−カルボン酸42g(収率80%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 170〜172℃ IR 1710cm-1COOH) 元素分析値 C20H15F2NO2 理論値 C:70.79 H:4.46 N:4.13 実測値 C:70.69 H:4.45 N:4.24 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例13 12gの水酸化カリウムを含む50%水性メタノール溶液7
00mlに70gの6−(p−クロロフェニル)−5−(p−
メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2
−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸ジメチルエステル
を加え、オートクレーブ中200℃にて24時間加熱した。
反応終了後、反応液を酢酸エチル600mlで洗浄し、水層
を希塩酸で酸性化後、酢酸エチル400mlで抽出した。抽
出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒除去した。残渣を酢酸
エチルから再結晶して6−(p−クロロフェニル)−5
−(p−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピ
ロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸23g(収率39
%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 175〜178℃ IR 1708cm-1COOH) 元素分析値 C21H18ClNO3 理論値 C:68.57 H:4.93 N:3.81 実測値 C:68.69 H:4.95 N:3.94 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
実施例14 6−(p−クロロフェニル)−5−(p−メトキシフ
ェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロ
ール−1,7−ジカルボン酸80gとトリエチルアミン23.6g
を水800mlに加え、オートクレーブ中130℃にて10時間加
熱した。反応終了後、冷却し希塩酸で酸性化後、酢酸エ
チル600mlで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下
溶媒除去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して6−
(p−クロロフェニル)−5−(p−メトキシフェニ
ル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール
−1−カルボン酸60g(収率84%)を得た。
この化合物の物性値は以下の通りであった。
融点 175〜178℃ IR 1708cm-1COOH) 元素分析値 C21H18ClNO3 理論値 C:68.57 H:4.93 N:3.81 実測値 C:68.41 H:4.90 N:3.89 この化合物は特願昭63−40823号(特開平5−301875
号)に記載の標品と一致した。
〔発明の効果〕
本発明の製造法は目的化合物であるピロロ〔1,2−
a〕ピロール−1−カルボン酸誘導体を製造するうえで
短工程であり、しかも反応操作や反応処理が簡便であ
る。更に副生成物の混入もなく純度よく好収率でもって
単離精製することができる。
このように本発明は製造工程の短縮により、諸経費の
コスト低下につながることは勿論、医薬品製造上最も重
要課題である生成物の純度向上の解決に至ったことは本
発明の最も特徴とするところである。
したがって、本発明は上記に説明した如く、目的化合
物であるピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸
誘導体の工業的製法として有意義なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 寛治 福岡県筑紫野市大字常松320―93 審査官 内藤 伸一 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 487/04 137 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、m,nは0〜3の整数、X,Yはハロゲン原子、トリ
    ハロメチル基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
    オ基、水酸基、メルカプト基、ニトロ基又はアミノ基を
    意味し、X又はYの置換基は同一もしくは異なってもよ
    い〕で表わされるピロロ〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジ
    カルボン酸誘導体を水又は水−有機溶媒の混合溶媒中、
    塩基の存在下に反応させることを特徴とする一般式(I
    I) 〔式中、m,n,X,Yは前記と同じ意味を有する〕で表わさ
    れるピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸誘導
    体の製造法。
  2. 【請求項2】一般式(III) 〔式中、m,nは0〜3の整数、X,Yはハロゲン原子、トリ
    ハロメチル基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
    オ基、水酸基、メルカプト基、ニトロ基又はアミノ基を
    意味し、X又はYの置換基は同一もしくは異なってもよ
    く、Rはアルキル基を意味する〕で表わされるピロロ
    〔1,2−a〕ピロール−1,7−ジカルボン酸ジエステル誘
    導体を水又は水−有機溶媒の混合溶媒中、塩基の存在下
    反応させることを特徴とする請求項1記載の一般式(I
    I)で表わされるピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カル
    ボン酸誘導体の製造法。
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