JP2847311B2 - セルフロッキング剤及び締め具 - Google Patents

セルフロッキング剤及び締め具

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JP2847311B2 JP1215090A JP1215090A JP2847311B2 JP 2847311 B2 JP2847311 B2 JP 2847311B2 JP 1215090 A JP1215090 A JP 1215090A JP 1215090 A JP1215090 A JP 1215090A JP 2847311 B2 JP2847311 B2 JP 2847311B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、締め具の締め合わせ部に塗布し、締め具を
締め合わせることにより締め合わせ部を固着するセルフ
ロッキング剤及びそのセルフロッキング剤を塗布した締
め具に関する。
〔従来の技術〕 一般に締め具の締め合わせ部を接着し固着する接着剤
として、例えば次の〜が挙げられる。
アクリル酸、メタクリル酸のエステル化物と重合開始
剤を主成分とする嫌気性接着剤。
の嫌気性接着剤をマイクロカプセル化し、触媒、充
填剤、バインダー等を更に配合して締め合わせ部に塗布
し乾燥させたプレコート型接着剤。
マイクロカプセル化したエポキシモノマーに硬化剤、
充填剤、バインダーを配合して締め合わせ部に塗布し乾
燥させたプレコート型接着剤。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の従来技術には次の問題がある。
即ち、 の接着剤は、液状のために、塗布作業上、締め具に接
着剤を定量的に塗布することは困難であり、装置等をラ
インに組み込むのは困難であり、コストもかかる。ま
た、この嫌気性接着剤を硬化させるには金属イオンの存
在が不可欠であるために、例えば、樹脂製ネジの場合は
硬化が不十分になることがあり、また、螺子部からはみ
出た接着剤は容易に硬化しないため、流下や揮発によっ
て他の部位に付着し製品の品質に悪影響を及ぼす。
のプレコート型接着剤は、上記のの問題点を解決す
るために考えられ、作業性については改善されたが、
と同様の硬化系の接着剤組成物を用いているので、塗布
面に金属イオンが存在しない場合には、と同様に製品
の品質が低下する。
のプレコート型接着剤は、作業性、はみ出し部の硬化
性を改善したものの、硬化剤として脂肪族あるいは脂乾
式ポリアミンを使用することによる皮膚刺激性、変異原
性等の毒性が有り、耐熱性、経時安定性が不十分であ
る。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、耐熱
性、保存安定性に優れた締め具用セルフロッキング剤及
びそのセルフロッキング剤を塗布した締め具を得ること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために本発明は、 (a)2個以上のエポキシ基を有するエポキシモノマ
ー、 (b)次の式(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミン (式(イ)において、R1〜R4はそれぞれ独立にCH3、C2H
5、C3H7、CH(CH3、C4H9又はハロゲンを表す。) (式(ロ)において、R5〜R7はそれぞれ独立にCH3、C2H
5、C3H7又はハロゲンを表す。) (c)チオサリチル酸 (d)バインダー を含有する接着剤組成物をマイクロカプセル化した締め
具用セルフロッキング剤及びこのセルフロッキング剤を
締め具の締め合わせ部に塗布して締め具を構成した。
また、他の本発明は、上揮発明(a)〜(d)に加え
て、 (e)リン酸エステル を含有する接着剤組成物をマイクロカプセル化した締め
具用セルフロッキング剤及びこのセルフロッキング剤を
締め具の締め合わせ部に塗布して締め具を構成した。
本発明におけるセルフロッキング剤は接着剤組成物を
マイクロカプセル化したものである。本明細書におい
て、「接着剤組成物マイクロカプセル化する」とは、以
下でも説明するように、「接着剤を組成する物質のすべ
て又はその一部をマイクロカプセル化したもの」を意味
する。
本発明の締め具用セルフロッキング剤に使用する接着
剤組成物は少なくとも以下に述べるエポキシ樹脂、芳香
族ジアミン、チオサリチル酸、バインダーを含有し、あ
るいはこれ等に加えてリン酸エステルを含有し、更に必
要に応じて充填剤、溶剤を含有する。
本発明において使用するエポキシ樹脂は、一分子中に
少なくとも二個以上のエポキシ基を有し、例えば、ビス
フェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、環式脂肪族型エポキ
シ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、臭素化ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらのエポキシ樹
脂は一種類を単独で或いは二種類以上の混合物として用
いることができる。
これらのエポキシ樹脂には、必要に応じて、ブチルグ
リシジルエーテル、一分子中に少なくとも一個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシモノマー等の反応性希釈剤、
キシレン樹脂等の非反応性希釈剤を含有させることがで
きる。
上記式(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミンは上
記のエポキシ樹脂の硬化剤として使用される。
上記式(イ)の芳香族ジアミンとしては、例えば、4,
4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラメチルジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチル
ジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テ
トライソプロピルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ
−3,3′,5,5′−テトラ−n−プロピルジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジエ
チルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメ
チル−5,5′−ジイソプロピルジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジ−n−プロピ
ルイソプロピルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′−ジエチル−5,5′−ジイソプロピルジフェニルメ
タン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラクロロジ
フェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テト
ラブロモジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−
ジクロロ−5,5′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−
ジアミノ−3,3′−ジクロロ−5,5′−ジエチルジフェニ
ルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジクロロ−5,5′
−ジイソプロピルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ
−3,3′−ジブロモ−5,5′−ジメチルジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジブロモ−5,5′−ジエ
チルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジブ
ロモ−5,5′−ジイソプロピルジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノ−3,3′−ジクロロ−5,5′−ジブロモジフェ
ニルメタン、等が挙げられ、これらの芳香族ジアミン
は、一種類を単独で或いは二種類以上の混合物として用
いられる。
また、上記式(ロ)の芳香族ジアミンとしては、例え
ば、2−メチル−4,6−ジエチル−m−フェニレンジア
ミン、2,4,6−トリメチル−m−フェニレンジアミン、
6−メチル−2,4−ジエチル−m−フェニレンジアミ
ン、2,6−ジメチル−4−エチル−m−フェニレンジア
ミン、4,6−ジメチル−2−エチル−m−フェニレンジ
アミン、2,4,6−トリエチル−m−フェニレンジアミ
ン、2,4,6−トリプロピル−m−フェニレンジアミン、
4−プロピル−2,6−ジエチル−m−フェニレンジアミ
ン、2−クロロ−4,6−ジブロモ−m−フェニレンジア
ミン、2,4,6−トリクロロ−m−フェニレンジアミン、
6−クロロ−2,4−ジブロモ−m−フェニレンジアミ
ン、2,6−ジクロロ−4−ブロモ−m−フェニレンジア
ミン、4,6−ジクロロ−2−ブロモ−m−フェニレンジ
アミン、2,4,6−トリブロモ−m−フェニレンジアミン
等が挙げられ、これらの芳香族ジアミンは、一種類を単
独で或いは二種類以上の混合物として用いられる。
上記の式(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミンを
配合することにより変異原性がなく、触媒を用いてゲル
タイムを短縮できるセルフロッキング剤が得られる。
上記の芳香族ジアミンは、使用されるエポキシ樹脂の
エポキシ当量と使用される芳香族ジアミンのアミン当量
との比が0.5〜1.5の割合で配合される。
また、本発明において、チオサリチル酸は上記式
(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミンをエポキシ樹
脂の硬化剤として使用する際に、硬化促進剤として作用
する。このチオサリチル酸はベンゼン核が塩素やアルキ
ル基で置換されていてもよい。この場合、一般に硬化促
進剤としては、サリチル酸、無水安息香酸、三フッ化ホ
ウ素又はそのアルキルアミン錯塩、酢酸コンプレックス
等が挙げられるが、これらの硬化剤は何れも常温硬化が
可能である一方、耐熱性が劣る。しかし、硬化剤として
チオサリチル酸を配合することにより、特に熱時の強
度、保存安定性に優れたセルフロキング剤を得ることが
できた。
このチオサリチル酸は式(イ)及び又は式(ロ)の芳
香族ジアミン100重量部に対し5〜80重量部、好ましく
は10〜30重量部の割合で配合される。この場合、チオサ
リチル酸の配合割合が、5重量部よりも少ないと常温下
での硬化速度が遅くなり、80重量部よりも多いと、芳香
族ジアミンと反応を起こし、硬化性を失うことがある。
リン酸エステルは、硬化する樹脂の金属表面への密着
性を向上して、螺子の固着力を向上させるために使用す
る。また、特に本発明では、ナットにプレコートした場
合にその効果が著しい。このリン酸エステルは、エポキ
シ樹脂に対し、重量比で0.5%〜50%、好ましくは1%
〜4%の割合で配合される。この場合、リン酸エステル
の配合割合が、0.5%よりも少ないと、効果がなくなる
ことがあり、50%よりも多いと、配合物のゲル化を生じ
たり、若しくは保存性を著しく損なうことがある。
バインダーは、セルフロッキング剤の含有成分を均一
に分散させ、締め具の締め合わせ部に容易に付着し保存
させるために使用する。このバインダーの添加量は、上
述したセルフロッキング剤の含有成分を均一に分散さ
せ、締め具の締め合わせ部に容易に付着し保持させる量
であればよく、特に限定されない。例えば、溶剤の重量
に対して3〜20重量%にすることができる。このバイン
ダーは、常温において個体で、非粘着性、親油性、疎水
性を有し、使用される溶剤に対し溶解性を有するもので
あればよい。
バインダーの具体例としては、例えば、ポリビニルブ
チラール、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、ポリビニ
ルアルコール、スチレン、尿素、メラミン、ポリウレタ
ン、ブチルゴムを主鎖に持つ一種又は二種以上の共重合
体等を使用できる。また、これ等のバインダーは、一種
類を単独で或いは二種以上の混合物として使用できる。
充填剤としては、公知の充填剤を適宜選択して使用で
きるが、例えば、アルミナ、タルク、シリカ等の無機フ
ィラー、グラファイト、ポリエチレン粉等の有機フィラ
ーを使用することができ、これらの充填剤は一種を単独
で使用するほか、二種以上の混合物としても使用でき
る。
これ等の充填剤を配合することにより、耐熱性を向上
させ、締め具を締め合わせる際に、締め合わせ部の摩擦
抵抗を軽減できる。
本発明のセルフロッキング剤は、上記の成分のほかに
溶剤を含有するものでもよい。溶剤は、カプセル壁膜を
溶解せず、充填剤を除くセルフロッキング剤の構成物質
に対して溶解性を有するもので、例えば、トルエン、キ
シレン等の芳香族系炭化水素、トリクロロエタン、トリ
クロロエチレン等の塩素系炭化水素等を使用できる。ま
た、これ等の溶剤は、一種類を単独で或いは二種以上の
混合物として使用できる。
なお、本発明で使用するセルフロッキング剤の性質の
改良を目的として他の任意成分、例えば、加水分解防止
剤、安定剤、カップリング剤、紫外線劣化防止剤、着色
剤、香料等の添加物を上記の接着剤組成物に添加するこ
ともできる。また、接着剤組成物の長期間の貯蔵安定性
を保つ目的で重合禁止剤、紫外線防止剤、酸化防止剤等
の添加物を添加することもできる。
本発明のセルフロッキング剤は上記の組成からなる接
着剤組成物を組成する物質のすべて又はその一部をマイ
クロカプセル化したものであり、マイクロカプセルが破
壊されるまで、上記のエポキシ樹脂と芳香族ジアミンと
が反応しない方法にて配合する。例えば、以下の〜
のとおりに配合できる。
芳香族ジアミンを粉末状としてエポキシ樹脂のマイ
クロカプセルと混ぜる。
芳香族ジアミンをエポキシ樹脂のマイクロカプセル
とは別個にマイクロカプセル化して混ぜる。
例えば、特開昭58−189031号公報に記載の二重マイ
クロカプセル化方法にてエポキシ樹脂と芳香族ジアミン
とをマイクロカプセル化する。
また、リン酸エステルとエポキシ樹脂との配合方法
は、例えば、以下の〜によることができる。
リン酸エステルとエポキシ樹脂とを混ぜてマイクロ
カプセル化し、バインダー、溶剤、硬化剤等を一緒に混
ぜる。
エポキシ樹脂のマイクロカプセルに、リン酸エステ
ル、バインダー、溶剤、硬化剤等を一緒に混ぜる。
リン酸エステルをマイクロカプセル化し、エポキシ
樹脂のマイクロカプセル、バインダー、溶剤、硬化剤等
を一緒に混ぜる。
本発明で使用するマイクロカプセルは、例えば、コア
セルベーシヨン、界面重合法、インサイチユ(in sit
u)法等の公知のマイクロカプセル化方法によつて製造
することができる。
また、マイクロカプセルの膜物質の原材料としては、
ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ、ポリアク
リル酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリアクリルア
ミド、ナトリウムカルボキシメチルセルローズ、ポリエ
ーテル、ポリアミド、ポリ尿素、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン、ポリスチレン等を使用できる。
マイクロカプセルの大きさは、被着面に形成された螺
子山の形状又は大きさ等に応じて、締め合わせ時に効果
的に破壊されたものであればよく特に限定されないが、
例えば、約0.005mm〜3mmであり、好ましくは0.01mm〜0.
3mmである。0.005mmより小さいと破壊しにくいことがあ
り、3mmより大きいと破壊後未硬化部分が生じたり取扱
いが不便なことがある。
本発明のセルフロッキング剤を得るには、上記のその
組成成分を例えばミキサーで注意深く撹拌して調製す
る。
また、本発明の締め具は上記のセルフロッキング剤を
締め具の締め合わせ部に塗布して構成されるが、例え
ば、セルフロッキング剤の各組成物質を注意深くミキサ
ーで撹拌調製して得た接着剤組成物を締め合わせ部の全
面或いは一部に刷毛塗り、ディッピング、スプレー等で
塗布した後、常温或いは接着剤組成物の性能が低下しな
い温度条件で風乾する。
本発明のセルフロッキング剤を塗布した締め具は、締
め合わせにより二個以上の部材が相互に固定される、例
えば、ボルト、ナット、パイプジョイント、割りピン、
木螺子等の螺子山を有する部材、その他、部材間を合せ
て固定するに際し、その合わせ部の一方若しくは両方の
一部若しくは全面に付着させたセルフロッキング剤のカ
プセルを破壊し、有効に接着剤の各組成物質を撹拌混合
し得る、電気、機械、建築等の部材である。
このような締め具は、例えば、図に示すように、ボル
ト1とナット2からなり、例えばボルト1の螺子部3の
外周面にセルフロッキング剤4を塗布し、手もしくは機
械等によりボルト1とナット2とを締め合わせることに
より、セルフロッキング剤4のカプセル6が破壊され、
接着剤組成物の各組成分が混合撹拌され、常温或いはそ
れ以下の温度条件下でも硬化反応を起こしボルト1の螺
子部3とナット2の螺子部5とを確実に固定し、一定の
力を加えないと螺合部が緩み若しくは開放しないセルフ
ロッキング性を有する。
尚、必要に応じて、締め合わせ部を締め合わせた後
に、締め合わせ部を加熱すると接着剤組成物の硬化時間
を更に短縮できる。
本発明のセルフロッキング剤を塗布した締め具を使用
することにより、接着剤組成物の硬化時間を短縮し、低
温において硬化して締め合わせ部を固定し、空気乾燥性
を有すると共に、特にセルフロッキング剤が耐熱性及び
保存安定性を有するために最終製品の信頼性が向上し、
接着剤の毒性による作業者の健康上の問題を解消し作業
環境が向上する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
実施例1〜2 第1表及び第2表に示す組成成分を同表に示す配合割
合で混合して実施例1及び実施例2のセルフロッキング
剤を調製した。この実施例1及び実施例2のセルフロッ
キング剤を各々JIS2級M10×P1.5のFeボルトにディッピ
ングにて塗布し、その後、RT×50%RH下に24時間放置
し、実施例1及び実施例2のテストピースを得た。
比較例1〜5 第1表及び第2表に示す組成成分を同表に示す配合割
合で混合して比較例1〜5のセルフロッキング剤を調製
した。この比較例1〜5のセルフロッキング剤を用いて
実施例1と同様にして比較例1〜5のテストピースを各
々得た。第1表及び第2表中の空白欄は使用していない
ことを示す。
尚、本発明の実施例及び比較例において用いたエポキ
シ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、充填剤、溶剤及びバイン
ダーは、下記のとおりである。
(エポキシ樹脂のマイクロカプセル) (第1表及び第2表に示す組成の欄には単にカプセルと
表示する。) エピコート828(油化シェルエポキシ(株)製、商品
名,ビスフェノールA型エポキシ樹脂EEW189)をコアセ
ルベーション法によりマイクロカプセル化した。
(硬化剤) A−1:4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラメチル
ジフェニルメタン A−2:2,4,6−トリメチル−m−フェニレンジアミン a−1:メチルイミノビスプロピルアミン a−2:4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン (硬化促進剤) B−1:チオサリチル酸 b−1:サルチル酸 b−2:BF3(CH3COOH) (充填剤) ミストロンベーパー:日本ミストロン(株)製マグネ
シウムシリケートの微粉末、最大粒径6μ、比重2.75 (溶剤) C−1:トルエンとトリクレンの重量比で4:9の混合物 C−2:トルエン (バインダー): BR−95:三菱レーヨン(株)製、ダイヤナールBRレジ
ンの一品種、Tg80℃,MW320×103 評価試験 実施例1〜2及び比較例1〜5で得たテストピースを
下記のトルク試験に供し、更に、実施例1,2及び比較例
4,5で得たテストピースを下記の保存安定性試験に供し
た。
トルク試験の測定結果を第3表に、保存安定性試験の
測定結果を第4表に示す。
(トルク試験) テストピースにJIS2級ピッチ1.5のFeナットを規定ト
ルクで締め付け、テストピースに塗布したセルフロッキ
ング剤のマイクロカプセルを破壊し、硬化条件がRT×50
%Rh下で24時間放置し、熱時トルク(戻しトルク)を測
定した。熱時トルクは150℃の乾燥オーブン中に1時間
放置後、その温度下で測定した。尚、測定機器は、
(株)東日製作所製トルクレンチを用いた。
(保存安定性試験) テストピースの一部を40℃の乾燥オーブン中に168時
間放置後、テストピースにJIS2級ピッチ1.5のナットを
規定トルクで締め付け、硬化条件がRT×50%Rh下で24時
間放置し、戻しトルクを測定した。尚、測定機器は、
(株)東日製作所製トルクレンチを用いた。
この第3表に示したトルク試験の結果から実施例1及
び実施例2のセルフロッキング剤を塗布しナットを螺合
してセルフロッキング剤で固着したボルトは熱時(150
℃)の温度条件下でも十分な締め付け強度を有し、ナッ
トを確実に固定することから耐熱性に優れことを確認し
た。
この第4表に示した保存安定性試験の結果から、実施
例1及び実施例2のセルフロッキング剤は比較例の接着
剤組成物よりもRTトルク値が著しく高く、ナットを螺合
してセルフロッキング剤で固着したボルトは十分な締め
付け強度を有しナットを確実に固定することにより保存
安定性に優れることを確認した。
実施例3〜6 第5表に示す組成成分を同表に示す配合割合で混合し
て実施例3〜6のセルフロッキング剤を調製した。
この実施例3〜6のセルフロッキング剤を各々JIS2級
M10×P1.5のFeボルトにディッピングにて塗布し、その
後、RT×50%Rh下に24時間放置し、実施例3−1、4−
1、5−1及び6−1のテストピースを得た。また、こ
の実施例3〜6のセルフロッキング剤を各々JIS2級M10
×P1.5のFeナットにディッピングにて塗布し、その後、
RT×50%Rh下に24時間放置し、実施例3−2、4−2、
5−2及び6−2のテストピースを得た。
比較例6、7 第6表に示す組成成分を同表に示す配合割合で混合し
て比較例6、7のセルフロッキング剤を調製した(この
比較例6、7は本発明でもある)。この比較例6、7の
セルフロッキング剤を用いて実施例3〜6と同様にして
比較例6−1、7−1(ボルト)、6−2、7−2(ナ
ット)のテストピースを各々得た。第5表及び第6表中
の空白欄は使用していないことを示す。
尚、本発明の実施例及び比較例において用いたエポキ
シ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、充填剤、溶剤及びバイン
ダーは、下記のとおりである。
(エポキシ樹脂のマイクロカプセル) (第5表及び第6表に示す組成の欄には単にカプセルと
表示する。) D−1:エピコート828(油化シェルエポキシ(株)
製、商品名,ビスフェノールA型エポキシ樹脂、EEW18
9)をコアセルベーション法によりマイクロカプセル化
した。
D−2:EPPN−201(日本化薬(株)製、商品名,フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、EEW190)とトリメチ
ロールプロパンポリグリシジルエーテルを重量比2:8の
割合で混合し、コアセルベーション法によりマイクロカ
プセル化した。
(硬化剤) A−1:実施例1と同じ (硬化促進剤) B−1:実施例1と同じ (添加剤) E−1:JPA514(城北化学(株)製、商品名,リン酸エ
ステル) E−2:カヤマ−PM−1(日本化薬(株)製、商品名,
リン酸エステル) (充填剤) ミストロンベーパー:実施例1と同じ (溶剤) C−1:実施例1と同じ (バインダー): BR−95:実施例1と同じ 評価試験 実施例3〜6及び比較例6〜7で得た各テストピース
を下記のトルク試験に供した トルク試験の測定結果を第7表及び第8表に示す。
(トルク試験) 実施例3−1、4−1、5−1及び6−1の各テスト
ピースについてはJIS2級ピッチP1.5のFeナットを規定ト
ルクで締め付け、また実施例3−2、4−2、5−2及
び6−2の各テストピースについてはJIS2級ピッチP1.5
のFeボルトを規定トルクで締め付け、それぞれテストピ
ースに塗布したセルフロッキング剤のマイクロカプセル
を破壊し、硬化条件がRT×50%Rh下で48時間放置し、熱
時トルク(戻しトルク)を測定した。熱時トルクは150
℃の乾燥オーブン中に1時間放置後、その温度下で測定
した。尚、測定機器は、(株)東日製作所製トルクレン
チを用いた。
この第7表及び第8表に示したトルク試験の結果から
実施例3〜6のセルフロッキング剤は比較例(本発明で
もある)の接着剤組成物よりも特にナットに塗布した場
合に戻しトルク値が著しく高くなることを確認した。な
お、その他の効果は実施例1〜2と同様である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の締め具用セルフロッキ
ング剤は特に耐熱性及び保存安定性に優れ、このセルフ
ロッキング剤を塗布した締め具を使用することにより、
最終製品の信頼性が向上し、接着剤の毒性による作業者
の健康上の問題を解消し作業環境が向上する。また、請
求項3及び4記載の本発明は、上記効果に加えてより大
きな戻しトルクが得られる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明によるセルフロッキング剤を塗布した締め具
の説明に供する説明図である。 尚、図面中、1はボルト、2ナットは、3,5は螺子部、
4はセルフロッキング剤、6はマイクロカプセルであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 裕美 東京都八王子市狭間町1456 株式会社ス リーボンド内 審査官 小林 均 (56)参考文献 特開 平1−108284(JP,A) 特開 昭61−167711(JP,A) 特開 平2−248485(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 163/00 - 163/10 F16B 39/22 B01J 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】締め具の締め合わせ部に塗布するセルフロ
    ッキング剤において、次の(a)〜(d)を含有する接
    着剤組成物をマイクロカプセル化したことを特徴とする
    セルフロッキング剤。 (a)2個以上のエポキシ基を有するエポキシモノマ
    ー、 (b)次の式(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミン (式(イ)において、R1〜R4はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7、CH(CH3、C4H9又はハロゲンを表す。) (式(ロ)において、R5〜R7はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7又はハロゲンを表す。) (c)チオサリチル酸 (d)バインダー
  2. 【請求項2】締め具の締め合わせ部に次の(a)〜
    (d)を含有する接着剤組成物をマイクロカプセル化し
    たセルフロッキング剤を塗布した締め具。 (a)2個以上のエポキシ基を有するエポキシモノマ
    ー、 (b)次の式(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミン (式(イ)において、R1〜R4はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7、CH(CH32C4H9又はハロゲンを表す) (式(ロ)において、R5〜R7はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7又はハロゲンを表す。) (c)チオサリチル酸 (d)バインダー
  3. 【請求項3】締め具の締め合わせ部に塗布するセルフロ
    ッキング剤において、次の(a)〜(e)を含有する接
    着剤組成物をマイクロカプセル化したことを特徴とする
    セルフロッキング剤。 (a)2個以上のエポキシ基を有するエポキシモノマ
    ー、 (b)次の式(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミン (式(イ)において、R1〜R4はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7、CH(CH3、C4H9又はハロゲンを表す。) (式(ロ)において、R5〜R7はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7又はハロゲンを表す。) (c)チオサリチル酸 (d)バインダー (e)リン酸エステル
  4. 【請求項4】締め具の締め合わせ部に次の(a)〜
    (e)を含有する接着剤組成物をマイクロカプセル化し
    たセルフロッキング剤を塗布した締め具。 (a)2個以上のエポキシ基を有するエポキシモノマ
    ー、 (b)次の式(イ)及び又は式(ロ)の芳香族ジアミン (式(イ)において、R1〜R4はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7、CH(CH32C4H9又はハロゲンを表す。) (式(ロ)において、R5〜R7はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C3H7又はハロゲンを表す。) (c)チオサリチル酸 (d)バインダー (e)リン酸エステル
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