JP2847126B2 - コンクリート表面へのゴムアスファルト防水膜層形成方法 - Google Patents

コンクリート表面へのゴムアスファルト防水膜層形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、建築分野の屋根防水、ベランダ防水、室内
防水、地下防水等あるいは土木分野の共同溝の底床防
水、橋の床防水等、コンクリート構造物表面の防水施工
方法に関する。
[従来の技術] 従来のメンブレン(膜体)防水としては、下地コンク
リートの表面にアスファルト系、合成ゴム系又は合成樹
脂系のシート(ルーフィング)を接着剤で張り付ける方
法、あるいは下地コンクリートの表面にアスファルト
系、合成ゴム系又は合成樹脂系の液状物質(塗布防水
材)を塗布して硬化・接着させる方法が広く知られてい
る。
しかしこれらの方法は、打設後の下地コンクリートが
充分に乾燥したものでないとその防水施工ができず、次
のような問題がある。
(1) コンクリート打設後の乾燥に多くの日数を要す
るので、工期短縮が難しい。さらに、雨が降ると乾燥さ
せる時間が必要となり、ますます防水工事が遅れること
になる。
(2) 未乾燥の打設コンクリート下地に防水施工する
と、防水層とコンクリート表面との十分な接着が得られ
ないと共に防水層に水分が封じ込められ、しかも防水膜
(メンブレン)の水蒸気透過性が小さいため防水膜に膨
れ故障が生じる。
(3) 防水工事では、防水シートの張り付け又は塗布
防水材の塗布の前に、プライマー及び接着剤の塗布を行
い、さらに塗布防水材では主剤と硬化剤の混合を行わな
ければならない。すなわち、このように作業工数を多く
必要とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、下
地打設コンクリートの完全乾燥も待たずに、単に防水材
エマルジョンを塗布するだけで、シームレスで膨れの生
じないゴムアスファルト防水膜層をコンクリート表面に
形成することに成功した。
すなわち本発明は、コンクリート打設後、10日以内に
その打設面にゴムアスファルトエマルジョンを塗布する
ことにより、打設コンクリート表面に滲出してくるブリ
ージング水中のカルシウムイオンと、塗布ゴムアスファ
ルトエマルジョン中の有機酸塩系乳化剤とを反応固体化
させると共に、乳化剤の界面電位を低下させてエマルジ
ョンを破壊し、コンクリート表面にゴムアスファルト層
を、その上層に水層を各々分離形成した後、乾燥するこ
とによってコンクリート表面にシームレスな防水膜層を
密着形成することを特徴とするコンクリート表面へのゴ
ムアスファルト防水膜層形成方法である。
上記の本発明において、コンクリート打設後、10日を
過ぎると、周囲環境によりことなるが、その表面は完全
に乾燥してブリージング水もなくなるので好ましくな
い。
ゴムアスファルトエマルジョン中の乳化剤は、有機酸
塩系のものであるが、特に有機酸塩が脂肪酸塩(石け
ん)であることが好ましい。脂肪酸塩である場合は、コ
ンクリート表面に滲出してくるカルシウムイオンと脂肪
酸との結合により、不溶性の脂肪酸カルシウムが容易に
固体化して生成し、エマルジョン状態を破壊する。
なお、本発明におけるコンクリート打設面へのゴムア
スファルトエマルジョンの塗布は、コンクリート打設後
7時間〜1週間以内に行うことが特に好ましい。
また、下地コンクリートは、乾燥した打設コンクリー
ト表層であっても適用でき、その場合は下地乾燥コンク
リート表層を水で湿潤させた後、その層面にゴムアスフ
ァルトエマルジョンを塗布すればよい。
[作用] 上記本発明方法の構成のため、打設コンクリートから
のブリージング水中の、又は散水等により湿潤された乾
燥コンクリートから滲出する水中の、水酸化カルシウム
(Ca(OH)=Ca+++2OH-)のカルシウムイオン(C
a++)が、ゴムアスファルトエマルジョンの有機酸塩系
乳化剤(例えば石けん)と反応して固体化し、界面電位
が低下して、エマルジョン状態が不安定化する。
その結果、ゴムアスファルト層と水層とに分離し、コ
ンクリート表面にゴムアスファルト防水膜層が短時間に
凝固形成され、その後の乾燥によって水分が蒸発除去さ
れて接着性の強固なゴムアスファルト防水膜層が得られ
る。
この作用状態は第1図に模式図として示すとおりであ
り、すなわち、第1図(a)に示すごとく、打設コンク
リート1の表面にゴムアスファルトエマルジョン層2が
塗布される。該工程では打設コンクリート1からカルシ
ウムイオン3がブリージング水に伴って滲出し、ゴムア
スファルトエマルジョン層2中に混入される。
その結果、第1図に示すごとく、ゴムアスファルトエ
マルジョン中の有機酸塩系乳化剤(例えば長鎖脂肪酸ナ
トリウム)と、打設コンクリートからのカルシウムイオ
ン3とが化学結合して、不溶性の有機酸カルシウム塩が
生成し、同時に乳化状態が崩れ、下層にゴムアスファル
ト粒子層2aが、その上層に水層2bが分離形成されてく
る。
そして、水層2bが蒸発乾燥2b′することにより、ゴム
アスファルト粒子同志が結合硬化して強固なゴムアスフ
ァルト防水膜層20がコンクリート1表面に固着形成され
る。
〔実施例〕
次に本発明方法を実施例によって説明する。
普通ポルトランドセメント使用のモルタル(ポルトラ
ンドセメント:砂:水比=1:2:0.65)を用いて打設した
後、その上にゴムアスファルトエマルジョンを3〜5mm
厚に塗布した。これを乾燥して、モルタル表面に2〜3m
m厚のゴムアスファルト防水膜層を形成した。なお、使
用したゴムアスファルトエマルジョンはゴムアスファル
ト:水比≒6:4であり、配合乳化剤は脂肪酸ナトリウム
である。
ゴムアスファルトエマルジョンの塗布時間と施工性、
造膜性及び接着性の関係を試験し、その結果を第1表に
示した。
他に、打設モルタルを充分に乾燥させた(打設後60
日)後、ゴムアスファルトエマルジョンを塗布する前に
散水して湿潤させたモルタル表面への適用例についても
例示した。
なお、表中の各供試体モルタル下地〜は以下のと
おりのものである。
打設5時間後でブリージング水があるもの。
打設24時間後でブリージング水はないが、含水率は高
いもの。
打設後60日経過して十分乾燥させた後、塗布前に散水
を行ったもの。
上記試験の結果、本発明方法によればゴムアスファル
トエマルジョンの塗布後短時間で強固に接着したゴムア
スファルト防水膜層が形成されることが判った。
そして、ゴムアスファルトエマルジョンをブリージン
グ水が引く時点以降に塗布すると均一でシームレスな防
水膜層が形成されることが判った。
さらに、打設後日数が経って乾燥し過ぎた場合には、
防水材塗布前に散水して下地を湿らせてから行っても同
様に良結果が得られることが判る。
また、形成された防水膜層メンブレンは、水蒸気透過
性が大きく、そのため、「膨れ」が生じなくなる。
水蒸気透過性(カップ法により測定)の測定値は下記
第2表に示すとおりである。
なお、上記本発明実施例ではモルタルを用いたが、下
地打設コンクリートを用いた場合も同様の試験結果を得
ている。
実際の防水施工においては、第2図に示すこどく、前
記方法によって形成された防水膜層20の上に、更に補強
材30′を挿入した上塗ゴムアスファルト層30と保護モル
タル又は保護コンクリート10等を積層して防水構造を完
成する。
[発明の効果] 上記のとおり本発明の方法によれば、下地打設コンク
リートの完全乾燥を待たずに、単にゴムアスファルトエ
マルジョンを塗布するだけで、シームレスで膨れの生じ
ないゴムアスファルト防水膜層をコンクリート表面に強
固な接着状態で形成することができる。
また、充分に乾燥した打設コンクリート表層であって
も、その表層を水で湿潤させた後、その上面に本発明に
係るゴムアスファルトエマルジョンを単に塗布すれば、
同様に強固なシームレスで膨れの生じないゴムアスファ
ルト防水膜層を形成することができる。
従来は下地打設コンクリートを完全に乾燥させてから
でないと防水施工ができなかったが、本発明方法によれ
ば、下地打設コンクリートの乾燥を待たずに施工できる
ので、防水施工の工期が大幅に短縮される。
さらに、一液のゴムアスファルトエマルジョンを塗布
するだけでよいので、作業が簡単であり、二液型の場合
のような混合ミスが生じない。
そして、塗布液がエマルジョンタイプなので引火爆
発、中毒、人体汚染などの心配がない安全な防水システ
ムとなる。
よって、防水施工が未熟練工や機械(ロボット)によ
り行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明方法による防水施工工程の作用模式図あ
り、第1図(a)は打設コンクリートの表面にゴムアス
ファルトエマルジョンが塗布されている状態図、第1図
(b)は下層にゴムアスファルト粒子層が、その上層に
水層が分離形成されている状態図、第1図(c)はゴム
アスファルト粒子同志が結合硬化して強固なゴムアスフ
ァルト防水膜層が固着形成されている状態図を示す。 第2図は本発明により形成された防水膜層の上に更に保
護層等を積層した防水施工構造断面図を示す。 図中 1:モルタル層, 2:ゴムアスファルトエマルジョン層, 2a:ゴムアスファルト粒子,2b:水層, 2b′:水蒸気,3:カルシウムイオン, 10:保護モルタル又は保護コンクリート, 20:ゴムアスファルト防水膜層, 30:上塗ゴムアスファルト層, 30′:補強布,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 照夫 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 関原 克章 埼玉県上尾市本町6丁目7番 (72)発明者 三船 裕造 埼玉県春日部市緑町6―15―33 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04D 7/00 E04D 11/00 E04D 11/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート打設後、10日以内にその打設
    面にゴムアスファルトエマルジョンを塗布することによ
    り、打設コンクリート表面に滲出してくるブリージング
    水中のカルシウムイオンと、塗布ゴムアスファルトエマ
    ルジョン中の有機酸塩系乳化剤とを反応固体化させると
    共に、乳化剤の界面電位を低下させてエマルジョンを破
    壊し、コンクリート表面にゴムアスファルト層を、その
    上層に水層の各々分離形成した後、乾燥することによっ
    てコンクリート表面にシームレスな防水膜層を密着形成
    することを特徴とするコンクリート表面へのゴムアスフ
    ァルト防水膜層形成方法。
  2. 【請求項2】コンクリート打設面へのゴムアスファルト
    エマルジョンの塗布を、コンクリート打設後7時間〜1
    週間以内に行うことを特徴とする請求項1に記載のコン
    クリート表面へのゴムアスファルト防水膜層形成方法。
  3. 【請求項3】乾燥した打設コンクリート表層を水で湿潤
    させた後、その層面にゴムアスファルトエマルジョンを
    塗布することにより、湿潤水に伴ってコンクリート表面
    に滲出してくるカルシウムイオンと、塗布ゴムアスファ
    ルトエマルジョン中の有機酸塩系乳化剤とを反応固体化
    させると共に、乳化剤の界面電位を低下させてエマルジ
    ョンを破壊し、コンクリート表面にゴムアスファルト層
    とその上層に水層を分離形成した後、乾燥することによ
    ってコンクリート表面にシームレスな防水膜層を密着形
    成することを特徴とするコンクリート表面へのゴムアス
    ファルト防水膜層形成方法。
  4. 【請求項4】有機酸塩が、脂肪酸塩(石けん)であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコ
    ンクリート表面へのゴムアスファルト防水膜層形成方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかにおいて得ら
    れるコンクリート表面のゴムアスファルト防水膜層の上
    に、上塗りゴムアスファルト層を、さらにその上にモル
    タル又はコンクリート保護層を積層形成することを特徴
    とするコンクリート表面の防水施工方法。
  6. 【請求項6】請求項1ないし4のいずれかにおいて得ら
    れるコンクリート表面のゴムアスファルト防水膜層の上
    に、上塗りゴムアスファルト層を、さらにその上に砂付
    きアスファルトルーフィング保護層を積層形成すること
    を特徴とするコンクリート表面の防水施工方法。
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