JP2847031B2 - 半導体素子の配線製造方法 - Google Patents

半導体素子の配線製造方法

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JP2847031B2 JP6093432A JP9343294A JP2847031B2 JP 2847031 B2 JP2847031 B2 JP 2847031B2 JP 6093432 A JP6093432 A JP 6093432A JP 9343294 A JP9343294 A JP 9343294A JP 2847031 B2 JP2847031 B2 JP 2847031B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高集積半導体素子のワー
ドラインまたはビットラインのような配線を製造する方
法に関するもので、特に配線の電気抵抗を大幅に低減
し、メモリセルにデータを書込みしたり、メモリセルか
らデータを読出しする時、メモリセルにデータ伝達を素
早く行うことのできる半導体素子の配線製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、半導体素子の配線は比抵抗が
低いポリサイドを用いる。ポリサイドを形成するために
配線を形成しようとする領域の基板上部にポリシリコン
薄膜を形成したのち、ポリシリコン薄膜に不純物を注入
する。その後、W-Six 構造を有するタングステンシリサ
イド薄膜を前記ポリシリコン薄膜上部に形成する。
【0003】
【発明が解決する課題】しかしながら、前記ポリシリコ
ン薄膜の厚みは半導体素子の集積度の増加により減少し
なければならない。特に64M DRAM以上の半導体素子では
前記ポリシリコン薄膜の厚みが500Å以下で形成され
なければならない。しかし、前記のポリシリコン薄膜の
厚みが1000Å以下である場合、その比抵抗が急激に
増加される。結局、ポリシリコン薄膜の厚みは減少させ
ることができるが、それによる電気抵抗は減少させるこ
とができない。
【0004】一方、ポリシリコンの電気抵抗を決定する
重要因子は不純物の濃度、薄膜の厚みおよびグレーンサ
イズ(grain size)である。不純物の濃度がほとんど飽和
状態で一定すると仮定した時、ポリシリコン薄膜の厚み
とグレーンサイズにより電気抵抗が決定される。前記ポ
リシリコン薄膜の厚みとグレーンサイズは互いに密接な
関係がある。薄膜の厚みが厚ければ厚いほどグレーンサ
イズは大きくなり、薄膜の厚みが薄ければ薄いほどグレ
ーンサイズも小さくなる。さらに、グレーンサイズが小
さければ相対的にバルク(bulk)内でグレーン領域が占め
る密度が高くなりグレーン領域でキャリア(carrier) の
トラッピング(trapping)現象が深刻化し、ポリシリコン
薄膜の比抵抗が急激に増加する結果をもたらす。
【0005】したがって、本発明は、配線の抵抗を減少
させ、メモリセルにデータを書込みしたり、メモリセル
からデータを読出しする時、メモリセルにデータ伝達を
素早く行うことのできる半導体素子の配線製造方法を提
供することに目的がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の半導体素子の配線製造方法は、半導体
素子のワードラインまたはビットラインが形成される基
板上にLPCVD方法により成膜時にリンがドープされ
アモルファスシリコン(in-situ phosphorusdoped am
orphous silicon) 薄膜3を所定の厚みで蒸着する段階
と、前記シリコン薄膜3を熱処理しグレーンサイズが増
加した第1ポリシリコン薄膜3aを形成する段階と、前
記グレーンサイズが増加した第1ポリシリコン薄膜3a
をエッチバックし厚みが薄い第2ポリシリコン薄膜3b
を形成する段階と、前記第2ポリ シリコン薄膜3b上部
にタングステンシリサイド薄膜4を蒸着したのち、前記
第2ポリシリコン薄膜3bとタングステンシリサイド薄
膜4の界面にタングステンシリサイド薄膜4中のシリコ
ンが析出してシリコン層5が形成されるように熱処理工
程を施す段階と、前記タングステンシリサイド薄膜4お
よび第2ポリシリコン薄膜3bからなされたポリサイド
6をマスク工程によりパターン化する段階とを有するこ
とを特徴とする。
【0007】本発明の他の目的はポリシリコン薄膜とタ
ングステンシリサイド薄膜から成ったポリサイドからポ
リシリコン薄膜を1000Å以下に形成することにあ
る。
【0008】このような目的を達成するための本発明
は、半導体素子のワードラインまたはビットラインが形
成される基板上にLPCVD方法によって成膜時にリン
がドープされるアモルファスシリコン薄膜3をSi 2 H 6
スとPH 3 ガスとを用いて450〜550℃の温度で蒸着
する段階と、前記シリコン薄膜3を600℃の温度で
活性気体雰囲気下で熱処理し、グレーンサイズが増加し
たポリシリコン薄膜3aを形成する段階と、前記ポリシ
リコン薄膜3a上部にタングステンシリサイド薄膜4を
蒸着したのち、前記ポリシリコン薄膜3aとタングステ
ンシリサイド薄膜4の界面にタングステンシリサイド薄
膜4中のシリコンが析出してシリコン層5が形成される
ように800〜1000℃の温度で熱処理工程を施す段
階と、前記タングステンシリサイド薄膜4およびポリシ
リコン薄膜3aから成されたポリサイド6をマスク工程
によってパターン化する段階とを有することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】ポリシリコン薄膜3を一旦、厚く形成すること
によりグレーンサイズを増加させた第1ポリシリコン薄
膜3aを形成し、その後、該第1ポリシリコン薄膜3a
をエッチバックすることにより所定の厚さの第2ポリシ
リコン薄膜3bを形成する。従って、薄い第2ポリシリ
コン薄膜3bを形成するにもかかわらず、グレーンサイ
ズを増加させることができる。
【0010】また、タングステンシリサイド薄膜4を形
成後、これに熱処理工程を加えて、タングステンシリサ
イド薄膜4内部のシリコン成分をポリシリコン薄膜3と
タングステンシリサイド薄膜4の界面部に移動させる。
このため、該界面部にシリコン層5を形成することがで
き、ポリシリコン薄膜とタングステンシリサイド薄膜と
の粘着特性を向上させる。
【0011】さらに、シリコン層5が界面部に形成され
る分、タングステンシリサイド薄膜4内部のシリコン成
分が減少し、配線の全体的な抵抗を減少させる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付の図面を参照
し、詳細に説明することにする。
【0013】図1Aないし図1Eは本発明の第1実施例
により半導体素子の配線を製造する段階を示す断面図で
ある。
【0014】図1Aはシリコン基板1上に熱酸化膜2を
予定された厚みで形成させたのち、Si 2 H 6 ガスまたはSiH
4 ガスとPH 3 ガスとを用いて450〜500℃の温度範
囲でLPCVD方法を用いて成膜時にリンがドープされ
アモルファスシリコン薄膜3を前記の熱酸化膜2上部
に蒸着した状態を示す。
【0015】前記のシリコン薄膜3は予定された厚みよ
り厚い0.4〜0.7μm程度に形成される。
【0016】図1Bは前記の、成膜時にリンがドープさ
れるアモルファスシリコン薄膜3を約800℃以上の温
度、例えば800℃〜1000℃の温度範囲で熱処理す
ることにより、グレーンサイズが増加し、第1ポリシリ
コン薄膜3aが形成された状態を示す。グレーンサイズ
が増加されるため第1ポリシリコン薄膜3aの比抵抗が
減少される。
【0017】図1Cは前記グレーンサイズが増加した第
1ポリシリコン薄膜3aを望む厚みでエッチバックし、
約300〜1000Å程度の第2ポリシリコン薄膜3B
を形成したのち、エッチバック工程の時、発生した不純
物を撤去し、その上部にW-Six 構造を有するタングステ
ンシリサイド薄膜4を蒸着した状態を示す。
【0018】前記の第2ポリシリコン薄膜3bの厚みは
前記の第1ポリシリコン薄膜3aの厚みより減少する
が、前記の第2ポリシリコン薄膜3bのグレーンサイズ
は前記第1ポリシリコン薄膜3aと同一であるため比抵
抗の増加はない。
【0019】理解を促すために、図3に示されたグラフ
を参照してポリシリコン薄膜の厚みの変化による薄膜の
比抵抗変化を説明すれば、次の通りである。
【0020】符号Aは従来のポリシリコン薄膜の厚みの
変化による比抵抗の測定値であり、符号Bは本発明によ
るポリシリコン薄膜を3000Å形成ののち、熱処理を
経てエッチバックしながらその厚みによる比抵抗を測定
した値である。図3に示されているように、本発明によ
るポリシリコン薄膜は1000Å以下でも比抵抗が10
00μΩ-cm 程度で、低いことが分かる。
【0021】図1Dは前記図1Cの構造下で800〜1
000℃の温度で熱処理工程を施して前記のタングステ
ンシリサイド薄膜4の内部に多数存在するシリコン成分
がグレーンサイズの増加した前記第2ポリシリコン薄膜
3bとタングステンシリサイド薄膜4の界面に移動し、
その界面にシリコン層5が形成された状態を示す。
【0022】前記の第2ポリシリコン薄膜3bとタング
ステンシリサイド薄膜4の界面にシリコン層5が形成さ
れることにより、前記第2ポリシリコン薄膜3bとタン
グステンシリサイド薄膜4との粘着特性が向上する。ま
た、タングステンシリサイド薄膜4内部のシリコン成分
界面に移動することにより、タングステンシリサイド
薄膜4内部は全体的にシリコン成分が減少する結果が引
き起こされ、タングステンシリサイド薄膜4の比抵抗が
減少する。
【0023】図1Eは半導体素子のワードラインまたは
ビットラインを形成するためのタングステンシリサイド
薄膜4および第2ポリシリコン薄膜3bから成されたポ
リサイド6をマスク工程によってパターン化した状態を
示す。
【0024】次に、本発明の第2実施例を図2を用いて
説明する。図2Aないし図2Eは第2実施例により半導
体素子の配線を製造する段階を示す説明図である。
【0025】図2Aはシリコン基板1上に熱酸化膜2を
予定された厚みで成長させたのち、その上部にSi 2 H 6
スとPH 3 ガスとを用いて450〜550℃の低温範囲で
LPCVD方法を用いて成膜時にリンがドープされる
モルファスシリコン薄膜3を前記の熱酸化膜2上部に蒸
着した状態を示す。
【0026】図2Bは前記成膜時にリンがドープされる
アモルファスシリコン薄膜3を約600℃の低温でN2
たはArのような不活性気体雰囲気下で長時間、例えば5
〜10時間程度の熱処理工程を施すことにより、グレー
ンサイズが増加したポリシリコン薄膜3aを形成した状
態を示す。グレーンサイズを増加させることにより、ポ
リシリコン薄膜3aの比抵抗を減少させることができ
る。
【0027】図2Cは低温で長時間の熱処理で固状成長
させた前記ポリシリコン薄膜3a形成の時発生した不純
物を除去したのち、その上部に W-Six構造を有するタン
グステンシリサイド薄膜4を形成した状態を示す。
【0028】図2Dは前記図1Cの状態下で800〜1
000℃の温度で熱処理工程を施して前記タングステン
シリサイド薄膜4内部に多数存在するシリコン成分がグ
レーンサイズが増加した前記ポリシリコン薄膜3aとタ
ングステンシリサイド薄膜4の界面に移動してシリコン
層5が形成された状態を示す。
【0029】前記ポリシリコン薄膜3aとタングステン
シリサイド薄膜4の界面にシリコン層5が形成されるこ
とにより、ポリシリコン薄膜3aとタングステンシリサ
イド薄膜4との粘着特性を向上させ、また、タングステ
ンシリサイド薄膜4の内部のシリコン成分が界面から析
出することにより、タングステンシリサイド薄膜4内部
は全体的にシリコン成分が減少する結果となりタングス
テンシリサイド薄膜4の比抵抗が減少する。
【0030】図2Eは半導体素子のワードラインまたは
ビットラインを形成するためにタングステンシリサイド
薄膜4およびポリシリコン薄膜3aから成されたポリサ
イド6をマスク工程によりパターン化した状態を示す。
【0031】
【効果】上記のように本発明によれば、ポリシリコン薄
膜のグレーンサイズを増加させ比抵抗を減少させること
ができる。また、タングステンシリサイド薄膜内部のシ
リコン成分をポリシリコン薄膜とタングステンシリサイ
ド薄膜の界面部に移動するようにし、ポリシリコン薄膜
とタングステンシリサイド薄膜との粘着特性を向上さ
せ、タングステンシリサイド薄膜が浮上がることを防止
することができる。さらにタングステンシリサイド薄膜
内部のシリコン成分もやはり減少するため、配線の全体
的な抵抗を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による、半導体素子の配線
を製造する段階を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例による、半導体素子の配線
を製造する段階を示す断面図である。
【図3】ポリシリコン薄膜の厚みを変化させて比抵抗を
測定したグラフ図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板 2…熱酸化膜 3…成膜時にリンがドープされるアモルファスシリコン
薄膜 3a…第1ポリシリコン薄膜 3b…第2ポ
リシリコン薄膜 4…タングステンシリサイド薄膜 5…シリコン
層 6…ポリサイド(ワードラインまたはビットライン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/20 H01L 21/205 H01L 21/28 - 21/288 H01L 21/3205

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子の製造方法において、 半導体素子のワードラインまたはビットラインが形成さ
    れる基板上にLPCVD方法により成膜時にリンがドー
    プされるアモルファスシリコン薄膜3を所定の厚みで蒸
    着する段階と、 前記シリコン薄膜3を熱処理しグレーンサイズが増加し
    た第1ポリシリコン薄膜3aを形成する段階と、 前記グレーンサイズが増加した第1ポリシリコン薄膜3
    aをエッチバックし厚みが薄い第2ポリシリコン薄膜3
    bを形成する段階と、前記第2ポリシリコン薄膜3b上部にタングステンシリ
    サイド薄膜4を蒸着したのち、前記第2ポリシリコン薄
    膜3bとタングステンシリサイド薄膜4の界面にタング
    ステンシリサイド薄膜4中のシリコンが析出してシリコ
    ン層5が形成されるように熱処理工程を施す段階と、 前記タングステンシリサイド薄膜4および第2ポリシリ
    コン薄膜3bからなされたポリサイド6をマスク工程に
    よりパターン化する段階とを有することを特徴とする半
    導体素子の配線製造方法。
  2. 【請求項2】 第1請求項において、 前記シリコン薄膜3の厚みは0.4〜0.7μmであ
    り、前記エッチバック工程からエッチングされた薄い第
    2ポリシリコン薄膜3bの厚みは300〜1000Åで
    あることを特徴とする半導体素子の配線製造方法。
  3. 【請求項3】 第1請求項において、 前記シリコン薄膜3はSi2H6 ガスまたはSiH4ガスとPH3
    ガスとを用いて450〜550℃の温度範囲でLPCV
    D方法によって蒸着することを特徴とする半導体素子の
    配線製造方法。
  4. 【請求項4】 第1請求項において、 グレーンサイズを増加させるために前記のシリコン薄膜
    3は800〜1000℃の温度範囲で熱処理されること
    を特徴とする半導体素子の配線製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体素子の配線製造方法において、 半導体素子のワードラインまたはビットラインが形成さ
    れる基板上にLPCVD方法によって成膜時にリンがド
    ープされるアモルファスシリコン薄膜3をSi 2 H 6 ガスと
    PH 3 ガスとを用いて450℃〜550℃の温度で蒸着す
    る段階と、 前記シリコン薄膜3を600℃の温度で不活性気体雰囲
    気下で熱処理し、グレーンサイズが増加したポリシリコ
    ン薄膜3aを形成する段階と、前記ポリシリコン薄膜3a上部にタングステンシリサイ
    ド薄膜4を蒸着したのち、前記ポリシリコン薄膜3aと
    タングステンシリサイド薄膜4の界面にタングステンシ
    リサイド薄膜4中のシリコンが析出してシリコン層5が
    形成されるように800℃〜1000℃の温度で熱処理
    工程を施す段階と、 前記タングステンシリサイド薄膜4およびポリシリコン
    薄膜3aから成されたポリサイド6をマスク工程によっ
    てパターン化する段階とを有することを特徴とする半導
    体素子の配線製造方法。
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