JP2846729B2 - カムシャフト自動溶接装置 - Google Patents

カムシャフト自動溶接装置

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JP2846729B2
JP2846729B2 JP2291949A JP29194990A JP2846729B2 JP 2846729 B2 JP2846729 B2 JP 2846729B2 JP 2291949 A JP2291949 A JP 2291949A JP 29194990 A JP29194990 A JP 29194990A JP 2846729 B2 JP2846729 B2 JP 2846729B2
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洋二 深沢
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、発電機、産業機械などに広く用いられる汎
用エンジン動弁機構のカムシャフトを自動溶接する装置
に関する。
従来技術 一般に、この種のカムシャフトは、中空又は中実のシ
ャフトの外周に、吸気系及び排気系の複数のカム、回転
伝達ギア及びスラストワッシャが設けられる。周知のよ
うに、カムシャフトはクランクシャフトからの回転を得
て動弁機構に動力を伝達する。カムはタペットに摺接
し、カムの回転により押圧スプリングの付勢力に抗して
タペット及びプッシュロッドを一体に往復運動させるも
のである。
カムシャフト製造で一般に知られる形態は、シャフト
の外周に複数のカム部を鍛造等で一体に成形し、切削や
研削を行って仕上げ加工した後、シャフト外周面にギア
を圧入又はキー嵌合で組み立てる構造である。また、シ
ャフト外周へのカムの焼き嵌めも可能である。更には、
シャフトの外周面に焼結材によるカムを拡散接合する焼
結構造も知られる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、こうした従前のカムシャフトの製造形
態の場合、仕上げまでに非常に多くの製造工数及び組立
工数を要し、特に溶接工数が高騰してコスト的に効果な
ものにつく。また、特に焼結構造とした場合、熱影響で
シャフトに熱変形が発生するという不都合がある。
本発明の目的は、このような従来の不具合を解消し、
特に溶接工数を自動化で大幅に削減することにより、製
造コストの低減を図ったカムシャフト自動溶接装置を提
供することにある。
課題を解決するための手段 本発明によるカムシャフト自動溶接装置は、シャフト
及びこの外周に圧入嵌合された複数個のカム他からなる
溶接ワークにレーザビームを照射する溶接ヘッドと、シ
ャフトの一方端を挾持して溶接時に溶接ワークを回転さ
せる複数の保持機構部を有し且つ保持機構部を順次溶接
ヘッドに対応した溶接位置まで送って位置決めする回転
可能なターンテーブルと、溶接ワークを保持して保持機
構部に順次装着する供給アームと、溶接終了した溶接ワ
ークを保持機構部から取り出す排出アームとを含み、保
持機構部は溶接ワークを保持した状態でシャフトの軸線
方向に進退動作して、各カムを溶接ヘッドに対応した位
置まで移動させる構成となっている。
作 用 搬送装置から溶接ワークが供給される。供給アームは
溶接ワークを保持してターンテーブル上の保持機構部に
順次装着する。ターンテーブルは回転し、溶接ワークを
保持した保持機構部の1つを溶接ヘッドに対応した位置
へ送り、この位置で一旦回転を停止する。これより、保
持機構部が駆動開始して溶接ワークを回転させる。これ
に同期して溶接ヘッドからレーザビームが照射され、複
数個のカムの1つをシャフトの外周に溶接する。カムの
1つの溶接が終了すると、溶接プログラムに基づいて保
持機構部が動作して軸線方向に前進又は後退し、溶接終
了した始めのカムをずらせて次のカムを溶接ヘッドの対
応位置まで移動させる。
実 施 例 以下、本発明によるカムシャフト自動溶接装置の実施
例を図面に基づいて説明する。
第3図及び第4図は、実施例の自動溶接装置による溶
接ワークとしてのカムシャフトの一例を示している。例
示したカムシャフト10は、例えば携帯用発電機や芝刈り
機のように比較的小型のエンジンに用いられるものであ
る。主部品のシャフト11は溶接可能な金属等の溶解材を
用いて中空又は中実に形成されている。このシャフト11
の外周に図の上から順に回転伝達用の平歯車12、吸気系
及び排気系の2個のカム13、14、そしてスラストワッシ
ャ15を嵌合させて組み立てられる。
カムシャフト10の溶接ワークは次のような前工程を経
由して自動溶接装置20に供給される。前工程の概略は、
圧入組立ユニットでは前述のようにシャフト11の外周に
各部品を圧入しただけの仮組みにより溶接ワークが形成
される。仮組後溶接ワークは搬送装置により自動溶接装
置20に送られる。実施例では、平歯車12、2個の吸排気
系カム13、14及びスラストワッシャー15がシャフト11の
外周面に溶接される。
第1図及び第2図において、自動溶接装置20は搬送装
置の供給コンベア31及び排出コンベア32に接続され、両
コンベア31、32を両側から挾み、この一方側には、溶接
台座となるターンテーブル21がベース28に対して例えば
45゜の角度で傾斜して装着されている。ターンテーブル
21上面には複数のコレットチャック22a〜22d(保持機構
部)が放射状に配置されている。図示にように実施例で
は4つのコレットチャック22a〜22dが放射状で等間隔に
配置され、ターンテーブル21はこのチャック設置数に対
応して等分割された角度で間欠回転が可能である(一般
に、ゼネバ機構などが用いられる)。各コレットチャッ
ク22a〜は、第5図で明らかなように、シャフト11の一
方端部11aを挾持して、溶接ワークを溶接時に低速回転
させるよう溶接プログラムが組まれた機構である。ま
た、各コレットチャック22a〜はシャフト11を挾持した
状態でこの長手軸線方向に前進又は後退による動作が可
能である。
また、供給コンベア31及び排出コンベア32を挾むター
ンテーブル21の対向位置には、溶接プログラムに基づく
制御で作動するロボットアーム機構等の供給アーム23が
配置されている。この供給アーム23は供給コンベア31か
ら送られてきた溶接ワークを保持して取り上げ、コレッ
トチャック22a〜に順次装着して保持させる仕組になっ
ている。さらに、供給アーム23に隣接して同じく自動制
御される取出しアーム25が配置されている。即ち、この
取出しアーム25はコレットチャック22a〜の1つで溶接
終了した溶接ワークをここから取外し、排出コンベア32
に投与するようになっている。供給アーム23及び取出し
アーム25はそれぞれに備わるシリンダ装置24、26により
作動する。
一方、ターンテーブル21の等分割角度による回転で、
コレットチャック22a〜の1つが第5図に示す溶接ヘッ
ド40に対応した位置に、つまりレーザビーム照射の焦点
上に位置決めされるようになっている。コレットチャッ
ク22a〜に保持された溶接ワークのシャフト11の長手軸
線は溶接ヘッド40のビーム照射線に対して例えば45゜の
角度で傾斜させている。従って、溶接ワークの平歯車1
2、2個のカム13、14、そしてスラストワッシャー15に
対して、これらの全周を45゜のビーム照射角度で溶接す
るものである。
次に、以上の構成による実施例の自動溶接装置の動作
態様及び作用を説明する。
圧入組立ユニットでは、各部品の圧入によりカムシャ
フト10の溶接ワークが形成される。シャフト11の各部品
に対する圧入代は例えば0〜15μである。ここで形成さ
れた溶接ワークは搬送装置の供給コンベア31により自動
溶接装置20に向けて搬送される。
自動溶接装置20においては、供給コンベア31で流れて
きた溶接ワークを供給アーム23が取り上げ、その溶接ワ
ークをターンテーブル21上の複数のコレットチャック22
a〜22dに順次保持させる。この際、ターンテーブル21の
回転により溶接位置に達したことをセンサで検出して確
認し、その検出信号を受けて溶接ヘッド40からレーザビ
ームが照射され、溶接ワークの平歯車12、2個のカム1
3、14及びスラストワッシャー15をシャフト11の外周面
に溶接する。この時、例えば、一方のカム14の溶接が終
了すると、プログラム制御でコレットチャック22a〜の
挾持軸がターンテーブル21から突出する前進方向に伸び
動作する。これより、仮想線で示す溶接位置に他方のカ
ム14が到達した段階で、この各カム14のシャフト11への
溶接が行われる。例えば、コレットチャック22aにて溶
接ワークの溶接を終えると、ターンテーブル21が再度所
定の角度で回転し、後続のコレットチャック22bに保持
された溶接ワークが溶接ヘッドの直下でレーザビーム焦
点上に位置決めされる。
なお、実施例では、平歯車12、カム13、14及びスラス
トワッシャー15の片側のみを溶着(溶着部を符号Wで示
す)した形態が示されている。機械的な結合強度の事情
により、カムの両側の交差部を徒もに溶接することがあ
るが、多くの場合、カムの片側の交差部のみのレーザ溶
接で十分な結合強度が得られる。
自動溶接装置20にて、平歯車12、二つのカム13、14及
びスラストワッシャー15の溶接が終了したカムシャフト
10は、これ自体完成品として、もしくは半製品として排
出コンベア32から次の工程へ送られる。
以上の各装置及び機構の作動は、例えばマイクロコン
ピュータによる中央制御装置(CPU)による電子制御に
基づいた加工プログラムで作動するようになっている。
発明の効果 以上説明したように、本発明によるカムシャフト自動
溶接装置は、シャフトに対する複数のカムの溶接が一貫
して自動組立ラインで行われるので、従来のこの種のカ
ムシャフトに係る特に溶接コストを大幅に削減でき、製
造コストの低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は、本発明によるカムシャフト自動溶接
装置の実施例を示し、第1図及び第2図は装置の平面図
及び側面図であり、第3図及び第4図は溶接ワークのカ
ムシャフトの斜視図及び正面図を示し、第5図はコレッ
トチャックに保持されたカムシャフトの溶接ヘッドによ
る溶接形態の側面図を示す。 10……カムシャフト、11……シャフト、12……平歯車、
13、14……カム、15……スラストワッシャー、20……自
動溶接装置、21……ターンテーブル、22a〜22d……コレ
ットチャック、23……供給アーム、25……取出しアー
ム、40……溶接ヘッド。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャフト及びこの外周に圧入嵌合された複
    数個のカムからなる溶接ワークにレーザビームを照射す
    る溶接ヘッドと、シャフトの一方端を挾持して溶接時に
    溶接ワークを回転させる複数の保持機構部を有し且つ保
    持機構部を順次溶接ヘッドに対応した溶接位置まで送っ
    て位置決めする回転可能なターンテーブルと、溶接ワー
    クを保持して保持機構部に順次装着する供給アームと、
    溶接終了した溶接ワークを保持機構部から取り出す排出
    アームとを含み、保持機構部は溶接ワークを保持した状
    態でシャフトの軸線方向に進退動作して、各カム、他を
    溶接ヘッドに対応した位置まで移動させる構成としたこ
    とを特徴とするシャフト自動溶接装置。
JP2291949A 1990-10-31 1990-10-31 カムシャフト自動溶接装置 Expired - Lifetime JP2846729B2 (ja)

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JPH04167988A JPH04167988A (ja) 1992-06-16
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180031371A (ko) * 2016-09-20 2018-03-28 한국기계연구원 캠샤프트

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180031371A (ko) * 2016-09-20 2018-03-28 한국기계연구원 캠샤프트

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