JP2845982B2 - フッ素置換されたポルフィリン化合物 - Google Patents

フッ素置換されたポルフィリン化合物

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  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フッ素置換されたポルフィリン化合物およ
びそれらを触媒に用いた有機化合物の酸化方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
本発明のフッ素置換されたポルフィリン化合物は従来
知られていない新規物質である。なおここにおいてフッ
素置換されたポルフィリン化合物とは、一般式(I)に
おいてZが2H+であるポルフィリン配位子と、それ以外
のものであるポルフィリン錯体の総称を指す。
ポルフィリン化合物はヘムをはじめとする生体関連化
学の分野のみならず、酸化触媒としても注目されてい
る。しかしながら過酸化水素、次亜塩素酸塩、またはヨ
ードシルベンゼンといった酸化剤の存在下、通常のポル
フィリン化合物は破壊されやすいという性質がある。
酸化剤への耐性を増す方法として、ポルフィリン化合
物中の炭素と結合した水素原子を電子吸引基であるハロ
ゲン原子で置換することが知られている。たとえば、下
式の化合物において A=H、B=F、C=F、Z=Fe3+Cl- (J.C.S.,Chem.Commun.,1981,778) A=H、B=Cl、C=H、Z=Mn3+Cl- (J.C.S.,Chem.Commun.,1985,888)、および A=Br、B=Cl、C=H、Z=Fe3+Cl- (Inorg.Chem.,26,1338(1987))が知られている。
しかしながら、いずれの物質も酸化剤によって破壊さ
れやすく且つ水素と結合した二重結合性炭素が残存して
おり、それらの安定性は不充分である。従ってこれらの
ポルフィリン化合物の工業的使用のうち、酸化触媒とし
ての使用は非実用的であると考えられる。
ポルフィリン化合物中の水素原子のすべてを、ハロゲ
ン原子の中で電気的に最も陰性なフッ素原子で置き換え
れば、従来にない安定なポルフィリン化合物の提供が可
能と考えられるものの、ポルフィリン化合物の2、3、
7、8、12、13、17、18位に直接フッ素を導入する方法
は従来知られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、ポルフィリン環の2、3、7、8、
12、13、17、18位に直接フッ素を導入する方法を開発
し、多方面にわたる使用が期待されるフッ素置換された
ポルフィリン化合物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、フッ素置換により炭素−水素結合を有
しないポルフィリン化合物を合成し、その化合物が酸化
触媒として有効であることを見出し、本発明を完成し
た。
すなわち本発明は、 (但し、式中R1〜R8はそれぞれ水素原子またはフッ素原
子を表わし、少なくとも1つはフッ素原子であり、Z
は、I A〜VI A、I B〜VII BおよびVIII族の中から選ば
れた一種類の元素のn価の陽イオン(Mn+但しnは1〜
5の整数)、酸素(O)及び、F-、Cl-、Br-、I-、O-、 OH-、CH3O-、C2H5O-、n−C3H7O-、 i−C3H7O-、t−C4H9O-、C6H5O-、AcO-、 CN-、SCN-、ClO4 -の中から選ばれた一種類の陰イオン
(X-)とから成立ち、2M+、 H+M+、M2+、M3+X-、M4+X- 2、 0=M4+および0=M5+X-のうちのいずれかの形態をとる
ものを表わす)で示されるフッ素置換されたポルフィリ
ン化合物であり、更には フッ素置換されたポルフィリン化合物の存在下に行わ
れる有機化合物の過酸化物による酸化方法である。
また、本発明は、含窒素芳香族化合物の存在下に、一
般式(II) (但し、式中Zは、I A〜VI A、I B〜VII BおよびVIII
族の中から選ばれた一種類の元素のn価の陽イオン(M
n+但しnは1〜5の整数)、酸素(O)及び、F-、C
l-、Br-、I-、O-、OH-、CH3O-、C2H5O-、n−C3H7O-
i−C3H7O-、t−C4H9O-、C6H5O-、AcO-、CN-、SCN-、C
lO4 -の中から選ばれた一種類の陰イオン(X-)とから成
立ち、2M+、H+M+、M2+、M3+X-、M4+X- 2、0=M4+および
0=M5+X-のうちのいずれかの形態をとるものを表わ
す)で示されるポルフィリン化合物と三フッ化コバルと
を反応させることを特徴とする一般式(I)(但し、式
中R1〜R8はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を表わ
し、少なくとも1つはフッ素原子であり、Zは、I A〜V
I A、I B〜VII BおよびVIII族の中から選ばれた一種類
の元素のn価の陽イオン(Mn+但しnは1〜5の整
数)、酸素(O)及び、F-、Cl-、Br-、I-、O-、OH-、C
H3O-、C2H5O-、n−C3H7O-、i−C3H7O-、t−C4H9O-
C6H5O-、AcO-、CN-、SCN-、ClO4 -の中から選ばれた一種
類の陰イオン(X-)とから成立ち、2M+、H+M+、M2+、M
3+X-、M4+X- 2、0=M4+および0=M5+X-のうちのいずれ
かの形態をとるものを表わす)で示されるフッ素置換さ
れたポルフィリン化合物の製造方法である。
本発明のフッ素置換されたポルフィリン化合物とは、
テトラフェニルポルフィリン化合物において一部または
すべての炭素−水素結合を炭素−フッ素結合で置き換え
た化合物を意味する。
例えば、亜鉛を中心金属とするフッ素置換されたポル
フィリン錯体は、次の様に調製される。アルドリッチ社
製5,10,15,20−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
−21H,23H−ポルフィリンをハロゲン化炭化水素に溶解
して当量〜100当量の無水酢酸亜鉛のメタノール溶液と
混合し、20〜150℃にて加熱撹拌することにより、5,10,
15,20−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフ
ィリナト亜鉛が得られる。この化合物を窒素又はアルゴ
ンのような不活性気体中、0.1〜200当量の三フッ化コバ
ルトと、溶媒であるハロゲン化炭化水素および含窒素芳
香族化合物を混合し、20〜200℃にて加熱撹拌する。ハ
ロゲン化炭化水素としては、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロ
ロベンゼンなどが挙げられる。含窒素芳香族化合物とし
ては、ピリジン、2,4−ジメチルピリジン、コリジン、
キノリンなどが挙げられる。
内容物を水洗、濃縮後シリカゲルカラムを用いて精製
すれば目的とするポルフィリン化合物が得られる。三フ
ッ化コバルの使用量が多い場合には2,3,7,8,12,13,17,1
8−オクタフルオロ−5,10,15,20−テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ポルフィリナト亜鉛(以下〔Zn(OP
P)〕と略す)が得られる。この化合物は、270MHz、1HN
MRスペクトルから水素原子を有しないこと、質量分析か
ら1118m/eに親ピークを有すること、紫外線−可視吸光
測定から441nmにソレート(Soret)吸収を示すことか
ら、目的とするポリフィリン錯体であると同定される。
また、元素分析値は、 C44.65;H0.00;N4.80 (理論値C44F28N4Zn=1181.84 C44.72;H0.00;N4.74) である。
中心金属が他のものは、従来知られている他のポルフ
ィリン錯体の場合と同様にしてこの亜鉛がポルフィリン
錯体から酸処理により亜鉛を取り去った後、1〜20当量
の所望の金属塩と共に、ピリジンなどの塩基の存在下ま
たは非存在下に、両者を溶解する溶媒、例えばテトラヒ
ドロフランまたはジメチルホルムアミド中、30〜200℃
で、0.5〜50時間加熱水洗、濃縮し、シリカゲルカラム
を用いて精製することにより容易に得られる。
本発明のポリフィリン化合物を酸化反応に用いる場
合、その中心金属がTi、V、Mn、Fe、Co、Cu、Zr、Nb、
Mo、Pd、Ru、およびWの錯体が好ましく用いられる。酸
化剤としては、過酸化水素、過酸(過酢酸など)、アル
キル過酸化物(t−ブチルヒドロペルオキシドなど)。
アルキリデン過酸化物(メチルイソブチルケトンペルオ
キシドなど)、次亜塩素酸塩(次亜塩素酸ナトリウムな
ど)、ヨードシルベンゼン、および分子状酸素が用いら
れるが、反応性、経済性の点から過酸化水素が好ましく
用いられる。酸化反応は、無溶媒中でも行なえるが、溶
媒を用いても良い。溶媒としてはハロゲン化炭化水素
(塩化メチレンなど)、水、アルコール類(メタノール
など)、ケトン(アセトンなど)、およびニトリル(ア
セトニトリルなど)等が使用できる。これらを単独で使
用することも2種以上を混合して使用することもでき
る。
反応温度は−78〜150℃、好ましくは10〜80℃であ
る。反応圧力は、常圧が好ましく用いられるが、減圧ま
たは加圧であってもよい。
〔実施例〕
実施例1 2,3,7,8,12,13,17,18−オクタフルオロ−5,10,15,20−
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナト
亜鉛(〔Zn(OPP)〕と略記する)の調製 アルドリッチ社製5,10,15,20−テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)−21H,23H−ポルフィリン10mmolをク
ロロホルム200mlに溶解した。そこへ無水酢酸亜鉛100mm
olのメタノール溶液200mlを加え、2時間還流撹拌し
た。得られた溶液を水洗した後濃縮し、シリカゲルカラ
ムを用いた精製により5,10,15,20−テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ポルフィリナト亜鉛を8mmol得た。
5,10,15,20−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポ
ルフィリナト亜鉛(5mmol)を無水三フッ化コバルト(5
00mmol)と共に塩化メチレン(100ml)とピリジン(100
ml)との混合溶媒に溶解し、アルゴン雰囲気下、還流撹
拌した。UVにより反応の終了を確認後得られた溶液を水
洗した後濃縮し、シリカゲルカラムを用いた精製によ
り、〔Zn(OPP)〕を3.5mmol得た。
実施例2 2,3,7,8,12,13,17,18−オクタフルオロ−5,10,15,20−
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)−21H,23H−ポ
ルフィリン(〔2H(OPP)〕と略記する)の調製 〔Zn(OPP)〕(5mmol)の塩化メチレン(100ml)溶
液にトリフルオロ酢酸(10mmol)を加えた。5時間撹拌
後、内容物を氷水に注いだ。有機層を水洗し、続いて炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗った。溶液を濃縮し、アル
ミナのカラムを用いた精製により〔2h(OPP)〕を4.4mm
ol得た。
実施例3 2,3,7,8,12,13,17,18−オクタフルオロ−5,10,15,20−
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナト
鉄(III)塩化物(〔Fe(OPP)Cl〕と略記する)の調製 〔2H(OPP)〕(1mmol)を塩化鉄(III)(10mmol)
と共にジメチルホルムアミド(50ml)に溶解し、5時間
還流撹拌した。得られた溶液を水洗した後濃縮し、シリ
カゲルカラムを用いた精製により〔Fe(OPP)Cl〕を0.7
mmol得た。
実施例4 ベンゼンの酸化 〔Fe(OPP)Cl〕(1×10-4mol/)の塩化メチレン溶
液(0.1ml)とベンゼン (3ml)とからなる混合溶媒中に35%過酸化水素水溶
液(0.1ml)を滴下した後、空気中25℃にて2時間撹拌
して反応させた。反応成績を表2に示す。
また、反応後において触媒が分解していないことを、
紫外−可視スペクトルのピーク強度を調べることにより
確認した。
実施例5 ベンゼンの酸化 実施例4において触媒量を1/100にした以外は同様に
反応を行った。反応成績を表2に示す。
比較例1 実施例4において触媒として5,10,15,20−テトラフェ
ニルポルフィリナト鉄(III)塩化物(アルドリッチ
社)を用いたほかは同様の操作を行なった。フェノール
の生成は全く認められなかった。また、反応後において
触媒が完全に分解していることを、紫外−可視スペクト
ルのピーク強度を調べることにより確認した。
比較例2 実施例4において触媒として5,10,15,20−テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ポリフイリナト鉄(III)
塩化物(アルドリッチ社)を用いたほかは同様の操作を
行なった。フェノールの生成は全く認められなかった。
また、反応後において触媒の60%が分解していること
を、紫外−可視スペクトルのピーク強度を調べることに
より確認した。
比較例3 実施例4において触媒として2,3,7,8,12,13,17,18−
オクタブロモ−5,10,15,20−テトラキス(2,6−ジクロ
ロフェニル)ポルフィリナト鉄(III)塩化物(Inorg.C
hem.,26,1338(1987)に従って調製した)を用いたほか
は同様の操作を行なった。また反応後において触媒の30
%が分解していることを紫外−可視スペクトルのピーク
強度を調べることにより確認した。
実施例6 フェノールの酸化 実施例4においてベンゼンのかわりにフェノールを用
い、メタノール(0.1ml)を添加したほかは同様の操作
を行なった。また、反応後において触媒が分解していな
いことを、紫外−可視スペクトルのピーク強度を調べる
ことにより確認した。反応成績を表2に示す。
実施例7 シクロオクテンの酸化 シクロオクテン(1mol/)、〔Fe(OPP)Cl〕(1×
10-3mol/)、塩化メチレン(0.2ml)およびメタノー
ル(0.2ml)とからなる混合物の中に、室温にて35%過
酸化水素水溶液(0.625mol/)を5回にわたって徐々
に滴下撹拌した。シクロオクテンの収量は0.58mol/で
あり、加えた過酸化水素に対して収率93%であった。ま
た、反応後において触媒が分解していないことを、紫外
−可視スペクトルのピーク強度を調べることにより確認
した。
実施例8 実施例7においてシクロオクテンのかわりにシクロヘ
キサンを用いたほかは同様の操作を行なった。実施例7
と同様の成績でシクロヘキサノールが生成していた。ま
た、反応後において触媒が分解していないことを、紫外
−可視スペクトルのピーク強度を調べることにより確認
した。
〔発明の効果〕 本発明のフッ素置換されたポルフィリン化合物は、医
薬、農薬などの生体関連の分野や電子材料などの多方面
にわたって有用な素材であると考えられる。
また本発明のポルフィリン化合物は、過酸化水素が共
存する系において従来知られている他のポルフィリン化
合物に比べてはるかに安定である。
本発明のポルフィリン化合物は、実施例4および比較
例に示されるように、従来知られている他のポルフィリ
ン化合物では全く成し得なかった、ベンゼンからフェノ
ールを得る反応においてさえ良好な触媒作用を示す。従
って、本発明のポルフィリン化合物は、有機物の過酸化
物による酸化反応に極めて好適な触媒である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 487/22 B01J 31/22 Z C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (但し、式中R1〜R8はそれぞれ水素原子またはフッ素原
    子を表わし、少なくとも1つはフッ素原子であり、Z
    は、I A〜VI A、I B〜VII BおよびVIII族の中から選ば
    れた一種類の元素のn価の陽イオン(Mn+但しnは1〜
    5の整数)、酸素(O)及び、F-、Cl-、Br-、I-、O-
    OH-、CH3O-、C2H5O-、n−C3H7O-、i−C3H7O-、t−C4
    H9O-、C6H5O-、AcO-、CN-、SCN-、ClO4 -の中から選ばれ
    た一種類の陰イオン(X-)とから成立ち、2M+、H+M+、M
    2+、M3+X-、M4+X- 2、0=M4+および0=M5+X-のうちの
    いずれかの形態をとるものを表わす)で示されるフッ素
    置換されたポルフィリン化合物。
  2. 【請求項2】R1〜R8がすべてフッ素原子である請求項1
    に記載のフッ素置換されたポルフィリン化合物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の過フッ素置換されたポルフ
    ィリン化合物の存在下に行われる有機化合物の過酸化物
    による酸化方法。
  4. 【請求項4】有機化合物が芳香族化合物である請求項3
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】芳香族化合物が、ベンゼン、トルエン、キ
    シレン、シメン、フェノール、クレゾール、アニソー
    ル、アセトアニリド、ナフタレンのいずれかである請求
    項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】有機化合物がオレフィンである請求項3に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】オレフィンが、プロピレン、1−ブテン、
    2−ブテン、ブタジエン、イソプレン、シクロペンテ
    ン、シクロヘキセン、シクロオクテン、1,4−シクロオ
    クタジエン、スチレン、α−メチルスチレン、スチルベ
    ン、塩化アリル、臭化アリル、アリルアルコール、オレ
    イン酸とそのエステル、または大豆油のいずれかである
    請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】有機化合物がパラフィンである請求項3に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】パラフィンが、ブタン、イソブタン、ヘキ
    サン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ま
    たはメチルシクロヘキサンのいずれかである請求項8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】含窒素芳香族化合物の存在下に、一般式
    (II) (但し、式中Zは、I A〜VI A、I B〜VII BおよびVIII
    族の中から選ばれた一種類の元素のn価の陽イオン(M
    n+但しnは1〜5の整数)、酸素(O)及び、F-、C
    l-、Br-、I-、O-、OH-、CH3O-、C2H5O-、n−C3H7O-
    i−C3H7O-、t−C4H9O-、C6H5O-、AcO-、CN-、SCN-、C
    lO4 -の中から選ばれた一種類の陰イオン(X-)とから成
    立ち、2M+、H+M+、M2+、M3+X-、M4+X- 2、0=M4+および
    0=M5+X-のうちのいずれかの形態をとるものを表わ
    す)で示されるポルフィリン化合物と三フッ化コバルト
    とを反応させることを特徴とする一般式(I)(但し、
    式中R1〜R8はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を表わ
    し、少なくとも1つはフッ素原子であり、Zは、I A〜V
    I A、I B〜VII BおよびVIII族の中から選ばれた一種類
    の元素のn価の陽イオン(Mn+但しnは1〜5の整
    数)、酸素(O)及び、F-、Cl-、Br-、I-、O-、OH-、C
    H3O-、C2H5O-、n−C3H7O-、i−C3H7O-、t−C4H9O-
    C6H5O-、AcO-、CN-、SCN-、ClO4 -の中から選ばれた一種
    類の陰イオン(X-)とから成立ち、2M+、H+M+、M2+、M
    3+X-、M4+X- 2、0=M4+および0=M5+X-のうちのいずれ
    かの形態をとるものを表わす)で示されるフッ素置換さ
    れたポルフィリン化合物の製造方法。
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