JP2845114B2 - 残響付与装置 - Google Patents

残響付与装置

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JP2845114B2
JP2845114B2 JP5352247A JP35224793A JP2845114B2 JP 2845114 B2 JP2845114 B2 JP 2845114B2 JP 5352247 A JP5352247 A JP 5352247A JP 35224793 A JP35224793 A JP 35224793A JP 2845114 B2 JP2845114 B2 JP 2845114B2
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K15/00Acoustics not otherwise provided for
    • G10K15/08Arrangements for producing a reverberation or echo sound

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、残響時間の長い音場
空間をシミュレートするのに好適な残響付与装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】オーディオ信号に残響音を付与する方法
として、いわゆる反射音合成方式の残響音付与方法があ
る。この反射音合成方式の残響音付与方法は、コンサー
トホール等の音場空間においてインパルス音を発生した
際に採取される反射音のサンプルデータ列を予めROM
(リードオンリメモリ)などのメモリに記憶させてお
き、オーディオ信号のサンプルデータ列に対しこのRO
Mに記憶されたサンプルデータ列を畳み込むことにより
残響の付与されたオーディオ信号を得るものである。こ
の種の方法によれば、各種音場空間における反射音のサ
ンプルデータ列を予め得ておくことにより、それらの各
空間に対応した多様な残響音をオーディオ信号に付与す
ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、教会などの
音場空間はインパルス音を発生した場合に比較的長時間
に亙って残響音が聴取される。このように長時間に及ぶ
残響音を上記反射音合成方式の残響音付与方法により得
ようとすると、長時間に亙ったオーディオ信号のサンプ
ルデータ列に対し、長時間に亙った反射音のサンプルデ
ータ列を畳み込む必要がある。そして、そのためにはタ
ップ数の大きな畳み込み演算用DSP(デジタル信号処
理回路)、すなわち、サンプリング周期毎に多くの回数
の積和演算を実行することができるDSPが必要とな
る。しかし、そのようなタップ数の大きな畳み込み演算
用DSPを得るためには、DSP内に多数の乗算器を設
けるか、あるいは一定のサンプリング周期内に多くの回
数の積和演算処理を時分割で実行し得るようにDSPを
高速化する必要がある。このような理由により、従来、
長時間に亙る残響音をオーディオ信号に付与することは
非常に困難であった。
【0004】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、ハードウェアの大規模化、高速化といった厳し
い要求が課せられることなく容易に実現することがで
き、長時間に亙る残響音をオーディオ信号に付与するこ
とができる残響付与装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
サンプルデータ記憶手段(91)、係数記憶手段(8
2)、長期残響用記憶手段(81)、レベル検出手段
(41)、データ入力制御手段(10)、係数入出力制
御手段(42)、畳み込み処理手段(92)からなり、
サンプリング周期毎にサンプルデータが入力される残響
付与装置であって、サンプルデータ記憶手段(91)
は、サンプルデータ列を記憶し、係数記憶手段(82)
は、係数が先頭から順に並んだ係数列を記憶し、長期残
響用記憶手段(81)は、係数が先頭から順に並び、係
数記憶手段(82)が記憶する係数列よりも長い係数列
を記憶し、レベル検出手段(41)は、入力されるサン
プルデータの振幅レベルが所定値以下の場合にデータ入
力制御手段(10)、係数入出力制御手段(42)に無
音検出信号を出力し、データ入力制御手段(10)は、
無音検出信号が入力されたサンプリング周期には、入力
されるサンプルデータを取り込まずサンプルデータ記憶
手段(91)のサンプルデータ列をそのまま保持すると
ともに、無音検出信号が入力されないサンプリング周期
には、入力されるサンプルデータによりサンプルデータ
記憶手段(91)のサンプルデータ列を更新し、係数入
出力制御手段(42)は、無音検出信号が入力されたサ
ンプリング周期には、係数記憶手段(82)の係数列
を、長期残響用記憶手段(81)の係数列に基づいて、
後方側に1つ更新するとともに、無音検出信号が入力さ
れないサンプリング周期には、係数記憶手段(82)の
更新された係数を、長期残響用記憶手段(81)の係数
に基づいて、1つずつ初期状態に戻し、畳み込み処理手
段(92)は、サンプルデータ記憶手段(91)のサン
プルデータ列と係数記憶手段(82)の係数列を畳み込
み出力する残響付与装置を要旨とする。また、請求項2
に係る発明は、サンプルデータ記憶手段(106b)、
係数記憶手段(106a)、長期残響用記憶手段(10
1,103)、レベル検出手段(105)、データ入力
制御手段(102,106)、係数入出力制御手段(1
02,104,106)、畳み込み処理手段(106)
からなり、サンプリング周期毎にサンプルデータが入力
される残響付与装置であって、サンプルデータ記憶手段
(106b)は、サンプルデータ列を記憶すると共に、
前半部、後半部に分けられ、係数記憶手段(106a)
は、係数が先頭から順に並んだ係数列を記憶するととも
に、前半部、後半部に分けられ、長期残響用記憶手段
(101,103)は、係数が先頭から順に並び、係数
記憶手段(106a)が記憶する係数列よりも長い係数
列を記憶し、レベル検出手段(105)は、入力される
サンプルデータの振幅レベルが所定値以下の場合にデー
タ入力制御手段(102,106)、係数入出力制御手
段(102,104,106)に無音検出信号を出力
し、データ入力制御手段(102,106)は、無音検
出信号が入力されたサンプリング周期には、入力される
サンプルデータによりサンプルデータ記憶手段(106
b)の前半部のサンプルデータ列を更新するとともに、
無音検出信号が入力されないサンプリング周期には、入
力されるサンプルデータによりサンプルデータ記憶手段
(106b)全体のサンプルデータ列を更新し、係数入
出力制御手段(102,104,106)は、無音検出
信号が入力されたサンプリング周期には、係数記憶手段
(106a)の後半部の係数列を、長期残響用記憶手段
(101,103)の係数列に基づいて、後方側に1つ
更新するとともに、無音検出信号が入力されないサンプ
リング周期には、係数記憶手段(106a)の後半部の
更新された係数を、長期残響用記憶手段(101,10
3)の係数に基づいて、1つずつ初期状態に戻し、畳み
込み処理手段(106)は、サンプルデータ記憶手段
(106b)全体のサンプルデータ列と係数記憶手段
(106a)全体の係数列を畳み込み出力する残響付与
装置を要旨とする。
【0006】
【作用】上記請求項1に係る発明によれば、入力サンプ
ルデータの振幅レベルが所定値以下になった場合、既に
入力されたサンプルデータ列が固定され、サンプリング
周期毎に畳み込み用の係数列が反射音列における後方の
ものに順次移行されると共にかかる係数列が上記固定の
サンプルデータ列に畳み込まれる。このため、入力サン
プルデータの振幅レベルが非常に小さくなった場合にお
いても長時間に亙る残響を付与することができる。ま
た、請求項2に係る発明によれば、サンプルデータ列の
前半部および係数列の前半部に着目すると、順次シフト
されるサンプルデータに対し固定の係数列を畳み込む通
常の残響付与に対応した畳み込み演算が行われ、サンプ
ルデータ列の後半部および係数列の後半部に関しては上
記請求項1に係る発明と同様な動作が行われる。従っ
て、サンプルデータの振幅が頻繁に変化する場合であっ
ても音切れを生じさせることなく長時間の残響を付与す
ることができる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 <長期残響音の付加された音を発生する原理>以下に説
明する各実施例はオーディオ信号に対し長期間に亙る残
響音を付与することができる装置を開示するものであ
る。ここで、各実施例の説明を行うのに先立ち、各実施
例の基礎となっている長期間に亙る残響音を付与する原
理について図1を参照し説明する。
【0008】図1において、(a)は音場空間において
インパルス音を発生させることによって得られた反射音
のサンプルデータ列を例示したものである。このサンプ
ルデータ列は、図面において左から右へと向う時間軸を
想定し、採取された順に左から右へと並べられて図示さ
れている。また、同図において、(b)の,は、残
響音を付加すべきオーディオ信号のサンプルデータ列を
各々示している。これらのサンプルデータ列は、(a)
とは逆に、右から左へと向う時間軸を想定して図示され
ている。従って、これらのサンプルデータ列において左
端の各サンプルデータが最も新しいサンプルデータであ
り、これらから右に向う程、古いサンプルデータとなっ
ている。
【0009】後述する各実施例では、残響音を付加すべ
きオーディオ信号の現在の振幅レベルに応じて畳み込み
演算の方法を切り換える。まず、に示すように現在に
おけるオーディオ信号の振幅レベルが大きい場合には、
インパルス音の発生時刻t0から一定時間RT内に採取
された反射音のサンプルデータ列Cを、現在から時間R
Tだけ以前までの期間に入力されたオーディオ信号のサ
ンプルデータ列SDに畳み込み、残響音の付与されたオ
ーディオ信号を作成する。これは従来の反射音合成方式
の残響音付与方法と同様である。
【0010】これに対し、に示すようにオーディオ信
号の振幅レベルがほぼ0となっている場合は、振幅レベ
ルが0となる前の一定時間RTの期間内に入力されたオ
ーディオ信号のサンプルデータ列SDaを畳み込み演算
の処理対象とする。また、畳み込み演算用の係数列は、
オーディオ信号のサンプルデータ列において振幅レベル
がほぼ0である区間をZとした場合、反射音のサンプル
データ列のうちこの区間Zに畳み込まれるべき部分Cb
の後の一定時間RTの期間内の部分Caを使用する。
【0011】このような畳み込み演算を行った場合、オ
ーディオ信号のサンプルデータ列Z+SDに対し、反射
音のサンプルデータ列Cb+Caを畳み込んだのとほぼ
同じ結果が得られる。何故ならば、サンプルデータ列Z
およびCbの畳み込み演算結果は極めて微小な値とな
り、無視することができるからである。
【0012】その後、さらにオーディオ信号の振幅レベ
ルが0の状態が続いた場合には、畳み込み演算用係数列
として使用する反射音のサンプルデータ列を順次後方へ
ずらしながら上記サンプルデータ列SDaに対する畳み
込み演算を繰り返す。このような方法によれば、上記一
定時間RT相当のタップ数の積和演算しかできない畳み
込み演算器であっても、予め用意された反射音のサンプ
ルデータ列の時間長を限度として極めて長時間に亙る残
響音を付与することができる。
【0013】以下、上記原理に基づく各実施例について
説明する。 <第1実施例> (1)全体構成 図2はこの発明の第1実施例による残響付与DSPの構
成を示すブロック図である。同図に示すように、このD
SPは、データ入力制御部10、畳み込み演算部20、
係数処理部30および係数変更制御部40によって構成
されている。データ入力制御部10は、残響を付与すべ
きオーディオ信号をDSP内部に取り込むために設けら
れた入力手段であり、オーディオ信号のサンプルデータ
を一定のサンプリング周期毎に1ワードずつ入力端11
から順次取り込む。畳み込み演算部20は、オーディオ
信号に残響を付与するために設けられた手段であり、デ
ータ入力制御部10を介して取り込んだ過去一定個数の
サンプルデータに対し残響付与のための係数列を畳み込
み、その結果を出力端21へ出力する。係数処理部30
は、畳み込み演算のための係数列を畳み込み演算部20
へ出力する手段である。この係数処理部30は、畳み込
み演算用の係数列を記憶する記憶手段(後述)を有して
おり、この記憶手段に記憶された係数列を各サンプリン
グ周期毎に畳み込み演算部20へ供給するように構成さ
れている。また、係数処理部30は、長時間に亙った反
射音のサンプルデータ列を記憶する長期残響用記憶手段
(後述)をも有しており、この長期残響用記憶手段の記
憶内容により上記記憶手段内の畳み込み演算用の係数列
を更新し得るように構成されている。さらに係数処理部
30は、外部から入力される係数により上記記憶手段内
の畳み込み演算用の係数列を更新し得るように構成され
ている。なお、この係数変更のための回路構成の詳細に
ついては後述する。係数変更制御部40は、入力端11
から入力されるサンプルデータの振幅レベルを検知し、
この検知結果に基づき、畳み込み演算のための係数列を
変更するための各種制御信号を係数処理部30へ出力す
ると共にサンプルデータの入力を制御するための制御信
号をデータ入力制御部10へ出力する。ここで、係数処
理部30は、係数列を記憶する係数記憶部82と、上述
の長期残響用記憶手段に相当する長期残響用記憶部81
とを含む。また、畳み込み演算 部20は、サンプルデー
タ列を記憶するサンプルデータ記憶部91と、このサン
プルデータ記憶部91に記憶されたサンプルデータ列と
係数記憶部82に記憶された係数列とを畳み込む畳み込
み処理部92とにより構成される。そして、係数変更制
御部40は、入力されるサンプルデータの振幅レベルが
所定値以下になることにより無音検出信号(レベル検出
信号)を出力するレベル検出回路41と、無音検出信号
に基づき係数記憶部82に記憶される係数列の更新制御
等を行う係数入出力制御部42とを含む。
【0014】次に図3を参照し、データ入力制御部1
0、畳み込み演算部20および係数変更制御部40の構
成を説明する。 (2)データ入力制御部10 データ入力制御部10は、インターフェース回路IF5
とセレクタSEL1とによって構成されている。このD
SPの内部では1ワード単位でパラレルにデータ伝送が
行われるのに対し、外部からの入力データ、例えば畳み
込み演算を行うサンプルデータ等は、このDSPに対し
1ビットずつシリアルに入力される。また、このDSP
から外部への出力データ、例えば畳み込み演算結果等も
1ビットずつシリアルに出力される。このため、DSP
内部と外部との間のデータの授受はシリアル−パラレル
変換機能またはパラレル−シリアル変換機能を備えたイ
ンターフェース回路を介して行われる。 データ入力制
御部10内のインターフェース回路IF5もこのような
外部とのデータの授受のために設けられた手段であり、
シリアル−パラレル変換のためのシフトレジスタSF5
を内部に有している。このインターフェース回路IF5
には、残響を付与すべきオーディオ信号のサンプルデー
タ(シリアルデータ)が入力端11から1ビットずつシ
リアルに供給され、これらの各ビットはシフトクロック
SCLKに同期しシフトレジスタSF5に順次書き込ま
れる。そして、シフトレジスタSF5によって1ワード
分のサンプルデータが蓄積されると、この蓄積されたサ
ンプルデータがパラレルデータとして出力される。ここ
で、シフトレジスタSF5は、上記サンプルデータのシ
フトレジスタSF5への書き込みを停止させるシフトク
ロックインヒビット機能を有しており、後述するレベル
検出信号LDTが出力された場合にこのシフトクロック
インヒビット機能が有効となる。セレクタSEL1は、
第0入力端にシフトレジスタSF5の出力データ、第1
入力端に固定データ「0」が入力され、セレクト端子S
に後述する制御信号TM6が入力される。そして、セレ
クタSEL1は、制御信号TM6が“0”である場合に
はシフトレジスタSF5の出力データを選択し、“1”
である場合には固定データ「0」を選択し、このように
して選択したデータを出力する。
【0015】(3)畳み込み演算部 畳み込み演算部20は、データシフトレジスタDSR、
乗算器MXおよび累算器ACCによって構成されてい
る。データシフトレジスタDSRは、上記データ入力制
御部10を介して入力されるサンプルデータ列を記憶す
るものであり、n個の記憶領域を有する。ここで、デー
タシフトレジスタDSRに対するサンプルデータの入力
の態様は、入力端11におけるオーディオ信号の振幅レ
ベルにより異なったものとなる。すなわち、入力端11
におけるオーディオ信号の振幅レベルが大きい場合に
は、サンプルデータが、順次、データシフトレジスタD
SRに入力され、既にデータシフトレジスタDSRに書
き込まれた情報が後段にシフトされる。これに対し、入
力端11におけるオーディオ信号の振幅レベルが小さい
場合には、サンプルデータのデータシフトレジスタDS
Rへの入力は行われず、データシフトレジスタDSR内
のシフト動作も行われない。このオーディオ信号の振幅
レベルに応じた制御の切り換えは上述のレベル検出信号
に基づいて行われる。
【0016】図3には、あるサンプリング周期内におい
て、データシフトレジスタDSRにn個のサンプルデー
タXm〜Xm-n+1が記憶された状態が図示されている。そ
して、当該サンプリング周期内に、データシフトレジス
タDSRに記憶されたn個のサンプルデータXm〜X
m-n+1と係数処理部30から供給される各係数とが乗算
器MXによって順次乗算され、各乗算結果が累算器AC
Cによって累算される。このように、サンプルデータX
m〜Xm-n+1に対する畳み込み演算処理が時分割で実行さ
れ、演算結果Ymが出力される。そして、当該サンプリ
ング周期における畳み込み演算が終了すると、次のサン
プリング周期における畳み込み演算に備えて累算器AC
Cがクリアされる。
【0017】このDSPでは、データシフトレジスタD
SRの最終段に記憶されたデータ(図3に図示された状
態ではXm-n+1)および畳み込み演算結果Ymが図示しな
い出力手段によってDSP外部に出力されるようになっ
ている。また、図示しない加算器により、畳み込み演算
結果Ymに外部からの入力情報を加算して出力すること
ができるようになっている。従って、各DSPのデータ
シフトレジスタDSRの最終段の記憶情報が次段のDS
PのデータシフトレジスタDSRの第1段に入力される
と共に、各DSPの畳み込み演算結果が次段のDSPに
入力されて次段の畳み込み演算結果と加算されるように
カスケード接続することにより、高次の畳み込み演算回
路を構成することができる。
【0018】(4)係数変更制御部40 係数変更制御部40は、レベル検出回路41、係数入出
力制御部42および排他的論理和回路43によって構成
されている。レベル検出回路41は、入力端11から入
力されるサンプルデータに基づき、このDSPに入力さ
れるオーディオ信号の振幅レベルを検知し、振幅レベル
が所定値(0に近い値)以下である場合に前述したレベ
ル検出信号LDT(“1”信号)を出力する。係数入出
力制御部42は、畳み込み演算用の係数列を変更するた
めの制御信号として、制御信号TM1a、TM1b、TM2
〜TM5、クリア信号CLRおよびその他の制御信号を
発生し、係数処理部40へ出力する。ここで、係数処理
部30内で行われる係数列の変更処理には次の3種類の
ものがある。
【0019】a.係数列の1つの係数を後段のDSPへ
出力すると共にこの出力された係数の分だけ詰めるよう
に残った各係数をシフトし、このシフトにより生じた空
白箇所を埋める新たな係数を前段のDSPから受け取り
係数列に補充する。 b.係数列の1つの係数を前段のDSPへ出力すると共
にこの出力された係数の分だけ詰めるように残った各係
数をシフトし、このシフトにより生じた空白箇所を埋め
る新たな係数を後段のDSPから受け取り係数列に補充
する。 c.長期残響用記憶手段の記憶内容に基づき、畳み込み
演算に使用する係数列をより後方の反射音列に対応した
ものへ順次変更する。すなわち、前掲図1により示した
ように、畳み込み演算に使用する係数列を、インパルス
音の発生時点からみて、より後に採取される反射音のサ
ンプルデータ列に対応したものへ順次変更する。
【0020】これらのうちaおよびbの係数変更処理は
外部からの指示に応答して行われるものであり、係数入
出力制御部42は、指示された係数変更の種類に対応し
た態様で制御信号(制御信号TM1a等)を出力する。
また、上記cの変更処理はレベル検出回路41によって
レベル検出信号LDTが出力されることにより自動的に
行われるものであり、係数入出力制御部42はレベル検
出信号LDTに応答し上記cの係数変更処理に必要な制
御信号(制御信号TM1a等)を出力する。
【0021】(5)係数処理部30 次に図4を参照し、係数処理部30の構成について説明
する。まず、係数シフトレジスタCSRは、n個のレジ
スタM1〜Mnがカスケード接続されてなり、これらの各
レジスタM1〜Mnに畳み込み演算部20に供給するため
の各係数が記憶される。すなわち、この係数シフトレジ
スタCSRは、上述した畳み込み演算のための係数列を
記憶する記憶手段としての役割を果すものである。図4
にはレジスタMn〜M1に畳み込み演算用の係数列C1
nが各々記憶された状態が図示されている。この係数
シフトレジスタCSRには、マスタクロックMCLKが
シフトクロックとして供給される。前述した畳み込み演
算部20における乗算器MXの乗算処理もマスタクロッ
クMCLKに同期して行われる。
【0022】係数レジスタCSRの第1段目のレジスタ
1にはセレクタSEL3の出力が供給される。また、
係数レジスタCSRの最終段レジスタMnの出力はセレ
クタSEL2の第0入力端に供給される。ここで、セレ
クタSEL2のセレクト端子Sには、制御信号TM2
セレクト情報として供給される。この制御信号TM
2は、このDSPに外部から係数変更指示があった場合
あるいはレベル検出信号LDTが出力された場合に係数
入出力制御部42によって切り換えられる。
【0023】インタフェース回路IF1は、外部からの
係数入力のために設けられた回路であり、上述したイン
ターフェース回路IF5内のものと同様なシリアル−パ
ラレル変換のためのシフトレジスタSF1を内部に有し
ている。シフトレジスタSF1には、 マスタクロック
MCLKに同期したシフトクロックSCLKが供給され
る。また、シフトレジスタSF1のクロックインヒビッ
ト端子CIのレベルは、上述した係数入力制御部42に
よって切り換えられ、端子CIのレベルが“0"の場合
はシフト動作が許可され、“1"の場合はシフト動作が
禁止される。このインターフェース回路IF1には、外
部から係数データが1ビットずつシリアルに供給され、
これらの各ビットはシフトクロックSCLKに同期しシ
フトレジスタSF1に順次書き込まれる。そして、シフ
トレジスタSF1によって1ワード分の係数データが蓄
積されると、この係数データがパラレルデータとして出
力される。
【0024】レジスタREG2には、インターフェース
回路IF1を介して外部から供給される係数データが入
力される。この係数データは、マスタクロックMCLK
に同期してレジスタREG2に書き込まれる。そして、
セレクタSEL2は、信号TM2が“0"の時はレジス
タMnの出力を選択し、“1"の時はレジスタREG2の
出力を選択して出力する。このセレクタSEL2の出力
は、畳み込み演算部20の乗算器MXに入力され、か
つ、 レジスタREG1およびセレクタSEL4の第0
入力端に入力されると共に、インターフェース回路IF
2およびIF4へ供給される。
【0025】ここで、インターフェース回路IF2は、
セレクタSEL2から出力される係数データを外部へ出
力するために設けられたインターフェース回路であり、
パラレル−シリアル変換のためのシフトレジスタSF2
を有している。このシフトレジスタSF2は、シフト動
作/ロード動作の切り換えのためのシフト/ロード端子
S/Lを有している。この端子S/Lに“0”が与えら
れることによりセレクタSEL2からの係数データ(パ
ラレルデータ)がシフトレジスタSF2に書き込まれ、
“1”が与えられることによりシフトレジスタSF2内
の係数データがシフトクロックSCLKに同期して1ビ
ットずつ順次外部へ出力される。
【0026】また、インターフェース回路IF4も、イ
ンターフェース回路IF2と同様、セレクタSEL2か
ら出力される係数データを外部へ出力するために設けら
れたインターフェース回路である。このインターフェー
ス回路4は、シフトレジスタSF2と同様なパラレル−
シリアル変換のためのシフトレジスタSF4の他、セレ
クタSEL2からの係数データを保持するためのレジス
タREG4を有している。このレジスタREG4は、ロ
ード端子LDを有しており、このロード端子LDには上
述した係数入出力制御部42によって出力される制御信
号TM3が入力される。そして、この制御信号TM3
“0”となった場合に上記セレクタSEL2からの係数
データがマスタクロックMCLKによってレジスタRE
G4に書き込まれる。このレジスタREG4内の係数デ
ータは、シフトレジスタSF4のシフト/ロード端子S
/Lに“0”が与えられることによってシフトレジスタ
SF4に書き込まれ、シフト/ロード端子S/Lに
“1”が与えられることによりシフトクロックSCLK
に同期して順次1ビットずつ外部へ出力される。
【0027】以上説明したインターフェース回路IF2
およびIF4の各部の動作も、インターフェース回路I
F1と同様、係数入出力制御部42が出力する各制御信
号によって制御される。インターフェース回路IF3
は、インターフェース回路IF1と同様、シリアルデー
タをパラレルデータに変換するためのシフトレジスタS
F3を有する。このインターフェース回路IF3は、外
部からの係数データを畳み込み演算のための係数データ
として受け取る役割を果す他、後述の係数一時記憶RA
M301から読み出された係数データを畳み込み演算の
ための係数データとして受け取る役割を果す。なお、図
4においては、係数一時記憶RAM301から読み出さ
れた係数データを受け取るための構成のみが図示されて
おり、外部からの係数データを受け取るための構成は図
示が省略されている。
【0028】係数一時記憶RAM301は、上述の長期
残響用記憶手段として設けられたメモリである。係数一
時記憶RAM301には、外部のCPU等による制御の
下、教会等の音場空間において採取された残響時間の長
い反射音のサンプルデータが畳み込み演算用の係数列と
して記憶される。読出制御回路302は、レベル検出信
号LDTおよび係数入出力制御部42からの制御信号T
6に応答し係数一時記憶RAM301から係数データ
を読み出す。
【0029】インターフェース回路IF6は、パラレル
−シリアル変換のためのシフトレジスタSF6を有して
いる。このシフトレジスタSF6は、シフト/ロード端
子S/Lに“0”が与えられることにより係数一時記憶
RAM301から係数データ(パラレルデータ)を取り
込み、シフト/ロード端子S/Lに“1”が与えられる
ことにより係数データを1ビットずつ順次出力する。こ
のシフトレジスタSF6から出力される係数データ(シ
リアルデータ)は上述したインターフェース回路IF3
を介すことによってパラレルデータに変換され、レジス
タREG3へ供給される。
【0030】セレクタSEL3は、第0〜第3までの4
つの入力端を有しており、第0入力端にはセレクタSE
L4の出力が、第1入力端にはレジスタREG1の出力
が、第2入力端には係数シフトレジスタCSRの第(n
−1)段目レジスタMn-1の出力が、第3入力端にはレ
ジスタREG3の出力が、各々、供給される。また、セ
レクタSEL3の各セレクト端子S0およびS1には、
上述した係数入出力制御部42により出力される制御信
号TM1aおよびTM1bが各々セレクト情報として供給さ
れる。セレクタSEL3は、制御信号TM1aおよびTM
1bが共に“0”である場合は第0入力端を、“1”およ
び“0”である場合は第1入力端を、“0”および
“1”である場合は第2入力端を、共に“1”である場
合は第3入力端を各々選択する。
【0031】レジスタREG3のクロック端子にはマス
タクロックMCLKが供給され、ロード端子LDには係
数入出力制御部42により出力される制御信号TM3
与えられる。この制御信号TM3が“0"に切り換えられ
ると、シフトレジスタSF3の出力データがマスタクロ
ックMCLKに同期してレジスタREG3に書き込まれ
る。セレクタSEL4には、セレクタSEL2の出力お
よび外部からの係数データが入力される。これらのデー
タは、 係数入出力制御部42によりセレクト端子Sに
供給される制御情報TM4に対応して選択される。セレ
クタSEL3により選択されたデータは、マスタクロッ
クMCLKによって係数シフトレジスタCSR内の第1
段目レジスタM1に書き込まれ、マスタクロックMCL
Kに同期し順次後段のレジスタM2、M3、…へシフトさ
れる。
【0032】<動作>図5および図6はこのDSPの動
作を説明するタイムチャートである。また、図7〜図1
5は、図5および図6のタイムチャートに示された期間
(a)〜(i)の各々におけるDSP内の各レジスタ類
の記憶内容を示す図である。なお、図7〜図15におい
てセレクタSEL4は図示が省略されている。以下、こ
れらの図を参照し、このDSPの動作を説明する。
【0033】(1)入力オーディオ信号の振幅レベルが
大である場合の動作 入力オーディオ信号の振幅レベルが大である場合、レベ
ル検出信号LDTは“0”となるため、図5に示すよう
に、制御信号TM1a、TM1b、TM2、TM4、TM5
よびTM6は“0"に保たれ、制御信号TM3は“1”に
保たれる。このため、レジスタMnの出力がセレクタS
EL2により出力され、このセレクタSEL2の出力デ
ータがセレクタSEL4によって出力され、このセレク
タSEL4の出力データがセレクタSEL3によって選
択されてレジスタM1に入力される。このような係数デ
ータの伝達が行われることにより、係数シフトレジスタ
CSR、セレクタSEL2、SEL4およびSEL3が
循環型シフトレジスタとして動作する。この場合の動作
をさらに説明すると次の通りである。
【0034】あるサンプリング周期がTmにおいて、第
1発目のマスタクロックMCLKが立ち上がることによ
り、係数シフトレジスタCSRの各段に係数C1〜Cn
各々記憶された状態になったとする{図5(a)および
図7}。これらの係数は、その後のマスタクロックMC
LKに同期して係数シフトレジスタCSRの各段をシフ
トし、C1,C2,…の順にセレクタSEL2を介し、畳
み込み演算部20に供給されると共に、さらにセレクタ
SEL4およびSEL3を介して係数シフトレジスタC
SRの第1段目のレジスタM1に与えられる。そして、
サンプリング周期Tmが終了して、新たなサンプリング
周期Tm+1に切り換わると、この間にn発のマスタクロッ
クMCLKが供給されるので、係数シフトレジスタCS
Rの記憶内容は再びC1〜Cnとなる{図5(b)および
図8}。
【0035】一方、畳み込み演算部20では、上述した
ように、乗算器MXに入力されるデジタル信号が1サン
プリング周期の間にXm,Xm-1,…,Xm-n+1と切り換
えられる。そして、これと同期してセレクタSEL2か
ら係数C1,C2,…,Cnが供給されるので、結局、当
該サンプリング周期の終了時には、下記式()に示す畳
み込み演算結果Ymが累算器ACCに得られる。
【0036】そして、サンプリング周期Tm+1に切り換
わると、新たなデジタル信号Xm+1が入力されることに
より、データシフトレジスタDSRにはサンプルデータ
列Xm+1〜Xm-n+2が記憶されることととなり{図5
(b)および図8}、これらのサンプルデータと係数シ
フトレジスタCSRに記憶された係数列C1〜Cnとの畳
み込み演算が行われる。
【0037】(2)入力オーディオ信号の振幅レベルが
大から小へと変化した場合の動作 あるサンプリング周期Tmaにおいて入力オーディオ信号
の振幅レベルがほぼ0になり、レベル検出回路41によ
ってレベル検出信号LDT(“1”信号)が出力された
とする。この結果、以下の動作が行われる。
【0038】まず、レベル検出信号LDTが“1”とな
ることにより、係数入出力制御部42により制御信号T
5が“1”とされる。なお、レベル検出信号LDTお
よび制御信号TM5の排他的論理和は“0”となるの
で、制御信号TM6は“0”のままである。そして、レ
ベル検出信号LDTが“1”、制御信号TM6が“0”
となったことにより、以後、読出制御回路302により
係数一時記憶RAM301から各サンプリング周期毎に
1個ずつ係数データ読み出しが行われ、係数Cn+1,C
n+2,…が順次読み出される。これらの係数Cn+1,C
n+2,…は、係数シフトレジスタCSR内の係数列C1
nが長時間に亙る反射音列のうち前半部のものである
とすると、それに続く後半部の反射音列に相当するもの
である。そして、係数一時記憶RAM301から読み出
された係数Cn+1,Cn+2,…は、インターフェース回路
IF6およびIF3を介してレジスタREG3へ供給され
る。
【0039】また、レベル検出信号LDTが“1”とな
ることにより、他の制御信号TM1a,TM1b,TM2
TM3およびTM4は次のように切り換えられる。まず、
制御信号TM3は、各サンプリング周期において第1発
目のマスタクロックが出力される間、“0”とされる。
また、レベル検出信号LDTが“1”である場合、制御
信号TM1bは常時“1”とされ、制御信号TM1aは各サ
ンプリング周期において最後のマスタクロックが出力さ
れてから次のマスタクロックが出力されるまでの間のみ
“1”、他の期間は“0”とされる。従って、各サンプ
リング周期において最後のマスタクロックが出力される
前まではセレクタSEL3によって係数シフトレジスタ
CSRの第n−1段目レジスタMn-1の出力データが選
択される。また、各サンプリング周期において最後のマ
スタクロックが出力されることによりセレクタSEL3
によってレジスタREG3の出力データが選択される。
制御信号TM2については、上記入力オーディオ信号の
振幅レベルが大である場合と同様、常時“0”とされ
る。
【0040】次に各レジスタ類の記憶内容の移り変りに
ついて説明する。まず、レベル検出信号LDTが発生さ
れた直後のサンプリング周期Tmaにおいて、第1発目の
マスタクロックMCLKが入力された時点でのレジスタ
n〜M1の記憶内容は、各々、C1〜Cnとなっている
(図9参照)。そして、制御信号TM3はマスタクロッ
クMCLKの1周期相当の期間だけ“0"に保たれる
{図5(c)}。この状態においてマスタクロックMC
LKが立ち上がると、その時点においてインターフェー
ス回路IF3から供給される係数データCn+1がレジス
タREG3に書き込まれる(図9参照)。その後、制御
情報TM3は“1"に復帰し、以後、マスタクロックMC
LKが入力されても、レジスタREG3は係数データC
n+1を保持する。
【0041】一方 、サンプリング周期Tmaにおける第
1発目〜第n−1発目のマスタクロックMCLKが出力
される期間は、制御信号TM1aが“0"に保たれる。従
って、この間、レジスタMn-1の出力がセレクタSEL
3によって選択されてレジスタM1に入力される。そし
て、レジスタM1〜Mn-1およびセレクタSEL3によっ
て構成されるn−1段の循環型シフトレジスタによっ
て、係数列C2〜Cnの循環シフトが行われる。また、こ
の間、レジスタMn-1の出力がレジスタMnによってマス
タクロックMCLKの1周期相当遅延され、セレクタS
EL2を介して畳み込み演算部10に出力される。ここ
で、第1発目のマスタクロックMCLKに同期してセレ
クタSEL2から出力される係数C1は、レジスタM1
帰還されず、係数シフトレジスタCSR内の係数列から
除外されることとなる。そして、サンプリング周期Tma
において最後(第n発目)のマスタクロックMCLKが
出力されることにより、レジスタMn,Mn-1〜M1の記
憶内容はCn,2〜Cnとなる{図5(d)、図10参
照}。
【0042】また、サンプリング周期Tmaにおいて最後
(第n発目)のマスタクロックMCLKが出力されるこ
とにより制御信号TM1aが“1”とされ、レジスタRE
G3内の係数Cn+1がセレクタSEL3によって選択さ
れ、レジスタM1に与えられる。
【0043】そして、新たなサンプリング周期Tma+1
切り換わると、その時点においてレジスタM1に与えら
れていた係数Cn+1が第1発目のマスタクロックMCL
KによりレジスタM1に書き込まれる。かくしてレジス
タMn,Mn-1〜M1の各記憶内容は、C2,C3〜Cn+1
なる{図5(e)、図11}。また、第1発目のマスタ
クロックが出力される際に制御信号TM3が“0”とさ
れ、その時点においてインターフェース回路IF3を介
して出力される係数Cn+2がレジスタREG3に書き込
まれる。そして、上述したサンプリング周期Tmaと同
様、第1発目〜第n−1発目のマスタクロックMCLK
が出力される期間、制御信号TM1aが“0"に保たれ、
レジスタM1〜Mn-1およびセレクタSEL3によって構
成されるn−1段の循環型シフトレジスタによって、係
数列C3〜Cn+1の循環シフトが行われる。また、この
間、レジスタMn-1の出力がレジスタMnによってマスタ
クロックMCLKの1周期相当遅延され、セレクタSE
L2を介して畳み込み演算部20に出力される。ここ
で、サンプリング周期Tma+1においては第1発目のマス
タクロックMCLKに同期してセレクタSEL2から係
数C2が出力されるが、この係数C2はレジスタM1に帰
還されることなく係数シフトレジスタCSR内の係数列
から除外されることとなる。
【0044】このように入力オーディオ信号の振幅レベ
ルが小となりレベル検出信号LDTが出力されると、サ
ンプリング周期が切り換わる毎にC1,C2,…という具
合に係数列の先頭の係数が順次廃棄される。また、サン
プリング周期が切り換わる毎に長期残響付与のための係
数Cn+1,Cn+2,…が係数一時記憶RAM301から順
次読み出され、インタフェース回路IF6,IF3,レ
ジスタREG3およびセレクタSEL3を介すことによ
り係数シフトレジスタCSR内の再後尾の係数として順
次付加される。
【0045】すなわち、以上説明した動作が行われるこ
とにより係数処理部30から畳み込み演算部20へ供給
される係数列は、 C1,C2,…,Cn-1,Cn2,C3,…,Cn,Cn+13,C4,…,Cn+1,Cn+2 … … … という具合にサンプリング周期が切り換わる毎に反射音
列の後方部に対応したものへと順次移行することとな
る。
【0046】一方、畳み込み演算部20においては、レ
ベル検出信号LDT(“1”信号)がデータシフトレジ
スタDSRに与えられる。このため、データシフトレジ
スタDSRにおける新たなサンプリングデータの書き込
みおよびデータシフトは行われず、データシフトレジス
タDSRはサンプリング周期が切り換わってもレベル検
出信号LDTが“1”となる前のサンプルデータXma
ma-n+1を保持する(図9〜図11参照)。そして、各
サンプリング周期においては常にサンプルデータXma
ma-n+1がデータシフトレジスタDSRから読み出さ
れ、乗算器MXに順次与えられる。
【0047】このようにオーディオ信号の振幅レベルが
小となった場合には、前掲図1を参照して説明した通
り、サンプルデータ列については固定し、係数列につい
ては反射音列の後方部に対応したものへと順次移行さ
せ、畳み込み演算が行われる。
【0048】(3)入力オーディオ信号の振幅レベルが
小から大へと変化した場合の動作 図6に示すように、あるサンプリング周期Tmbにおいて
入力オーディオ信号の振幅レベルが大きくなりレベル検
出信号LDTが“0”になったとする。この結果、以下
の動作が行われる。
【0049】まず、レベル検出信号LDTが“0”とな
ってから所定時間が経過するまでの間、制御信号TM5
は“1”のまま維持され、この結果、制御信号TM6
“1”とされる。そして、レベル検出信号LDTが
“0”、制御信号TM6が“1”となったことにより、
以後、読出制御回路302により係数一時記憶RAM3
01から各サンプリング周期毎に1個ずつ係数データ読
み出しが行われ、係数C1〜Cnが順次読み出される。こ
れらの係数C1〜Cnはインターフェース回路IF6およ
びIF3を介してレジスタREG3へ供給される。
【0050】また、レベル検出信号LDTが“0”とな
ることにより、他の制御信号TM1a,TM1b,TM2
TM3およびTM4は次のように切り換えられる。まず、
制御信号TM3は、上記所定時間が経過するまでの間、
各サンプリング周期において第1発目のマスタクロック
が出力されるときのみ“0”とされる。この結果、イン
ターフェース回路IF6およびIF3を介して供給される
係数データが第1発目のマスタクロックによりレジスタ
REG3に書き込まれる。また、制御信号TM1bは、上
記所定時間が経過するまでの間、“1”とされ、制御信
号TM1aは各サンプリング周期において最後のマスタク
ロックが出力されてから次のマスタクロックが出力され
るまでの間のみ“1”、他の期間は“0”とされる。制
御信号TM2については、上記入力オーディオ信号の振
幅レベルが小である場合と同様、常時“0”とされる。
また、レベル検出信号LDTが“0”となったサンプリ
ング周期の第1発目のマスタクロックが出力される際、
クリア信号CLR(“0”信号)が出力され、データシ
フトレジスタDSRがクリアされる。
【0051】次に各レジスタ類の記憶内容の移り変りに
ついて説明する。まず、レベル検出信号LDTが“0”
となった直後のサンプリング周期Tmbにおいて、レジス
タMn〜M1の記憶内容がCn+1〜C2nとなっていたもの
とする(図12参照)。
【0052】この状態において、まず、第1発目のマス
タクロックMCLKが出力される際に制御信号TM3
“0"とされ{図6(f)}、その時点においてインタ
ーフェース回路IF3から供給される係数データC1
レジスタREG3に書き込まれる(図12参照)。その
後、制御情報TM3は“1"に復帰し、以後、マスタクロ
ックMCLKが入力されても、レジスタREG3は係数
データC1を保持する。一方 、サンプリング周期Tmb
おける第1発目〜第n−1発目のマスタクロックMCL
Kが出力される期間は制御信号TM1aが“0"に保た
れ、レジスタM1〜Mn-1およびセレクタSEL3によっ
て構成されるn−1段の循環型シフトレジスタによっ
て、係数列Cn+2〜C2nの循環シフトが行われる。ここ
で、第1発目のマスタクロックMCLKに同期してセレ
クタSEL2から出力される係数Cn+1は、レジスタM1
に帰還されず、係数シフトレジスタCSR内の係数列か
ら除外されることとなる。そして、サンプリング周期T
mbにおいて最後(第n発目)のマスタクロックMCLK
が出力されることにより、レジスタMn,Mn-1〜M1
記憶内容は各々C2n,Cn+2〜C2nとなる{図6
(g)、図13参照}。
【0053】また、サンプリング周期Tmbにおいて最後
(第n発目)のマスタクロックMCLKが出力されると
き制御信号TM1aが“1”とされ、レジスタREG3内
の係数C1がセレクタSEL3によって選択され、レジ
スタM1に与えられる。そして、新たなサンプリング周
期Tmb+1に切り換わると、その時点においてレジスタM
1に与えられていた係数C1が第1発目のマスタクロック
MCLKによりレジスタM1に書き込まれる。かくして
レジスタMnの内容はCn+2となり、レジスタMn-1〜M1
の記憶内容はCn+3〜C2nおよびC1となる{図6
(h)、図14参照}。また、第1発目のマスタクロッ
クが出力される際に制御信号TM3が“0”とされ、そ
の時点においてインターフェース回路IF3を介して出
力される係数C2がレジスタREG3に書き込まれる。
そして、上述したサンプリング周期Tmbと同様、第1発
目〜第n−1発目のマスタクロックMCLKが出力され
る期間、制御信号TM1aが“0"に保たれ、係数列Cn+3
〜C2nおよびC1の循環シフトが行われる。ここで、サ
ンプリング周期Tmaにおいては第1発目のマスタクロッ
クMCLKに同期してセレクタSEL2から係数Cn+2
が出力されるが、この係数Cn+2はレジスタM1に帰還さ
れることなく係数シフトレジスタCSR内の係数列から
除外されることとなる。
【0054】このように入力オーディオ信号の振幅レベ
ルが大となりレベル検出信号LDTが“0”に戻ると、
サンプリング周期が切り換わる毎にCn+1,Cn+2,…と
いう具合に係数列の先頭の係数が順次廃棄される。ま
た、サンプリング周期が切り換わる毎に通常の残響付与
に対応した係数C1,C2,…が係数一時記憶RAM30
1から順次読み出され、インタフェース回路IF6,I
F3,レジスタREG3およびセレクタSEL3を介す
ことにより係数シフトレジスタCSR内の再後尾の係数
として順次付加される。
【0055】すなわち、以上説明した動作が所定時間に
亙って行われることにより係数処理部30から畳み込み
演算部20へ供給される係数列は、 Cn+1,Cn+2,…,C2n-1,C2nn+2,Cn+3,…,C2n,C1n+3,Cn+4,…,C1,C2 … … … C1,C2,… ,Cn-1,Cn という具合に通常の残響付与に対応した係数列C1〜Cn
へ戻る。
【0056】一方、データシフトレジスタDSRは、サ
ンプリング周期Tmbの始めにクリア信号CLRが与えら
れ、その内容がクリアされる。また、サンプリング周期
mbから上記所定時間が経過するまでの間、制御信号T
6が“1”となる。このため、セレクタSEL1によ
って固定値「0」が選択され、データシフトレジスタD
SRに供給される。従って、上記所定時間が経過するま
での間、データシフトレジスタDSRの記憶内容はオー
ル「0」となり、この間の畳み込み演算部20における
畳み込み演算結果は「0」となる。
【0057】そして、上記所定時間が経過し、通常の残
響付与に対応した係数列C1〜Cnの係数シフトレジスタ
CSRへの書き込みが終了すると、以後、制御信号TM
1b,TM1a,TM2,TM4,TM5およびTM6は“0”
とされ、制御信号TM3は“1”とされる{図6
(i)、図15}。そして、以後、サンプリング周期が
切り換わる毎に新たなサンプルデータXmc,Xmc+1,…
がデータシフトレジスタDSRに順次書き込まれてシフ
トされ、データシフトレジスタDSRに過去入力された
一定個数のサンプルデータと係数列C1〜Cnを用いた畳
み込み演算が順次行われる。
【0058】(4)外部から供給される係数を畳み込み
演算用の係数列に付加する動作 この動作については、本出願人が既に出願した特願平2
−13387号(特開平3−217112号公報)に詳
細に説明されているので、説明を省略する。
【0059】以上説明したように本実施例によれば、少
ないタップ数のDSPであるにも拘わらず、教会等にお
いて聴取されるような長時間に亙る残響をオーディオ信
号に付与することができる。
【0060】<第2実施例>上記第1実施例では、係数
シフトレジスタCSR内のすべての係数を長期残響用の
係数列により置き換えた。本実施例では、畳み込む演算
の対象たる入力オーディオ信号のサンプルデータ列を前
半部と後半部とに分けると共にこのサンプルデータ列に
畳み込む係数列も前半部と後半部とに分ける。そして、
入力オーディオ信号の振幅レベルが小さくなった場合に
後半部のサンプルデータは固定したまま後半部の係数列
を長期残響付与のための係数列のうち順次後方のものへ
置き換えてゆく。
【0061】図16に本実施例に係る残響付与装置の構
成を示す。同図において、ROM101には各音場空間
において採取された反射音のサンプルデータが残響付与
のための係数列として記憶されている。RAM103は
係数列を一時的に記憶するために設けられた記憶手段で
ある。DSP104は、CPU102による制御の下、
RAM103に記憶された係数を畳み込み器106に供
給する。畳み込み器106は、DSP104を介して供
給される係数列を記憶する係数記憶メモリ106aと入
力オーディオ信号のサンプルデータを記憶するサンプル
データ記憶メモリ106bとを有しており、各サンプリ
ング周期毎にこれらのメモリに記憶された係数列および
サンプルデータ列の畳み込みを行ってその結果を出力す
る。ここで、係数記憶メモリ106aおよびサンプルデ
ータ記憶メモリ106bは各々係数列およびサンプルデ
ータ列を前半部と後半部とに分けて記憶するものであ
り、これらの各メモリに関し以下の制御が可能な構成と
なっている。
【0062】a.サンプリング周期毎に入力サンプルデ
ータをサンプルデータ記憶メモリ106bに書き込むと
共にサンプルデータ記憶メモリ106b内のサンプルデ
ータを順次シフトさせる。 b.サンプルデータ記憶メモリ106b内の後半部のサ
ンプルデータを固定した状態で前半部のみについて入力
サンプルデータの書き込みおよびシフト動作を行い、係
数記憶メモリ106aについては前半部の係数列を固定
にしたまま後半部の係数列を順次後方の係数(つまり反
射音のサンプルデータのうち、より後に聴取される反射
音に対応した係数)に置き換える。 c.サンプリング周期毎に入力サンプルデータをサンプ
ルデータ記憶メモリ106bに書き込むと共にサンプル
データ記憶メモリ106b内のサンプルデータを順次シ
フトさせ、係数記憶メモリ106a内の前半部の係数列
を固定したまま後半部の係数列を先頭のものから順に初
期状態の係数(つまり長期残響を付与しないときの本来
の系数)に戻す。
【0063】また、この畳み込み器106は、入力端S
iから供給されるデータを畳み込み演算結果に加えたも
のを出力端Soから出力すると共に、入力端Diを介し
て入力されたサンプルデータ列のうち最も古いサンプル
データをサンプリング周期毎に出力端Doから出力する
ようになっている。従って、この畳み込み器106を複
数段カスケード接続することによりタップ数の大きな畳
み込み器を構成することも可能である。
【0064】レベル検出部105は入力オーディオ信号
の振幅レベルが所定値以下になることによりレベル検出
信号を出力する。CPU102はこの残響付与装置各部
の制御を行う。このCPU102が行う主要な処理内容
として以下のものがある。
【0065】d.図示しない操作子によって入力される
コマンドに応答し、そのコマンドにより指定された音場
空間に対応した畳み込み演算用係数列をROM101か
ら読み出し、RAM103へ書き込む。 e.レベル検出信号に応答し、上記制御a〜cを行うた
めの制御信号をDSP104および畳み込み器106へ
出力する。
【0066】以下、本実施例の動作を説明する。 (1)入力オーディオ信号の振幅レベルが大きい場合 この場合、長期ではない通常の残響に対応した係数列、
すなわち、図16においてRAM103を表わすブロッ
ク内に図示された係数列のうち区間AおよびB内に対応
した係数列が係数記憶メモリ106aに書き込まれる。
そして、サンプリング周期毎に入力オーディオ信号のサ
ンプルデータがサンプルデータ記憶メモリ106bに書
き込まれ、サンプルデータ記憶メモリ内のサンプルデー
タは順次後段へシフトされる。そして、サンプリング周
期毎にサンプルデータ記憶メモリ106b内のサンプル
データ列に対し係数記憶メモリ106a内の係数列が畳
み込まれ、その結果が出力端Soから出力される。
【0067】(2)入力オーディオ信号の振幅レベルが
小さくなった場合 この場合、レベル検出部105によってレベル検出信号
が出力される。CPU102はこれに応答し、長期残響
付与のための係数を転送すべき指示をDSP104へ出
力すると共に長期残響付与を指示する制御情報を畳み込
み器106へ出力する。
【0068】この結果、DSP104により、図16に
おいてRAM103を表わすブロック内に図示された係
数列のうち区間C内の係数列が先頭のものから順に読み
出され、畳み込み器106に送られる。また、畳み込み
器106では、サンプルデータ記憶メモリ106b内の
サンプルデータ列のうち後半部のサンプルデータ列が固
定され、前半部に関してのみ新たなサンプルデータの書
き込みおよびサンプルデータ列のシフトが行われる。ま
た、係数記憶メモリ106aに記憶された係数列のうち
前半部の係数列は固定され、後半部に関してはDSP1
04を介して供給される係数が入力端BIから係数記憶
メモリ106aに順次入力され、係数記憶メモリ内の後
半部の係数列は順次前段に向ってシフトされる。この結
果、係数記憶メモリ106aにおける後半部の係数列の
内容は反射音列におけるより後方もの、すなわち、区間
Bに対応した係数列から区間Cに対応した係数列へと徐
々に移行する。図17にこの動作の様子を示す。
【0069】この図17に示すように、サンプルデータ
記憶メモリにおける後半部のサンプルデータ列(固定化
されたサンプルデータ列)に対し係数記憶メモリ内の後
半部の係数列(サンプリング周期毎により後方の係数列
へと入替えられる係数列)が畳み込まれ、上記第1実施
例と同様、長時間に亙る残響が付与される。また、サン
プルデータ記憶メモリにおける前半部のサンプルデータ
列(サンプリング周期毎にシフトされるサンプルデータ
列)に対し係数記憶メモリ内の前半部の係数列(固定さ
れた係数列)が畳み込まれる。
【0070】(3)入力オーディオ信号の振幅レベルが
大きな値に戻った場合 この場合、レベル検出部105によってレベル検出信号
が解除される。CPU102はこれに応答し、通常の残
響付与のための係数を転送すべき指示をDSP104へ
出力すると共に通常の残響付与に対応した状態に戻す指
示を畳み込み器106へ出力する。
【0071】この結果、DSP104により、図16に
おいてRAM103を表わすブロック内に図示された係
数列のうち区間B内の係数列が先頭のものから順に読み
出され、畳み込み器106に送られる。また、畳み込み
器106では、サンプリング周期毎に新たなサンプルデ
ータがサンプルデータ記憶メモリ106bに書き込まれ
ると共にサンプルデータ記憶メモリ106b内の全部の
サンプルデータ列が順次シフトされる。また、係数記憶
メモリ106aに記憶された係数列のうち前半部の係数
列は固定され、後半部に関してはDSP104を介して
供給される係数が入力端BIから係数記憶メモリに順次
入力され、係数記憶メモリ内の後半部の係数列は先頭の
ものから順に入力端BIからの係数によって置き換えら
れる。図18にこの動作を示す。
【0072】以上の説明の通り、後半部の係数列は先頭
のものから順に区間Bに対応したものが書き変えられて
ゆくが、この新たに後半部用の係数列として書き込まれ
る係数は図18に示すようにほぼ0レベルのサンプルデ
ータと乗算されることになるので係数書き換えの影響が
畳み込み演算結果の大きな変化となって現れる恐れはな
い。また、係数記憶メモリには前半部の係数列として通
常の残響に対応した係数列(区間Aに対応した係数列)
が記憶されており、この係数列が順次入力されるサンプ
ルデータ列のうち前半部のサンプルデータ列に畳み込ま
れるので、入力オーディオ信号の振幅レベルがほぼ0の
状態から大きな値に戻った場合、音切れを生じさせるこ
となく新たな入力オーディオ信号に残響を付与すること
ができる。
【0073】<第3実施例>さて、上記第1実施例にお
いて、入力オーディオ信号の振幅レベルが小から大に戻
った場合にはデータシフトレジスタDSRの内容をクリ
アしてから係数シフトレジスタ内の係数の入替えを行っ
た。その理由は以下の通りである。
【0074】まず、振幅レベルが大きくなってレベル検
出信号LDTが消滅した時点において係数シフトレジス
タCSR内の係数列およびデータシフトレジスタDSR
内のサンプルデータ列が以下のようになっていたする。 CSR: Cn+1, Cn+2, ……, C2n-1
2n DSR: Xmb, Xmb-1, ……, Xmb-n+2
mb-n+1
【0075】ここで、仮にデータシフトレジスタDSR
の内容をクリアしないでデータシフトレジスタDSRの
データ入力およびシフト動作を再開すると共に係数シフ
トレジスタCSR内の係数列をC1〜Cnに戻すとする
と、係数シフトレジスタCSR内の係数列およびデータ
シフトレジスタDSR内のサンプルデータ列は以下のよ
うに変化することとなり、全くでたらめな畳み込み演算
が行われてしまうこととなる(なお、でたらめとは、随
分過去に発生したサンプルデータに対し最近発生したサ
ンプルデータに畳み込まれるべき係数C1〜Cnが畳み込
まれてしまうという自然現象では起こり得ない処理とな
ってしまう、という意味ででたらめなのである)。な
お、以下においてXmc,Xmc+1はレベル検出信号LDT
消滅後に新たに入力されたサンプルデータである。
【0076】(1サンプリング周期経過後) CSR: Cn+2, Cn+3, ……, C2n
1 DSR: XmC, Xmb, ……, Xmb-n+3
mb-n+2 (2サンプリング周期経過後) CSR: Cn+3, Cn+4, ……, C1
2 DSR: XmC+1, XmC, ……, Xmb-n+4
mb-n+3
【0077】この状態は係数列C1〜Cnがすべて係数シ
フトレジスタCSRに設定されるまで続く。このような
でたらめな畳み込み演算結果が出力されるのを避けるた
め、上記第1実施例において係数C1〜Cnの設定中はデ
ータシフトレジスタDSRの内容をオール0としてい
る。
【0078】さて、上記第1実施例の場合、係数C1
nの設定中は畳み込み演算の結果が0の状態、すなわ
ち、音切れ状態となるが、以下説明する本発明の第3実
施例によれば入力オーディオ信号の振幅レベルが小から
大に戻った場合、音切れ状態を生じさせることなく、残
響付与のための信号処理を行うことができる。
【0079】まず、上記例の場合について本実施例の動
作を説明すると、本実施例では入力オーディオ信号の振
幅レベルが小から大に戻った場合には以下のように取り
扱う。
【0080】<本実施例における畳み込み演算> (レベル検出信号LDT消滅前) 係数列: Cn+1, Cn+2, ……, C
2n-1, C2n サンプルデータ列: Xmb, Xmb-1, ……, X
mb-n+2, Xmb-n+1 (消滅後最初のサンプリング周期) 係数列: C1, Cn+2, ……, C
2n-1, C2n サンプルデータ列: XmC, Xmb, ……, X
mb-n+3, Xmb-n+2 (1サンプリング周期経過後) 係数列: C1, C2, ……, C
2n-1, C2n サンプルデータ列: XmC+1, XmC, ……, X
mb-n+4, Xmb-n+3
【0081】すなわち、データシフトレジスタDSRに
ついては新たなサンプルデータの書込みおよび既に記憶
されたサンプルデータ列のシフトを再開し、係数列につ
いては先頭から順に係数C1〜Cnを該当位置に順次設定
してゆくのである。
【0082】ここで、上記1サンプリング周期経過後の
状態に着目すると、新たなサンプルデータXmCには係数
1が乗じられる。この乗算処理は入力オーディオ信号
の振幅レベルが大きい場合の通常の畳み込み演算におい
て行われるものである。また、係数列Cn+2〜C2nはサ
ンプルデータ列Xmb+1〜Xmb-n+3に畳み込まれるが、こ
の畳み込みは入力オーディオ信号の振幅レベルが小であ
る場合に行われていた畳み込み演算をサンプルデータお
よび係数の個数を減らして実行するものである。従っ
て、本実施例によれば、最終的な畳み込み演算の結果と
して、入力オーディオ信号に残響の付加された信号とし
て何等問題のないものが得られる。
【0083】ところで、上記第1実施例において、畳み
込み演算用の係数列に新たな係数C1〜Cnを先頭から順
次設定してゆく操作を可能にするためには、係数シフト
レジスタCSRをそのような操作が可能なものに変更す
る必要がある。しかし、この場合、回路が極めて複雑な
ものとなったしまうので得策ではない。そこで、本実施
例では、上記第1実施例における係数処理部30相当の
ものとして、係数シフトレジスタCSRの代りにRAM
を使用した図19に示すものを使用する。
【0084】図19に示すように本実施例における係数
処理部30aは、n個のアドレスを有する係数記憶RA
M501と、この係数記憶RAM501に対し読み出し
アドレスおよび書込みアドレスを出力し係数の読み出し
および書込みを行うRAMアクセス制御部502とから
なる。
【0085】以下、本実施例の動作を説明する。 (1)入力オーディオ信号の振幅レベルが大きい場合 アドレス制御部502は、アドレス0〜n−1を読み出
しスタートアドレスL(後述)だけオフセットさせた読
み出しアドレスを出力し、係数記憶RAM501から係
数列C1〜Cnを読み出して畳み込み演算部20(図3)
へ出力する(このアドレスからC1〜Cnが読み出される
理由は後述(3)(4)から容易に理解されるであろ
う)。この結果、上記第1実施例において説明したもの
と全く同様な畳み込み演算(より詳しくは前掲式(1)
相当)が行われる。
【0086】(2)入力オーディオ信号の振幅レベルが
小になった場合 RAMアクセス制御部502は、各サンプリング周期毎
に以下の処理を行う。 a.反射音列後方の係数の書込み レベル検出信号LDT発生後の各サンプリング周期で
は、それまでに係数記憶RAM501に記憶されていた
係数列C1〜Cnに続く係数Cn+1,Cn+2,…を外部(若
しくは図示しない長期残響用係数記憶手段)から順次取
り込み、その時点におけるスタートアドレスLに対応し
た係数RAM501のアドレスに書込む。 b.係数列の読み出し 上記動作と並行し、RAMアクセス制御部502は、L
+1〜L+nに対応した読み出しアドレスADRとして
発生する。ただし、L+1〜L+nのうちn−1を越え
るものについては読み出しアドレスADRとしてn−1
を差し引いたものを出力する。 c.サンプリング周期毎に、スタートアドレスLを1だ
けインクリメントする。なお、Lがn−1を越えた場合
にはL=0とする。
【0087】仮にこの(2)の処理の開始前にスタート
アドレスLが0であったとすると、(2)の処理が各サ
ンプリング周期毎に行われる結果、係数記憶RAM50
1の第0アドレス〜第n−1アドレスまでの記憶内容と
係数記憶RAM501から読み出される係数列は以下の
ように変化してゆくこととなる。なお、以下では畳み込
み演算に用いられるサンプルデータ列を併記した。
【0088】(レベル検出信号LDT発生前) RAM内係数列: C1, C2, ……, C
n-1, Cn 読み出される係数列: C1, C2, ……, C
n-1, Cn サンプルデータ列: Xmb, Xmb-1, ……,
mb-n+2,Xmb-n+1 (LDT発生後最初のサンプリング周期) RAM内係数列: Cn+1, C2, ……, C
n-1, Cn 読み出される係数列: C2, C3, ……, C
n, Cn+1 サンプルデータ列: Xmb, Xmb-1, ……,
mb-n+2,Xmb-n+1 (1サンプリング周期経過後) RAM内係数列: Cn+1, Cn+2, ……, C
n-1, Cn 読み出される係数列: C3, C4, ……, C
n+1, Cn+2 サンプルデータ列: Xmb, Xmb-1, ……,
mb-n+2,Xmb-n+1
【0089】このような係数のシフト処理がなされると
共に畳み込み演算部20ではサンプルデータ列が固定さ
れ、上記第1実施例と同様な畳み込み演算が行われる。
【0090】(3)入力オーディオ信号の振幅レベルが
小から大になった場合 まず、RAMアクセス制御部502は、その時点におけ
るスタートアドレスLを一時記憶変数LTにコピーす
る。そして、RAMアクセス制御部502は、以下の処
理を各サンプリング周期毎に行う。 a.係数C1〜Cnの書込み レベル検出信号LDT消滅後の各サンプリング周期で
は、係数C1,C2,…を外部(若しくは図示しない長期
残響用係数記憶手段)から順次取り込み、その時点にお
けるスタートアドレスLに対応した係数RAM501の
アドレスに書込む。 b.係数列の読み出し 上記動作と並行し、RAMアクセス制御部502は、L
T〜LT+n−1に対応した読み出しアドレスADRと
して発生する。ただし、LT〜LT+n−1のうちn−
1を越えるものについては読み出しアドレスADRとし
てn−1を差し引いたものを出力する。 c.サンプリング周期毎に、スタートアドレスLを1だ
けインクリメントする。なお、Lがn−1を越えた場合
にはL=0とする。
【0091】仮にこの(3)の処理の開始前にスタート
アドレスLが0であったとすると、(3)の処理が各サ
ンプリング周期毎に行われる結果、係数記憶RAM50
1の第0アドレス〜第n−1アドレスまでの記憶内容と
係数記憶RAM501から読み出される係数列は以下の
ように変化してゆくこととなる。なお、以下では畳み込
み演算に用いられるサンプルデータ列を併記している。
【0092】(レベル検出信号LDT消滅前) RAM内係数列: Cn+1,Cn+2, ……, C
2n-1, C2n 読み出される係数列: Cn+1,Cn+2, ……, C
2n-1, C2n サンプルデータ列: Xmb, Xmb-1, ……, X
mb-n+2,Xmb-n+1 (LDT発生後最初のサンプリング周期) RAM内係数列: C1, Cn+2, ……, C
2n-1, C2n 読み出される係数列: C1, Cn+2, ……, C
2n-1, C2n サンプルデータ列: Xmc,Xmb, ……, X
mb-n+3,Xmb-n+2 (1サンプリング周期経過後) RAM内係数列: C1, C2, ……, C
2n-1, C2n 読み出される係数列: C1, C2, ……, C
n+1, Cn+2 サンプルデータ列: Xmc+1,Xmc, ……, X
mb-n+2,Xmb-n+1 このような処理により音切れを生じることなく畳み込み
演算が行われる。
【0093】(4)係数C1〜Cnをすべて係数RAM5
01に書き終えた場合 この場合は、L=LTとし、以後、(1)の処理を行
う。
【0094】以上の処理により、音切れを生じることな
くオーディオ信号に対する長期間に亙る残響の付与が行
われる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る残
響付与装置によれば、少ないタップ数であるにも拘わら
ず長時間に亙る残響音をオーディオ信号に付与すること
ができるという効果がある。また、請求項2に係る残響
付与装置によれば、請求項1に係るものの効果に加え、
入力オーディオ信号の振幅レベルが小さな状態から大き
な状態へと変化した場合に音切れを生じることなく残響
の付与されたオーディオ信号を発生することができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の各実施例において長時間に亙る残
響をオーディオ信号に付与する原理を説明する図であ
る。
【図2】 この発明の第1実施例による残響付与DSP
の構成を示すブロック図である。
【図3】 同実施例におけるデータ入力制御部、畳み込
み演算部および係数変更制御部の構成を示すブロック図
である。
【図4】 同実施例における係数処理部の構成を示すブ
ロック図である。
【図5】 同実施例の動作を示すタイムチャートであ
る。
【図6】 同実施例の動作を示すタイムチャートであ
る。
【図7】 同実施例の動作中における各部の状態を示す
図である。
【図8】 同実施例の動作中における各部の状態を示す
図である。
【図9】 同実施例の動作中における各部の状態を示す
図である。
【図10】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図11】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図12】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図13】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図14】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図15】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図16】 この発明の第2実施例による残響付与装置
の構成を示すブロック図である。
【図17】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図18】 同実施例の動作中における各部の状態を示
す図である。
【図19】 この発明の第3実施例による残響付与装置
の係数処理部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10……データ入力制御部、20……畳み込み演算部、
30……係数処理部、40……係数変更制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10K 15/12 H03H 17/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルデータ記憶手段(91)、係数
    記憶手段(82)、長期残響用記憶手段(81)、レベ
    ル検出手段(41)、データ入力制御手段(10)、係
    数入出力制御手段(42)、畳み込み処理手段(92)
    からなり、サンプリング周期毎にサンプルデータが入力
    される残響付与装置であって、 サンプルデータ記憶手段(91)は、サンプルデータ列
    を記憶し、 係数記憶手段(82)は、係数が先頭から順に並んだ係
    数列を記憶し、 長期残響用記憶手段(81)は、係数が先頭から順に並
    び、係数記憶手段(82)が記憶する係数列よりも長い
    係数列を記憶し、 レベル検出手段(41)は、入力されるサンプルデータ
    の振幅レベルが所定値以下の場合にデータ入力制御手段
    (10)、係数入出力制御手段(42)に無音検出信号
    を出力し、 データ入力制御手段(10)は、 無音検出信号が入力されたサンプリング周期には、入力
    されるサンプルデータを取り込まずサンプルデータ記憶
    手段(91)のサンプルデータ列をそのまま保持すると
    ともに、 無音検出信号が入力されないサンプリング周期には、入
    力されるサンプルデータによりサンプルデータ記憶手段
    (91)のサンプルデータ列を更新し、 係数入出力制御手段(42)は、 無音検出信号が入力されたサンプリング周期には、係数
    記憶手段(82)の係数列を、長期残響用記憶手段(8
    1)の係数列に基づいて、後方側に1つ更新するととも
    に、 無音検出信号が入力されないサンプリング周期には、係
    数記憶手段(82)の更新された係数を、長期残響用記
    憶手段(81)の係数に基づいて、1つずつ初期状態に
    戻し、 畳み込み処理手段(92)は、サンプルデータ記憶手段
    (91)のサンプルデータ列と係数記憶手段(82)の
    係数列を畳み込み出力する残響付与装置。
  2. 【請求項2】 サンプルデータ記憶手段(106b)、
    係数記憶手段(106a)、長期残響用記憶手段(10
    1,103)、レベル検出手段(105)、データ入力
    制御手段(102,106)、係数入出力制御手段(1
    02,104,106)、畳み込み処理手段(106)
    からなり、サンプリング周期毎にサンプルデータが入力
    される残響付与装置であって、 サンプルデータ記憶手段(106b)は、サンプルデー
    タ列を記憶すると共に、前半部、後半部に分けられ、 係数記憶手段(106a)は、係数が先頭から順に並ん
    だ係数列を記憶するとともに、前半部、後半部に分けら
    れ、 長期残響用記憶手段(101,103)は、係数が先頭
    から順に並び、係数記憶手段(106a)が記憶する係
    数列よりも長い係数列を記憶し、 レベル検出手段(105)は、入力されるサンプルデー
    タの振幅レベルが所定値以下の場合にデータ入力制御手
    段(102,106)、係数入出力制御手段(102,
    104,106)に無音検出信号を出力し、 データ入力制御手段(102,106)は、 無音検出信号が入力されたサンプリング周期には、入力
    されるサンプルデータによりサンプルデータ記憶手段
    (106b)の前半部のサンプルデータ列を更新すると
    ともに、 無音検出信号が入力されないサンプリング周期には、入
    力されるサンプルデータによりサンプルデータ記憶手段
    (106b)全体のサンプルデータ列を更新し、 係数入出力制御手段(102,104,106)は、 無音検出信号が入力されたサンプリング周期には、係数
    記憶手段(106a)の後半部の係数列を、長期残響用
    記憶手段(101,103)の係数列に基づいて、後方
    側に1つ更新するとともに、 無音検出信号が入力されないサンプリング周期には、係
    数記憶手段(106a)の後半部の更新された係数を、
    長期残響用記憶手段(101,103)の係数に基づい
    て、1つずつ初期状態に戻し、 畳み込み処理手段(106)は、サンプルデータ記憶手
    段(106b)全体のサンプルデータ列と係数記憶手段
    (106a)全体の係数列を畳み込み出力する残響付与
    装置。
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