JP2845051B2 - ミラ−装置 - Google Patents
ミラ−装置Info
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- JP2845051B2 JP2845051B2 JP25755792A JP25755792A JP2845051B2 JP 2845051 B2 JP2845051 B2 JP 2845051B2 JP 25755792 A JP25755792 A JP 25755792A JP 25755792 A JP25755792 A JP 25755792A JP 2845051 B2 JP2845051 B2 JP 2845051B2
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- mirror
- mirror device
- piston rod
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は放射光ビ−ムラインの
放射光を試料に集光するミラ−装置に関するものであ
る。
放射光を試料に集光するミラ−装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シンクロトロン放射による放射光を利用
するミラ−装置は、放射光をミラ−の反射面に対して、
例えば0.2〜2.5度程度の小角度で入射して反射させ、実
験試料に集光するようにしている。そしてミラ−は放射
光の光軸方向に対して1m前後の非常に長いものが使用
され、放射光を集光するために焦点距離は10〜30m程度
で使用することが多い。このためミラ−の反射面を曲率
が200〜2000m程度の曲面にする必要がある。このような
大きい曲率にミラ−の反射面を直接加工することは困難
であるため、ミラ−に曲げ荷重を与えて湾曲させてい
る。
するミラ−装置は、放射光をミラ−の反射面に対して、
例えば0.2〜2.5度程度の小角度で入射して反射させ、実
験試料に集光するようにしている。そしてミラ−は放射
光の光軸方向に対して1m前後の非常に長いものが使用
され、放射光を集光するために焦点距離は10〜30m程度
で使用することが多い。このためミラ−の反射面を曲率
が200〜2000m程度の曲面にする必要がある。このような
大きい曲率にミラ−の反射面を直接加工することは困難
であるため、ミラ−に曲げ荷重を与えて湾曲させてい
る。
【0003】このミラ−を湾曲させ放射光を集光するミ
ラ−装置は、図8に示すように、直方体のミラ−1と、
ミラ−1を支持するミラ−ベ−ス2と、ミラ−1の長手
方向の沿って2個所に設けられた荷重発生機構30とを
有し、放射光ビ−ムラインに連結され、例えば1/109
〜1/1010ト−ルの圧力の真空容器に収納されている。
ミラ−ベ−ス2の長手方向の両端部に半円柱状のミラ−
支持部31を有する。荷重発生機構30はパルスモ−タ
32と、パルスモ−タ32の出力軸に連結された減速器
33と、減速器33に連結された送りねじ34と、送り
ねじ34に噛み合う駆動ねじ35とを有し、この荷重発
生機構30の駆動ねじ35がミラ−1の荷重作用点に取
り付けたクランプ部36に直結している。
ラ−装置は、図8に示すように、直方体のミラ−1と、
ミラ−1を支持するミラ−ベ−ス2と、ミラ−1の長手
方向の沿って2個所に設けられた荷重発生機構30とを
有し、放射光ビ−ムラインに連結され、例えば1/109
〜1/1010ト−ルの圧力の真空容器に収納されている。
ミラ−ベ−ス2の長手方向の両端部に半円柱状のミラ−
支持部31を有する。荷重発生機構30はパルスモ−タ
32と、パルスモ−タ32の出力軸に連結された減速器
33と、減速器33に連結された送りねじ34と、送り
ねじ34に噛み合う駆動ねじ35とを有し、この荷重発
生機構30の駆動ねじ35がミラ−1の荷重作用点に取
り付けたクランプ部36に直結している。
【0004】そして各荷重発生機構30のパルスモ−タ
32により送りねじ34を回転し、駆動ねじ35を上下
してミラ−1に荷重を加え、図9に示すように、ミラ−
支持部31を支点とし、クランプ部36を荷重点として
曲げモ−メントを加え、ミラ−1を2次曲面に微小湾曲
させる。この湾曲したミラ−1の反射面に対して放射光
を小角度で入射し、反射させて実験試料に集光してい
る。
32により送りねじ34を回転し、駆動ねじ35を上下
してミラ−1に荷重を加え、図9に示すように、ミラ−
支持部31を支点とし、クランプ部36を荷重点として
曲げモ−メントを加え、ミラ−1を2次曲面に微小湾曲
させる。この湾曲したミラ−1の反射面に対して放射光
を小角度で入射し、反射させて実験試料に集光してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにミラ−1
を湾曲させる場合、一方のクランプ部36で与えられた
ミラ−1の変形による荷重は他方のクランプ部36にも
加えられる。このクランプ部36に荷重発生機構30の
駆動ねじ35が直接連結されているため、一方の荷重発
生機構30によるミラ−1の変形の影響が他方の荷重発
生機構30の駆動ねじ35を介してパルスモ−タ32の
出力軸に直接伝えられる。この荷重がパルスモ−タ32
の許容トルクを上回る場合があると、パルスモ−タ32
や減速器33を破損するおそれがある。
を湾曲させる場合、一方のクランプ部36で与えられた
ミラ−1の変形による荷重は他方のクランプ部36にも
加えられる。このクランプ部36に荷重発生機構30の
駆動ねじ35が直接連結されているため、一方の荷重発
生機構30によるミラ−1の変形の影響が他方の荷重発
生機構30の駆動ねじ35を介してパルスモ−タ32の
出力軸に直接伝えられる。この荷重がパルスモ−タ32
の許容トルクを上回る場合があると、パルスモ−タ32
や減速器33を破損するおそれがある。
【0006】また、ミラ−1を曲率が200〜2000m程度の
曲面の湾曲させるため、ミラ−1の変形量は非常に小さ
いが、クランプ部36と荷重発生機構30の駆動ねじ3
5が直接連結しているため、パルスモ−タ32が暴走し
たり使用者の誤操作等を行なうと、その影響が直接ミラ
−1に加わり、場合によってはミラ−1に許容値以上の
変形が与えられる。このためミラ−1が破損してしまう
危険性があった。
曲面の湾曲させるため、ミラ−1の変形量は非常に小さ
いが、クランプ部36と荷重発生機構30の駆動ねじ3
5が直接連結しているため、パルスモ−タ32が暴走し
たり使用者の誤操作等を行なうと、その影響が直接ミラ
−1に加わり、場合によってはミラ−1に許容値以上の
変形が与えられる。このためミラ−1が破損してしまう
危険性があった。
【0007】さらに、各荷重発生機構30のパルスモ−
タ32をあらかじめ定められたミラ−1の湾曲量に応じ
たパルス数で制御しているが、荷重発生機構30やクラ
ンプ部36等のガタ等によりミラ−1の湾曲量を精度良
く制御することは困難であった。
タ32をあらかじめ定められたミラ−1の湾曲量に応じ
たパルス数で制御しているが、荷重発生機構30やクラ
ンプ部36等のガタ等によりミラ−1の湾曲量を精度良
く制御することは困難であった。
【0008】この発明はかかる短所を解決するためにな
されたものであり、荷重点で互いに干渉し合う荷重の影
響を荷重発生機構に与えないとともに、ミラ−に許容値
以上の変形を与えることを防ぎ、安定かつ高精度にミラ
−を湾曲させることができるミラ−装置を得ることを目
的とするものである。
されたものであり、荷重点で互いに干渉し合う荷重の影
響を荷重発生機構に与えないとともに、ミラ−に許容値
以上の変形を与えることを防ぎ、安定かつ高精度にミラ
−を湾曲させることができるミラ−装置を得ることを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るミラ−装
置は、荷重発生部からミラ−の長手方向の複数個所に荷
重を加えて反射面に湾曲を与え、ビ−ムラインからの放
射光を反射して実験試料に集光するミラ−装置におい
て、バネ定数の等しい圧縮バネをシリンダ内のピストン
の上下に配置した荷重作動部によりミラ−と荷重発生部
との間を連結したことを特徴とする。
置は、荷重発生部からミラ−の長手方向の複数個所に荷
重を加えて反射面に湾曲を与え、ビ−ムラインからの放
射光を反射して実験試料に集光するミラ−装置におい
て、バネ定数の等しい圧縮バネをシリンダ内のピストン
の上下に配置した荷重作動部によりミラ−と荷重発生部
との間を連結したことを特徴とする。
【0010】また、荷重発生部には、荷重作動部のピス
トンロッドの軸心に対して一定角度で傾斜してピストン
ロッドの先端部を案内する案内面を有する案内部と、案
内部をピストンロッドと直交する方向に移動する移動機
構とを有することが好ましい。
トンロッドの軸心に対して一定角度で傾斜してピストン
ロッドの先端部を案内する案内面を有する案内部と、案
内部をピストンロッドと直交する方向に移動する移動機
構とを有することが好ましい。
【0011】また、ミラ−の荷重作用点の変位量を計測
する変位計測手段や、ミラ−の荷重作用点に作用する荷
重を直接計測する荷重計測手段を設け、荷重制御手段で
計測した変位量や荷重とあらかじめ定められた設定値量
とを比較して荷重発生部を制御すると良い。
する変位計測手段や、ミラ−の荷重作用点に作用する荷
重を直接計測する荷重計測手段を設け、荷重制御手段で
計測した変位量や荷重とあらかじめ定められた設定値量
とを比較して荷重発生部を制御すると良い。
【0012】
【作用】この発明においては、ミラ−と荷重発生部との
間をピストンを挾んで上下に設けた2個の圧縮バネを有
する荷重作動部で連結し、圧縮バネを介してミラ−に荷
重を加える。
間をピストンを挾んで上下に設けた2個の圧縮バネを有
する荷重作動部で連結し、圧縮バネを介してミラ−に荷
重を加える。
【0013】また、一方の荷重発生部からミラ−の荷重
点に加えられた荷重による他方の荷重発生部に対する影
響をピストンを挾んで上下に設けた同じバネ定数のバネ
で吸収する。
点に加えられた荷重による他方の荷重発生部に対する影
響をピストンを挾んで上下に設けた同じバネ定数のバネ
で吸収する。
【0014】さらに、ピストンロッドと直交する方向に
移動する移動機構で案内部材を移動して、案内部材の傾
斜した案内面でピストンロッドに変位を与え、ピストン
の上下のバネを伸縮させてミラ−に荷重を与える。
移動する移動機構で案内部材を移動して、案内部材の傾
斜した案内面でピストンロッドに変位を与え、ピストン
の上下のバネを伸縮させてミラ−に荷重を与える。
【0015】また、ミラ−の変位量や荷重を直接計測
し、荷重発生部の出力をフィ−ドバック制御して、ミラ
−の曲率を可変し、ミラ−の反射面を正確に湾曲させ
る。
し、荷重発生部の出力をフィ−ドバック制御して、ミラ
−の曲率を可変し、ミラ−の反射面を正確に湾曲させ
る。
【0016】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す構成図であ
る。図に示すように、ミラ−装置は、ミラ−1とミラ−
ベ−ス2と湾曲機構3とが位置決めテ−ブル4に搭載さ
れて、例えば1/109〜1/1010ト−ルの圧力の真空容
器5に収納されている。ミラ−ベ−ス2はミラ−支持部
6でミラ−1を片持ちに支持している。
る。図に示すように、ミラ−装置は、ミラ−1とミラ−
ベ−ス2と湾曲機構3とが位置決めテ−ブル4に搭載さ
れて、例えば1/109〜1/1010ト−ルの圧力の真空容
器5に収納されている。ミラ−ベ−ス2はミラ−支持部
6でミラ−1を片持ちに支持している。
【0017】湾曲機構3はミラ−1の反射面に変形を与
えるものであり、ミラ−ベ−ス2に取り付けられた駆動
部7と、複数例えば4個の荷重発生部8a〜8dと、ミ
ラ−1と荷重発生部8a〜8dとを連結する荷重作動部
9a〜9dとを有する。
えるものであり、ミラ−ベ−ス2に取り付けられた駆動
部7と、複数例えば4個の荷重発生部8a〜8dと、ミ
ラ−1と荷重発生部8a〜8dとを連結する荷重作動部
9a〜9dとを有する。
【0018】駆動部7は、例えば図2の断面図に示すよ
うに駆動源10に取り付けられた送りねじ11と、送り
ねじ11の回転により水平方向に移動する連結ア−ム1
2と、連結ア−ム12に固定された駆動ア−ム13とを
有する。荷重発生部8a〜8dはミラ−ベ−ス2に軸受
14を介して垂直に取り付けられてピストンロッド15
と、ピストンロッド15の先端部に回転自在に取り付け
られたベアリング16と、ベアリング16を案内する傾
斜した案内面17を有する案内部18とを有する。この
案内部18の案内面17はミラ−1の固定端からの距離
に応じて各荷重発生部8a〜8d毎に異なる傾斜を有し
ている。
うに駆動源10に取り付けられた送りねじ11と、送り
ねじ11の回転により水平方向に移動する連結ア−ム1
2と、連結ア−ム12に固定された駆動ア−ム13とを
有する。荷重発生部8a〜8dはミラ−ベ−ス2に軸受
14を介して垂直に取り付けられてピストンロッド15
と、ピストンロッド15の先端部に回転自在に取り付け
られたベアリング16と、ベアリング16を案内する傾
斜した案内面17を有する案内部18とを有する。この
案内部18の案内面17はミラ−1の固定端からの距離
に応じて各荷重発生部8a〜8d毎に異なる傾斜を有し
ている。
【0019】荷重作動部9a〜9dはピストンロッド1
5の先端部のピストン19と、ピストン19の上下に設
けられた圧縮バネ20,21がシリンダ22内に収納さ
れている。圧縮バネ20,21はそれぞれ同じバネ定数
を有し、あらかじめ圧縮して取り付けられている。そし
て各シリンダ22がミラ−1の荷重点にクランプされて
いる。
5の先端部のピストン19と、ピストン19の上下に設
けられた圧縮バネ20,21がシリンダ22内に収納さ
れている。圧縮バネ20,21はそれぞれ同じバネ定数
を有し、あらかじめ圧縮して取り付けられている。そし
て各シリンダ22がミラ−1の荷重点にクランプされて
いる。
【0020】上記のように構成されたミラ−装置におい
て、初期設定時には荷重作動部9a〜9dのピストン1
9に作用する圧縮バネ20,21の圧縮力は打消し合
い、ピストン19は中立状態にあり、ミラ−1を水平に
支持している。この状態で駆動源10を作動させて送り
ねじ11を回転し駆動ア−ム13を水平方向に移動す
る。駆動ア−ム13の移動により案内部18がミラ−1
の長手方向に移動する。案内部18が移動すると、ピス
トンロッド15に取り付けたベアリング16が各案内部
18の案内面17に沿って上下方向に移動し、ピストン
19を案内面17の傾斜の応じて上下させる。このピス
トン19の上下により、圧縮バネ20,21の撓み量を
それぞれ変え、圧縮バネ20,21の伸縮量とバネ定数
に比例した荷重をミラ−1に加える。このミラ−1に荷
重を加えるときに、圧縮バネ20,21はあらかじめ圧
縮して取り付けられているから、自然長近傍の初期テン
ションの影響を除去することができ、ミラ−1に荷重を
リニアに加えることができる。
て、初期設定時には荷重作動部9a〜9dのピストン1
9に作用する圧縮バネ20,21の圧縮力は打消し合
い、ピストン19は中立状態にあり、ミラ−1を水平に
支持している。この状態で駆動源10を作動させて送り
ねじ11を回転し駆動ア−ム13を水平方向に移動す
る。駆動ア−ム13の移動により案内部18がミラ−1
の長手方向に移動する。案内部18が移動すると、ピス
トンロッド15に取り付けたベアリング16が各案内部
18の案内面17に沿って上下方向に移動し、ピストン
19を案内面17の傾斜の応じて上下させる。このピス
トン19の上下により、圧縮バネ20,21の撓み量を
それぞれ変え、圧縮バネ20,21の伸縮量とバネ定数
に比例した荷重をミラ−1に加える。このミラ−1に荷
重を加えるときに、圧縮バネ20,21はあらかじめ圧
縮して取り付けられているから、自然長近傍の初期テン
ションの影響を除去することができ、ミラ−1に荷重を
リニアに加えることができる。
【0021】また、各荷重発生部8a〜8dの案内部1
8の案内面17がミラ−1の固定端からの距離に応じて
異なる傾斜を有するから、各荷重発生部8a〜8d毎に
異なる変位をピストン19に与えることができ、ミラ−
1の各荷重点に異なる荷重を与えてミラ−1の長手方向
の曲率を可変することができる。
8の案内面17がミラ−1の固定端からの距離に応じて
異なる傾斜を有するから、各荷重発生部8a〜8d毎に
異なる変位をピストン19に与えることができ、ミラ−
1の各荷重点に異なる荷重を与えてミラ−1の長手方向
の曲率を可変することができる。
【0022】例えば厚さtが25mm,幅Wが110mmのミラ
−1の固定端から、図3に示すように距離X1,X2,X
3,X4がそれぞれ250mm,500mm,750mm,1000mmのA,
B,C,D点に、図4に示すように、A点では15.4K
g、B点では−17.9Kg、C点では−11.1Kg、D点で
は18Kgになるように荷重発生部8a〜8dの案内部1
8の案内面17の傾斜と、圧縮バネ20,21のバネ定
数を定めておくと、A,B,C,D点におけるミラ−1
の変位はそれぞれ15.3μm,60.6μm,146μm,261μm
になる。この各変位によりミラ−1の反射面を楕円面に
近似させることができる。ここで荷重Pのマイナスは下
向きの荷重を示し、プラスは上向きの荷重を示す。
−1の固定端から、図3に示すように距離X1,X2,X
3,X4がそれぞれ250mm,500mm,750mm,1000mmのA,
B,C,D点に、図4に示すように、A点では15.4K
g、B点では−17.9Kg、C点では−11.1Kg、D点で
は18Kgになるように荷重発生部8a〜8dの案内部1
8の案内面17の傾斜と、圧縮バネ20,21のバネ定
数を定めておくと、A,B,C,D点におけるミラ−1
の変位はそれぞれ15.3μm,60.6μm,146μm,261μm
になる。この各変位によりミラ−1の反射面を楕円面に
近似させることができる。ここで荷重Pのマイナスは下
向きの荷重を示し、プラスは上向きの荷重を示す。
【0023】この楕円面に近似したミラ−1の第1焦点
に放射光の光源を置き、第2焦点に実験試料を置くこと
により、光源からの放射光をミラ−1で反射して実験試
料に集光することができ、より強く、より高い分解能の
放射光を実験試料に入射することができる。
に放射光の光源を置き、第2焦点に実験試料を置くこと
により、光源からの放射光をミラ−1で反射して実験試
料に集光することができ、より強く、より高い分解能の
放射光を実験試料に入射することができる。
【0024】このように案内部18の水平方向の変位を
傾斜した案内面17とベアリング16とピストンロッド
15で垂直方向の微小変位に変換し、かつ圧縮バネ2
0,21を介してミラ−1に荷重を加えるようにしたか
ら、駆動部7の誤操作等により案内部18が水平方向に
大きく移動しても、ミラ−1に加える荷重の増大を抑制
することができる。
傾斜した案内面17とベアリング16とピストンロッド
15で垂直方向の微小変位に変換し、かつ圧縮バネ2
0,21を介してミラ−1に荷重を加えるようにしたか
ら、駆動部7の誤操作等により案内部18が水平方向に
大きく移動しても、ミラ−1に加える荷重の増大を抑制
することができる。
【0025】また、ミラ−1に荷重を加える圧縮バネ2
0,21の伸縮量はミラ−1の微小な変形量と比べて十
分に大きいから、他の荷重点に加えられた荷重によるミ
ラ−1の変形の影響を圧縮バネ20,21で吸収するこ
とができ、荷重発生部8a〜8dに無理な力を加えるこ
とを防ぐことができる。
0,21の伸縮量はミラ−1の微小な変形量と比べて十
分に大きいから、他の荷重点に加えられた荷重によるミ
ラ−1の変形の影響を圧縮バネ20,21で吸収するこ
とができ、荷重発生部8a〜8dに無理な力を加えるこ
とを防ぐことができる。
【0026】さらに、各荷重発生部8a〜8dの案内部
18を1つの駆動部7で水平方向に移動してミラ−1の
各荷重点に荷重を加えることができるから、構造を単純
にするとともに、駆動部7の制御を簡単に行なうことが
できる。
18を1つの駆動部7で水平方向に移動してミラ−1の
各荷重点に荷重を加えることができるから、構造を単純
にするとともに、駆動部7の制御を簡単に行なうことが
できる。
【0027】なお、上記実施例はミラ−1を片持ちで支
持した場合について説明したが、ミラ−1の長手方向の
両端部を支持した場合にも同様に適用することができ
る。
持した場合について説明したが、ミラ−1の長手方向の
両端部を支持した場合にも同様に適用することができ
る。
【0028】また、上記実施例は駆動部7の駆動源10
をあらかじめ定められた一定量駆動してミラ−1の長手
方向の曲率を変えた場合について説明したが、図5に示
すように駆動源10に接続したパルスモ−タ23をミラ
−1の湾曲量に応じて制御するようにしても良い。
をあらかじめ定められた一定量駆動してミラ−1の長手
方向の曲率を変えた場合について説明したが、図5に示
すように駆動源10に接続したパルスモ−タ23をミラ
−1の湾曲量に応じて制御するようにしても良い。
【0029】例えば、図5に示すように、ミラ−1の荷
重作動部9aの上部にレ−ザ変位計24を設け、図6の
ブロック図に示すように、パルスモ−タ23のモ−タ駆
動部25を制御する制御部26に設定値入力部27と演
算処理部28とを設ける。そしてレ−ザ変位計24で検
出した荷重作動部9aのミラ−1の実際の変位量を演算
処理部28に送り、演算処理部28でミラ−1の実際の
変位量とあらかじめ設定値入力部27に入力して記憶し
てある荷重作動部9aの変位量の設定値との差からパル
スモ−タ23の駆動パルスを演算してモ−タ駆動部25
に送り、パルスモ−タ23の駆動を制御する。このよう
にミラ−1の実際の変位を計測し、その計測値によりパ
ルスモ−タ23をフィ−ドバック制御することにより、
実際のミラ−1の変位量に応じてミラ−1に加える荷重
を可変することができ、ミラ−1を所定の曲率で高精度
に湾曲することができる。
重作動部9aの上部にレ−ザ変位計24を設け、図6の
ブロック図に示すように、パルスモ−タ23のモ−タ駆
動部25を制御する制御部26に設定値入力部27と演
算処理部28とを設ける。そしてレ−ザ変位計24で検
出した荷重作動部9aのミラ−1の実際の変位量を演算
処理部28に送り、演算処理部28でミラ−1の実際の
変位量とあらかじめ設定値入力部27に入力して記憶し
てある荷重作動部9aの変位量の設定値との差からパル
スモ−タ23の駆動パルスを演算してモ−タ駆動部25
に送り、パルスモ−タ23の駆動を制御する。このよう
にミラ−1の実際の変位を計測し、その計測値によりパ
ルスモ−タ23をフィ−ドバック制御することにより、
実際のミラ−1の変位量に応じてミラ−1に加える荷重
を可変することができ、ミラ−1を所定の曲率で高精度
に湾曲することができる。
【0030】上記実施例ではミラ−1の変位を長手方向
の1個所で計測した場合について説明したが、図7に示
すように、各荷重作動部9a〜9dに独立して駆動する
荷重発生部8a〜8dを連結し、ミラ−1の各荷重作動
部9a〜9dの位置におけるミラ−1の実際の変位を、
ミラ−1やミラ−ホルダ等に固定した歪ゲ−ジ29a〜
29aで測定し、各荷重発生部8a〜8dで加える荷重
をそれぞれフィ−ドバック制御することにより、ミラ−
の曲率を任意に可変することができる。
の1個所で計測した場合について説明したが、図7に示
すように、各荷重作動部9a〜9dに独立して駆動する
荷重発生部8a〜8dを連結し、ミラ−1の各荷重作動
部9a〜9dの位置におけるミラ−1の実際の変位を、
ミラ−1やミラ−ホルダ等に固定した歪ゲ−ジ29a〜
29aで測定し、各荷重発生部8a〜8dで加える荷重
をそれぞれフィ−ドバック制御することにより、ミラ−
の曲率を任意に可変することができる。
【0031】なお、上記実施例はミラ−1の変位量を測
定して、ミラ−1に加える荷重を制御する場合について
説明したが、ミラ−1の実際の荷重を歪ゲ−ジ等で測定
し、ミラ−1に加える荷重をフィ−ドバック制御しても
良い。
定して、ミラ−1に加える荷重を制御する場合について
説明したが、ミラ−1の実際の荷重を歪ゲ−ジ等で測定
し、ミラ−1に加える荷重をフィ−ドバック制御しても
良い。
【0032】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、ミラ−
と荷重発生部との間をピストンを挾んで上下に設けた2
個の圧縮バネを有する荷重作動部で連結し、圧縮バネを
介してミラ−に荷重を加えようにしたから、2個の圧縮
バネの緩衝作用によりミラ−に加えられる荷重が急激に
増大することを防止することができる。
と荷重発生部との間をピストンを挾んで上下に設けた2
個の圧縮バネを有する荷重作動部で連結し、圧縮バネを
介してミラ−に荷重を加えようにしたから、2個の圧縮
バネの緩衝作用によりミラ−に加えられる荷重が急激に
増大することを防止することができる。
【0033】また、荷重作動部に2個の圧縮バネを組み
合わせることにより、バネの自然長近傍の初期テンショ
ンの影響を除去でき、変位量に応じたリニアな制御がで
きるとともに、ピストンロッドの上下のみで荷重を与え
ることができる。
合わせることにより、バネの自然長近傍の初期テンショ
ンの影響を除去でき、変位量に応じたリニアな制御がで
きるとともに、ピストンロッドの上下のみで荷重を与え
ることができる。
【0034】また、一方の荷重発生部からミラ−の荷重
点に加えられた荷重による他方の荷重発生部に対する影
響をピストンを挾んで上下に設けた同じ圧縮バネで吸収
することができ、荷重発生部に無理な力が加わることを
防ぐことができる。
点に加えられた荷重による他方の荷重発生部に対する影
響をピストンを挾んで上下に設けた同じ圧縮バネで吸収
することができ、荷重発生部に無理な力が加わることを
防ぐことができる。
【0035】さらに、ピストンロッドと直交する方向に
移動する移動機構で案内部材を移動して、案内部材の傾
斜した案内面でピストンロッドに変位を与え、ピストン
の上下のバネを伸縮させてミラ−に荷重を与えるから、
案内面の傾斜の度合と圧縮バネのバネ定数に比例した荷
重をミラ−に加えることができる。
移動する移動機構で案内部材を移動して、案内部材の傾
斜した案内面でピストンロッドに変位を与え、ピストン
の上下のバネを伸縮させてミラ−に荷重を与えるから、
案内面の傾斜の度合と圧縮バネのバネ定数に比例した荷
重をミラ−に加えることができる。
【0036】また、案内部の水平方向の変位を傾斜した
案内面とピストンロッドで垂直方向の微小変位に変換
し、かつ圧縮バネを介してミラ−1に荷重を加えるよう
にしたから、誤操作等によりミラ−に加える荷重の増大
を抑制することができる。
案内面とピストンロッドで垂直方向の微小変位に変換
し、かつ圧縮バネを介してミラ−1に荷重を加えるよう
にしたから、誤操作等によりミラ−に加える荷重の増大
を抑制することができる。
【0037】さらに、ミラ−の変位量や荷重を直接計測
し、ミラ−に加える荷重をフィ−ドバック制御すること
により、ミラ−の反射面を高精度に湾曲させることがで
きる。
し、ミラ−に加える荷重をフィ−ドバック制御すること
により、ミラ−の反射面を高精度に湾曲させることがで
きる。
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】上記実施例の湾曲機構を示す断面図である。
【図3】ミラ−の荷重点と荷重の方向を示す説明図であ
る。
る。
【図4】荷重点における荷重と変位の具体例を示す説明
図である。
図である。
【図5】第2の実施例を示す構成図である。
【図6】第2の実施例の制御部を示すブロック図であ
る。
る。
【図7】第3の実施例を示す構成図である。
【図8】従来例の構造を示す斜視図である。
【図9】ミラ−の湾曲状態を示す説明図である。
1 ミラ− 3 湾曲機構 7 駆動部 8a〜8d 荷重発生部 9a〜9d 荷重作動部 10 駆動源 13 駆動ア−ム 15 ピストンロッド 17 案内面 18 案内部 19 ピストン 20,21 圧縮バネ 24 レ−ザ変位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 啓市 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 原田 芳彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−256999(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21K 1/06 G02B 5/10 H05H 13/04
Claims (4)
- 【請求項1】 荷重発生部からミラ−の長手方向の複数
個所に荷重を加えて反射面に湾曲を与え、ビ−ムライン
からの放射光を反射して実験試料に集光するミラ−装置
において、バネ定数の等しい圧縮バネをシリンダ内のピ
ストンの上下に配置した荷重作動部によりミラ−と荷重
発生部との間を連結したことを特徴とするミラ−装置。 - 【請求項2】 上記荷重発生部に荷重作動部のピストン
ロッドの軸心に対して一定角度で傾斜してピストンロッ
ドの先端部を案内する案内面を有する案内部と、案内部
をピストンロッドと直交する方向に移動する移動機構と
を有する請求項1記載のミラ−装置。 - 【請求項3】 ミラ−の荷重作用点の変位量を計測する
変位計測手段と、計測した変位量とあらかじめ定められ
た変位量とを比較して荷重発生部を制御する荷重制御手
段とを有する請求項1又は2記載のミラ−装置。 - 【請求項4】 ミラ−の荷重作用点に作用する荷重を直
接計測する荷重計測手段と、計測した荷重とあらかじめ
定められた荷重とを比較して荷重発生部を制御する荷重
制御手段とを有する請求項1又は2記載のミラ−装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25755792A JP2845051B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-09-02 | ミラ−装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18055992 | 1992-06-16 | ||
JP4-180559 | 1992-06-16 | ||
JP25755792A JP2845051B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-09-02 | ミラ−装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0666998A JPH0666998A (ja) | 1994-03-11 |
JP2845051B2 true JP2845051B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=26500041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25755792A Expired - Lifetime JP2845051B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-09-02 | ミラ−装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2845051B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20110036834A (ko) | 2008-07-14 | 2011-04-11 | 애브리 데니슨 코포레이션 | 접착성 라벨 컷팅 장치 및 방법 |
ES2751223B2 (es) * | 2019-07-24 | 2021-04-06 | Consorci Per A La Construccio Equipament I Explotacio Del Laboratori De Llum De Sincrotro | Dispositivo de correccion de curvatura de espejos |
-
1992
- 1992-09-02 JP JP25755792A patent/JP2845051B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0666998A (ja) | 1994-03-11 |
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