JP2844930B2 - 自動車道トンネル用集じんユニット - Google Patents

自動車道トンネル用集じんユニット

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JP2844930B2
JP2844930B2 JP40630290A JP40630290A JP2844930B2 JP 2844930 B2 JP2844930 B2 JP 2844930B2 JP 40630290 A JP40630290 A JP 40630290A JP 40630290 A JP40630290 A JP 40630290A JP 2844930 B2 JP2844930 B2 JP 2844930B2
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彰吾 中村
裕二 大木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車道トンネル内
の空気を清浄化する電気集じん設備に関し、特に設置工
事の簡易化を図った集じんユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車道トンネルの換気設備として、ト
ンネル内空間に通じるバイパストンネルやトンネル内上
部空間に電気集じん機や送風機を設置し、トンネルから
抽出した汚染空気を電気集じん機で清浄化して再びトン
ネル内に戻すようにしたものが知られている。
【0003】図6はバイパストンネル形の換気設備を示
すもので、自動車道トンネル1の側壁部に両端が開口す
るバイパストンネルを設けて集じん室2とし、この集じ
ん室2に電気集じん機3と送風機4とを設置している。
送風機4により集じん室2の一端5から吸い込まれたト
ンネル内の汚染空気は電気集じん機3を通過して煤じん
を除去され、集じん室2の他端6からコーナベーン7を
通してトンネル1内の上部空間に吹き出される。
【0004】また、図7は天井設置形の換気設備を示す
もので、トンネル1の上部空間を天井ベース8で仕切っ
て集じん室2を区画し、この集じん室2に電気集じん機
3と送風機4とを設置している。トンネル1の長手方向
に沿って集じん室2の一端5から吸い込まれた汚染空気
は電気集じん機3を通過し、他端6の送風機4からその
まま水平に吹き出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の換気設備には次のような問題がある。 バイパストンネルの掘削や天井ベースの構築に大がか
りな土木工事を必要とし建設費が嵩む。 正規開通する前に部分的に暫定運用されたトンネルや
換気設備を付帯しないで建設された既存のトンネルなど
において、設備の撤去や改造、追加導入などが容易に行
えない。 上記経費面、更にバイパストンネル形については地理
的条件からトンネル内に設置可能な設備数には限界があ
るため換気設備の設置間隔が長くなり、交通量によって
は十分な集じんができない場合が生じる。 上記理由で換気設備を密集して配置できないために、
1設備当たりの処理風量をできるだけ多くしようとする
結果となり、勢い各設備が大規模化することになるが、
従来の大規模設備には大型送風機の出口での高速の空気
流をトンネル全体の空気を動かすための動力源として利
用しようとする考えがあり、その結果として電気集じん
機で濾過された浄化空気と車道空間内の汚染空気との混
合が悪くなる。なお、換気設備の設置には浄化空気と汚
染空気との混合に必要な距離を置くことが求められ、従
来はこの面からも設置間隔が長くなるという事情があ
る。ちなみに、従来は通常80m程度の設置間隔を必要
としている。
【0006】この発明は、上に述べた諸種の状況のもと
になされたもので、設置に際して面倒な付帯工事を必要
とせず、かつ浄化空気と汚染空気との混合が良好で短い
設置間隔で配置可能な自動車道トンネル用集じんユニッ
トを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、空気中の煤じんを除去する電気集じん
機と、この電気集じん機を通して自動車道トンネルの長
手方向に沿ってトンネル内空気を送る送風機と、この送
風機から吹き出される空気を減速するディフューザと、
このディフューザからの空気の流れを下方に向ける曲が
り管とを一体的に組み合わせてユニット化し、前記自動
車道トンネルの天井から吊り下げて設置するようにす
る。
【0008】
【作用】電気集じん機と送風機とを組み合わせてユニッ
ト化し、これをトンネルの天井から吊り下げて設置する
ので、バイパストンネルや天井ベースが不要となり、建
設費を安くできるとともに撤去や新設が付帯工事ないし
簡単にできるようになる。
【0009】また、曲がり管により浄化空気を下向きに
流すので、浄化空気と汚染空気との混合が短い距離で完
了するとともに工事が簡単であることから密集設置が容
易となり、十分な換気が可能となる。その際、送風機出
口の流れは非常に速いので、ディフューザを設けてこれ
を車道内を流れる換気流れと同程度に減速し、通行車両
や歩行者の安全を図るようにする。
【0010】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す自動車道トン
ネル内部の概略図で、図1(A)は側面図、同(B)は
そのB−B線に沿う断面図である。なお、従来例と対応
する部分には同一の符号を用いるものとする。
【0011】図において、10はこの発明に係る集じん
ユニット(以下、単にユニットという)で、自動車道ト
ンネル1の天井からステー11で吊り下げられている。
図示の場合、電気集じん機3は左右2台で1組とされ、
これに対して送風機4は共通に1台が組み合わされてい
る。送風機4としては、円筒形のケーシング4a内にモ
ータ4b、これに直結された可変ピッチの羽根車4c、
案内羽根4dなどが内装された軸流送風機が用いられて
いる。
【0012】電気集じん機3と送風機4とは断面が方形
から円形に移行する異形管12で連結され、送風機4の
出口側には断面が円形から方形に移行するディフューザ
13が取付けられている。そして、ディフューザ13の
出口側には、その開口に対向する円弧状板とその両側に
直立する側板とからなるフード状の曲がり管14が接続
されている。なお、ディフューザ13の等価円錐角は6
〜10°程度が適している。
【0013】2台の電気集じん機3、異形管12、送風
機4、ディフューザ13及び曲がり管14は互いに一体
的に組み合わされてねじ結合され、全体として一つのユ
ニット10を構成している。このユニット10は、すで
に述べたようにステー11によりトンネル1の長手方向
に沿って天井から水平に吊り下げられている。15は補
機や電気品などを設置するためにトンネル側方に設けら
れた小室である。
【0014】このような構成において、送風機4の運転
により吸込口10aから吸い込まれた車道空間1a内の
汚染空気は電気集じん機3で煤じんを除去され、吹出口
10bから鉛直下方に吹き出される。その際、流速は送
風機4の出口では30m/秒程度と高速であるが、ディ
フューザ13を通過して次第に減速され、更に曲がり管
14で直角に曲げられて車道内の流れと同程度の10m
/秒以下とされる。
【0015】図2は上記ユニット10を用いたトンネル
換気の全体配置を示すものである。ユニット10の送風
機4だけでは全体の空気を動かすのに容量不足のため、
途中にブースタファン16を設置して推力を発生させて
いる。
【0016】なお、トンネル内の汚染条件によりユニッ
ト10の設置間隔に余裕がある場合(例えば、40〜8
0m)は、図3に示すようにディフューザ13及び曲が
り管14を取り除き、送風機4の出口流速を減速させな
いでそのまま水平方向に吹き出し、ブースタファンとし
ての役割を併せ持たせれば、独立した上記ブースタファ
ン16の設置台数を減らすことができる。
【0017】図4及び図5はそれぞれ上記実施例及び従
来の天井設置形における浄化空気と汚染空気との混合状
況を示したものである。図4(ブースタファンは省略し
てある)においては、ユニット10からの浄化空気(白
抜き矢印で示す)は鉛直下方に吹き出されるため、車道
内空気(単線矢印で示す)と短い混合距離で容易に混合
する。これに対して図5においては、浄化空気は換気設
備17から速い流速で天井に沿って水平に吹き出される
ため、車上内空気と完全に混合するには長い距離を必要
とし、換気設備17の設置間隔は長くなっている。
【0018】以上説明した実施例の構成においては、換
気設備をユニット10として一体構成したため、これを
工場で製作してそのまま搬入すれば現地では天井に吊り
下げるだけでよく、バイパストンネルや天井ベースなど
の付帯工事が必要ない。また、送風機4からの吹き出し
空気をディフューザ13で減速させ、更に曲がり管14
で流れを鉛直下方に向けたので車道空間1a内の汚染空
気との混合が良くなり、ユニット10を密集配置して十
分な換気を行うことが可能となる。
【0019】
【発明の効果】この発明によれば、換気設備の設置工事
が簡略となるため土木コストが大幅に削減されるととも
に、交通事情の変化などに伴う処理風量の更にも容易に
対応できる。また、浄化空気が下方に向けて吹き出され
るため汚染空気との混合が良好となり、かつ設置間隔も
短くできるので必要なだけの十分な換気能力を持たせる
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の実施例を示すトンネル内部
の側面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図であ
る。
【図2】この発明の実施例におけるトンネル内部の機器
の全体配置を示す側面図である。
【図3】この発明の別の実施例を示す側面図である。
【図4】この発明の実施例における浄化空気と汚染空気
との混合状況を示す側面図である。
【図5】従来例における浄化空気と汚染空気との混合状
況を示す側面図である。
【図6】従来のバイパストンネル形の換気設備を示す斜
視図である。
【図7】従来の天井設置の換気設備を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 自動車道トンネル 3 気集じん機 4 送風機 10 電気集じんユニット 13 ディフューザ 14 曲がり管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B03C 3/00 - 3/88 E21F 5/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気中の煤じんを除去する電気集じん機
    と、この電気集じん機を通して自動車道トンネルの長手
    方向に沿ってトンネル内空気を送る送風機と、この送風
    機から吹き出される空気を減速させるディフューザと、
    このディフューザからの空気の流れを下方に向ける曲が
    り管とを一体的に組み合わせてユニット化し、前記自動
    車道トンネルの天井から吊り下げて設置するようにした
    ことを特徴とする自動車トンネル用集じんユニット。
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KR100782878B1 (ko) * 2007-08-27 2007-12-06 주식회사 리트코 육각관 전기필터부를 포함하는 터널고속팬
KR100913117B1 (ko) * 2009-03-10 2009-08-19 주식회사 리트코 루프형 고유속 터널 공기 정화 장치
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