JP2844158B2 - 複合型精密成形品の製造方法およびその成形型 - Google Patents

複合型精密成形品の製造方法およびその成形型

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小径非球面レンズ、マ
イクロレンズ、レンズアレー、回折格子等の光学部品
や、高精度の寸法精度が要求される精密部品等に用いら
れる複合型精密成形品の製造方法およびその成形型に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス基板に光硬化型樹脂や熱硬
化型樹脂の硬化物を一体成形した複合型光学部品の製造
方法としては、次に説明する方法が提案されている。
【0003】(イ)ガラス基板の表面をシランカップリ
ング材で処理することによって有機化合物に対して活性
化しておき、このガラス基板と所望の形状をもつ型とを
透明な有機高分子の半重合物を介して重ね合わせたの
ち、前記有機高分子の半重合物を重合させる方法(特開
昭54−6006号公報参照)。
【0004】(ロ)レンズ基材の表面に液状の活性エネ
ルギー線硬化型樹脂を供給したのち、前記活性エネルギ
ー線硬化型樹脂側から非球面型体にて型締し、ついで活
性エネルギー線の照射によって前記活性エネルギー線硬
化型樹脂を硬化させたのち離型する成形工程を少なくと
も2回繰返す方法(特開平1−171932号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の技術
のうち(イ)は、基板に対して有機高分子層の厚み偏差
の大きいもの、例えば中心厚みが100μ以上、外径が
0.2〜数mm程度のマイクロレンズを成形する場合等
においては、有機高分子の硬化収縮に起因する体積収縮
によって、ヒケ、歪み、気泡混入等の成形不良が発生す
るという問題点がある。
【0006】また、(ロ)は、上述した(イ)の有する
体積収縮に起因する成形不良は発生しなくなるものの、
上述のような成形工程を少なくとも2回繰返し行う必要
があるため、成形に長時間かかるとともに、高価な非球
面型体の使用頻度が高いために非球面型体1個当たりの
成形可能数量が少なくなるので、製造コストが高くなる
という問題点がある。
【0007】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであって、基板に一体成形された
反応硬化型樹脂成形物に硬化収縮に起因するヒケ、歪
み、気泡混入等の成形不良が発生しない高精度な複合型
精密成形品の製造方法およびその成形型を実現すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の複合型精密成形品の製造方法は、基板に反
応硬化型樹脂成形物を一体成形する複合型精密成形品の
製造方法であって、前記反応硬化型樹脂成形物の形状に
対して反転した形状のキャビティ部を設けた成形型を用
い、前記成形型のキャビティ部が設けられた面の周辺部
近傍に柔軟性をもつ微粒子を載置する工程の前または後
に、前記キャビティ部に反応硬化型液状樹脂を充填し、
そののち前記反応硬化型液状樹脂上に基板を重ね合わせ
てこれを覆い、ついで前記反応硬化型液状樹脂を硬化さ
せることによって周辺部近傍に前記微粒子が埋込成形さ
れた反応硬化型樹脂成形物を基板に一体成形したのち、
これを前記成形型から離型することを特徴とするもので
ある。
【0009】また、上記製造方法において、離型後、基
板に一体成形された反応硬化型樹脂成形物の周辺部近傍
の柔軟性をもつ微粒子が埋込成形されている部分を基板
とともに切除するものである。
【0010】さらに、柔軟性をもつ微粒子は、弾性率が
1×105 kg/cm2 以下の材料からなるものとした
り、粒径1乃至1000μの略球状粒子とすると効果的
である。
【0011】上記複合型精密成形品の製造方法の実施に
用いる複合型精密成形品の成形型は、基板に反応硬化型
樹脂成形物を一体成形する複合型精密成形品の製造に用
いる成形型であって、前記反応硬化型樹脂成形物の形状
に対して反転した形状のキャビティ部と、前記キャビテ
ィ部が設けられた面の周辺部近傍に載置される柔軟性を
もつ微粒子の位置を固定保持するための前記微粒子の粒
径よりも小さい高さの突起部を突設したことを特徴とす
るものである。
【0012】
【作用】反応硬化型樹脂成形物の周辺部近傍に埋込成形
される柔軟性を有する微粒子が、反応硬化型樹脂の硬化
収縮に起因する体積収縮量に見合って変形して、基板と
成形型とが接近するため、ヒケ、歪み、気泡混入等の成
形不良が発生しない。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は、複合型精密成形品の製造方法の第
1実施例の各工程を示す説明図である。
【0015】工程の説明の前に使用する成形型について
説明すると、図1に示すように、型10はガラス、金
属、プラスチック等からなるものであって、複合型精密
成形品であるマイクロレンズ1の形状に対して反転した
形状のキャビティ部11を有し、このキャビティ部11
は研磨や切削加工等により所定の光学面精度に仕上げら
れている。
【0016】 図1の(a)に示すように、型10の
キャビティ部11を囲む周辺部の4隅近傍に柔軟性をも
つ微粒子4を少量載置する。
【0017】 そののち、図1の(b)に示すよう
に、キャビティ部11およびそのまわりに紫外線硬化型
の反応硬化型液状樹脂12を柔軟性をもつ微粒子4に接
するようにディスペンサー等を用いて充填する。
【0018】 ついで図1の(c)に示すように、透
明なガラス製の基板3を紫外線硬化型の前記反応硬化型
液状樹脂12の図示上面を覆うように重ね合わせたの
ち、紫外線13を照射して前記反応硬化型液状樹脂12
を硬化させて、周辺部近傍に柔軟性をもつ微粒子4が埋
込成形された反応硬化型樹脂成形物2を基板3に一体成
形する。このとき、前記反応硬化型樹脂成形物2には硬
化収縮が起るが、前記柔軟性をもつ微粒子4がスペーサ
の如く作用するため、図4に示すように、基板3と型1
0とによって押圧されて変形し、前記硬化収縮による体
積収縮量に見合う距離だけ基板3と型10とが接近す
る。このため、前記反応硬化型樹脂成形物2にヒケ等の
成形不良が発生しない。
【0019】 上記の工程後、前記反応硬化型樹脂
成形物2が完全に硬化したら、型10から離型して図1
の(d)に示すマイクロレンズ1を得る。
【0020】 さらに場合によっては、の工程後、
反応硬化型樹脂成形物2の周辺部近傍の前記微粒子4が
埋込成形されている部分を基板3とともに切除すると、
図1の(e)に示すような外観良好なマイクロレンズ1
aを得ることができる。
【0021】次に上記製造方法の第2実施例について説
明する。
【0022】本変形例は、上記図1に示す製造方法の各
工程中の上記の工程と上記の工程とを逆に行うもの
であって、図2の(a)に示すように、型20のキャビ
テイ部21およびその周辺部に紫外線硬化型の液状の反
応硬化型液状樹脂22を充填したのち、図2の(b)に
示すように、キャビティ部21の周辺部の前記反応硬化
型樹脂22の周辺部の4隅に接するように微粒子4を載
置する点が異なるのみであって、その後の図2の(c)
乃至(e)に示す工程は、上記ないしの工程と同様
であるので説明は省略する。
【0023】本発明において、柔軟性を有する微粒子
は、種々の公知の無機材料、有機材料が使用できる。
【0024】その柔軟性は指標として弾性率(E)を用
いた場合、1×105 kg/cm2以下が好ましく、
0.5×105 kg/cm2 以下がより好ましい。該弾
性率の試験方法としては、規格化された方法、たとえば
ASTM規格のD638、D743、D747(「プラ
スチックハンドブック」1969年朝倉書店p.669
〜679参照)等を適宜用いる。
【0025】弾性率が1×105 kg/cm2 以上であ
れば、後述する硬化収縮による体積収縮量を柔軟性をも
つ微粒子により吸収する効果が薄れ、結果として転写不
良などの成形不良が生じる。弾性率が1×105 kg/
cm2 以下の柔軟性をもつ微粒子の材料としては公知の
合成高分子材料が好適に用いられる。
【0026】合成高分子材料としては、例えば、スチレ
ン、塩化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アク
リル酸エステル類、メタクリル酸エステル類などのビニ
ル系モノマーの単一重合体及び/または共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブ
タジエン共重合体などのブタジエン系共重合体、ポリエ
チレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ
アミド、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレ
ン、シリコン樹脂などの熱可塑性樹脂や、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、ブ
タジエンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコン
ゴム等のエラストマー樹脂があげられ、また上述の代表
的な樹脂の弾性率は公知である。
【0027】形状としては、球、だ円球、立方体、直方
体、円すい、異形状等いかなるものでもよいが球形状が
寸法精度がよく、また寸法精度がそろっているものが容
易に入手しやすい。
【0028】大きさとしては、例えば略球状粒子の場
合、粒径1〜1000μm程度が成形精度を保つために
好ましい。すなわち、1μm以下では反応硬化型樹脂の
層が薄くなり過ぎるため、後述する硬化収縮に起因する
体積収縮を吸収しきれず、成形不良が生じ、1000μ
m以上では反応硬化型樹脂の絶対量が大きくなり、それ
に伴い収縮体積の絶対量も大きくなり微粒子による吸収
効果が薄れる。好ましくは粒径10〜500μmがよ
い。
【0029】さらに、柔軟性をもつ微粒子と反応硬化型
樹脂成形物の屈折率が等しい材料を選択すれば外観が良
好となる。
【0030】反応硬化型液状樹脂としては、紫外線硬化
型液状樹脂やこれ以外に、熱硬化型または常温硬化型の
エポキシ樹脂シリコン樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン等を用い、紫外線以外の活性エネルギー線、たとえば
赤外線、可視光線、電子線、X線等を用いてもよい。樹
脂材料としてはウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアク
リレート等のアクリル系モノマーや、エポキシ、シリコ
ン、ポリエステル、ウレタン系モノマーなどに光開始剤
を混合した、単一組成物あるいは数種のモノマーをブレ
ンドした混合組成物があげられる。
【0031】また、基板としては、ガラス板、金属板、
プラスチック板等を用いることができる。
【0032】柔軟性をもつ微粒子を載置するための供給
方法としては、ピンセットに保持して供給する方法、ホ
ッパーの落下口より落下させる方法、ノズルよりエアー
とともに流出する方法がある。またこれらの方法に代え
て、図3に示すように、上述したディスペンサーとは別
の第2のディスペンサー100を用いて、予め反応硬化
型液状樹脂に柔軟性をもつ微粒子4を混入した混合物を
滴下する方法を採用すると微粒子4の取扱いが簡便とな
る。
【0033】さらに、柔軟性をもつ微粒子を載置する位
置は、型のキャビティ部が形成された面上の少なくとも
キャビティを中心とした対角線上の2箇所、またはそれ
以上の数箇所であればよく、好ましくは図1のように4
箇所程度であれば基板を覆いかぶせたとき、基板の傾き
が発生せず反応硬化型液状樹脂層の厚みが均一になるの
で好ましい。
【0034】ここで、本発明に係る複合型精密成形品の
成形型の変形例について説明する。
【0035】図5の(a)に示す型200のキャビティ
部201が形成された面の周辺部近傍に柔軟性をもつ微
粒子4の粒径よりも小さい高さの山形の突起部200a
を突設したもの、図5の(b)に示す型300のキャビ
ティ部301が形成された面の周辺部近傍に間隔をおい
て突設された柔軟性をもつ微粒子4の粒径よりも小さい
高さの一対の上面が平らな突起部300a,300bを
設けたもの、図5の(c)に示す型400のキャビティ
部401が形成された面の周辺部近傍に柔軟性をもつ微
粒子4の粒径よりも小さい高さの上面が平らな突起部4
00aを設けたものがあり、これら突起部200a,3
00a,300b,400aは、柔軟性をもつ微粒子4
を載置すべき部位にそれぞれ設けておくことで、前記微
粒子4を正確に固定保持することができる。
【0036】本発明に係る複合型成形品としては、上記
各実施例のマイクロレンズ以外に、図6の(a)に示す
基板33に凹凸の繰返し形状をもつ反応硬化型樹脂成形
物32を一体成形した回折格子31、図6の(b)に示
す基板43に山形の繰返し形状をもつ反応硬化型樹脂成
形物42を一体成形したブレーズド格子41、図6の
(c)に示す基板53に多数の半球状の突出部をもつ反
応硬化型樹脂成形物52を一体成形したレンズアレー5
1がある。
【0037】またこの他に、図7の(a)に示す基板6
3に一つの山形形状をもつ反応硬化型樹脂成形物62を
一体成形した反射プリズム61、図7の(b)に示す基
板73に溝形形状をもつ反応硬化型樹脂成形物72を一
体成形したプリンタのインキノズル用溝部品71、図7
の(c)に示す基板83に一つの凹部をもつ反応硬化型
樹脂成形物82を一体成形した凹レンズ81、図7の
(d)に示す基板83の両面にそれぞれ反応硬化型樹脂
成形物82a,82bを一体成形した基板の両面に反応
硬化型樹脂成形物をもつ部品91等がある。
【0038】(実施例1)型材質をリン青銅とし、直径
1.8mm、曲率半径1.6mm、面精度がニュートン
リング1本以下の図1に示すような型を精密切削加工法
により作成した。
【0039】次に粘度が3500cpsのウレタンアク
リレート系紫外線硬化型液状樹脂を、図2の(a)に示
すように型のキャビティ部内およびその周辺部に滴下充
填し、さらに粒径100μmのポリスチレン微粒子(D
uke社製、商品名:ポリスチレンDVB、弾性率:
3.5×104 kg/cm2 )を、図2の(b)に示す
ように周辺部近傍4箇所に10〜20個設置した。その
のち、あらかじめ表面をシランカップリング剤で前処理
されたされた透明で厚み1mmのガラス基板をその上に
覆い、照度が30mw/cm2 の紫外線を2分間照射
し、前記樹脂を硬化させた。
【0040】次に離型を行い、図2の(d)に示すよう
な複合型成形品であるマイクロレンズを得た。面精度を
測定したところ、ニュートン1本であり、良好な転写性
を示した。
【0041】(実施例2)型材質をアルミニウムとし、
断面形状が200μm角、長さが10mmの図7の
(b)に示すような溝形状の反転形状をもつ型を精密切
削加工法により作成した。
【0042】次に実施例1と同様な紫外線硬化型液状樹
脂を型のキャビティ部内およびその周辺部に滴下充填
し、さらに、架橋ポリメチルメタクリレート粒子を分級
してして得られた、平均粒径300μmの柔軟性をもつ
微粒子(弾性率:3.2×104 kg/cm2 )を、周
辺部4箇所に10〜20個設置した。あらかじめ表面を
シランカップリング剤で前処理された透明で厚み1mm
のガラス基板をその上に覆い、照度が30mw/cm2
の紫外線を2分間照射し、キャビティ内の前記樹脂を硬
化させた。
【0043】次に離型を行い、図7の(b)に示すよう
な複合型成形品であるプリンタのインキノズル用溝部品
を得た。顕微鏡による表面観察により良好な転写性を示
していることがわかった。
【0044】(比較例1)実施例1とまったく同様な型
および紫外線硬化型液状樹脂を用い、図8の(a)のよ
うに前記樹脂502を型500のキャビティ部501内
いっぱいに滴下充填し、あらかじめ表面をシランカップ
リング剤で前処理された透明で厚み1mmのガラス基板
503で覆い、図8の(b)のように30mw/cm2
の紫外線504を2分間照射し、離型を行い、図8の
(c)のような複合型凸レンズ505を得た。レンズ面
にヒケ不良の発生が観察され、面精度を測定したとこ
ろ、ニュートン20本以上であり、転写性が悪かった。
【0045】(比較例2)実施例2とまったく同様な型
および紫外線硬化型液状樹脂を用い、これを型のキャビ
ティ部内いっぱいに滴下充填し、あらかじめ表面をシラ
ンカップリング剤で前処理された透明で厚み1mmのガ
ラス基板で覆い、30mw/cm2 の紫外線を2分間照
射し、離型を行い、図7の(b)に示すようなプリンタ
のインキノズル用溝部品を得た。顕微鏡による表面観察
により、直径0.2mm程度のヒケ不良の発生が数個観
察され、転写性が悪いことが示された。
【0046】(比較例3)実施例2とまったく同様な型
および紫外線硬化型液状樹脂を用い、該樹脂を型のキャ
ビティ部内およびその周辺部に滴下充填し、さらに、ソ
ーダライムガラス粒子を分級して得られた平均粒径30
0μmの微粒子(弾性率:7.0×105kg/cm
2 )を、型周辺部4箇所に10〜20個設置した。つい
で、あらかじめ表面をシランカップリング剤で前処理さ
れた透明で厚み1mmのガラス基板で覆い、30mw/
cm2 の紫外線を2分間照射し、離型を行い、図7の
(b)に示すようなプリンタのインキノズル用溝部品を
得た。顕微鏡による表面観察により、直径0.1mm程
度のヒケ不良の発生が多数個観察され、転写性が悪いこ
とが示された。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、成形された複合型精密
成形品には、反応硬化型樹脂の硬化収縮に起因するヒ
ケ、歪み、気泡混入等の成形不良が発生せず、良好な転
写精度を有するため、厚み変化の大きい反応硬化型樹脂
成形物をもつ複合型精密成形品であっても、精度よくし
かも簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合型精密部品の製造方法の第1実施
例の各工程を示す説明図である。
【図2】本発明の複合型精密部品の製造方法の第2実施
例の各工程を示す説明図である。
【図3】柔軟性をもつ微粒子の供給方法の一例を示す説
明図である。
【図4】本発明における硬化収縮に対する柔軟性をもつ
微粒子の体積収縮吸収原理を示す説明図である。
【図5】本発明に係る成形型の変形例の主要部を示す模
式部分断面図である。
【図6】本発明に係る複合型精密部品の他の例を示す模
式断面図である。
【図7】本発明に係る複合型精密部品の他の例を示す模
式断面図である。
【図8】従来の複合型成形品の製造方法の工程を示す説
明図である。
【符号の説明】
1,1a マイクロレンズ 2,32 反応硬化型樹脂成形物 3 基板 4 微粒子 10,20,200,300,400 型 11,21,201,301,401 キャビティ部 12,22 反応硬化型液状樹脂 100 第2のディスペンサ 200a,300a,300b,400a 突起部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 11:00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に反応硬化型樹脂成形物を一体成形
    する複合型精密成形品の製造方法であって、 前記反応硬化型樹脂成形物の形状に対して反転した形状
    のキャビティ部を設けた成形型を用い、前記成形型のキ
    ャビティ部が設けられた面の周辺部近傍に柔軟性をもつ
    微粒子を載置する工程の前または後に、前記キャビティ
    部に反応硬化型液状樹脂を充填し、そののち前記反応硬
    化型液状樹脂上に基板を重ね合わせてこれを覆い、つい
    で前記反応硬化型液状樹脂を硬化させることによって周
    辺部近傍に前記微粒子が埋込成形された反応硬化型樹脂
    成形物を基板に一体成形したのち、これを前記成形型か
    ら離型することを特徴とする複合型精密成形品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 柔軟性をもつ微粒子を載置する代わり
    に、前記微粒子と反応硬化型液状樹脂の混合物を載置す
    ることを特徴とする請求項1記載の複合型精密成形品の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 柔軟性をもつ微粒子は、弾性率が1×1
    5 kg/cm2 以下の材料からなることを特徴とする
    請求項1または2記載の複合型精密成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 柔軟性をもつ微粒子が、粒径1乃至10
    00μの略球状粒子であることを特徴する請求項1ない
    し3いずれか1項記載の複合型精密成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 離型後、基板に一体成形された反応硬化
    型樹脂成形物の周辺部近傍の柔軟性をもつ微粒子が埋込
    成形されている部分を基板とともに切除することを特徴
    とする請求項1ないし4いずれか1項記載の複合型精密
    成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板に反応硬化型樹脂成形物を一体成形
    する複合型精密成形品を製造するための成形型であっ
    て、 前記反応硬化型樹脂成形物の形状に対して反転した形状
    のキャビティ部と、前記キャビティ部が設けられた面の
    周辺部近傍に載置される柔軟性をもつ微粒子の位置を固
    定保持するための前記微粒子の粒径よりも小さい高さの
    突起部を突設したことを特徴とする複合型精密成形品の
    成形型。
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