JP2843289B2 - Lng気化器 - Google Patents

Lng気化器

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JP2843289B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化ガスの気化器
に関し、詳細には、加熱媒体として海水を用いるLNG
気化器に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、LNG(液化天然ガス)
は、通常ORV(オープン・ラック・ベーパライザー)
と称される気化器において海水等による加熱によって気
化され、NG(天然ガス)として利用される。
【0003】これらLNG気化器(ORV)では、その
要部の概要構成を示す斜視図である〔図4〕の (a)図に
示すように、複数の伝熱管(23a) をカーテン状に配列し
てなるパネル(23)と、このパネル(23)の上下部に連結さ
れた上部ヘッダ(24)および下部ヘッダ(22)とからなるパ
ネルユニット(21)を並列して配置すると共に、各パネル
ユニット(21)のパネル(23)間の上方に、海水を流下させ
るトラフ(25)を配置している。また、熱源としての海水
(W) は、図示省略の海水ヘッダから分岐供給管を経て各
トラフ(25)に溜められ、 (a)図のA−A断面図である
(b)図に示すように、各トラフ(25)の側縁から溢流し、
パネル(23)の両面に沿って流下する。また、流下した海
水(W) はパネル(23)下方の規制水面を形成する図示省略
の海水溜まりで海水ポンド(P) を形成した上で、外部に
流出させられる。一方、LNGは、下部マニホールド(2
6)を介して下部ヘッダ(22)に送られ、上記海水(W) によ
って加熱されることにより、パネル(23)内で気化されて
上昇し、上部ヘッダ(24)から上部マニホールド(27)に導
かれ、この上部マニホールド(27)を介して図示省略の送
ガスラインに送られる。
【0004】ところで、これらLNG気化器のパネル(2
3)は、縦形異形状の伝熱管(23a) をカーテン状に多数配
列した構成とされており、この伝熱管(23a) は異形管に
成形するための加工性や高い熱伝導性が要求されること
等から、Al合金を用いるのが一般的である。しかし、
Al合金は、海水環境下で孔腐食を受け易いので、その
防食を目的として、パネルの伝熱管の表面に、自然電位
がAl合金よりも卑なAl−Zn合金等の犠牲陽極皮膜
を形成し、その皮膜の犠牲防食作用によって母材である
Al合金の保護が図られている。例えば、特開平1-1146
98号公報に開示されたAl製熱交換器管材は、Al母材
管の表面に、第1層としてZnを被覆し、更にその上に
第2層としてAlまたはAl−Ca、Al−Zn−Ca
系等のAl合金を溶射している。また、特公平7-1157号
公報に開示されたAl製伝熱管は、Al母材管の表面
に、Al−Zn合金層を形成し、更にその表面にIn,
Sn,HgおよびCdから選ばれる1種または2種以上
の元素を含むAl−Zn合金層を形成している。また、
特開平5-164496号公報に開示された気化器用フィンチュ
ーブでは、Al母材管の表面に、Al−Zn合金等の犠
牲陽極皮膜をクラッドしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、表面に形成したAl−Zn合金等からなる
皮膜の犠牲防食作用によって、母材であるAl合金製伝
熱管の腐食・浸食は抑制できるものの、犠牲陽極として
の皮膜は、電気化学的に溶解することで、つまりそれ自
体が消耗することで、対極のAl合金製伝熱管の防食効
果を果たすことから、実操業におけるメンテナンスの面
で、次のような問題が生じている。
【0006】上記前2者の従来技術では、Al−Zn合
金等の皮膜は溶射により形成され、パネルの伝熱管全面
に施されるが、運転を継続して行くと犠牲陽極としての
溶射皮膜は消耗し、特に伝熱管の下部や下部ヘッダとの
接続部は、〔図4〕の (b)図に示すように、流下してき
た勢いのある海水が衝突するため、その落下エネルギー
による剥離現象によって相乗的に加速され、溶射皮膜の
消耗が早い。そして、表面の溶射皮膜が消耗すると、伝
熱管そのそものにも消耗や孔腐食が生じて減肉し、その
ままでは構造強度を維持できなくなるので、消耗された
溶射皮膜は、その都度に再溶射が必要となる。また、上
記後者の従来技術では、押出成形によってAl−Zn合
金等の皮膜を表面にクラッドするので、 300μm 以上の
比較的厚肉な犠牲陽極皮膜が得られ、その消耗期間を延
長できるものの、本来目的より消耗すること自体は避け
られず、またパネルの伝熱管として組み込まれると、上
記と同様に下部に位置する皮膜の消耗が早い。また、表
面の皮膜はパネルとして組み立てる前の製造工程で形成
されるので、使用により消耗すると、上記と同様に、操
業サイトにおいて消耗した部位に同種のAl−Zn合金
等を溶射する必要が生じる。一方、パネルへのAl−Z
n合金等の溶射作業は、新品については工場で行える
が、使用により消耗した部位への再溶射は、該パネルを
据え付けた操業サイトで行うため、その作業に際してテ
ント張りやパネル洗浄等の機器養生が必要で、かつ据え
付け状態での溶射作業そのものが煩雑で手間がかかるこ
とから、施工期間が比較的長くなり、更に、その作業中
は装置の運転を停止しなければならず、これにより操業
効率が低下する等の問題が生じる。
【0007】すなわち、Al合金製パネルの表面に犠牲
陽極としての皮膜を形成し、その皮膜の犠牲防食作用に
よって、母材である伝熱管の腐食を防止する従来技術で
は、使用により消耗した犠牲陽極皮膜を、操業サイトで
復元して防食機能を回復する作業に、多くの施工期間と
工数を要し、これにより保全コストが増大すると共に、
操業効率が低下すると言う問題点がある。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るためのもので、Al合金製パネルの腐食・浸食を防ぐ
ために備える犠牲陽極が、高い犠牲防食機能を保持して
なお交換可能とされ、消耗後における復元が容易で、そ
の復元作業に伴う装置の運転停止期間を短縮して操業効
率の向上が図れるLNG気化器を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の伝熱管
をカーテン状に配列してなるパネルと、このパネルの上
下部に連結された上部および下部ヘッダとからなるAl
合金製のパネルユニットを並列して配置し、その上部か
ら熱源としての海水をパネルの両面に沿って流下させて
熱交換することで、該パネル内のLNGを気化させるL
NG気化器において、上記目的を達成するために以下の
技術的手段を講じたことを特徴とする。すなわち、1つ
のLNG気化器は、前記パネルの下部および下部ヘッダ
を下方に滞留させた海水ポンド中に浸漬し、かつその下
部ヘッダに、自然電位がAl合金よりも卑な金属材から
なると共に前記海水ポンド中に浸漬配置された犠牲陽極
を電気的に接続したことを特徴とする。
【0010】また1つのLNG気化器は、前記パネルユ
ニットの下方に、流下する海水を一時滞留させる樋状の
受水容器を配設すると共に、この受水容器内に滞留させ
た海水中に該パネルユニットのパネル下部および下部ヘ
ッダを浸漬し、かつその下部ヘッダに、自然電位がAl
合金よりも卑な金属材からなると共に前記受水容器内の
海水中に浸漬配置された犠牲陽極を電気的に接続したこ
とを特徴とする。
【0011】また1つのLNG気化器は、前記パネルの
下端部に、自然電位がAl合金よりも卑な金属材からな
る犠牲陽極を、該パネルの各伝熱管表面と流下する海水
とに触れるように、着脱可能に取り付けたことを特徴と
する。
【0012】また上記LNG気化器において、前記犠牲
陽極が、Zn材からなるものとされて良く、また、前記
パネルユニットが、その表面の少なくともパネルの伝熱
管および下部ヘッダの表面に、Al−Zn合金の溶射膜
を形成されていても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。〔図1〕は、本発明に係るLNG
気化器の1実施例の概要構成を示す図面であって、 (a)
図は要部の概要構成を示す斜視図、 (b)図は (a)図のA
−A断面図である。
【0014】本実施例のLNG気化器では、〔図1〕の
(a)図に示すように、複数のAl合金製の伝熱管(3a)を
カーテン状に配列してなるパネル(3) と、このパネル
(3) の上下部に連結されたAl合金製の上部ヘッダ(4)
および下部ヘッダ(2) とからなるパネルユニット(1) を
並列して配置すると共に、各パネルユニット(1) のパネ
ル(3) 間の上方に、海水(W) を流下させるトラフ(5) を
配置している。また、各パネル(3) の伝熱管(3a)と下部
ヘッダ(2) の表面には、Al−Zn合金の溶射皮膜が形
成されている。
【0015】一方、熱源としての海水(W) は、図示省略
の海水ヘッダから分岐供給管を経て各トラフ(5) に溜め
られ、 (b)図に示すように、トラフ(5) の側縁部から溢
流し、パネル(3) の両面に沿って流下する。また、流下
した海水(W) はパネル(3) 下方の規制水面を形成する図
示省略の海水溜まりで海水ポンド(P) を形成した上で、
外部に流出させられる。また、LNGは、下部マニホー
ルド(6) を介して下部ヘッダ(2) に送られ、上記海水
(W) によって加熱されることにより、パネル(3)内で気
化されて上昇し、上部ヘッダ(4) から上部マニホールド
(7) に導かれ、この上部マニホールド(7) を介して図示
省略の送ガスラインに送られる。
【0016】ここで、本実施例では、 (b)図に示すよう
に、各パネルユニット(1) のパネル(3) 下部および下部
ヘッダ(2) を、前記図示省略の海水溜まりに滞留した海
水ポンド(P) 中に浸漬させており、更に、この海水ポン
ド(P) 中に浸漬した各下部ヘッダ(2) に、同海水ポンド
(P) 中に浸漬配置したZn材からなる平板状の犠牲陽極
(8) を電気的に接続させている。
【0017】上記構成配置の本実施例のLNG気化器で
は、海水ポンド(P) 中において下部ヘッダ(2) と電気的
に接続されている犠牲陽極(8) が、電気化学的に溶解し
て消耗することで、つまりその犠牲防食作用により、同
海水ポンド(P) 中に浸漬されて対極となる下部ヘッダ
(2) およびパネル(3) の表面を一様に防食することがで
きる。また、これによって各パネル(3) の伝熱管(3a)お
よび下部ヘッダ(2) 表面の溶射皮膜の消耗およびそれに
引き続いて起きる伝熱管(3a)の腐食・侵食を軽減して耐
用寿命を延長させることができる。
【0018】また、伝熱管(3a)と下部ヘッダ(2) との接
続部を、海水ポンド(P) の水面下に位置させているの
で、 (b)図に示すように、パネル(3) 面に沿って流下す
る海水(W) を、該接続部ではなく海水ポンド(P) 水面に
衝突させて落下エネルギーを吸収し、従来では最も激し
かった接続部での先行的な腐食・侵食を有効に防ぐこと
ができる。更に、犠牲陽極(8) は、下部ヘッダ(2) に電
気的に接続するだけで良く、かつ溶射やクラッド等によ
る犠牲陽極皮膜に比べて、消耗度合の確認が格段に容易
であり、その交換復元も最適時に短時間で行うことがで
き、それに伴う装置の運転停止期間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0019】〔図2〕は、本発明に係るLNG気化器の
別の実施例の要部構成を示す図面であって、 (a)図は要
部としてのパネルユニットを示す正面図、 (b)図は (a)
図のA−A断面図であり、また、 (c)図は別の実施態様
の説明図である。なお、本実施例のLNG気化器は、パ
ネルユニットの下方に受水容器を配した点を除いて、そ
の主要部の構成は〔図1〕に示した前記実施例と同じで
あるので、ここではパネルユニット回りのみを図示する
と共に、〔図1〕と等価な各部に同符号を付してその説
明を省略し、差異点のみを要約して説明するものとす
る。
【0020】本実施例のLNG気化器では、〔図2〕の
(a)図および (b)図に示すように、各パネルユニット
(1) は、下端の下部ヘッダ(2) を海水ポンド(P) の水面
上に位置させて配されている。また、各パネルユニット
(1) の下方に、それぞれのパネル(3) 面に沿って流下す
る海水(W) を一時滞留させる角樋状の受水容器(9) を、
各パネルユニット(1) 下部を下方から覆う形で配設し、
この受水容器(9) 内に滞留させた海水(W) 中に、それぞ
れのパネル(3) 下部および下部ヘッダ(2) を浸漬させて
いる。更に、その下部ヘッダ(2) に、同受水容器(9) 内
の海水(W) 中に浸漬配置したZn材からなる平板状の犠
牲陽極(8) を電気的に接続させている。
【0021】上記構成配置の本実施例のLNG気化器で
は、前述の実施例のものと同様に、受水容器(9) 内の犠
牲陽極(8) の犠牲防食作用によって、対極となる下部ヘ
ッダ(2) およびパネル(3) の表面を一様に防食すること
ができ、また、これによって伝熱管(3a)および下部ヘッ
ダ(2) 表面の溶射皮膜の消耗およびそれに引き続いて起
きる伝熱管(3a)の腐食・侵食を軽減して耐用寿命を延長
させることができる。また、 (b)図に示すように、パネ
ル(3) 面に沿って流下する海水(W) を、受水容器(9) 内
の水面に衝突させて落下エネルギーを吸収し、従来では
最も激しかった伝熱管(3a)と下部ヘッダ(2) の接続部で
の先行的な腐食・侵食を有効に防ぐことができる。更
に、犠牲陽極(8) は、下部ヘッダ(2) に電気的に接続す
るだけで良く、かつ溶射やクラッド等による犠牲陽極皮
膜に比べて、消耗度合の確認が格段に容易であり、その
交換復元も最適時に短時間で行うことができ、それに伴
う装置の運転停止期間を大幅に短縮することができる。
【0022】また、上記のように防食のメカニズムおよ
び効果は、前述の実施例のものと同じであるが、本実施
例では、各パネルユニット(1) の高さ位置と下方の海水
ポンド(P) の水位との位置関係は、既設の設備の状態の
ままとして、これに上記受水容器(9) を配設すれば良い
ので、既設の設備への適用が容易である。
【0023】なお、本実施例では、受水容器(9) は、パ
ネルユニット(1) の下部を下方から覆う角樋状のものと
したが、その主目的が伝熱管(3a)と下部ヘッダ(2) の接
続部への海水(W) の衝突防止と防食にあることから、例
えば、 (c)図に示すように、底部において長手方向に2
分割したものを下部ヘッダ(2) の両側に着脱可能に、か
つ独立的に支持して取り付け、これにより樋状の受水容
器(9')を形成して伝熱管(3a)と下部ヘッダ(2) の接続部
回りを浸漬する構成とされても良い。
【0024】また、以上に述べた2実施例では、海水ポ
ンド(P) 中に浸漬配置する犠牲陽極(8) として、Zn製
の平板を用いたが、この犠牲陽極としては、パネルユニ
ットのAl合金より電位的に卑なものであれば、例え
ば、Mg、Al−Zn合金等の他の金属材を用いること
ができ、また、犠牲消耗が必要十分に行える表面積を有
し、かつ消耗度合の確認が容易であれば、配置スペース
や交換のための着脱構成を考慮して、例えば、ブロック
状、筒状、ネット状等の他の形状のものとされても良
い。
【0025】〔図3〕は、本発明に係るLNG気化器の
また別の実施例の要部構成を示す図面であって、 (a)図
は要部としてのパネルユニットを示す正面図、 (b)図は
(a)図のA−A断面図、 (c)図は (b)図のB−B断面図
であり、また、 (d)図は別の実施態様の説明図である。
なお、本実施例のLNG気化器は、パネルユニットの一
部構成配置が異なる点を除いて、その主要部の構成は
〔図1〕に示した前記実施例と同じであるので、ここで
はパネルユニット回りのみを図示すると共に、〔図1〕
と等価な各部に同符号を付してその説明を省略し、差異
点のみを要約して説明するものとする。
【0026】本実施例のLNG気化器では、〔図3〕の
(a)図および (b)図に示すように、各パネルユニット
(1) は、下端の下部ヘッダ(2) を海水ポンド(P) の水面
上に位置させて配されている。また、それぞれの下部ヘ
ッダ(2) の直上方に位置するパネル(3) の下部に、Zn
材からなる横桁状の犠牲陽極(10)を取り付けている。
【0027】ここで、この犠牲陽極(10)は、パネル(3)
の伝熱管(3a)外径に対応する半径とされた複数の半円弧
状の係止凹部(11a) を、各伝熱管(3a)の配列ピッチと同
ピツチに、対向する内側に設けた複数対の陽極板(11)か
らなり、 (c)図に示すように、各対の陽極板(11)の係止
凹部(11a) で各伝熱管(3a)を挟んで密着させると共に締
結ボルト(12)で締結することで、該パネル(3) 下部に着
脱可能に取り付けられている。また、この犠牲陽極(10)
の各対の陽極板(11)は、締結ボルト(12)で連結された陽
極間ボンド金具(13)を介して、互いに電気的に接続され
ると共に、側端部を装置本体の海水遮蔽側板(14)にも電
気的に接続されており、この陽極間ボンド金具(13)およ
び海水遮蔽側板(14)を介してアースされている。
【0028】上記構成配置の本実施例のLNG気化器で
は、犠牲陽極(10)を、パネル(3) 下部の各伝熱管(3a)に
密着させて取り付け、これにより各伝熱管(3a)と電気的
に接続させると共に、該パネル(3) 面に沿って流下する
海水(W) にも触れるようにしているので、当該パネル
(3) よりも電位的に卑である犠牲陽極(10)が、電気化学
的に溶解して消耗することで、つまりその犠牲防食作用
により、対極となるパネル(3) および下部ヘッダ(2) 等
の表面を一様に防食することができる。また、これによ
って各パネル(3) の伝熱管(3a)および下部ヘッダ(2) 表
面の溶射皮膜の消耗およびそれに引き続いて起きる伝熱
管(3a)の腐食・侵食を軽減して耐用寿命を延長させるこ
とができる。
【0029】また、横桁状の犠牲陽極(10)を、下部ヘッ
ダ(2) の直上方のパネル(3) 下部、つまり伝熱管(3a)と
下部ヘッダ(2) との接続部の直上方に取り付けているの
で、(b)図に示すように、パネル(3) 面に沿って流下す
る海水(W) を、犠牲陽極(10)に衝突させて落下エネルギ
ーを吸収し、従来では最も激しかった該接続部での先行
的な腐食・侵食を有効に防ぐことができる。更に、犠牲
陽極(10)は、締結ボルト(12)を介してパネル(3) の下部
に機械的に取り付けているので、溶射やクラッド等によ
る犠牲陽極皮膜に比べて、消耗度合の確認が格段に容易
であり、その交換復元も最適時に短時間で行うことがで
き、それに伴う装置の運転停止期間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0030】なお、上記実施例では、犠牲陽極(10)は、
外側面が平滑な複数対の陽極板(11)で構成されたものと
したが、これは1例であって、例えば、 (d)図に示すよ
うに、伝熱管(3a)を挟み込む各係止凹部(11a) に対応す
る外側面に、これら係止凹部(11a) と同心の半径で膨出
する丸みを付けた対の陽極板(11') で構成された犠牲陽
極(10') とすることも、衝突した海水(W) の流れの乱れ
を抑制でき、伝熱性能面を含めて、より好ましい実施態
様である。また、パネル(3) 幅方向で複数対に分割した
が、これは部分的交換を可能とするためであって、装置
規模によっては1対で対応できることは言うまでもな
い。また、その犠牲陽極にはZn材を用いたが、この犠
牲陽極としては、パネルユニットのAl合金より電位的
に卑なものであれば、例えば、Mg、Al−Zn合金等
の他の金属材を用いることができる。
【0031】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係るLN
G気化器では、Al合金製パネルの腐食・浸食を防ぐた
めに備える犠牲陽極が、高い犠牲防食機能を保持してな
お交換可能とされ、かつ消耗度合の確認が容易であるこ
とから、その交換復元も最適時に短時間で行うことがで
きて、それに伴う装置の運転停止期間を大幅に短縮する
ことができ、しかも、パネル面に沿って流下する海水が
該パネルの伝熱管と下部ヘッダの接続部に衝突すること
を防止し、従来では最も激しかった該接続部での先行的
な腐食・侵食を有効に防いで耐用寿命を延長させること
ができ、よって操業効率をより向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るLNG気化器の1実施例の概要構
成を示す図面であって、 (a)図は要部の概要構成を示す
斜視図、 (b)図は (a)図のA−A断面図である。
【図2】本発明に係るLNG気化器の別の実施例の要部
構成を示す図面であって、 (a)図は要部としてのパネル
ユニットを示す正面図、 (b)図は (a)図のA−A断面図
であり、また、 (c)図は別の実施態様の説明図である。
【図3】本発明に係るLNG気化器のまた別の実施例の
要部構成を示す図面であって、(a)図は要部としてのパ
ネルユニットを示す正面図、 (b)図は (a)図のA−A断
面図、 (c)図は (b)図のB−B断面図であり、また (d)
図は別の実施態様の説明図である。
【図4】従来のLNG気化器の概要構成を示す図面であ
って、 (a)図は要部の概要構成を示す斜視図、 (b)図は
(a)図のA−A断面図である。
【符号の説明】
(1) --パネルユニット (2) --下部ヘッダ (3) --パネル (3a)--伝熱管 (4) --上部ヘッダ (5) --トラフ (6) --下部マニホールド (7) --上部マニホールド (8) --犠牲陽極 (9) --受水容器 (10)--犠牲陽極 (10') --犠牲陽極 (11)--陽極板 (11') --陽極板 (11a) --係止凹部 (12)--締結ボルト (13)--陽極間ボンド金具 (14)--海水遮蔽側板 (P) --海水ポンド (W) --海水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 浩一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (72)発明者 鈴木 昌己 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目25番26号 日本防蝕工業株式会社内 (72)発明者 松本 和夫 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目25番26号 日本防蝕工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−60393(JP,A) 実開 昭56−136996(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28F 19/00 C23F 13/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の伝熱管をカーテン状に配列してな
    るパネルと、このパネルの上下部に連結された上部およ
    び下部ヘッダとからなるAl合金製のパネルユニットを
    並列して配置し、その上部から熱源としての海水をパネ
    ルの両面に沿って流下させて熱交換することで、該パネ
    ル内のLNGを気化させるLNG気化器において、前記
    パネルの下部および下部ヘッダを下方に滞留させた海水
    ポンド中に浸漬し、かつその下部ヘッダに、自然電位が
    Al合金よりも卑な金属材からなると共に前記海水ポン
    ド中に浸漬配置された犠牲陽極を電気的に接続したこと
    を特徴とするLNG気化器。
  2. 【請求項2】 複数の伝熱管をカーテン状に配列してな
    るパネルと、このパネルの上下部に連結された上部およ
    び下部ヘッダとからなるAl合金製のパネルユニットを
    並列して配置し、その上部から熱源としての海水をパネ
    ルの両面に沿って流下させて熱交換することで、該パネ
    ル内のLNGを気化させるLNG気化器において、前記
    パネルユニットの下方に、流下する海水を一時滞留させ
    る樋状の受水容器を配設すると共に、この受水容器内に
    滞留させた海水中に該パネルユニットのパネル下部およ
    び下部ヘッダを浸漬し、かつその下部ヘッダに、自然電
    位がAl合金よりも卑な金属材からなると共に前記受水
    容器内の海水中に浸漬配置された犠牲陽極を電気的に接
    続したことを特徴とするLNG気化器。
  3. 【請求項3】 複数の伝熱管をカーテン状に配列してな
    るパネルと、このパネルの上下部に連結された上部およ
    び下部ヘッダとからなるAl合金製のパネルユニットを
    並列して配置し、その上部から熱源としての海水をパネ
    ルの両面に沿って流下させて熱交換することで、該パネ
    ル内のLNGを気化させるLNG気化器において、前記
    パネルの下端部に、自然電位がAl合金よりも卑な金属
    材からなる犠牲陽極を、該パネルの各伝熱管表面と流下
    する海水とに触れるように、着脱可能に取り付けたこと
    を特徴とするLNG気化器。
  4. 【請求項4】 前記犠牲陽極が、Zn材からなる請求項
    1、2または3記載のLNG気化器。
  5. 【請求項5】 前記パネルユニットが、その表面の少な
    くともパネルの伝熱管および下部ヘッダの表面に、Al
    −Zn合金の溶射膜を形成されてなる請求項1、2、3
    または4記載のLNG気化器。
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