JP2842621B2 - パーマネントヘアカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同時に施すための毛髪処理剤組成物とその施術方法 - Google Patents

パーマネントヘアカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同時に施すための毛髪処理剤組成物とその施術方法

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【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 本発明は、毛髪のパーマネントヘアカラーとパーマネ
ントウエーブ又は縮毛矯正を同時に施すことのできる実
用的な毛髪処理剤組成物及びその施術方法に関するもの
である。
【従来の技術】
ヘアカラー(染毛剤)はこれを使用者の立場より分類
すると、一時的な染毛剤、半永久的な染毛剤、永
久染毛剤の3種に大別される。一方、これを化学組成よ
り見ると、天然の有機染料(例えばヘンナ染料やカミ
ツレ)、金属塩、合成有機染料の3つに分けられ
る。 しかして、の天然染料は殆んど無害であるが、発色
性、染着性が良好でない。 の金属塩は、多くは銅、鉄、鉛、ビスマス、銀塩
で、水溶液の形で毛髪に接触し、光や空気又は還元剤の
働きにより不溶性の形で毛髪の表面に沈着する。この金
属染料の主な欠点は、色があせやすいこと、色相が狭い
範囲に限られること、又、毛髪を硬く脆くすること、更
に毛髪に金属塩が残つていると次のパーマネントウエー
ブの段階に重大な悪影響、即ち異常な発熱、かかりム
ラ、毛髪の損傷等の悪影響を及ぼすこと等である。 の合成有機染料としては、浸透、分散タイプの酸性
染料、塩基性染料、含金属有機染料、媒染染料、分散染
料、直接染料及び現在通常のパーマネントヘアカラーに
用いられているパラフェニレンジアミン、パラアミノフ
ェノール等の酸化染料をあげることができる。 以上の染料中、染色性、色調、日光堅牢性、洗濯堅牢
性等を総合すると、現在永久染毛剤として主流をなすの
は酸化染料を用いた染毛剤である。 一方、パーマネントウエーブは熱と用具に頼った古典
的技法からネッスラー、そして1930年代スピークマン等
によってアルカリ剤や亜硫酸塩系の薬剤使用によって低
温化とカールの持続性の改善が行われ、その後1940年代
にマックドナウによって常温でシスチン結合を切断する
薬品として、SH基をもつものが有効であることが見出だ
され、特にチオグリコール酸塩の出現によつていわゆる
コールドパーマネントウエーブが可能となつた〔M.M.Ri
eger,Am.Perfum.,75,33(1960)〕。 現在のパーマネントウエーブ剤はチオグリコール酸又
はその塩類、システイン或いは亜硫酸塩等の還元剤を主
成分とし、通常その還元作用をより効果的にするための
アルカリ剤、界面活性剤、安定剤、養毛剤等を含んだ第
I剤と、臭素酸塩、過硼酸塩、過酸化水素等の酸化剤を
主成分とし、界面活性剤、安定剤、養毛剤等を加えた第
II剤の2浴式が一般的である。 次に、上述したヘアカラーの主流であるジアミン系酸
化染料を用いた永久染毛剤は染色性、洗濯堅牢性等優れ
た性能を有する反面、次のような重大な欠陥を併せ持つ
ている。即ち (i) ジアミン系酸化染料は感作性物質即ち接触性皮
膚炎を起こす化学物質であり、又米国カリフオルニア大
の生化学者エイムス博士の発ガン性の指摘も否定できな
い。更にカップラーであるフェノール系化合物の刺激
性、細胞毒性の問題も残っている〔J.Soc.Cosmet.Chem.
Japan.18,(2),106〜111(1984)〕。 (ii) 過酸化水素を使用することによる毛髪のシスチ
ン結合の不可逆的酸化開裂に起因する本質的毛髪損傷及
び感触の劣化の問題。 (iii) 色調の経時変化(汚れた感じの色調となる)
が起こり耐光性があまり良好でない。 (iv) 色相はブラウン系がメインであり、彩度の鮮や
かな緑、青、紫等の色調が出にくい。 (v) 本質的に、パーマネントウエーブとの同時施術
は不可能であり、退色、色調の変化及び頭皮への刺激の
問題があるので、ヘアカラーを施すにはパーマネントウ
エーブ施術後少なくとも2週間以上の間隔を置かなけれ
ばならない。 (vi) 酸化染毛剤で処理した毛髪のパーマネントウエ
ーブは一般にウエーブの持続性が良くないばかりでな
く、酸化染毛剤による毛髪の損傷をさらに加速すること
になる。 以上のような実状に鑑み、当業界においては、酸化染
料に見られる上記欠陥を有することなく、実用的な永久
染毛をパーマネントウエーブと同時に施すことの可能な
ヘアカラー及びそのシステムの開発が時代的な要請とな
つている。 次に、従来これらの点について提案された種々の試み
について具体的に説明する。 (a)USP 3,261,754(1966)は、ベンジルアルコール
を用いた溶剤染色法を提案している。この染色法は、最
近日本においても商品化され美容室での営業科目の一つ
として定着しつつあるが、パーマネントヘアカラーとし
ての染色法は満足できるレベルではない。又、施術後の
洗濯時の色落ちが長期にわたつて続くことも欠点であ
る。 (b)USP 2,776,668(1957)は、室温で水溶性メルカ
プト化合物を用いたケラチン物質の永久染色法を提案し
ているが、これもパーマネントヘアカラーとしての染色
性は満足できるレベルではなく、又、その具体的方法は
浴比(染色液の重量/毛髪の重量)がすべて大過剰のい
わゆる浸染の方式で実際の人の頭髪には適用が困難であ
る。即ち、頭皮の汚染を含めた実用的問題が未解決であ
る。 (c)USP 3,399,682(1968)及び特公昭50−9852は、U
SP2,776,668における、室温での水溶性メルカプト化合
物を用いたケラチン物質の永久染色法の技術思想に基づ
き、クロム原子:O−O−ジオキシアゾ染料の比が1:1の
ネオラン染料又はパラチンファースト染料、即ちいわゆ
る含金属染料を用いた染毛及びパーマネントウエーブの
同時施術方法を提案している。しかしながら、この技術
もパーマネントヘアカラーとしての染色性及びパーマネ
ントウエーブのかかりにおいて満足できるレベルではな
く、クロム原子に起因する染色性のムラ、そして2回目
以降のパーマネントウエーブの段階における悪影響、即
ちかかりムラ、変色、毛髪の損傷等の問題点を残してい
る。更に(b)と同様にパーマネントウエーブ第II剤に
よる頭皮の再汚染も含めて、実際に人の頭髪に適用する
場合の現実的技術手段が未解決である。 (d)BP833,809(1957)では、ジスルフィド結合を持
つアゾ染料と脂肪族メルカプト化合物の組合わせによる
ヘアカラーを見出している。この方法は、いわば人の毛
髪の硫化染料による建染染色法であるが、パーマネント
ヘアカラーとして、均染性、耐光性、耐洗濯性において
満足できるレベルではなく、又、色相が限定され豊富で
ない。 (e)BP957,119(1964)及びBP1,005,913(1964)は、
特殊なアントラキノン染料をクリームシャンプーに配合
し、パーマネントウエーブ剤との組合わせで、室温にお
ける人の毛髪の半永久染色法を提案しており、又、パー
マネントウエーブとヘアカラーの同時施術についてもわ
ずかに言及している。しかしながらこの方法には次のよ
うな欠点があつて実用に供しえない。 大部分はジアミン系の水溶性酸化染料であるので、
ヘアカラーとしては前記した同染料の基本的欠陥を免れ
得ない。 この染料は化粧品用色素としては安全性に問題があ
るのでわが国では法令上認められていない。 この方法によると頭皮への汚染が著しい。 この染料は分子径及び溶解性よりして室温では毛髪
に若干のシェードを与えるのみで永久染毛剤としては染
着性、耐シャンプー性が劣る。 ジアミン系については化学構造より判断して、酸化
安定性に難があり、経時による色調の変化、退色が大き
い欠点がある。 一方、ケラチン繊維の染色に関する技術的知見として
は次の如きものがある。 即ち、Speakman,Clegg〔J.Soc.Dyers Col.50,348(19
38)〕は、酸性染料の化学構造と羊毛の親和力との関係
を実験的に明らかにし、 Goodall〔J.Soc.Dyers Col.54,45(1938)〕は、羊毛
におけるミーリング染料(例えばポーラーエローR)の
温度と染色速度との関係を調べている。又、Peters〔J.
Soc.Dyers Col.71,726(1955)〕は、羊毛染色における
温度効果即ち、染料の拡散速度と活性化エネルギーの関
係を明確化している。 そして、Wilmsmann〔Amer.Perf & Aromat.75(5),
41〜46(1960)〕は、「毛髪染色と織物染色の比較」の
中で染料の繊維への拡散は基本的に下記の6項目で向上
することを述べている。 (A) 温度の上昇 (B) 溶液中の染料濃度の増加 (C) 繊維の膨潤 (D) 染料の分子の大きさの減少 (E) 染料イオンの電荷状態に対する繊維の電位の適
合 (F) 染料溶液の粘度の減少 又、毛髪の染色は生理学上高温では行ない得ないの
で、羊毛の染色に適した染料の多くはその分子サイズの
為に毛髪の染色には用いることができないと述べるとと
もに、染料が表面の吸収だけにとどまらず毛髪の中心部
へ浸透(耐光性が向上)するためには染料の分子サイズ
はナフタリンやアントラセンのそれを越えてはならない
と述べ、分子サイズが小さく浸透性が良好な(それ故安
全性の問題がでてくる)ジアミン系酸化染料が必然的に
パーマネントヘアカラーの主要な染料として導入されて
くることを述べている。 本発明者は、上記Wilmsmannの説中(A),(C)
(D)及び分子サイズに関する事項に改めて問題提起を
行なうとともに、浴比(ヘアカラー及びパーマネントウ
エーブ用組成物の重量/毛髪の重量)の条件も含めた頭
皮汚染の問題の完全な解決及びパーマネントヘアカラー
とパーマネントウエーブを同時に施すための実用的諸条
件について鋭意研究の結果、次の諸点を総て満足する毛
髪処理剤組成物及びその施術方法を発明したものであ
る。
【問題点を解決するための条件】
本発明において、その目的達成の為に具備すべき基本
的条件は次の通りである。 染料としてジアミン系酸化染料(感作性物質であ
り、安全性に問題がある)を全く使用せず、安全性の高
い特定の酸性染料のみを用いること、 この酸性染料は、酸化染料より格段に耐光性が良好
で、経時による色のくすみがないこと、 色相が豊富で彩度に優れていること、 染毛過程において過酸化水素を使用せず繰返し施術
による毛髪の原理的損傷が少ないこと、 パーマネントヘアカラーとパーマネントウエーブ又
は縮毛矯正の操作を同時に行なうことができること。 更に、上記の目標達成のために、実際に人の頭髪に適
用する場合の実用的条件としての見地より整理すると、 耐シャンプー性、耐光性、色調の経時変化を含めて
目標の染色性を得るために実効的な酸性染料の種類と量
がわかつていること、 マンセルの全色相を顕色可能である基本原色がそろ
うこと、 パーマネントウエーブのかかりともちが実用的レベ
ルであること、 各毛髪処理剤組成物が毛髪への付着しやすさ、組成
物ののびやすさ、たれ落ちにくさ、飛び散りにくさ、組
成物同士の混ぜやすさ等を含めて適正な粘度挙動を有す
る組成物であること、 頭皮へ染着したヘアカラーを除去するための実用的
で効果が十分な洗浄システムと洗浄剤組成物が用意され
ていること(ヘアカラーは一般に毛の根元(新生部)か
ら塗布していくので頭皮へある程度付着し染まることは
避けられない)、 加温温度と時間が実用的な範囲であり、通常美容室
で用いられる遠赤外線ランプ、スチーマー、ヒートキャ
ップで十分に目的が達成できること、 処理後の毛髪の感触とツヤが良好であること、 毛髪処理剤組成物の浴比と染色性、パーマネントウ
エーブのかかり、頭皮への汚染、毛髪の損傷との関係が
イオン性を含めて明確化されており、毛質に応じた標準
操作法が確立していること、 使用器具、エンドペーパーの着色が軽微で例えば容
易に落ちること、 各毛髪処理剤組成物の経時安定性、経済性、大量生
産性が確保されていること、 等の条件を備えていることが要求される。
【問題点を解決するための手段】
以上の条件を満足し、本発明の目的を達成するための
毛髪処理剤組成物及びその施術方法は次の通りである。
即ち、本発明は第1に、メルカプト化合物、亜硫酸塩、
重亜硫酸塩の内より選ばれた、少なくとも1種以上の還
元剤を2〜19重量%、アルカリ剤を0.01〜15重量%、及
び後記粘度調整剤を含有し、100〜40,000cPの粘度を有
し、PHが2.0〜12.0の範囲である組成物(A)と後記構
造式〔1〕〜〔27〕を有する化合物の内より選ばれた少
なくとも1種以上の水溶性タール色素を1〜30重量%、
及び上記と同様の粘度調整剤を含有し、30〜50,000cPの
粘度尾を有する組成物(B)をコンビネートしたことを
特徴とする、毛髪にパーマネントヘアカラーとパーマネ
ントウエーブ又は縮毛矯正を同時に施すための毛髪処理
剤組成物であり、 第2に、上記組成物(A)と組成物(B)並びに次の
組成物(C)とをコンビネートしたことを特徴とする毛
髪処理剤組成物である。 ここに、組成物(C)は、臭素酸塩、過硼酸塩、過酸
化水素、過硫酸塩、過酢酸塩の内より選ばれた少なくと
も1種以上の酸化剤を0.5〜25重量%及びカチオン界面
活性剤、両性界面活性剤はアニオン界面活性剤の1種以
上を含有する組成物である。 又、第3には、上記組成物(A)、(B)、(C)に
更に次の組成物(D)を加えた毛髪処理剤組成物、もし
くは前記組成物(A)、(B)、(D)よりなる組成物
である。 ここに、組成物(D)は、アルコール、カチオン界面
活性剤、両性界面活性剤、水溶性高分子を含有し、PHが
2.0〜12.0の範囲である組成物である。 本発明は、パーマネントヘアカラーとパーマネントウ
エーブ又は縮毛矯正を同時に施術する為に必要とする複
数の毛髪処理剤組成物よりなつており、実施にあたつて
はこれらの組成物をコンビネートして用いる。 ここに、コンビネートとは、物として別個に存在する
組成物(A)、組成物(B)、組成物(C)及び組成物
(D)がパーマネントヘアカラーとパーマネントウエー
ブ又は縮毛矯正の同時施術に際して夫々の機能を発揮
し、それらが連繋して目的を達成する為の結合関係を形
成する複数の組成物をいう。
【各組成物の構成成分の説明】
次に、各組成物の構成成分について説明する。まず、
特許請求の範囲第1項記載の(a)組成物(A)は、還
元剤、アルカリ剤、粘度調整剤を必須成分として含んで
いる。 還元剤としては、メルカプト化合物、亜硫酸塩、重亜
硫酸塩の1種以上が用いられる。 メルカプト化合物としては、チオグリコール酸、シス
テイン、チオ乳酸或いはこれらの塩又はチオグリセリ
ン、グリセリンモノチオグリコール酸等があげられる
が、中でもチオグリコール酸が好ましい。 アルカリ剤としては、例えばアンモニア、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、イソプロパノールアミン、重炭酸アンモニウム、炭
酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
があげられるが特に好ましいものはアンモニア、及びモ
ノエタノールアミンである。 粘度調整剤は、水溶性高分子単独、水溶性高分子とア
ニオン界面活性剤、高級アルコールとアニオン界面活性
剤の組合わせ、もしくは以上三者の組合わせが用いられ
る。 この内、水溶性高分子としては、例えばデンプン、カ
ルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルロー
ズ、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニル
ピロリドン、ポリマレイン酸共重合体、ポリエチレンイ
ミン、アルギン酸ソーダ、ゴム類、ゼラチン、メチルセ
ルローズ、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、水溶性アルキッド、
ポリビニルエーテル等をあげることができるが、中でも
好適なのは上記デンプン乃至ポリエチレンイミンの8種
である。 又、高級アルコールとしては、ミリスチルアルコー
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコール等が適当
である。 次にアニオン界面活性剤としては、 等を例示することができる。これらの中で比較的良好な
ものは、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエ
タノールアミン塩、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル
硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレ
ン(2〜3E.O)ラウリル硫酸ナトリウム等のポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸塩である。 次に組成物(A)における各成分の割合並びに性状に
ついて説明する。 組成物(A)は通常のパーマネントウエーブを施術す
る際の第1剤に相当するものであるが、本発明において
組成物(A)中に含有せしめる特定の成分割合は重量%
で 還元剤 2〜19% アルカリ剤 0.01〜15% 粘度調整剤 水溶性高分子 0.1〜10% 高級アルコール 1〜30% アニオン界面活性剤 0.1〜8 % である。 還元剤は2%未満であると染着性及びパーマネントウ
エーブのかかりが著しく低下するので好ましくない。又
19%を超えると毛髪の損傷が増大するので好ましくな
い。特に適当な範囲は4〜10%である。 アルカリ剤は0.01〜15%の範囲で含有させる。0.01%
未満の場合には染着性及びパーマネントウエーブのかか
りが弱く、又15%を超えると処理毛髪の感触が悪くなる
と共に毛髪の損傷が大きくなり好ましくない。 粘度調整剤は、組成物(A)を良好な粘度範囲に保つ
為の必須成分であるが、これはパーマネントウエーブ施
術自体については勿論、組成物(B)の粘度調整剤と相
まつて、ヘアカラーの同時施術を有効に遂行する為にも
重要な成分である。 これらは主として、組成物の展び、組成物のハケでの
取扱いやすさ、毛髪への展着性、頭皮へのタレにくさ、
処理毛髪の感触等を綜合的に考慮して前記の組合わせ、
即ち水溶性高分子単独、水溶性高分子とアニオン界面活
性剤、高級アルコールとアニオン界面活性剤、水溶性高
分子と高級アルコールとアニオン界面活性剤の組合わせ
で、かつ上記割合で用いられる。 水溶性高分子の適正な配合割合は0.1〜10重量%、特
に好ましい範囲は1.0〜4.0%である。重合度によつても
多少影響されるが、一般に0.1%未満になると頭皮への
タレが多くなり、又10%を超えると毛髪への展着性が悪
くなるので好ましくない。 高級アルコールは主として前記3種(ミリスチル−セ
チル−、ステアリル−)の1種以上が1〜30%の範囲で
(好ましくは10〜25%)用いられるが、中でもセチルア
ルコールとステアリルアルコールを重量比約3:1の割合
で用いるのが好ましい。 粘度調整剤としてのアニオン界面活性剤は、組成物
(A)を良好な粘度範囲に保つ為の重要な成分であつ
て、前記例示の化合物が0.1〜8重量%の範囲で用いら
れる。0.1%未満になると組成物の粘りが不足すると共
に調製しにくくなり、毛髪への展着性、ハケでの取扱い
やすさが悪くなり好ましくない。又8%を超えると粘度
が低下し頭皮へのタレが増加すると共に処理毛髪の感触
が悪くなるので好ましくない。 上記成分よりなる組成物(A)はやや粘着性を有して
いるが、その粘度は作業性の面より、100〜40,000cPの
範囲に調整することが必要である。即ち、100cP未満の
場合には、組成物のハケでの取扱いやすさ、毛髪への展
着性、頭皮へのタレ等の問題で作業上好ましくない。 一方、40,000cPを超えると組成物の伸びが悪くなり、
ハケでの取扱いやすさ、毛髪への展着性がいずれも不良
となり組成物としての機能が十分発揮できない。以上の
内でも特に好ましいのは1,000〜20,000cPの範囲であ
る。 次に、組成物(A)は、PHを2.0〜12.0の範囲(多く
の場合は4.5〜9.6)に調整する必要がある。PHが2.0未
満の場合には染着性、パーマネントウエーブのかかりが
共に不良となる。 又上限は、還元剤として亜硫酸塩を用いた場合は12.
0、その他の場合、特にメルカプト化合物使用では9.6
で、これらを超えると染着性、パーマネントウエーブの
かかり、耐シャンプー性、耐光性、毛髪の艶等は向上す
るが、毛髪の損傷が急激に増大するので不適当である。
仕上がりの結果を綜合すると組成物(A)のPHは8.0〜
9.4の間に調整するのが好ましい。 ただし、本発明における粘度の測定は化粧品原料基準
通則及び化粧品原料基準一般試験法、31、粘度測定法第
2(ブルックフィールド型粘度計)法に準拠した。 次に、本発明に用いられる組成物群の中で特に重要な
役割を果たすのは、毛髪染色用組成物(B)である。 この毛髪染色用組成物は、基本的には、後記構造式
〔1〕〜〔27〕を有する化合物の内より選ばれた少なく
とも1種以上の水溶性タール色素1〜30重量%、及び水
溶性高分子0.1〜10重量%、又は該水溶性高分子もしく
は高級アルコール1〜30重量%とアニオン界面活性剤0.
1〜8重量%の二者の組合わせ、もしくは前三者の組合
わせの内より選ばれた粘度調整剤を含有し、必要に応じ
後記の如きノニオン界面活性剤、毛髪湿潤剤、金属イオ
ン封鎖剤、抗炎症剤の1種以上を含み、30〜50,000cPの
粘度を有することを特徴とする、毛髪にパーマネントヘ
アカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同時に
施すための毛髪染色用組成物である。 前記、構造式〔1〕〜〔27〕を有する化合物とは次の
27種の酸性染料である。 これらの染料は化粧品用タール色素として薬事法に基
づき決定されている(昭和41年厚生省令第30号、昭和42
年厚生省令第3号)83種の色素の中、上記27種の特定の
酸性染料に限定される。 これらの染料は色相として、赤色、橙色、黄色、青
色、黒色、緑色を網羅しており、単独もしくは調圧によ
つて毛髪染料に必要なすべての色調を具現することがで
きる。 しかしてこれらの特定染料は、本発明者がパーマネン
トヘアカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正の同
時施術を前提に、前記した〜の条件を充たす色素を
見出す為、後記先着性試験に示す如く、多くの試行錯誤
を重ねた結果選択されたものであつて本発明を完成させ
る為の重要な基礎知見となつている。しかして、それら
酸性染料に共通した特性は、分子径が約8〜15Åの範囲
にあり(この点は、先のWilmsmannの説とは異なる)、
通常のパラフェニレンジアミン等の酸化染料の数倍の大
きさであること並びに分子内に、−SO3Na、−COONa、−
ONa、−OH等の親水性の官能基を少なくとも1個以上有
し、全体として水溶性であることである。 記述の如くこれら27種の酸性染料は、基本的にすべて
毛髪染色用色素として使用可能であるが、それらは染着
性の差によつて、便宜上2つのグループに分けられる。
即ち、構造式〔1〕〜〔11〕の化合物を第1群、構造式
〔12〕〜〔27〕の化合物を第2群とする。 後述の染着性評価結果にみられるように、第1群の染
料の方が第2群の染料に比し、概して染着性そのものは
すぐれているが、濃淡を含め、微妙な色調が求められる
場合には、両者を適当な割合で併用調色するのが有効で
ある。 組成物(B)中における特定酸性染料の割合は、組成
物(A)との量的比率、毛髪の重量との浴比、所望の色
調等を考慮して、第1群、第2群等、1〜30重量%の範
囲で選択される。 色調についていえば、毛髪に薄い色(シエード)を与
える淡色系の色調の場合は1〜5重量%の範囲、深みの
ある濃色系の色調の場合は3〜30重量%の範囲が適当で
ある。 1%未満では、特に黒髪において、染着前と染着後の
色差が小となり感知しうる範囲外のレベルとなる。 一方、30%を超えると組成物(B)の流動性が殆んど
なくなり、組成物(A)との混和性も不良となつて毛髪
への展着が困難となる。上記範囲の中でも総合的には2
〜18%が好適である。 尚、本発明において複数の染料を配合して所望の色調
に調整するに際しては、前記27種の特定酸性染料の主導
性を損なわない範囲においてそれ以外の染料を配合する
ことができる。 組成物(B)は上記27種の特定酸性染料の外に、組成
物(A)と同様の粘度調整剤を必須成分とする。即ち、 水溶性高分子 0.1〜10重量% 高級アルコール 1〜30重量% アニオン界面活性剤 0.1〜8重量% の範囲で、水溶性高分子単独、水溶性高分子とアニオン
界面活性剤、高級アルコールとアニオン界面活性剤もし
くはこれら三者の併用の形で配合する。 ここで注意すべきは、組成物(B)中の酸性染料とカ
チオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性高分子
とは相性が悪く、水不溶性のコンプレックスを作り易い
ので粘度調整剤としては不適である。 従つてコンプレックスの形成による性能上の効果を期
待して上記の界面活性剤を用いる場合には、コンプレッ
クス形成分を超えて加算したアニオン界面活性剤の配合
が必要となる。 組成物(A)又は(B)には必要に応じて上記必須成
分以外に、次の添加剤を加えることができる。 ノニオン界面活性剤; ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンアルキルエーテル、脂肪酸グリセリ
ンエステル、ソルビタンエステル、ソルビット系オリゴ
マー型テトラエステル、ヘキサエステル、ポリエチレン
グリコールエステル、グリセリン脂肪酸エステル(親油
型、自己乳化型)、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖
脂肪酸エステル、アルキロールアミド、脂肪酸アミド
等、 金属イオン封鎖剤; エデト酸2ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン
酸ナトリウム、グルコン酸等、 抗炎症剤; グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、アロエ、グアイ
アズレン等、 毛髪湿潤剤等の補助添加合剤; オリーブ油、ミンク油、ヒマシ油、ヤシ油、ステアリン
酸モノグリセライド、パルミチン酸モノグリセライド、
ステアリン酸ジグリセライド等のモノ、ジ、トリグリセ
ライド、カルナウバロウ、鯨ロウ、ホホバ油、ラノリ
ン、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチル
ドデシル、オクタン酸セチル等のエステル、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸等の脂肪酸、メチルポリシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラ
シロキサン、ジメチルシロキサン、メチル(ポリオキシ
エチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレ
ン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル
(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチル
シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサ
ン共重合体等のシリコン、尿素、酢酸、臭化ナトリウ
ム、臭化リチウム等、 以上の成分を含む組成物(B)はその粘度を30〜50,0
00cPの範囲に調整する。 本発明の基本的技術思想は以上の組成物(A)及び
(B)の2つの組成物の使用より成立つている。しか
し、実用的に最も好ましい態様は次に示す組成物(C)
及び組成物(D)、特に組成物(D)を併用して施術を
行うことである。 即ち、本発明の第2の組成物は、組成物(A)、
(B)より成る基本的組成物に、更に定着剤として機能
する組成物(C)を加えた組成物である。 組成物(C)は、臭素酸塩、過硼酸塩、過酸化水素、
過硫酸塩、過酢酸塩より選ばれた酸化剤0.5〜25重量%
を主剤とし、これにカチオン界面活性剤、両性活性剤、
アニオン界面活性剤の1種以上並びに、必要に応じノニ
オン界面活性剤その他前記した補助添加剤を含むもので
ある。組成物(C)において酸化剤が0.5%未満である
と定着効果が小さく、又25%を超えると毛髪の損傷が増
大し好ましくない。適当な範囲は、臭素酸塩の場合4〜
10%、過酸化水素の場合1〜4%である。 組成物(C)の成分であるカチオン界面活性剤として
は、 等が用いられる。 両性活性剤としては 等があげられる。 アニオン界面活性剤は組成物(A)で説明したものと
同一である。 組成物(C)の好ましい粘度は使用態様により範囲を
異にする。即ち、ロッド等に毛髪を巻きウエーブを付与
するヘアカラーとパーマネントウエーブの場合は組成物
の浸透性が重要なポイントであつて粘度は10〜1,000cP
の範囲であり、縮毛矯正等のヘアカラーとストレートパ
ーマの定着剤としては1,000〜50,000cPの範囲が適当で
あつて、これらを総括すると10〜50,000cPということに
なる。 又、適当なPHの範囲は過酸化水素水で2.0〜6.0(好ま
しくは2.5〜3.5)、臭素酸系で4.0〜9.0(好ましくは6.
0〜8.0)、綜合すると2.0〜9.0の範囲で用いられる。 組成物(D)は、組成物(A)、組成物(B)又はこ
れらと組成物(C)を用いて毛髪にパーマネントウエー
ブとパーマネントヘアカラー又は縮毛矯正を施した後、
頭皮に付着した染料及び毛髪に不完全に染着している染
料及びその他の残さを除去する為と、毛髪内部に染着し
た染料を固着させる目的で頭髪全体をマッサージ処理す
る為のクリーナー組成物であって、アルコール、カチオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤、水溶性高分子を必須成
分として含んでおり、本発明においては実用的見地より
重要な組成物として位置づけられるものである。 上記の内、アルコールとしては、エタノール、ベンジ
ルアルコール等1価の脂肪族、芳香族の外、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アル
コールをあげることができる。 適当な配合量は、エタノールの場合2〜40重量%、ベ
ンジルアルコールの場合0.2〜15重量%、多価アルコー
ルの場合は、分子量の小さいエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコールが好まし
く0.2〜20重量%の範囲で用いられる。 カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、水溶性高分子
の種類は組成物(A)、(B)、(C)の場合と同様で
ある。又、必要に応じ、クエン酸、リンゴ酸、フマール
酸、酒石酸等の有機酸、燐酸、塩酸等の無機酸等並びに
固着剤としてPCA−Alを加えることができる。 組成物(D)の、好ましいPHの範囲は2.0〜12.0であ
る。これらの範囲を逸脱した場合、汚染物質の除去効果
自体は増大するが頭皮への刺激性が大きくなるので好ま
しくない。 総合的に特に好ましい範囲は弱酸性乃至弱アルカリ性
のPH4.5〜8.5である。 以上説明した組成物(A)、(B)、(C)、(D)
には上記成分の外、通常の毛髪化粧料に用いられる任意
の成分、例えば天然抽出物、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で配
合することができる。
【組成物の使用方法】
次に本発明の組成物を用いて毛髪にパーマネントヘア
カラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同時に施
術する方法を説明するが、その骨子は、毛髪、即ちケラ
チン高分子をメルカプト化合物等の還元剤により処理し
て、毛髪中の−SS−結合をアルカリ性下で還元開裂し、
非結晶性の可塑性高分子へ一時的に変換し、そのガラス
転移点の温度以上で酸性染料を作用染着させると同時に
必要に応じてロッド等の形状固定器具にセットさせた
後、臭素酸塩等の酸化剤を作用させ、還元により開裂し
ている−SH基を再結合して形状固定と染着を一挙に行
い、更にカチオン系のクリーナーにより、頭皮に染着し
た染料及び毛髪に付着している過剰の染料を洗浄すると
ともに毛髪内に染着した染料の固着を行うものである。 そして、その標準的なプロセスを図示すると次の通り
である。 標準プロセス(A) プレシャンプー プロテクトクリーム塗布 組成物(A)と組成物(B)を4:1でミックス 前記ミックス組成物を塗布し、コーミング (ショート約40g、ロング約80g以上) ワインディング等 キャップをし遠赤外線ランプ又はスチーマーで加温
(約50℃、20分) カラー及びセットのチェック 中間水洗なしで組成物(C)塗布 (と同量、室温又は約50℃で10分) ロッドオフ等 水 洗 クリーナー組成物(D)で処理 アフターリンス セ ッ ト 標準プロセス(B) プレシャンプー プロテクトクリーム塗布 組成物(A)と組成物(B)を4:1でミックス 前記ミックス組成物を塗布し、コーミング (ショート約40g、ロング約80g以上) キャップをし遠赤外線ランプ又はスチーマーで加温
(約50℃、20分) ヘアカラーチェック 水 洗 クリーナー組成物(D)で処理 ワインディング等 アルカリ水溶液又は組成物(A)の希釈液を塗布
(約5分放置) セットのチェック 中間水洗なしで組成物(C)塗布 ロッドオフ等 水 洗 アフターリンス セ ッ ト 標準プロセス(C) プレシャンプー プロテクトクリーム塗布 組成物(A)を塗布コーミング (ショート約40g、ロング約80g以上) 組成物(B)を塗布コーミング (ショート約10g、ロング約20g以上) ワインディング等 キャップをし遠赤外線ランプ又はスチーマーで加温
(約50℃、20分) カラー及びセットのチェック 中間水洗なしで組成物(C)塗布 (と同量、室温又は約50℃で10分) ロッドオフ等 水 洗 クリーナー組成物(D)で処理 アフターリンス セ ッ ト 標準プロセス(D) プレシャンプー プロテクトクリーム塗布 組成物(B)を塗布コーミング (ショート約10g、ロング約20g以上:必要に応じて
水で希釈又は塗布時水分補給のスプレーを行う) 組成物(A)を塗布コーミング(ショート約40g、
ロング約80g以上)し、以下通常のクリーム状ウエーブ
剤の操作を行う ワインディング等 キャップをし遠赤外線ランプ又はスチーマーで加温
(約50℃、20分) カラー及びセットのチェック 中間水洗なしで組成物(C)塗布 (と同量、室温又は約50℃で10分) ロッドオフ等 水 洗 クリーナー組成物(D)で処理 アフターリンス セ ッ ト 以上の方法を特許請求の範囲の記載に従つて整理すれ
ば次の通りである。即ち、 第1に、組成物(A)及び組成物(B)を混合し、そ
の粘度が100〜50,000cPになるように調整して毛髪に塗
布するか、もしくは組成物(A)及び(B)を適宜の順
序に毛髪に塗布し、コーミング後、必要に応じ、毛髪を
形状固定器具にセットさせ、次に室温〜70℃の範囲にお
いて処理することを特徴とする、毛髪にパーマネントヘ
アカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同時に
施す方法であり、 第2に、組成物(A)及び組成物(B)を用いて毛髪
を処理した後、組成物(C)により毛髪の定着操作を行
うことを特徴とする、毛髪にパーマネントヘアカラーと
パーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同時に施す方法で
あり、 第3に、組成物(A)組成物(B)を用いて毛髪を処
理した後、組成物(D)により毛髪、頭皮に付着した過
剰の色素を除去することを特徴とする毛髪にパーマネン
トヘアカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同
時に施す方法であり、 第4に、組成物(A)組成物(B)、組成物(C)を
用いて毛髪を処理、定着処理を行つた後、組成物(D)
により毛髪及び頭皮を洗浄することを特徴とする、毛髪
にパーマネントヘアカラーとパーマネントウエーブ又は
縮毛矯正を同時に施す方法であり、 第5に、組成物(A)及び組成物(B)並びに毛髪の
重量の関係を、組成物(A)の重量/組成物(B)の重
量=0.5〜15の範囲で、かつ組成物(A)又は組成物
(B)の重量/毛髪の重量、或いは組成物(A)の重量
+組成物(B)の重量/毛髪の重量の浴比が0.05〜3の
範囲となるように設定することを特徴とする、毛髪にパ
ーマネントヘアカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛
矯正を同時に施す方法であり、 第6に、組成物(A)、及び組成物(B)及び組成物
(C)並びに毛髪の重量の関係を、組成物(A)の重量
/組成物(B)の重量=0.5〜15の範囲で、かつ組成物
(A)又は組成物(B)の重量/毛髪の重量、或いは組
成物(A)の重量+組成物(B)の重量/毛髪の重量の
浴比が0.05〜3の範囲となるように設定して毛髪を処理
した後、組成物(C)並びに毛髪の重量の関係を、組成
物(C)の重量/毛髪の重量の浴比が0.1〜5の範囲と
なるように設定して、組成物(C)を毛髪に塗布し、必
要に応じコーミング後、室温〜70℃の範囲において5〜
30分間処理することを特徴とする、毛髪にパーマネント
ヘアカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正を同時
に施す方法である。 以上の施術方法における条件について説明を加える
と、組成物(A)と組成物(B)の重量比、即ち(A)
/(B)の好ましい範囲は0.5〜15である。これが0.5よ
り小さい場合はパーマネントウエーブのかかりが弱くな
るとともに染着性も不良となり、特に耐シャンプー性が
弱くなる。又、頭皮の汚染の度合も大きくなり好ましく
ない。 一方、15を超えるとパーマネントウエーブのかかりは
良好であるが相対的に染料の使用量が少なくなるので染
着性がやや低下してくる。 その選定基準は組成物(A)中の還元剤、アルカリ剤
の種類と量及び粘度、組成物(B)中の酸性染料の種類
と量によつて決定されるが、特に好ましい範囲は1.5〜
6である。 次に、毛髪と組成物(A),(B)の浴比即ち、 組成物(A)又は組成物(B)/毛髪の重量或いは組
成物(A)+組成物(B)/毛髪の重量の好ましい範囲
は毛質の種類或いは損傷の程度によつて多少の差はある
が、概ね0.05〜3の範囲である。0.05未満ではパーマネ
ントウエーブのかかり及び染着性が低くなるとともに色
むらが生じるおそれがあり、3を超えた場合にはパーマ
ネントウエーブのかかり、染着性は良好であるが毛髪の
損傷が増大してくるとともに組成物のたれ落ちが発生し
てくるので好ましくない。実用的には0.5〜2.0の範囲で
ある。 塗布コーミング後の処理温度は、70℃以下であれば、
温度が高い程パーマネントウエーブのかかり及び染着性
共に良好であるが70℃を超えると毛髪の損傷が増大する
とともに体感上も限界である。以上を勘案すると実用的
には40〜60℃の範囲が適当である。 加温処理時間は5〜60分間の間で目的に応じ設定する
が一般的に5分以下では加温の効果が乏しく、又60分を
超えてもパーマネントウエーブのかかり及び染着性は殆
ど増進しないので実際上の意味はない。実用的な範囲は
10〜30分間である。 組成物(C)の浴比、即ち組成物(C)/毛髪の重量
は目的に応じて0.1〜5の範囲とする。 0.1未満では組成物(C)の効果が薄く、又5を超し
ても定着の効果には変わりがない。経済的で好ましい範
囲は0.5〜2である。 組成物(C)を塗布した後の処理温度は目的により室
温〜70℃の範囲が良い。 加温処理した場合には処理時間を短縮することができ
る。一般的な処理時間は5〜30分間であるが8〜20分間
が好ましい。 又、上記処理に際して実用上注意すべき重要な点は次
の通りである。 (イ) 組成物(A)及び(B)混合物として用いる場
合には、混合後約120分以内に毛髪に塗布することが望
ましい。組成物の処方乃至は環境の温度によつて多少は
異なるが概ね120分以上経過すると染着力が徐々に低下
するからである。 (ロ) 前記標準プロセス(A)、(B)、(C)、
(D)において、ワインディング等の前に組成物
(A)、組成物(B)或いはそれらのミックス組成物を
塗布しコーミングすることが必要である。なぜならこれ
ら組成物をワインディング等の後に塗布、浸透させた場
合には毛髪の根元からロッド2回転以上の毛髪の先の部
分は殆んど染まらないからであり、例えば毛髪の、根元
の方の半分が染まつて毛先の方の半分が殆んど染まらな
いというムラ染めを生ずるおそれがあるからである。そ
れ故に組成物(A)、組成物(B)或いはそれらのミッ
クス組成物には、塗布コーミング時の組成物の毛髪への
付着しやすさ、組成物ののびやすさ、たれ落ちにくさ、
飛び散りにくさ等を保つための適正な粘度挙動が要請さ
れるわけである。 (ハ) ロッドオフ等後の水洗の後にクリーナー組成物
(D)で頭皮に染着した染料及び毛髪の表層に付着して
いる余剰の染料を洗浄するとともに毛髪内に染着した染
料の固着の処理工程を行うことが実用に当たつて非常に
重要である。即ち特許請求の範囲第(10)、(11)項に
記載した方法が最適の態様である。 次に本発明において前記した27種の特定染料を選択し
た根拠並びに本発明を実施する際の好適な条件、即ち染
着性とチオグリコール酸の量、染料の量、PH、温度、処
理時間等を決定する為の種々の実験結果について説明す
る。
【特定染料選択の為の実験】
現在わが国において薬事法(前出)上使用が許されて
いるタール色素は第1表に記載した83種である。 本発明者はこれらのすべてを対象として次の実験を行
い、その染着性の評価結果より本発明の目的達成に最適
の染料として前記27種の酸性染料を選出した。 〔実験方法及び条件〕 組成物(A)の成分は第2表の#1の組成、 組成物(B)の成分は第3表の#21の組成中の染料を
83種の各タール色素4%に代替した組成とし組成物
(A):組成物(B)を4:1として混合後ヤクの毛束
(未漂白毛)2gに同量塗布コーミングし、50℃で20分処
理後、水洗し、組成物(C)の#61を同様に2g塗布後、
室温で10分間処理、水洗乾燥し、このものを次の評価基
準に従つて目視判定により評価した。その結果を第1表
に示す。 〔評価基準〕 ◎ 非常に良い ○ 良い △ 普通 × 悪い ×× 非常に悪い 以上の結果より本発明においては◎〜○(第1群は◎
又は◎〜○で=、第2群は○で−)と判定された27種の
酸性染料を組成物(B)の色素成分として選定したもの
である。 次に、本発明の条件設定の為に行つた実験について添
付図面により説明する。 組成物(A)及び(B)の成分並びに条件は上記各種
染料の染着性試験のそれと同一である。 但し、染料は緑色201号(アリザリンシアニングリー
ンF)〔10〕を用い、チオグリコール酸アンモニウム
(以下“ATG"という)、緑色201号の量、PHは、組成物
(A):組成物(B)を4:1として混合後の量又は値を
示す(PHはリン酸とモノエタノールアミンの量によって
調整した)。加温時間と温度は組成物(A)、(B)の
ミックス組成物塗布後の条件である。 染着性の評価は次の方法により判定した。 即ち、ミノルタ色彩色差計CR−200で前記試料のL※,
a※,b※を測定し、その明度L※によつて染着性を評価
した。評価記号とL※値の関係は次の通りである。 それらの結果は次の通り第1図〜第5図として示され
る。 第1図; ATGの量と染着性の関係 組成物(A)、(B)の混合系中の染料濃度1%にお
いては混合系のATGが増えるに従つて(特に4%以上)
染着性が良好になる。 第2図; 染料の量と先着性の関係 ATG4.0%においては染料が1%以上において染着性が
良好となる。 第3図; 組成物(A)(B)の混合系のPHと染着性の
関係 ATG4.0%、染料1.0%においては混合系のPH9〜10の範
囲で良好な染着性がえられる。 第4図; 組成物塗布後の加温温度と染着性の関係 ATG4.0%、染料1.0%の場合、50℃以上において染着
性は良好。 第5図; 組成物塗布後の加温時間と染着性の関係 ATG4.0%、染料1.0%の場合約20分以上で良好な染着
性がえられる。 本発明者は以上の試験に基づき、各種条件を総合検討
した結果前記した本発明の最適条件を設定したものであ
る。
【実施例】
次に具体例により本発明の組成物群並びにこれを用い
て毛髪にパーマネントヘアカラー及びパーマネントウエ
ーブ又は縮毛矯正を施術する方法とその結果について説
明する。 組成物(A)の組成は第2表に、組成物(B)の組成
は第3表に、組成物(C)の組成は第4表に、組成物
(D)の組成は第5表に夫々記載した。 尚、同表において用いた商標並びに略称は次の通りで
ある。 M−パラベン→パラオキシ安息香酸メチル p−パラベン→パラオキシ安息香酸プロピル レオガードG→カチオン化セルロース ガフカット#755→ビニルピロリドン/ジメチルアミノ
エチルメタクリレート四級塩化共重合体(平均分子量1,
000,000) マーコート#100→ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジ
ニウム(平均分子量100,000) マーコート#550→ポリ(塩化ジメチルジアリルアンモ
ニウム/アクリルアミド)(平均分子量500,000) PVP K−90→ポリビニルピロリドン(平均分子量630,00
0) カーボポール#940→ポリアクリル酸(平均分子量4,00
0,000) アロンビスS→ポリアクリル酸ソーダ シリコンKF−56→メチルフェニルポリシロキサン クロテインC→加水分解コラーゲン(平均分子量10,00
0) プロモイスW−32(R)→加水分解コラーゲン塩酸塩
(平均分子量400) 本発明において用いられる各組成物は次のようにして
調製された。 組成物(A); 第2表における高級アルコール、アニオン界面活性剤
及び補助添加剤中の尿素、エデト酸二ナトリウム、リン
酸を除く成分を混合して80〜85℃に加温し、同温度の精
製水に加え、撹拌する。冷後還元剤、アルカリ剤、水溶
性高分子及び補助添加剤の尿素、エデト酸ナトリウム、
リン酸を適宜精製水に溶解し添加後、補水して組成物
(A)の#1〜16を得た。 組成物(B); 第3表における精製水に酸性染料を加え、80〜85℃に
加温溶解する。高級アルコール、アニオン界面活性剤及
び補助添加剤を混合して上記温度に加温し、前記染料の
溶解液に加え、撹拌する。冷後、45℃以下で水溶性高分
子を適宜精製水に溶解し添加後、補水して組成物(B)
の#21〜53を得た。 組成物(C); 第4表におけるカチオン界面活性剤、両性界面活性剤
及び補助添加剤中の水溶性高分子、エデト酸ナトリウ
ム、リン酸を除く成分を混合して80〜85℃に加温し、同
温度の精製水に加え、撹拌する。冷後、55℃以下で酸化
剤、補助添加剤中の水溶性高分子、エデト酸ナトリウ
ム、リン酸を適宜精製水に溶解して添加後、補水して組
成物(C)の#61、62、65、67の各溶液(ヘアカラーと
パーマネントウエーブの場合の第2剤)及び#63、64、
66の各組成物(ヘアカラーとストレートパーマの場合の
第2剤)を得た。 組成物(D); 第5表におけるアルコール、カチオン界面活性剤、両
性界面活性剤、水溶性高分子及び補助添加剤の各成分を
精製水に加え、60〜70℃に加温溶解し、リン酸でPHを調
整後、補水して#71〜75の組成物(D)を得た。 以上の方法により調製された組成物(A)〜(D)を
用い、さきに示した標準プロセス(A)に従つて、白髪
混じりの毛束(約10g)のテストピース及びモデルウイ
ッグを用いて評価を行つた。その結果を第6表の(1)
〜(6)に示す。 尚、施術番号(1)、(8)、(18)、(19)、(2
0)、(22)、(23)、(24)、(39)、(43)、(4
5)、(47)、(60)については実際の女性モデルによ
る実用試験を行い、毛束又はモデルウイッグでの評価結
果との相関を確認して総合評価を行つた。 又、組成物(A)及び組成物(B)の代表的組合わせ
並びに両者の混合後の粘度は次の通りである。粘度の測
定方法は、化粧品原料基準一般試験法31.粘度測定法第
2法を準用した。 施術結果についての評価基準は次ぎの通りである。 (イ)染色性 白髪混じりの毛束(約10g)のテストピースに、前記
方法によるパーマネントヘアカラーを施し、専門検査員
3人によつて、色相、彩度、明度、均染状態を観察し、
次の基準により評価した。 (ロ)耐シャンプー性 パーマネントヘアカラー処理毛を2回シャンプーし乾
燥する操作を10回繰り返し、この処理をしない毛髪を対
照として、ミノルタ色差計(CR−200)により色差を測
定し耐シャンプー性を評価した。記号の意味は(イ)と
同様であり、又以下も同様である。 (ハ)耐光性 屋外暴露3ケ月の処理毛について耐シャンプー性と同
様に評価した。 (ニ)経時による色のくすみ 屋内暴露3ケ月の処理毛について染色性と同様に評価
した。 (ホ)パーマネントウエーブのかかり 試験毛髪※20本を用い、Kirbyの方法〔Drug and Cosm
etic Industry,80(3),314(1957)〕にしたがつてパ
ーマネントウエーブのウエーブ効率(%)を求めた。 尚、この評価項目の説明は後述第7表の比較例の場合
についても併せて記載する。 (処理条件) (a)第6表の評価に際しての処理条件 試験毛髪20本に、組成物(A):組成物(B)=4:1
の混合組成物10gを塗布し50℃で20分間加温後1分後精
製水で水洗し水切りを行い、直ちに組成物(C)50g中
に室温(25℃)で10分間浸し水切り後、組成物(D)50
g中に室温(25℃)で1分間浸した後精製水で3分間水
洗しウエーブ効率を求めた。 (b)第7表の評価に際しての処理条件 試験毛髪をセツトしパーマネントウエーブI剤50g中
に室温(25℃)で15分間浸した後精製水で1分間水洗
し、水切り後直ちにパーマネントウエーブII剤50g中に
室温(25℃)で10分間浸して精製水で3分間水洗後ウエ
ーブ効率を求めた。 ※ 試験毛髪 コールドパーマその他化学処理を行つたことのない女
性頭髪を40〜50℃の1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液
で5〜10分洗った後、水洗して湿度75%(20℃)に保存
したもの。 (a),(b)とも測定は3回ずつ行つた。 第6表、第7表における評価記号の意味は下記の通り
である。 (ヘ) パーマネントウエーブのもち 屋内暴露15日後の(ホ)の処理毛について(ホ)に準
じて下記の評価基準で判定した。第7表も同様である。 (ト)頭皮への汚染の度合 モデルウイッグ及び実際の女性モデルについて専門検
査員3人によつて評価した。 (チ)クリーナーの効果 標準プロセス(A)のの段階において、泡及び頭皮
の汚染のとれ具合をモデルウイッグ及び実際の女性モデ
ルについて、専門検査員3人によつて評価した。 (リ)塗布時の組成物ののび (ヌ)組成物のたれ落ち、飛び散りの程度 いずれもモデルウイッグについて専門検査員3人によ
つて肉眼観察し評価した。 (ル)処理後の毛髪の感触 (オ)処理後の毛髪のツヤ いずれも白髪混じりの毛束(約10g)のテストピース
を用いて施術後専門検査員3人によつて官能評価した。 (ワ)処理後の毛髪の損傷(引張試験データ) 白髪混じりの毛束(約10g)のテストピースを用いて
施術後、処理毛30本についてテンシロンメーター[株式
会社東洋ボールドウインMODELUTM−II−5HR]によつて
破断強度及び伸度を測定し未処理毛との比較対比により
評価した。 (カ)処理後の毛髪の損傷(SEM観察) (ワ)と同様の処理毛10本について走査型電子顕微鏡
[株式会社明石製作所MINI SEM MSM−101型]にて未処
理毛と共に写真撮影を行い比較対比により評価した。 (ヨ)総合評価 (イ)〜(カ)について実用的な面からの総合評価を
行つた。記号、 の意味については前記の通りである。 次に、本発明の効果を現在実際に行なわれている実態
と比較して説明するため、全国の各美容室(約18万店)
で各々別個に行なわれている市販のヘアカラー類(半永
久染毛剤を含む)とパーマネントウエーブ剤を夫々組合
わせて処理した場合の評価結果を比較例(1)〜(20)
として第7表に示す。その要項は次の通りである。 (a)比較品目 ☆ヘアカラー類(半永久染毛剤を含む) (I)N社ヘアマニキュア(酸性染料+高分子類の半永
久染毛剤) (II)K社ヘアマニキュア(同上) (III)A社酸性ヘアカラー(同上) (IV)H社ボトルタイプ(ゲルタイプ)の酸化染料二液
型永久染毛剤 (V)W社クリームタイプ(業務用)の酸化染料二液型
永久染毛剤 ☆パーマネントウエーブ剤 (X)S社低PH(重炭安処方)パーマネントウエーブ
I、II剤 (Y)A社 アンモニア処方パーマネントウエーブI、
II剤 (b)試験方法 (I)〜(V)及び(X)(Y)は用法用量に従い通
常の操作法で行つた。評価方法は第6表に準じた。 (I)〜(III)のヘアカラーについてはパーマネン
トウエーブ剤処理の前の場合と後の場合の2通りの行程
を同日に行い評価した。 (IV)(V)については パーマネントウエーブ剤処理の後10日後にヘアカラー
処理を行い評価した。 なお、表中において「カチオン界面活性剤」、「両性
界面活性剤」及び「アニオン界面活性剤」を夫々「カチ
オン活性剤」、「両面活性剤」及び「アニオン活性剤」
と略記した。
【効果の総括】
以上詳細に説明し、実施例並びに比較例において列挙
したところより明らかな通り、本発明は大略して次の如
き効果を有するものであつて、この産業分野の発展に実
際上の寄与をするところが大きい。 (1)従来より業界において強く要望されていたパーマ
ネントヘアカラーとパーマネントウエーブ又は縮毛矯正
の同時施術を、実用上全く支障なく行い得る毛髪処理剤
組成物を提供し、かつ有効な施術方法の実際的諸条件を
確立しえたこと、 (2)特定染料の選択と必須成分並びにその他の成分の
合理的組合わせによつて、毛髪に本質的な損傷を与える
ことなく、かつ人体に生理上、心理上の悪影響を全く感
じさせないで所望の処理をなしうること、 (3)施術については、基本的に従来の操作手法と略々
同じであるので施術者に特別の負担はかからず、美容院
等における実施が容易であること、 (4)顧客の要望に応じた多様の色調及びカラーとウエ
ーブの各種のバリエーションを与えることが可能であ
り、かつ施術後の状況については、評価表に記載した如
く、染色性、堅ろう性、洗浄効果、その他要求される対
象事項のすべてについて満足すべき結果が得られている
こと。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チオグリコール酸アンモニウムの量と染着性
の関係を説明するグラフ、 第2図は、染料の量と染着性の関係を説明するグラフ、 第3図は、組成物(A)及び組成物(B)の混合系のPH
と染着性の関係を説明するグラフ、 第4図は、組成物塗布後の加温温度と染着性の関係を説
明するグラフ、 第5図は、組成物塗布後の加温時間と染着性の関係を説
明するグラフ である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭37−4450(JP,B1) 国際公開87/3474(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/09 A61K 7/13

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メルカプト化合物、亜硫酸塩、重亜硫酸塩
    の内より選ばれた少なくとも1種以上の還元剤2〜19重
    量%、アルカリ剤0.01〜15重量%に対し、粘度調整剤と
    して0.1〜10重量%の水溶性高分子の単独又は0.1〜10重
    量%の水溶性高分子もしくは1〜30重量%の高級アルコ
    ールと0.1〜8重量%のアニオン活性剤の混合物、或い
    は0.1〜10重量%の水溶性高分子と1〜30重量%の高級
    アルコール及び0.1〜8重量%のアニオン活性剤からな
    る混合物が配合されて100〜40,000cPの粘度を有し、PH
    が2.0〜12.0の範囲に調整された組成物(A)と、 後記構造式〔1〕〜〔27〕を有する化合物の内より選ば
    れた少なくとも1種以上の水溶性タール色素1〜30重量
    %に対し、前記組成物(A)における粘度調整剤が同様
    の割合で配合されて30〜50,000cPの粘度を有する組成物
    (B) をコンビネートしたことを特徴とする、毛髪にパーマネ
    ントヘアカラーとパーマネントウェーブ又は縮毛矯正を
    同時に施すための毛髪処理剤組成物。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の組成物(A)
    及び組成物(B)と、 臭素酸塩、過硼酸塩、過酸化水素、過硫酸塩、過酢酸塩
    の内より選ばれた少なくとも1種以上の酸化剤を0.5〜2
    5重量%、及びカチオン界面活性剤、両性界面活性剤又
    はアニオン界面活性剤のうち1種以上を含有する組成物
    (C) をコンビネートしたことを特徴とする、毛髪にパーマネ
    ントヘアカラーとパーマネントウェーブ又は縮毛矯正を
    同時に施すための毛髪処理剤組成物。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項記載の組成物
    (A)、組成物(B)及び組成物(C)とアルコール、
    カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、水溶性高分子を
    含有し、PHが2.0〜12.0の範囲である組成物(D) をコンビネートしたことを特徴とする、毛髪にパーマネ
    ントヘアカラーとパーマネントウェーブ又は縮毛矯正を
    同時に施すための毛髪処理剤組成物。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の組成物
    (A)、組成物(B)にアルコール、カチオン界面活性
    剤、両性界面活性剤、水溶性高分子を含有し、PHが2.0
    〜12.0の範囲である組成物(D) をコンビネートしたことを特徴とする、毛髪にパーマネ
    ントヘアカラーとパーマネントウェーブ又は縮毛矯正を
    同時に施すための毛髪処理剤組成物。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか
    において、組成物(A)中の還元剤としてメルカプト化
    合物を用い、組成物(A)のPHを4.5〜9.6に調整したこ
    とを特徴とする、毛髪にパーマネントヘアカラーとパー
    マネントウェーブ又は縮毛矯正を同時に施すための毛髪
    処理剤組成物。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか
    に記載の組成物(B)が後記構造式〔1〕〜〔11〕を有
    する化合物の内より選ばれた少なくとも1種以上の水溶
    性タール色素並びに構造式〔12〕〜〔27〕を有する化合
    物の内より選ばれた少なくとも1種以上の水溶性タール
    色素を合計で1〜30重量%含み、更に粘度調整剤として
    0.1〜10重量%の水溶性高分子の単独又は0.1〜10重量%
    の水溶性高分子もしくは1〜30重量%の高級アルコール
    と0.1〜8重量%のアニオン活性剤の混合物、或は0.1〜
    10重量%の水溶性高分子と1〜30重量%の高級アルコー
    ル及び0.1〜8重量%のアニオン活性剤からなる混合物
    が配合されて30〜50,000cPの粘度を有することを特徴と
    する毛髪にパーマネントヘアカラーとパーマネントウェ
    ーブ又は縮毛矯正を同時に施すための毛髪染色用組成
    物。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項記載の組成物(A)
    及び組成物(B)を混合し、混合物の粘度が100〜50,00
    0cPの範囲となるように調整して毛髪に塗布、コーミン
    グ後、必要に応じ、毛髪を形状固定器具にセットし、次
    に室温〜70℃の範囲において処理することを特徴とす
    る、毛髪にパーマネントヘアカラーとパーマネントウェ
    ーブ又は縮毛矯正を同時に施す方法。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第1項記載の組成物(A)
    及び組成物(B)を適宜の順序に毛髪に塗布、コーミン
    グ後、必要に応じ、毛髪を形状固定器具にセットし、次
    に室温〜70℃の範囲において処理することを特徴とす
    る、毛髪にパーマネントヘアカラーとパーマネントウェ
    ーブ又は縮毛矯正を同時に施す方法。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第7項又は第8項におい
    て、組成物(A)及び組成物(B)を用いて毛髪を処理
    した後、組成物(C)により毛髪の定着操作を行なうこ
    とを特徴とする、毛髪にパーマネントヘアカラーとパー
    マネントウェーブ又は縮毛矯正を同時に施す方法。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第7項又は第8項におい
    て、組成物(A)及び組成物(B)を用いて毛髪を処理
    した後、組成物(D)により毛髪及び頭皮に付着した過
    剰の色素を除去することを特徴とする、毛髪にパーマネ
    ントヘアカラーとパーマネントウェーブ又は縮毛矯正を
    同時に施す方法。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第9項において、組成物
    (A)、組成物(B)、組成物(C)を用いて毛髪を処
    理し、定着処理を行なった後、組成物(D)により毛髪
    及び頭皮を洗浄することを特徴とする、毛髪にパーマネ
    ントヘアカラーとパーマネントウェーブ又は縮毛矯正を
    同時に施す方法。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第7項〜第11項のいずれ
    かにおいて、組成物(A)及び組成物(B)並びに毛髪
    の重量の関係を、組成物(A)の重量/組成物(B)の
    重量=0.5〜15の範囲で、且つ、組成物(A)又は組成
    物(B)の重量/毛髪の重量、或いは組成物(A)の重
    量+組成物(B)の重量/毛髪の重量の浴比が0.05〜3
    の範囲となるように設定することを特徴とする、毛髪に
    パーマネントヘアカラーとパーマネントウェーブ又は縮
    毛矯正を同時に施す方法。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第9項又は第11項におい
    て組成物(A)及び組成物(B)並びに毛髪の重量の関
    係を、組成物(A)の重量/組成物(B)の重量=0.5
    〜15の範囲で、且つ、組成物(A)又は組成物(B)の
    重量/毛髪の重量、或いは組成物(A)の重量+組成物
    (B)の重量/毛髪の重量の浴比が0.05〜3の範囲とな
    るように設定して毛髪を処理した後、組成物(C)並び
    に毛髪の重量の関係を、組成物(C)の重量/毛髪の重
    量の浴比が0.1〜5の範囲となるように設定して、組成
    物(C)を毛髪に塗布し、必要に応じコーミング後、室
    温〜70℃の範囲において5〜30分間処理することを特徴
    とする、毛髪にパーマネントヘアカラーとパーマネント
    ウェーブ又は縮毛矯正を同時に施す方法。
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