JP2842228B2 - 効果付与装置 - Google Patents

効果付与装置

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JP2842228B2
JP2842228B2 JP6162413A JP16241394A JP2842228B2 JP 2842228 B2 JP2842228 B2 JP 2842228B2 JP 6162413 A JP6162413 A JP 6162413A JP 16241394 A JP16241394 A JP 16241394A JP 2842228 B2 JP2842228 B2 JP 2842228B2
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K15/00Acoustics not otherwise provided for
    • G10K15/08Arrangements for producing a reverberation or echo sound
    • G10K15/12Arrangements for producing a reverberation or echo sound using electronic time-delay networks
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • G10K15/08Arrangements for producing a reverberation or echo sound

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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、カラオケア
ンプのように不特定多数の者が使用するアンプに組み込
んで好適な効果付与装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、音楽信号たる入力信号を増幅する
アンプに、エコーや音場感等の各種効果を付与すること
が、いわゆるカラオケ等の特定用途で行なわれている。
この用途では、場の雰囲気が重視され、このため、入力
信号に種々の効果が付与されるのである。
【0003】まず、図7(a)、(b)を参照して、従
来のエコー付与装置の構成について説明する。同図
(a)は、この装置の操作部分を示す平面図である。こ
の図に示すように、この操作部分は、ディレイ時間、リ
ピート、およびエコー量をそれぞれ調整する3つのつま
み11、12、13からなる。すなわち、エコー付与装
置は、これらをパラメータとして入力信号にエコーを与
える。なお、この装置は、例えばカラオケアンプ等の操
作パネルに設けられる。
【0004】その電気的構成を、同図(b)に示す。こ
の装置に入出力される信号は、ディジタル信号であり、
入力信号はA/D変換器によって、また、出力信号はD
/A変換器によって、それそれ入力あるいは出力される
ものとする。この図に示すように、入力信号が加算器1
4、15のそれぞれの一方の入力端に供給されて、加算
器15の加算結果がエコー付与装置の出力信号として出
力される一方、加算器14の加算結果が遅延素子16に
供給される。遅延素子16は、RAM等から構成される
ものであり、サンプリングクロックに同期してカウント
されるアドレスにて遅延させるべきデータを順次書き込
むとともに、所定時間経過後これを順次読み出すことに
よって遅延を実現している。
【0005】遅延素子16における複数の出力タップで
は、それぞれの遅延時間が段階的に異なっており、この
うちの1つを、つまみ11と連動するスイッチ17によ
って選択することにより、所望のディレイ時間を得るこ
とができるようになっている。スイッチ17により選択
された遅延信号は、つまみ12によりゲインが設定され
る乗算器18を介し、加算器14の他方の入力端へと供
給されてフィードバックされる一方、つまみ13により
ゲインが設定される乗算器19を介し、加算器15の他
方の入力端へと供給され、エコー付与装置の入力信号と
加算された後、出力される。
【0006】次に、従来の音場制御装置について説明す
る。図8は、この音場制御装置の構成を示すブロック図
である。この図に示すように、ステレオの左右に対応す
る入力信号L、Rは、A/D変換器91によりそれぞれ
ディジタル信号に変換され、DSP(ディジタル・シグ
ナル・プロセッサ)92に供給される。DSP92は、
イコライザ921および主プロセッサ922から構成さ
れ、マイコン93の制御のもと種々の処理を行なう。
【0007】イコライザ921は、ディジタル信号の周
波数特性を制御するものであり、主プロセッサ92
2は、制御されたディジタル信号に所定のアルゴリズム
で遅延・加算を行ない、所望の空間で発生するであろう
反射音・残響音を遅延により生成して合成するものであ
る。マイコン93は、ROM94に記憶された制御プロ
グラムによりDSP92の制御を行なうものであり、制
御の過程において各種データをRAM95に記憶した
り、データを読み出したりする。そして、DSP92に
より音場制御された各信号は、それぞれD/A変換器9
6によりアナログ信号に再変換され、前後方、左右に対
応する4つの信号(FL,FR,RL,RR)が出力さ
れる。
【0008】かかる音場制御装置においては、DSP9
2にて種々の設定をするために、複数のパラメータが用
いられる。所望する空間を変更するに場合には、これら
パラメータを規定するプログラムを変更することによっ
て、反射音・残響音が生成されるようになっている。そ
して、例えば、ホールやライブハウスといった典型的な
空間での音場を得るために、これらに対応するプログラ
ムが予めROM94に記憶されている。
【0009】ここで、予め記憶されているプログラム
は、一般的・仮想的な部屋で音場を付与することを前提
としているため、ユーザは、実際に使用する部屋に合わ
せてこれらプログラムを修正しなけれなばならない。こ
のため、図9に示すように、音場付与装置には、プリセ
ットモードとユーザモードとの2つのモードが設けられ
る。プリセットモードには、一般的・仮想的な部屋で音
場を付与することを前提とした、音場の種類に応じてプ
ログラム(図では、Prg.と略示)が設けられる。ユ
ーザは、プリセットモードを基礎として、これらプログ
ラムを、音響装置がセットされる部屋に合わせてエディ
ットし、ユーザモードに記憶させる。そして、ユーザ
は、これらユーザモードの中からプログラムを呼び出
し、使用する部屋の大きさに合致する、所望の音場を得
るようになっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7に示す
エコー付与装置において、例えば、リピートを調整する
べくつまみ12により乗算器18のゲインを変化させる
と、この操作によって遅延素子16→スイッチ17→乗
算器18→加算器14という経路を循環する信号の減衰
度が変化するので、乗算器19に供給される信号の大き
さが変化する。このため、乗算器19のゲインが一定で
あるのにもかかわらず、乗算器19の出力レベルは変化
する。また、つまみ11によりディレイ時間を変化させ
ると、上記経路を循環する時間が変化するので、この場
合においても、乗算器19に供給される信号の大きさが
変化し、乗算器19のゲインが一定であるのにもかかわ
らず、その出力レベルは変化する。
【0011】すなわち、このような構成では、3つのパ
ラメータが完全に独立したものとはならず、互いに相関
することになるので、いずれかのパラメータを調整する
と、他のパラメータにも影響がでてしまう。前述の2例
で言えば、エコー量を調節していないにもかかわらず、
エコー量が変化してしまうのである。
【0012】このため、所望のエコー量を設定するのが
難しいという欠点があった。この効果付与装置を、特定
人のみが使用するのであれば、試行錯誤的に所望の設定
に合わせ込むことにより許容される場合もあり得るが、
カラオケアンプのように不特定多数の者が使用するので
あれば、使用者個人個人が自分の嗜好にあわせて所望の
エコー量を設定するのは極めて困難となる。
【0013】また、つまみ11、12、13による調整
にしても、工場出荷時に設定された範囲内でしか調整す
ることができず、使用者が、その範囲を超えて設定する
ことはできなかった。例えば、ディレイ時間が「0〜1
00msec」に予め設定されているのであれば、その範囲
を超える「150msec」に設定することはできない。こ
のため、使用者が不特定多数の場合には、使用者全体の
嗜好が広範囲にわたるため、工場出荷時の設定範囲だけ
ではカバーしきれない、という不都合もあった。
【0014】一方、図8に示した音場制御装置にあって
は、用意されているプログラムが複数、例えばn個(た
だし、nは整数)ある場合、プログラムをエディットし
て記憶させる作業を、用意されているプログラムに対し
てそれぞれ行なう必要があるので、初期設定が非常に煩
雑である、という欠点があった。この初期設定は、一旦
設定されてしまえば、以後その操作は必要ないものの、
音響装置の設置部屋を変更した場合には、この初期設定
を再び行なう必要がある。
【0015】このように、従来のエコー付与装置や、音
場制御装置の効果付与装置は、不特定多数の者が使用す
ることを考慮していないため、使い勝手が非常に悪く、
また、初期設定が非常に煩雑である、という欠点があっ
た。
【0016】この発明は上述した問題を鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、カラオケアンプに適
用される効果付与装置であって、不特定多数の者に対し
てもその操作性を向上させた効果付与装置を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明にあっては、記憶手段
(66)、パラメータ調整手段(48)、スイッチ(5
0)、パラメータ設定手段(65)処理手段からなる効
果付与装置であって、 記憶手段(66)は、パラメータ
を所定範囲にわたって記憶し、 パラメータ調整手段(4
8)は、操作可能範囲中に基準調整位置と操作者によっ
て調節される調節位置を有し、 パラメータ設定手段(6
5)は、 パラメータの一部である調整範囲と、操作可能
範囲を対応づけ、 調節位置に対応するパラメータを調整
値として読み出し、 スイッチ(50)が操作されたとき
は、基準調整位置に対応するパラメータが調整値となる
ように調整範囲をシフトさせ、 処理手段は、パラメータ
設定手段(65)が読み出した調整値に基づいて、入力
信号に効果を与えるようにしている。
【0018】また、請求項2記載の発明にあっては、記
憶手段(66)、パラメータ調整手段(48)、スイッ
チ(50)、パラメータ設定手段(65)、処理手段か
らなる効果付与装置であって、 記憶手段(66)は、パ
ラメータとそれに対応した関連パラメータを所定範囲に
わたって記憶し、 パラメータ調整手段(48)は、操作
可能範囲中に基準調整位置と操作者によって調節される
調節位置を有し、 パラメータ設定手段(65)は、 パラ
メータの一部である調整範囲と、操作可能範囲を対応づ
け、 調節位置に対応するパラメータを調整値として読み
出すとともに、調整位置に対応するパラメータに対応す
る関連パラメータを読み出し、 スイッチ(50)が操作
されたときは、基準調整位置に対応するパラメータが調
整値となるように調整範囲をシフトさせ、 処理手段は、
パラメータ設定手段(65)が読み出した調整値と関連
パラメータに基づいて、入力信号に効果を与えるように
している。
【0019】
【0020】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、基準調整位置
を例えば調節範囲の中心とし、パラメータ調整手段の調
節が大なる場合にスイッチを操作すると、パラメータの
値は、中心位置から離れた分だけ増加する。すなわち、
調節範囲がそのままシフトする。
【0021】請求項2に記載の発明によれば、他のパラ
メータは、設定されるパラメータにより定まるので、一
のパラメータの調整により他のパラメータが変動し、所
望とするエコーの状態からかけ離れるという不具合が発
生しない。また、ユーザーにとってみれば、すべてのパ
ラメータを設定する必要がなくなる。
【0022】
【0023】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例に
ついて説明する。
【0024】<1.実施例>この実施例は、カラオケア
ンプに適用されるものであり、かかるカラオケアンプ
は、マイクからの入力信号に所望のエコー効果を付与す
るとともに、外部機器(光学式ディスクや、VTR等)
からの音楽信号とミキシングして、さらに空間の雰囲気
を出すための音場の効果を付与するものである。
【0025】<1−1.カラオケアンプの外観構成>図
1は、このカラオケアンプにおけるフロントパネルの構
成を示す正面図である。この図に示すように、通常の場
合には、エコーに関してユーザが調整できるのは、つま
み41によるエコー量だけになっている。つまみ42
は、マイクの音量を単独で調整するものであり、また、
つまみ43は、全体音量を調整するものである。
【0026】また、パネル中央には、ボーカル効果や、
音場を選択する9つのボタン450〜458から成るスイ
ッチ群45が配置する。ボタン450〜458自体は、半
透明のプラスティック材から構成されて、後述するよう
に、選択されたものが赤色に、非選択のものが緑色にそ
れぞれ点灯して、ユーザに一見して選択状態が判別しや
すい構成となっている。さらに、パネル下方には、シー
リングパネル46が設けられており、通常では、蓋47
が閉じてユーザには調整できないようになっている。な
お、図では、説明の便宜上、蓋47が開いている状態を
示す。このシーリングパネル46には、例えば、ディレ
イ時間を調整するつまみ48や、残響時間を調整するつ
まみ49、後述するスイッチ50等が設けられるが、前
述のように、普段は設定できないようになっている。
【0027】一方、パネル左方には、キーの調整のため
のスイッチ群51が設けられており、これらスイッチを
操作することにより、音楽信号のキーを半音ずつ上げた
り、下げたり、あるいは標準にセットすることができる
ようになっている。そして、セットされたキーで種々の
効果も付与されるようになっている。またこの下方に
は、電源スイッチ52が、上方には、リモコン用の赤外
線を受光するための受光部53が、それぞれ設けられ
る。
【0028】<1−2.エコー付与装置>次に、かかる
実施例のうちの、エコー付与のための電気的構成につい
て説明する。図2は、この構成を示すブロック図であ
る。このエコー付与装置は、前段で単純なエコーを付与
するとともに、後段で方向性のない残響を付与するもの
である。前後段の制御は、ともにマイコンによって制御
されるようになっている。
【0029】図2に示すように、端子20に供給された
入力信号は、加算器14、15のそれぞれの一方の入力
端に供給されて、加算器15の加算結果が前段の出力信
号として出力される一方、加算器14の加算結果が遅延
素子61に供給される。遅延素子61は、RAM等のメ
モリから構成されるものであり、サンプリングクロック
に同期してカウントされるアドレスにて、遅延させるべ
きデータを順次書き込むとともに、所定時間経過後これ
を順次読み出すことによって信号遅延を実現している。
【0030】遅延素子61の出力端子TD1〜TDnから
は、それぞれ遅延時間が段階的に異なる信号が出力さ
れ、これら各出力信号は、それぞれ乗算器621〜62n
により係数GD1〜GDnで乗算されて、これらの乗算結果
の和が加算器63により算出される。そして、加算器6
3による加算結果は、加算器15の他方の入力端に供給
される。また、遅延素子61の出力端子TF からは、所
定の遅延時間を有する信号が出力され、乗算器64で係
数GF と乗算されて、加算器14の他方の入力端に供給
される。
【0031】ここで、乗算係数GD1〜GDn、GFの供
給、および出力端子TD1〜TDn、TFの選択は、マイコ
ン61により行なわれるものであり、スイッチ群45
や、つまみ41、48、49、スイッチ50等の設定状
態から、これに対応するデータをメモリ66から読み出
すことによって行なわれる。
【0032】さて、加算器15の加算結果、すなわち前
段でエコーの付与された信号は、後段における遅延素子
71、加算器72Lおよび72Rの各入力端に供給され
る。遅延素子71は、RAM等から構成され、サンプリ
ングクロックに同期してカウントされるアドレスにて、
遅延させるべきデータを順次書き込むとともに、所定時
間経過後これを順次読み出すことによって信号遅延を実
現している点では、RAM61と共通であるが、ステレ
オの左右に合わせて方向性のない残響音(リバーブ)を
加算すべく、出力をLおよびRの2系統を有する点で相
違する。
【0033】遅延素子71の出力端子TL1〜TLnおよび
R1〜TRnからは、それぞれ遅延時間が段階的に異なる
信号が出力される。これらのうちの出力端子TL1〜TLn
から出力された信号は、それぞれ乗算器73L1〜73Ln
により係数GL1〜GLnで乗算されて、これらと加算器1
5の加算結果との和が加算器72L により算出され、出
力端子74L から効果付与装置のL信号として出力され
る。同様に、出力端子TR1〜TRnから出力された信号
は、それぞれ乗算器73R1〜73Rnにより係数GR1〜G
Rnで乗算されて、これらと加算器15の加算結果との和
が加算器72R により算出され、出力端子74R から効
果付与装置のR信号として出力される。
【0034】乗算係数GL1〜GLn、GR1〜GRnおよび出
力端子TL1〜TLn、TR1〜TRnの選択も、マイコン61
により行なわれるものであり、スイッチ群45や、つま
み41、48、49、スイッチ50等の設定状態から、
これに対応するデータをメモリ66から読み出すことに
よって行なわれる。
【0035】効果付与装置(請求項1)としてのエコー
付与装置の実施態様を示すと次のようになる。
【0036】(A)エコーの付与は、入力信号に対して
互いに異なる時間遅延させた遅延信号と所定時間遅延さ
せた信号とを出力する遅延手段(遅延素子61)と、所
定時間遅延させた信号を、所定係数で乗算するととも
に、入力信号に加算して遅延素子61にフィードバック
することと、入力信号に対して互いに異なる時間遅延さ
せた遅延信号の各々に、パラメータであるエコー量によ
り定まる係数をそれぞれ乗算し、これと入力信号とを加
算して出力する合成手段(加算器15)とにより行なわ
れる。
【0037】(B)第1のパラメータ設定手段(つまみ
41)により設定されるパラメータは、第1のパラメー
タ(エコー量)であり、第2のパラメータ設定手段(マ
イコン65)は、パラメータ情報記憶手段(メモリ6
6)に記憶された相関関係と第1のパラメータ設定手段
により設定された第1のパラメータとから遅延手段によ
り出力される各遅延信号の選択するとともに、所定時間
を設定する。
【0038】(C)所望の効果に対応して前記複数のパ
ラメータの値を予め記憶する記憶手段(メモリ66)
と、所望の効果を選択するスイッチ群45とを具備し、
スイッチ群により選択された効果に対応して、記憶手段
からパラメータの値が読み出され、初期値として設定さ
れる。
【0039】<1−2−1.つまみの設定とマイコンの
働きとの関係>図2においては、説明のため、つまみ4
1、48、49を等価的に可変抵抗器(ポテンショメー
タ)として示し、分圧された電圧がマイコン65に供給
されているが、実際には(図示はしないが)、これらつ
まみにより変化する電圧をA/D変換して、そのディジ
タル信号を、つまみの設定量として供給されるようにな
っている。
【0040】前段において、係数GD1〜GDnは、つまみ
41により直接制御されるが、係数GFは、係数GD1
Dnにより従属的に設定され、出力端子TD1〜TDn、T
Fの選択についても、係数GD1〜GDnに対して従属的に
行なわれる。これは、例えば、メモリ66に、係数と出
力端子の選択との関係を示すテーブルを予め記憶させて
おき、係数GD1〜GDnに対応して係数GFの設定と出力
端子TD1〜TDn、TFでの選択とを示すデータを読み出
して行なうことで可能である。この際、係数と出力端子
の選択とについて、エコー量が聴感的に増減するような
関係を予め実験して求めておき、これをテーブルとして
使用すれば良い。
【0041】上述したように、普段、調整可能なのは、
つまみ41によるエコー量だけであるが、シーリングパ
ネル46でのつまみ48(ディレイ時間)、つまみ49
(リピート)についての対応関係も、同様にして求めて
おく。結局、メモリ66には、エコー量、ディレイ時間
およびリピートの各値に対して係数と出力端子の選択と
が定まる3次元テーブルが記憶されることになる。
【0042】また、スイッチ群45においては、上述の
ように、ボタン450〜456には、各種のボーカル効果
が割り当てられる。そして、これらのうち、いずれかが
選択されると、選択された効果に対応するデータがメモ
リ66から読み出され、これに基づきマイコン65が係
数GD1〜GDn、GFの設定をし、出力端子TD1〜TDn
Fの選択を行なって、エコー効果のパラメータ初期値
とする。この後、ユーザは、つまみを調整することによ
って、選択した効果を変更調整することもできる。
【0043】後段において、係数の供給や出力端子の選
択は、スイッチ群45により適宜行なわれる。すなわ
ち、スイッチ群45の設定に対応するものがメモリ66
から読み出され、これに基づきマイコン65が係数GL1
〜GLn、GR1〜GRnの設定をし、出力端子TL1〜TLn
R1〜TRnの選択を行なう。
【0044】<1−3.つまみ設定>ここで、エコー付
与装置におけるつまみの設定機能について、つまみ48
によるディレイ時間の調整を例にとって説明する。図3
は、図1におけるつまみ48を示す平面図である。この
図に示すように、つまみには「0」〜「10」までコン
マ5毎に目盛りが刻まれている。図示の例では、つまみ
48の位置は、「6.5」に設定されている。
【0045】この実施例では、つまみ位置とディレイ時
間との関係が、スイッチ50の押下のより適宜、変更さ
れるようになっている。そこで、この関係について説明
する。今、つまみ48の位置とディレイ時間とが、図4
に示す「変更前」の関係であったとすると、位置「6.
5」に対応するディレイ時間は165msecであり、図2
における遅延素子61の出力端子TF での遅延時間がこ
のように設定される。
【0046】ここで、スイッチ50をオンすると、いま
まで、つまみ位置に対応していた設定値が、つまみ調節
位置の中心である「5.0」に対応するものとなるよう
に、ディレイ時間の設定値全体がスライドする。逆に言
えば、つまみ位置「5.0」に対応するディレイ時間
が、いままでの設定値たる「165msec」となる。この
結果、ディレイ時間の設定範囲が100〜200msecか
ら115〜215msecへとスライドするので、増加方向
への設定変更が可能となる。さらにスイッチ50のON
を繰り返すと、これに応じて順次、設定範囲がスライド
する。減少方向へ、設定範囲をスライドさせるには、つ
まみを「5.0」以下にしてスイッチ50をONとす
る。かかる設定機能によれば、ユーザが不特定多数に亘
る場合であっても、各人の嗜好範囲をカバーすることが
できる。
【0047】なお、スイッチ50を操作すると、ユーザ
が、つまみ41(エコー量)、つまみ48(ディレイ時
間)およびつまみ49(リピート)により設定したエコ
ー効果をそのまま記憶させることもでき、後に、読み出
して再設定することができるようになっている。
【0048】<1−4.スイッチ群>次に、この実施例
におけるスイッチ群45の構成について説明する。スイ
ッチ群45は、前述のように、各スイッチのボタン部分
がそれぞれ半透明のプラスチック材から構成されてお
り、内部にLEDが配置され、選択されたものが赤色
に、非選択のものが緑色に、それぞれ点灯するようにな
っている。そこで、この電気的構成について図5を参照
して説明する。
【0049】この図に示すように、ボタン450 には、
赤色発光型のLED810Rと緑色発光型のLED810G
とが設けられる。LED810R,810Gの各カソードは
共通接続されて、トランジスタ820のエミッタ−コレ
クタを介し接地される。トランジスタ820のベース
は、抵抗を介して端子870に接続され、この端子870
にはLED810Rあるいは810Gを点灯させるための、
トランジスタ820の駆動信号D0が供給される。他のボ
タン451〜458についても、それぞれに2つのLED
が設けられ、ボタン450と同様な構成となっている。
【0050】一方、LED810R〜818Rの各アノード
は共通接続され、電源電圧Vとこの接続点とには、トラ
ンジスタ83Rが介挿される。同様に、LED810G
818 Gの各アノードは共通接続され、電源電圧Vとこの
接続点とには、トランジスタ83Gが介挿される。トラ
ンジスタ83Rのベースには、端子85での信号がその
まま供給されるが、トランジスタ83Gのベースには、
端子85での信号がインバータ84により反転されて供
給される。すなわち、端子85に供給される信号により
トランジスタ83R、83GのいずれかがONとなる。
【0051】端子85および端子870〜878の各々
は、それぞれマイコン65(図2参照)と接続されてい
る。マイコン65は、ボタン450〜458の操作状態を
すでに検出しており、各ボタンをどちらの色で点灯させ
るかを規定する信号を、ボタン450〜458端子85に
対応して時分割で端子85に供給するとともに、その走
査タイミングに対応する駆動信号D0〜D8を端子870
〜878にそれぞれ供給する。
【0052】例えば、ボタン450を赤色に、他のボタ
ンを緑色にそれぞれ点灯させる場合について説明する。
まず、マイコン65は、端子85に供給される信号レベ
ルを「H」として、トランジスタ83RをONさせ、こ
のタイミングにおいて駆動信号D0のみを「H」とす
る。これにより、このタイミングでは、LED810R
みが点灯し、ボタン450が赤色に点灯する。次に、マ
イコン65は、端子85に供給される信号レベルを
「L」として、トランジスタ83G をONさせ、このタ
イミングにおいて駆動信号D1のみを「H」とする。こ
れにより、このタイミングでは、LED820Gのみが点
灯し、ボタン451が緑色に点灯する。以下、同様の動
作がボタン458ついてまで行なわれ、ボタン450〜4
8をいずれかの色で点灯させる走査が繰り返される。
【0053】かかるLEDの点灯構成によれば、スイッ
チ群45での選択状態が一見してわかるという効果だけ
ではなく、トランジスタを、個々のLEDに対応して設
ける必要はなくなり、ボタン数と発光色数との和(図5
の構成で言えば、9+2=11個)で済ますことができ
るので、それだけ構成を簡略化できるという利点もあ
る。
【0054】<1−5.音場制御装置>次に、この実施
例における音場効果を付与する音場制御装置について説
明する。この実施例における音場制御装置の構成は、基
本的には、図8に示したものと同一であるが、音場制御
を決定づけるプログラムの選択が、従来と比べて大きく
異なる。そこで、この点を中心にして説明する。
【0055】この実施例では、図6に示すように、音場
の種類に対応してプログラムが用意されるとともに、使
用する部屋のタイプ(広義には、使用環境)にも対応し
てプログラム(図では、Prg.と略示)が用意され
る。部屋のタイプは、4畳半とか、6畳などの典型的な
間取りや、4人部屋、6人部屋などのいわゆるカラオケ
ルームのように大きさに応じたもののほか、木造とか鉄
筋コンクリートなどの構造に関するものが考えられる。
【0056】この音場制御装置では、まず、ユーザは、
設置時において、使用する部屋のタイプを選択する。部
屋のタイプの選択は、図1における受光部53を介した
赤外線コントロール部(図示省略)により行なわれる。
ここで、選択された部屋のタイプを、説明の便宜上タイ
プiとする。次に、ユーザは、所望する音場の種類を選
択する。ここで、選択された音場の種類を番号kとす
る。
【0057】音場の種類と部屋のタイプとが選択される
と、番号kに属するプログラムであってタイプiに属す
るプログラムがROM94から読み出されて、音場制御
のアルゴリズムの設定に用いられる。これにより、ユー
ザは、部屋のタイプをも考慮した音場の効果を得ること
ができる。
【0058】この音場制御装置をひとたび設置してしま
えば、実際の「部屋のタイプ」が変わることはあり得な
いので、プラグラムでの「部屋のタイプ」を変更できる
のは、設置時あるいは設置場所変更時のみとして、通常
では変更できないようにしておく。使用場所を変更した
ため部屋のタイプがiからjへと変更されると、組番号
kに属するプログラムであってタイプjに属するプログ
ラムがメモリから読み出される。
【0059】かかる音場制御装置によれば、部屋の種類
にも対応してプログラムを用意して、ROM94に記憶
させておかなければならないが、これはユーザがするこ
とではない(製造者がすることであり、ユーザは関与し
ない)。したがって、すでに設置された音場制御装置を
使用するユーザにとっては、部屋のタイプをも考慮した
音場の効果を得るのに、所望の音場を選択するだけで済
み、操作性と音場の品質性とを両立することが可能とな
る。
【0060】効果付与装置(請求項3)としての音場制
御装置の実施態様を示すと次のようになる。第2の選択
手段による選択は、装置の設置時のみ許可され、以後、
第2の選択手段の選択は固定される。
【0061】
【発明の効果】以上述べた各発明によれば、効果付与装
置において、それぞれ次のように効果の設定が容易とな
るという共通の効果を有する。
【0062】請求項1に記載の発明によれば、ユーザ
は、エコー効果が複数のパラメータにより規定される場
合であっても、複雑な操作を必要とすることなく、容易
にエコー効果を所望のものとすることができる。
【0063】次に、請求項2に記載の発明によれば、ス
イッチの操作により、パラメータ調整手段の調節範囲を
超える設定ができるので、ユーザが不特定多数に亘る場
合であっても、各人の嗜好範囲をカバーすることが可能
となる。
【0064】また、請求項3に記載の発明によれば、使
用環境の種類にも対応してプログラムを用意しなければ
ならないが、これはユーザが用意するものではない(製
造段階で用意される)ので、ユーザは、容易に、周辺環
境をも考慮した音場を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例であるカラオケアンプの構
成を示す正面図である。
【図2】 同実施例におけるエコー付与装置の構成を示
すブロック図である。
【図3】 同実施例におけるつまみ48の構成を示す平
面図である。
【図4】 同実施例におけるつまみ48位置とディレイ
時間との関係を説明する図である。
【図5】 同実施例においてスイッチ群45を背照する
装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 同実施例における音場制御装置の動作を説明
するための図である。
【図7】 (a)は、従来のエコー付与装置における操
作部分を示す正面図であり、(b)は、従来のエコー付
与装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】 従来の音場制御装置の構成を示すブロック図
である。
【図9】 従来の音場制御装置の動作を説明するための
図である。
【符号の説明】
41,48,48……つまみ(第1のパラメータ設定手
段)、45……スイッチ群、50……スイッチ、61…
…遅延素子(遅延手段)、65……マイコン(第2のパ
ラメータ設定手段、パラメータ設定手段、記憶変更手
段)、66……メモリ(パラメータ情報記憶手段、記憶
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 祐生 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (72)発明者 北野 幹夫 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (72)発明者 黒岩 清人 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (72)発明者 木村 重信 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (56)参考文献 特開 平4−283628(JP,A) 特開 平4−299398(JP,A) 実開 昭63−150960(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10K 15/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶手段(66)、パラメータ調整手段
    (48)、スイッチ(50)、パラメータ設定手段(6
    5)処理手段からなる効果付与装置であって、 記憶手段(66)は、パラメータを所定範囲にわたって
    記憶し、 パラメータ調整手段(48)は、操作可能範囲中に基準
    調整位置と操作者によって調節される調節位置を有し、 パラメータ設定手段(65)は、 パラメータの一部である調整範囲と、操作可能範囲を対
    応づけ、 調節位置に対応するパラメータを調整値として読み出
    し、 スイッチ(50)が操作されたときは、基準調整位置に
    対応するパラメータが調整値となるように調整範囲をシ
    フトさせ、 処理手段は、パラメータ設定手段(65)が読み出した
    調整値に基づいて、入力信号に効果を与える 効果付与装
    置。
  2. 【請求項2】 記憶手段(66)、パラメータ調整手段
    (48)、スイッチ(50)、パラメータ設定手段(6
    5)、処理手段からなる効果付与装置であって、 記憶手段(66)は、パラメータとそれに対応した関連
    パラメータを所定範囲にわたって記憶し、 パラメータ調整手段(48)は、操作可能範囲中に基準
    調整位置と操作者によって調節される調節位置を有し、 パラメータ設定手段(65)は、 パラメータの一部である調整範囲と、操作可能範囲を対
    応づけ、 調節位置に対応するパラメータを調整値として読み出す
    とともに、調整位置に対応するパラメータに対応する関
    連パラメータを読み出し、 スイッチ(50)が操作されたときは、基準調整位置に
    対応するパラメータが調整値となるように調整範囲をシ
    フトさせ、 処理手段は、パラメータ設定手段(65)が読み出した
    調整値と関連パラメー タに基づいて、入力信号に効果を
    与える 効果付与装置。
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