JP2842148B2 - リレー - Google Patents

リレー

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JP2842148B2
JP2842148B2 JP12622593A JP12622593A JP2842148B2 JP 2842148 B2 JP2842148 B2 JP 2842148B2 JP 12622593 A JP12622593 A JP 12622593A JP 12622593 A JP12622593 A JP 12622593A JP 2842148 B2 JP2842148 B2 JP 2842148B2
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常弘 北村
直樹 金本
究 柴田
哲靖 川本
洋一 横山
正浩 忽那
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサ負荷やラン
プ負荷等の突入電流が大きい負荷を開閉する接点開閉装
置を有するリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、電磁リレーに用いられる接点
開閉装置は、固定接点に接離する可動接点を設けた可動
接点板を電磁石装置により駆動して接点開閉動作を行
う。
【0003】ところで、コンデンサ負荷やランプ負荷等
を開閉した場合、大きな突入電流が流れ、それによって
発生するアークにより接点溶着が起こるときがある。こ
れを防止するために、接点材料にタングステンのような
耐溶着性能の良好なものを用いることが考えられる。し
かしこの場合、タングステンのような材料は抵抗値が大
きいので接点閉成状態における温度上昇が大きくなる。
【0004】そこで、耐溶着性能の良好な接点対と接触
抵抗性能の良好な接点対とを有してこれらが並列接続関
係にあり、それぞれの可動側接点を設けた接点板が電磁
石装置によって駆動され、かつ耐溶着性能の良好な接点
対は接点閉成動作時には先に接触し、接点開成動作時に
は後に開離し、従って接点閉成状態では接触抵抗性能の
良好な接点対が接触している接点開閉装置が提案されて
いる (例えば、実公昭51-23863号、実公昭55-42341号、
特開昭61- 233919号、特開昭62-71137号、特開昭62-711
38号等) 。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のリレー
に組み込まれた接点開閉装置にあっては、耐溶着性能の
良好な接点対と接触抵抗性能の良好な接点対とが近接し
て設置されているため、特にコンデンサ負荷等に対する
閉成動作時に耐溶着性能の良好な接点対が先に接触した
際、大きな突入電流が流れるのに伴い接点バウンス等に
より発生するアークの熱が、近接する接触抵抗性能の良
好な接点対に加わったり、アークの発生に伴う接点消耗
粉が接触抵抗性能の良好な接点対に付着して接触抵抗が
大きくなって、接点対近傍の温度が上昇するという問題
がある。
【0006】また、耐溶着性能の良好な接点対と接触抵
抗性能の良好な接点対とは、その投入がともにフレキシ
ャー形式であるために、特に双安定電磁石装置により駆
動した場合に電磁石装置の効率が低下したり、耐溶着性
能の良好な接点対が投入されて次に接触抵抗性能の良好
な接点対が投入されるまでの投入時間差があまり大きく
とれない。
【0007】すなわち上記した接点開閉装置を高効率の
双安定電磁石装置により駆動した場合のばね (可動接点
板) 負荷と吸引力の特性図は、図36に示すようになる。
図において、横軸は電磁石装置の可動部材のストロー
ク、縦軸はばね負荷と吸引力であり、FBはばね負荷、FS
はセット (投入) 時吸引力、FRはリセット (遮断) 時吸
引力、F0は無励磁時吸引力である。図36から明らかなよ
うに、セット時のばね負荷は、ストロークx1地点で耐溶
着性能の良好な接点対が投入されて増大し、ストローク
x2地点で接触抵抗性能の良好な接点対が投入されてさら
に増大する。従って、ばね負荷は常に同一荷重方向にか
かるため、吸引力特性はアンバランスにせざるを得ず、
その結果電磁石装置の効率が低下する。
【0008】また、接点の動作特性は図37に示すように
なる。図において、横軸は時間、縦軸は電磁石装置の可
動部材の変位M とその速度V である。図37から明らかな
ように、時刻t1時点で耐溶着性能の良好な接点対が投入
され、時刻t2時点で接触抵抗性能の良好な接点対が投入
される。そして、耐溶着性能の良好な接点対が投入され
て次に接触抵抗性能の良好な接点対が投入されるまでの
変位 (ストローク) 差Δx2-1は元々小さく (図36参照)
、そのうえ電磁石装置の可動部材の速度V は十分大き
くなっているため、耐溶着性能の良好な接点対が投入さ
れて次に接触抵抗性能の良好な接点対が投入されるまで
の投入時間差Δt2-1はあまり大きくとれないのである。
その結果、突入電流が流れているときに接触抵抗性能の
良好な接点対が投入される危険性があり、そのような場
合には接点溶着が発生することとなる。図37におけるCa
は耐溶着性能の良好な接点対の開閉状態、Cbは接触抵抗
性能の良好な接点対の開閉状態、Ipは突入電流を示して
いる。
【0009】また、上記の両接点対は、負荷開閉用のも
のであるため、このリレーでもって遠隔監視制御システ
ムにて信号を返送することができない。
【0010】本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもの
で、その第1の目的は、接点開閉動作時に接触抵抗性能
の良好な接点対の接触安定性を向上し、第2の目的は、
電磁石装置の効率を高め、第3の目的は、耐溶着性能を
向上し、第4の目的は、遠隔監視制御システムにて信号
を返送できるリレーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載のものは、可動部材が鉄芯に吸引さ
れて接離動作する電磁石装置と、耐溶着性能の良好な接
点対と、接触抵抗性能の良好な接点対とを備え、両接点
対は並列接続関係にあり、それぞれの可動側接点を設け
た可動接点板が可動部材によって駆動され、かつ耐溶着
性能の良好な接点対は接点閉成動作時には先に接触する
ようなしたリレーにおいて、前記耐溶着性能の良好な接
点対と前記接触抵抗性能の良好な接点対とが、前記電磁
石装置を間に介して対向するよう配設されてなる構成に
してある。
【0012】また、請求項2記載のものは、請求項1と
同様のリレーにおいて、前記耐溶着性能の良好な接点対
はリフトオフ形式により、前記接触抵抗性能の良好な接
点対はフレキシャー形式により、それぞれ駆動される構
成にしてある。
【0013】また、請求項3記載のものは、請求項2記
載のものにおいて、前記各接点対の固定接点を略同一平
面上の固定接点板に設け、前記各接点対の可動接点を接
点閉成及び接点開成動作方向が同一となる可動接点板に
設けた構成にしてある。
【0014】また、請求項4記載のものは、請求項2記
載のものにおいて、前記可動接点板を2個の可動接点固
着部を有して一体的に形成し、各可動接点固着部に耐溶
着性能の良好な接点対と接触抵抗性能の良好な接点対の
可動接点を固着した構成にしてある。
【0015】また、請求項5記載のものは、請求項2乃
至請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記耐溶
着性能の良好な接点対はリフトオフ形式及びフレキシャ
ー形式により、前記接触抵抗性能の良好な接点対はフレ
キシャー形式により、それぞれ駆動される構成にしてあ
る。
【0016】また、請求項6記載のものは、請求項5記
載のものにおいて、前記耐溶着性能の良好な接点対の可
動接点板を駆動する位置を、可動接点板を挟んだその両
側であってかつ可動接点板の長手方向において可動接点
を挟んだその両側にあるよう設けた構成にしてある。
【0017】また、請求項7記載のものは、請求項1又
は請求項2記載のものにおいて、複数の室を形成し適量
の流体を封入したシートと、流体が移動可能な貫通孔を
有して複数の室を仕切る仕切板とを備え、前記電磁石装
置の可動部材が前記室に衝突したとき前記流体が前記貫
通孔を移動する際の抵抗でもってその可動部材の動作を
緩衝させるダンパーを具備した構成にしてある。
【0018】また、請求項8記載のものは、請求項7記
載のものにおいて、前記ダンパーが、前記電磁石装置の
鉄芯に固着されてなる構成にしてある。
【0019】また、請求項9記載のものは、請求項1又
は請求項2記載のものにおいて、中央制御装置より信号
線を介して時分割多重伝送された伝送信号を端末器側で
受信し、予め設定した自己の固有アドレスと一致した場
合にはアドレスデータに続く制御データに基づいて負荷
を制御し、制御データに続く返送待機期間内に負荷の監
視状態を中央制御装置へ返送するようにした遠隔制御監
視システムであって、その端末器側に設けられて負荷を
制御するよう、前記両接点対の開閉に応じて同時に開閉
される補助接点部を設けた構成にしてある。
【0020】
【作用】請求項1記載のものによれば、耐溶着性能の良
好な接点対と接触抵抗性能の良好な接点対とが電磁石装
置を間に介して対向するよう配設されていて互いに絶縁
されている距離が大きくなり、従って、接触抵抗性能の
良好な接点対は、耐溶着性能の良好な接点対に発生した
アークの熱や接点消耗粉により影響を受けずに、接触安
定性が向上する。
【0021】また、請求項2記載のものによれば、セッ
ト (投入) 時やリセット (遮断) 時のばね負荷の方向が
途中で反転して電磁石装置の吸引力特性がバランスの良
いものとなり、つまり正負対称吸引力を有する双安定の
高効率電磁石装置に採用できる。また耐溶着性能の良好
な接点対は可動部材のストロークの中間地点より早く投
入でき、接触抵抗性能の良好な接点対はその中間地点よ
り遅く投入できて両接点対の投入時間差が大きくなり、
よって突入電流が流れているときに接触抵抗性能の良好
な接点対が投入される危険性がなく、接点溶着は発生し
難くなる。
【0022】また、請求項3及び4記載のものによれ
ば、請求項2記載の両接点対の固定接点板又は可動接点
板が一枚により形成できる。
【0023】また、請求項5記載のものによれば、耐溶
着性能の良好な接点対は、リフトオフ形式で投入された
後、フレキシャー形式で押し込まれることによって、軽
い接点溶着した場合ならそれを引き外すことができるの
で、さらに接点溶着は発生し難くなる。
【0024】また、請求項6記載のものによれば、耐溶
着性能の良好な接点対は、可動接点板の長手方向におい
て可動接点を挟んで駆動されるから、接点接触後のロー
リング方向が変わることになり、接点溶着した場合にさ
らに引き外し易くなって、接点溶着は発生し難くなる。
【0025】また、請求項7記載のものによれば、耐溶
着性能の良好な接点対が投入されて後に接触抵抗性能の
良好な接点対が投入されるまでの間に、電磁石装置の可
動部材がダンパーの室に衝突するようにすれば、可動部
材が減速することによって、両接点対の投入時間差を大
きくでき、さらに接点溶着は発生し難くなる。
【0026】また、請求項8記載のものによれば、請求
項7記載のダンパーが電磁石装置の鉄芯に固着されてい
るから、リレー自体が大型になるのを防止できる。
【0027】また、請求項9記載のものによれば、補助
接点部を使用することによって、遠隔監視制御システム
にて信号を返送できるものとなる。
【0028】
【実施例】本発明の第1実施例を図1乃至図6に基づい
て説明する。
【0029】B はリレーR の基台で、後述する接点開閉
装置、すなわち双安定電磁石装置1や耐溶着性能の良好
な接点対10と接触抵抗性能の良好な接点対20の各部材を
取着配設している。C は基台B とともにハウジングを形
成するケースである。
【0030】双安定電磁石装置1 は、ヨーク2 、固定鉄
心3 、コイル枠4 に巻装されたコイル5 、可動部材であ
る可動枠6 よりなる。
【0031】ヨーク2 は、長片2aと短片2bにてL字状を
なし、さらに長片2aの端部両側を折曲して対向接極片2
c,2c を有する。固定鉄心3 は、長片2aと略同長のT字
状をなし、幅広部3cが対向接極片2c,2c の中央に位置し
て中央接極片となるよう幅狭部3bの端部が短片2bに固着
される。
【0032】コイル枠4 は、固定鉄心3 の幅狭部3bに嵌
装されるもので、ヨーク2 の短片2b側に位置する一方の
鍔部4aにコイル端子4b,4b,4bを貫通固定し、その上方中
央に可動枠6 の回動支点となる軸部4cを有する。コイル
5 は、一方の鍔部4aと他方の鍔部4d間に巻装される。
【0033】可動部材である可動枠6 は、基端部にコイ
ル枠4 の軸部4cに嵌合する嵌合部6c、中間両側に接点駆
動部6a,6b 、先端部に接極子7,7 と永久磁石8 を保持す
る保持部6dを有する。一方の接点駆動部6aは後述する耐
溶着性能の良好な接点対10の可動接点板に、他方の接点
駆動部6bは後述する接触抵抗性能の良好な接点対20の可
動接点板に、それそれ対向している。接極子7,7 と永久
磁石8 は、コ字状につながっており、各接極子7,7 は固
定鉄心3 、幅広部 (中央接極片)3c と対向接極片2c,2c
間に位置して交互に幅広部 (中央接極片)3c に当接す
る。
【0034】このような双安定電磁石装置1 は、コイル
端子4b,4b,4bを基台B に貫通固定することにより、その
略中央に取着される。
【0035】耐溶着性能の良好な接点対10は、タングス
テンのような材料にて形成された固定接点11と可動接点
12よりなる。固定接点11は、固定接点端子13に固着さ
れ、この固定接点端子13は基台B に貫通固定される。可
動接点12は、可動接点端子15に固着された可動接点板14
に固着され、この可動接点端子15も基台B に貫通固定さ
れる。
【0036】この接点対10は、リフトオフ形式、すなわ
ち常閉形式であり、一方の接点駆動部6aに押圧駆動され
ないときは閉成状態にある。
【0037】接触抵抗性能の良好な接点対20は、銀合金
のような材料にて形成された固定接点21と可動接点22よ
りなる。固定接点21は、固定接点端子23に固着され、こ
の固定接点端子23は基台B に貫通固定される。可動接点
22は、可動接点端子25に固着された可動接点板24に固着
され、この可動接点端子25もやはり基台B に貫通固定さ
れる。
【0038】この接点対20は、フレキシャー形式、すな
わち常開形式であり、他方の接点駆動部6bに押圧駆動さ
れないときは開成状態にある。なお、この実施例の他方
の接点駆動部6bは、可動接点板24を隙間を介在させて挟
むような形状にしてリフトオフ形式の機能も持たせてい
るが、これは必須の条件ではない。
【0039】これら両接点対10,20 は、並列接続関係に
あり、それぞれの可動側接点12,22を設けた可動接点板1
4,24 が双安定電磁石装置によって駆動され、かつ耐溶
着性能の良好な接点対10は接点閉成動作時には先に接触
し、接点開成動作時には後に開離するよう設定してあ
る。
【0040】上記したリレーの接点開閉装置は、図4
(a) 乃至(d) に模式的に示すように動作する。図におい
て、31,32 は耐溶着性能の良好な接点対10と接触抵抗性
能の良好な接点対20を並列接続関係にするためのリード
線である。
【0041】(a) は接点開成 (遮断) 状態であり、溶着
性能の良好な接点対10の可動接点板14は可動枠6 の接点
駆動部6aに押圧駆動されて、接触抵抗性能の良好な接点
対20の可動接点板24は可動枠6 の接点駆動部6bに押圧駆
動されずに、それぞれ開成している。この状態は、コイ
ル5 が励磁されていなくとも永久磁石8 の磁束、すなわ
ち無励磁時吸引力F0により維持される。
【0042】この状態で注目すべきことは、従来のもの
がばね (可動接点板) 負荷ゼロであるのに対し、可動接
点板14による負荷が発生していることである。
【0043】この状態から接点を投入するべくコイル5
を所定方向の電流で励磁すると、セット (投入) 時吸引
力FSが作用して可動枠6 は矢印方向に移動する。(b) は
可動枠6 が移動して、先ず耐溶着性能の良好な接点対10
が投入した状態であり、これ以後可動接点板14による負
荷は無くなり、一方接点駆動部6bが可動接点板24を押圧
し始めて別方向のばね負荷がかかる。(c) はさらに可動
枠6 が移動して、接触抵抗性能の良好な接点対20が投入
した状態である。
【0044】(d) はさらに可動枠6 が移動して停止した
接点閉成状態であり、接点対20は所要の接圧でもって接
触している。この状態でコイル5 の励磁がなくなって
も、永久磁石8 の磁束によってその状態が維持される。
また、この状態では可動接点板24による負荷が発生して
いる。
【0045】この状態から接点を遮断する場合には、コ
イル5 を逆方向の電流で励磁し、それによりリセット
(遮断) 時吸引力FRが作用して前述したものと逆方向の
動作が行われる。
【0046】かかるリレーにあっては、耐溶着性能の良
好な接点対10と接触抵抗性能の良好な接点対20とが双安
定電磁石装置1 を間に介して対向するよう配設されてい
るから、両接点対は互いに絶縁されている距離が大きく
なり、従って、接触抵抗性能の良好な接点対20は、耐溶
着性能の良好な接点対10に発生したアークの熱や接点消
耗粉により影響を受けずに、接触安定性が向上し、温度
上昇も小さくなる。
【0047】また、図5は、前述した動作におけるばね
(可動接点板) 負荷と吸引力の特性図を示しており、図
において、横軸は電磁石装置の可動部材のストローク、
縦軸はばね負荷と吸引力であり、FBはばね負荷、FSはセ
ット (投入) 時吸引力、FRはリセット (遮断) 時吸引
力、F0は無励磁時吸引力である。図5から明らかなよう
に、セット時のばね負荷は、ストロークx1地点で耐溶着
性能の良好な接点対10が投入されて方向が反転し、スト
ロークx2地点で接触抵抗性能の良好な接点対20が投入さ
れて増大する。従って、ばね負荷はストロークの前半と
後半で逆方向となり、吸引力特性はバランスの良いもの
となり、その結果電磁石装置の効率が向上させられる。
【0048】また、接点の動作特性は図6に示すように
なる。図において、横軸は時間、縦軸は電磁石装置の可
動部材の変位M とその速度V である。図6から明らかな
ように、時間t1時点で耐溶着性能の良好な接点対10が投
入され、時間t2時点で接触抵抗性能の良好な接点対20が
投入される。そして、耐溶着性能の良好な接点対10が投
入されて次に接触抵抗性能の良好な接点対20が投入され
るまでの変位 (ストローク) 差Δx2-1は従来のものに比
して大きく (図5参照) 、そのうえ電磁石装置の可動部
材の速度V は十分大きくなっていない部分があるため、
耐溶着性能の良好な接点対10が投入されて次に接触抵抗
性能の良好な接点対20が投入されるまでの投入時間差Δ
t2-1は大きくとれるのである。その結果、突入電流が流
れているときに接触抵抗性能の良好な接点対20が投入さ
れる危険性は極めて減り、接点溶着は発生しにくくな
る。図6におけるCaは耐溶着性能の良好な接点対の開閉
状態、Cbは接触抵抗性能の良好な接点対の開閉状態、Ip
は突入電流を示している。
【0049】次に、第2実施例を図7に基づいて説明す
る。このものは、第1実施例のように、耐溶着性能の良
好な接点対10と接触抵抗性能の良好な接点対20とが双安
定電磁石装置1 を間に介して対向するよう配設されてお
らず、固定接点端子43と可動接点端子44が、耐溶着性能
の良好な接点対10のものと接触抵抗性能の良好な接点対
20のものとを一体部材で形成して兼用している。
【0050】従って、各固定接点11,21 は、略同一平面
上の固定接点端子43に並んで固着される。また、各可動
接点12,22 は、各固定接点11,21 に接離するよう可動接
点端子44に固着された可動接点板14,24 に固着される。
つまり、各接点対10,20 の可動接点12,22 は、接点閉成
及び接点開成動作方向が同一となる可動接点板14,24に
設けられるのである。
【0051】このように各接点対10,20 を配設しても、
接点対10はリフトオフ形式、接点対20はフレキシャー形
式であることには変わりがない。そのために、可動枠46
は、その接点駆動部46a,46b が並設され、接点駆動部46
a は可動接点板14の固定接点端子43側の面を、接点駆動
部46b は可動接点板24の固定接点端子43と反対側の面
を、それぞれ押圧駆動する形状となる。なお、電磁石装
置1 は、このような可動枠46の動作ができるよう適宜の
構造を選択すればよい。
【0052】かかるリレーにあっては、両接点対は互い
に絶縁されている距離が第1実施例のように大きくない
から、余り高負荷には使用できないが、接点対10はリフ
トオフ形式、接点対20はフレキシャー形式であることに
は変わりがないため、電磁石装置1 の効率が良く、両接
点対の投入時間差が大きくとれるという作用効果は第1
実施例と同様であるとともに、両接点対の固定接点板43
が一枚により形成でき、小型化や結線の簡略化を図る場
合に適している。
【0053】図8は、図7に示した第2実施例の変形例
であり、可動接点板54が耐溶着性能の良好な接点対10の
ものと接触抵抗性能の良好な接点対20のものとを一体部
材で形成して兼用している。すなわち可動接点板54は、
長板の略中央に深い溝54a を形成することにより、耐溶
着性能の良好な接点対10の可動接点固着部54b と接触抵
抗性能の良好な接点対20の可動接点固着部54c を有し、
これらに各可動接点12,22 を固着しており、部品点数や
組立て工数の削減に適している。
【0054】次に、第3実施例を図9乃至図14に基づい
て説明する。このものは、第1実施例とは耐溶着性能の
良好な接点対10を駆動する可動枠6 の接点駆動部6aの構
成が異なるだけであり、実質的に同一機能を有する構成
部材には同一の符号を付してある。
【0055】この接点駆動部6aは、耐溶着性能の良好な
接点対10の可動接点板14に対し、リフトオフ形式の第1
駆動部P1とフレキシャー形式の第2駆動部P2が可動接点
板14を挟んで所定間隙でもって対向するように設けてあ
る。
【0056】そして、上記の接点開閉装置は、図12(a)
乃至(e) に模式的に示すように動作する。(a) 乃至(c)
は、第1実施例における接点駆動部6aが第1駆動部P1に
代わっただけで同様である。すなわち(d) において接点
駆動部6aの第2駆動部P2が耐溶着性能の良好な接点対10
の可動接点板14を押圧し始めて接触抵抗性能の良好な接
点対20の可動接点板24を押圧している接点駆動部6bと同
方向のばね負荷がかかり始める。(e) はさらに可動枠6
が移動して停止した接点閉成状態であり、両接点対10,2
0 は所要の接圧でもって接触している。この状態でコイ
ル5 の励磁がなくなっても、永久磁石8 の磁束によって
その状態が維持される。また、この状態では可動接点板
14による負荷が発生している。
【0057】この状態から接点を遮断する場合には、コ
イル5 を逆方向の電流で励磁し、それによりリセット
(遮断) 時吸引力FRが作用して前述したものと逆方向の
動作が行われる。
【0058】また、前述した動作におけるばね (可動接
点板) 負荷と吸引力の特性図を示したのが図13であり、
第1実施例における図5と比較して、ストロークx3地点
で接点駆動部6aの第2駆動部P2が可動接点板14を押圧し
て増大するところが異なっているだけで、やはり、ばね
負荷はストロークの前半と後半で逆方向となり、吸引力
特性はバランスの良いものとなり、その結果電磁石装置
の効率が向上させられる。
【0059】また、接点の動作特性は図14に示すように
なり、時刻t3時点で第2駆動部P2が可動接点板14を押圧
し始め、第1実施例と同様にして、耐溶着性能の良好な
接点対10が投入されて次に接触抵抗性能の良好な接点対
20が投入されるまでの投入時間差Δt2-1は大きくとれる
ので、突入電流が流れているときに接触抵抗性能の良好
な接点対20が投入される危険性は極めて減り、接点溶着
は発生しにくくなるとともに、接点溶着が発生していな
い通常状態では、耐溶着性能の良好な接点対10の接点圧
が第2駆動部P2が可動接点板14を押圧することによって
増大するので、その接触抵抗値が減少して接点全体の温
度上昇も抑制できる。これは、接点閉成状態のとき耐溶
着性能の良好な接点対10にも抵抗値に応じた電流が流れ
ており、発熱量はI2R であるからである。
【0060】次に、第4実施例を図15に基づいて説明す
る。このものは、第2実施例における図7の接点駆動部
6aに代え、第3実施例と同様にして、耐溶着性能の良好
な接点対10の可動接点板14に対し、リフトオフ形式の第
1駆動部P1とフレキシャー形式の第2駆動部P2が可動接
点板14を挟んで所定間隙でもって対向するように設けて
あるだけで、従って、第2実施例及び第3実施例を合わ
せた作用効果を奏するものとなる。
【0061】次に、第5実施例を図16及び図17に基づい
て説明する。このものは、耐溶着性能の良好な接点対10
が溶着した場合の引き外し力を大きくする場合に適して
いる。そのために、第3の実施例とは可動枠の接点対10
を駆動する接点駆動部を異ならせている。
【0062】すなわち可動枠66は、接点対10を駆動する
接点駆動部66a の第1駆動部P1及び第2駆動部P2が、可
動接点板14を挟んだその両側であってかつ可動接点板14
の長手方向において可動接点12を挟んだその両側にある
ように形成している。
【0063】このものは、接点投入時には図17(a) 乃至
(g) のように動作する。すなわち接点対10がフレキシャ
ー形式によって接点圧を増大させることは第3の実施例
と同様であるが、第2駆動部P2は可動接点12の外方にあ
るため、第2駆動部P2が押圧していく場合、(f) 、(g)
に示すように、可動接点12のローリング方向が逆向きに
変わる。従って(f) の時点で接点溶着が発生した場合、
その引き外し力はそれまでと逆向きに大きく加わること
となる。このものも、ローリング方向が変わることの他
は、第4実施例と略同様に作用する。
【0064】次に、第6実施例を図18乃至図26に基づい
て説明する。なお、第1実施例と実質的に同じ機能を有
する部材には同符号を付してある。
【0065】B はリレーR の基台、SBは接点開閉装置の
基台、C は基台B と共にハウジングを形成するケースで
ある。
【0066】双安定電磁石装置1 は2組のヨーク2,2 、
固定鉄芯3 、コイル枠4 に巻装されたコイル5 、可動部
材である可動枠6 よりなる。
【0067】ヨーク2 は、長片2aと短片2bにてL字状を
なし、さらに長片2aの端部片側を折曲延設した接極片2c
を有する。この2組のヨーク2,2 は、接極片2c,2c が対
向するよう、また短片2b,2b が重合するよう、さらに長
片2a,2a に設けられた凸軸2d,2d が対向位置となるよ
う、一方の接極片2cの端部に設けられた凹部2fと他方の
長片2aの側方に設けられた凸部2eとを互いに嵌合固着し
て一体化される。ここで、接極片2c,2c はヨーク2 の長
片2aを折曲延設されたものに限ることなく、ヨーク2 に
固着し得るよう形成された別部材であってもよい。
【0068】固定鉄心3 は、長片2aと略同長のT字状を
なし、幅広部3cが対向接極片2c,2cの中央に位置して中
央接極片となるよう幅狭部3bの端部が短片2b,2b に固着
される。
【0069】コイル枠4 は、固定鉄心3 の幅狭部3bに嵌
装されるもので、ヨーク2 の短片2b側に位置する一方の
鍔部4aにコイル端子4b,4b,4bを貫通固定し、コイル5 が
一方の鍔部4aと他方の鍔部4d間に巻装される。
【0070】可動枠6 は、略コ字状に形成され、両対向
片の先端部にはヨーク2,2 の凸軸2d,2d に嵌合して軸支
される嵌合部6c,6c を有し、中央片6dには後述するカー
ド16を駆動するカード駆動部6e,6e 及び後述するダンパ
ー17を押圧するダンパー押圧部6g,6g がそれぞれ突設さ
れている。そして接極子7,7 と永久磁石8 とは、コ字状
につながって可動枠6 の中央片6dに保持され、各接極子
7,7 は固定鉄心3 の幅広部 3c と対向接極片2c,2c との
間に位置して交互に幅広部3cに当接する。
【0071】このような双安定電磁石装置1 は、コイル
端子4b,4b,4bを基台B に貫通固定することにより、その
略中央に取着される。
【0072】耐溶着性能の良好な接点対10は、タングス
テンのような材料にて形成された固定接点11と可動接点
12とよりなる。固定接点11は固定接点端子13に固着さ
れ、この固定接点端子13は基台SBに貫通固定される。可
動接点12は可動接点端子15に固着された可動接点板14に
固着され、この可動接点端子15も基台SBに貫通固定され
る。
【0073】接触抵抗性能の良好な接点対20は、銀合金
のような材料にて形成された固定接点21と可動接点22と
よりなる。固定接点21は固定接点端子13に固着され、可
動接点22は可動接点端子15に固着された可動接点板24に
固着されている。ここで、固定接点端子13及び可動接点
端子15は耐溶着性能の良好な接点対10に対して別部材で
あってもよい。
【0074】16はカードで、対向する凸軸16a,16a を有
し、これら凸軸16a,16a を結ぶ中心軸の両側には接点駆
動部16b,16c が設けられ、対向する可動接点板14と可動
接点板24との間に、それぞれの接点板に設けた孔部14a
及び24a に接点駆動部16b,16c が嵌合するよう配設され
る。そして可動枠6 のカード駆動部6e,6e がカード16の
凸軸16a,16a に嵌合して軸支され、可動枠6 によりカー
ド16が駆動される。
【0075】ここで、接点対10は、リフトオフ形式、す
なわち常閉形式であり、一方の接点駆動部16c に押圧駆
動されないときは閉成状態にあり、また接点対20は、フ
レキシャー形式、すなわち常開形式であり、他方の接点
駆動部16b に押圧駆動されないときは開成状態にある。
さらにこれら両接点対10,20 は、並列接続関係にあり、
それぞれの可動側接点12,22 を設けた可動接点板14,24
が双安定電磁石装置によって駆動され、かつ耐溶着性能
の良好な接点対10は接点閉成動作時には先に接触するよ
う設定してある。
【0076】17はダンパーで、図21乃至図23に示すよう
に、半球ドーム状の第1室17b 及び第2室17c を形成し
適量の流体を封入した薄肉シート17e と、流体が移動可
能な貫通孔17d を中央に有して両室17b,17c を仕切る仕
切板17a とを備えてなっており、図24に示すように、可
動枠6 に設けたダンパー押圧部6g,6g により両室17b,17
c がそれぞれ押圧されるよう、基台B に固着されてい
る。
【0077】ここで、ダンパー17と可動枠6 の動作を図
25及び図26に基づいて説明する。なお、M1はダンパー17
が存在する場合、M2はダンパー17が存在しない場合の可
動枠6 のそれぞれの変位であり、(a) 乃至(d) は図25及
び図26のそれぞれで相応している。またCa及びCbは接点
対10及び接点対20のそれぞれの開閉状態、Ipは突入電流
を示している。
【0078】まず、時刻t1で耐溶着性能の良好な接点対
10が投入されて後、時刻t3で可動枠6 のダンパー押圧部
6gがダンパー17の第1室17b に衝突すると、第1室17b
の流体が仕切板17a の貫通孔17d を通って第2室17c へ
移動しその際の抵抗でもって可動枠6 の動作が緩衝され
て速度が低下し、その後時刻t2で接触抵抗性能の良好な
接点対20が投入される。従って、両接点対10,20 の投入
時間差Δt2-1つまり時刻t1から時刻t2までの時間は十分
大きくなるので、突入電流が流れているときに接触抵抗
性能の良好な接点対20が投入される危険性はさらに減
り、接点溶着は発生しにくくなる。また、双安定電磁石
装置1 の接極子7 が固定鉄心3 に衝突する際の衝撃力が
小さくなるので、セット及びリセット時の動作音を小さ
くでき、また流体が第1室17b から第2室17c へ移動し
終わった時点で、ダンパー17の緩衝力はゼロになるの
で、セット状態での保持力の低下及びリセット時の動作
に影響を与えることはない。
【0079】18は補助接点部で、銀合金等の材料により
形成された固定接点18a 及び可動接点18b を有して基台
B に固定され、可動枠6 に設けた駆動突起6fにより駆動
されて、両接点対10,20 の開閉に応じて同時に開閉され
るようになっており、この補助接点部18を利用して、後
述するように、遠隔監視システムに本リレーを使用する
ことができる。
【0080】次に、第7実施例を図27に基づいて説明す
る。このものは、第6実施例とはダンパー17の装着位置
が相違しているだけである。つまり、ダンパー17は、電
磁石の中心である鉄芯3 の幅広部3cに直接設けられてお
り、さらに詳しくは、ダンパー17の仕切板17a は鉄芯3
の幅広部3cであって、幅広部3cに貫通孔17d が開けられ
ている。
【0081】かかるリレーにあっては、第6実施例の作
用効果に加えて、ダンパー17を鉄芯3 の幅広部3cに直接
設けているので、第6実施例よりも全体が小型になると
ともに、ダンパー17の位置が電磁石の中心であるので、
可動枠6 がダンパー17を押圧して緩衝力が働くとき、可
動枠6 が傾かずに安定して動作することができる。
【0082】次に、第8実施例を図28乃至図30に基づい
て説明する。このものは、第6実施例における耐溶着性
能の良好な接点対10及び接触抵抗性能の良好な接点対20
をそれぞれ2組づつ備えた、いわゆる2a接点(両切
り)タイプの構成となっており、それに伴って、カード
16の接点駆動部16b,16c も2組づつあり、対向する凸軸
16a,16a がそれぞれの接点駆動部16b,16b 及び16c,16c
の中間位置に設けられている。かかるリレーにあって
は、第6実施例の作用効果に加えて、例えばフレキシャ
ー形式である2組の接触抵抗性能の良好な接点対20の接
点間隔が相違している場合、セット時に接点の一方が先
に接触する。そしてさらに可動枠6 が変位してカード16
を駆動しようとするが、このとき一方の接点は接触して
接点ばね荷重を受けるのに対して、他方の接点はまだ接
触していないためにその他方の接点駆動部16b の受ける
接点ばね荷重は一方の接点駆動部16b よりも小さいの
で、カード16は凸軸16a,16a を中心として両接点ばね2
4,24 の荷重による回転モーメントが等しくなるよう回
転し、他方の接点が接触する。その後、カード16の両接
点駆動部16b,16b が凸軸16a,16a と等距離にあるので、
両荷重が等しく釣り合いがとれた状態で両接点ばね24,2
4 を押し込むようになって、両接点の接点圧を等しい状
態にすることができる。同様に耐溶着性能の良好な接点
対10はリフトオフ形式であるので、両接点ばね12,12 が
両接点駆動部16c,16c で押し込まれたときの両接点対の
接点間隔を等しい状態にすることができる。
【0083】次に、第9実施例を図31に基づいて説明す
る。このものは、第8実施例とはダンパー17の装着位置
が相違しているだけであり、その相違点は第6実施例に
対する第7実施例と同様にして、ダンパー17が電磁石の
中心である鉄芯3 の幅広部3cに直接設けられていること
である。
【0084】よって、その作用効果は、第7実施例及び
第8実施例のものを兼ね備えたものとなっている。
【0085】次に、第10実施例を図31に基づいて説明す
る。このものは、補助接点部18を有した上述のリレーを
用いて、遠隔監視制御システムを構成したものである。
【0086】中央制御装置1 と、固有アドレスが設定さ
れスイッチS1〜S4を監視する複数の監視用端末器2 、負
荷L1〜L4を制御する制御用端末器3 、ワイヤレス用中継
端末器7 、外部インタフェース端末器8 及びセレクタス
イッチ端末器9 とが一対の信号線4 にて接続されてい
る。
【0087】ここで中央制御装置1 から信号線4 に送出
される伝送信号Vsは、図33に示すように、信号送出開始
を示すスタートパルス信号ST、信号モードを示すモード
データ信号MD、端末器2,3,7 〜9 を呼び出す8ビットの
アドレスデータ信号AD、負荷L1〜L4を制御する制御デー
タを伝送する制御データ信号CD、チェックサムデータ信
号CS及び端末器2,3,7 〜9 からの返送期間を設定する返
送待機信号WTよりなる複極(±24V)の時分割多重信号で
あり、パルス幅変調によってデータが伝送されるように
なっている。
【0088】各端末器2,3,7 〜9 では、信号線4 を介し
て受信された伝送信号Vsのアドレスデータと自己の固有
アドレスデータとが一致したときその伝送信号Vsの制御
データを取り込むとともに、伝送信号Vsの返送待機信号
WTに同期して監視データ信号を電流モード信号として返
送するようになっている。
【0089】また、中央制御装置1 には、モードデータ
信号MDをダミーモードとしたダミー伝送信号を常時送出
するダミー信号送信手段と、監視用端末器2 あるいはワ
イヤレス用中継端末器7 、外部インタフェース端末器8
、セレクタスイッチ端末器9から返送された図33(b) に
示すような割り込み信号Viが受信されたとき、割り込み
発生端末器2,7 〜9 をアクセスして監視データを返送さ
せる割り込み処理手段とが設けられている。
【0090】ワイヤレス用中継端末器7 は、光ワイヤレ
ス発振器X 、光ワイヤレス受信器Y及びワイヤレス信号
線4aよりなる光ワイヤレスシステムのデータ中継を行
う。
【0091】また、外部インタフェース端末器8 は、外
部制御装置8aとの間でデータ伝送を行う端末器であり、
セレクタスイッチ端末器9 は、データ入力部9aとの間で
データ伝送環行うとともに、多数の負荷を集中制御する
端末器である。そして分電盤6 あるいは制御用端末器6a
内に配設される監視用端末器2 及び制御用端末器3 の制
御出力によって負荷制御用の本発明によるリモコンリレ
ー5 が制御されることになる。
【0092】次いで上述した本発明によるリレーをリモ
コン用として採用した制御用端末器3 について図34に基
づいて説明する。制御用端末器3 にはボディ60a とカバ
ー60b とからなる端末器ケース60が含まれる。この端末
器ケース60内にプリント基板61を介在してリモコンリレ
ーRy1 〜Ry4 が内装され、これらの上に伝送モジュール
59が搭載される。伝送モジュール59には、マイクロコン
ピュータよりなる信号処理回路及びEEPROMよりな
るアドレス設定部58、フォトダイオードPD、発光ダイオ
ードLD,LDc、一括制御用のスイッチSW1,SW2 が設置され
る。
【0093】カバー60b の一端にはリード線75を設けた
4組の接続端子74が配列されるとともに、上面にネジ78
で螺着して端子カバー79が覆設される。またカバー60b
の他端には信号端子77が配列され、かつカバー60b には
伝送モジュール59上の送受信用のフォトダイオードPD並
びに発光ダイオードLDからの透光可能な窓62a 及び受信
確認用の窓62b が具備されている。このとき窓62a 上に
は赤外線をカットするフィルタ63が覆設されるよう設け
られるとともに、カバー60b の上面にはネームプレート
70が覆設される。
【0094】一方ボディ60a には、取付フレーム (図示
せず) に対する装着を容易にするため取付溝66が設けら
れ、かつ固定ネジ73によりカバー60b に緊結される。
【0095】さらに図35において、リモコンリレーRy1
〜Ry4 は、前述の各実施例にて並列接続された耐溶着性
能の良好な接点対10及び接触抵抗性能の良好な接点対20
である接点R1〜R4及び補助接点部18である接点r1〜r4
備え、接点R1〜R4には負荷が接続され、接点r1〜r4には
伝送モジュール59の信号処理回路に接続されている。な
お、図35中のT1〜T8は接続端子74に相応し、T9〜T10
信号端子77に相応している。
【0096】ここでスイッチSW1,SW2 のオン・オフによ
りリレーに接続された負荷が耐溶着性に優れた接点R1
R4により開閉されると同時に、接点r1〜r4により円滑に
遠隔監視制御することができる。
【0097】
【発明の効果】請求項1記載のものは、耐溶着性能の良
好な接点対と接触抵抗性能の良好な接点対とが電磁石装
置を間に介して対向するよう配設されていて互いに絶縁
されている距離が大きくなり、従って、接触抵抗性能の
良好な接点対は、耐溶着性能の良好な接点対に発生した
アークの熱や接点消耗粉により影響を受けずに、接触安
定性が向上する。
【0098】また、請求項2記載のものは、セット (投
入) 時やリセット (遮断) 時のばね負荷の方向が途中で
反転して電磁石装置の吸引力特性がバランスの良いもの
となり、つまり正負対称吸引力を有する双安定の高効率
電磁石装置に採用できる。また耐溶着性能の良好な接点
対は可動部材のストロークの中間地点より早く投入で
き、接触抵抗性能の良好な接点対はその中間地点より遅
く投入できて両接点対の投入時間差が大きくなり、よっ
て突入電流が流れているときに接触抵抗性能の良好な接
点対が投入される危険性がなく、接点溶着は発生し難く
なる。
【0099】また、請求項3及び4記載のものは、請求
項2記載の両接点対の固定接点板又は可動接点板が一枚
により形成できる。
【0100】また、請求項5記載のものは、耐溶着性能
の良好な接点対は、リフトオフ形式で投入された後、フ
レキシャー形式で押し込まれることによって、軽い接点
溶着した場合ならそれを引き外すことができるので、さ
らに接点溶着は発生し難くなる。
【0101】また、請求項6記載のものは、耐溶着性能
の良好な接点対は、可動接点板の長手方向において可動
接点を挟んで駆動されるから、接点接触後のローリング
方向が変わることになり、接点溶着した場合にさらに引
き外し易くなって、接点溶着は発生し難くなる。
【0102】また、請求項7記載のものは、耐溶着性能
の良好な接点対が投入されて後に接触抵抗性能の良好な
接点対が投入されるまでの間に、電磁石装置の可動部材
がダンパーの室に衝突するようにすれば、可動部材が減
速することによって、両接点対の投入時間差を大きくで
き、さらに接点溶着は発生し難くなる。
【0103】また、請求項8記載のものは、請求項7記
載のダンパーが電磁石装置の鉄芯に固着されているか
ら、リレー自体が大型になるのを防止できる。
【0104】また、請求項9記載のものは、補助接点部
を使用することによって、遠隔監視制御システムにて信
号を返送できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の平面図である。
【図2】その全体斜視図である。
【図3】その分解斜視図である。
【図4】(a) 乃至(d) はその動作説明のための模式図で
ある。
【図5】そのばね負荷・吸引力の特性図である。
【図6】その可動部材変位・速度の特性図である。
【図7】本発明の第2実施例の要部斜視図である。
【図8】その変形例を示す要部斜視図である。
【図9】本発明の第3実施例の平面図である。
【図10】その全体斜視図である。
【図11】その分解斜視図である。
【図12】(a) 乃至(e) はその動作説明のための模式図で
ある。
【図13】そのばね負荷・吸引力の特性図である。
【図14】その可動部材変位・速度の特性図である。
【図15】本発明の第4実施例の要部斜視図である。
【図16】本発明の第5実施例の要部斜視図である。
【図17】(a) 乃至(g) はその動作説明のための模式図で
ある。
【図18】本発明の第6実施例の平面図である。
【図19】その側面図である。
【図20】その分解斜視図である。
【図21】そのダンパーを示す平面図である。
【図22】そのダンパーを示す断面図である。
【図23】そのダンパーを示す下面図である。 。
【図24】そのダンパーを示す斜視図である。
【図25】そのダンパーの動作を示す断面図である。
【図26】その可動部材変位の特性図である。
【図27】本発明の第7実施例の分解斜視図である。
【図28】本発明の第8実施例の平面図である。
【図29】その側面図である。
【図30】その分解斜視図である。
【図31】本発明の第9実施例の分解斜視図である。
【図32】本発明のリレーを用いた遠隔制御システムの概
略システム図である。
【図33】その動作説明図である。
【図34】制御用端末器の分解斜視図である。
【図35】制御用端末器のブロック回路図である。
【図36】従来例のばね負荷・吸引力の特性図である。
【図37】その可動部材変位・速度の特性図である。
【符号の説明】
1 双安定電磁石装置 3 固定鉄心 6 可動枠 (可動部材) 10 耐溶着性能の良好な接点対 11 その固定接点 12 その可動接点 14 その可動接点板 17 ダンパー 18 補助接点部 20 接触抵抗性能の良好な接点対 21 その固定接点 22 その可動接点 24 その可動接点板
フロントページの続き (72)発明者 川本 哲靖 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 横山 洋一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 忽那 正浩 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−223929(JP,A) 特開 平2−114424(JP,A) 特開 昭60−30024(JP,A) 特開 昭61−233919(JP,A) 特開 昭62−71138(JP,A) 特開 昭62−71137(JP,A) 実開 昭57−50941(JP,U) 実開 平2−7840(JP,U) 実開 平2−111042(JP,U) 実公 昭51−23863(JP,Y2) 実公 昭55−42341(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01H 45/00 - 50/92

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動部材が鉄芯に吸引されて接離動作す
    る電磁石装置と、耐溶着性能の良好な接点対と、接触抵
    抗性能の良好な接点対とを備え、両接点対は並列接続関
    係にあり、それぞれの可動側接点を設けた可動接点板が
    可動部材によって駆動され、かつ耐溶着性能の良好な接
    点対は接点閉成動作時には先に接触するようなしたリレ
    ーにおいて、前記耐溶着性能の良好な接点対と前記接触
    抵抗性能の良好な接点対とが、前記電磁石装置を間に介
    して対向するよう配設されてなることを特徴とするリレ
    ー。
  2. 【請求項2】 可動部材が鉄芯に吸引されて接離動作す
    る電磁石装置と、耐溶着性能の良好な接点対と、接触抵
    抗性能の良好な接点対とを備え、両接点対は並列接続関
    係にあり、それぞれの可動側接点を設けた可動接点板が
    可動部材によって駆動され、かつ耐溶着性能の良好な接
    点対は接点閉成動作時には先に接触するようなしたリレ
    ーにおいて、前記耐溶着性能の良好な接点対はリフトオ
    フ形式により、前記接触抵抗性能の良好な接点対はフレ
    キシャー形式により、それぞれ駆動されることを特徴と
    するリレー。
  3. 【請求項3】 前記各接点対の固定接点を略同一平面上
    の固定接点板に設け、前記各接点対の可動接点を接点閉
    成及び接点開成動作方向が同一となる可動接点板に設け
    たことを特徴とする請求項2記載のリレー。
  4. 【請求項4】 前記可動接点板を2個の可動接点固着部
    を有して一体的に形成し、各可動接点固着部に耐溶着性
    能の良好な接点対と接触抵抗性能の良好な接点対の可動
    接点を固着したことを特徴とする請求項2記載のリレ
    ー。
  5. 【請求項5】 前記耐溶着性能の良好な接点対はリフト
    オフ形式及びフレキシャー形式により、前記接触抵抗性
    能の良好な接点対はフレキシャー形式により、それぞれ
    駆動されることを特徴とする請求項2乃至請求項4のい
    ずれかに記載のリレー。
  6. 【請求項6】 前記耐溶着性能の良好な接点対の可動接
    点板を駆動する位置を、可動接点板を挟んだその両側で
    あってかつ可動接点板の長手方向において可動接点を挟
    んだその両側にあるよう設けた請求項5記載のリレー。
  7. 【請求項7】 複数の室を形成し適量の流体を封入した
    シートと、流体が移動可能な貫通孔を有して複数の室を
    仕切る仕切板とを備え、前記電磁石装置の可動部材が前
    記室に衝突したとき前記流体が前記貫通孔を移動する際
    の抵抗でもってその可動部材の動作を緩衝させるダンパ
    ーを具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載のリレー。
  8. 【請求項8】 前記ダンパーが、前記電磁石装置の鉄芯
    に固着されてなることを特徴とする請求項7記載のリレ
    ー。
  9. 【請求項9】 中央制御装置より信号線を介して時分割
    多重伝送された伝送信号を端末器側で受信し、予め設定
    した自己の固有アドレスと一致した場合にはアドレスデ
    ータに続く制御データに基づいて負荷を制御し、制御デ
    ータに続く返送待機期間内に負荷の監視状態を中央制御
    装置へ返送するようにした遠隔制御監視システムであっ
    て、その端末器側に設けられて負荷を制御するよう、前
    記両接点対の開閉に応じて同時に開閉される補助接点部
    を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    リレー。
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