JP2841947B2 - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

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JP2841947B2
JP2841947B2 JP21105991A JP21105991A JP2841947B2 JP 2841947 B2 JP2841947 B2 JP 2841947B2 JP 21105991 A JP21105991 A JP 21105991A JP 21105991 A JP21105991 A JP 21105991A JP 2841947 B2 JP2841947 B2 JP 2841947B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁石発電機内に設けら
れたエキサイタコイルを電源とするコンデンサ放電式の
内燃機関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来広く用いられていたコンデンサ放電
式の点火装置では、内燃機関に取付けられている磁石発
電機内に設けられたエキサイタコイルの正の半サイクル
の出力をそのまま用いて点火エネルギー蓄積用コンデン
サを充電し、内燃機関の点火時期に該コンデンサの電荷
を点火コイルの1次コイルに放電させることにより、点
火コイルの2次側に点火用の高電圧を誘起させるように
していた。
【0003】点火エネルギー蓄積用コンデンサは少なく
とも200V程度まで充電する必要があるため、エキサ
イタコイルの出力電圧そのものを用いてコンデンサを充
電するようにした場合には、エキサイタコイルとして巻
数が多いコイルを用いる必要があり、発電機が大形にな
ったり、他の発電コイルを巻回するスペースが少なくな
ったりするのを避けられなかった。
【0004】そこで、エキサイタコイルの出力電圧を昇
圧する回路を設けて、該昇圧回路により昇圧されたエキ
サイタコイルの出力電圧で点火エネルギー蓄積用コンデ
ンサを充電するようにしたコンデンサ放電式の点火装置
が用いられるようになった。この点火装置では、エキサ
イタコイルが正の半サイクルの電圧を誘起したときにエ
キサイタコイルに対して並列に接続したトランジスタを
導通させてエキサイタコイルを短絡し、エキサイタコイ
ルの出力電圧が一定のレベルに達したときにトランジス
タを遮断状態にして、エキサイタコイルを流れていた短
絡電流を遮断させる。エキサイタコイルを流れていた短
絡電流を遮断させると、エキサイタコイルには該短絡電
流を流し続けようとする極性の高い電圧が誘起する。こ
の誘起電圧で、点火エネルギー蓄積用コンデンサを充電
するようにすれば、エキサイタコイルの巻数を少なくし
てしかもコンデンサを十分高い電圧まで充電することが
できる。
【0005】図5は、本出願人が先に提案したこの種の
点火装置を示したもので、この点火装置は、内燃機関に
取付けられた磁石発電機内に設けられたエキサイタコイ
ル1と、エキサイタコイル1の誘起電圧を昇圧する昇圧
回路2と、点火コイル3と、点火コイル3の1次側に設
けられた点火エネルギー蓄積用コンデンサ4及びコンデ
ンサ放電用サイリスタ5と、電圧制限回路6と、直流電
源回路7と、機関の回転に同期して所定の回転位置で信
号を誘起する信号コイル8と、信号コイルの出力を入力
として内燃機関の点火時期にサイリスタ5に点火信号を
供給する点火信号供給回路9とを備えている。
【0006】エキサイタコイル1は機関の回転に同期し
て正負の半サイクルの電圧を誘起する。直流電源回路7
は、エキサイタコイルが図示の破線矢印方向の負の半サ
イクルの電圧を誘起したときに図示しない電源コンデン
サを一定の電圧まで充電して該電源コンデンサの両端に
直流電圧を得る。
【0007】電源回路7から得られる直流電圧で、電源
回路7→抵抗R1 →エキサイタ短絡用トランジスタTr1
のベースエミッタ→抵抗R2 →電源回路7の回路、及び
電源回路7→抵抗R1 →エキサイタ短絡用トランジスタ
Tr1のベースエミッタ→トランジスタTr2のエミッタベ
ース→コンデンサC1 →電源回路7の回路に電流が流
れ、トランジスタTr1及びTr2にベース電流が与えられ
る。従ってエキサイタコイル1が図示の実線矢印方向の
正の半サイクルの電圧を誘起すると、トランジスタTr1
が導通し、エキサイタコイル1→トランジスタTr1→抵
抗R2 →エキサイタコイル1の経路でエキサイタコイル
の短絡電流が流れる。またコンデンサC1の充電が完了
するまではトランジスタTr2が導通しているため、トラ
ンジスタTr3が遮断状態にある。
【0008】抵抗R2 はエキサイタコイルの短絡電流を
検出するために設けられており、その両端には抵抗R4
及びR5 からなる分圧回路が接続されている。抵抗R5
の両端に得られる電圧は、トランジスタTr1を遮断させ
るために設けられたサイリスタS1 のゲートにトリガ信
号として与えられている。機関の超低速時には、抵抗R
5 の両端に得られる電圧がサイリスタS1 のトリガレベ
ルに達しないようになっている。
【0009】エキサイタコイル1の出力がピークに達し
コンデンサC1 の充電が完了するとトランジスタTr2に
ベース電流が流れなくなるため、該トランジスタTr2が
遮断状態になり、トランジスタTr3が導通する。従って
エキサイタコイル1→トランジスタTr1のコレクタエミ
ッタ→トランジスタTr3のエミッタコレクタ→抵抗R3
→サイリスタS1のゲートカソード→ダイオードD1 →
エキサイタコイル1の経路で電流が流れ、サイリスタS
1 にトリガ信号が与えられる。サイリスタS1がトリガ
されると、トランジスタTr1のベース電流が該トランジ
スタから側路されるため、トランジスタTr1が遮断状態
になり、エキサイタコイル1を通して流れていた短絡電
流が遮断される。この時エキサイタコイル1にはそれま
で流れていた短絡電流を流し続けようとする高い電圧
(正の半サイクルの電圧と同極性の電圧)が誘起する。
この電圧はダイオード10及び11を通して点火エネル
ギー蓄積用コンデンサ4に印加されるため、エキサイタ
コイル1→ダイオード10→コンデンサ4→ダイオード
11→エキサイタコイル1の経路でコンデンサ4が図示
の極性に充電される。内燃機関の点火時期に点火信号供
給回路9が点火信号を発生するとサイリスタ5が導通す
るため、コンデンサ4の電荷がサイリスタ5と点火コイ
ル3の1次コイル3aとを通して放電する。これにより
点火コイルの鉄心中で大きな磁束変化が生じるため、点
火コイルの2次コイル3bに高電圧が誘起し、この高電
圧が機関の気筒に取付けられた点火プラグ12に印加さ
れる。従って点火プラグに火花が飛び、機関が点火され
る。
【0010】上記のようにして、機関の超低速時には、
エキサイタコイル1の出力電圧がピークに達したときに
点火動作が行われる。機関の回転数が上昇していくと、
エキサイタコイル1の出力電圧がピークに達する以前
に、抵抗R5 の両端の電圧(エキサイタコイルの短絡電
流に比例している)がサイリスタS1 のトリガレベルに
達するようになる。従ってエキサイタコイル1の出力が
ピークに達する位置よりも前に設定されたほぼ定位置で
サイリスタS1 にトリガ信号が与えられる。
【0011】図5の点火装置において、機関の低速時、
中速時及び高速時にエキサイタコイル1に誘起する正の
半サイクルの電圧Vexの波形を示すと概略図7に示すよ
うになる。図7においてVaは短絡電流が遮断されるレ
ベルを示し、Vbは所定の点火動作を行わせるために必
要な充電電圧の設定値を示している。電圧Vの時間tに
対する変化率dV/dtは機関の回転数の上昇に伴って
大きくなるため、誘起電圧Vexは回転数Nの上昇に伴っ
て上昇していく。従って点火エネルギー蓄積用コンデン
サの充電電圧Vcは、図6に破線で示したように回転数
Nの上昇に伴って上昇していき、機関の低速時に設定電
圧Vbが得られるように遮断レベルVaを設定しておい
た場合、中速領域及び高速領域においては、コンデンサ
4の充電電圧が過大になるのを避けられない。
【0012】そこで従来の点火装置では、抵抗R6 及び
R7 からなる分圧回路と、ツェナーダイオードZ1 と、
エキサイタコイル短絡用のサイリスタS2 とを備えた電
圧制限回路6を設けて、エキサイタコイル1の誘起電圧
が規定値Vbを超えたときにツェナーダイオードZ1 を
通してサイリスタS2 にトリガ信号を与えることによ
り、サイリスタS2 を導通させてコンデンサ4に印加さ
れる電圧を制限するようにしている。電圧制限回路6を
設けた場合のコンデンサの充電電圧Vcと回転数Nとの
関係は図6に実線で示したようになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図5に示した既提案の
コンデンサ放電式点火装置では、電圧制限回路を設け
て、中速時及び高速時にエキサイタコイルを短絡するこ
とによりコンデンサの充電電圧が過大にならないように
していたため、中速時及び高速時に余分なエネルギーを
消費することになり、発熱が多くなるという問題があっ
た。
【0014】尚機関の中速時及び高速時のエキサイタコ
イルの誘起電圧を制限するために、エキサイタコイルの
短絡電流を制限することも考えられるが、このようにし
た場合には、機関の低速時にエキサイタコイルの誘起電
圧が不足するという問題が生じる。
【0015】本発明の目的は、昇圧回路により昇圧する
電圧を回転数に応じて制御することにより、低速時に必
要なエキサイタコイルの誘起電圧を確保して、しかも中
速時及び高速時にエキサイタコイルの誘起電圧が過大に
なるのを防止したコンデンサ放電式内燃機関用点火装置
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、内燃機関によ
り駆動される磁石発電機内に設けられたエキサイタコイ
ルと、エキサイタコイルの正の半サイクルの出力電圧で
充電される点火エネルギー蓄積用コンデンサと、点火信
号が与えられたときにコンデンサの電荷を点火コイルの
1次コイルに放電させるコンデンサ放電回路と、内燃機
関の点火時期にコンデンサ放電回路に点火信号を供給す
る点火信号供給回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機
関用点火装置に係わるものである。
【0017】本発明においては、コレクタエミッタ間回
路がエキサイタコイルに対して並列に接続されたエキサ
イタ短絡用トランジスタと、トリガ信号が与えられたと
きにエキサイタ短絡用トランジスタを遮断状態にする遮
断制御回路と、エキサイタコイルが正の半サイクルの出
力電圧を発生したときにエキサイタ短絡用トランジスタ
にベース電流を供給し、エキサイタ短絡用トランジスタ
を通して電流が流れている期間内に設定されたトリガ時
期に遮断制御回路にトリガ信号を与える昇圧制御装置と
を設けた。
【0018】上記昇圧制御装置は、エキサイタ短絡用ト
ランジスタを流れる短絡電流が基準値以下のときにエキ
サイタ短絡用トランジスタのベース電流を増加させ、短
絡電流が基準値を超えているときにエキサイタ短絡用ト
ランジスタのベース電流を減少させるようにエキサイタ
短絡用トランジスタのベース電流を制御するベース電流
制御手段と、内燃機関の回転数とエキサイタコイルの出
力電圧とからエキサイタ短絡用トランジスタが遮断した
ときにエキサイタコイルに誘起する電圧を設定値に等し
くするために必要なトリガ時期を、基準時刻から該トリ
ガ時期までの時間として演算するトリガ時期演算手段
と、基準時刻から時間を計測して演算されたトリガ時期
が計測された時に遮断制御回路にトリガ信号を与えるト
リガ信号供給手段とを備えている。
【0019】尚本発明においては、エキサイタコイルの
正の半サイクルの出力でコンデンサを充電するとしてい
るが、エキサイタコイルの出力の両半サイクルの内のい
ずれを正の半サイクルとするかは任意である。
【0020】
【作用】上記のように、エキサイタ短絡用トランジスタ
を流れる短絡電流が基準値以下のときにエキサイタ短絡
用トランジスタのベース電流を増加させ、短絡電流が基
準値を超えているときにエキサイタ短絡用トランジスタ
のベース電流を減少させるようにエキサイタ短絡用トラ
ンジスタのベース電流を制御すると、機関の超低速時に
もエキサイタコイルに比較的高い電圧を誘起させて、点
火動作を行わせることができ、機関の始動回転数を低く
して機関の始動を容易にすることができる。
【0021】また上記のように、内燃機関の回転数とエ
キサイタコイルの出力電圧とからエキサイタ短絡用トラ
ンジスタが遮断したときにエキサイタコイルに誘起する
電圧を設定値に等しくする(dV/dtを一定とする)
ために必要なトリガ時期を演算して、演算されたトリガ
時期にエキサイタ短絡用トランジスタを遮断させるよう
にすると、低速時から高速時までエキサイタコイルの誘
起電圧をほぼ一定にすることができるため、エキサイタ
コイルの余分な出力電圧を短絡する電圧制限回路を必要
としない。従って無駄なエネルギーが消費されることが
ないのでエネルギー効率を高めることができ、発熱を少
なくすることができる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の実施例を示したもので、同図
において1は図示しない内燃機関に取付けられた磁石式
交流発電機内に設けられたエキサイタコイル、2は昇圧
回路、3は点火コイル、4は点火エネルギー蓄積用コン
デンサ、5は放電用サイリスタ、8は信号コイル、9は
点火信号供給回路である。
【0023】エキサイタコイル1は一端が接地され、そ
の両端にアノードを接地側に向けたダイオード13が並
列接続されている。エキサイタコイル1は機関の回転に
同期して交流電圧を誘起するが、図示の破線矢印方向の
負の半サイクルの出力電圧はダイオード13により短絡
される。
【0024】点火コイル3は1次コイル3a及び2次コ
イル3bを有していて、1次コイル3a及び2次コイル
3bの一端は接地され、1次コイル3aの両端にカソー
ドを接地側に向けたダイオード11が接続されている。
点火コイルの2次コイルには機関の気筒に取付けられた
点火プラグ12が接続されている。
【0025】点火エネルギー蓄積用コンデンサ4はその
一端が点火コイルの1次コイル3aの比接地側端子に接
続され、該コンデンサの他端と接地間にサイリスタ5が
接続されている。またコンデンサ4とサイリスタ5との
接続点に、エキサイタコイル1の非接地側端子にアノー
ドを接続したダイオード10のカソードが接続され、エ
キサイタコイル1の正の半サイクルの誘起電圧でコンデ
ンサ4が図示の極性に充電されるようになっている。サ
イリスタ5の両端には抵抗14が並列接続され、該サイ
リスタのゲートカソード間には抵抗15及びコンデンサ
16が並列接続されている。
【0026】この例では、コンデンサ4→サイリスタ5
→点火コイルの1次コイル3a→コンデンサ4の回路に
より、コンデンサ放電回路が構成され、サイリスタ5の
ゲートに点火信号が与えられたときに該サイリスタが導
通してコンデンサ4の電荷を点火コイルの1次コイル3
aに放電させる。
【0027】昇圧回路2は、NPNトランジスタをダー
リントン接続した複合トランジスタからなるエキサイタ
短絡用トランジスタTr1を備え、このトランジスタのコ
レクタはエキサイタコイル1の非接地側端子に接続され
ている。トランジスタTr1のベースは抵抗R1 を通して
昇圧制御装置2Aに接続され、該トランジスタのエミッ
タは電流検出用の小抵抗R2 を通して接地されている。
トランジスタTr1のエミッタにはPNPトランジスタT
r2のエミッタとPNPトランジスタTr3のエミッタとが
接続され、トランジスタTr3のベースはトランジスタT
r2のコレクタに接続されている。トランジスタTr2のコ
レクタと接地間に抵抗R10が接続され、トランジスタT
r2のベースエミッタ間及びベースと接地間にそれぞれダ
イオードD2 及びコンデンサC1 が接続されている。
【0028】トランジスタTr1のベースと接地間にサイ
リスタS1 が接続され、該サイリスタのゲートカソード
間には抵抗R11が接続されている。サイリスタS1 のゲ
ートは昇圧制御装置2Aに接続されると共に、抵抗R12
を通してトランジスタTr3のコレクタに接続されてい
る。またトランジスタTr1のベースコレクタ間にはダイ
オードD3 が接続されている。この例では、サイリスタ
S1 により、トリガ信号が与えられたときにエキサイタ
短絡用トランジスタTr1を遮断状態にする遮断制御回路
が構成されている。
【0029】昇圧制御装置2Aはマイクロコンピュータ
により構成され、図2のフローチャートに示した制御ア
ルゴリズムに従ってトランジスタTr1のベース電流とサ
イリスタS1 (遮断制御回路)のトリガ時期とを制御す
る。
【0030】従来の点火装置では、エキサイタコイルを
電源とした直流電源回路を用いていたが、本実施例で
は、昇圧制御装置2A及び点火信号供給回路9の電源と
して、12Vのバッテリが用いられている。
【0031】尚図示してないが、本実施例においては、
機関の回転数Nを検出する回転数検出手段と、エキサイ
タコイルの短絡電流ic (平均値)を検出する短絡電流
検出手段とが設けられている。回転数Nは信号コイル8
の周期やエキサイタコイルの出力の周波数から検出す
る。また短絡電流ic は抵抗R2 の両端の電圧から検出
する。
【0032】昇圧制御装置2Aを構成するマイクロコン
ピュータは、先ずエキサイタコイル1の出力電圧Vexを
読み込み、エキサイタコイルの正の半サイクルの出力電
圧Vexが立ち上がる直前の電圧の零点を検出する。Vex
の零点が検出されたときにトランジスタTr1にベース電
流を供給して該トランジスタTr1を導通させることによ
りエキサイタコイルに短絡電流を流すとともに、機関の
回転数Nと、エキサイタコイルの短絡電流ic とを読み
込む。またこのときサイリスタS1 のトリガ時期に相当
する計数値をカウンタにセットして該カウンタをスター
トさせる。
【0033】サイリスタS1のトリガ時期は予め定めた
基準時刻からトリガ時期までの時間として演算される。
この例ではエキサイタコイルの正の半サイクルの出力が
立ち上がる直前の零点の時刻を基準時刻としている。
【0034】サイリスタS1 のトリガ時期(エキサイタ
コイルの短絡電流の遮断時期)に相当する計数値をカウ
ンタにセットして該カウンタをスタートさせた後、読み
込んだ短絡電流ic と基準値io との大小関係を判定す
る。その結果短絡電流ic が基準値io よりも小さいと
きにはトランジスタTr1のベース電流を増加させ、短絡
電流ic が基準値io よりも大きいときにはトランジス
タTr1のベース電流を減少させる。図2において、電流
ic とio との大小関係を判定する過程と、ベース電流
を増加または減少させる過程とにより、エキサイタ短絡
用トランジスタのベース電流を制御するベース電流制御
手段が実現される。
【0035】トランジスタTr1のベース電流を制御した
後、内燃機関の回転数Nとエキサイタコイルの出力電圧
Vexとから、エキサイタ短絡用トランジスタTr1が遮断
したときにエキサイタコイル1に誘起する電圧を設定値
Vbに等しくする(dV/dtを一定とする)ために必
要なトリガ時期を、基準時刻から該トリガ時期までの時
間として演算する。
【0036】次いで、前記カウンタがトリガ時期に相当
する計数値を計数したとき(トリガ時期が計測されたと
き)に、サイリスタS1 のゲートにトリガ信号を与え、
カウンタをリセットして最初に戻る。
【0037】サイリスタS1 がトリガされて導通する
と、トランジスタTr1が遮断状態になるため、エキサイ
タコイル1に高い電圧が誘起する。この電圧でダイオー
ド10及び11を通してコンデンサ4が図示の極性に充
電される。内燃機関の点火時期にサイリスタ5のゲート
に点火信号が与えられると、該サイリスタ5が導通する
ため、コンデンサ4の電荷がサイリスタ5と点火コイル
の1次コイル3aとを通して放電し、点火コイルの2次
コイル3bに高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラ
グ12に印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、
機関が点火される。
【0038】上記の実施例において、機関の始動時に最
初にプログラムが実行される際には、トリガ時期が演算
されていないため、カウンタにはトリガ時期に相当する
計数値がセットされず、トリガ時期の計測は行われな
い。この場合には、エキサイタコイルの出力電圧がピー
クに達してコンデンサC1 の充電が完了し、トランジス
タTr2が遮断してトランジスタTr3が導通したときに抵
抗R12を通してサイリスタS1 にトリガ信号が与えられ
る。従ってこの場合には、エキサイタコイルの出力電圧
のピーク位置でエキサイタコイルの短絡電流が遮断され
る。
【0039】上記実施例のように、dV/dtを一定と
するように遮断制御回路(サイリスタS1)のトリガ時期
を回転数に応じて制御すると、図4に示したように、機
関の回転数が高くなるに従って遮断レベルがVa →Va
´→Va ″のように低くなっていき、機関の低速時から
高速時まで、エキサイタコイルの誘起電圧が設定値Vb
に保たれる。
【0040】また上記のようにエキサイタコイルの短絡
電流が基準値よりも小さいときにトランジスタTr1のベ
ース電流を増加させるように制御すると、機関の始動時
や超低速時にエキサイタコイルに誘起する電圧を高くす
ることができる。
【0041】上記実施例において、コンデンサ4の充電
電圧Vc と機関の回転数Nとの関係を示すと図3のよう
になり、電圧制限回路を設けなくても、コンデンサ4の
充電電圧Vc は低速時から高速時までほぼ一定となる。
【0042】このように、本発明によれば、エキサイタ
コイルの余分な出力を短絡する電圧制限回路を設ける必
要が無いので、無駄なエネルギー消費を防ぐことがで
き、発熱を少なくすることができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、エキサ
イタ短絡用トランジスタを流れる短絡電流が基準値以下
のときにエキサイタ短絡用トランジスタのベース電流を
増加させ、短絡電流が基準値を超えているときにエキサ
イタ短絡用トランジスタのベース電流を減少させるよう
にエキサイタ短絡用トランジスタのベース電流を制御す
るので、機関の超低速時にもエキサイタコイルに比較的
高い電圧を誘起させて点火動作を行わせることができ、
機関の始動回転数を低く設定することができる利点があ
る。
【0044】また本発明によれば、内燃機関の回転数と
エキサイタコイルの出力電圧とからエキサイタ短絡用ト
ランジスタが遮断したときにエキサイタコイルに誘起す
る電圧を設定値に等しくするために必要なトリガ時期を
演算して、演算されたトリガ時期にエキサイタ短絡用ト
ランジスタを遮断させるようにしたので、低速時から高
速時までエキサイタコイルの誘起電圧をほぼ一定にする
ことができる。従ってエキサイタコイルの余分な出力電
圧を短絡する電圧制限回路を必要としないので、無駄な
エネルギーが消費されるのを防ぐことができ、発熱を少
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回路図である。
【図2】本発明の実施例で用いる昇圧制御装置の制御ア
ルゴリズムを示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例におけるエキサイタコイルの誘
起電圧と回転数との関係を示す線図である。
【図4】本発明の実施例において、低速時、中速時及び
高速時にそれぞれ得られるエキサイタコイルの出力電圧
の波形を概略的に示した波形図である。
【図5】既提案の点火装置の構成を示した回路図であ
る。
【図6】図5の点火装置のエキサイタコイルの誘起電圧
と回転数との関係を示した線図である。
【図7】図5の点火装置において、低速時、中速時及び
高速時にそれぞれ得られるエキサイタコイルの誘起電圧
の波形を概略的に示した波形図である。
【符号の説明】
1…エキサイタコイル、2…昇圧回路、2A…昇圧制御
装置、3…点火コイル、4…点火エネルギー蓄積用コン
デンサ、5…サイリスタ、8…信号コイル、9…点火信
号供給回路、10…ダイオード、Tr1…エキサイタ短絡
用トランジスタ、S1 …遮断制御回路を構成するサイリ
スタ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関により駆動される磁石発電機内に
    設けられたエキサイタコイルと、前記エキサイタコイル
    の正の半サイクルの出力電圧で充電される点火エネルギ
    ー蓄積用コンデンサと、点火信号が与えられたときに前
    記コンデンサの電荷を点火コイルの1次コイルに放電さ
    せるコンデンサ放電回路と、内燃機関の点火時期に前記
    コンデンサ放電回路に点火信号を供給する点火信号供給
    回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置に
    おいて、 コレクタエミッタ間回路が前記エキサイタコイルに対し
    て並列に接続されたエキサイタ短絡用トランジスタと、
    トリガ信号が与えられたときに前記エキサイタ短絡用ト
    ランジスタを遮断状態にする遮断制御回路と、前記エキ
    サイタコイルが正の半サイクルの出力電圧を発生したと
    きに前記エキサイタ短絡用トランジスタにベース電流を
    供給し、前記エキサイタ短絡用トランジスタを通して電
    流が流れている期間内に設定されたトリガ時期に前記遮
    断制御回路にトリガ信号を与える昇圧制御装置とを具備
    し、 前記昇圧制御装置は、 前記エキサイタ短絡用トランジスタを流れる短絡電流が
    基準値以下のときに前記エキサイタ短絡用トランジスタ
    のベース電流を増加させ、前記短絡電流が基準値を超え
    ているときに前記エキサイタ短絡用トランジスタのベー
    ス電流を減少させるように前記エキサイタ短絡用トラン
    ジスタのベース電流を制御するベース電流制御手段と、 前記内燃機関の回転数と前記エキサイタコイルの出力電
    圧とから前記エキサイタ短絡用トランジスタが遮断した
    ときにエキサイタコイルに誘起する電圧を設定値に等し
    くするために必要なトリガ時期を、基準時刻から該トリ
    ガ時期までの時間として演算するトリガ時期演算手段
    と、 前記基準時刻から時間を計測して演算されたトリガ時期
    が計測された時に前記遮断制御回路に前記トリガ信号を
    与えるトリガ信号供給手段とを備えていることを特徴と
    するコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
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