JP2841795B2 - 水素ガスセンサ - Google Patents

水素ガスセンサ

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JP2841795B2
JP2841795B2 JP2235035A JP23503590A JP2841795B2 JP 2841795 B2 JP2841795 B2 JP 2841795B2 JP 2235035 A JP2235035 A JP 2235035A JP 23503590 A JP23503590 A JP 23503590A JP 2841795 B2 JP2841795 B2 JP 2841795B2
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▲のぼる▼ 山添
則雄 三浦
正美 安藤
千秋 中山
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は水素ガスを検出するセンサに関する。
(従来の技術) 水素ガスを検出するセンサとして、特開昭60−211347
号、特開昭61−223642号及び特開昭62−204148号公報に
開示されるものがある。
特開昭60−211347号公報に開示される水素ガスセンサ
は第1の電極上に充填密度の低いアモルファス酸化タン
グステン層を設け、このアモルファス酸化タングステン
層の上に第2の電極を形成したものであり、特開昭61−
223642号公報に開示される水素ガスセンサはSnO3上にPt
及びSbを所定割合で分散せしめ、更にこれをシラン系ガ
ス雰囲気で処理することでセンサ上にSi酸化物を分散せ
しめたものであり、特開昭62−204148号公報に開示され
る水素ガスセンサはSnO2等の金属酸化物半導体の表面に
バナジウム等の金属酸化物を担持した触媒層を設けたも
のである。
(発明が解決しようとする課題) 上述した従来の水素ガスセンサは、水素ガスに対する
選択性は多少改善されているが十分ではなく、特に低濃
度の水素ガスに対する感度が劣る。また水素ガス以外の
イソブタンやプロパン等の可燃性ガスも検出しやすい。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決すべく本発明は、LaF3からなる固体電
解質の表面にSn+SnF3又はAuからなる参照電極と、Pt又
はPdからなる検知電極を形成した。
(作用) LaF3はフッ素イオンを導電種とする固体電解質であ
り、検知電極とLaF3の界面に水素ガスが接触することに
より、界面近傍のイオン活量に変化が生じる。このた
め、LaF3上に形成した参照電極と検知電極との間の電位
差(起電力)に変化を生じ、応答信号として取り出せ
る。
(実施例) 以下に本発明の実施例を添付図面に基いて説明する。
第1図は本発明に係る酸素ガスセンサとしての平面型
センサの断面図、第2図は積層型センサの断面図であ
り、平面型センサ1は固体電解質2の一面側に検知電極
3及び参照電極(対極)4を離間して形成し、これら検
知電極3及び参照電極4にPt線5,5を接続している。ま
た、積層型センサ11は固体電解質12の一面側にエポキシ
樹脂16によってガラスチューブ17の一端を当て、このガ
ラスチューブ17にて固体電解質12の一画面側に形成した
参照電極14を囲み、参照電極14を被検ガス雰囲気から遮
断し、更に固体電解質12の他面側に検知電極13を形成
し、これら参照電極14及び検知電極13にPt線15を接続し
ている。
ここで本発明にあっては、固体電解質2,12としてはLa
F3(フッ化ランタン)の単結晶を用い、参照電極4,14と
してはSn(スズ)+SnF4(フッ化スズ)又はAu(金)を
用い、検知電極3,13としてはPt(プラチナ)、Pd(パラ
ジウム)を用いる。
そして、固体電解質2,12としては板状LaF3を所定寸法
に切断するか、参照電極14又は別の基板にスパッタリン
グ等によってLaF3の薄膜を形成してもよい。また参照電
極14は例えばSnとSnF2の混合粉末をLaF3の表面に載せ、
約230℃で加熱溶融することにより形成し、参照電極4
はAuを蒸着またはスパッタリングにより形成する。一方
検知電極3,13は例えばLaF3の表面にPt又はPdの薄膜を蒸
着またはスパッタリングにより形成する。
次に、検知電極をPt及びPdとし、参照電極をAu又はSn
+SnF2とした場合のH2ガス、COガス、CH4ガス、イソブ
タンガス及びエタノールガス濃度と起電力変化との関係
について実験した結果を第3図乃至第7図に示す。な
お、測定は全て室温(27℃)で行なった。
先ず、H2ガス濃度と起電力変化との関係を示す第3図
について考察すると、H2ガス濃度の増加につれて起電力
変化が負の側に大きくなる。一方第4図乃至第7図につ
いて考察すると、COガス、CH4ガス、イソブタンガス及
びエタノールガスについては、ガス濃度の増加につれて
起電力変化は殆どないか若干正の側に現れる。
以上の関係をPdを検知電極としAuを参照電極とした場
合についての起電力変化量(mV)を以下の[表]に示
す。
また、第8図(A)は検知電極をPt、参照電極をSn+
SnF2とし、第8図(B)は検知電極をPd、参照電極をSn
+SnF2とし、第8図(C)は検知電極をPd、参照電極を
Auとした場合の10ppm及び100ppmH2ガスに対する応答曲
線を表わしたものである。この図から本発明に係るセン
サはH2ガス用のセンサとして十分に使用でき、特に検知
電極をPd、参照電極をSn+SnF2とするか検知電極をPd、
参照電極をAuとするとその効果が大きいことが分る。
(効果) 以上に説明したように本発明によれば、LaF3からなる
固体電解質の表面にSn+SnF3又はAuからなる参照電極
と、Pt又はPdからなる検知電極を形成したので、検知電
極とLaF3の界面に水素ガスが接触すると、界面近傍のイ
オン活量に変化が生じ、LaF3上に形成した参照電極と検
知電極との間の電位差(起電力)に変化を生じる。そし
て、この電位差変化(起電力変化)は他の可燃性ガスの
場合と異なり負(マイナス)側に発生するので水素ガス
と他のガスとを峻別することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る水素ガスセンサのうち平面型セン
サの断面図、第2図は本発明に係る水素ガスセンサのう
ち積層型センサの断面図、第3図は本発明に係るガスセ
ンサのH2ガス濃度と起電力変化との関係を示すグラフ、
第4図は本発明に係るガスセンサのCOガス濃度と起電力
変化との関係を示すグラフ、第5図は本発明に係るガス
センサのCH4ガス濃度と起電力変化との関係を示すグラ
フ、第6図は本発明に係るガスセンサのイソブタンガス
濃度と起電力変化との関係を示すグラフ、第7図は本発
明に係るガスセンサのエタノール濃度と起電力変化との
関係を示すグラフ、第8図(A)乃至(C)は本発明に
係るガスセンサのH2ガスに対する応答曲線を示すグラフ
である。 尚、図面中1,11はH2ガスセンサ、2,12は固体電解質、3,
13は検知電極、4,14は参照電極、5,15はPt線である。
フロントページの続き (72)発明者 中山 千秋 神奈川県茅ケ崎市本村2丁目8番1号 東陶機器株式会社茅ケ崎工場内 (56)参考文献 特開 平1−262456(JP,A) 特開 平4−62466(JP,A) 特表 平1−501510(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/406,27/416,27/419

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】LaF3(フッ化ランタン)からなる固体電解
    質の表面にSn(スズ)+SnF2(フッ化スズ)又はAu
    (金)からなる参照電極と、Pt(プラチナ)又はPd(パ
    ラジウム)からなる検知電極を形成したことを特徴とす
    る水素ガスセンサ。
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