JP2841082B2 - 大口径の開口のある梁およびその製造法 - Google Patents

大口径の開口のある梁およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この出願の発明は、開口のある梁、特に、梁成を大き
くすることなく開口の口径を大きくしても梁の強度、剛
性等が低下しない大口径の開口のある梁およびその製造
法に関する。
従来の技術 空調装置等のダクト、管、線等は、鋼製梁のウェブの
孔(開口)を通して、天井裏等に配設している。従来の
孔のある鋼製梁には、(イ)第23図および第24図に示す
ように、梁1の円形孔1cのあるウェブ1bの部分にリング
状の補強プレート2を溶接wしたもの、(ロ)第25図お
よび第26図に示すように、梁3のウェブ3bの円形孔3c
に、この孔3cの直径と略同じ外径の短い円筒体の補強ス
リーブ4を嵌合して、補強スリーブ4をウェブ3bに溶接
したもの、(ハ)第27図および第28図に示すように、梁
5のウェブ5bにその長手方向の基準線5dの上下にわたっ
て、上水平部5c1と、下水平部5c2と、上水平部5c1と下
水平部5c2とを結ぶ傾斜部5c3、5c4とからなる角波形の
切り溝5cを形成して、梁5を二つの梁部材5A、5Bに分割
し、梁部材5Aのウェブの端縁の山部と梁部材5Bのウェブ
の端縁の山部とを接合し、その接合部を溶接して全長に
わたって多数を六角形の開口5dを形成したもの等があ
る。
発明が解決しようとする課題 従来の孔のある鋼製梁においては、次のような欠点が
ある。
(イ)の鋼製梁においては、円形孔1cを大きくすると、
孔1cの周囲とフランジ1aの内側面との間隔d1が小さくな
り、補強プレート2のリングの幅が小さくなり、補強プ
レート2を設ける意味がなくなるから、円形孔1cを大き
くすることができない。また、円形1cを大きくしてゆく
と、梁の剛性が低下し、必要な強度も確保できなくな
る。
(ロ)の鋼製梁においては、円形孔3cを大きくし、かつ
補強スリーブ4の外径を大きくすると、孔3cの周囲とフ
ランジ3aの内側面との間隔d2が小さくなり、補強スリー
ブ4はその外径が大きくなってもその強度があまり増加
せず、円形孔3cが大きくなると梁の剛性、強度などが低
下するから、円形孔3cの大きさを十分に大きくすること
ができない。また、d2を小さくして、いっぱいに補強ス
リーブ4を配置すると、補強スリーブ4のフランジ3aへ
の溶接がむずかしくなる。
(ハ)の鋼製梁においては、孔5dを大きくしようとする
と、上水平部5c1または下水平部5c2とフランジ5aの内側
面と間隔d3を小さくする必要があり、この間隔d3を小さ
くすると、この部分の梁の強度、剛性等が小さくなるか
ら、開口5dの口径の大きさには限度がある。
前記(イ)ないし(ハ)の孔のある鋼製梁は、いずれ
も梁成を大きくしないと大口径の孔(開口)を形成する
ことができない欠点がある。梁成が大きくなると、天井
裏の空間が大きくなり、建物の有効な室空間を狭めてし
まう。
この出願の発明の解決しようとする課題は、上記の欠
点のない大口径の開口のある梁を提供すること、換言す
ると、梁成を大きくせずに開口の口径を大きくできかつ
強度等の低下をきたさない梁およびその梁を造る製造工
程が単純な製造法を提供することにある。
課題を解決するための手段 この出願の発明は、前記課題を解決するための手段と
して、次ぎの構成を採用する。
この発明の梁は、ウェブと一対のフランジとからなる
梁において、ウェブまたはウェブの存在すべき部分に二
つの四角形の開口が隣接して形成されてあり、二つの開
口の四角形の対角線はその一方が梁の長手方向に対して
直角であり、他方が梁の長手方向に対して平行であり、
二つの四角形の開口の互いに隣接するくの字状の開口縁
にそれぞれくの字状のリブ状板体がウェブの面に対して
垂直に形成されてあり、一方の開口のくの字状のリブ状
板体と他方の開口のくの字状のリブ状板体とが一体にな
ってX字状補強体を形成している大口径の開口のある梁
にある。
また、この発明の梁の製造法は、一対のフランジとウ
ェブとを備え、ウェブの部分に大口径の開口のある梁の
製造法において、ウェブに六角形の孔を形成し、この孔
の六角形の平行な二つの辺を梁の長手方向に対して平行
にし、板状体をX字状に交差結合して形成したX字状補
強体を六角形の孔に嵌合し、X字状補強体の四つの板状
部分の各端縁を前記六角形の孔の梁の長手方向に平行な
二つの辺の両端にそれぞれ位置させ、X字状補強体の各
端縁を六角形の孔の周縁のウェブの部分に溶接し、X字
状補強体により六角形の孔を複数の大口径の開口に区分
する大口径の開口のある梁の製造法にある。
X字状補強体は、金属の板状体をX字状に交差結合し
た形状になっており、このX字状補強体は二つの四角形
の開口の互いに隣接するくの字状の開口縁の二つのくの
字状のリブ状板体となる。
X字状補強体は、たとえば、梁の幅に略等しい長さの
水平方向の辺と、六角形の孔の対角線の長さに略等しい
長さの上下方向の辺とからなる矩形の第1の鋼板の中央
の両側に、梁の幅に略等しい長さの水平方向の辺と、六
角形の孔の前記対角線の長さから鋼板の厚さを減じた寸
法の半分に略等しい長さの上下方向の辺とからなる矩形
の二つの第2の鋼板の水平方向の辺を、第1の鋼板の面
に略直角に溶接して成形する。
前記X字状補強体を使う場合は、X字状補強体の左右
に二つの大口径の四角形の開口が隣接して形成され、X
字状補強体の上下にそれぞれ三角形の開口が形成され
る。
また、X字状補強体として、板体をX字状に交差結合
して形成したX字状体の上下の頂角が互いに対向する三
角形状の空間の中央に、前記三角形の空間の三角形と略
同形の三角形の補強板体を、X字状体の板状部分の面に
対して垂直に位置させ、三角形の補強板体の頂角をはさ
む二辺をX字状体の板状部分の上下の面にそれぞれ溶接
して一体にしたものを使う場合もある。この場合は、三
角形の補強板体の上下の辺もそれぞれの六角形の孔の上
下の平行な辺の部分に溶接する。三角形の補強板体で補
強したX字状補強体は六角形の孔を区分し、二つの大口
径の四角形の開口を隣接して形成する。
X字状補強体を構成する鋼板の厚さや三角形の補強板
体を構成する鋼板の厚さは、開口A1の位置びそこに作用
する応力により変化させるが、通常ウェブの厚さと同等
程度にする。
本発明の梁は、たとえば、H形鋼、I形鋼、チャンネ
ル形鋼等の形鋼梁、およびH形、I形、チャンネル形等
の組立鋼性梁で構成する。
H形鋼、I形鋼等の形鋼梁に大口径の開口を形成する
場合は、六角形の孔の上下の平行な二つの辺とフランジ
の内側面との間に形鋼梁のフランジとウェブとの連結部
に存在する円弧状部を残すようにし、H形、I形等の組
立鋼製梁に大口径の開口を形成する場合は、六角形の孔
の上下の平行な二つの辺を組立鋼製梁のフランジの内側
面により構成する。
好ましい実施形態においては、ウェブまたはウェブが
存在すべき部分に形成される六角形の孔の長手方向の両
端に位置するくの字状の孔縁部の角部を円弧状部のある
角部する。
なお、この明細書で使う「六角形」という語は、六角
形の角部に円弧状部のある六角形をも含んでいる。
実施例 第1実施例は、第3図に示すように、幅w1で高さhの
H形鋼梁10のウェブ10bの部分に、隣接する二つの四角
形の大口径の開口A1、A1と二つの三角形の開口A2、A2
形成する例である。
第1図および第2図に示すように、H形鋼梁10のウェ
ブ10bの所望位置に、平行な二つの辺10d1、10d2が梁10
の長手方向に平行になるように大口径の六角形の孔10c
をあける。平行な二つの辺10d1、10d2とフランジ10a内
側面との間の間隔をフランジ10aとウェブ10bとの連結部
に形成された円弧状部10b1が残るような間隔x1とする。
この六角形の孔10cは、上下の平行な二つの辺10d1、1
0d2と、上下の辺10d1、10d2の端部にそれぞれ連結され
かつ梁の長さ方向に鋭角(約45゜)をなして傾斜する同
じ長さの2対の傾斜辺10d3、10d4とで形成され、傾斜辺
10d3と傾斜辺10d4とでくの字状の孔縁部を形成してい
る。二つの傾斜辺10d3、10d4からなるくの字状の孔縁部
の角部は円弧状部(アールともいう)10d5のある角部に
する。円弧状部10d5の円の半径は梁10のウェブ10bの部
分の厚さの約3倍である。
X字状補強体11は、金属の板状体をX字状に交差結合
させて形成する。X字状補強体11は、たとえば、第3図
および第4図に示すように、梁の幅w1に略等しい長さw2
の辺と、六角形の孔の上下の辺10d1、10d2の端部を斜め
に結ぶ対角線L1の長さに略等しい長さL2の辺とからなる
矩形の第1の鋼板11Aと、梁の幅w1に略等しい長さw2
辺と、上記対角線L1の長さから前記鋼板11Aの厚さを減
じた長さの半分に略等しい長さL3の辺とからなる二つの
矩形の第2の鋼板11B、11Bを使い、第1の鋼板11Aの中
央の両側に、第2の鋼板11B、11Bをそれぞれ第1の鋼板
11Aに対して直角に位置させて、第2の鋼板11B、11Bの
長さw2の辺の鋼板11Aの中央の両側に溶接して、X字状
補強体11を形成する。
X字状補強体11の高さは孔10cの上下の辺10d1、10d2
間の間隔と同一もしくはそれよりも少々小さくする。
次に、X字状補強体11を、第5図および第6図に示す
ように、H形鋼梁10の六角形の孔10cに嵌合し、X字状
補強体11の4つの板状部分11A1ないし11A4の端縁部を孔
10cの上下の辺10d1、10d2の各端部に位置させ、4つの
板状部分の端縁部を上下の辺10d1、10d2の各端部の付近
のウェブ10bの部分10b2に溶接して、X字状補強体11を
H形鋼梁10に一体的に結合する。
第1実施例(第3実施例においても同じ)の4つの板
状部分11A1ないし11A4の端縁部は、ウェブ10bの部分10b
2に溶接するだけでなく、必要に応じて、第7図および
第8図に示すように、フランジ10aに面する端縁部をフ
ランジ10aの部分10a1に溶接Wする。
X字状補強体11は六角形の孔10を四つに区分し、X字
状補強体11の左右にそれぞれ大口径の四角形の開口A1
A1を接して形成し、X字状補強体11の上下にそれぞれ三
角形の開口A2、A2を形成する。
第1実施例のものは、X字状補強体11の四つの板状部
分11A1ないし11A4が、それぞれH形鋼梁10のフランジ10
aの面に対して略45゜傾斜して、トラス状に結合されて
あり、このX字状補強体11の存在により生ずるトラス効
果(ラチス的効果)により、H形鋼梁10に作用する剪断
力を軸力に置き換え得るから、ウェブ10bの部分に大口
径の四角形を開口A1、A1および三角形の開口A2、A2Y
形成しても、開口を形成しないH形鋼梁10と同等の剛
性、耐力等を維持することができる。
第2実施例は、第9図に示すように、幅w1で高さhの
H形の組立鋼製梁20のウェブ20bが存在すべき所望部分
に、二つの大口径の四角形の開口A1、A1と二つの三角形
の開口A2、A2を形成する例である。
第1実施例との主な相違点は、六角形の孔10cの形成
の仕方にある。
第9図および第10図に示すように、H形の組立鋼製梁
20のウェブ20bが存在すべき部分に、第1実施例と同様
に六角形の孔20cをあける。この孔20cの六角形の平行な
二つの辺20d1、20d2はフランジの内側面20a1により形成
する。そして、第1実施例と同様のX字状補強体21を前
記六角形の孔20cに嵌合し、X字状補強体21の四つの板
状部分21A1ないし21A4の端縁部を前記六角形の孔20cの
二つの辺20d1、20d2の両端にそれぞれ位置させ、X字状
補強体21の各端縁をフランジ20aの内側面20a1に溶接す
る。すると、第1実施例と同様に二つの大口径の四角形
の開口A1と二つの三角形の開口A2が形成される。
第3実施例は、第11図および第12図に示すように、H
形鋼梁30のウェブ30bの部分に、二つの大口径の四角形
の開口A1、A1を形成する例である。
第3実施例のX字状補強体31は、第13図および第14図
に示されている。第1実施例のX字状補強体11と同じ構
成の四つの板状部分31A1ないし31A4を備えたX字状体の
二つの板状部分31A1、31A2により形成される三角形の空
間31B1と、二つの板状部分31A3、31A4により形成される
三角形の空間31B2とに、前記三角形と略同形の三角形の
補強板31D、31Eを取付けてX字状補強体31を形成する。
補強板31Dの二辺31D1、31D2を板状部分31A1、31A2の上
面に溶接し、補強板31Eの二辺31E1、31E2を板状部分31A
3、31A4の下面に溶接し、各補強板31D、31Eが四つの板
状部分31A1ないし31A4からなるX字状体の中央を通る垂
直面上に位置するように固着して、X字状補強体31を構
成する。
なお、各三角形の空間31B1、31B2にそれぞれ間隔をお
いて複数の三角形の歩行板を固着してX字状体を補強し
てX字状補強体31を構成することもできるし、X字状体
を三角形以外の形状の補強体で補強してX字状補強体31
を構成することもできる。
第11図および第12図に示すように、X字状補強体31を
H形鋼梁30の六角形の孔30cに嵌合し、X字状補強体31
の4つの板状部分の端縁部を孔30cの上下の辺30d1、30d
2の各端部に位置させ、4つの板状部分31A1ないし31A4
の端縁部を上下の辺30d1、30d2の各端部の付近のウェブ
30bの部分およびフランジAの内側面に溶接Wし、か
つ、X字状補強体31の各補強板31D、31Eの上下の辺31D
3、31E3をH形鋼梁30の孔30cの上下の辺30d1、30d2にそ
れぞれ溶接し、一体的に結合する。すると、孔30cがX
字状補強体31により区分され、X字状補強体31の左右に
二つの大口径の四角形の開口A1、A1が隣接して形成され
る。
第3実施例のものはX字状補強体31が補強板31D、31E
により補強されているから、ウェブ10bの部分に大口径
の四角形の開口A1、A1を形成しても、開口を形成しない
H形鋼梁と比べて、同等以上の剛性、耐力等を確保する
ことができる。
なお、第2実施例のものにおいて、X字状補強体とし
て、第3実施例のような三角形の補強板体で補強したX
字状補強体を使うこともできる。
第4実施例は、第1実施例ないし第3実施例の二つの
大口径の四角形の開口A1と三角形の開口A2のある梁もし
くは二つの大口径の四角形の開口A1のある梁において、
二つの大口径の四角形の開口A1、A1の梁の長手方向に互
いに離れたくの字状の開口縁(すなち、六角形の孔のく
の字状の孔縁)のウェブの部分を、第15図ないし第18図
に示すように、くの字状に曲げた補強板で補強する例で
ある。
X字状補強体41による開口A1、A2の形成の仕方は、第
1実施例ないし第3図と同じであるから、その説明を省
略する。
第15図ないし第18図に示すように、補強板42は、たと
えば、幅がw3で長さL4の矩形の鉄板をその中央で略直角
に曲げて形成する。幅w3はフランジ40aの幅w1と同じ
か、それよりも小さくする。その長L4は六角形の孔40c
のくの字状に連結された二つの辺40d3、40d4の長さの和
に略等しい長さにする。
補強板42の幅w3がフランジ40aの幅w1と略同の場合
は、第15図および第16図に示すように、くの字状の補強
板42の長手方向の中央線の部分42Aを孔40cのくの字状の
孔縁(すなわち、二つの開口A1の離れたくの字状の開口
縁)のウェブの部分に溶接し、ウェブ40bのくの字状の
開口縁の付近を補強する。
補強板42の幅w3をフランジ40aの幅w1よりも小さくす
る場合は、第17図に示すように、くの字状の補強板42の
長手方向の中央線の部分42Aをウェブの孔40cのくの字状
の開口縁に溶接してもよいし、第18図に示すように、く
の字状の補強板42の端縁42cをウェブの孔40cのくの字状
の孔縁の付近のウェブ40bの側面に溶接するようにして
もよい。なお、補強板42の厚さおよび幅は、開口A1、A2
を設ける位置およびそこに作用する応力により変化させ
る。
第5実施例は、第4実施例と同様に第1実施例ないし
第3実施例のものの六角形の孔のくの字状の孔縁を、第
19図ないし第22図に示すように、くの字状の補強棒52で
補強する例である。
補強棒52は、たとえば、直径がd4で長さL5の鉄棒をそ
の中央で略直角に曲げて形成する。鉄棒としては、たと
えば、直径が9mm〜13mmの普通の丸鋼鉄筋、異形鉄筋等
を使い、その長L5は、たとえば、六角形の孔50cのくの
字状の開口縁の長さの和に略等しい長さにする。
補強棒52は、第20図および第21図に示すように、くの
字状の補強棒52の側面を六角形の孔50cのくの字状の孔
縁の付近のウェブの部分50b1の両側面(第20図)または
一側面(第21図)に溶接Wする。あるいは、第22図に示
すように、くの字状の補強棒52の外側面を六角形の孔50
cのくの字状の孔縁のウェブの部分50b2に溶接Wする。
なお、補強棒52の直径d4は開口A1、A2の位置およびそ
こに作用する応力により変化させる。
発明の作用効果 この発明の梁は、ウェブまたはウェブが存在すべき部
分に、四角形の対角線の一方が梁の長手方向に対して直
角でありかつその他方が梁の長手方向に対して平行であ
る四角形の開口を二つ隣接して形成されてあり、二つの
四角形の開口の互いに隣接するく字状の開口縁に、くの
字状のリブ状板体がウェブの面に垂直に形成されてあ
り、一方の開口のく字状のリブ状板体と他方の開口のく
字状のリブ状板体とが一体に結合されてX字状補強体に
なっていて、X字状補強体の各リブ状板体、すなわち、
四つの板状部分が、それぞれ梁のフランジの面に対して
傾斜してトラス状に結合され、このX字状補強体の存在
により生ずるトラス効果(ラチス的効果)により、梁に
作用する垂直力を軸力に置き換えうるから、ウェブの開
口を大口径にしても、これらの開口を有しない梁と同等
の鋼性、耐力等を維持することができる。
また、この発明の梁の製造法は、六角形の二辺が梁の
長手方向に対して平行に位置するように、ウェブまたは
ウェブの存在すべき部分に六角形の孔を形成し、この六
角形の孔内にX字状補強体を嵌合し、X字状補強体の4
つの板状部分を六角形の孔の孔縁に溶接して一体に結合
し、X字状補強体により六角形の孔を区分して大口径の
四角形の開口等にするものであるから、溶接個所等が少
なくなり大口径の開口のある梁の製造工程を単純化する
ことができ、大口径の開口のある梁を安価に供給できる
効果がある。
三角形等の補強板体で補強したX字状補強体を使う
と、大口径の四角形の開口を形成しても、開口を形成し
ない梁と比べて、同等以上の剛性、耐力等を確保するこ
とができる。
さらに、六角形の孔の梁の長手方向の両端のく字状の
孔縁またはその付近のウェブに、くの字状の補強体(板
体または棒体)を溶接するようにすると、前記く字状の
孔縁部の角部への応力集中を無くし、かつくの字状の補
強体の直線部分がフランジの面に対して傾斜してトラス
状に結合され、くの字状の補強体およびX字状補強体の
存在により生ずるトラス効果により、大口径の開口のあ
る梁の部分をさらに強化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図は第1実施例を示すもので、第1図
は六角形の孔をあけたH形鋼梁の正面図、第2図は第1
図のものをI−I線で断面した側面図、第3図はX字状
補強体の正面図、第4図は第3図に示すものをII−II線
で断面した側面図、第5図は六角形の孔のある部分をX
字状補強体で補強したH形鋼梁の正面図、第6図は第5
図に示すものをIII−III線で断面した側面図、第7図は
第5図のものの一部を変形させたもの正面図、第8図は
第7図に示すものをIV−IV線で断面した側面図、第9図
および第10図は第2実施例を示するもので、第9図は六
角形の孔のある部分をX字状補強体で補強したH形の組
立鋼製梁の正面図、第10図は第9図に示すものをV−V
線で断面した側面図、第11図ないし第14図は第3実施例
を示すもので、第11図は六角形の孔のある部分をX字状
補強体で補強したH形鋼梁の正面図、第12図は第11図に
示すものをVI−VI線で断面した側面図、第13図は三角形
の補強板で補強したX字状補強体の正面図、第14図は第
13図に示すものをVII−VII線で断面した側面図、第15図
ないし第18図は第4実施例を示すもので、第15図は四角
形の開口のくの字状の開口縁をくの字状の補強板で補強
したH形鋼梁の正面図、第16図は第15図に示すものをVI
II−VIII線で断面した側面図、第17図および第18図は第
15図のVIII−VIII線と同じ線で断面した他の変形例のも
のの側面図、第19図ないし第22図は第5実施例を示すも
ので、第19図は四角形の開口のくの字状の開口縁をくの
字状の補強棒で補強したH形鋼梁の正面図、第20図は第
19図に示すものをIX−IX線で断面した側面図、第21図お
よび第22図は第19図のIX−IX線と同じ線で断面した他の
変形例のものの側面図である。第23図ないし第28図は従
来の鋼製梁およびその製造法を示すもので、第23図は開
口をリング状のプレートで補強した鋼製梁の正面図、第
24図は第23図に示すものをX−X線で断面した側面図、
第25図は開口を補強スリーブで補強した鋼製梁の正面
図、第26図は第25図に示すものをXI−XI線で断面した側
面図、第27図はその他の鋼製梁の正面図、第28図は第27
図に示すものの製造過程を示す正面図である。 図中、10、30、40および50はH形鋼梁、20はH形の組立
鋼製梁、10a、20a、30a、40a、および50aはフランジ、1
0b、20b、30b、40bおよび50bはウェブ、10c、20c、30
c、40c、および50cは六角形の孔、11、21、31、41、お
よび51はX字状補強体、31Dおよび31Eは三角形の補強
板、42はくの字状の補強板、52はくの字状の補強棒、A1
は四角形の開口、A2は三角形の開口である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 伸介 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 野上 邦宏 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 樫村 俊也 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 木村 衛 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 金子 洋文 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 楠 寿博 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−219353(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04C 3/08 B23K 9/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェブと一対のフランジとからなる梁にお
    いて、ウェブまたはウェブの存在すべき部分に二つの四
    角形の開口が隣接して形成されてあり、二つの開口の四
    角形の対角線はその一方が梁の長手方向に対して直角で
    あり、他方が梁の長手方向に対して平行であり、二つの
    四角形の開口の互いに隣接するくの字状の開口縁にそれ
    ぞれくの字状のリブ状板体がウェブの面に対して垂直に
    形成されてあり、一方の開口のくの字状のリブ状板体と
    他方の開口のくの字状のリブ状板体とが一体になってX
    字状補強体を形成していることを特徴とする大口径の開
    口のある梁。
  2. 【請求項2】ウェブと一対のフランジとからなる梁にお
    いて、ウェブまたはウェブの存在すべき部分に二つの四
    角形の開口が隣接して形成され、二つの四角形の開口間
    に二つの三角形の開口が隣接して形成されてあり、二つ
    の四角形の開口の対角線はその一方が梁の長手方向に対
    して直角であり、他方が梁の長手方向に対して平行であ
    り、二つの四角形の開口の互いに隣接するくの字状の開
    口縁にそれぞれくの字状のリブ状板体がウェブの面に垂
    直に形成されてあり、一方の開口のく字状のリブ状板体
    と他方の開口のく字状のリブ状板体とが一体になってX
    字状補強体を形成しており、X字状補強体の四角形の開
    口に面しない面が三角形の開口の頂角をはさむ二つの辺
    の開口縁部になっていることを特徴とする大口径の開口
    のある梁。
  3. 【請求項3】二つの四角形の開口の梁の長手方向に互い
    に離れて位置するくの字状の開口縁の角部が円弧状部の
    ある角部になっていることを特徴とする請求項1または
    2記載の大口径の開口のある梁。
  4. 【請求項4】二つのくの字状のリブ状板体の結合よりな
    るX字状補強体の幅が梁のフランジの幅と同等またはそ
    れ以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載の大口径の開口のある梁。
  5. 【請求項5】一対のフランジとウェブとを備え、ウェブ
    の部分に大口径の開口のある梁の製造法において、ウェ
    ブに六角形の孔を形成し、この孔の六角形の平行な二つ
    の辺を梁の長手方向に対して平行にし、板状体をX字状
    に交差結合して形成したX字状補強体を六角形の孔に嵌
    合し、X字状補強体の四つの板状部分の各端縁を前記六
    角形の孔の梁の長手方向に平行な二つの辺の両端にそれ
    ぞれ位置させ、X字状補強体の各端縁を六角形の孔の周
    縁のウェブの部分に溶接し、X字状補強体により六角形
    の孔を複数の大口径の開口に区分することを特徴とする
    大口径の開口のある梁の製造法。
  6. 【請求項6】X字状補強体の四つの板状部分のフランジ
    の内側面に面する端縁を梁のフランジの内側の面に溶接
    して結合することを特徴とする請求項5記載の大口径の
    開口のある梁の製造法。
  7. 【請求項7】一対のフランジとウェブとを備え、ウェブ
    が存在すべき部分に大口径の開口のある梁の製造法にお
    いて、フランジ間のウェブの存在すべき部分に六角形の
    孔を形成し、この孔の六角形の平行な二つの辺をフラン
    ジの内側面により形成し、板状体をX字状に交差結合し
    て形成したX字状補強体を前記六角形の孔に嵌合し、X
    字状補強体の四つの板状部分の端縁を前記六角形の孔の
    フランジの内側面により形成される二つの平行な辺の両
    端にそれぞれ位置させ、X字状補強体の各端縁をフラン
    ジの内側面に溶接し、X字状補強体により六角形の孔を
    複数の大口径の開口に区分することを特徴とする大口径
    の開口のある梁の製造法。
  8. 【請求項8】X字状補強体として、板体をX字状に交差
    結合して形成したX字状体の上下の頂角が互いに対向す
    る三角形状の空間の中央に、前記三角形の空間の三角形
    と略同形の三角形の補強板体を、X字状体の板状部分の
    面に対して垂直に位置させ、三角形の補強板体の頂角を
    はさむ二辺をX字状体の板状部分の上下の面にそれぞれ
    溶接して一体にしたものを使い、X字状補強体に溶接し
    た三角形の補強板体の上下の辺をそれぞれ六角形の孔の
    上下の平行な辺の部分に溶接することを特徴とする請求
    項5ないし7のいずれか1項に記載の大口径の開口のあ
    る梁の製造法。
  9. 【請求項9】六角形の孔の梁の長手方向に互いに離れて
    位置するくの字状の孔縁部のウェブの孔縁またはその付
    近に、板状体または棒状体をくの字状に曲げて形成した
    くの字状の補強体を溶接することを特徴とする請求項6
    ないし8のいずれか1項に記載の大口径の開口のある梁
    の製造法。
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