JP2841037B2 - Ccd固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

Ccd固体撮像素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改善されたCCD固体撮
像素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は従来のCCD固体撮像素子の構造
を示す断面図である。図1を参照すると、基板上に一定
の間隔で形成される複数個の光電変換素子、即ちフォト
ダイオード1と、前記フォトダイオード1の間に形成さ
れた複数個の垂直電荷転送領域VCCD2と、これらの
フォトダイオード1とVCCD2上に表面が平坦になる
ように形成された下層平坦層3と、その下層平坦層3上
の各々該当する位置に形成された染色層4a、4b、4
cと、その染色層4a、4b、4c及び露出した下層平
坦層3の表面上に平坦な平面を有するように形成された
上層平坦層5と、そして上層平坦層5上に形成される複
数個の半球形のマイクロレンズ6とから構成される。図
1において、7はセル間を区分するためのパッドであ
る。
【0003】従来のCCD固体撮像素子はフォトダイオ
ード1とVCCD2上に下層平坦層3を形成させて、そ
の下層平坦層3の上に染色層4a、4b、4cを形成す
る。その染色層4a、4b、4cは互いに異なる形であ
るためにそれらの表面は平坦でない。そのため、さらに
上層平坦層5を形成しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、カラーCCD
固体撮像素子の製造において、フォトダイオード1から
マイクロレンズ6までの厚さが厚くなるので、全体的に
光透過率が低下するという問題点がある。しかも、厚さ
に起因してマイクロレンズ6に入射する光をフォトダイ
オード1に集束させるうち、光が損失され、発散し易
く、散乱する現象等による集束率が低下するという問題
点がある。
【0005】本発明はかかる従来の問題点を解決するた
めに、光の集束率と透過率を増大させることのできるC
CD固体撮像素子及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の固体撮像装置は、基板と、前記基板上に一
定の間隔で形成された複数個の光電変換素子と、前記光
電変換素子の間に形成された複数個のVCCD(垂直電
荷転送領域)と、前記光電変換素子とVCCD上に形成
され、表面側の光電変換素子と対応する位置に複数個の
半球形リセスを有する平坦層と、互いに異なる色相を持
ち、前記リセス内に形成される複数個の染色層と、前記
染色層と下層平坦層の表面上に形成された上層平坦層
と、そして、前記上層平坦層上で前記光電変換素子に対
応する位置に形成されたマイクロレンズと、から構成さ
れることを特徴とする。
【0007】
【実施の形態】本発明は下層平坦層に等方性エッチング
を施して凹レンズ状に染色層4を形成した後、上層平坦
層5を形成し、上層平坦層5上にマイクロレンズ6を形
成する製造方法及びその装置に関するものである。
【0008】以下、その製造方法を図面を参照して説明
する。図2(a)に示すように、基板上に一定の間隔で
複数個のフォトダイオード1を形成し、そのフォトダイ
オード1の間に複数個の垂直電荷転送領域VCCD2を
形成する。そのフォトダイオード1とその垂直電荷転送
領域VCCD2及び露出した基板上にプロメリット酸
(promerite ecid)に無水チアミンと芳
香族チアミンから誘導された重縮合体で耐熱性の良いポ
リイミド系の物質を用いて下層平坦層3を形成する。そ
の後、図2(b)のように前記ポリイミド系の物質を2
00℃で熱硬化させることにより固い物質とする。そし
て図2(c)のように、その垂直電荷転送領域VCCD
2上に垂直電荷転送領域の幅よりは小さくフォトレジス
ト8を塗布して、フォトリソグラフィ工程によるエッチ
ングマスク作業をし、図2(d)のように等方性エッチ
ングにより下層平坦層3を複数個の半球形の凹レンズ状
にエッチングする。図3(e)のようにフォトレジスト
8を除去する。半球形の凹レンズ状にエッチングされた
下層平坦層3のみを残した後、カラーCCDを作る工程
を行う。図2(f)のように、高分子化合物染色層を顔
料噴射及び染色法を用いてマゼンタ4d、シアン4e、
黄色4c、緑色4f等の色毎に染色層4d、4e、4
c、4fを形成する。この際、従来では赤色式にして顔
料が積もるに伴ってCCD全体の厚さが増加したが、本
発明では下層平坦層3に同一平面となるように染色層を
形成してカラーCCDを作る方法を採用したので、CC
D全体の高さをそれだけ低くすることができた。図2
(g)のように、下層平坦層3と染色層4との表面に上
層平坦層5を作り、図2(h)のようにフォトダイオー
ド1に垂直に入射光が集束される程度の曲率を有するマ
イクロレンズ6を上層平坦層5の上の各染色層の位置に
作る。この際、マイクロレンズ6は受光し得る範囲が広
くなるので、曲率半径が大きければ大きい程マイクロレ
ンズ6を構成する物質の曲折率は小さいのが良い。そし
て、上層平坦層5の物質と染色層の物質は屈折率がマイ
クロレンズより大きいもの、即ち2.0以上と大きいも
のがよい。尚、染色層4で形成された凸レンズの曲率半
径は、受光部である前記フォトダイオード1の面積に比
べてマイクロレンズ6よりは小さくなければならない。
これは凸レンズを通過した入射光がフォトダイオード1
の面積を超える状況が発生せず、屈折率も前記マイクロ
レンズ6よりは大きいものがさらに効果的であるためで
ある。
【0009】図4は本発明のマスク形態図であり、四角
形マスクの角の部分を三角形とする。従って、染色層4
d、4e、4c、4fを作るために等方性エッチングを
施すとき、円い模様の半球形リセスを形成できる。その
リセスに顔料を噴射してマゼンタ層4d、シアン層4
e、黄色層4c、緑色層4fを構成してカラー染色層を
完成する。
【0010】本発明における動作は、入射光がその上層
平坦層5に対して垂直線上にそのマイクロレンズ6に入
射し、前記マイクロレンズ6は入射した光をその屈折率
で屈折させて集光させる。集光された入射光をその染色
層4であるレンズで屈折する。屈折された入射光が受光
部であるそのフォトダイオード1に垂直に入射されるの
で、スミア(smear)を減少し且つ感度を極大化す
ることができる。
【0011】
【発明の効果】本発明はCCDチップの高密度、高集積
化に伴うチップの軽薄短小化に適する。下層平坦層3に
半球形のリセスを形成させ、そこに顔料をつめて染色層
としたので各染色層が凸レンズの役を果たす。したがっ
て、マイクロレンズ6から受光部であるフォトダイオー
ド1までの全高さが低くなってそれだけ透過率が向上す
る。上記のように平坦層3をエッチングした部分に生成
した染色層4が凸レンズの役を果たし、最上層部のマイ
クロレンズ6で上層平坦層5に対して垂直線上に入射さ
れる光をフォトダイオードの面に対して垂直に入射させ
ることができ、画像が不鮮明になるスミア現象を防止
し、感度を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のCCD固体撮像素子の構造を示す断面
図である。
【図2】 本発明によるCCD固体撮像素子の製造方法
を示す断面図である。
【図3】 本発明によるCCD固体撮像素子の製造方法
を示す断面図である。
【図4】 本発明によるレンズ形成用マスクの形状を示
すダイアグラムである。
【符号の説明】
1…フォトダイオード、2…垂直電荷転送領域(VCC
D)、3…下層平坦層、4…染色層、4a…赤色層、4
b…青色層、4c…黄色層、4d…マゼンタ層、4e…
シアン層、4f…緑色層、5…上層平坦層、6…マイク
ロレンズ、7…パッド、8…フォトレジスタ、9…マス
ク。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/14 H01L 27/148

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に一定の間隔で、受光部である複
    数個の光電変換素子を形成するステップと、 前記光電変換素子の間に垂直電荷転送領域(VCCD)
    を形成するステップと、 前記露出した基板の表面上及び光電変換素子と前記VC
    CD上に下層平坦層を形成するステップと、 前記下層平坦層を熱により硬化させるステップと、 前記熱硬化された下層平坦層に感光膜を塗布してエッチ
    ングマスク作業を行うステップと、 前記エッチングマスク作業後に、等方性エッチングを行
    うステップと、 前記等方性エッチングにより複数個の半球形リセスを形
    成するステップと、 前記エッチングが完了した後、感光膜を除去するステッ
    プと、 前記下層平坦層の複数個の半球形リセスに複数個のカラ
    ーで染色した染色層を形成するステップと、 前記染色層上に上層平坦層を形成するステップと、 前記上層平坦層上に光電変換素子に対応する適切な屈折
    率を有するマイクロレンズを形成するステップと、 を具備することを特徴とするCCD固体撮像素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記マスクは四角形の四つのエッジ部分
    を残してエッチングした後、半球形の凹レンズを作るこ
    とを特徴とする請求項1記載のCCD固体撮像素子の製
    造方法。
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