JP2840717B2 - シート状保護材 - Google Patents

シート状保護材

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JP2840717B2
JP2840717B2 JP61242826A JP24282686A JP2840717B2 JP 2840717 B2 JP2840717 B2 JP 2840717B2 JP 61242826 A JP61242826 A JP 61242826A JP 24282686 A JP24282686 A JP 24282686A JP 2840717 B2 JP2840717 B2 JP 2840717B2
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liquid polyisoprene
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光平 岡本
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、特に耐熱老化性に優れたシート状保護材
に関し、さらに詳しくは、たとえばセメント、モルタ
ル、コンクリート、金属、木等からなる建造物に塗布、
吹付、あるいは含浸して硬化処理し、またはシート状に
成形して建造物等に適用することにより、該建造物等の
防水、耐候、耐損傷、防食等を図ることが可能なシート
状保護材に関するものである。 [従来の技術およびその問題点] 一般に、各種建造物の防水、耐候、防食等を図るため
には、建造物に塗布もしくは含浸して硬化処理すること
により、またはシートとして建造物を覆うことにより建
造物を保護する保護材が用いられている。 この保護材としては、従来、水酸基を有する液状ポリ
ブタジエンとポリイソシアネート化合物とを主成分とす
る保護材が知られており、各種の建造物に広く利用され
てきた。 ところが、この従来の保護材は、分子内に不飽和二重
結合が存在していることから本質的に耐候性、耐熱老化
性の面で劣るものであり、経時的にあるいは熱履歴を受
けることによりその性能が低下するという欠点があっ
た。 この不都合を解消するために液状ポリブタジエンを使
用せず、その水素化物を用いることも提案されており、
この方法を採ったときには耐候性はある程度改善される
ことが認められる。 しかしながら、この水素化物の前駆物質であるポリブ
タジエンが1,4−付加型骨格を多く含有しているもので
あるときには水素化物が固体状となって室温付近での取
扱いが困難となる傾向があり、また、1,2−付加型骨格
を多く含有しているポリブタジエンであるときは平均官
能基(OH)数が少なくなり耐熱老化性は依然として改良
し得ないでいるのが現状であった。 [問題点を解決するための手段] 前記問題点を解決するための第1の発明の構成は、水
酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物とポリイソ
シアネート化合物とを硬化反応させてなることを特徴と
するシート状保護材であり、第2の発明の構成は水酸基
を有する液状ポリイソプレンの水素化物とポリイソシア
ネート化合物と瀝青物質との混合物を硬化反応させてな
ることを特徴とするシート状保護材である。 この発明で言うところの、水酸基を有する液状ポリイ
ソプレンとしては、分子内または分子末端に水酸基を有
する数平均分子量が300〜25000、好ましくは500〜10000
の液状ポリイソプレンが原料として用いられる。ここで
水酸基の含有量は、通常、0.1〜10m当量/g、好ましくは
0.3〜7m当量/gである。 水酸基を有するこの液状ポリイソプレンは、例えば液
状反応媒体中でイソプレンをたとえば過酸化水素の存在
下に加熱し、反応させることにより製造することができ
る。 このようにして得た水酸基を有する液状ポリイソプレ
ンを、Ni、Co、Fe、Pt、Ru等の水素化触媒の存在下に、
水素化することによって、水酸基を有する液状ポリイソ
プレンの水素化物が得られる。 また、前記ポリイソシアネート化合物は、1分子中に
2個若しくはそれ以上のイソシアネート基を有する有機
化合物である。 このポリイソシアネート化合物の例としては、通常の
芳香族、脂肪族および脂環族のものをあげることがで
き、たとえばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MDI)、液状変性ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、キシレ
ンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネー
ト、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフ
タリン−1,5−ジイソシアネート、イソプロピルベンゼ
ン−2,4−ジイソシアネート、ポリプロピレングリコー
ルとトリレンジイソシアネート付加反応などがあり、と
りわけMDI、液状変性ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート等が好ましい。 第2の発明においては、前記水酸基を有する液状ポリ
イソプレンの水素化物と前記ポリイソシアネート化合物
とのほかに、さらに瀝青物質を混合して用いる。 前記瀝青物質としては、たとえばストレートアスファ
ルト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファル
ト、溶剤脱瀝アスファルト等の石油アスファルト;石油
ピッチ、石炭ピッチ、石炭タール、重質油等が挙げられ
る。この瀝青物質の使用量は、前記水酸基を有する液状
ポリイソプレンの水素化物100重量部に対して、通常、2
0〜2000重量部、好ましくは50〜500重量部である。 前記瀝青物質を配合すると、このシート状保護材の少
なくとも伸びを改善することができる。 第1の発明に係るシート状保護材は、少なくとも前記
水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物とポリイ
ソシアネート化合物とを硬化反応させてなれば良く、ま
た、第2の発明に係るシート状保護材はこれに加えて前
記瀝青物質を硬化反応させてなれば良く、さらに必要に
応じてその他の添加剤を含有することができる。 前記添加剤としては、例えば、マイカ、グラファイ
ト、ヒル石、炭酸カルシウム、スレート粉末などの充填
剤があげられる。 さらに、このシート状保護材には、粘度調整剤として
ジオクチルフタレートなどの可塑剤を含有させたり、ア
ロマ系、ナフテン系、パラフィン系オイル等の軟化剤を
含有させたり、粘着力、接着力の調整のためにアルキル
フェノール樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹
脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、ロジン、水添ロジ
ン、クマロン樹脂、脂肪族および芳香族石油樹脂等の粘
着付与樹脂を含有させても良い。また、ジブチルスズジ
ラウレート、第1スズオクトエート、ポリエチレンジア
ミン等の硬化促進剤を含有させることもできる。さら
に、耐候性向上のために老化防止剤を含有させたり、消
泡剤としてシリコン化合物などを含有させることもでき
る。 どのような添加剤等を含有させるにしても、水酸基を
有する液状ポリイソプレン(OHと略記)とポリイソシア
ネート化合物(NCOと略記)の使用量比は、モル比でNCO
/OH=0.1〜10.0、好ましくは0.6〜4.0の範囲で使用する
のが望ましい。 以上のようにして構成したシート状保護材を硬化処理
する際の条件には特に制限はないが、通常は0〜120
℃、好ましくは15〜70℃にて0.5〜75時間、好ましくは
1〜72時間である。 この発明によって構成したシート状保護材の好適な使
用対象物としては、セメント、モルタル、コンクリー
ト、金属、木等からなる各種建造物が挙げられる。 [発明の効果] この発明に係るシート状保護材は、実施例の結果によ
って充分に説明されているように、充分な耐候性を有す
ると共に、熱履歴を受けてもその性能が大きく低下しな
いものであり、耐熱老化性にすぐれた保護材である。 [実施例] 以下、若干の具体例を示してこの発明の構成および効
果をより具体的に説明する。 (製造例1) <水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物の製造
> 1のステンレス製耐圧反応容器にイソプレン200gを
とり、ここに濃度50重量%の過酸化水素水16g、溶媒と
してsec.−ブチルアルコール100gを加えて蓋をし、120
℃に温度を設定して2時間反応させた。容器内の圧力は
最高8Kg/cm2Gを示した。 その後、内容物を分液ロートに移し、水600gを加えて
振とうした後、3時間静置して油層を分離し、2mmHg、1
00℃、2時間の条件下において溶媒、未反応モノマー、
低沸点成分を除去したところ、分子鎖末端に水酸基を有
する液状ポリイソプレンを68重量%の収率で得た。 このものの数平均分子量は2150、水酸基含有量0.96m
当量/g、粘度は56ポイズ/30℃であった。 以上のような水酸基を有する液状ポリイソプレン100g
を1のステンレス製耐圧反応容器に採り、水素化触媒
として5重量%のルテニウム黒(Ru−C)10g、および
溶媒としてシクロヘキサン100gを加え、50Kg/cm2Gとな
るように水素を充填して140℃で5時間反応させた。 反応終了後に、内容物を取り出し、0.45μmの細孔を
有するメンブランフィルターによって触媒を除去した上
で2mmHg、110℃で2時間かけて溶媒の留去操作を行い、
水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物を得た。 このものの数平均分子量は2210、水酸基含有量は0.94
m当量/g、ヨウ素価は1以下、粘度は383ポイズ/30℃で
あった。 (製造例2) 製造例1において、イソプレンに水酸基を導入させる
工程のうち過酸化水素の使用量を50g、使用溶媒量を300
g、反応温度を115℃、反応時間2.5時間とした他は実施
例1を繰返した。 この場合、数平均分子量が1380であり、水酸基含有量
が1.39m当量/gであり、粘度が23ポイズ/30℃の水酸基を
有する液状ポリイソプレンが得られ、またこれを水素化
した時はその数平均分子量が1450であり、水酸基含有量
が1.36m当量/gであり、ヨウ素価が1以下である水素化
物が得られた。 (製造例3) 分子鎖末端に水酸基を有する1,4−付加型の液状ポリ
ブタジエン[出光アーコ(株)製、R−45HT、数平均分
子量2800、水酸基含有量0.82m当量/g、50ポイズ/30℃、
1,4−付加物含有量80モル%、1,2−付加物含有量20モル
%]100gを用い、水素圧50Kg/cm2G、5量%のルテジウ
ム黒(Ru−C)触媒10gを、シクロヘキサンと共に実施
例1で使用したのと同様の反応容器に仕込み、140℃で
4.5時間反応させ、その後内容物を取り出してこれに500
mlのトルエンを加え0.45μの細孔を有するメンブレンフ
ィルターによって触媒を分離し、2mmHg、110℃の条件で
2時間かけて溶媒の除去を行った。 このようにして得た水素化物の数平均分子量は2920で
あり、水酸基含有量は0.80m当量/gであり、その外観は
ワックス状の固体であった。 (製造例4) 製造例3における出発原料に代えて、分子鎖内に水酸
基を有する1,2−付加型の液状ポリブタジエン[日本曹
達(株)製、NISSO PB G−2000、数平均分子量2000、水
酸基含有量0.85m当量/g、粘度1930ポイズ/30℃]を使用
したほかは実施例3を繰返して水素化物を得た。この水
素化物の数平均分子量は2080であり、水酸基含有量は0.
84m当量/gでであり、B型粘度計を用いた場合に30℃で
は測定不能なほどの高粘度な液体となった。 (実施例1、2、比較1、2) 次表に示した通りの各成分をそれぞれ別個に容器に採
取し23℃で3分間撹拌混合したものを、厚さ7mmのモル
タル板上に3mmの厚さに塗布した。 次いで、23℃、湿度60%の条件下で48時間かけて硬化
処理をした。その後、耐候性試験および耐熱老化性試験
を行なってから、状態を観察し、次に、カッターナイフ
を用いて硬化物をモルタル板から剥ぎとった。この硬化
物につき、JIS K6301に準拠して物性を測定した。 結果を第1表に示す。 (実施例3、4、比較例3、4) 前記実施例1、2および比較例1、2において、150
℃に加熱したアスファルトを配合した以外は前記実施例
1、2および比較例1、2と同様にして実施した。 結果を第1表に示す。 なお、耐候性試験および耐熱老化性試験は、それぞれ
次のようにして行なった。 (耐候性試験) キャノンウェザーリングテスターおよびキセノンラン
プテスターを使用し、ブラックパネル温度45℃、湿度60
%の条件下に、塗布面をランプ側に向けて1000時間、照
射した。120分間を1サイクルとし、そのうちの18分
間、スプレーで水を吹き付けた。 (耐熱老化性試験) ギア式熱老化試験機を使用し、塗布面を上側に向けて
120℃の温度下における168時間後の物性を測定した。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 18/00 C08L 75/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物とポ
    リイソシアネート化合物とを硬化反応させてなることを
    特徴とするシート状保護材。 2.水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物とポ
    リイソシアネート化合物と瀝青化合物との混合物を硬化
    反応させてなることを特徴とするシート状保護材。
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JPH075704B2 (ja) * 1986-08-29 1995-01-25 出光石油化学株式会社 液状重合体組成物

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