JP2839472B2 - Tナット - Google Patents

Tナット

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JP2839472B2
JP2839472B2 JP8007226A JP722696A JP2839472B2 JP 2839472 B2 JP2839472 B2 JP 2839472B2 JP 8007226 A JP8007226 A JP 8007226A JP 722696 A JP722696 A JP 722696A JP 2839472 B2 JP2839472 B2 JP 2839472B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、Tナットに関す
るもので、より特定的には、中空の軸部の内周面上に雌
ねじが形成される軸部の形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、図14を参照して、従来のTナッ
トの形状について説明する。このTナット600は、一
体の金属材料からなり、軸部611およびこの軸部61
1の一方端部から外方へ張出すフランジ部610を備え
ている。軸部611は、中空の筒状をなし、軸部611
の一方端側の内周面上には雌ねじ612aが形成された
ねじ部612と、ねじ部612の端部から軸部611の
他方端にかけてかしめが予定されるかしめ部613とが
形成されている。
【0003】また、上記Tナット600においては、一
般的にねじ部612の内径(A)は、かしめ部613の
内径(A′)よりも小さくなるように形成されている。
フランジ部610の外周部には、軸部611の一方端か
ら他方端へ向く方向に延びる複数の爪614が設けられ
ている。次に、このような形状を有するTナット600
の打込み方法について図15〜図17を参照して説明す
る。まず、図15を参照して、Tナット600の合板な
どの固着対象物60への打込み直前の状態について説明
する。Tナット600の軸部611に貫通するガイドロ
ッド51を有する打込みヘッド50に保持されたTナッ
ト600は、図に示される状態のまま打込み上部ヘッド
600の下降により、固着対象物60に打込まれる。固
着対象物60には、予め下穴が開けられることなく、直
接Tナット600が打込まれる。
【0004】固着対象物60を挟んで、打込み上部ヘッ
ド50の対向する位置には、固着対象物60に、Tナッ
ト600のかしめ部613をかしめるための下部ヘッド
70が配置されている。この下部ヘッド70には、Tナ
ット600のかしめ部613に当接し、かしめ部613
を固着対象物60に向かって曲げ加工を与えるための溝
部72が形成されている。また、ガイドロッド51に対
向する位置には、ガイドロッド51を受入れるため、ガ
イドホール74が設けられている。このガイドホール7
4の周囲には、かしめ部613をある程度、固着対象物
60に埋込むために、固着対象物60に食い込むことの
できるように、刃先71が形成されている。
【0005】また、ガイドホール74の下方には、Tナ
ット600が固着対象物60に打込まれたときに生成さ
れる木屑を外部へ排出するためのダストホール73が設
けられている。次に、打込み上部ヘッド50によりTナ
ット600が固着対象物60に打込まれた状態を図16
に示す。固着対象物60に打込まれたTナット600の
かしめ部613は、下部ヘッド70に設けられた溝部7
2により、固着対象物60側にかしめられる。また、下
部ヘッド70の刃先71が、固着対象物60にある程度
食い込むことによりかしめられたかしめ部613は、固
着対象物60の表面とほぼ面一の状態となる。Tナット
600が、打込み上部ヘッド50により打込まれたとき
に生成される木屑61は、ダストホール73を通過して
外部へ排出される。またTナット600の周囲に発生す
る木屑は、かしめ部613のかしめにより、かしめ部6
13とともに、固着対象物60内に取込まれる。
【0006】このようにして、固着対象物60に打込ま
れたTナット600は、図17に示すように、Tナット
600が固着対象物60に対して回転することを爪61
4が禁止するとともに、フランジ部610とかしめ部6
13とが固着対象物60を挟むことによって、Tナット
600が固着対象物60から抜け出ることを禁止する。
したがって、Tナット600は、固着対象物60に対し
て強固に固定されるとともに、その固定状態は、半永久
的に維持されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記T
ナット600には、以下に示す問題点を有している。再
び図16を参照して、打込み上部ヘッド50によって、
Tナット600が固着対象物60に打込まれたときに、
木屑61が生成される。このとき、Tナット600の構
造が、かしめ部613の内径のほうがねじ部612の内
径よりも大きく形成されており、また打込み上部ヘッド
50に設けられたガイドロッド51の直径はTナット6
00のねじ部612を貫通するように、ねじ部612よ
り小さい外径を有している。
【0008】そのため、図16に示すように、Tナット
600のかしめ部613とガイドロッド51との間に隙
間が生じ、この部分に木屑61が残存することになる。
また、この木屑61は、Tナット600の打込み時に、
Tナット600と下部ヘッド70とによりある程度圧縮
されることになる。その結果、図17に示すように、T
ナット600の固着対象物60への打込みが完了した後
においても、Tナット600のかしめ側に、リング状の
木屑63が残存してしまう。
【0009】このために、図17の矢印Aに示す方向か
らTナット600にボルトを締付けようとしても、この
リング状の木屑63がねじ部612の入口を塞ぐことに
なり、Tナット600へのボルトの締付けを行なうこと
ができないという問題があった。したがって、固着対象
物60へのTナット600の打込みが完了した後に、T
ナット600のかしめ部に生じたリング状の木屑63を
除去しなければならないという問題が生じている。この
発明の目的は、かしめ予定部分を備えるTナットにおい
て、固着対象物にTナットを打込んだときに、Tナット
のねじ部を塞ぐリング状の木屑の発生を防止し得る構造
を有するTナットを提供ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明によるTナット
においては、一体の金属材料からなり、中空の筒状をな
す軸部と、この軸部の一方端において外方へ張出すフラ
ンジ部とを備えた、Tナットであって、軸部の一方端側
の内周面上には雌ねじが形成されたねじ部と、このねじ
部の端部から軸部の他方端側にかけてかしめが予定され
るかしめ部と、を有し、ねじ部の雌ねじの内径と軸部の
他方端の内径とがほぼ同じように構成されている。
【0011】また、好ましくは、かしめ部は、このかし
め部の領域のすべての内径が、雌ねじの内径とほぼ同じ
ように構成されている。また、ねじ部の外径が、かしめ
部の外径よりも大きく構成されている。また、かしめ部
に位置する軸部の肉厚さは、ねじ部に位置する軸部の肉
厚さよりも薄く形成されている。また、好ましくは、か
しめ部は、ねじ部と連続する第1かしめ部と、この第1
かしめ部と連続し、軸部の他方端を含む第2かしめ部と
をさらに有し、第1かしめ部の内径は、雌ねじの内径よ
りも大きい内径を有し、第2かしめ部は、雌ねじの内径
とほぼ同一の内径を有している。また、第2かしめ部の
内周面上に、ねじ部と同じ内径を有する雌ねじが形成さ
れている。また、第2かしめ部の外径は、第1かしめ部
の外径よりも小さく形成されている。また、ねじ部、第
1かしめ部および第2かしめ部の外径がすべて同じよう
に形成されている。また、ねじ部と第2かしめ部との外
径が同じで、第1かしめ部の外径が、ねじ部および第2
かしめ部の外径よりも大きく形成されている。
【0012】また、第1かしめ部に位置する軸部の肉厚
さは、ねじ部に位置する軸部の肉厚さまたは第2かしめ
部の軸部の肉厚さよりも薄く形成されている。また、フ
ランジ部の外周部には、軸部の前記一方端から他方端へ
向く方向に延びる複数の爪が設けられている。また、爪
には、キザキザの形状が与えられる。また、爪には、フ
ック形状が与えられている。また、かしめ部の他方端部
には切歯が形成されている。このように、上述したTナ
ットの構造によれば、ねじ部に設けられた雌ねじの内径
と軸部の他方端の内径とがほぼ同じ内径を有している。
これにより、Tナットが固着対象物に打込まれるとき
に、Tナットに挿入される打込み上部ヘッドのガイドロ
ッドとTナットのかしめ部との間には従来のような隙間
が生じることがなくなる。
【0013】その結果、Tナットが固着対象物に打込ま
れたときに、Tナットのねじ部の入口部には、従来のよ
うなリング状の木屑が生じることがなくなる。したがっ
て、従来のように、固着対象物にTナットを打ち込んだ
後に、Tナットのねじ部の入口部に生じた木屑を取除く
という作業をなくすことが可能となり、Tナットの固着
対象物への打込みを効率よく行なうことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)以下、この発明に基づくTナットの実
施の形態1について図1を参照して説明する。この実施
の形態1におけるTナット1は、一体の金属材料からな
り、中空の筒状をなす軸部11を有している。軸部11
の一方端においては、外方へ張出すフランジ部10を有
している。軸部11のフランジ部10が形成される一方
端側の内周面には、雌ねじ12aを有するねじ部12が
形成されている。また、ねじ部12の端部から軸部11
の他方端側にかけてかしめが予定されるかしめ部13が
形成されている。フランジ部10には、軸部11の一方
端から他方端へ向かう方向に延びる複数の爪14が設け
られている。
【0015】ここで、この実施の形態1におけるTナッ
ト1においては、雌ねじ12aの内径(A)とかしめ部
13の内径(A′)とがほぼ同じ寸法となるように形成
されている。さらに、ねじ部12の外径(B)が、かし
め部13の外径(B′)よりも大きくなるように形成さ
れている。したがって、かしめ部13に位置する軸部1
1の肉厚さは、ねじ部12に位置する軸部11の肉厚さ
よりも薄くなるように形成されている。これによりこの
部分におけるかしめを容易に行なうことが可能となる。
【0016】次に、図2〜図4を参照して、この実施の
形態1におけるTナット1を固着対象物60に打込む方
法について、説明する。なお、Tナット1の固着対象物
60への打込みに用いられる打込みヘッド50と下部ヘ
ッド70との構造は、図15に示す従来のものと同じで
あるためここでの説明は省略する。まず、図2に示すよ
うに、Tナット1の軸部11に貫通するガイドロッド5
1を有する打込み上部ヘッド50に保持されたTナット
1は、その状態のまま打込み上部ヘッド50の下降によ
り固着対象物60に打込まれる。このとき、Tナット1
の雌ねじ12aの内径(A)と、かしめ部13の内径
(A′)とがほぼ同じ寸法に形成されているため、ガイ
ドロッド51とかしめ部13との間には、従来のTナッ
トのような隙間が生じることがない。
【0017】次に、打込み上部ヘッド50よりTナット
1が固着対象物60に打込まれた状態を図3に示す。固
着対象物60に打込まれたTナット1のかしめ部13
は、下部ヘッド70に設けられた溝部72により固着対
象物60側にかしめられる。また、下部ヘッド70の刃
先71が固着対象物60にある程度食い込むことによ
り、かしめられたかしめ部13は、固着対象物60の表
面とほぼ面一の状態となる。Tナット1が打込み上部ヘ
ッド50により固着対象物60に打込まれたときに生成
される木屑300aは、ダストホール73を通過して外
部へ排出される。
【0018】このようにしてTナット1が固着対象物6
0に打込まれるときにTナット1に挿入される打込み上
部ヘッド50のガイドロッド51とTナット1のかしめ
部13との間には従来のような隙間が生ずることがない
ため、図4に示すように、Tナット1が固着対象物60
に打込まれたときに、Tナット1のねじ部12の入口部
には、従来のようなリング状の木屑が生ずることがなく
なる。その結果、Tナット1から木屑を取除く作業をな
くすことが可能となる。 (実施の形態2)次に、この発明に基づくTナットの実
施の形態2について図5を参照して説明する。
【0019】この実施の形態2におけるTナット2は、
一体の金属材料からなり、中空の筒状をなす軸部21を
有している。軸部21の一方端には、外方へ張出すフラ
ンジ部20を有している。軸部21のフランジ部20が
形成される一方端側の内周面には雌ねじ22aを有する
ねじ部22が形成されている。また、ねじ部22の端部
から軸部21の他方端側にかけてかしめが予定されるか
しめ部23が形成されている。さらに本実施の形態2に
おいては、このかしめ部23には、ねじ部22と連続す
る第1かしめ部23aと、この第1かしめ部23aと連
続し、軸部21の他方端を含む第2かしめ部23bが形
成されている。フランジ部20には、軸部21の一方端
から他方端へ向かう方向に延びる複数の爪24が設けら
れている。
【0020】ここで、この実施の形態2におけるTナッ
ト2によれば、第1かしめ部23aの内径(C)は、雌
ねじ22aの内径(A)よりも大きい内径を有し、第2
かしめ部23bの内径(A′)と雌ねじ22aの内径
(A)とはほぼ同一の寸法となるように形成されてい
る。さらに、ねじ部22の外径(B)と第1かしめ部2
3aの外径(D′)とは同一の外径を有し、第2かしめ
部23bの外径(B′)は、第1かしめ部23aの外径
(D′)よりも小さくなるように形成されている。さら
に、ねじ部22に位置する軸部21の肉厚さが、第1か
しめ部23aおよび第2かしめ部23bに位置する軸部
21の肉厚のほうが薄くなるように形成されている。こ
れによりこの部分におけるかしめを容易に行なうことが
可能となる。
【0021】上述したような構造を有するTナット2に
おいても、実施の形態1におけるTナット1と同様に、
Tナット2の挿入される打込み上部ヘッド50のガイド
ロッド51とTナット2の第2かしめ部23bとの間に
は従来のような隙間が生じることないため、第1の実施
の形態と同様の作用効果を得ることができる。 (実施の形態3)次に、この発明に基づくTナットの実
施の形態3について図6を参照して説明する。
【0022】この実施の形態3におけるTナット3は、
一体の金属材料からなる、中空の筒状をなす軸部31を
有している。軸部31の一方端においては外方へ張出す
フランジ部30を有している。軸部31のフランジ部3
0が形成される一方端側の内周面には雌ねじ32aを有
するねじ部32が形成されている。また、ねじ部32の
端部から軸部31の他方端側にかけてかしめが予定され
るかしめ部33が形成されている。また、このかしめ部
33は、ねじ部32と連続する第1かしめ部33aと、
この第1かしめ部33aと連続し、軸部31の他方端を
含む第2かしめ部33bとを有し、この第2かしめ部3
3bの内周面上には雌ねじ33cが形成されている。フ
ランジ部30には、軸部31の一方端から他方端へ向か
う方向に延びる複数の爪34が設けられている。
【0023】ここで、この実施の形態3におけるTナッ
ト3によれば、第1かしめ部33aの内径(C)は、雌
ねじ32aの内径(A)よりも大きい内径を有し、第2
かしめ部33bに形成された雌ねじ33cの内径
(A′)と雌ねじ32aの内径(A)とはほぼ同一の内
径を有している。さらに、ねじ部32の外径(B)と第
1かしめ部33aの外径(D′)とは同じ外径を有し、
第2かしめ部33bの外径(B′)はねじ部32の外径
(B)よりも小さく形成され、また、ねじ部32に位置
する軸部31の肉厚さより、第1かしめ部33aに位置
する軸部31の肉厚さのほうが薄くなるように形成され
ている。これによりこの部分におけるかしめを容易に行
なうことが可能となる。
【0024】上記構成よりなるTナット3においても、
Tナット3が固着対象物に打込まれるときに、Tナット
3に挿入される打込み上部ヘッド50のガイドロッド5
1とTナット3の第2かしめ部33bとの間には従来の
ような隙間が生じることがないため、この実施の形態3
におけるTナット3においても、上述した実施の形態1
におけるTナット1と同様の作用効果を得ることができ
る。 (実施の形態4)次に、この発明に基づくTナットの実
施の形態4について図7を参照して説明する。
【0025】この実施の形態4におけるTナット4は、
一体の金属材料からなり、中空の筒状をなす軸部41を
有している。軸部41の一方端においては、外方へ張出
すフランジ部40を有している。軸部41のフランジ部
40が形成される一方端側の内周面には雌ねじ42aを
有するねじ部42が形成されている。また、ねじ部42
aの端部から軸部41の他方端側にかけてかしめが予定
されるかしめ部43が形成されている。また、このかし
め部43は、ねじ部42と連続する第1かしめ部43a
と、この第1かしめ部43aと連続し、軸部41の他方
端を含む第2かしめ部43bとを有している。また、フ
ランジ部40には、軸部41の一方端から他方端へ向か
う方向に延びる複数の爪44が設けられている。
【0026】ここで、この実施の形態4におけるTナッ
ト4によれば、第1かしめ部43aの内径は、雌ねじ4
2aの内径(A)よりも大きい内径を有し、第2かしめ
部43bの雌ねじ43cの内径(A′)は、雌ねじ42
aの内径(A)とほぼ同一の内径を有している。さら
に、ねじ部42の外径(B)とかしめ部43の外径
(B′)とは同一の寸法を有し、第1かしめ部43aに
位置する軸部41の肉厚さは、ねじ部42に位置する軸
部41の肉厚さよりも薄くなるように形成されている。
これによりこの部分におけるかしめを容易に行なうこと
が可能となる。
【0027】このように、実施の形態4におけるTナッ
ト4においても、Tナット4が固着対象物に打込まれる
ときに、Tナット4に挿入される打込み上部ヘッド50
のガイドロッド51と第2かしめ部43bとの間には従
来のような隙間が生じることがない。したがって、この
Tナット4においても、上述した実施の形態1における
Tナット1と同様の作用効果を得ることができる。 (実施の形態5)次に、この発明に基づくTナットの実
施の形態5について図8を参照して説明する。
【0028】この実施の形態5におけるTナットは、一
体の金属材料からなり、中空の筒状をなす軸部51を有
している。軸部51の一方端においては、外方へ張出す
フランジ部50を有している。軸部51のフランジ部5
0が形成される一方端側の内周面には雌ねじ52aを有
するねじ部52が形成されている。また、ねじ部52a
の端部から軸部51の他方端側にかけてかしめが予定さ
れるかしめ部53が形成されている。また、このかしめ
部53は、ねじ部52と連続する第1かしめ部53a
と、この第1かしめ部53aと連続し、軸部51の他方
端を含む第2かしめ部53bとを有し、この第2かしめ
部53bの内周面上には、雌ねじ53cが形成されてい
る。
【0029】フランジ部50には、軸部51の一方端か
ら他方端へ向かう方向に延びる複数の爪54が設けられ
ている。ここで、この実施の形態5におけるTナット5
によれば、第1かしめ部53aの内径(C)は、雌ねじ
52aの内径(A)よりも大きい内径を有し、第2かし
め部53bに形成される雌ねじ53cの内径(A′)
は、雌ねじ52aの内径(A)とほぼ同一の内径を有し
ている。さらに、ねじ部52の外径(B)は、第1かし
め部53aの外径(D′)よりも小さい外径を有し、第
2かしめ部53bの外径(B′)は、ねじ部52の外径
(B)と同じ外径を有している。また、第1かしめ部5
3aに位置する軸部51の肉厚さは、ねじ部52に位置
する軸部51の肉厚さよりも薄くなるように形成されて
いる。これによりこの部分におけるかしめを容易に行な
うことが可能となる。
【0030】このような構造よりなる実施の形態5にお
けるTナット5においても、Tナット5が固着対象物に
打込まれるときに、Tナット5に挿入される打込み上部
ヘッド50のガイドロッド51とTナット5の第2かし
め部53bとの間には従来のような隙間が生じることが
ない。その結果、実施の形態5におけるTナット5にお
いても、上述した実施の形態1におけるTナット1と同
様の作用効果を得ることができる。ここで、図9〜図1
3に代表的なTナットの外径形状を示す。図9に示すT
ナット100は、フランジ部101に1対の爪103が
形成されたタイプのTナットであり、図10に示すTナ
ット200は、フランジ部201に、三角形の頂点に位
置する位置に爪203が3ヶ所形成されたタイプのTナ
ットであり、図11に示すTナット300は、円形のフ
ランジ部301に、四角形の頂点の位置に爪303が4
ヶ所設けられたタイプのTナットであり、図12に示す
Tナット400は、略矩形を有するフランジ部401の
四隅の位置に返り403aを有する爪403が設けられ
たタイプのTナットであり、図13に示すTナット50
0は、図12に示すTナットと同様の形状を有し、フラ
ンジ部401に、Tナット500をパーツフィーダに流
したときに、互いのTナットが重なり合うのを防止する
ための突起部406を設けたタイプのTナットである。
【0031】これら図9〜図13に示すタイプのTナッ
トに対して、上述した実施の形態1〜実施の形態5に示
す形状のTナットを適用した場合においても、すべての
形状において、同様の作用効果を得ることができる。な
お、上述したTナットにおいて、固着対象物への打ち込
みを容易にするために、かしめ部の先端部に切歯を設け
るようにしてもかまわない。また、今回開示した実施の
形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと
考えられるべきであり、あらゆる形状のTナットに対し
て適用することが可能である。本発明の範囲は上記した
説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請
求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が
含まれることが意図されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるTナット1の構造を示す
断面図である。
【図2】実施の形態1におけるTナット1の打込み工程
を示す第1の図である。
【図3】実施の形態1におけるTナット1の打込み工程
を示す第2の図である。
【図4】実施の形態1におけるTナット1の打込み工程
を示す第3の図である。
【図5】実施の形態2におけるTナット2の構造を示す
断面図である。
【図6】実施の形態3におけるTナット3の構造を示す
断面図である。
【図7】実施の形態4におけるTナット4の構造を示す
断面図である。
【図8】実施の形態5におけるTナット5の構造を示す
断面図である。
【図9】代表的なTナットの外径形状を示す第1の図で
ある。
【図10】代表的なTナットの外径形状を示す第2の図
である。
【図11】代表的なTナットの外径形状を示す第3の図
である。
【図12】代表的なTナットの外径形状を示す第4の図
である。
【図13】代表的なTナットの外径形状を示す第5の図
である。
【図14】従来の技術におけるTナットの構造を示す断
面図である。
【図15】従来の技術におけるTナットの打込み工程を
示す第1の図である。
【図16】従来の技術におけるTナットの打込み工程を
示す第2の図である。
【図17】従来の技術におけるTナットの打込み工程を
示す第3の図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5 Tナット 11,21,31,41,51 軸部 12,22,32,42,52 ねじ部 12a,22a,32a,42a,52a 雌ねじ 13,23,33,43,53 かしめ部 23a,33a,43a,53a 第1かしめ部 23b,33b,43b,53b 第2かしめ部 33c,43c,53c 雌ねじ

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一体の金属材料からなり、中空の筒状を
    なす軸部と、前記軸部の一方端側において外方へ張出す
    フランジ部とを備えた、Tナットであって、 前記軸部の前記一方端側の内周面上には雌ねじが形成さ
    れたねじ部と、 前記ねじ部の端部から前記軸部の他方端にかけてかしめ
    が予定され、前記ねじ部よりも薄い肉厚さのかしめ部
    と、 を有し、 前記ねじ部の前記雄ねじの内径と前記かしめ部の領域の
    すべての内径とが等しい、 Tナット。
  2. 【請求項2】 一体の金属材料からなり、中空の筒状を
    なす軸部と、前記軸部の一方端側において外方へ張出す
    フランジ部とを備えた、Tナットであって、 前記軸部の前記一方端側の内周面上には雌ねじが形成さ
    れたねじ部と、 前記ねじ部の端部から前記軸部の他方端にかけてかしめ
    が予定されるかしめ部と、 を有し、 前記かしめ部は、前記ねじ部と連続する第1かしめ部
    と、 前記第1かしめ部と連続し、前記軸部の前記他方端を含
    む第2かしめ部とをさらに有し、 前記第1かしめ部の内径は、前記雌ねじの内径よりも大
    きい内径を有し、前記第2かしめ部は、前記雌ねじの内
    径とほぼ同一の内径を有する、 Tナット。
  3. 【請求項3】 前記第2かしめ部の内周面上に、前記ね
    じ部と同じ内径を有する雌ねじが形成された、 請求項2に記載のTナット。
  4. 【請求項4】 前記第2かしめ部の外径は、前記第1か
    しめ部の外径よりも小さい、請求項2および請求項3に
    記載のTナット。
  5. 【請求項5】 前記ねじ部、前記第1かしめ部および前
    記第2かしめ部の内径がすべて同じである、請求項3に
    記載のTナット。
  6. 【請求項6】 前記ねじ部と前記第2かしめ部との外径
    が同じで、前記第1かしめ部の外径が、前記ねじ部およ
    び前記第2かしめ部の外径よりも大きい、請求項3に記
    載のTナット。
  7. 【請求項7】 前記第1かしめ部に位置する前記軸部の
    肉厚さは、前記ねじ部に位置する前記軸部の肉厚さまた
    は前記第2かしめ部に位置する前記軸部の肉厚さよりも
    薄い請求項2〜請求項6に記載のTナット。
  8. 【請求項8】 前記フランジ部の外周部には、前記軸部
    の前記一方端から前記他方端へ向く方向に延びる複数の
    爪が設けられた、請求項1〜請求項7に記載のTナッ
    ト。
  9. 【請求項9】 前記爪には、ギザギザの形状が与えられ
    る、請求項8に記載のTナット。
  10. 【請求項10】 前記爪には、フック形状が与えられ
    る、請求項8に記載のTナット。
  11. 【請求項11】 前記かしめ部の他方端部には切歯を有
    する、請求項1〜請求項10のいずれかに記載のTナッ
    ト。
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