JP2839101B2 - 紫外線吸収剤 - Google Patents
紫外線吸収剤Info
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- JP2839101B2 JP2839101B2 JP1166575A JP16657589A JP2839101B2 JP 2839101 B2 JP2839101 B2 JP 2839101B2 JP 1166575 A JP1166575 A JP 1166575A JP 16657589 A JP16657589 A JP 16657589A JP 2839101 B2 JP2839101 B2 JP 2839101B2
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、塗料、プラスチック、ゴム等の紫外線に
よる劣化を防止する紫外線吸収剤に関するものである。
よる劣化を防止する紫外線吸収剤に関するものである。
「従来技術及びその問題点」 紫外線吸収剤は、紫外線による劣化を防止する目的
で、塗料、化粧品、プラスチック、ゴム等の多くの分野
で使用されている。
で、塗料、化粧品、プラスチック、ゴム等の多くの分野
で使用されている。
従来、この種の紫外線吸収剤として、有機系紫外線吸
収剤及び酸化チタン、酸化亜鉛等が知られていた。しか
しながら、前者は、耐候性がなく、特定波長の紫外線だ
けにしか効果がない欠点があり、また、後者は、光の散
乱を利用するものであるため透明性に欠ける欠点があっ
た。
収剤及び酸化チタン、酸化亜鉛等が知られていた。しか
しながら、前者は、耐候性がなく、特定波長の紫外線だ
けにしか効果がない欠点があり、また、後者は、光の散
乱を利用するものであるため透明性に欠ける欠点があっ
た。
また特開昭58−19379号公報には、ニッケル、コバル
ト、マンガン、バナジウム及びバリウムを含有する合成
マイカを主成分とする紫外線吸収剤が記載されてい。し
かして、該公報に記載の紫外線吸収剤は紫外線で劣化し
ないという点では優れているが、高い紫外線吸収能と高
い透明性とを同時に具備するという点で実用上十分に満
足すべきものではない。
ト、マンガン、バナジウム及びバリウムを含有する合成
マイカを主成分とする紫外線吸収剤が記載されてい。し
かして、該公報に記載の紫外線吸収剤は紫外線で劣化し
ないという点では優れているが、高い紫外線吸収能と高
い透明性とを同時に具備するという点で実用上十分に満
足すべきものではない。
「問題点を解決するための手段」 本発明者らは、このような点に着目し、鋭意研究の結
果卓越した紫外線吸収能を示し、しかも透明性及び耐候
性の点でも充分満足すべき紫外線吸収剤の開発に成功
し、本発明に到達した。
果卓越した紫外線吸収能を示し、しかも透明性及び耐候
性の点でも充分満足すべき紫外線吸収剤の開発に成功
し、本発明に到達した。
即ち、本発明はTe、Bi、Pb、Mo、Nb、Sb、W及びSnか
らなる群から選ばれる元素を、酸化物換算で1〜30重量
%含有する合成マイカを主成分とすることを特徴とす
る。
らなる群から選ばれる元素を、酸化物換算で1〜30重量
%含有する合成マイカを主成分とすることを特徴とす
る。
前述の特開昭58−19379号公報には、ニッケル、コバ
ルト、マンガン、バナジウム及びバリウムを含有する合
成マイカが開示されているが、該公報には鉄等の重元素
を含むと着色のため可視光線透過性が不充分となる旨記
載されていることから、本発明のように鉄等を含有する
紫外線吸収剤は全く意図していないものである。
ルト、マンガン、バナジウム及びバリウムを含有する合
成マイカが開示されているが、該公報には鉄等の重元素
を含むと着色のため可視光線透過性が不充分となる旨記
載されていることから、本発明のように鉄等を含有する
紫外線吸収剤は全く意図していないものである。
しかるに本発明は、上記公報に記載の紫外線吸収剤と
比べて、紫外線吸収能と透明性との点で優れた効果を有
することを見出したものである。
比べて、紫外線吸収能と透明性との点で優れた効果を有
することを見出したものである。
また、上記公報には、ニッケル、コバルト、マンガ
ン、チタン、バナジウム及びバリウムを1種若しくは2
種以上含有する旨記載されているが、2種以上含有させ
た場合については、何ら具体的に記載されておらず、実
施例に於いても全て1種含有する例しか記載されていな
い。
ン、チタン、バナジウム及びバリウムを1種若しくは2
種以上含有する旨記載されているが、2種以上含有させ
た場合については、何ら具体的に記載されておらず、実
施例に於いても全て1種含有する例しか記載されていな
い。
しかるに本発明によれば、特定の元素を2種以上含有
させることによって、単独の元素を含有させた場合と比
べて、紫外線吸収能が相乗効果を示すという、全く予期
し得ない驚くべき事実が見出されている。
させることによって、単独の元素を含有させた場合と比
べて、紫外線吸収能が相乗効果を示すという、全く予期
し得ない驚くべき事実が見出されている。
本発明の元素の含有量は、酸化物換算で1〜30重量%
である必要があり、1重量%に満たないと紫外線吸収能
が低くなり、30重量%を超えると透明性が失われる。
である必要があり、1重量%に満たないと紫外線吸収能
が低くなり、30重量%を超えると透明性が失われる。
本発明の合成マイカは、公知の方法で製造することが
できる。例えばケイフッ化物、アルミナ、シリカ及びマ
グネシアに含有させようとする本発明の元素の酸化物を
混合し、混合粉末を電気炉中で加熱溶融させる方法によ
り製造することができる。
できる。例えばケイフッ化物、アルミナ、シリカ及びマ
グネシアに含有させようとする本発明の元素の酸化物を
混合し、混合粉末を電気炉中で加熱溶融させる方法によ
り製造することができる。
このようにして得た合成マイカは、ポットミル中で磨
砕し、粉末にして紫外線吸収剤として使用される。
砕し、粉末にして紫外線吸収剤として使用される。
本発明の紫外線吸収剤は、例えば塗料、化粧品、プラ
スチック充填剤、ゴム、印刷インキ、写真の日焼け防
止、紙充填剤及び紫外線吸収ガラス等の目的に使用する
ことができる。
スチック充填剤、ゴム、印刷インキ、写真の日焼け防
止、紙充填剤及び紫外線吸収ガラス等の目的に使用する
ことができる。
次に実施例を挙げ本発明を更に説明するが、本発明
は、これら実施例に限定されない。
は、これら実施例に限定されない。
「実施例」 実施例1 ケイフッ化カリウム18.2w/w%、炭酸カリウム4.7w/w
%、酸化マグネシウム28.2w/w%、酸化アルミニウム11.
9w/w%及び2酸化ケイ素37.0w/w%からなる調合物100重
量部に対し、二酸化テルル19.0重量部を加え、これをV
型混合機で30分間混合した。ついで、この混合物をアル
ミナルツボに入れ、電気炉中、1450℃で30分間溶融後、
炉内冷却を行なった。それから、ジルコニアポットミル
中で24時間磨砕して粉末とし、本発明の紫外線吸収剤を
得た。この粉末を、キャスターオイルに20%濃度で添加
し、三本ロールで混練した後、石英板上に10μm塗布し
た。紫外線分光光度計を用い、300nmでの紫外線吸収率
を測定したところ65%であった。
%、酸化マグネシウム28.2w/w%、酸化アルミニウム11.
9w/w%及び2酸化ケイ素37.0w/w%からなる調合物100重
量部に対し、二酸化テルル19.0重量部を加え、これをV
型混合機で30分間混合した。ついで、この混合物をアル
ミナルツボに入れ、電気炉中、1450℃で30分間溶融後、
炉内冷却を行なった。それから、ジルコニアポットミル
中で24時間磨砕して粉末とし、本発明の紫外線吸収剤を
得た。この粉末を、キャスターオイルに20%濃度で添加
し、三本ロールで混練した後、石英板上に10μm塗布し
た。紫外線分光光度計を用い、300nmでの紫外線吸収率
を測定したところ65%であった。
実施例2〜18 次表1の調合物100重量部に対し、次表2の化合物を
次表に記載の割合で配合し、実施例1と同様にして紫外
線吸収剤を製造した。得られた紫外線吸収剤について、
実施例1と同様にして紫外線吸収率を測定した。結果を
次表3に示す。
次表に記載の割合で配合し、実施例1と同様にして紫外
線吸収剤を製造した。得られた紫外線吸収剤について、
実施例1と同様にして紫外線吸収率を測定した。結果を
次表3に示す。
比較例1〜10 比較例として、次表2に記載の配合物につき、実施例
1と同様に紫外線吸収剤を製造し、紫外線吸収率を測定
した。結果を次表3に併記した 実施例及び比較例についての表中の透明性と総合評価
は、次の基準に従って行なった。
1と同様に紫外線吸収剤を製造し、紫外線吸収率を測定
した。結果を次表3に併記した 実施例及び比較例についての表中の透明性と総合評価
は、次の基準に従って行なった。
透明性: ◎:光度計による550nmの透過率が85%以上であったも
の。
の。
○:光度計による550nmの透過率が70%以上であったも
の。
の。
×:光度計による550nmの透過率が70%未満であったも
の。
の。
総合評価: ◎:紫外線吸収率が65%以上で透明性が◎であったも
の。
の。
○:紫外線吸収率が50%以上で透明性が◎若しくは○で
あったもの。
あったもの。
×:紫外線吸収率が50%未満若しくは透明性が×であっ
たもの。
たもの。
「効果」 以上述べた如く、本発明の紫外線吸収剤は、優れた紫
外線吸収能を有し、しかも透明性も優れていると共に、
合成マイカであるため、光により劣化しない等多くの利
点を併有する。
外線吸収能を有し、しかも透明性も優れていると共に、
合成マイカであるため、光により劣化しない等多くの利
点を併有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00
Claims (3)
- 【請求項1】Te、Bi、Pb、Mo、Nb、Sb、W及びSnからな
る群から選ばれる元素を、酸化物換算で1〜30重量%含
有する合成マイカを主成分とすることを特徴とする紫外
線吸収剤。 - 【請求項2】前記元素が、Te、Pb、Sb及びSnからなる群
から選ばれる元素の1種類の元素である請求項1に記載
の紫外線吸収剤。 - 【請求項3】Te、Bi、Pb、Mo、Nb、Sb、W及びSnからな
る群から選ばれる元素の1種若しくは2種以上と、Ce、
Fe及びZnの一種以上とを含有する請求項1に記載の紫外
線吸収剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1166575A JP2839101B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | 紫外線吸収剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1166575A JP2839101B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | 紫外線吸収剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0333179A JPH0333179A (ja) | 1991-02-13 |
JP2839101B2 true JP2839101B2 (ja) | 1998-12-16 |
Family
ID=15833811
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1166575A Expired - Lifetime JP2839101B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | 紫外線吸収剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2839101B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3315136B2 (ja) * | 1991-09-04 | 2002-08-19 | トピー工業株式会社 | 複合雲母粉及び該雲母粉を含有する紫外線遮断剤 |
JPH08269357A (ja) * | 1995-03-29 | 1996-10-15 | Topy Ind Ltd | パ−ル光沢顔料 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5819379A (ja) * | 1981-07-28 | 1983-02-04 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 紫外線吸収剤 |
JPH01143822A (ja) * | 1987-11-30 | 1989-06-06 | Shiseido Co Ltd | サンスクリーン化粧料 |
JPH0621024B2 (ja) * | 1989-04-27 | 1994-03-23 | 日本板硝子株式会社 | フレーク状紫外線吸収合成雲母 |
-
1989
- 1989-06-30 JP JP1166575A patent/JP2839101B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0333179A (ja) | 1991-02-13 |
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