JP2837879B2 - 4サイクルエンジン - Google Patents

4サイクルエンジン

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JP2837879B2
JP2837879B2 JP18189289A JP18189289A JP2837879B2 JP 2837879 B2 JP2837879 B2 JP 2837879B2 JP 18189289 A JP18189289 A JP 18189289A JP 18189289 A JP18189289 A JP 18189289A JP 2837879 B2 JP2837879 B2 JP 2837879B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば一気筒につき三本の吸気バルブと二
本の排気バルブを備えた4サイクルエンジンに係り、特
にそのシリンダヘッドの構造に関する。
[従来の技術] 従来、例えば「特開昭58−113512号公報」には、一気
筒につき吸気バルブを三本設け、この吸気バルブの有効
面積を大きくして、吸入効率を高めた4サイクルエンジ
ンが開示されている。
このエンジンでは、三本の吸気バルブを吸気カム軸の
軸方向に並設し、これら吸気バルブのバルブステムの上
端を、吸気カム軸と略平行な同一直線上に位置させると
ともに、夫々のバルブステムの上端をロッカアームを介
して吸気用カム軸に連動させている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、三本の吸気バルブはバルブスプリングによ
って閉方向に付勢されているので、吸気カム軸のロッカ
アームとの接触部分は、吸気カム軸をシリンダヘッドか
ら押し上げようとする方向の力を受けることになる。こ
の場合、上記のように一気筒当たりの吸気バルブの数を
増やしていくと、バルブスプリングが多くなった分だ
け、吸気カム軸が受ける力も倍加するので、この吸気カ
ム軸が気筒に対応した部分でシリンダヘッドから浮き上
がる虞があり得る。
このため、一気筒につき三本の吸気バルブを設けるに
当たっては、隣り合う吸気バルブの間で吸気カム軸を支
持することが望ましいものとなる。
その具体的な手立てとしては、シリンダヘッドに、複
数の吸気バルブのバルブステムの間に位置して、吸気カ
ム軸を受ける軸受部を設け、この軸受部にカムキャップ
を被せて、これら軸受部とカムキャップとの間で吸気カ
ム軸を回転自在に支持する構成が考えられる。
しかしながら、バルブステムの外周には夫々バルブス
プリングが装着されているので、上記のようにバルブス
テムの間に軸受部を設けると、三本並んだ吸気バルブの
うち、中央の吸気バルブのバルブスプリングは、軸受部
によって挟み込まれた狭いスペース部分に入り込んでし
まう。
このため、中央のバルブスプリングの周囲に、工具や
手指を挿入するためのスペースを充分に確保することが
できず、このバルブスプリングを脱着する際に、軸受部
が邪魔となって脱着作業に手間を要するといった不具合
がある。
その上、バルブスプリングと軸受部との干渉を避ける
ために、軸受部の厚みに相当する分だけ、吸気バルブの
配置間隔を広げなくてはならず、この吸気バルブの配置
に無理が生じるのは勿論のこと、バルブの配置間隔の増
大に伴ってシリンダヘッドのカム軸方向の長さが増大す
るといった問題もある。
本発明はこのような事情にもとづいてなされたもの
で、三本以上のバルブのバルブスプリングのうち、軸受
部の間に位置する中央のバルブスプリングの脱着作業を
容易に行うことができ、しかも、軸受部の剛性を充分に
確保できるとともに、隣り合う複数のバルブの配置間隔
を狭めて、シリンダヘッドのカム軸方向の寸法を短縮で
きる4サイクルエンジンの提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、 カム軸を備えたシリンダヘッドに、一気筒当り吸気バ
ルブ又は排気バルブの少なくともいずれか一方を三本以
上設け、 これら複数本のバルブを上記カム軸の軸方向に並べて
配置するとともに、これらバルブのバルブステムの周囲
に、夫々のバルブを閉方向に付勢するコイル状のバルブ
スプリングを配置し、 これら複数本のバルブのバルブステムを、夫々ロッカ
アームを介して上記カム軸に連動させた4サイクルエン
ジンを前提としている。
そして、上記シリンダヘッドに、上記複数本のバルブ
のバルブスプリングの間に位置して、上記カム軸を受け
る複数の軸受部を形成し、これら軸受部にカムキャップ
を被せて、これら軸受部とカムキャップとの間で上記カ
ム軸を回転自在に支持するとともに、このカムキャップ
は、上記カム軸を挟んだ二箇所において夫々上記軸受部
にねじ込まれるボルトを介して上記シリンダヘッドに固
定し、 この軸受部のうち、複数本のバルブのバルブスプリン
グと向かい合う側面部分に、このバルブスプリングが臨
むとともに、バルブスプリングが挿通可能な大きさを有
する貫通孔を形成し、この貫通孔は、上記カム軸と上記
一方のボルトとの間において上記軸受部のカムキャップ
と合面に開口された開口部を有していることを特徴とし
ている。
[作用] この構成によれば、三本以上並べられたバルブのう
ち、軸受部によって挟み込まれた中央のバルブのバルブ
スプリングの周囲が、貫通孔を介して軸受部の側方に広
く開放されるので、このバルブスプリングの周囲に手指
や工具を挿入するスペースを確保することができる。そ
れとともに、上記貫通孔は軸受部のカムキャップとの合
面に連続して開口されているので、シリンダヘッドから
カム軸やカムキャップを取り外せば、この貫通孔の開口
部を通じてバルブスプリングを出し入れすることができ
る。そのため、中央のバルブのバルブスプリングの脱着
作業を行う際に、軸受部が邪魔となることはなく、その
分、作業性が向上する。
しかも、貫通孔の開口部は、カムキャップを軸受部に
固定するボルトに隣接されているとともに、このカムキ
ャップによって閉じられているので、軸受部のカムキャ
ップとの合面に開口部を開けたことに伴う剛性低下分を
ボルトやカムキャップによって補うことができる。その
ため、カム軸を支持する軸受部本来の機能が損なわれず
に済む。
また、貫通孔の存在により、バルブスプリングと軸受
部とが互いに干渉し合うこともなく、複数のバルブの配
置間隔を極力狭めることができる。したがって、バルブ
が気筒の径方向外側に大きく張り出すこともなく、エン
ジンのカム軸方向の寸法を短く抑えることができる。
[実施例] 以下本発明の一実施例を、4サイクル多気筒エンジン
に適用した図面にもとづいて説明する。
第4図中符号1はシリンダブロック、2はシリンダヘ
ッドであり、シリンダヘッド2の上面2aはヘッドカバー
3によって覆われている。シリンダヘッド2とヘッドカ
バー3との間には動弁室4が形成されている。この動弁
室4には吸気用カム軸5と排気用カム軸6が互いに平行
をなして収容されている。
吸気用カム軸5と排気用カム軸6の一端には、夫々ス
プロケット7が固定されており、これらスプロケット7
の間にはタイミングチェーン8が掛け渡されている。ま
た、排気用カム軸6の他端にはタイミングプーリ9が固
定されており、このタイミングプーリ9はタイミングベ
ルト10を介してクランク軸(図示せず)と連動されてい
る。したがって、本実施例の場合、吸気用カム軸5は排
気用カム軸6からの動力伝達によって回転駆動される。
シリンダブロック1内には、複数の気筒11がクランク
軸の軸方向に沿って並置されている。このシリンダブロ
ック1に重ね合わされるシリンダヘッド2の合面には、
ペントルーフ形の燃焼室12を形作る凹部13が形成されて
いる。凹部13は気筒11に対応して設けられており、夫々
の凹部13には第6図に示すように、三個の吸気口14a,14
b,14cと、二個の排気口15a,15bが開口されている。これ
ら吸気口14a,14b,14cと排気口15a,15bとは、気筒11のボ
ア中心X1を通り、かつカム軸5,6の軸方向に延びる基準
線A1を挟んだ位置に設けられており、上記ボア中心X1
にはプラグ装着孔16が開口されている。
なお、シリンダヘッド2には、吸気口14a,14b,14cに
連なる吸気通路17と、排気口15a,15bに連なる排気通路1
8が形成されている。
シリンダヘッド2の吸気口14a,14b,14cは三本の吸気
バルブ19a、19b,19cによって個別に開閉されるととも
に、排気口15a,15bも二本の排気バルブ20a,20bによって
個別に開閉される。これら吸気バルブ19a,19b,19cおよ
び排気バルブ20a,20bのバルブステム21,22は、バルブガ
イド23を介してシリンダヘッド2に支持されており、バ
ルブステム21,22の上端部は、第4図に示すようにシリ
ンダヘッド2を貫通して動弁室4に導入されている。
そして、これら吸気バルブ19a,19b,19cおよび排気バ
ルブ20a,20bは、そのバルブステム21,22が吸気用カム軸
5および排気用カム軸6と直交する方向に沿って互いに
平行に導出されて、これらカム軸5,6の軸方向に並設さ
れている。三本の吸気バルブ19a,19b,19cのうち、中央
に位置する吸気バルブ19bは、両側の吸気バルブ19a,19c
に対し気筒11の径方向外側にオフセットされている。こ
のため、中央の吸気バルブ19bのボア中心線X2に対する
傾斜角αは、第4図に示すように両側の吸気バルブ19
a,19cの傾斜角αよりも小さく設定されており、これ
ら三本の吸気バルブ19a,19b,19cのバルブステム21の上
端部は、上記基準線A1と平行をなす同一直線上に位置さ
れている。
また、バルブステム21,22が貫通するシリンダヘッド
2の上面2aには、凸状の受け座24が形成されている。こ
の受け座24上に設置したリング形のスプリングシート25
と、バルブステム21,22の上端のリテーナ26との間に
は、バルブスプリング27が介装されている。バルブスプ
リング27は吸気バルブ19a,19b,19cおよび排気バルブ20
a,20bを閉じ方向に付勢しており、本実施例の場合は、
各バルブ19a,19b,19c,20a,20bのリフト量が比較的大き
いことから、上記バルブスプリング27としてはコイル素
線径の太いものを使用している。
そして、上記受け座24のスプリングシート25との当接
面24aは、カッタによって切削加工が施されるが、本実
施例においては、受け座24自体がスプリングシート25よ
りも小径に形成され、第5図に示すように隣り合う受け
座24との間に隙間28が設けられている。したがって、こ
の隙間28の存在により、受け座24の当接面24aに加工を
施す際に、隣り合う受け座24をカッタで誤って削ってし
まうこともない。
その上、吸気バルブ19a,19b,19c側の受け座24にあっ
ては、中央の吸気バルブ19bと両側の吸気バルブ19a,19c
とで傾斜角が異なるので、第1図および第3図中想像線
で示すように、受け座24の当接面24aの傾斜角度も異な
っている。このため、受け座24が凹状であると、その当
接面24aへの加工が実質的に困難となるが、上記のよう
に受け座24が凸状であれば、当接面24aがシリンダヘッ
ド2の上面2aから突出している分、この当接面24aへの
加工を容易に行うことができ、作業性が向上することに
なる。
なお、シリンダヘッド2およびヘッドカバー3には上
記プラグ装着孔16に連なるプラグ導入孔29が形成されて
おり、このプラグ導入孔29は各気筒11の吸気バルブ19a,
19b,19cと排気バルブ20a,20bとの間に位置されている。
また、このシリンダヘッド2はヘッドボルト43を介し
てシリンダブロック1に連結されている。ヘッドボルト
43は第5図に示すように、吸気用カム軸5側と排気用カ
ム軸6側に一列づつ並置されており、これら両カム軸5,
6よりも内側に位置されている。
ところで、上記吸気用カム軸5は、一気筒につき三個
の吸気カム30を備えているとともに、排気用カム軸6は
一気筒につき二個の排気カム31を備えている。そして、
これら吸気カム30および排気カム31は、夫々ロッカアー
ム32を介して吸気バルブ19a,19b,19cおよび排気バルブ2
0a,20bのバルブステム21,22に接している。ロッカーア
ーム32は、その一端部が油圧式のラッシュアジャスタ33
に支持されており、このラッシュアジャスタ33によって
ロッカアーム32とバルブステム22,22との間のタペット
クリアランスが自動的にゼロラッシュに調整されてい
る。
そして、吸気用カム軸5および排気用カム軸6は、そ
の両端部ばかりでなく、吸気バルブ19a,19b,19cおよび
排気バルブ20a,20bの間においても、シリンダヘッド2
に支持されている。この支持構造について説明を加える
と、シリンダヘッド2の上面2aには、各カム軸5,6の両
端のジャーナル部5a,6aを受ける両端軸受部35と、隣り
合う吸気カム30の間のジャーナル部5bならびに排気カム
31の間のジャーナル部6bを受ける中間軸受部36が突設さ
れている。中間軸受部36は隣り合う吸気バルブ19a,19b,
19cおよび排気バルブ20a、20bの間において、両カム軸
5,6と直交する方向に延びており、その一端がシリンダ
ヘッド2の外周壁34に連なっているとともに、他端が上
記プラグ導入孔29を形作る内周壁29aに連なっている。
そして、この中間軸受部36および両端軸受部35の上面に
は、各ジャーナル部5a,5b,6a,6bが回転自在に嵌合する
凹部37が形成されている。
両端軸受部35および中間軸受部36の上面には、夫々カ
ムキャップ38が被せられている。カムキャップ38は上記
凹部37との間でジャーナル部5a,5b,6a,6bを回転自在に
支持する他の凹部39を備えている。そして、本実施例の
カムキャップ38は、上記ヘッドカバー3と一体化されて
おり、このヘッドカバー3はカムキャップ38の位置でボ
ルト40を介して上記軸受部35,36に締め付け固定されて
いる。ボルト40はジャーナル部5a,5b,6a,6bを挟んだ両
側に位置しており、これらボルト40のうち、吸気カム軸
5側のボルト40の一部はヘッドカバー3の中央部を押え
るため、プラグ導入孔29側に偏っている。このため、中
間軸受部36の内周壁29aとの連続部には、肉厚なボス部4
1が形成されており、このボス部41に上記ボルト40がね
じ込まれている。
なお、このボス部41は第1図に示すように、吸気バル
ブ19a,10b側に張り出して設けられている。このため、
本実施例ではこのボス部41と吸気バルブ19a,19bのバル
ブスプリング27との干渉を避けるために、第3図に示す
ように上記プラグ装着孔16の中心線X3がボア中心線X2
対して、ボス部41から遠ざかる方向に傾斜されており、
これに伴いプラグ導入孔29もボア中心線X2に対し偏心し
て設けられている。
また、上記三本の吸気バルブ19a,19b,19cの間に位置
する一対の中間軸受部36には、第1図ないし第3図に示
すように、バルブスプリング27に隣接する側面部分に位
置して、吸気用カム軸57の軸方向に貫通する貫通孔45a,
45bが形成されている。貫通孔45a,45bは、上記バルブス
プリング27を側方から挿通可能な大きさに形成されてお
り、これら貫通孔45a,45b内に隣り合うバルブスプリン
グ27の外周部が入り込んでいる。そして、中間軸受部36
のうち、ボス部41に連なる一方の中間軸受部36の貫通孔
45aは、カムキャップ38が重ね合わされる合面に開口さ
れた開口部50を有している。開口部50は、吸気用カム軸
5のジャーナル部5bが嵌合する凹部37と上記ボス部41と
の間に位置されている。この開口部50は、ボス部41にね
じ込まれた一方のボルト40に隣接されているとともに、
上記ジャーナル部5bが嵌合する凹部37にも連続して開口
されている。これに対し、隣接する他の中間軸受部36の
貫通孔45bは、上記凹部37やカムキャップ38との合面に
開口することなく、この中間軸受36の側面にのみ開口さ
れており、この貫通孔45bの上面は一定の肉厚を有した
壁部46によって閉じられている。そして、この壁部46に
上記ヘッドカバー3を固定するボルト40がねじ込まれて
おり、このボルト40の先端は貫通孔45bの上面に臨んで
いる。
また、排気バルブ20a,20bの間に位置する中間軸受部3
6には、バルブスプリング27に隣接する側面部分に、排
気カム軸6の軸方向に貫通する開口部49が形成されてお
り、この開口部49内に隣り合うバルブスプリング27の外
周部が入り込んでいる。
なお、ヘッドカバー3の上面には、上記ボルト40を通
すための挿通孔48が開口されている。
このような構成によれば、一気筒につき三本の吸気バ
ルブ19a,19b,19cと二本の排気バルブ20a,20bを設けるに
当たり、これら吸気バルブ19a,19b,19cおよび排気バル
ブ20a,20bの間に、カムキャップ38との間で吸気用カム
軸5および排気用カム軸6を支持する中間軸受部36を設
けたので、これら両カム軸5,6をバルブスプリング27か
らの押し上げ力が加わる位置で支持することができる。
このため、カム軸5,6の浮き上りや曲げを防止すること
ができる。
そして、上記構成においては、吸気カム軸5を支持す
る中間軸受部36に、そのバルブスプリング27に隣接する
側面部分に位置して、このバルブスプリング27が挿通可
能な大きさの貫通孔45a,45bを設けたので、これら中間
軸受部36によって挟み込まれた中央の吸気バルブ19bの
周囲は、貫通孔45a,45bを通じて中間軸受部36の側方に
も開口されることになる。
このため、中央の吸気バルブ19bのバルブスプリング2
7の周囲に手指や工具を挿入するスペースを確保するこ
とができる。それとともに、中間軸受部36の貫通孔45a
は、中間軸受部36のカムキャップ38との合面に連続して
開口された開口部50を有しているので、シリンダヘッド
2から吸気用カム軸5やカムキャップ38を取り外せば、
この貫通孔45aの開口部50を通じて隣り合う中間軸受部3
6の間にバルブスプリング27を出し入れすることができ
る。
したがって、中央の吸気バルブ19bのバルブスプリン
グ27の脱着作業を行う際に、中間軸受部36が作業の妨げ
となることはなく、このバルブスプリング27の脱着作業
を容易に行なうことができる。
その上、上記構成によると、中間軸受部36の合面に開
口された開口部50は、カムキャップ38を中間軸受部36に
固定するボルト40に隣接されているとともに、このカム
キャップ38によって閉じられているので、中間軸受部36
のカムキャップ38との合面に開口部50を開けたことに伴
う剛性低下分を上記ボルト40やカムキャップ38により補
うことができる。このため、中間軸受部36の剛性を確保
でき、吸気用カム軸5を支持するといった中間軸受部36
の本来の機能が損なわれずに済む。
しかも、中間軸受部36に貫通孔45a,45bを設ければ、
この貫通孔45a,45b内にバルブスプリング27の外周部を
入り込ませることができる。このため、バルブスプリン
グ27と中間軸受部36とが互いに干渉し合うことはなく、
三本の吸気バルブ19a,19b,19cの間でカム軸5を支持し
たにも拘らず、これら吸気バルブ19a,19b,19cの配置間
隔を狭めることができる。
また、排気バルブ20a,20b側の中間軸受部36にも開口
部49を設けてあるので、この開口部49内に排気バルブ20
a,20bのバルブスプリング27が入り込ませることがで
き、このバルブスプリング27と中間軸受部35とが干渉し
合うこともない。
したがって、吸気バルブ19a,19b,19cや排気バルブ20
a,20bが気筒11の径方向外側に大きく張り出すこともな
く、その分、シリンダヘッド2のカム軸5,6方向の寸法
を短く抑えて、エンジンをコンパクト化することができ
る。
なお、上記実施例では、一気筒につき吸気バルブを三
本、排気バルブを二本設けたが、本発明はこれに限ら
ず、一気筒につき吸気バルブと排気バルブを三本づつ設
けたり、あるいは吸気バルブを四本、排気バルブを三本
設けても良い。
さらに、カムキャップもヘッドカバーと一体化する必
要はなく、シリンダヘッド上の複数の軸受部に個別にボ
ルト締めしても良い。
[発明の効果] 以上詳述した本発明によれば、互いに隣り合う三本以
上のバルブのうち、中央のバルブのバルブスプリングが
軸受部によって挟み込まれているにも拘わらず、このバ
ルブスプリングの周囲に手指や工具を挿入するスペース
を確保できるとともに、軸受部の貫通孔は、軸受部のカ
ムキャップとの合面に連続して開口されているので、シ
リンダヘッドからカム軸やカムキャップを取り外せば、
この貫通孔の開口部を通じて隣り合う軸受部の間にバル
ブスプリングを出し入れすることができる。したがっ
て、中央のバルブのバルブスプリングの脱着作業を行う
際に、軸受部が作業の邪魔となることはなく、このバル
ブスプリングの脱着作業を容易に行なうことができる。
その上、軸受部の合面に開口された開口部は、カムキ
ャップを軸受部に固定するボルトに隣接さているととも
に、このカムキャップによって閉じられているので、軸
受部の合面に開口部を開けたことに伴う剛性低下分を上
記ボルトやカムキャップにより補うことができる。この
ため、軸受部の剛性を確保でき、カム軸を支持するとい
った軸受部の本来の機能が損なわれずに済む。
また、軸受部に貫通孔が存在すれば、この貫通孔内に
バルブスプリングの外周を入り込ませることができるの
で、これらバルブスプリングと軸受部とが互いに干渉し
合うことはなく、隣り合う複数のバルブの間でカム軸を
支持しつつ、これらバルブの配置間隔を狭めることがで
きる。
したがって、バルブが気筒の径方向外側に大きく張り
出すこともなく、その分、シリンダヘッドのカム軸方向
の寸法を短く抑えて、エンジンをコンパクト化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は第5図中I−
I線の部分で断面したシリンダヘッドの断面図、第2図
は第1図中のII−II線に沿う断面図、第3図は第5図中
III−III線の部分で断面したシリンダヘッドの断面図、
第4図は第5図中IV−IV線の部分で断面したシリンダヘ
ッドの断面図、第5図はシリンダヘッドの平面図、第6
図は燃焼室の概略構成図、第7図はヘッドカバーの平面
図である。 2……シリンダヘッド、5,6……カム軸(吸気用カム
軸、排気用カム軸)、11……気筒、19a,19b,19c……吸
気バルブ、20a,20b……排気バルブ、21,22……バルブス
テム、27……バルブスプリング、32……ロッカアーム、
36……軸受部(中間軸受部)、38……カムキャップ、40
……ボルト、45a,45b……貫通孔、50……開口部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カム軸を備えたシリンダヘッドに、一気筒
    当り吸気バルブ又は排気バルブの少なくともいずれか一
    方を三本以上設け、 これら複数本のバルブを上記カム軸の軸方向に並べて配
    置するとともに、これらバルブのバルブステムの周囲
    に、夫々のバルブを閉方向に付勢するコイル状のバルブ
    スプリングを配置し、 これら複数本のバルブのバルブステムを、夫々ロッカア
    ームを介して上記カム軸に連動させた4サイクルエンジ
    ンにおいて、 上記シリンダベッドに、上記複数本のバルブのバルブス
    プリングの間に位置して、上記カム軸を受ける複数の軸
    受部を形成し、これら軸受部にカムキャップを被せて、
    これら軸受部とカムキャップとの間で上記カム軸を回転
    自在に支持するとともに、このカムキャップは、上記カ
    ム軸を挟んだ二箇所において夫々上記軸受部にねじ込ま
    れるボルトを介して上記シリンダヘッドに固定し、 この軸受部のうち、複数本のバルブのバルブスプリング
    と向かい合う側面部分に、このバルブスプリングが臨む
    とともに、バルブスプリングが挿通可能な大きさを有す
    る貫通孔を形成し、この貫通孔は、上記カム軸と上記一
    方のボルトとの間において上記軸受部のカムキャップと
    合面に開口された開口部を有していることを特徴とする
    4サイクルエンジン。
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