JP2837352B2 - 胃腸運動活性を抑制するモチリン類似ポリペプチド - Google Patents

胃腸運動活性を抑制するモチリン類似ポリペプチド

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝染性下痢及びクロー
ン病等の高い血漿モチリンレベルを特徴とする症状の治
療に有用な、有効な胃腸運動抑制活性を有する新規なポ
リペプチドに関する。
【従来の技術】モチリンは、胃腔、十二指腸、及び結腸
を刺激する、胃腸線状ポリペプチドホルモンである。モ
チリンの効果は完全には知られていないが、胃の運動性
を高め、ペプシン放出を刺激する役割を果たし、また更
に消化間(interdigestive)筋電気性複合体の調節におい
ても重要であると考えられる。ヒトモチリンは未だ精製
されていないが、その免疫特性からブタモチリンに非常
に類似することが強く示唆される。ブタモチリンは22個
のアミノ酸残基を含み、次式で表される: 10 H-Phe-Val-Pro-Ile-Phe-Thr-Tyr-Gly-Glu-Leu-Gln-Arg-Met-Gln-Glu-Lys-Glu-Ar 20 g-Asn-Lys-Gly-Gln-OH ブタモチリンは位置1〜5に疎水性領域を、位置11〜22
に親水性領域を、及び位置6〜10に連結領域を有する。
ブタモチリンはまた、一次配列の残基9〜20にαヘリッ
クス二次構造を有する(カーンら、Biochemistry 29, 5
743-5751 (1990))。健康な被験者に対してモチリンを投
与すると、腸過渡時間が加速し、胃内容排出が増進され
る。試験管内(in vitro)では、モチリンは、ヒト及びウ
サギの十二指腸平滑筋細片及び単離した胃腸平滑筋細胞
の収縮を刺激する。更に、モチリン及びいくつかのモチ
リン誘導体は、放射線標識したモチリンとヒト及びウサ
ギ腔細胞上の結合部について競合し、このことは、胃腸
管中の特定の受容体の刺激がホルモンの生理学的効果の
原因となることを示唆している。モチリンの注入により
糖尿病性胃不全麻痺患者の固体及び液体の内容排出が刺
激されることが報告されている(ピータースら、Gastro
enterology 100, A480 (1991))。更に、モチリンは、胃
腸管の癌により引き起こされる麻痺性イレウスを患う患
者の治療に使用されている(メイヤーら、Med. Klin. 8
6, 515-517 (1991))。モチリンの半減期(t1/2)は、クリ
ストフィデスらのGastroenterology 76, 903-907 (197
9) の記載によれば、人体中では4.5 分と比較的短く、
このことから治療効果をもたらすためには該ホルモンを
連続注入により投与することが必要となる。モチリンの
中央部のN-末端アミノ酸配列及び特定の残基が、収縮作
用には必須である(マシーラグら、Peptides 13, 565-5
69;ピータースら、Peptides 13, 1103-1107 (1992) ;
ポイトラスら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 183,
36-40 (1992)) 。更に短いC-末端を有し、位置12に結合
した3〜5個の塩基性アミノ酸を含み、かつ位置1〜11
に様々なアミノ酸置換を有するモチリン類似ポリペプチ
ドが、モチリンよりも低いか又は同等の活性を有するこ
とが報告されている。ウサギの平滑筋中の標識したブタ
モチリンを置換するモチリン拮抗体が、T.L.ピーター
ス、I.デポーター、M.J.マシーラグ、R.ダラニプラガ
ダ、M.S.マービン、J.R.フロランス、G.バントラッペ
ン、A.ガルデスによる"The Motilin Antagonist ANQ-11
125 Blocks Erythromycin-induced Contractions In Vi
tro"に報告されている。高モチリン血(hypermotilinemi
a)と疾病との明確な関係は確立されていないが、伝染性
下痢及びクローン病等の胃腸の高モチリン性症候群を伴
う症状において血漿モチリンレベルの上昇が観察されて
いる。この観察結果から、モチリンとその受容体との相
互作用を刺激する作用物質があれば、これらの症状を伴
う腸の蠕動の疾患の治療に有用であることが示唆され
る。更に、胃腸運動刺激活性を有し得るモチリン類似ポ
リペプチドは、胃腸運動活性の基礎レベルの上昇の治療
に有用であることが考えられる。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光学的に活
性な異性体構造を含んでいてもよい胃腸運動抑制活性を
有するポリペプチドであって、次の一般式:
【0003】
【化2】
【0004】(式中、A は親油性の脂肪族又は脂環式ア
ミノ酸のL-構造異性体であり;B はL-体及びD-体の芳香
族、複素芳香族、親油性脂肪族、及び脂環式アミノ酸か
らなる群から選ばれ;D は親油性の脂肪族又は脂環式ア
ミノ酸のL-構造異性体であり;E は芳香族、脂肪族又は
脂環式アミノ酸のL-構造異性体であり;F は芳香族又は
複素芳香族アミノ酸のL-構造異性体であり;G はグリシ
ン又はD-アラニンであり;H はL-グルタミン酸又はL-グ
ルタミンであり;I はL-グルタミン、L-グルタミン酸、
又はL-アラニンであり;J はI と-NH-基との間の直接結
合であるか、又はZ 、Z-Leu 、Z-Leu-Gln 、Z-Leu-Gln-
Glu 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu 、
Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-
Arg-Asn 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn-Lys 、及び
Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn-Lys-Gly (但しZ はア
ルギニン、D-アルギニン、D-ホモアルギニン、D-リシ
ン、D-オルニチン、D-2,4-ジアミノ酪酸、D-グルタミ
ン、D-アスパラギン、及びD-アラニンからなる群から選
ばれる)からなる群から選ばれ;R1及びR2は独立に水素
又は低級アルキルであり;R3は低級アルキル、シクロア
ルキル、置換及び未置換アリール、及びヘテロアリール
からなる群から選ばれ(但し該アリール基はハロゲン、
水酸基、及び低級アルコキシ基からなる群から選ばれる
1種以上の置換基で置換されていてよい);R4は-CH2CO
NH2 、1〜3個の炭素原子を含むアミノアルキル基、及
び2又は3個の炭素原子を含むグアニジノアルキル基か
らなる群から選ばれ;R5は-COOH 又は-CONH2であり;及
び記号* はD-又はL-配置にあってよい不斉炭素原子を表
し、各低級アルキル基は1〜4個の炭素原子を含み、但
しJ がZ-Leu 又はZ-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn-Lys-
Gly の場合にのみR4は-CH2CONH2 である)で表される前
記ポリペプチド又はその薬学上許容されうる酸付加塩に
関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の新規なポリペプ
チドは、モチリンとは異なるものであるが、胃腸細胞上
のホルモンの蠕動的効果を抑制することにより、モチリ
ンとその受容体との相互作用を抑制する。該モチリン類
似ポリペプチドは、位置3のプロリンの代わりに芳香
族、複素芳香族、親油性脂肪族、又は脂環式アミノ酸残
基、好ましくはD-フェニルアラニン又はL-フェニルアラ
ニンを含むことにより、モチリンとその受容体との相互
作用を抑制する。従って、本発明のポリペプチドは、治
験手段として有用であり、かつ伝染性下痢及びクローン
病等の胃腸運動活性の基礎レベルの上昇を特徴とする症
状の治療に有用である。本発明は、胃腸運動抑制活性を
有し得る新規なポリペプチドに関し、並びに哺乳動物、
特にヒトにおける胃腸運動活性の基礎レベルの上昇の症
状の治療方法に関する。該方法は、前記のような症状を
緩和する治療に有効な量の、次の一般式(1) :
【0006】
【化3】
【0007】で表されるポリペプチド(その光学的に活
性な異性体構造及び薬学上許容されうる酸付加塩を含
む)の、哺乳動物への投与を含む。式(1) において、記
* はD-又はL-配置にあってよい不斉炭素原子を表し、
各低級アルキル基は1〜4個の炭素原子を含み、但しJ
がZ-Leu 又はZ-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn-Lys-Gly
の場合にのみR4は-CH2CONH2 である。A 〜J 及びR1〜R5
の基は、以下の記載の通り定義する。式(1) で定義され
る本発明の新規化合物はアミノ酸長さが12〜22、好まし
くはアミノ酸長さが12、14、16、18、20又は22であって
よいポリペプチドである。該新規ポリペプチドの成分ア
ミノ酸の立体化学が、本発明の本質的な特徴である。L
又はD であってよい位置1(アミノ末端アミノ酸、(R1)
m (R2)(R3)N-* CH(CH2R4)CO-)、L 又はD であってよい
位置3(B 基)、グリシン又はD-アラニンであってよい
位置8(G 基)、L 又はD であってよい位置12、及びL
又はD であってよいC-末端アミノ酸位置、-NH * CH(CH2
R4)-R5を除いて、他に示さない限り、各アミノ酸の絶対
的立体化学はL である。本願明細書を通して用いられる
略語を下記の通り定義する: Phe −フェニルアラニン Tyr −チロシン Nle −ノルロイシン Leu −ロイシン Cha −β- シクロヘキシルアラニン Val −バリン Ile −イソロイシン Gly −グリシン Ala −アラニン Glu −グルタミン酸 Gln −グルタミン Arg −アルギニン h-Arg −ホモアルギニン Orn −オルニチン Dab −2,4-ジアミノ酪酸 Lys −リシン Asn −アスパラギン Me−メチル Boc −t-ブチルオキシカルボニル Cbz −ベンジルオキシカルボニル Dhbt−3,4-ジヒドロ-4- オキソベンゾトリアジン-3- イ
ル Fmoc−フルオレニルメチルオキシカルボニル Mbh −4,4'- ジメトキシベンズヒドリル Mtr −4-メトキシ-2,3,6- トリメチルベンゼンスルホニ
ル Pfp −ペンタフルオロフェニル Trt −トリチル Bop −ベンゾトリアゾリルオキシ- トリスジメチルアミ
ノホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート DCC −N,N'- ジシクロヘキシルカルボジイミド DCM −ジクロロメタン DIC −ジイソプロピルカルボジイミド DIEA−ジイソプロピルエチルアミン EDCC−N-ジエチルアミノプロピル-N'-シクロヘキシルカ
ルボジイミド HBTU−2-(1H-ベンゾトリアゾール-1- イル)-1,1,3,3-テ
トラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート HEPES −(N-[2-ヒドロキシエチル] ピペラジン-N'-[2-
エタンスルホン酸]) HMPA−ヒドロキシメチルフェノキシアセトキシ HOBt−1-ヒドロキシベンゾトリアゾール MBHA−4-メチルベンズヒドリルアミノ PAM −ヒドロキシメチルフェニルアセトアミドメチル PyBrOP−ブロモ- トリス- ピロリジノ- ホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェート DMF −N,N-ジメチルホルムアミド NMM −N-メチルモルホリン NMP −N-メチルピロリジノン TCA −トリクロロ酢酸 TEA −トリエチルアミン TFA −トリフルオロ酢酸 TFMSA −トリフルオロメタンスルホン酸
【0008】位置1、アミノ末端アミノ酸、 (R1)(R2)N-
* CH(CH2R3)CO- 位置1のポリペプチドのアミノ末端部分中のアミノ酸、
(R1)(R2)N-* CH(CH2R3)CO-は、L 又はD 配置をとりう
る。R1及びR2は、水素及び低級アルキルからなる群から
独立して選択してよい。アミノ末端部分は置換されてい
なくてもよく、その場合にはR1及びR2は水素である。
“低級アルキル”という用語は、ここでは1〜4個の炭
素原子を含む直鎖又は枝分かれ鎖の炭化水素基を意味す
る。R1及びR2に適切な低級アルキル基の例としてはメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、及びsec-ブチルがあり、メチルが好ましい。好ま
しくは、該アミノ末端アミノ酸はN-置換であって、好ま
しい置換基は1個又は2個のメチル基である。R3は低級
アルキル、シクロアルキル、置換及び未置換アリール、
及びヘテロアリールからなる群から選ばれるが、該アリ
ール基はハロゲン、水酸基、及び低級アルコキシ基から
なる群から選ばれる1種以上の置換基を含んでいてよ
い。好ましい置換及び未置換アリール基はフェニル、p-
フルオロフェニル、p-クロロフェニル、p-ブロモフェニ
ル、p-ヨードフェニル、p-ヒドロキシフェニル、p-メト
キシフェニル、1-ナフチル、及び2-ナフチルである。好
ましいヘテロアリール基は3-インドリル、2-チエニル、
及び3-ピリジルである。好ましいシクロアルキル基はシ
クロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルで
ある。好ましくは、R3はメチル、エチル、n-プロピル、
イソプロピル、n-ブチル、シクロヘキシル、フェニル、
p-フルオロフェニル、p-クロロフェニル、p-ブロモフェ
ニル、p-ヨードフェニル、p-ヒドロキシフェニル、p-メ
トキシフェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、3-インドリ
ル、2-チエニル、及び3-ピリジルからなる群から選ばれ
る。更に好ましくは、R3はフェニル及びシクロヘキシル
からなる群から選ばれる。(R1)(R2)N-* CH(CH2R3)CO-を
誘導しうるアミノ酸残基の例としては、フェニルアラニ
ン、p-フルオロフェニルアラニン、p-クロロフェニルア
ラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-ヨードフェニル
アラニン、チロシン、p-メトキシフェニルアラニン、1-
ナフチルアラニン、2-ナフチルアラニン、トリプトファ
ン、β-2- チエニルアラニン、β-3- ピリジルアラニ
ン、α- アミノ酪酸、ノルバリン、ノルロイシン、ロイ
シン、及びシクロヘキシルアラニンがある。高レベルの
胃腸の逆蠕動性活性を有する化合物については、好まし
いアミノ末端アミノ酸はL-フェニルアラニン、D-フェニ
ルアラニン、L-シクロヘキシルアラニン、及びD-シクロ
ヘキシルアラニンである。
【0009】位置2、A 基 前記ポリペプチドの位置2のA 基は、バリン、イソロイ
シン、ロイシン、ノルバリン、ノルロイシン、及びシク
ロヘキシルアラニン等の親油性の脂肪族又は脂環式アミ
ノ酸のL-構造異性体であるアミノ酸である。好ましいA
基アミノ酸は、L-バリン、L-ロイシン、及びL-イソロイ
シンである。位置3、B 基 位置3のB 基は、L-又はD-配置であってよく、数種の芳
香族、複素芳香族、親油性脂肪族、及び脂環式アミノ酸
残基のいずれかであるアミノ酸である。これらのアミノ
酸残基は、フェニルアラニン、p-フルオロフェニルアラ
ニン、p-クロロフェニルアラニン、p-ブロモフェニルア
ラニン、p-ヨードフェニルアラニン、チロシン、p-メト
キシフェニルアラニン、1-ナフチルアラニン、2-ナフチ
ルアラニン、トリプトファン、β-2- チエニルアラニ
ン、β-3- ピリジルアラニン、α-アミノ酪酸、ノルバ
リン、ノルロイシン、ロイシン、及びシクロヘキシルア
ラニンからなる群から誘導しうる。高レベルのモチリン
受容体拮抗体活性を有する化合物については、好ましい
B 基アミノ酸はD-フェニルアラニン及びL-フェニルアラ
ニンである。B 基の定義において、プロリン及びアラニ
ンは親油性脂肪族アミノ酸には含まれない。位置3にプ
ロリン及びアラニンがある場合には、ポリペプチドは拮
抗体活性を有しない。
【0010】位置4、D 基 位置4のD 基は、イソロイシン、バリン、ロイシン、ノ
ルバリン、ノルロイシン、及びシクロヘキシルアラニン
等の親油性の脂肪族又は脂環式アミノ酸のL-構造異性体
であるアミノ酸である。好ましいD 基アミノ酸はL-イソ
ロイシン、L-ロイシン、及びL-シクロヘキシルアラニン
である。位置5、E 基 位置5のE 基は、フェニルアラニン、p-フルオロフェニ
ルアラニン、p-クロロフェニルアラニン、p-ブロモフェ
ニルアラニン、p-ヨードフェニルアラニン、チロシン、
p-メトキシフェニルアラニン、1-ナフチルアラニン、2-
ナフチルアラニン、ロイシン、アラニン、及びシクロヘ
キシルアラニン等の芳香族、脂肪族又は脂環式アミノ酸
のL-構造異性体であるアミノ酸である。好ましいE 基ア
ミノ酸はL-フェニルアラニン、L-アラニン、及びL-シク
ロヘキシルアラニンである。位置6、L-トレオニン 位置6のアミノ酸はL-トレオニンである。位置7、F 基 位置7のF 基は、チロシン、フェニルアラニン、p-メト
キシフェニルアラニン、ヒスチジン、トリプトファン、
β-2- チエニルアラニン、及びβ-3- ピリジルアラニン
等の芳香族又は複素芳香族アミノ酸のL-構造異性体であ
るアミノ酸である。好ましいF 基アミノ酸はL-チロシ
ン、L-ヒスチジン、及びL-フェニルアラニンである。位置8、G 基 位置8のG 基は、グリシン又はD-アラニンであるアミノ
酸であり、好ましくはグリシンである。位置9、H 基 位置9のH 基は、L-グルタミン酸又はL-グルタミンであ
るアミノ酸であり、好ましくはL-グルタミン酸である。位置10、L-ロイシン 位置10のアミノ酸はL-ロイシンである。位置11、I 基 位置11のI 基は、L-グルタミン、L-グルタミン酸、又は
L-アラニンであるアミノ酸であり、好ましくはL-グルタ
ミン及びL-アラニンである。
【0011】J 基 J 基は、I と-NH-基との間の直接結合であるか、又はZ
、Z-Leu 、Z-Leu-Gln、Z-Leu-Gln-Glu 、Z-Leu-Gln-Gl
u-Lys 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-
Glu-Arg 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn 、Z-Leu-Gl
n-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn-Lys 、及びZ-Leu-Gln-Glu-Lys-
Glu-Arg-Asn-Lys-Gly からなる群から選ばれてよく、好
ましくはZ-Leu 、Z-Leu-Gln-Glu 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-
Glu 、Z-Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn 、及びZ-Leu-Gl
n-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn-Lys-Glyからなる群から選ばれ
てよい。Z 基はアルギニン、D-アルギニン、D-ホモアル
ギニン、D-リシン、D-オルニチン、D-2,4-ジアミノ酪
酸、D-グルタミン、D-アスパラギン、及びD-アラニンか
らなる群から選ばれ、好ましくはアルギニン、D-アルギ
ニン、D-グルタミン、及びD-アラニンからなる群から選
ばれる。位置12 J 基がI と-NH-基との間の直接結合である場合、該ポリ
ペプチドはドデカペプチドであり、位置12のアミノ酸は
該ポリペプチドのC-末端アミノ酸部分、-NH *CH(CH2R4)
-R5であって、R4は1〜3個の炭素原子を含むアミノア
ルキル基又は2又は3個の炭素原子を含むグアニジノア
ルキル基であって、好ましくは後者である。好ましいア
ミノアルキル基はアミノメチル、2-アミノエチル、及び
3-アミノ-n- プロピルである。好ましいグアニジノアル
キル基はN-2-グアニジノエチル及びN-3-グアニジノ-n-
プロピルである。R5基は-COOH 又は-CONH2であり、好ま
しくは-CONH2である。好ましくは、本態様における該ポ
リペプチドのC-末端アミノ酸部分、-NH * CH(CH2R4)-R5
の該アミノ酸は、アルギニン、D-アルギニン、リシン、
D-リシン、D-オルニチン、D-2,4-ジアミノ酪酸、及びD-
ホモアルギニンからなる群から選ばれ、更に好ましくは
アルギニン、D-アルギニン、リシン、及びD-リシンから
なる群から選ばれる。J 基がI と-NH-基との間の直接結
合でない場合、位置12のアミノ酸は上記で定義したZ 基
である。
【0012】位置13 本発明のポリペプチドがトリデカペプチドである場合、
位置13のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH *
CH(CH2R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシ
ン、オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及び
ホモアルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましく
はL-リシン又はD-リシンである。本発明のポリペプチド
がトリデカペプチドよりも大きい場合、位置13のアミノ
酸はL-ロイシンである。位置14 本発明のポリペプチドがテトラデカペプチドである場
合、位置14のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-N
H * CH(CH2R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、
グルタミン、リシン、オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、
アルギニン、及びホモアルギニンからなる群から選ばれ
てよく、好ましくはL-リシン、D-リシン、L-グルタミ
ン、及びD-グルタミンからなる群から選ばれる。本発明
のポリペプチドがテトラデカペプチドよりも大きい場
合、位置14のアミノ酸はL-グルタミンである。位置15 該ポリペプチドがペンタデカペプチドである場合、位置
15のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(C
H2R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシン、
オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモ
アルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-
リシン又はD-リシンである。 本発明のポリペプチドが
ペンタデカペプチドよりも大きい場合、位置15のアミノ
酸はL-グルタミン酸である。位置16 該ポリペプチドがヘキサデカペプチドである場合、位置
16のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(C
H2R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシン、
オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモ
アルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-
リシン又はD-リシンである。本発明のポリペプチドがヘ
キサデカペプチドよりも大きい場合、位置16のアミノ酸
はL-リシンである。位置17 該ポリペプチドがヘプタデカペプチドである場合、位置
17のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(C
H2R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシン、
オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモ
アルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-
リシン又はD-リシンである。本発明のポリペプチドがヘ
プタデカペプチドよりも大きい場合、位置17のアミノ酸
はL-グルタミンである。位置18 該ポリペプチドがオクタデカペプチドである場合、位置
18のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(C
H2R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシン、
オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモ
アルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-
リシン、D-リシン、L-アルギニン、及びD-アルギニンか
らなる群から選ばれる。本発明のポリペプチドがオクタ
デカペプチドよりも大きい場合、位置18のアミノ酸はL-
アルギニンである。位置19 該ポリペプチドがノナデカペプチドである場合、位置19
のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(CH2
R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシン、オ
ルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモア
ルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-リ
シン又はD-リシンである。本発明のポリペプチドがノナ
デカペプチドよりも大きい場合、位置19のアミノ酸はL-
アスパラギンである。
【0013】位置20 該ポリペプチドが20個のアミノ酸からなる場合、位置20
のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(CH2
R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシン、オ
ルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモア
ルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-リ
シン又はD-リシンである。本発明のポリペプチドが20個
以上のアミノ酸からなる場合、位置20のアミノ酸はL-リ
シンである。位置21 該ポリペプチドが21個のアミノ酸からなる場合、位置21
のアミノ酸はポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(CH2
R4)-R5であり、L-又はD-配置であってよく、リシン、オ
ルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモア
ルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-リ
シン又はD-リシンである。本発明のポリペプチドが21個
以上のアミノ酸からなる場合、位置21のアミノ酸はグリ
シンである。位置22 該ポリペプチドのうちあるものの位置22のアミノ酸は、
ポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(CH2R4)-R5であ
り、L-又はD-配置であってよく、グルタミン、リシン、
オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、アルギニン、及びホモ
アルギニンからなる群から選ばれてよく、好ましくはL-
リシン、D-リシン、L-グルタミン、及びD-グルタミンか
らなる群から選ばれる。
【0014】C-末端アミノ酸、-NH * CH(CH2R4)-R5 本発明のポリペプチドのC-末端部分、-NH * CH(CH2R4)-
R5に存在する残基は、C-末端カルボン酸誘導体R5を伴う
アミノ酸であって、R5は-COOH 又は-CONH2であり、好ま
しくは-CONH2である。R4は上記で定義した通りである。
“シクロアルキル”という用語は、ここでは5〜7個の
炭素原子を含む環状の炭化水素基を意味する。“ハロゲ
ン”という用語は、ここでは4つの全てのハロゲンを含
むが、塩素が好ましい。好ましい態様においては、本発
明の化合物は以下のもの及びそれらの薬学上許容されう
る酸付加塩からなる群から選ばれる:
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
【表5】
【0020】
【表6】
【0021】各場合において、特に断らない限りアミノ
酸はL-配置をとる。更に好ましい態様においては、本発
明の化合物は以下のもの及びそれらの薬学上許容されう
る酸付加塩からなる群から選ばれる:
【0022】
【表7】
【0023】
【表8】
【0024】
【表9】
【0025】
【表10】
【0026】最も好ましい態様においては、本発明の化
合物は以下のもの及びそれらの薬学上許容されうる酸付
加塩からなる群から選ばれる:
【0027】
【表11】
【0028】
【表12】
【0029】
【表13】
【0030】固相ペプチド合成又は古典的な液相合成等
の当業界で公知の様々な方法により、本発明の化合物を
調製することができる。固相法においては、一般にはポ
リスチレンベース、ポリハイプ(polyhipe)ベース、又は
ポリアクリルアミド/多孔質珪藻土複合材料の樹脂であ
る樹脂支持体を用いて、ペプチド鎖を連続的に構築する
ことができる。ヒドロキシメチルフェニルアセトアミド
メチル(PAM) 、4-メチルベンズヒドリルアミノ(MBHA)、
又はヒドロキシメチルフェノキシアセトキシ(HMPA)部分
等の、酸で変化し易い適切な分子リンカーによって、成
長ペプチド鎖は樹脂支持体に結合される。フッ化水素、
トリフルオロ酢酸(TFA) 、トリフルオロメタンスルホン
酸(TFMSA) 等を用いた酸加水分解によって、該ペプチド
鎖を該リンカーから、従って該樹脂支持体から分離する
ことができる。本発明の胃腸運動抑制ポリペプチドを固
相であれ液相であれ調製する場合、ある適切に保護され
たアミノ酸又はペプチドフラグメントのカルボキシ部分
と、他の適切に保護されたアミノ酸又はペプチドフラグ
メントとの反応により、アミノ酸サブユニットをカップ
リングして新たなアミド結合を形成することが、基本的
合成方法に含まれる。カップリング反応を有効とするた
め、該カルボキシ部分は活性化されていなければならな
い。活性化は、DCC 、DIC 、EDCC、BOP 、HBTU、又はPy
BrOP等の通常のカップリング剤を用いることによって行
いうる。PyBrOPの場合を除いて、当モル量のHOBtを添加
して、活性化したアミノ酸成分のラセミ化を抑制しても
よい。対応するアミノ酸のカルボン酸塩を活性化のため
に用いる必要がある場合には、NMM 、DIEA、又はTEA 等
の塩基を用いてもよい。あるいは、成分アミノ酸の活性
エステルのカップリングにより、本発明のペプチドを合
成することも可能である。そのような活性エステルに
は、例えばペンタクロロフェニルエステル、ペンタフル
オロフェニルエステル、p-ニトロフェニルエステル等が
含まれる。
【0031】本発明のペプチドを調製する間、適切な保
護基を用いて、アミノ酸成分の他の反応性官能基を遮断
しなければならない。一般に、どのような種類の側鎖保
護基を使用すべきかは、α- アミノ保護基の同一性によ
り決定される。例えば、α-アミノ基がそのBOC 誘導体
として保護される場合、側鎖保護は通常ベンジルアルコ
ールのエステル、エーテル、又はウレタン誘導体を用い
て行われる。シクロヘキサノールのエステル及びエーテ
ル誘導体を使用して成功する場合もある。一方、α- ア
ミノ基がそのFmoc誘導体として保護される場合、側鎖官
能基は通常t-ブタノールのエステル、エーテル、又はウ
レタン誘導体として保護される。もちろん、特に本発明
のペプチドを液相法により合成する場合には、替わりの
保護基の組合わせを用いてもよい。Fmocα- アミノ保護
基の除去は、塩基、一般にはピペリジンを用いて容易に
行い得る。ペプチドのC-末端と樹脂リンカーとの間の結
合を切断することも可能な適切なカルボニウムイオンス
カベンジャーの存在下で、TFA で処理することにより、
側鎖保護基を除去し得る。Boc 保護基は一般に希釈TFA
での処理により除去される。但し、TFA 切断の後に、α
- アミノ基がそのTFA 塩として存在する。成長ペプチド
鎖のα- アミノ基を次のアミノ酸誘導体に対して活性と
するため、樹脂結合(resin-bound) ペプチドをTEA 又は
DIEA等の塩基を用いて中和する。次に、適切なスカベン
ジャーを含むフッ化水素酸又はTFMSA 等の強酸を用い
て、アミノ酸側鎖を脱保護(deprotect) し、ペプチドを
樹脂支持体から切断する。本発明の化合物は遊離塩基の
状態でも有効であるが、安定性、結晶化の都合、溶解性
の増大等の目的で薬学上許容されうる酸付加塩の形態に
配合し、投与することができる。これらの酸付加塩は、
塩酸、硫酸、スルホン酸、酒石酸、フマル酸、臭素化水
素酸、グリコール酸、クエン酸、マレイン酸、リン酸、
琥珀酸、酢酸、硝酸、安息香酸、アスコルビン酸、p-ト
ルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンス
ルホン酸、プロピオン酸等の適切な無機又は有機酸か
ら、従来の手法により形成される。好ましくは、酸付加
塩は塩酸、酢酸、又は琥珀酸から調製したものである。
本発明の化合物を薬学上許容されうる担体と組合わせ
て、医薬組成物を提供することができる。遊離塩基とし
ての目的化合物に適切な担体には、プロピレングリコー
ル−アルコール−水、等張水、注射用無菌水(USP) 、エ
マルフォールTM−アルコール−水、クレモフォール−EL
TM又は当業者に公知のその他の適切な担体が含まれる。
目的化合物の酸付加塩用に適切な担体には、等張水、注
射用無菌水(USP) 単独、又はエタノール、プロピレング
リコール、又は当業者に公知のその他の従来の可溶化剤
との組合わせが含まれる。好ましい担体は発明化合物の
等張水溶液である。
【0032】動物又はヒト等の哺乳類に対し、望ましい
胃腸運動抑制活性を提供するのに有効な量で本発明の化
合物を投与することができる。化合物の活性及び望まし
い治療効果は変化し得るので、採用する化合物の投与量
もまた変化し得る。実際の投与量はまた、患者の体重及
び特定の患者の個別の過敏性等の一般に認識し得る要因
によっても決定される。従って、特定の患者(男性)に
ついての単位投与量は、実施者が所望の効果に滴定し得
る体重1kg当たり0.1 μg程度を下限として変化し得
る。滴定に好ましい最少投与量は体重1kg当たり1μg
である。本発明の化合物は、前記の担体中の無菌溶液又
は懸濁液の形状で、公知の非経口経路により投与し得
る。これらの調製物は少なくとも約0.1 重量%の本発明
の化合物を包含すべきであるが、この本発明の化合物の
量は約0.1 重量%〜約50重量%の間で変化し得る。本発
明の化合物は好ましくは静脈から投与し、投与量は体重
70kg当たり一般に約0.1 μg〜約500 mgの範囲、好まし
くは約1μg〜約50mgの範囲となるであろう。投与は日
に1〜4回行ってよい。前記無菌溶液又は懸濁液は更に
次の補助物質を含んでいてよい:即ち、注射用水、食塩
水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリ
ン、プロピレングリコール、又はその他の合成溶媒等の
無菌希釈剤;ベンジルアルコール又はメチルパラベン等
の抗バクテリア剤;アスコルビン酸又はピロ亜硫酸ナト
リウム等の酸化防止剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)
等のキレート化剤;酢酸塩、クエン酸塩又はリン酸塩等
の緩衝剤;及び塩化ナトリウム又はブドウ糖等の張度調
節剤である。該非経口用調製物はアンプル、使い捨てシ
リンジ、又はガラス又はプラスチック製の多数回投与バ
イアル中に封入してよい。本明細書を通して、様々な刊
行物を参照している。当業界の状況を更に完全に記載す
るために、これら刊行物に開示されている事項は本明細
書に含まれるものとする。本発明について次の実施例に
よって更に説明するが、本発明の化合物及び組成物の調
製を示すことを目的とするものであって、制限を加える
ものではない。
【0033】
【実施例】実施例1 [3-フェニルアラニン,13- ロイシン] モチリン(ブ
タ)、ペンタキス−トリフルオロ酢酸塩 H-Phe-Val-Phe-Ile-Phe-Thr-Tyr-Gly-Glu-Leu-Gln-Arg-
Leu-Gln-Glu-Lys-Glu-Arg-Asn-Lys-Gly-Gln-OH ミリジェン・モデル9050ペプチド合成装置を用いた固相
連続フロー手法により、2.0 gのFmoc-L-Gln(Mbh)PepSy
n KA樹脂(0.08ミリグラム当量/g)上に該ペプチドを
合成した。ODhbt エステルであるThr を除いて、全ての
残基をHOBtの存在下でFmocアミノ酸のPfp エステルとし
てカップリングした。側鎖保護は次の通り:即ち、Arg
(Mtr)、Glu(OtBu) 、Lys(Boc)、Tyr(tBu)、及びThr(tB
u)とした。Asn 及びGln は保護しないままとした。カッ
プリングには、4倍モル過剰のFmocアミノ酸OPfp/HOBt
のDMF 溶液を使用した。カイザー試験によりカップリン
グ効率を監視した。カップリング時間は1〜4時間の範
囲とした。各カップリングサイクルの後に、ピペリジン
の20%DMF 溶液を用いて、Fmoc- α- アミノ保護基の除
去を行った。合成に続いて、樹脂結合ペプチドをDCM で
洗浄し、真空下で一晩乾燥した。5%のチオアニソー
ル、3%のエタンジチオール、及び2%のアニソールを
含む無水TFA (合計20ミリリットル)と伴に室温で8時
間震盪して、樹脂からのペプチドの脱ブロック化及び切
断を行った。次に該切断溶液を250 ミリリットルの冷エ
ーテルに滴下し、沈殿したペプチドを濾過により収集し
て、370 mg(70%)の表題のペプチドを白色粉体として
得た。2本の連続したC-18カラム(250 ×20mm、15μ、
Vydac )を用いたウォーターズ・デルタ−プレップ3000
(Waters Associates )HPLCを使用して、3回の試行
(一般的負荷=1回の試行当たり125 mg)によりペプチ
ドの精製を行った。溶媒システムは0.1 %のTFA に60%
アセトニトリル/40%TFA (0.1 %)となるまで毎分20
ミリリットルで30分間のグラジエントをかけ、220 nmの
UV検出器を用いた。分析HPLC(グラジエント30分間、10
0 %TFA (0.1 %)〜100 %アセトニトリル、毎分1ミ
リリットル、214nm、R t =16.22 分)及び毛細管ゾー
ン電気泳動により、各分画の純度を評価した。純粋な分
画(>95%)をプールし、凍結乾燥して、145 mg(27
%)の表題のペプチドを蛍光白色粉体として得た。 AAA: Asx 1.01(1)、Thr 0.84(1) 、Glx 6.01(6) 、Gly
2.05(2) 、Val 0.97(1) 、Ile 0.92(1) 、Leu 2.02(2)
、Tyr 0.99(1) 、Phe 2.95(3) 、Lys 2.13(2)、Arg 2.
00(2) FAB-MS: (M+H) + 計算値2732、測定値2732
【0034】実施例2 [3-フェニルアラニン] モチリン-(1-12)-ペプチドアミ
ド(ブタ)、ビス−トリフルオロ酢酸塩 H-Phe-Val-Phe-Ile-Phe-Thr-Tyr-Gly-Glu-Leu-Gln-Arg-
NH2
【0035】ミリジェン・モデル9600ペプチド合成装置
を用いて、1.0 gのMBHA樹脂(0.27ミリグラム当量/
g)上に該ペプチドを合成した。1モル当量のDIC のDM
F/DCM溶液を用いて予備活性化した後、全てのBoc アミ
ノ酸をカップリングした。Boc-L-Gln-OHを1.5 当量のHO
Btの存在下で予備活性化し、アミド側鎖の脱水を抑制し
た。側鎖保護は次の通り:即ち、Arg(Tos)、Glu(OBzl)
、Tyr(2-Br-Cbz) 、及びThr(Bzl)とした。カップリン
グには、6.67倍モル過剰のBoc アミノ酸を使用した。ミ
リジェン・バイオドライブ・バージョン1.05ソフトウェ
ア・パッケージ中の分析エキスパート・システムによっ
て、カップリング方法を決定した。プロトコルは次の通
り:即ち、Arg12 (2時間、二重カップル);Gln
11 (2時間、単カップル);Leu10 (2時間、単カッ
プル);Glu9(2時間、単カップル);Gly8(2時間、
単カップル);Tyr7(2時間、単カップル);Thr6(2
時間、単カップル);Phe5(2時間、二重カップル);
Ile4(2時間、二重カップル);Phe3(2時間、二重カ
ップル);Val2(2時間、二重カップル);Phe1(2時
間、二重カップル)とした。カイザー試験によりカップ
リング効率を監視した。各サイクルの後に、TFA/アニソ
ール/DCM(45:2.5:52.5 )を用いて、Boc-α- アミノ保
護基の除去を行った。DIEAの10%DCM 溶液で洗浄するこ
とにより、該ペプチドをその遊離塩基に転換した。合成
に続いて、該樹脂結合ペプチドを真空下で一晩乾燥し
た。8.3 %のジメチルスルホキシド及び8.3 %のアニソ
ールを含む無水HF(合計10ミリリットル)を用いて-5℃
で2時間攪拌して、樹脂からのペプチドの脱ブロック化
及び切断を行った。該切断溶液を蒸発させた後に、残さ
をエーテル(150 ミリリットル)と水(150 ミリリット
ル)との間で分配した。水溶液層をエーテルで数回洗浄
し(4×150 ミリリットル)、凍結乾燥して、表題のペ
プチドを白色粉体として得た。2本の連続したC-18カラ
ム(250 ×20mm、15μ、Vydac)を用いたウォーターズ
・デルタ−プレップ3000(Waters Associates )HPLCを
使用して、2回の試行(一般的負荷=1回の試行当たり
115 mg)によりペプチドの精製を行った。溶媒システム
は0.1 %のTFA に60%アセトニトリル/40%TFA(0.1
%)となるまで毎分20ミリリットルで30分間のグラジエ
ントをかけ、220nmのUV検出器を用いた。分析HPLC(グ
ラジエント30分間、100 %TFA (0.1 %)〜100 %アセ
トニトリル、毎分1ミリリットル、214 nm、R t =17.0
5 分)及び毛細管ゾーン電気泳動により、各分画の純度
を評価した。純粋な分画(>95%)をプールし、凍結乾
燥して、97mg(21%)の表題のペプチドを蛍光白色粉体
として得た。 AAA: Thr 0.95(1)、Glx 2.05(2) 、Gly 1.02(1) 、Val
0.85(1) 、Ile 0.95(1) 、Leu 1.06(1) 、Tyr 1.03(1)
、Phe 3.01(3) 、Arg 1.06(1) FAB-MS: (M+H) + 計算値1519、測定値1519
【0036】実施例3 [1-N-メチルフェニルアラニン,3-フェニルアラニン,1
3- ロイシン] モチリン-(1-14)-ペプチド(ブタ)、ビ
ス- トリフルオロ酢酸塩 (N-Me)-Phe-Val-Phe-Ile-Phe-Thr-Tyr-Gly-Glu-Leu-Gln
-Arg-Leu-Gln-OH ミリジェン・モデル9050ペプチド合成装置を用いた固相
連続フロー手法により、0.9 gのFmoc-L-Gln(Trt)PAC樹
脂(0.28ミリグラム当量/g)上に該ペプチドを合成し
た。該樹脂を5.4 gのガラスビーズ(酸洗浄したもの、
150-212 ミクロン)と混合し、連続フローカラム中に乾
燥充填して、使用前にDMF で1時間膨潤させた。NMM の
0.6MのDMF 溶液の存在下でFmoc-MePhe-OH をBOP 及びHO
Btを用いて(1:1:1 )予備活性化してカップリングし
た。HOBtの存在下でFmoc-L-Thr-OHをそのODhbt エステ
ルとしてカップリングした。他の全ての残基をHOBtの存
在下でFmocアミノ酸のPfp エステルとしてカップリング
した。側鎖保護は次の通り:即ち、Arg(Mtr)、Glu(OtB
u) 、Tyr(tBu)、及びThr(tBu)とした。Gln は保護しな
いままとした。カップリングには、4倍モル過剰のFmoc
アミノ酸誘導体のDMF 溶液を使用した。カイザー試験に
よりカップリング効率を監視した。カップリング時間は
一般的に1〜4時間の範囲とした。各サイクルの後に、
ピペリジンの20%DMF 溶液を用いて、Fmoc- α- アミノ
保護基の除去を行った。合成に続いて、樹脂結合ペプチ
ドをDCM で洗浄し、真空下で一晩乾燥した。5%のチオ
アニソール、3%のエタンジチオール、及び2%のアニ
ソールを含む無水TFA (合計20ミリリットル)と伴に室
温で8時間震盪して、樹脂からのペプチドの脱ブロック
化及び切断を行った。次に該切断溶液を250 ミリリット
ルの冷エーテルに滴下し、沈殿したペプチドを濾過によ
り収集して、表題のペプチドを白色粉体として得た。2
本の連続したC-18カラム(250 ×20mm、15μ、Vydac )
を用いたウォーターズ・デルタ−プレップ3000(Waters
Associates )HPLCを使用して、3回の試行(一般的負
荷=1回の試行当たり100 mg)によりペプチドの精製を
行った。溶媒システムは0.1 %のTFA に60%アセトニト
リル/40%TFA (0.1 %)となるまで毎分20ミリリット
ルで30分間のグラジエントをかけ、220 nmのUV検出器を
用いた。分析HPLC(グラジエント30分間、100 %TFA
(0.1 %)〜100 %アセトニトリル、毎分1ミリリット
ル、214 nm、R t =17.99 分)及び毛細管ゾーン電気泳
動により、各分画の純度を評価した。純粋な分画(>95
%)をプールし、凍結乾燥して、86mg(18%)の表題の
ペプチドを蛍光白色粉体として得た。 AAA: Thr 0.87(1)、Glx 3.13(3) 、Gly 1.13(1) 、Val
0.75(1) 、Ile 0.96(1) 、Leu 2.10(2) 、Tyr 0.99(1)
、Phe 1.97(2) 、Arg 1.03(1) FAB-MS: (M+H) + 計算値1775、測定値1775
【0037】実施例4 モチリン受容体結合親和性の決定 ボーマンス、ピータース及びバントラッペンによるRegu
l. Pept. 15, 143-153(1986) に記載の一般的手法を用
いて、本発明のペプチドのモチリン受容体結合親和性を
決定した。ウサギの腔平滑筋細胞に結合した [125I-Tyr
7,Nle13]モチリン(ブタ)を置換するペプチドの能力
を、濃度範囲10-11 〜10-4Mにおいて、各回に複数回ず
つ2回の試験により決定した。ラベル(IC50)の50%置
換の濃度を、ラベル付けしたモチリン及びラベル付けし
ていないモチリンに、等しい親和性で非共同的に結合す
る1分類のモチリン受容体を仮定し、置換を表す式にデ
ータをフィッティングして決定した。フィッティングは
SAS-ソフトウェア・パッケージ(SAS Institute 社、Ca
ry, NC, USA )の反復最小自乗法を用いて行った。大量
の一連の対照実験から、モチリンそのものの解離定数が
0.75nM(pKd=9.12)であると計算され、この値を全ての計
算に使用した。ラベルの50%置換の濃度は、その負の対
数を用いて表現される(pIC50) 。
【0038】実施例5 ウサギ十二指腸平滑筋細片細胞浴測定 デポーターらによるJ. Gastrointestinal Motility 1,
150-159 (1989)に記載の方法に従い、ウサギ十二指腸の
切片の収縮反応を細胞浴中で等張的に決定した。実験プ
ロトコルは、1時間の平衡期間、10-4Mアセチルコリン
による誘発に続く洗浄期間、最終的には10-7Mのモチリ
ンを添加する化合物の累積的投与−反応曲線、及び最終
段階の10-4Mアセチルコリンによる誘発からなる。10-4
Mアセチルコリンに対する最終反応と初期反応との差異
が5%を越える場合には、その結果を放棄した。該化合
物については10-11 〜10-4Mの濃度範囲で試験を行っ
た。モチリンに対する最高反応(Emax)の50%に該当す
る点を、データ点を通る式E=E max (1+EC50/[L])をフィ
ッティングすることにより決定した。活性の弱い化合物
については、10-7Mのモチリンに対する反応の90%をEm
axとして用いた。反応の50%を与える投与量は、その負
の対数を用いて表現される(pEC50) 。
【0039】実施例6 モチリン受容体拮抗 モチリン受容体拮抗を決定するため、ウサギ十二指腸の
切片のモチリンに対する収縮反応を、一定濃度の関心の
ある化合物の存在下において、細胞浴中で等張的に決定
した。実験プロトコルは、1時間の平衡期間、10-4Mア
セチルコリンによる誘発に続く洗浄期間、モチリン受容
体拮抗物質の存在下での累積的モチリン投与−反応曲
線、及び最終段階の10-4Mアセチルコリンによる誘発か
らなる。10 -4Mアセチルコリンに対する最終反応と初期
反応との差異が5%を越える場合には、その結果を放棄
した。モチリンに対する最高反応(Emax)の50%に該当
する点を、データ点を通る式 E=E max (1+EC50/[L]) をフィッティングすることにより決定した。反応の50%
を与える投与量は、その負の対数を用いて表現される(p
EC50) 。関心のある化合物については10-8〜10-5Mの濃
度範囲で試験を行った。例えば、10-6Mの[Phe3,Leu13]
pMOT(1-14)の存在下では、モチリンの投与−反応曲線は
約1対数単位だけシフトした。従って、対照値が8.33±
0.17であるのに対し、pEC50 は7.26±0.21であった。10
-5Mの[Phe3,Leu13]pMOT(1-14)は、モチリンに対する全
収縮反応を完全にブロックした。相互作用の拮抗性はシ
ルド(Schild)分析により確認した(傾斜:0.86±0.0
6)。
【0040】
【表14】
【0041】
【表15】
【0042】本発明の多くの態様を示したが、基本的な
構成を替えて、本発明の精神及び範囲を逸脱することな
く本発明を利用する他の態様を与えうることは明らかで
ある。そのような全ての改良及び変更は、例として示し
た具体的態様というよりむしろ、特許請求の範囲に記載
した発明の範囲に含まれることを意図するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラマリンガ ダラニプラガダ アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07928チャータム ヒッコリー プレイ ス ジー5−25 (72)発明者 メアリー スー マーヴィン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07960モーリスタウン ワシントン ス トリート 86 (56)参考文献 特開 平2−311495(JP,A) 特開 平5−202095(JP,A) J.Chromoatogr.,559 (1−2)(1991)p.391−399 Peptides(Pergamo n),13(6)(1992)p.1103−1107 Biomed.Res.,9(5) (1988)p.361−366 Peptides(Pergamo n),13(6)(1992)p.1103−1107 J.Chromoatogr.,559 (1−2)(1991)p.391−399 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/63 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的に活性な異性体構造を含んでいて
    もよい胃腸運動抑制活性を有するポリペプチドであっ
    て、次の一般式: (式中、Aはバリン、イソロイシン、ロイシン、ノルバ
    リン、ノルロイシンおよびシクロヘキシルアラニンから
    なる群から選ばれる親油性の脂肪族アミノ酸のL−構造
    異性体であり、Bは、フェニルアラニン、p−フルオロ
    フェニルアラニン、p−クロロフェニルアラニン、p−
    ブロモフェニルアラニン、p−ヨードフェニルアラニ
    ン、チロシン、p−メトキシフェニルアラニン、1−ナ
    フチルアラニン、2−ナフチルアラニン、トリプトファ
    ン、β−2−チエニルアラニン、ホモフェニルアラニ
    ン、β−3−ピリジルアラニンおよびシクロヘキシルア
    ラニンからなる群から選ばれ;Dは、イソロイシン、バ
    リン、ロイシン、ノルバリン、ノルロイシンおよびシク
    ロヘキシルアラニンからなる群から選ばれる親油性の脂
    肪族アミノ酸のL−構造異性体であり;Eはフェニルア
    ラニン、p−フルオロフェニルアラニン、p−クロロフ
    ェニルアラニン、p−ブロモフェニルアラニン、p−ヨ
    ードフェニルアラニン、チロシン、p−メトキシフェニ
    ルアラニン、1−ナフチルアラニン、2−ナフチルアラ
    ニン、ロイシン、アラニンおよびシクロヘキシルアラニ
    ンからなる群から選ばれるアミノ酸のL−構造異性体で
    あり;Fはチロシン、フェニルアラニン、p−メトキシ
    フェニルアラニン、ヒスチジン、トリプトファン、β−
    2−チエニルアラニンおよびβ−3−ピリジルアラニン
    からなる群から選ばれる芳香族または複素芳香族アミノ
    酸のL−構造異性体であり;GはグリシンまたはD−ア
    ラニンであり;HはL−グルタミン酸またはL−グルタ
    ミンであり;IはL−グルタミン、L−グルタミン酸ま
    たはL−アラニンであり;JはIと−NH−基との直接
    結合であるか又は,Z、Z−Leu、Z−Leu−Gl
    n、Z−Leu−Gln−Glu、Z−Leu−Gln
    −Glu−Lys、Z−Leu−Gln−Glu−Ly
    s−Glu、Z−Leu−Gln−Glu−Lys−G
    lu−Arg、Z−Leu−Gln−Glu−Lys−
    Glu−Arg−Asn、Z−Leu−Gln−Glu
    −Lys−Glu−Arg−Asn−LysおよびZ−
    Leu−Gln−Glu−Lys−Glu−Arg−A
    sn−Lys−Gly(但しZはアルギニン、D−アル
    ギニン、D−ホモアルギニン、D−リジン、D−オルニ
    チン、D−2,4−ジアミノ酪酸、D−グルタミン、D
    −アスパラギンおよびD−アラニンからなる群から選ば
    れる)からなる群から選ばれ;RおよびRは独立に
    水素または低級アルキルであり;Rはメチル、エチ
    ル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、シク
    ロヘキシル、フェニル、p−フルオロフェニル、p−ク
    ロロフェニル、p−ブロモフェニル、p−ヨードフェニ
    ル、p−ヒドロキシフェニル、p−メトキシフェニル、
    1−ナフチル、2−ナフチル、3−インドリル、2−チ
    エニル、および3−ピリジルからなる群から選ばれ;R
    は、−CHCONHおよび1〜3個の炭素原子を
    含むアミノアルキル基からなる群から選ばれ;Rは−
    COOHまたは−CONHであり;及び、記号はD
    またはL配置にあってよい不斉炭素原子を表し、各低級
    アルキル基は1〜4個の炭素原子を含み、但し、JがZ
    −LeuまたはZ−Leu−Gln−Glu−Lys−
    Glu−Arg−Asn−Lys−Glyの場合にのみ
    は−CHCONHである)で表される前記ポリ
    ペプチド又はその薬学上許容されうる酸付加塩。
  2. 【請求項2】 前記(R)(R)N−*CH(CH
    )CO−がL−フェニルアラニン、D−フェニル
    アラニン、L−シクロヘキシルアラニン、及びD−シク
    ロヘキシルアラニンからなる群から選ばれ、及び−NH
    CH(CH)−Rがアルギニン、D−アルギ
    ニン、リシン、D−リシン、D−オルニチン、D−2,
    4−ジアミノ酪酸、及びD−ホモアルギニンからなる群
    から選ばれる、請求項1記載のポリペプチド。
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