JP2837294B2 - 有色食品用成形体 - Google Patents

有色食品用成形体

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜、果物などの有色
食品に接触しても変色が起りにくいと同時に、たとえ幾
分の変色が起きてもその変色が光によって容易に消失す
る有色食品用成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】結晶性プロピレン重合体は、廉価であ
り、かつ優れた成形加工特性等を有するため食品容器や
同器具としても広く使用されている。
【0003】しかしながら、結晶性プロピレン重合体製
の成形品は、ホウレン草、白菜等の野菜類や果物等の有
色食品との接触により、変色が起こる。このような変色
を抑制するものとして、例えば特開昭59−36150
号公報や特開昭61−113632号公報において、パ
ラオキシ安息香酸や高級脂肪酸アルコールのような添加
剤を配合したポリプロピレンが知られているが、効果は
十分でない。
【0004】一方、特開平3−2239号公報では、ヒ
ンダードアミン系光安定剤とリン系酸化防止剤とを併用
配合したポリオレフィンの成形品が、白菜等との接触に
よる変色を抑制し得る効果を有することが知られている
が、全ての有色食品に対して必ずしもその効果が十分と
言うわけではないことが判明した。
【0005】特にトマトケッチャプ、キムチ等の赤色食
品、中でも加工食品との接触による変色に対しては、効
果が十分でない。
【0006】また、一般に、結晶性プロピレン重合体
は、その化学構造上、加工時や、使用時に熱老化を受け
易い。特に該重合体から成形加工された食品用成形品
が、電子レンジなどによる加熱用容器に用いられて加熱
されても、耐熱老化性を有することは重要な要求品質で
ある。そのため、通常、ヒンダードフェノール系、イオ
ウ系などの酸化防止剤を配合し、実用に耐える製品を得
ることができる。しかしながら、これらの酸化防止剤を
用いると、上記の有色食品との接触による変色が起き易
く、好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
有色食品と接触することに起因する変色が起りにくく、
かつ、耐熱老化性に優れる有色食品用成形品を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(A)、
(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とする有色
食品用成形体である。
【0009】(A)プロピレン単独重合部分のアイソタ
クチックペンタッド分率(P値)が0.94〜0.98
であり、かつ重合体全体のメルトフローレイト(MF
R)が1〜100g/10分の結晶性プロピレン重合体1
00重量部 (B)ヒンダードアミン系光安定剤0.01〜1重量部 (C)有機系造核剤0.001〜0.5重量部
【0010】本発明で用いる上記(A)成分である結晶
性プロピレン重合体としては、プロピレン単独重合体と
エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンとのブロッ
クまたはランダム共重合体が該当し、中でも好ましいも
のは、エチレン含量が0〜5重量%のプロピレン単独重
合体又はプロピレン−エチレンブロック共重合体であ
る。
【0011】この好ましい結晶性プロピレン重合体は、
高立体規則性触媒を用いてプロピレンを単独重合させる
か、あるいはプロピレンを単独重合させた後にプロピレ
ンとエチレンを共重合させることにより得られる。
【0012】高立体規則性触媒としては、マグネシウ
ム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分とす
る固体触媒成分と有機アルミニウム化合物成分とを組み
合せてなる触媒が高結晶性プロピレン重合体を製造する
のに好適である。
【0013】重合法としては、ヘキサン、ヘプタン等の
不活性炭化水素を溶媒とするスラリー重合法、液体プロ
ピレンを溶媒とする塊状重合法、および気相法などが採
用可能である。
【0014】重合温度は一般に20〜150℃、好まし
くは40〜100℃、重合圧力は大気圧〜50気圧程度
である。プロピレン重合体の分子量調節は水素を用いる
ことにより好適に実施される。
【0015】このようにして得られた重合体のうち、プ
ロピレン単独重合部分のアイソタクチックペンタッド分
率(P値)が0.94〜0.98、かつJIS−K72
10準拠の重合体全体のMFRが1〜100g/10分、
好ましくは3〜50g/10分のもののみが本願明で用い
ることができる。
【0016】ここでアイソタクチックペンタッド分率
(P値)とは、マクロモレキュールズ(Macromolecule
s) 6, 925 (1973) に記載されている方法、すなわち、
13C−NMR(核磁気共鳴法)を用いて測定されるポリ
プロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチ
ック分率である。従って、P値とは、プロピレン単位が
5個連続してアイソタクチック結合したプロピレンモノ
マー単位の分率である。上述のNMRの測定におけるピ
ークの帰属決定法は、マクロモレキュールズ8、687(197
5) の記載にもとづいて行われる。またP値のNMRに
よる測定はフーリエ変換NMRの270MHz の装置を用
い、27,000回の積算測定により、シグナル検出限
界をP値で0.001まで向上させて行ったものであ
る。
【0017】P値が、上記範囲未満では有色食品に対す
る耐変色性が十分ではなく、一方、上記範囲超過では衝
撃強度不足になって実用的価値がない。MFRが上記範
囲未満では成形材料として不向きになり、一方、上記範
囲超過では耐衝撃性が劣り好ましくない。
【0018】なお、この結晶性プロピレン重合体は、他
の共重合性単量体(酢酸ビニル等のビニルエステル、ア
クリル酸、無水マレイン酸、アクリル酸エチル等の不飽
和有機酸またはそのエステル等)成分をランダム、ブロ
ックまたはグラフト等の形態で含んでいてもよい。
【0019】本発明で用いる上記(B)成分のヒンダー
ドアミン系光安定剤の具体的な例としては、
【0020】(1)コハク酸ジメチルと1−(2−ヒド
ロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジンとの重縮合物 (2)ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ]] (3)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)−2−n−ブチルマロン酸のビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステル (4)テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート (5)ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)セバケート (6)N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−
ジブロモエタンとの重縮合物 (7)ポリ[(N,N′−ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン)
−(4−モルホリノ−1,3,5−トリアジン2,6−
ジイル] (8)1,1′−(1,2−エタンジイル)−ビス
(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン) (9)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ペ
ピリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボキシレート (10)トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタン
テトラカルボキシレート (11)ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル)セバケート
【0021】などがあげられる。また、これらは併用で
きる。特に分子量500以上のものが相溶性および効果
の優秀性の点で好ましい。中でも最も適した化合物は、
上記(1)、(2)、(7)が好適例である。このヒン
ダードアミン成分の配合量は、結晶性プロピレン重合体
100重量部あたり0.01〜1重量部、好ましくは
0.02〜0.5重量部である。この量未満では製品の
耐熱老化性が十分ではなく、一方、過剰では、不経済で
あるばかりか変色の問題、ブリードの問題が発生し好ま
しくない。
【0022】本発明で用いる上記(C)成分の有機系造
核剤としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン等
の置換基が置換していてもよいジベンジリデンソルビト
ール類、芳香族リン酸の金属塩類、芳香族カルボン酸の
アルミニウム塩もしくはナトリウム塩、さらには、ビニ
ルシクロアルカン重合体、3−メチル−ブテン−1など
の分岐α−オレフィン重合体などの高分子核剤が好適で
ある。好ましくは、アルキル置換ジベンジリデンソルビ
トール類および芳香族リン酸の金属塩類があげられる。
【0023】具体的な有機造核剤の例としては、
【0024】(12)1,3,2,4−ジベンジリデン
−ソルビトール (13)1,3,2,4−ビス(p−メチルベンジリデ
ン)ソルビトール (14)1,3,2,4−ビス(p−エチルベンジリデ
ン)ソルビトール (15)1,3,2,4−ビス(2′,4′−ジメチル
ベンジリデン)ソルビトール (16)1,3−(p−クロロベンジリデン)−2,4
−(p−メチルベンジリデン)−ソルビトール (17)1,3,2,4−ビス(p−プロピルベンジリ
デン)ソルビトール (18)1,3−ベンジリデン−2,4−(p−メチル
ベンジリデン)ソルビトール (19)1,3−ベンジリデン−2,4−(p−エチル
ベンジリデン)ソルビトール (20)1,3−(p−メチルベンジリデン)−2,4
−(O−メチルベンジリデン)ソルビトール (21)1,3−(O−メチルベンジリデン)−2,4
−(P−メチルベンジリデン)ソルビトール (22)アルミニウム モノヒドロキシ−ビス(p−t
−ブチルベンゾエート) (23)ソジウム ビス(4−t−ブチルフェニル)ホ
スフェート (24)ソジウム 2,2′−メチレン−ビス(4、6
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート (25)リチウム 2,2′−メチレン−ビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート (26)安息香酸ナトリウム
【0025】などがあげられる。これらは併用できる。
中でも最も好ましいものは、上記(13)、(14)、
(24)である。このものの添加量は、結晶性プロピレ
ン重合体100重量部に対し、0.001〜0.5重量
部、好ましくは0.01〜0.4重量部である。この量
未満では、耐着色性の効果が劣り、一方、過剰では、不
経済であるのみならず、ブリード、臭気の問題を起こし
好ましくない。
【0026】本発明ではこれら必須成分のほかに、発明
の効果を著しく損なわない範囲で他の付加的成分を配合
することができる。付加的成分としては、特にホスファ
イト及びホスホナイト系酸化防止剤の併用は、本発明の
効果を損なわずに結晶性プロピレン重合体の加工時の安
定性を付与することができて好ましい。
【0027】また、エチレン−ブテン系ゴム、エチレン
−プロピレン系ゴムを添加することもでき、これらの合
成ゴムの添加は、特にさらなる低温衝撃強度向上の点で
有効である。
【0028】その他の付加的成分としては、具体的に
は、少量のヒンダードフェノール系酸化防止剤やイオウ
系酸化防止剤、フィラー不活性化剤、脂肪酸アミドやシ
リコーンオイル等の滑剤、脂肪酸のグリセリンエステル
やアミン系またはアミド系等の帯電防止剤、タルクや硫
酸バリウム等の無機充填材、過酸化物等の分子量調整
剤、発泡剤、有機系あるいは無機系の顔料等着色剤、蛍
光増白剤、紫外線吸収剤、有機系及び銀イオンや銅イオ
ン等無機系の抗菌剤、中和剤、制酸剤などがあげられ
る。
【0029】本発明で用いるこれらの成分は、通常の方
法により成形体に加工される。例えば、上記の結晶性プ
ロピレン重合体のパウダーに上記残りの各成分を添加
し、ミキサーにて撹拌混合した後、押出機にて溶融混練
して押出し、ペレットとする。その後、このペレットを
射出成形、圧縮成形、シート成形、ブロー成形、真空成
形等の方法にて目的とする成形体に加工するのが一般的
であるが、添加成分を高濃度に濃縮したマスターバッチ
を作り、これを成形加工時に添加する方法でもよい。好
ましくは、射出成形による容器が外観や厚さの点で均一
であることが好ましい。
【0030】本発明でいう有色食品とは、ホウレン草、
白菜、キャベツ、ニンジン、梅干、大根、春菊、苺、レ
モン、コンブ等の野菜、果物、海草類およびカレー、ケ
チャップ、漬物等の色素を有する食品及びこれらの加工
食品をいう。
【0031】特にカロチンを多く含む食品中でも、加工
食品との接触において本発明の効果は著しく奏される。
具体的には、キムチ、トマトケチャップ等の接触による
変色に対して有効である。
【0032】ここで、成形体とは、これらを移送、保
存、調理および漬け物用等のために使用するシール容
器、漬け物樽、食器、弁当箱、カップ、ボール、水切り
かご、食品輸送用コンテナー、電子レンジ等加熱調理用
容器、袋、オーバーラップフィルム、冷蔵庫内装部材な
らびにまな板、はし、スプーン、へら、フォーク、しゃ
もじ、流しの水切用コーナー、流し用すのこ、ジューサ
ー部品、ミキサー部品、食器洗い機部品等の器具として
用いることができるものである。特に好ましくは、シー
ル容器、漬物容器、電子レンジ等加熱調理用容器におい
て本発明の効果が著しく奏される。
【0033】
【実施例】
参考例1 (固体触媒成分の製造)充分に窒素置換したフラスコに
脱水および脱酸素したn−ヘプタン200mlを加え、次
いでMgCl2 を0.4モル、Ti(O−nC49)4
を0.8モル加え、95℃で2時間反応させた。反応終
了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒドロジェン
ポリシロキサン(20センチストークスのもの)を48
ml加え、3時間反応させた。生成した固体成分をn−ヘ
プタンで洗浄した。
【0034】ついで充分に窒素置換したフラスコに精製
したn−ヘプタンを50ml加え、上記で合成した固体成
分をMg原子換算で0.24モル加えた。次いでn−ヘ
プタン25mlにSiCl4 0.4モルを混合して、30
℃60分間でフラスコへ加え、90℃で3時間反応させ
た。これに更にn−ヘプタン25mlにフタル酸クロライ
ド0.016モルを混合して、90℃、30分間でフラ
スコに加え、90℃で1時間反応させた。
【0035】反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次
いでこれにSiCl4 0.24mMを加えて、100℃で
3時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に
洗浄した。充分に窒素置換したフラスコに充分精製した
n−ヘプタンを50ml加え、次いで上記で得た固体成分
を5g 加え、さらに(CH3)3 CSi(CH3)(OCH
3)2 を0.81ml加え、30℃で2時間接触させた。接
触終了後n−ヘプタンで充分に洗浄した。
【0036】(プロピレン−単独重合体の製造)内容積
200リットルの撹拌式オートクレーブをプロピレンで
充分置換した後、脱水および脱酸素したn−ヘプタン6
0リットルを加え、トリエチルアルミニウム15.0g
、前記固体触媒成分3.0g を75℃でプロピレン雰
囲気下で加えた。さらに気相部水素濃度を3.0vol %
に保ちながら、プロピレンを9Kg/時間のフィード速度
で4時間フィードし、さらに1.5時間重合を継続し
た。その後ろ過・乾燥を行って、34.5Kgの粉末状ポ
リプロピレンを得た。このポリプロピレン粉末のMFR
は10.0g/10分、P値は0.940であった。
【0037】参考例2 (プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造)内容
積200リットルの撹拌式オートクレーブをプロピレン
で充分置換した後、脱水および脱酸素したn−ヘプタン
60リットルを加え、トリエチルアルミニウム15.0
g 、参考例1で用いたのと同じ固体触媒成分3.0g を
75℃でプロピレン雰囲気下で加えた。さらに気相部水
素濃度を6.5vol %に保ちながらプロピレンを9Kg/
時間のフィード速度で4時間フィードし、さらに1.5
時間重合を継続した。その後、プロピレンを0.22Kg
/時間、エチレンを0.14Kg/時間のフィード速度で
1時間フィードし、重合を終了した。その後、ろ過・乾
燥を行って37.0Kgの粉末状のプロピレン−エチレン
ブロック共重合体を得た。この共重合体のMFRは3
0.0g/10分、エチレン含量は3.0重量%で、プロ
ピレン単独重合部分のP値は0.940であった。
【0038】実施例1〜8、比較例1〜3 参考例1で得られた結晶性プロピレン重合体100重量
部に対し、後記成分を表1の記載量(重量%)配合し、
ヘンシェルミキサーにてブレンド後、30mmφ押出機
(240℃)にて混練押出してペレットを得た。得られ
たペレットを射出成形機(260℃)にかけ、2mm厚×
7cm(タテ)×11cm(ヨコ)×4.5cm(高さ)の射
出容器を成形した。この容器の中へ、韓国製キムチの漬
物を入れ、30℃/5日間保存した。その後、内容物を
捨てた容器を水洗後、容器の変色度合いを目視判定し
た。結果は表1に示す。
【0039】判定基準は、以下のような基準である。 ◎ :変色が殆ど認められない。 ○ :変色がわずかに認められる。 △+ :変色が幾分はっきり認められる。 △ :変色がはっきり認められる。 × :かなり強く変色している。
【0040】次に、この容器を窓ガラス越しに日光に8
時間晒し、1日後、容器の変色の解消度合を目視判定し
た。判定基準は上と同様である。
【0041】また、上と同様にしてキムチの漬物に浸し
た成形体を水洗後、120℃に設定したギヤーオーブン
に入れ、脆化時間を計った。
【0042】結晶性プロピレン重合体に配合した成分は
次のとおり。
【0043】(B)成分 ヒンダードアミン系光安定剤 前記(1)の化合物 前記(2)の化合物 前記(5)の化合物 前記(7)の化合物
【0044】(C)成分 前記(13)の化合物 前記(14)の化合物 前記(24)の化合物
【0045】その他の成分 IR168:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト中和剤 CAST:ステアリン酸カルシウム ヒンダードフェノール系酸化防止剤 BHT:2,6−ジ−t−ブチルフェノール IR1010:テトラキス[メチレンビス−3−
(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン ゴム成分 タフマーA20090:MFR(ASTM D123
8、190℃)18g/10分のエチレン−ブテン系ゴ
ム) EP02P:MFR(ASTM D1238、230
℃)3.2g/10分のエチレン−プロピレン系ゴム
【0046】実施例9、10 参考例2で得られたプロピレン−エチレンブロック共重
合体を使用した以外は上記実施例と同様な方法にて評価
を行った。結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】比較例4〜6 MFRが11g/10分、P値が0.895の市販プロピ
レン単独重合体(三菱ポリプロ)を用いた以外は、上記
実施例と同様な方法で評価した。
【0050】
【発明の効果】本発明の有色食品用成形体は、有色食品
と長く接触させても変色が極めて少なく、かつ耐熱老化
性にも秀れているので、有色食品用成形体、とりわけシ
ール容器、電子レンジ加熱用容器、漬物容器として用い
られる。
【0051】さらに、本発明の成形体は有色食品との接
触による着色が抑制され、且つ、たとえ若干の変色が生
じても、これが光によって容易に消失して元に戻るとい
う効果をも奏するものであり、このことは全く意外なこ
とである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 53/00 C08L 53/00 (72)発明者 大西 章義 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社 四日市総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−52961(JP,A) 特開 平3−2239(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)、(B)及び(C)成分を含
    むことを特徴とする有色食品用成形体。 (A)プロピレン単独重合部分のアイソタクチックペン
    タッド分率(P値)が0.94〜0.98であり、かつ
    重合体全体のメルトフローレイトが1〜100g/10分
    の結晶性プロピレン重合体100重量部 (B)ヒンダードアミン系光安定剤0.01〜1重量部 (C)有機系造核剤0.001〜0.5重量部
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