JP2835773B2 - ポリアミン誘導体を使用して、細胞で媒介される免疫を増強する方法 - Google Patents

ポリアミン誘導体を使用して、細胞で媒介される免疫を増強する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリアミン誘導体を使用して、細胞で媒介
される免疫を増強する方法に関する。
〔従来の技術〕
免疫系は体液成分と細胞成分という2成分からなって
いる。体液成分は抗体や免疫グロブリンからなり、主に
細菌や毒性分子に対する防御を行なう。細胞成分、ない
し細胞で媒介される免疫は、T細胞、細胞で媒介される
自然の細胞毒性細胞、及びマクロファージを含めた特異
的及び非特異的細胞毒性エフェクター細胞を含めてな
る。T細胞ないしTリンパ細胞は、検出できる自然発生
的な免疫活性をもたない。むしろ、これらは、感受性化
された後、抗原として知られる特定目標細胞にさらされ
ると活性化されて反応する。これと対照的に、細胞で媒
介される自然の細胞毒性細胞は、事前の感受性化なし
に、目標細胞に対する自然発生的、非特異的な細胞毒性
反応を示す。細胞で媒介される細胞毒性細胞には、恐ら
く関連している二つの異なる下位集団が存在している。
これらは本来、主に目標細胞感受性に基づいて定義さ
れ、自然キラー(NK)細胞と自然細胞毒性(NC)細胞を
包含する。マクロファージないし単球も、目標細胞に対
する自然発生的な細胞毒反応性をもちうる。あるポリア
ミン誘導体が細胞で媒介される免疫を増強することが、
今や発見された。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、細胞で媒介される免疫を増強するために、
あるポリアミン誘導体類を使用する方法に関する。更に
詳しくは、本発明は式[I] RHN−Z−NH−(CH2)m−NH−Z−NHR [式中mは3−12の整数であり、Zは直鎖又は分枝鎖構
造の飽和C2−C6アルキレン部分であり、各R基は独立に
H、C1−C6飽和又は不飽和ヒドロカルビル、又は−(C
H2)x−(Ar)−Xであり、ここでArはフェニル又はナフ
チルであり、XはH、C1−C6アルコキシ、ハロゲン、C1
−C4アルキル、又は−S(0)xR1であり、xは0、1又は
2の整数、またR1はC1−C6アルキルである]の化合物、
又は製薬上に受け入れられるその塩の、細胞で媒介され
る免疫の増強有効量を、必要な患者に投与することを含
めてなる、細胞で媒介される免疫の増強法に関する。
〔課題を解決する手段〕
Rが飽和ヒドロカルビル部分である場合には、このよ
うな化合物類は直鎖、分子鎖又は環式ヒドロカルビル部
分を包含する。Rが不飽和ヒドロカルビル部分の時は、
このような部分は一つないし二つの二重結合をもった部
分、及び−CH2CH=CH2、−CH2CH2CH=CH2、−CH2CH≡C
H、及び−CH2CH=C=CH2のような部分で表わされる一
つの三重結合をもった部分を包含する。Z部分で定義さ
れる場合には、このような部分は2−6個の炭素原子を
もった直鎖及び分枝鎖アルキル部分を包含する。(CH2)m
部分で表わされる場合には、このような部分は3−12個
の炭素原子をもった直鎖及び分枝鎖アルキレン部分を包
含する。
上式の化合物類は本発明に従って、製薬上に受け入れ
られる酸付加塩として使用できる。用語「製薬上に受け
入れられる酸付加塩」は、例えば塩酸、フッ化水素酸、
硫酸、スルホン酸、酒石酸、フマール酸、臭化水素酸、
グリコール酸、クエン酸、マレイン酸、燐酸、コハク
酸、酢酸、硝酸、安息香酸、アスコルビン酸、p−トル
エンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタリンスル
ホン酸、プロピオン酸等のような酸類でつくられるもの
を含めた有機酸及び無機酸付加塩類の双方を包含する。
塩酸付加塩が好ましい。製薬上に受け入れられる無毒性
の酸付加塩の選択と調製は、この技術で周知の認められ
た手順及び手法を用いて、当業者の能力の範囲内にあ
る。
本明細書で用いられる用語「患者」とは、哺乳類のよ
うな温血動物のことである。犬、猫、ラット、ハツカネ
ズミ、馬、牛、羊、及びヒトがこの用語の意味する範囲
内の例であることは理解されよう。
患者の処置は、細胞で媒介される免疫を増強する量の
式I化合物を、患者に投与することを含めてなる。患者
の処置を行なうには、式I化合物は腹膜内、皮下、鼻
内、直腸内、又は静脈内注射を含めた、化合物を有効量
で生物利用できる任意の方法で、非経口的に投与でき
る。静脈内注射による投与が好ましい。
式I化合物の、細胞で媒介された免疫を増強する有効
量及びエフェクター細胞を増強する有効量は、1回又は
複数回の投与量で患者に投与されると、細胞で媒介され
た免疫と一つ以上のエフェクター細胞を増強するのに有
効な量である。
式Iポリアミン誘導体は、免疫系の細胞成分を含めて
なるエフェクター細胞の活性を増強することによって、
細胞で媒介される免疫を増強する。これらのエフェクタ
ー細胞の例はT細胞又はTリンパ細胞、自然の細胞媒介
される細胞毒性細胞、例えば自然のキラー細胞と自然の
細胞毒性細胞、及びマクロファージ又は単球を包含す
る。これらのエフェクター細胞は、新生物、ウイルスに
感染又は侵入された細胞、或いは異質物質や非異質物質
を包含する広範囲の目標細胞に対して細胞溶解活性を示
す。従って、式Iポリアミン誘導体類は、目標細胞への
患者の細胞媒介された免疫応答を増強したい場合に有効
である。このような場合は、例えば新生物病とウイルス
疾患の処置を包含する。
本明細書で用いられる用語「新生物病」とは、急速に
増殖する細胞成長、又はガン、肉腫、白血病、及びメラ
ノーマのような新生物を特徴とする異常な状態又は症状
のことである。このような新生物病は急性リンパ芽球性
白血病、慢性リンパ球性白血病、急性骨髄芽球性白血
病、及び慢性骨髄球性白血病を包含するがこれらに限定
されない白血病;頸部、食道、胃、腎臓、肝臓、小腸、
結腸、及び肺のガンを包含するがこれらに限定されない
ガン;骨肉腫、脂肪腫、脂肪肉腫、骨腫、血管腫、及び
血管肉腫を包含するがこれらに限定されない肉腫;非メ
ラニン性及びメラニン性を包含するメラノーマ;及び例
えばガン肉腫、リンパ様組織型、小胞細網細胞肉腫、及
びホジキン病のような混合型新形成を包含する。本明細
書で使用される「新生物病状の処置」とは、その成長と
転移を遅延、中断、阻止又は停止させることであり、必
ずしも新生物の全面的排除を指してはいない。患者の生
存可能性を、それ自体の著しい有利な効果以上に持続さ
せることは、新生物の成長が制御されたことを意味して
いると考えられる。
本明細書で使用される用語「ウイルス病」とは、ウイ
ルスによる細胞の形質転換、ウイルス複製、及び増殖、
例えば独立した代謝の欠如、生きたホスト細胞内でのみ
複製する能力、遺伝的連続性をもって増殖する能力、及
び突然変異の可能性を特徴とする異常な状態又は症状の
ことである。このようなウイルス病ないし感染は、HTLV
−I、HTLV−II、ヒト免疫不全ウイルス、HTLV−III
(エイズウイルス)等を包含するがこれらに限定されな
いレトロウイルス;インフルエンザA型、B型及びC
型、おたふくかぜ、はしか、ライノウイルス、デング
熱、風疹、狂犬病、A型肝炎ウイルス、脳炎ウイルス等
を包含するがこれらに限定されないRNAウイルス;及び
ヘルペス、ワクシニア、乳頭腫ウイルス(いぼ)、B型
肝炎ウイルス等を包含するがこれらに限定されないDNA
ウイルスを包含する。本明細書で用いられる用語「ウイ
ルス病の処置」とは、ウイルスによる細胞の形質転換、
ウイルスの複製、増殖を遅延、中断、阻止又は停止させ
ることであり、必ずしもウイルスの全面的排除を指して
はいない。
式I化合物の有効投与量ないし有効量は、担当診断医
によって容易に決定でき、哺乳類の種、その体格、年
齢、全般的健康、関与する病状、選択される化合物、投
与方式、投与製剤の生物利用特性、選択される最適処方
計画、及び薬物又は療法の同時使用を包含するがこれら
に限定されない幾つかの因子の関数である。任意の特定
状況での正確な量は、慣用の範囲決定手法と他の状況下
に観察された類似の結果から、当業者に容易に決定でき
る。有効量は1日当たり体重kg当たり1ミリグラム(mg
/kg/d)ないし約500mg/kg/d、及び好ましくは約5mg/kg/
dないし約50mg/kg/dであろう。
式I化合物類を非経口投与のため薬学組成物に具体化
できる。これらの薬学組成物は一つ以上の式I化合物の
細胞媒介された免疫の増強量に、一つ以上の製薬上に受
け入れられる付形剤を混和したものからなる。このよう
な組成物は製薬技術で周知の慣用方法でつくられる。単
位適量形式での活性成分量及び最適処方計画は、選ばれ
る最適処方計画で持続的薬理学効果を提供するように調
整される。
製薬上に受け入れられる賦形剤は、活性成分に対して
化学的に不活性であり、使用条件下に哺乳類に対して有
害な副作用や毒性をもたない物質である。適当な賦形剤
は水、アルコール、及びプロピレングリコールのような
溶媒、表面活性剤、潤滑剤、香料、着色剤等を包含す
る。このような担体及び賦形剤はこの技術に知られてお
り、例えば「レミントン製薬科学」第15版[マック出版
社、ペンシルベニア州イーストン(1975年)]のような
テキストで明らかにされている。
式Iの溶液又は懸濁液の注射可能な適量形式は、例え
ば水や油類のような無菌液体でありうる薬学担体を伴っ
た生理学的に受け入れられる増量剤中で、表面活性剤そ
の他の製薬上に受け入れられる助剤を加えて、又は加え
ずに、調製できる。これらの製剤に使用できる油類の例
は、例えば落花生油、大豆油、及び鉱油を含めた石油、
動植物、又は合成起源のものである。一般に、水、食塩
水、デキストロース水溶液、及び関連の糖溶液、エタノ
ール、プロピレングリコールやポリエチレングリコール
のようなグリコール類が、特に注射可能な溶液用に好ま
しい液体担体である。
概して、式I化合物類は、1989年1月10日出願された
係属中の合衆国特許出願第295617号と1989年1月10日出
願された係属中の合衆国特許出願第295721号(両出願と
も、参照により本明細書に取入れられている)に記述さ
れたような、この技術で類似的に知られた化学反応によ
ってつくられる。任意特定の調製経路の選択は、種々の
因子に依存している。例えば、反応体の一般的入手性と
コスト、特定化合物類へのある一般化された反応の適用
可能性等は、いずれも当業者に十分理解される因子であ
り、式Iに包括される任意特定の化合物の調製において
合成の選択に寄与している。
以上に留意して、次の反応経路は、本発明に利用され
る式I化合物類がつくられる経路を例示したものであ
る。
Zが−CH2CH2CH2−の場合の式I化合物類の合成経路
で、Zが例えば−CH(CH3)CH2CH2−のようなアルキル置
換プロピレン基の場合の他の式I化合物類にも類推によ
って適用可能な経路は、反応経路Aによって提示されて
いる。
式中mとRは式Iで定義されたとおりであるが、但し
RがX−(Ar)−(CH2)xの時には、xはゼロでありえ
ず、Bocはt−ブトキシカルボニル保護基、及びYは第
三ブチル基である。
この方法の初期段階は、この技術で周知の標準条件に
従って、適当な溶媒中で、又は混ぜもののない状態で、
反応体を加熱することにより、2当量のアクリロニトリ
ルによる適当なジアミン[1a]のN−アルキル化を行な
うものである。生ずるシアノ誘導体[2]を、この技術
で周知の標準手順に従って、8当量の塩酸又は臭化水素
酸を含有する酢酸のような適当な溶媒中で、触媒(Pt
O2)の存在下、水素との反応によって化学的に還元する
と、ハロゲン化水素酸塩[3]を生ずる。当然ながら、
他の還元系、例えば水素化アルミニウムリチウムでの還
元を利用しても、式[3]化合物類をつくることができ
る。これらの化合物の調製後、この技術で周知の標準的
操作条件に従って、ハロゲン化水素酸塩を塩基で中和
し、窒素原子を好ましくはジ−t−ブチルジカーボネー
トで保護する。テトラN−保護アミン類[4]は、この
技術で周知の標準的アルキル化手順に従って、カリウム
ブトキシドの存在下、適当なアルキルハライド(クロロ
又はブロモ)と[4]を反応させることによってアルキ
ル化される。両R基が同じ場合の上の一般式の化合物類
を提供したい時は、アルキルハライド約3当量と反応さ
せる。両R基が同じでない場合の上の一般式の化合物類
を提供したい時は、この技術で周知の標準手順に従っ
て、アルキルハライド約1〜約1.5当量を反応させ、続
いてモノ置換化合物を単離し、かつ任意に更にモノ置換
化合物を所望の別のアルキルハライドと反応させること
により、式[4]化合物類のモノ置換が行なわれる。ア
ルキル化に続いて、標準手順により、適当な溶媒系、例
えばエタノール中のジエチルオキシドの存在下に、酸、
好ましくはHClでの処理等によって化合物[5]のN−
保護基を除くと、所望生成物[6]が得られる。
その代わりに、式[3]化合物類と、別につくられる
それらの同族体を、適当なアルデヒドを用いて還元アル
キル化にかけることができる。還元は、周知の手順に従
って、PtO2又は水素化シアノホウ素ナトリウムの存在下
に水素添加によって行なわれる。この手順は中間体の窒
素原子の保護を必要としない。
Zが−CH2(CH2)CH2−の場合の式[I]化合物類の好
ましい調製経路であって、Zが任意の直鎖の場合の化合
物類にも類推によって適用可能であるような経路は、反
応経路Bに提示されている。
式中mとRは式[I]で定義されており、nは整数2
−6であって、直鎖アルキレン部分を記述しており、Bo
cはt−ブトキシカルボニル保護基、またMsはメシルで
ある。
アミノアルコール[7]と適当なアルデヒドを用い
て、この技術で周知の還元手法によってこの合成を開始
すると、R−置換アミノアルコール[8]を生成する。
この技術で周知の標準的操作条件に従って、窒素原子を
好ましくはジ−t−ブチルジカーボネートで保護する
と、N−保護されたアミノアルコール[9]を生じ、こ
れは知られた反応条件、例えばピリジンの存在下に、好
ましくはCH2Cl2のような溶媒中で塩化メシルとの反応に
よって、そのメシレートに転化される。メシレートを、
DMFのような溶媒中で、カリウムt−ブトキシドの存在
下にN−保護されたジアミン(すなわちBocNH(CH2)m−N
HBoc)でのアルキル化にかける。こうしてつくられるテ
トラN−保護されたテトラミン[11]を経路Aのように
脱保護する。要約すると、上の還元アルキル化、N−保
護、メシル化、アルキル化、及び脱保護手順は、すべて
この技術で周知の手法と反応条件を使用している。
Zが飽和(C2−C6)分枝鎖アルキレン部分である場合
は、これらの化合物は反応経路Cに記述された類似方法
によって調製できる。
式中m、R、及びZは式[I]で定義されており、R1
はH、メチル又はエチルである。
分枝鎖ヒドロカルビレン部分すなわちZを含有する適
当な第一級アミノアルコール[12]は、この技術で周知
の標準手順によって調製される。所望により、この時点
で、適当なアルデヒドでの還元アルキル化によって、第
一級アミンを第二級アミン[13]に転化できる。アミノ
アルコールを反応経路Aに述べたとおりに、この技術で
周知の標準条件によって反応させると、Boc[14]のよ
うな適当なN−保護基でアミンの保護を行なうことがで
きる。N−保護アミノアルコール[15]のメシレートを
つくり、反応経路Bで述べたとおりに、この技術で周知
の標準手順を用いて、適当なN−保護ジアミン、すなわ
ちBocNH(CH2)mNHBocでアルキル化する。こうしてつくら
れるテトラN−保護テトラミン[16]を反応経路Aでの
ように脱保護すると、式I化合物類を生ずる。要約する
と、上の還元アルキル化、N−保護、メシル化、アルキ
ル化、及び脱保護手順は、すべてこの技術で周知の手法
と反応条件を使用している。
各R基が同じでない場合の式I化合物を提供したい場
合は、置換メシレート類を別個につくり、適当なN−保
護ジアミン(すなわちBocNH(CH2)mNH−Boc)のモノアル
キル化は、ジアミンを1.0〜1.5当量のメシレート類の一
つと反応させ、続いてモノ置換化合物を単離し、任意に
更にモノ置換化合物を所望の異なる置換メシレートと反
応させることによって行なわれる。
Zが−CH(Q)CH2CH2−のようなアルキル置換プロピレ
ン基で、Qが直鎖又は分枝鎖構造の1−3個の炭素原子
を含めてなる置換アルキル部分である場合の式I化合物
類をつくりたい場合には、反応経路Dを使用すると式
[22]中間体が得られ、これを脱保護して式[23]の第
一級ジアミンをつくるか、又は任意に、脱保護に先立っ
て、反応経路Aに述べたものと同様な方法で、N−末端
基のアルキル化にかけることができる。
式中mは式Iに定義されており、φはフェニル、及び
Qは上に定義されたとおりである。
本方法の初期段階は、この技術で周知の標準条件下
に、PtO2のような触媒の存在下に適当なジアミンを水素
ガス及び2当量のベンズアルデヒドと反応させてN−保
護ジアミン[18]をつくる場合の還元アルキル化を行な
うものである。次に標準手法を用いて、N−保護された
ジアミン[18]をメタノールのような適当な溶媒中で、
2当量の適当なビニルケトン[19]でアルキル化する。
生ずるN−置換ジアミン[20]を標準条件下、NaOHのよ
うな塩基の存在下に、エタノール/水のような適当な溶
媒中で、ヒドロキシルアミン塩酸塩と更に反応させる。
生ずるオキシム[21]は、標準手順に従って、AlCl3
存在下、THFのような適当な溶媒中で水素化アルミニウ
ムリチウム(LAH)との反応によって対応するN−保護
ジ第一級アミン[22]に還元される。ジ第一級アミンを
最終生成物として所望する時は、標準手順に従って、N
−保護ジ第一級アミン[22]は、パールマン触媒(すな
わち炭素上の20%Pd(OH)2)のような適当な触媒とエタ
ノールのような適当な溶媒の存在下、水素ガスとの反応
によって脱保護される。最終生成物のアミノ末端基とし
て第二級アミンを所望する時は、反応経路Aについて述
べたものと同様な方法で、脱保護に先立って、N−保護
ジ第一級アミン[22]を適当なアルデヒドで更にアルキ
ル化する。
Zが−CH2−CH2−の場合の式I化合物をつくりたい場
合は、好ましくは反応経路Eをもちいると、必要な中間
体[14]が得られ、これを経路Aで述べたアルキル化手
順にかけることができる。
式中mは式Iで定義されたとおりである。
上のN−アルキル化は、適当な溶媒、例えばエタノー
ル中で反応体を還流温度に加熱することによって、適当
なジハロアルカン[25]と過剰量(10倍)のエチレンジ
アミン[24]との反応を行なうものである。中間体[2
6]の末端窒素原子上に所望のR置換基をもった最終生
成物の調製は、反応経路Aに述べたものと同様な方法
で、N−保護、適当なアルキルハライドでのアルキル
化、及び脱保護によって実施できる。反応経路Aで代わ
りに述べたように、アルキル化をN−保護なしの還元ア
ルキル化手順によって実施するのが好ましい。
−(CH)x−(Ar)−Xがフェネチル又はナフチルエチ
ルを表わす場合で、特にZが3で、mが8の場合の式I
化合物をつくる好ましい方法は、反応経路Fに描かれた
方法による塩化アロイルの反応である。
式中Bnはベンジル、φはフェニル、及びLAHは水素化
アルミニウムリチウムである。
上記のように、上の反応は一つの特定化合物の調製に
好ましい方法であり、これは不活性溶媒を用いて部分的
に保護された中間体[27]の塩化アリールアセチル[2
8]によるN−アルキル化を行なって、アミド[29]を
つくるものであり、アミドを好ましくはLAHで化学的に
還元し、生ずる生成物[30]を接触的に脱ベンジル化
(H2Pd/C)すると、所望の最終生成物[31]を生ずる。
これらの段階は、この技術で周知の反応手法及び手順を
なすものである。当然ながら、他の式I化合物類の調製
に同じ反応経路を適用できる。手法の採用は、当業者に
よく理解される通常の注意をもって行なわれる。
−(CH)x−(Ar)−Xが、末端窒素原子に直接結合さ
れた芳香族部分(X−フェニル又はX−ナフチル)を表
わす場合(すなわちxがゼロの場合)には、このような
化合物類は反応経路Gの一般的反応に従ってつくること
ができる。
上の反応経路は、Arがフェニルの場合の化合物類の調
製を描いており、その第一段階はこの技術で発表された
手順[Bul.Soc.Chim.Fr.,第2部、165−7頁(1979
年)]に従って行なわれるLAH還元である。当然なが
ら、この反応経路は、反応条件に悪影響を受けないナフ
チル及びX−置換中間体を含めるように拡大できる。好
ましくは、N−保護はt−ブトキシカルボニル保護基を
使用し、これは既に上に述べた標準的手法に従って付加
され、また除去される。N−保護化合物類は、周知の標
準手順を用いて、適当なジハロアルカンとの反応によっ
てアルキル化される。
不飽和ヒドロカルビル部分を含有する式I化合物類、
すなわちアセチレン、アレン、又はアリル部分を含有す
る化合物類をつくりたい場合には、反応経路Hの手法を
使用するのが好ましい。
式中R2は適当な不飽和ヒドロカルビル部分であり、Bn
はベンジル、MsClは塩化メタンスルホニルであり、また
Bocはt−ブトキシカルボニル保護基である。
上の反応でジベンジル化ジアミン[36]を簡単な置換
反応によってN−アルキル化すると化合物[37]を生
じ、これを次々にベンジル化[38]し、N−保護する。
これらの段階は周知の標準手順に従って行なわれる。生
ずるビスヒドロキシアミノアルカン類[39]をメシル化
し、メシレート[40は、適当な不飽和ヒドロカルビル部
分をもったN−保護アミン、例えばN−(t−ブトキシ
カルボニル)−2,3−ブタジエニルアミンの2当量でア
ルキル化される。こうして得られるテトラ保護テトラミ
ン[41]は容易に脱保護されて所望の化合物類[42]を
生ずる。
アルキルチオ置換基をその高次の酸化状態の一つに転
化したい場合は、既知条件に従って、アルキルチオエー
テルを過酸で処理する。適当な酸化剤はH2O2とNalO4
あるが、メタ−クロロペルオキシ安息香酸が好ましい。
スルフィニル誘導体への酸化を行なうには、1モル当量
(アルキルチオエーテル部分当たり)を使用し、2モル
当量の過酸はスルホニル誘導体を生じよう。酸化は、酸
化に対して感受性のない溶媒中で約0℃ないし室温で行
なわれる。好ましい溶媒はC2Cl2、CHCl3、酢酸及び酢酸
エチルである。
薬学発明の技術で周知のように、化合物類の総称的部
類が関与する場合に、ある特定化合物類が最終用途への
応用において、総称的部類の他の成員より有効である。
以下の化合物類が、本発明で記述される使用法において
好ましい。
1,18−ビス[(フェニル)メチル]−1,5,14,18−テ
トラアザオクタデカン・4HCl、 1,20−ビス[(フェニル)メチル]−1,16,15,20−テ
トラアザエイコサン・4HCl、 N,N′−ビス(3−アミノブチル)−1,8−オクタンジ
アミン、 N,N′−ビス(3−エチルアミノ)ブチル]−1,7−ジ
アミノヘプタン四塩酸塩、 1,4,13,16−テトラ(t−ブトキシカルボニル)−1,
4,13,16−テトラアザヘキサデカン、 1,18−ビス[(2−フェニル)エチル]−1,5,14,18
−テトラアザオクタデカン・4HCl、 1,18−ビス(フェニル)−1,5,14,18−テトラアザオ
クタデカン、 1,18−ビス(2,3−ブタジエニル)−1,5−14,18−テ
トラアザオクタデカン四塩酸塩。
以下の化合物類は特に好ましい。
3,7,15,19−テトラアザヘンエイコサン四塩酸塩、 3,17−ジメチル−2,6,14,18−テトラアザノナデカン
四塩酸塩、及び 4,16−ジメチル−2,6,14,18−テトラアザノナデカン
四塩酸塩。
実施例1 1,18−ビス[(フェニル)メチル]−1,5,1
4,18−テトラアザオクタデカン・4HCl 段階A:N,N′−ビス[2,2′−ビス(シアノ)エチル]−
1,8−ジアミノ−オクタン EtOH250ml中に1,8−ジアミノオクタン28.8g(0.2モ
ル)を溶解する。アクリロニトリル27ml(0.41モル)を
加え、混合物を一夜穏やかに還流する。減圧下に溶媒を
除去する。分析は、所望の材料が>95%の純度であるこ
とを示す。
段階B:1,5,14,18−テトラアザオクタデカン四塩酸塩 振とうフラスコ中で実施例1の生成物50.0g、PtO22.0
g、濃HC133mlを平方インチ当たり45ポンドで、水素が
摂取されなくなるまで一緒にする。生ずる混合物を濾過
し、溶媒を蒸発させ、生成物をEtOH1リットルですり砕
く。生成物を濾過して乾燥すると、表題化合物51.6gが
得られる。Rfは0.17(40%濃NH3/CH3OHでシリカゲルプ
レートを溶離)。
段階C:1,5,14,18−テトラ(t−ブトキシカルボニル)
−1,5,14,18−テトラアザオクタデカン 段階Bの生成物28.0g(0.069モル)を水120ml中のNaO
H10.99g(0.274モル)で処理する。均質溶液が得られた
ら、THF750ml中のジ−t−ブチルジカーボネート65.7g
(0.307モル)を加え、生ずる混合物を16時間かきまぜ
る。層を分離し、水層を取り出して、CH2Cl2500mlで洗
う(2回)。有機層を一緒にし、乾燥(MgSO4)し、濾
過し、溶媒を蒸発(真空)させ、残留物をフラッシュ・
クロマトグラフィ(シリカゲル)にかけ、25%EtOAc/ヘ
キサンで溶離すると、所望の生成物30.2gを生ずる。Rf
は0.33(25%EtOAc/ヘキサンでシリカゲルプレートを溶
離)。
段階D:1,18−ビス[(フェニル)メチル]−1,5,14,18
−テトラ(t−ブトキシカルボニル)−1,5,14,18−テ
トラアザオクタデカン 段階Cからの生成物20.0g(0.03モル)をDMF30ml中に
溶解し、KtBuO7.5g(0.067モル)とBnBr7.96g(0.067モ
ル)で処理し、18時間かきまぜる。揮発物質を蒸発させ
(0.5mm、45℃)、生ずる残留物をEtOAc1400ml中に取り
上げ、水洗する(2回、500ml)。次に有機層を乾燥(M
gSO4)し、溶媒を蒸発させる(真空)。シリカゲル上の
フラッシュ・クロマトグラフィにかけ、20%EtOAc/へキ
サンで溶離すると、所望の生成物12.4g(50%)を透明
な粘性油として生ずる。Rfは0.42(25%EtOAc/ヘキサン
でシリカゲルプレートを溶離)。
段階E:1,18−ビス[(フェニル)メチル]−1,5,14,18
−テトラアザオクタデカン・4HCl 段階Dの生成物12.4g(0.0147モル)を無水EtOH14.7m
lに溶解し、一夜かきまぜながらEt2O中の2N HCl160mlで
処理する。濾過し、フィルターケーキをEt2Oで洗って乾
燥すると、所望化合物7.2gが得られる。融点>300℃。R
fは0.24(10%濃NH3/CH3OHで溶離したシリカゲルか
ら)。
実施例2 1,20−ビス[(フェニル)メチル]−1,6,1
5,20−テトラアザエイコサン・4HCl 段階A:N,N′−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1,8−
オクタンジアミン ジアミノオクタン10.8g(0.075モル)をCH2Cl2200ml
とCH3OH100mlに溶解し、ジ−t−ブチルジカーボネート
32.7g(0.156モル)を加え、混合物を一夜かきまぜる。
真空中で蒸発させ、残留物をヘキサンから結晶化する
と、所望化合物20.2gを生ずる。融点96−97℃。
段階B:4−[[(フェニル)メチル]アミノ]−ブタン
−1−オール 4−アミノ−ブタン−1−オール(8.9g,0.1モル)、
ベンズアルデヒド(10.6g,0.1モル)、EtOH(100ml)、
及びPtO2(0.3g)を一緒にし、混合物を平方インチ当た
り45ポンドで、H2が摂取されなくなるまで水素添加す
る。濾過し、溶媒を蒸発(真空)させると、所望化合物
17.7gを生ずる。Rfは0.70(10%濃NH3/CH3OHでシリカ
ゲルから溶離)。
段階C:4−[N−(t−ブトキシカルボニル)−N−
[(フェニル)メチル]アミノ]ブタン−1−オール 段階Bのブタノール(17.7g,0.1モル)とジ−t−ブ
チルジカーボネートをCH2Cl2(100ml)中で一緒にし、
混合物を一夜かきまぜる。溶媒を真空中で蒸発させ、残
留物をフラッシュ・クロマトグラフィにかけ、25%EtOA
c/ヘキサンでシリカゲルから溶離すると、所望化合物が
得られる。Rfは0.27(20%EtOAc/ヘキサンでシリカゲル
から溶離)。
段階D:4−[N−(t−ブトキシカルボニル)−N−
[(フェニル)メチル]アミノ]−1−メタンスルホニ
ルブタン 段階Cの生成物(21.8g,0.078モル)、CH2Cl2250ml、
及びピリジン(9.7ml,0.12モル)を含有する混合物を冷
却(氷浴)し、CH2Cl2(6.6ml)中の塩化メシル(6.65m
l,0.086モル)を滴加(20分)し、混合物を室温に温め
て、2時間かきまぜる。生ずる混合物をCH2Cl2(200m
l)中に注ぎ、0.5N HCl(500ml)と飽和NaHCO3で洗い、
MgSO4で乾燥し、蒸発(真空)させ、フラッシュ・クロ
マトグラフィにかけ、25%EtOAc/ヘキサンでシリカゲル
から溶離すると、所望化合物10.7gが得られる。Rfは0.3
6(シリカゲルプレートを25%EtOAc/ヘキサンで溶
離)。
段階E:1,20−ビス[(フェニル)メチル]−1,16,15,20
−テトラ−(t−ブトキシカルボニル)−1,6,15,20−
テトラアザエイコサン 本実施例の段階Aの生成物(5.16g,0.015モル)と段
階Dの生成物(10.7g,0.032モル)、Kt−BuO(3.92
g)、Nal(0.2g)、及びDMF60mlを混和し、混合物を室
温で72時間かきまぜる。溶媒を蒸発(真空)させ、残留
物をEtOAc(600ml)中に取り上げ、水200mlで洗う(2
回)。有機層を乾燥(MgSO4)し、溶媒を蒸発させ、粘
性な残留物をシリカゲル上のフラッシュ・クロマトグラ
フィにかけ、20%EtOAc/ヘキサンで溶離すると、所望生
成物が得られる。Rfは0.22(シリカゲルプレートを20%
EtOAc/ヘキサンで溶離)。
段階F:1,20−ビス[(フェニル)メチル]−1,6,15,20
−テトラエイコサン・4HCl 段階Eの生成物(4.7g,0.0054モル)をEtOH(5ml)に
溶解し、EtO2中の2N HCl(54ml)で処理し、混合物を一
夜かきまぜ、濾過し、得られる固体をイソプロパノール
/水から再結晶する。所望生成物を冷却、濾過、乾燥す
る。融点>300℃。Rfは0.47(10%濃NH3/C3OHでシリカ
ゲルから溶離)。
実施例3 N,N′−ビス(3−アミノブチル)−1,8−オ
クタンジアミン 段階A:N,N′−ビス((フェニル)メチル)−1,8−オク
タンジアミン 1,8−オクタンジアミン(14.4g,0.1モル)、ベンズア
ルデヒド(20.3ml,0.2モル)、PtO2(0.3g)、及びエタ
ノール150mlを一緒にし、混合物を振とうフラスコ中で4
5lb/in2の水素で、ガスが摂取されなくなるまで処理す
る。触媒を濾過によって除き、溶媒を減圧下に除くと、
表題化合物を生ずる。
段階B:N,N′−ビス((3−オキソ)ブチル)−N,N′−
ビス((フェニル)メチル)−1,8−オクタンジアミン 段階Aで得られる生成物をメタノール1400mlに溶解
し、メチルビニルケトン21.6gをN2ガス流に導入する。1
6時間かきまぜると、表題化合物を生ずる。
段階C:N,N′−ビス((3−ヒドロキシイミノ)ブチ
ル)−N,N′−ビス((フェニル)メチル)−1,8−オク
タンジアミン ヒドロキシルアミン塩酸塩18.07g、NaOH(10.4g)、
及びH2O(40ml)を一緒にし、段階Bで得られる溶液に
加える。混合物を3時間還流し、次に冷却し、溶媒を蒸
発させる。反応混合物を酢酸エチル300ml中に注ぎ、H2O
(300ml)で洗う。水層を酢酸エチル300ml(2回)で洗
う。有機層を一緒にし、無水MgSO4で乾燥する。溶媒を
減圧下に除去する。生成物をフラッシュ・クロマトグラ
フィ(シリカゲル)にかけ、酢酸エチルで溶離すると、
表題化合物34.8gを生ずる(酢酸エチルで展開されるシ
リカゲル上の薄層クロマトグラフィで、Rfは0.42)。
段階D:N,N′−ビス((3−アミノ)ブチル)−N,N′−
ビス((フェニル)メチル)−1,8−オクタンジアミン THF(100ml)中の段階Cの生成物34.8gをTHF(540m
l)中の水素化アルミニウムリチウム12.10g(0.310モ
ル)に加え、一夜かきまぜながら混合物を還流する。混
合物を冷却し、H2O(15ml)に続いて1N NaOH(45ml)を
加え、混合物を6時間かきまぜる。白色粒状沈殿物を除
くために混合物を濾過し、溶媒を減圧下に除く。残留物
を短路蒸留にかけると、表題化合物17.0g(0.1mmHgで沸
点230−235℃)を生ずる。
段階E:N,N′−ビス((3−アミノ)ブチル)−1,8−オ
クタンジアミン 段階Dの生成物5.0g(0.01モル)、炭素上の20%Pt(O
H)2(パールマン触媒)0.5g、及びエタノール50mlを一
緒にし、振とうフラスコ中で混合物を45lb/in2のH2で処
理する。触媒を濾過によって除き、溶媒を減圧下に除
く。残留物を短路蒸留にかけると、表題化合物1.59g
(沸点145−148℃、0.012mmHg)を生ずる。
実施例4 N,N′−ビス[3−(メチルアミノ)ブチ
ル]−1,7−ジアミノヘプタン 段階A:N,N′−ビス[(フェニル)メチル]−1,7−ヘプ
タンジアミン エタノール800ml中で、1,7−ジアミノヘプタン(65.0
g,0.5モル)、ベンズアルデヒド(106g,1モル)、及び
酸化白金(PtO2)2.0gを一緒にし、混合物を水素ガス
(45lb/in2で、ガス摂取がとまるまで処理する。触媒を
濾過によって除き、溶媒を真空中で除く。バルブツーバ
ルブ蒸留によって残留物を精製すると、表題化合物99.4
gを生ずる(1.0mm/Hgで沸点191−195℃)。
段階B:N,N′−ビス[(3−オキソ)ブチル]−N,N′−
ビス[(フェニル)メチル]−1,7−ジアミノヘプタン N,N′−ビス[(フェニル)メチル]−1,7−ヘプタン
ジアミン(9.3g,0.03モル)をメタノール120mlに溶解
し、混合物をかきまぜながら、メチルビニルケトン(5.
6ml,0.066モル)を窒素ガス流に導入する。混合物を18
時間かきまぜると、表題化合物を生ずる。
段階C:N,N′−ビス[(3−ヒドロキシイミノ)ブチ
ル]−N,N′−ビス[(フェニル)メチル]−1,7−ジア
ミノヘプタン 段階Bで得られる反応混合物を0℃に冷却し、この混
合物に水40ml中のヒドロキシルアミン塩酸塩(4.38g,0.
063モル)と重炭酸ナトリウム(5.54g,0.066モル)の溶
液を添加する。混合物を0℃で30分間かきまぜ、次に周
囲温度で2時間かきまぜる。溶媒を真空中で除去し、残
留物を水200mlとジクロロメタン200mlとの間で分配す
る。水層を3回、各回にジクロロメタン200mlで洗う。
有機層を一緒にし、無水MgSO4で乾燥する。溶媒を真空
中で除くと、表題化合物14.4gを生ずる。酢酸エチルで
展開されるシリカゲル上の薄層クロマトグラフィで、Rf
は0.53。
段階D:N,N′−ビス[3−(アミノ)ブチル]−N,N′−
ビス[(フェニル)メチル]−1,7−ジアミノヘプタン THF(70ml)中のN,N′−ビス[(3−ヒドロキシイミ
ノ)ブチル]−N,N′−ビス[(フェニル)メチル]−
1,7−ジアミノヘプタン(14.4g,0.03モル)の溶液を、T
HF(250ml)中の水素化アルミニウムリチウム(5.8g,0.
15モル)の混合物に添加し、混合物を一夜還流する。混
合物を冷却し、水5.8ml、続いて15%NaOH(5.8ml)、更
に水17.4mlで徐々に停止させる。混合物を濾過し、ろ液
を3回、各回THF(100ml)で洗う。有機層を一緒にし、
溶媒を真空中で除くと、表題化合物13.4gが透明な粘性
油として得られる。メタノール中の4%濃アンモニアで
展開されるシリカゲル上の薄層クロマトグラフィで、Rf
は0.33。
段階E:2,16−ビス(メチル)−1,5,13,17−テトラ(t
−ブトキシカルボニル)−1,5,13,17−テトラアザヘプ
タデカン N,N′−ビス[3−(アミノ)ブチル]−N,N′−ビス
[(フェニル)メチル]−1,7−ジアミノヘプタン(13.
4g,0.029モル)、パールマン触媒(2.0g)及びエタノー
ル90mlを一緒にし、45lb/in2の水素ガスで、ガス摂取が
やむまで混合物を処理する。触媒を濾過によって除き、
溶媒を真空中で除去すると、N,N′−ビス[3−(アミ
ノ)ブチル]−1,7−ジアミノヘプタン7.7gを生ずる
(メタノール中40%濃アンモニアで展開されるシリカゲ
ル上の薄層クロマトグラフィで、Rfは0.37)。残留物を
ジクロロメタン(90ml)に溶解し、混合物をジ−t−ブ
チルジカーボネート(26.2g,0.12モル)で3時間処理す
る。溶媒を真空中で除き、シリカゲル上のフラッシュ・
クロマトグラフィで残留物を精製し、ヘキサン中25%酢
酸エチルで溶離すると、表題化合物17.1gを透明な油と
して生ずる。ヘキサン中25%酢酸エチルで展開されるシ
リカゲル上の薄層クロマトグラフィで、Rfは0.35。
段階F:1,2,16,17−テトラメチル−1,5,13,17−テトラ
(t−ブトキシカルボニル)−1,5,13,17−テトラアザ
ヘプタデカン DMF(75ml)中で2,16−ビス(メチル)−1,5,13,17−
テトラ(t−ブトキシカルボニル)−1,5,13,17−テト
ラアザヘプタデカン(8.5g,0.0126モル)と水素化ナト
リウム(油中60%)[1.21g,0.03モル]を一緒にし、水
素発生がやむまでかきまぜる。この混合物にヨウ化メチ
ル(1.88g,0.03モル)を加え、2時間かきまぜる。溶媒
を真空中で除去し、残留物を酢酸エチル400mlと水200ml
との間で分配する。有機層を無水MgSO4で乾燥し、溶媒
を真空中で除去する。残留物をシリカゲル上のフラッシ
ュ・クロマトグラフィによって精製し、ヘキサン中の22
%酢酸エチルで溶離すると、表題化合物3.8gを透明な油
として生ずる。ヘキサン中20%酢酸エチルで展開される
シリカゲル上の薄層クロマトグラフィで、Rfは0.22。
段階G:N,N′−ビス[3−(メチルアミノ)ブチル]−
1,7−ジアミノヘプタン四塩酸塩 1,2,16,17−テトラメチル−1,5,13,17−テトラ(t−
ブトキシカルボニル)−1,5,13,17−テトラアザヘプタ
デカン(3.8g,0.0054モル)にメタノール50ml中の1N HC
lを加え、一夜かきまぜる。溶媒を真空中で除去し、残
留物をメタノール/アセトニトリル(40/60,v/v)から
2回再結晶すると、表題化合物0.74gを白色固体(融点2
38−9℃)として生ずる。メタノール中40%濃アンモニ
アで展開されるシリカゲル上の薄層クロマトグラフィ
で、Rfは0.31。
実施例5 N,N′−ビス[3−(エチルアミノ)ブチ
ル]−1,7−ジアミノヘプタン四塩酸塩 段階A:1,17−ジエチル−2,16−ジメチル−1,5,13,17−
テトラ(t−ブトキシカルボニル)−1,5,13,17−テト
ラアザヘプタデカン 実施例5で記述されたとおりに調製される2,16−ビス
(メチル)−1,5,13,17−テトラ(t−ブトキシカルボ
ニル)−1,5,13,17−テトラアザヘプタデカン(8.5g,0.
0126モル)と水素化ナトリウム(油中60%)[1.21g,0.
03モル]をDMF(75ml)中で一緒にし、水素発生がやむ
までかきまぜる。この混合物にヨウ化エチル(4.86g,0.
03モル)を加え、2時間かきまぜる。溶媒を真空中で除
き、残留物を酢酸エチル400mlと水200mlとの間で分配す
る。有機層を無水MgSO4で乾燥し、溶媒を真空中で除去
する。残留物をシリカゲル上のフラッシュ・クロマトグ
ラフィにかけ、ヘキサン中22%酢酸エチルで溶離する
と、表題化合物3,9gを透明な油として生ずる。ヘキサン
中20%酢酸エチルで展開されるシリカゲル上の薄層クロ
マトグラフィで、Rfは0.31。
段階B:N,N′−ビス[3−(エチルアミノ)ブチル]−
1,7−ジアミノヘプタン四塩酸塩 1,17−ジエチル−2,16−ジメチル−1,5,13,17−テト
ラ(t−ブトキシカルボニル)−1,5,13,17−テトラア
ザヘプタデカン(3.9g,0.0054モル)にメタノール50ml
中の1N HClを加え、一夜かきまぜる。溶媒を真空中で除
去し、残留物をメタノール/アセトニトリル(40/60,v/
v)から2回再結晶すると、表題化合物0.90gを白色固体
(融点249−50℃)として生ずる。メタノール中40%濃
アンモニアで展開されるシリカゲル上の薄層クロマトグ
ラフィで、Rfは0.56。
実施例6 1,4,13,16−テトラ(t−ブトキシカルボニ
ル)−1,4,13,16−テトラアザヘキサデカン 1,8−ジブロモオクタン4.74g(0.017モル)、EtOH(2
0m1)、及びエチレンジアミン9.32mlを一緒にし、混合
物を一夜還流する。冷却し、混合物をNaOH(1.4g)で処
理する。溶媒を蒸発させ、残留物をCH2Cl2(200ml,2
回)ですり砕き、濾過する。ろ液をジ−t−ブチルジカ
ーボネート66.6gで処理し、混合物を一夜かきまぜる。
溶媒を除去し、残留物をフラッシュ・クロマトグラフィ
にかけ、25%EtOAc/ヘキサンで溶離すると、所望の生成
物を生ずる。50%EtOAc/ヘキサンでシリカゲルから溶離
されると、Rfは0.64。
上のものをビス−N−アルキル化し、生成物を実施例
1の段階D及びEに類似の方法で脱保護すると、式R′
HN(CH2)2N(CH2)8N(CH2)2NHR′の所望化合物、すなわち
1,16−ビス[(フェニル)メチル]−1,4,13,16−テト
ラアザヘキサデカン・4HClがつくられる。
実施例7 1,18−ビス[(2−フェニル)エチル]−1,
5,14,18−テトラアザオクタデカン・4HCl 段階A:1,18−ビス[[(フェニル)メチル]カルボニ
ル]−5,14−ビス[(フェニル)メチル]−1,5,14,18
−テトラアザオクタデカン クロロホルム100ml中の5,14−ビス[(フェニル)メ
チル]−1,5,14,18−テトラアザオクタデカン(2.2g,5
ミリモル)とトリエチルアミン(2g,20ミリモル)の溶
液を氷浴で冷却する。クロロホルム10ml中の塩化フェニ
ルアセチル(2.3g,15ミリモル)の溶液を滴加する。氷
浴を除き、混合物を周囲温度で18時間かきまぜる。反応
混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で抽出し、有機層を乾
燥し、蒸発させる。残留物をフラッシュ・クロマトグラ
フィ・カラム(酢酸エチル)上のクロマトグラフィにか
けると、所望生成物3gを粘性油として生ずる。
段階B:THF150ml中の段階Aの生成物の溶液をTHF500ml中
のLAH(0.5g)の懸濁液に滴加する。混合物を周囲温度
で48時間かきまぜる。水1ml、15%NaOH(1ml)、次に水
3mlの滴加によって過剰の還元剤を分解する。混合物を
濾過し、ろ液を蒸発させる。残留物をエタノール100ml
中に取り上げ、無水HClガスを加えると、1,18−ビス
[(フェニル)エチル]−5,14−ビス[(フェニル)メ
チル]−1,5,14,18−テトラアザオクタデカンはその四
塩酸塩に転化される。エタノール150ml中のこの生成物
を、パールマン触媒(0.3g)の存在下、パー水素添加装
置で43psigで24時間水素添加する。触媒をろ別し、ろ液
を蒸発させる。残留物を2−プロパノールから結晶化さ
せると、生成物1,18−ビス[(フェニル)エチル]−1,
5,14−18−テトラアザオクタデカン四塩酸塩半水塩(融
点228−231℃)を生ずる。
実施例8 1,18−ビス(フェニル)−1,5,14,18−テト
ラアザオクタデカン 段階A:N−(フェニル)−N,N′−ビス(t−ブトキシカ
ルボニル)プロパンジアミン 無水Et2O(200ml)を氷浴中で冷却し、水素化アルミ
ニウムリチウム(8.74g,0.23モル)を加える。Et2O(50
ml)中の3−アニリノプロピオニトリル14.6gを30分間
に滴加し、氷浴を除き、生ずる混合物を一夜還流する。
続いて、水8.7ml、NaOH1.5g(水10ml中)、及び水25ml
を添加する。生ずる生成物を濾過し、Et2O(200ml)で
洗い、溶媒を真空中で除去し、生ずるN−(フェニル)
プロパンジアミンをCH2Cl2(600ml)中のジ−t−ブチ
ルジカーボネート43.6gで処理する。一夜かきまぜてか
ら、溶媒を蒸発させ、残留物をシリカゲル上のフラッシ
ュ・クロマトグラフィにかけ、17%EtOAc/ヘキサンで溶
離すると所望化合物がつくられる。Rfは0.50(25%EtOA
c/ヘキサンでシリカゲルから溶離)。
段階B:1,18−ビス(フェニル)−1,5,14,18−テトラ
(t−ブトキシカルボニル)−1,5,14,18−テトラアザ
オクタデカン DMF(200ml)中に段階Aの生成物13.0g、ジヨードオ
クタン3.70g、及びカリウムt−ブトキシド4.14gを含有
する混合物を約16時間かきまぜる。溶媒を0.5mm及び45
℃で蒸発させ、残留物をEtOAc(800ml)中に取り上げ
る。水300mlで洗い(2回)、乾燥(MgSO4)し、溶媒を
真空中で除去する。こうして得られる粘性油をフラッシ
ュ・クロマトグラフィにかけ、15%EtOAcでシリカゲル
から溶離すると、所望生成物5.7gを生ずる。Rfは0.36
(シリカゲルからEtOAc/ヘキサンで溶離)。実施例1の
段階Eの手順に従って、N−Boc保護基を除去すると、
本実施例の表題化合物がつくられる。融点264−267℃。
実施例9 1,18−ビス(2,3−ブタジエニル)−1,5,14,
18−テトラアザオクタデカン四塩酸塩 段階A:N−(t−ブトキシカルボニル)プロパルギルア
ミン CH2Cl2(25ml)中のプロパルギルアミン25mlをCH2Cl2
(900ml)中のジ−t−ブチルジカーボネート(99.18
g)のかきまぜた混合物に滴加する。2時間後、溶媒を
真空中で除去すると、所望のN−保護プロパルギルアミ
ン70gが得られる。
段階B:N−(t−ブトキシカルボニル)−2,3−ブタジエ
ニルアミン N−(t−ブトキシカルボニル)−プロパルギルアミ
ン70g、32%ホルムアルデヒド93.5ml、ジイソプロピル
アミン76.4ml、臭化第一銅19.66g及びp−ジオキサン80
0mlを含有する混合物を12時間還流する。生ずる混合物
を冷却し、Et2O(3000ml)で希釈し、水500ml、酢酸100
0ml、水(2回)500ml、及び飽和塩化ナトリウム200ml
で洗い、乾燥(MgSO4)し、真空中で蒸発させる。残留
物をフラッシュ・クロマトグラフィにかけ、10%Et2O/
ヘキサンでシリカゲルから溶離すると、所望生成物40.8
gを生ずる。Rfは0.31(10%EtOAc/ヘキサンでシリカゲ
ルゲルから溶離)。
段階C:N,N−ビス[(フェニル)メチル]−1,8−ジアミ
ノオクタン エタノール100ml中でジアミノオクタン14.4g、ベンズ
アルデヒド20.3ml及びPt2O(0.66g)を一緒にする。生
ずる混合物を45lb/in2の水素で、水素が摂取されなくな
るまで処理する。濾過し、溶媒を蒸発(真空中)させ、
生ずる材料を蒸留すると、所望生成物25.5gが得られ
る。0.1mmで沸点185−190℃。
段階D:1,18−ビス(ヒドロキシ)−5,14−ビス[(フェ
ニル)メチル]−5,14−ジアザオクタデカン ブタノール40ml中に段階Cの生成物25.5g、3−クロ
ロ−1−ヒドロキシプロパン13.2ml、Na2CO3(50.4g)
及びヨウ化ナトリウム1.19gを含有する混合物を18時間
還流する。混合物を冷却し、酢酸エチル700ml中に注
ぎ、水洗し、MgSO4で乾燥し、溶媒を真空中で除去する
と残留物が得られ、これを蒸留すると所望の生成物30.0
gを生ずる。0.1mmで沸点250−252℃。
段階E:1,18−ビス(ヒドロキシ)−5,14−ジアザオクタ
デカン 段階Dの生成物3.0g、AoOH(30ml)及び酸化パラジウ
ム0.6gを含有する混合物を45lb/in2で、水素が摂取され
なくなるまで水素添加する。濾過し、溶媒を真空中で除
去すると、所望の生成物1.77gを生ずる。Rfは0.37(10
%濃NH3/CH3OHでシリカゲルから溶離)。
段階F:1,18−ビス(ヒドロキシ)−5,14−ビス(t−ブ
トキシカルボニル)−5,14−ジアザオクタデカン 段階Eの生成物1.77g、ジ−t−ブチルジカーボネー
ト2.97g(0.0136モル)、トリエチルアミン3ml、及びCH
2Cl2(50ml)を含有する混合物を一夜かきまぜる。混合
物をCH2Cl2(200ml)で希釈し、0.5N HCl(200ml)と次
に飽和NaCl(100ml)で洗い、乾燥(MgSO4)し、溶媒を
真空中で除去する。残留物をフラッシュ・クロマトグラ
フィにかけ、75%EtOAcでシリカゲルから溶離すると、
所望の生成物が得られる。Rfは0.29(75%EtOAc/ヘキサ
ンでシリカゲルから溶離)。
段階G:1,18−ビス(メタンスルホニル)−5,14−ビス
(t−ブトキシカルボニル)−5,14−ジアザオクタデカ
ン 段階Fの生成物3.0g、トリエチルアミン3.3ml、及びC
H2Cl2(70ml)を含有する混合物を0℃に冷却する。CH2
Cl2(10ml)中の塩化メシル1.22mlを滴加し、生ずる混
合物を0℃で1.5時間かきまぜる。混合物をCH2Cl2(100
ml)中に注ぎ、1N AoOH(200ml)、水100ml及び飽和重
炭酸ナトリウム100mlで洗い、MgSO4で乾燥し、溶媒を真
空中で除去する。残留物をフラッシュ・クロマトグラフ
ィにかけ、60%EtOAc/ヘキサンでシリカゲルから溶離す
ると、所望の生成物3.5gが得られる。Rf0.39。
段階H:1,18−ビス(2,3−ブタジエニル)−1,5,14,18−
テトラ−(t−ブトキシカルボニル)−1,5,14,18−テ
トラアザオクタデカン DMF(12ml)中に段階Gの生成物3.6g、ヨウ化ナトリ
ウム1.74g、及びヘキサンで洗った水素化ナトリウム0.5
1g(油中60%)を含有する混合物を、N−(t−ブトキ
シカルボニル)−2,3−ブタジエニルアミン2.16g(すな
わち段階Bの生成物)と一緒にし、生ずる混合物を2時
間放置する。溶媒を真空中で除き、酢酸エチル350mlを
残留物に加え、水50ml(4回)と飽和塩化ナトリウム10
0mlで洗い、MgSO4で乾燥する。溶媒を真空中で除去し、
残留物をフラッシュ・クロマトグラフィにかけ、30%Et
OAc/ヘキサンでシリカゲルから溶離すると、所望の生成
物0.5gを粘性油として生ずる。Rf0.39(25%EtOAc/ヘキ
サンでシリカゲルから溶離)。
段階I:1,18−ビス(2,3−ブタジエニル)−1,5,14,18−
テトラアザオクタデカン・4HCl 段階Hの生成物0.5gをEtOH(2ml)に溶解し、かきま
ぜながら混合物をEt2O中の2N HCl(10ml)で処理する。
生ずる混合物を一夜かきまぜ、濾過し、固体を真空中で
乾燥すると、所望の生成物0.22gが得られる。融点283−
284℃(分解)。
実施例10 化合物3,7,15,19−テトラアザヘンエイコサ
ン四塩酸塩による、天然の細胞媒介された細胞毒性の増
強 BDFIハツカネズミに105L1210を、第ゼロ日に腹膜内注
射した。脾臓を無菌的に取り出し、完全RPMl−1640内で
細分し、無菌ガーゼに通して濾過すると、単一細胞懸濁
液が得られた。細胞を緩衝液(0.155M NH4Cl、O.1mM ED
TA及び0.01M KHCO3)中に懸濁することによって赤血球
を細胞溶解した。実験群当たり3匹のハツカネズミから
の脾臓細胞を一緒にし、洗って、トリパンブルー排除に
よって生育力を決定した。次に、これらの脾臓エフェク
ター細胞を、51CrでラベルしたYAC−1標的細胞に対す
る細胞毒性について、直接に検定した。標的細胞(1
06)をNa2 51CrO4(100μCi)により、37℃で1時間にラ
ベルした。次に、標識つき標的細胞を洗い(3回)、異
なる数のエフェクター細胞を含有する96穴の丸底マイク
ロ滴定プレートに三つ組で添加(104/穴)すると、穴当
たり0.1mlの完全RPMl−1640中で種々のエフェクター対
標的細胞比が得られた。次にこれらのプレートを50xgで
3分の遠心分離にかけ、37℃で4時間培養した。この培
養期間後、プレートを300xgで5分間の遠心分離にか
け、上澄み液回収装置(スカトロン社、バージニア州ス
ターリング)で上澄み液を取り入れ、放出された51Crを
ベックマン・ガンマ5500計数器で測定した。単独で培養
された標的細胞からの上澄み液では、自然発生的な放出
について検定し、最大放出は1%硫酸ドデシルナトリウ
ムの添加によって決定された。細胞媒介された免疫は、
第7日に、51CrでラベルしたYAC−1腫瘍標的細胞を利
用して評価された。データは%特異的細胞溶解(±s.
e.,n=3)として表わされた。特異的細胞溶解の%とし
て表わされる細胞毒性は、計算され、第1図ように作図
された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、エフェクター:標的の比に対して、特異的細
胞溶解の%をプロットしたグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 211/26 C07C 211/26 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/13 C07C 211/14 C07C 211/22 C07C 211/26 CA(STN) EPAT(QUESTEL) WPIDS(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 RHN−Z−NH−(CH2)m−NH−Z−NHR[式中mは3−12の
    整数であり、Zは直鎖又は分枝鎖構造の飽和C2−C6アル
    キレン部分であり、各R基は独立にH、C1−C6飽和又は
    不飽和ヒドロカルビル、又は−(CH2)x−(Ar)−Xであ
    り、ここではArはフェニル又はナフチルであり、Xは
    H、C1−C6アルコキシ、ハロゲン、C1−C4アルキル、又
    は−S(0)xR1であり、xは0、1又は2の整数、またR1
    はC1−C6アルキルである]の化合物、又は製薬上に受け
    入れられるその塩の、細胞で媒介される免疫の増強有効
    量を含む、必要な患者に投与するための、細胞で媒介さ
    れる免疫の増強剤。
  2. 【請求項2】式 RHN−Z−NH−(CH2)m−NH−Z−NHR[式中mは3−12の
    整数であり、Zは直鎖又は分枝鎖構造の飽和C2−C6アル
    キレン部分であり、各R基は独立にH、C1−C6飽和又は
    不飽和ヒドロカルビル、又は−(CH2)x−(Ar)−Xであ
    り、ここでArはフェニル又はナフチルであり、XはH、
    C1−C6アルコキシ、ハロゲン、C1−C4アルキル、又は−
    S(0)xR1であり、xは0、1又は2の整数、またR1はC1
    −C6アルキルである]の化合物、又は製薬上に受け入れ
    られるその塩の、エフェクター細胞増強有効量を含む、
    必要な患者に投与するための、細胞免疫系のエフェクタ
    ー細胞の活性増強剤。
  3. 【請求項3】増強されるエフェクター細胞がT細胞であ
    る、特許請求の範囲第2項に記載の増強剤。
  4. 【請求項4】増強されるエフェクター細胞が、細胞で媒
    介される自然の細胞毒性細胞である、特許請求の範囲第
    2項に記載の増強剤。
  5. 【請求項5】増強されるエフェクター細胞がマクロファ
    ージである、特許請求の範囲第2項に記載の増強剤。
  6. 【請求項6】化合物が3,7,15,19−テトラアザヘンエイ
    コサン四塩酸塩である、特許請求の範囲第1項又は第2
    項に記載の増強剤。
  7. 【請求項7】化合物が2,17−ジメチル−2,6,14,18−テ
    トラアザノナデカン四塩酸塩である、特許請求の範囲第
    1項又は第2項に記載の増強剤。
  8. 【請求項8】化合物が4,16−ジメチル−2,6,14,18−テ
    トラアザノナデカン四塩酸塩である、特許請求の範囲第
    1項又は第2項に記載の増強剤。
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