JP2833560B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
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- JP2833560B2 JP2833560B2 JP363496A JP363496A JP2833560B2 JP 2833560 B2 JP2833560 B2 JP 2833560B2 JP 363496 A JP363496 A JP 363496A JP 363496 A JP363496 A JP 363496A JP 2833560 B2 JP2833560 B2 JP 2833560B2
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- layer
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- magnetic
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果を利
用した高感度磁気検出素子に関するものである。
用した高感度磁気検出素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来磁気抵抗効果を利用した薄膜磁気ヘ
ッドの磁性薄膜には、パーマロイを中心とした金属磁性
材料が用いられている。このような従来の磁気抵抗効果
素子は、パーマロイの電流方向と磁化の方向の相対角に
依存して生じる抵抗の差を利用したものであるが、パー
マロイの磁気抵抗変化率は3〜4%程度と小さく高感度
化のためには磁気抵抗変化率の大きな材料が望まれてい
た。但し、ここでいう磁気抵抗変化率とは、飽和磁場で
の抵抗値から零磁場での抵抗値を引いたものを飽和磁場
での抵抗値で規格化した値を指すものとし、以後の記述
もこれに従うものとする。
ッドの磁性薄膜には、パーマロイを中心とした金属磁性
材料が用いられている。このような従来の磁気抵抗効果
素子は、パーマロイの電流方向と磁化の方向の相対角に
依存して生じる抵抗の差を利用したものであるが、パー
マロイの磁気抵抗変化率は3〜4%程度と小さく高感度
化のためには磁気抵抗変化率の大きな材料が望まれてい
た。但し、ここでいう磁気抵抗変化率とは、飽和磁場で
の抵抗値から零磁場での抵抗値を引いたものを飽和磁場
での抵抗値で規格化した値を指すものとし、以後の記述
もこれに従うものとする。
【0003】最近、La−(Ca,Sr)−Mn−Oよ
り構成されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化
物において、−50〜−100000%という非常に大
きな磁気抵抗変化率が観測されている(アプライド フ
ィジックス レターズ 63巻、14号(1993)、
1990〜1992頁(Applied Physis
cs Letters,vol.63,No.14(1
993),1990−1992)あるいはアプライド
フィジックス レターズ 64巻、22号(199
4)、3045〜3047頁(Applied Phy
sics Letters,vol.64,No.22
(1994),3045−3047))。例えば、特開
平6−237022号公報によれば、イオンビームスパ
ッタ法によってMgO(100)基板上に付着させたL
a1-x Cax MnO3 の薄膜では最大で−50%の巨大
な磁気抵抗変化率が観測されており、この材料の薄膜を
用いて磁気抵抗効果素子を作成している。また、アプラ
イド フィジックス レターズ64巻、22号(199
4)、3045−3047(Appl.Phys.Le
tt.,vol.64(1994),3045−304
7)によれば、パルスドレーザーデポジション法によっ
てLaAlO3 上に付着させたLa0.66Ca0.33MnO
3 の薄膜では最大で−127000%という非常に巨大
な磁気抵抗変化率が観測されている。
り構成されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化
物において、−50〜−100000%という非常に大
きな磁気抵抗変化率が観測されている(アプライド フ
ィジックス レターズ 63巻、14号(1993)、
1990〜1992頁(Applied Physis
cs Letters,vol.63,No.14(1
993),1990−1992)あるいはアプライド
フィジックス レターズ 64巻、22号(199
4)、3045〜3047頁(Applied Phy
sics Letters,vol.64,No.22
(1994),3045−3047))。例えば、特開
平6−237022号公報によれば、イオンビームスパ
ッタ法によってMgO(100)基板上に付着させたL
a1-x Cax MnO3 の薄膜では最大で−50%の巨大
な磁気抵抗変化率が観測されており、この材料の薄膜を
用いて磁気抵抗効果素子を作成している。また、アプラ
イド フィジックス レターズ64巻、22号(199
4)、3045−3047(Appl.Phys.Le
tt.,vol.64(1994),3045−304
7)によれば、パルスドレーザーデポジション法によっ
てLaAlO3 上に付着させたLa0.66Ca0.33MnO
3 の薄膜では最大で−127000%という非常に巨大
な磁気抵抗変化率が観測されている。
【0004】一方、通常薄膜磁気ヘッドには、いわゆる
バルクハウゼンノイズを抑制するために、強磁性または
反強磁性の磁性体膜がバイアス層として設けられる。ま
た、漏れ磁界による読み出しヘッドの混乱を防止するた
めの磁気シールド層も必要であり、従来この磁気シール
ド層にはNi−Fe等の金属、センダスト等の合金や、
フェライトといったセラミックスが用いられている。
バルクハウゼンノイズを抑制するために、強磁性または
反強磁性の磁性体膜がバイアス層として設けられる。ま
た、漏れ磁界による読み出しヘッドの混乱を防止するた
めの磁気シールド層も必要であり、従来この磁気シール
ド層にはNi−Fe等の金属、センダスト等の合金や、
フェライトといったセラミックスが用いられている。
【0005】さらに磁気抵抗効果を利用した薄膜磁気ヘ
ッドにおいては、磁性薄膜の上下に素子全体への電流リ
ークを防止するためのギャップ層が設けられるが、この
ギャップ層としては通常アルミナ等が用いられている。
ッドにおいては、磁性薄膜の上下に素子全体への電流リ
ークを防止するためのギャップ層が設けられるが、この
ギャップ層としては通常アルミナ等が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年の磁気記録の高密
度化や磁気センサーの高感度化の要求に伴い、より大き
な磁気抵抗変化を示す磁性材料が必要とされているが、
その点で前記のLa−(Ca,Sr)−Mn−Oより構
成されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物は
大変魅力的である。
度化や磁気センサーの高感度化の要求に伴い、より大き
な磁気抵抗変化を示す磁性材料が必要とされているが、
その点で前記のLa−(Ca,Sr)−Mn−Oより構
成されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物は
大変魅力的である。
【0007】しかし、Ni−Fe等の金属(合金)から
なる従来の磁気シールド層は高温プロセスに通すとその
磁気的特性を失うため、La−(Ca,Sr)−Mn−
Oを成長させるのに必要なプロセス温度に耐えることが
できないという欠点があり、従ってこれらの従来の磁気
シールドとLa−(Ca,Sr)−Mn−Oとを組み合
わせた磁気ヘッドを製造することはできない。
なる従来の磁気シールド層は高温プロセスに通すとその
磁気的特性を失うため、La−(Ca,Sr)−Mn−
Oを成長させるのに必要なプロセス温度に耐えることが
できないという欠点があり、従ってこれらの従来の磁気
シールドとLa−(Ca,Sr)−Mn−Oとを組み合
わせた磁気ヘッドを製造することはできない。
【0008】一方、センダストや、フェライトといった
セラミックスからなる磁気シールドを用いた場合、磁気
シールド層はLa−(Ca,Sr)−Mn−Oを成長さ
せるのに必要なプロセス温度に耐えることはできるもの
の、このまま磁気シールド上に従来のアルミナ等の下部
ギャップ層を形成した場合、さらにこの下部ギャップ層
上に成長させたLa−(Ca,Sr)−Mn−Oで十分
大きな抵抗変化率を得ることができない。なぜならば、
La−(Ca,Sr)−Mn−Oで十分大きな抵抗変化
率を実現するためにはその結晶性が重要であり、格子整
合性が良く、しかも成長中にLa−(Ca,Sr)−M
n−Oと反応しない下地を選ぶ必要があるが、従来用い
られてきた多結晶アルミナ等の下地(通常の下部ギャッ
プ層)はこの要件を満たしていないからである。
セラミックスからなる磁気シールドを用いた場合、磁気
シールド層はLa−(Ca,Sr)−Mn−Oを成長さ
せるのに必要なプロセス温度に耐えることはできるもの
の、このまま磁気シールド上に従来のアルミナ等の下部
ギャップ層を形成した場合、さらにこの下部ギャップ層
上に成長させたLa−(Ca,Sr)−Mn−Oで十分
大きな抵抗変化率を得ることができない。なぜならば、
La−(Ca,Sr)−Mn−Oで十分大きな抵抗変化
率を実現するためにはその結晶性が重要であり、格子整
合性が良く、しかも成長中にLa−(Ca,Sr)−M
n−Oと反応しない下地を選ぶ必要があるが、従来用い
られてきた多結晶アルミナ等の下地(通常の下部ギャッ
プ層)はこの要件を満たしていないからである。
【0009】このように、酸化物磁性材料La−(C
a,Sr)−Mn−Oの性能を十分に引き出した高感度
薄膜磁気ヘッドは今まで実現されていなかった。
a,Sr)−Mn−Oの性能を十分に引き出した高感度
薄膜磁気ヘッドは今まで実現されていなかった。
【0010】本発明の目的は、磁気抵抗効果を利用した
磁気検出素子において、大きな磁気抵抗変化を有する酸
化物磁性材料を用いた高感度の磁気検出能力を有する薄
膜磁気ヘッドを、特に酸化物磁性材料の性能を十分に引
き出すべく磁気シールド層、下部シールド層に用いる材
料を選択することにより提供することにある。
磁気検出素子において、大きな磁気抵抗変化を有する酸
化物磁性材料を用いた高感度の磁気検出能力を有する薄
膜磁気ヘッドを、特に酸化物磁性材料の性能を十分に引
き出すべく磁気シールド層、下部シールド層に用いる材
料を選択することにより提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による薄膜磁気ヘ
ッドは、下部シールド層としてフェライト、センダス
ト、FeN,FeTaNのいずれかを用い、かつ下部ギ
ャップ層としてペロブスカイト型酸化物セラミックスま
たはマグネシアのいずれかを用い、かつ磁気抵抗効果層
としてLn1-x Ax My Mn1-y Oz (LnはY,ラン
タノイドまたはBiのいずれか1つまたはこれらのうち
のいくつか、Aはアルカリ土類,Pbのいずれかまたは
これらのうちのいくつか、MはNi,Cuのいずれかを
表す。また、0<x,y<0.5)を用いることを特徴
としている。またここで、下部ギャップ層のペロブスカ
イト型酸化物セラミックスとしてチタン酸ストロンチウ
ム、ランタンアルミネートのいずれかを用いること、お
よび下部シールド層下に設けられた磁気ヘッド支持体が
マグネシア、サファイア、スピネル、チタン酸ストロン
チウム、ランタンアルミネートまたはフェライトのいず
れか一つよりなることを特徴としている。
ッドは、下部シールド層としてフェライト、センダス
ト、FeN,FeTaNのいずれかを用い、かつ下部ギ
ャップ層としてペロブスカイト型酸化物セラミックスま
たはマグネシアのいずれかを用い、かつ磁気抵抗効果層
としてLn1-x Ax My Mn1-y Oz (LnはY,ラン
タノイドまたはBiのいずれか1つまたはこれらのうち
のいくつか、Aはアルカリ土類,Pbのいずれかまたは
これらのうちのいくつか、MはNi,Cuのいずれかを
表す。また、0<x,y<0.5)を用いることを特徴
としている。またここで、下部ギャップ層のペロブスカ
イト型酸化物セラミックスとしてチタン酸ストロンチウ
ム、ランタンアルミネートのいずれかを用いること、お
よび下部シールド層下に設けられた磁気ヘッド支持体が
マグネシア、サファイア、スピネル、チタン酸ストロン
チウム、ランタンアルミネートまたはフェライトのいず
れか一つよりなることを特徴としている。
【0012】図1、2に今回の発明である薄膜磁気ヘッ
ドを再生部分に使った複合型磁気ヘッドの断面図を示し
ている。この複合型磁気ヘッドは、本発明である磁気検
出素子を用いた再生用ヘッドと、インダクティブ型の記
録用ヘッド、および漏れ磁界による再生用ヘッドの混乱
を防止するための磁気シールド部とからなる。また図2
に今回の発明になる薄膜磁気ヘッドを用いた磁気ディス
ク装置の例を示す。
ドを再生部分に使った複合型磁気ヘッドの断面図を示し
ている。この複合型磁気ヘッドは、本発明である磁気検
出素子を用いた再生用ヘッドと、インダクティブ型の記
録用ヘッド、および漏れ磁界による再生用ヘッドの混乱
を防止するための磁気シールド部とからなる。また図2
に今回の発明になる薄膜磁気ヘッドを用いた磁気ディス
ク装置の例を示す。
【0013】図1において、本発明になる薄膜磁気ヘッ
ドは、磁気ヘッド母材1と、磁気ヘッド母材1上に形成
される磁気ヘッド支持体2と、磁気ヘッド支持体2上に
形成される下部シールド層3と、下部シールド層3上に
形成される下部ギャップ層4と、下部ギャップ層4上に
形成される酸化物磁性体の磁気抵抗効果層5と、磁気抵
抗効果層5の脇に形成されるバイアス層6と、磁気抵抗
効果層5上に形成される読み出し電極7と、磁気抵抗効
果層5と読み出し電極7上に形成される上部ギャップ層
8と、上部ギャップ層8上に形成される上部シールド層
(兼下部コア)9とからなり、下部ギャップ層4、バイ
アス層、上部ギャップ層8とで読み出し素子を形成し、
上部シールド層(兼下部コア)9とライトギャップ層1
2、上部コア13、コイル14とで書き込み層11を形
成している。
ドは、磁気ヘッド母材1と、磁気ヘッド母材1上に形成
される磁気ヘッド支持体2と、磁気ヘッド支持体2上に
形成される下部シールド層3と、下部シールド層3上に
形成される下部ギャップ層4と、下部ギャップ層4上に
形成される酸化物磁性体の磁気抵抗効果層5と、磁気抵
抗効果層5の脇に形成されるバイアス層6と、磁気抵抗
効果層5上に形成される読み出し電極7と、磁気抵抗効
果層5と読み出し電極7上に形成される上部ギャップ層
8と、上部ギャップ層8上に形成される上部シールド層
(兼下部コア)9とからなり、下部ギャップ層4、バイ
アス層、上部ギャップ層8とで読み出し素子を形成し、
上部シールド層(兼下部コア)9とライトギャップ層1
2、上部コア13、コイル14とで書き込み層11を形
成している。
【0014】まず磁気ヘッド母材1上に磁気ヘッド支持
体2を成長させる。磁気ヘッド支持体2の材料としては
マグネシア、サファイア、スピネル、チタン酸ストロン
チウム、ランタンアルミネートまたはフェライトのいず
れかが好適に用いられる。また、磁気ヘッド母材1とし
てフェライトを用いる場合には該母材1が磁気ヘッド支
持体2を兼ねても良い。さらに、該支持体2上に磁気シ
ールド層3としてフェライト、センダスト、FeN、F
eTaNのいずれかを成長させる。ここで磁気ヘッド支
持体2にフェライトを用いた場合は磁気シールド層3は
ヘッド支持体2で兼用させることができる。次いで該磁
気シールド層3上に下部ギャップ層4を成長させる。下
部ギャップ層4としてはマグネシアまたはペロブスカイ
ト型酸化物セラミックスを用いることができる。ここ
で、ペロブスカイト型酸化物セラミックスとしては絶縁
性のチタン酸ストロンチウム、ランタンアルミネートの
ような材料を選択することができる。さらに該下部ギャ
ップ層4上に磁気抵抗効果層5を成長させる。磁気抵抗
効果層5としてはLn1-x Ax My Mn1-y Oz (Ln
はY,ランタノイドまたはBiのいずれかまたはこれら
のうちのいくつか、Aはアルカリ土類,Pbのいずれか
またはこれらのうちのいくつか、MはNi,Cuのいず
れかを表す。また、0<x,y<0.5)を用いる。
体2を成長させる。磁気ヘッド支持体2の材料としては
マグネシア、サファイア、スピネル、チタン酸ストロン
チウム、ランタンアルミネートまたはフェライトのいず
れかが好適に用いられる。また、磁気ヘッド母材1とし
てフェライトを用いる場合には該母材1が磁気ヘッド支
持体2を兼ねても良い。さらに、該支持体2上に磁気シ
ールド層3としてフェライト、センダスト、FeN、F
eTaNのいずれかを成長させる。ここで磁気ヘッド支
持体2にフェライトを用いた場合は磁気シールド層3は
ヘッド支持体2で兼用させることができる。次いで該磁
気シールド層3上に下部ギャップ層4を成長させる。下
部ギャップ層4としてはマグネシアまたはペロブスカイ
ト型酸化物セラミックスを用いることができる。ここ
で、ペロブスカイト型酸化物セラミックスとしては絶縁
性のチタン酸ストロンチウム、ランタンアルミネートの
ような材料を選択することができる。さらに該下部ギャ
ップ層4上に磁気抵抗効果層5を成長させる。磁気抵抗
効果層5としてはLn1-x Ax My Mn1-y Oz (Ln
はY,ランタノイドまたはBiのいずれかまたはこれら
のうちのいくつか、Aはアルカリ土類,Pbのいずれか
またはこれらのうちのいくつか、MはNi,Cuのいず
れかを表す。また、0<x,y<0.5)を用いる。
【0015】ここで磁気ヘッド母材1としては、セラミ
ックス、シリコンを用いることが可能である。従って多
結晶体を用いても良いが、単結晶体を用いれば、その上
に形成される磁気ヘッド支持体2、磁気シールド層3、
下部ギャップ層4そして磁気抵抗効果層5の結晶性を向
上させることができるので、結果として薄膜磁気ヘッド
の感度をより向上させることができる。また、磁気ヘッ
ド支持体2として上記の材料を選択する理由は、磁気ヘ
ッド母材1と磁気シールド層3とが反応を起こし磁気シ
ールド層3の特性が低下するのを防止するためである。
ックス、シリコンを用いることが可能である。従って多
結晶体を用いても良いが、単結晶体を用いれば、その上
に形成される磁気ヘッド支持体2、磁気シールド層3、
下部ギャップ層4そして磁気抵抗効果層5の結晶性を向
上させることができるので、結果として薄膜磁気ヘッド
の感度をより向上させることができる。また、磁気ヘッ
ド支持体2として上記の材料を選択する理由は、磁気ヘ
ッド母材1と磁気シールド層3とが反応を起こし磁気シ
ールド層3の特性が低下するのを防止するためである。
【0016】一方、磁気シールド層3としてフェライ
ト、センダスト、FeN、FeTaNのいずれかを用い
る理由は、酸化物磁性体である磁気抵抗効果層5を形成
する温度(通常600〜700℃)にしても磁気シール
ドとしての特性を失わないからである。また下部ギャッ
プ層4として上記の材料を選択するのは、これらの材料
が絶縁性に優れていることはもちろん、磁気抵抗効果層
5との格子のミスマッチングが小さく磁気抵抗効果層5
の結晶性を向上させられること、かつ磁気シールド層3
や磁気抵抗効果層5と反応を起こし磁気シールド層3、
磁気抵抗効果層5や下部ギャップ層4自身の特性が劣化
するのを防ぐことがその理由である。さらに磁気抵抗効
果層5としては、弱い磁場でも強磁性になり磁場感度を
大きくできること、強磁性−常磁性転移温度が室温付近
に存在するため室温で大きな磁気抵抗変化を得られるこ
とから、上記の材料を選択した。
ト、センダスト、FeN、FeTaNのいずれかを用い
る理由は、酸化物磁性体である磁気抵抗効果層5を形成
する温度(通常600〜700℃)にしても磁気シール
ドとしての特性を失わないからである。また下部ギャッ
プ層4として上記の材料を選択するのは、これらの材料
が絶縁性に優れていることはもちろん、磁気抵抗効果層
5との格子のミスマッチングが小さく磁気抵抗効果層5
の結晶性を向上させられること、かつ磁気シールド層3
や磁気抵抗効果層5と反応を起こし磁気シールド層3、
磁気抵抗効果層5や下部ギャップ層4自身の特性が劣化
するのを防ぐことがその理由である。さらに磁気抵抗効
果層5としては、弱い磁場でも強磁性になり磁場感度を
大きくできること、強磁性−常磁性転移温度が室温付近
に存在するため室温で大きな磁気抵抗変化を得られるこ
とから、上記の材料を選択した。
【0017】以上のような選択をすることで、元来大き
な磁気抵抗変化を示す酸化物磁性体からなる磁気抵抗効
果層5はその特性を損なうことがなく、読み出し素子に
大きな磁気感度を持たせることができる。また下部シー
ルド層もその磁気的特性を失うことがなく、読み出し素
子のノイズ耐性を良好に保つことができる。
な磁気抵抗変化を示す酸化物磁性体からなる磁気抵抗効
果層5はその特性を損なうことがなく、読み出し素子に
大きな磁気感度を持たせることができる。また下部シー
ルド層もその磁気的特性を失うことがなく、読み出し素
子のノイズ耐性を良好に保つことができる。
【0018】最後に該磁気抵抗効果層5を加工しバイア
ス層6、読み出し電極7、上部ギャップ層8、上部シー
ルド層9を形成して読み出し素子10を作った後、さら
に書き込み素子11を形成し磁気ヘッドを完成させる。
ス層6、読み出し電極7、上部ギャップ層8、上部シー
ルド層9を形成して読み出し素子10を作った後、さら
に書き込み素子11を形成し磁気ヘッドを完成させる。
【0019】今回の発明になる図1、2で示されるよう
な薄膜磁気ヘッドを用いれば、図3に示すような高性能
の磁気ディスク装置を製造することができる。記録媒体
を両面に有する磁気ディスク21をスピンドルモータ2
2で回転させ、アクチュエータ23によってヘッドスラ
イダ24を記録媒体の所望のトラック上に誘導する。ヘ
ッドスライダ24上に形成した複合型磁気ヘッドの再生
ヘッドおよび記録ヘッドはこの回転によって記録媒体上
に接近して相対運動し、信号を順次書き込みまたは読み
とる。記録信号は信号処理系25を通じて、記録ヘッド
にて記録媒体上に記録し、再生ヘッドの出力を信号処理
系25を経て記録信号として読みとる。
な薄膜磁気ヘッドを用いれば、図3に示すような高性能
の磁気ディスク装置を製造することができる。記録媒体
を両面に有する磁気ディスク21をスピンドルモータ2
2で回転させ、アクチュエータ23によってヘッドスラ
イダ24を記録媒体の所望のトラック上に誘導する。ヘ
ッドスライダ24上に形成した複合型磁気ヘッドの再生
ヘッドおよび記録ヘッドはこの回転によって記録媒体上
に接近して相対運動し、信号を順次書き込みまたは読み
とる。記録信号は信号処理系25を通じて、記録ヘッド
にて記録媒体上に記録し、再生ヘッドの出力を信号処理
系25を経て記録信号として読みとる。
【0020】
(実施例1)本発明の具体的な実施例を図1、2に沿っ
て説明する。
て説明する。
【0021】まず第1例においては、磁気ヘッド母材1
として単結晶シリコン(100)を用意し、次に該母材
1上に磁気ヘッド支持体2として(111)配向のマグ
ネシアをソルーゲル法で成長させた後、該支持体2上に
磁気シールド層3としてMnフェライト層を反応性蒸着
法でエピタキシャル成長させ、次いでMnフェライト層
3上に下部ギャップ層4としてマグネシア(100)を
MBE法でエピタキシャル成長させた。さらに該下部ギ
ャップ層4上に磁気抵抗効果層5として(Nd0.7 Pr
0.3 )0.67Sr0.33MnO3 をレーザーアブレーション
法により成長させた。最後に該磁気抵抗効果層5をイオ
ンミリング法で加工しバイアス層6を形成した後、Pt
からなる読み出し電極7、上部ギャップ層8、上部シー
ルド層(兼下部コア)9を形成して読み出し素子10を
作った後、さらにライトギャップ層12、上部コア1
3、およびコイル14からなる書き込み素子11を形成
し磁気ヘッドを完成させた。
として単結晶シリコン(100)を用意し、次に該母材
1上に磁気ヘッド支持体2として(111)配向のマグ
ネシアをソルーゲル法で成長させた後、該支持体2上に
磁気シールド層3としてMnフェライト層を反応性蒸着
法でエピタキシャル成長させ、次いでMnフェライト層
3上に下部ギャップ層4としてマグネシア(100)を
MBE法でエピタキシャル成長させた。さらに該下部ギ
ャップ層4上に磁気抵抗効果層5として(Nd0.7 Pr
0.3 )0.67Sr0.33MnO3 をレーザーアブレーション
法により成長させた。最後に該磁気抵抗効果層5をイオ
ンミリング法で加工しバイアス層6を形成した後、Pt
からなる読み出し電極7、上部ギャップ層8、上部シー
ルド層(兼下部コア)9を形成して読み出し素子10を
作った後、さらにライトギャップ層12、上部コア1
3、およびコイル14からなる書き込み素子11を形成
し磁気ヘッドを完成させた。
【0022】このようにして作成した複合型ヘッドは室
温で1000Oeの外部磁場により−30%の磁気抵抗
変化率を示し、また漏れ磁界による読み出しヘッドの混
乱も見られなかった。なお母材1としてSi(100)
の代わりに単結晶基板であるSi(111)、MgO
(100)、MgAl2 O4 (100)、MgAl2 O
4 (110)、SrTiO3 (100)、LaAlO3
(100)、サファイヤC面、サファイヤR面、Mn−
Znフェライト(100)を用いた場合、Mnフェライ
ト層3の代わりに磁気シールド層としてセンダスト、F
eN、FeTaNを用いた場合、磁気ヘッド支持体2と
してマグネシア、サファイア、スピネル、チタン酸スト
ロンチウム、ランタンアルミネート、フェライトを用い
た場合、下部ギャップ層4としてマグネシアの代わり
に、チタン酸ストロンチウムまたはランタンアルミネー
トを用いた場合、酸化物磁性層5として(Nd0.7 7P
r0.3)0.67Sr0.33MnO3 のNd0.7 Pr0.3 の代
わりにY、La、Sm、Eu、Dy、YbまたはBiの
いくつかを、またSrの代わりにCa、BaまたはPb
のいくつかを用いた場合、いずれも同様の結果を得た。
温で1000Oeの外部磁場により−30%の磁気抵抗
変化率を示し、また漏れ磁界による読み出しヘッドの混
乱も見られなかった。なお母材1としてSi(100)
の代わりに単結晶基板であるSi(111)、MgO
(100)、MgAl2 O4 (100)、MgAl2 O
4 (110)、SrTiO3 (100)、LaAlO3
(100)、サファイヤC面、サファイヤR面、Mn−
Znフェライト(100)を用いた場合、Mnフェライ
ト層3の代わりに磁気シールド層としてセンダスト、F
eN、FeTaNを用いた場合、磁気ヘッド支持体2と
してマグネシア、サファイア、スピネル、チタン酸スト
ロンチウム、ランタンアルミネート、フェライトを用い
た場合、下部ギャップ層4としてマグネシアの代わり
に、チタン酸ストロンチウムまたはランタンアルミネー
トを用いた場合、酸化物磁性層5として(Nd0.7 7P
r0.3)0.67Sr0.33MnO3 のNd0.7 Pr0.3 の代
わりにY、La、Sm、Eu、Dy、YbまたはBiの
いくつかを、またSrの代わりにCa、BaまたはPb
のいくつかを用いた場合、いずれも同様の結果を得た。
【0023】(比較例1)実施例1において磁気ヘッド
支持体2を形成せずに、磁気ヘッドを形成した。この場
合、漏れ磁界による読み出しヘッドの混乱が見られた。
支持体2を形成せずに、磁気ヘッドを形成した。この場
合、漏れ磁界による読み出しヘッドの混乱が見られた。
【0024】(比較例2)実施例1におけるMnフェラ
イト層3の代わりにFe−Ni層を形成し、磁気ヘッド
を形成した。この場合は、漏れ磁界による読み出しヘッ
ドの混乱が見られた。
イト層3の代わりにFe−Ni層を形成し、磁気ヘッド
を形成した。この場合は、漏れ磁界による読み出しヘッ
ドの混乱が見られた。
【0025】(比較例3)実施例1におけるMnフェラ
イト層3の代わりに多結晶のアルミナを用いて磁気ヘッ
ドを形成した。この場合は、漏れ磁界による読み出しヘ
ッドの混乱は見られなかったものの、室温の磁気抵抗変
化率が1000Oeの外部磁場により−10%とマグネ
シアを用いたときに比べてかなり低下した。
イト層3の代わりに多結晶のアルミナを用いて磁気ヘッ
ドを形成した。この場合は、漏れ磁界による読み出しヘ
ッドの混乱は見られなかったものの、室温の磁気抵抗変
化率が1000Oeの外部磁場により−10%とマグネ
シアを用いたときに比べてかなり低下した。
【0026】(比較例4)実施例1における磁気ヘッド
母材1の単結晶シリコン(100)の代わりに多結晶基
板を用いて磁気ヘッドを形成した。この場合磁気抵抗変
化率は単結晶基板を用いた場合の約半分程度になった。
母材1の単結晶シリコン(100)の代わりに多結晶基
板を用いて磁気ヘッドを形成した。この場合磁気抵抗変
化率は単結晶基板を用いた場合の約半分程度になった。
【0027】(実施例2)本発明の具体的な実施例を図
4に沿って説明する。
4に沿って説明する。
【0028】まず、磁気ヘッド支持体32として単結晶
Mn−Znフェライト(100)を用意し、該支持体3
2上に直接下部ギャップ層34としてチタン酸ストロン
チウム(100)をMOCVD法でエピタキシャル成長
させ、さらに該下部ギャップ層54上に磁気抵抗効果層
35としてY0.07La0.6 Ca0.33Mn0.55Ni0.45O
3 をイオンビームスパッタ法で成長させた。続いて該磁
気抵抗効果層35を加工しバイアス層36、RuO2 か
らなる読み出し電極37、上部ギャップ層38、上部シ
ールド層39を形成して読み出し素子40を作った後、
該読み出し素子40上に書き込み素子41を形成した。
最後に磁気ヘッド母材31として用意した多結晶のアル
ミナ−炭化チタン複合セラミックスと磁気ヘッド支持体
32とを貼り合わせて磁気ヘッドを完成させた。
Mn−Znフェライト(100)を用意し、該支持体3
2上に直接下部ギャップ層34としてチタン酸ストロン
チウム(100)をMOCVD法でエピタキシャル成長
させ、さらに該下部ギャップ層54上に磁気抵抗効果層
35としてY0.07La0.6 Ca0.33Mn0.55Ni0.45O
3 をイオンビームスパッタ法で成長させた。続いて該磁
気抵抗効果層35を加工しバイアス層36、RuO2 か
らなる読み出し電極37、上部ギャップ層38、上部シ
ールド層39を形成して読み出し素子40を作った後、
該読み出し素子40上に書き込み素子41を形成した。
最後に磁気ヘッド母材31として用意した多結晶のアル
ミナ−炭化チタン複合セラミックスと磁気ヘッド支持体
32とを貼り合わせて磁気ヘッドを完成させた。
【0029】この様にして作成した磁気ヘッドは、室温
で1000Oeの外部磁場により−30%の磁気抵抗変
化率を示した。
で1000Oeの外部磁場により−30%の磁気抵抗変
化率を示した。
【0030】なお母材31として多結晶のアルミナ−炭
化チタン複合セラミックスの代わりにMn−Znフェラ
イト、Si、MgO、サファイア、MgAl2 O4 、S
rTiO3 、LaAlO3 (100)の単結晶または多
結晶体を用いても同様の結果が得られた。また、下部ギ
ャップ層34としてチタン酸ストロンチウムの代わり
に、マグネシアまたはランタンアルミネートを用いても
同様の結果を得ることができた。さらに、酸化物磁性層
35としてY0.07La0.6 Ca0.33Mn0.55Ni0.45O
3 の代わりに、NiをCuで置換したものでも同程度の
磁気抵抗変化率を得ることができた。
化チタン複合セラミックスの代わりにMn−Znフェラ
イト、Si、MgO、サファイア、MgAl2 O4 、S
rTiO3 、LaAlO3 (100)の単結晶または多
結晶体を用いても同様の結果が得られた。また、下部ギ
ャップ層34としてチタン酸ストロンチウムの代わり
に、マグネシアまたはランタンアルミネートを用いても
同様の結果を得ることができた。さらに、酸化物磁性層
35としてY0.07La0.6 Ca0.33Mn0.55Ni0.45O
3 の代わりに、NiをCuで置換したものでも同程度の
磁気抵抗変化率を得ることができた。
【0031】(実施例3)本発明の具体的な実施例を図
5に沿って説明する。
5に沿って説明する。
【0032】まず、磁気ヘッド母材51として単結晶M
n−Znフェライト(100)を用意し、該母材51上
に直接下部ギャップ層54としてランタンアルミネート
をレーザーアブレーション法で形成し、さらに該下部ギ
ャップ層54上に磁気抵抗効果層55として(La0.5
Nd0.5 )0.67Pb0.33MnO3 をゾルーゲル法で成長
させた。続いて該磁気抵抗効果層55を加工しバイアス
層56、Alからなる読み出し電極57、上部ギャップ
層58、上部シールド層59を形成して読み出し素子6
0を作った後、該読み出し素子60上に書き込み素子6
1を形成し磁気ヘッドを完成させた。
n−Znフェライト(100)を用意し、該母材51上
に直接下部ギャップ層54としてランタンアルミネート
をレーザーアブレーション法で形成し、さらに該下部ギ
ャップ層54上に磁気抵抗効果層55として(La0.5
Nd0.5 )0.67Pb0.33MnO3 をゾルーゲル法で成長
させた。続いて該磁気抵抗効果層55を加工しバイアス
層56、Alからなる読み出し電極57、上部ギャップ
層58、上部シールド層59を形成して読み出し素子6
0を作った後、該読み出し素子60上に書き込み素子6
1を形成し磁気ヘッドを完成させた。
【0033】この様にして作成した磁気ヘッドは、室温
で1000Oeの外部磁場により−28%の磁気抵抗変
化率を示した。
で1000Oeの外部磁場により−28%の磁気抵抗変
化率を示した。
【0034】なお、下部ギャップ層54としてマグネシ
ア、チタン酸ストロンチウムを用いた場合、また酸化物
磁性層55として(La0.5 Nd0.5 )0.67Pb0.33M
nO3 の代わりに、Mnの一部をNiやCuで置換した
ものを用いた場合、La、Ndを他のランタノイドやB
iで置換した場合、Caの一部を他のアルカリ土類金属
やPbで置換した場合、でも同程度の磁気抵抗変化率を
得ることができた。
ア、チタン酸ストロンチウムを用いた場合、また酸化物
磁性層55として(La0.5 Nd0.5 )0.67Pb0.33M
nO3 の代わりに、Mnの一部をNiやCuで置換した
ものを用いた場合、La、Ndを他のランタノイドやB
iで置換した場合、Caの一部を他のアルカリ土類金属
やPbで置換した場合、でも同程度の磁気抵抗変化率を
得ることができた。
【0035】
【発明の効果】本発明により、飽和磁場が小さくかつ室
温においても十分に大きな磁気抵抗変化と高感度かつ高
ノイズ耐性を有する磁気検出素子を容易に実現すること
ができる。
温においても十分に大きな磁気抵抗変化と高感度かつ高
ノイズ耐性を有する磁気検出素子を容易に実現すること
ができる。
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドを利用した複合型磁気
ヘッドの側面図である。
ヘッドの側面図である。
【図2】本発明の薄膜磁気ヘッドを利用した複合型磁気
ヘッドの断面図である。
ヘッドの断面図である。
【図3】本発明の薄膜磁気ヘッドを応用した磁気ディス
ク装置の概念図である。
ク装置の概念図である。
【図4】実施例2の複合型磁気ヘッドの側面図である。
【図5】実施例3の複合型磁気ヘッドの側面図である。
1…磁気ヘッド母材 2…磁気ヘッド支持体 3…磁気シールド層 4…下部ギャップ層 5…磁気抵抗効果層 6…バイアス層 7…読み出し電極 8…上部ギャップ層 9…上部シールド層(兼下部コア) 10…読み出し素子 11…書き込み素子 12…ライトギャップ層 13…上部コア 14…コイル 21…磁気ディスク 22…スピンドルモータ 23…アクチュエータ 24…ヘッドスライダ 25…信号処理系 31…磁気ヘッド母材 32…磁気ヘッド支持体 34…下部ギャップ層 35…磁気抵抗効果層 36…バイアス層 37…読み出し電極 38…上部ギャップ層 39…上部シールド層 40…読み出し素子 41…書き込み素子 51…磁気ヘッド母材 54…下部ギャップ層 55…磁気抵抗効果層 56…バイアス層 57…読み出し電極 58…上部ギャップ層 59…上部シールド層 60…読み出し素子 61…書き込み素子
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも下部シールド層と、該下部シ
ールド層上に形成される下部ギャップ層と、該下部ギャ
ップ層上に形成される酸化物磁性体の磁気抵抗効果層を
有する磁気抵抗効果を利用した薄膜磁気ヘッドにおい
て、 該下部シールド層としてフェライト、センダスト、Fe
N,FeTaNのいずれかを用い、かつ該下部ギャップ
層としてペロブスカイト型酸化物セラミックスまたはマ
グネシアのいずれかを用い、かつ該磁気抵抗効果層とし
てLn1-x AxMy Mn1-y Oz (LnはY,ランタノ
イドまたはBiのいずれか1つまたはこれらのうちのい
くつか、Aはアルカリ土類,Pbのいずれかまたはこれ
らのうちのいくつか、MはNi,Cuのいずれかを表
す。また、0<x,y<0.5)を用いることを特徴と
する薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 下部ギャップ層のペロブスカイト型酸化
物セラミックスとしてチタン酸ストロンチウム、ランタ
ンアルミネートのいずれかを用いることを特徴とする請
求項1記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 下部シールド層下に設けられた磁気ヘッ
ド支持体がマグネシア、サファイア、スピネル、チタン
酸ストロンチウム、ランタンアルミネートまたはフェラ
イトのいずれか一つよりなることを特徴とする請求項1
記載の薄膜磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP363496A JP2833560B2 (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | 薄膜磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP363496A JP2833560B2 (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09198615A JPH09198615A (ja) | 1997-07-31 |
JP2833560B2 true JP2833560B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=11562925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP363496A Expired - Fee Related JP2833560B2 (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | 薄膜磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2833560B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000014211A (ko) * | 1998-08-18 | 2000-03-06 | 윤종용 | 하드 디스크 드라이브의 자기저항 헤드용 자기저항 센서 |
-
1996
- 1996-01-12 JP JP363496A patent/JP2833560B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09198615A (ja) | 1997-07-31 |
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