JP2832894B2 - 圧力センサ及びその製造方法、並びに圧力センサを備える油圧機器 - Google Patents

圧力センサ及びその製造方法、並びに圧力センサを備える油圧機器

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盛雄 田村
藤男 佐藤
久儀 橋本
健 一柳
和好 波多野
潔 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、油圧機械の構成要素である油圧パイプや油
圧パイプ用継手等の油圧機器に組付けるに当って好まし
い構造を有し、且つ歪み検出部を備えたダイヤフラムの
歪みゲージの位置が最適となるようにダイヤフラムを位
置決めすることにより高い測定精度を有する圧力センサ
と、この圧力センサを半導体製造技術を利用して製造す
ることにより簡易な且つ大量の製造を可能にする圧力セ
ンサ製造方法と、予め前記圧力センサを組付けて製品化
される構造を有した実用性の高い油圧機器に関するもの
である。
背景技術 圧力センサは、歪みセンサ、トルクセンサ、荷重セン
サなどを概念的に含む広義の応力センサのカテゴリの中
に含まれるセンサの一種であり、液圧や気圧等を測定す
るのに利用される。かかる圧力センサは、例えば土木・
建設用の油圧機械において、機械各部の動作油圧を検出
するための検出手段として多く使用されている。圧力セ
ンサにはその構造として様々なタイプのものが存在す
る。ここでは、ダイヤフラム式圧力センサについて説明
する。
従来のダイヤフラム式圧力センサの構造を第39図に示
す。圧力センサは、油圧等の圧力Pを直接的に受ける金
属ダイヤフラム基体300と、シランガス等を使用しCVD等
の成膜技術によって形成される絶縁膜301と、圧力Pに
起因して生じるダイヤフラムの歪みに応じて抵抗値がそ
れぞれ変化する4個の歪みゲージ302と、電気配線用端
子である薄膜導体303と、気密保護膜として機能するパ
ッシベーション膜304とから構成される。金属ダイヤフ
ラム基体300は機能的に2つの部分からなる。1つは圧
力Pを受けこの圧力に応じて歪みを生じるダイヤフラム
部305であり、他の1つはダイヤフラム部305を支持する
と共に所定の取付け箇所に圧力センサを固定せしめるた
めの機能を有する筒体形状の支持部306である。ダイヤ
フラム部305は筒体状の支持部306の1つの端面を閉塞す
るように頂部位置に形成される。歪みゲージ302、薄膜
導体303はSiNX膜、SiO2膜等のパッシベーション膜304に
よって被覆され、薄膜導体303,303のそれぞれにはワイ
ヤ307,307の図中下端が接続されている。各ワイヤ307の
他端は、図示しないリード線を介して電圧計、電流計等
の電気的測定器に接続され、ダイヤフラム部305に生じ
る歪みを電気的に測定する。すなわち、ダイヤフラム部
305に圧力Pが作用しない無負荷状態のときには、歪み
ゲージ302の比抵抗が変化することはないから、ワイヤ3
07,307の間に電位差が生ぜず、測定器側において電流は
流れない。一方、ダイヤフラム部305に圧力Pが作用し
て歪みが生じたときには、各歪みゲージ302の比抵抗が
変化してワイヤ307,307の間に電位差が生じ、測定器に
よってダイヤフラム部305に加わった圧力を測定するこ
とができる。
第39図に示された構造を有する圧力センサでは、ダイ
ヤフラム部305と支持部306は金属ダイヤフラム基体300
として一体化されている。しかし、従来、例えば実開昭
61−137242号公報に示されるように、ダイヤフラム部30
5と支持部306が別部材として構成されている圧力センサ
も提案されている。このような圧力センサでは、ダイヤ
フラム部305はそれ自体単独部材で薄板状の金属ダイヤ
フラムとして形成され、その後支持部材である金属筒体
と溶接で結合される。支持部306は、圧力センサの実際
上の使用状況を考慮にいれれば、圧力センサが取り付け
られる対象物との関係において要求されるものである。
従って、ダイヤフラム部305と支持部306とが別部材とし
て構成される圧力センサであっても、ダイヤフラムを支
持するための支持要素が不要となることはなく、別部材
の支持部材は圧力センサに付加され、最終的に第39図に
示された圧力センサとほぼ同様な構造を有している。そ
して、薄板状ダイヤフラムと筒体とが結合された状態の
ものに対して半導体製造技術が適用されダイヤフラムの
上面に半導体歪みゲージが形成される。
前述した歪みゲージ302には、金属歪みゲージや半導
体歪みゲージが使用される。特に半導体歪みゲージは、
金属歪みゲージに比較してゲージ率が大きく、わずかな
機械的歪みに応じて大きな抵抗値変化を生じることがで
きるから、圧力の測定精度が高く、近年広く利用されて
いる。第39図に示された歪みゲージ302は絶縁膜301の上
面に形成された薄膜半導体歪みゲージである。また実開
昭61−137242号公報の歪みゲージも前述した通り半導体
歪みゲージである。歪みゲージ302は、例えばプラズマC
VD法によって絶縁膜301上にリン又はホウ素等の不純物
を含むゲージ用シリコン薄膜を形成し、その後ホトリソ
グラフィ法によりパターン形成を行い、もって外力を受
けて歪みが生じたとき比抵抗が変化するピエゾ抵抗素子
として形成される。また、端子303を形成する薄膜導体
は、例えば真空蒸着法を用いて金、銅、アルミニウム等
の良導体材料からなる薄膜を形成し、その後ホトリソグ
ラフィ法により各歪みゲージ302を接続するパターンを
形成し、ホイートストンブリッジ回路を構成する。以上
のように、絶縁膜301、歪みゲージ302、薄膜導体303、
更にパッシベーション膜304は、すべて半導体製造技術
を適用することによって製造される。このように半導体
歪みゲージを備える圧力センサを製造するに際しては、
半導体製造技術が利用されている。
しかしながら、かかる製造事情にもかかわらず、第39
図の構造を有する圧力センサは、金属ダイヤフラム基体
300の上面に歪みゲージ302等を直接成形しようとする場
合、金属ダイヤフラム基体300の厚さが約3〜6mmあるの
に対して歪みゲージ302等を含む歪み検出部は2mm以下の
厚みの薄板に形成されるため、金属ダイヤフラム基体30
0の厚みが障害となって半導体製造技術を十分に活用す
ることができないという問題が生じていた。このような
問題は、ダイヤフラムと筒体が別部材として形成される
前記実開昭61−137242号公報に開示された圧力センサで
あっても同様に生じる。すなわち、半導体製造技術を適
用して歪みゲージを形成するときにはダイヤフラムと筒
体が一体化された状態にあり、そのため前記従来例と同
様に所定の厚みを有するので、その製造において半導体
製造技術を十分に活用することができないという同様な
問題が生じる。
次に、従来の圧力センサでは、その構造及び当該構造
に制約された製造方法に起因してダイヤフラムにおいて
歪みゲージの歪み検出感度を高く保つことが難しく且つ
歪みゲージの位置決め難しく、位置決めが精度が低くな
るという問題について説明する。
第39図に示された圧力センサでは、切削加工によって
断面ほぼコ字型の金属ダイヤフラム部300を形成し、そ
のダイヤフラム部305の起歪部上に4個の歪みゲージ302
を形成する。歪みゲージ302は半導体成膜技術によって
2μm以下の極薄の膜として形成されるものであるの
で、本来高い歪み検出感度を有する半導体歪みゲージ30
2の性能を維持するためにはダイヤフラム部305の厚みは
高精度で均一となるように形成されることが要求され
る。しかし、現在の切削加工技術ではかかる要求を満た
すことが困難である。
また、4個の前記歪みゲージ302は、その高い歪み検
出感度を有効に発揮させるため、圧力ダイヤフラム部30
5の上面において筒体状支持部306の内径で決まると考え
られる起歪範囲内に最大限距離をあけて配置されること
が望まれる。しかし、従来の切削加工技術によれば、ダ
イヤフラム基体300の図中下側から穿設される穴の天井
部周縁に丸みが生じ、その切削精度を高くすることがで
きない。それ故、ダイヤフラム部305の起歪部の範囲を
前記支持部306の内径の寸法のみで厳密に規定すること
ができず、歪みゲージ302の位置決めを高精度に行うこ
とが困難となり、結果的に上記構造で製造された圧力セ
ンサの歪みゲージの位置決め精度が低いものとなること
を免れることができない。
前記実開昭61−137242号公報に開示された圧力センサ
では、ダイヤフラムとしての薄板と支持部としての筒体
を別体として製造し、薄板と支持部を溶接で結合し、そ
の後薄板の上面に歪みゲージを形成する。起歪部を有す
る薄板部材により単独で作ることができるので、薄板の
厚みは均一に作ることができる。しかし、その後薄板は
別部材として形成された筒体と溶接によって結合される
ため、溶接工程の熱等に起因して薄板の起歪部が変形を
受けることとなり、その結果誤差が生じて最終的に圧力
センサにおける起歪部範囲の寸法を厳密に規定すること
ができない。それ故、起歪部上に形成される歪みゲージ
の位置決め精度を高くすることが難しく、当該位置決め
精度が低いものとなる。
また、圧力センサの使用という観点を重視してユーザ
ーの立場から圧力センサを考えると以下のような問題が
ある。圧力センサの構造は、常に圧力センサの取付け場
所の環境を考慮して決定される必要がある。圧力センサ
の通常の取付け状態では、ダイヤフラム部支持する支持
部材は、ダイヤフラム部を設置せしめると共に外乱的な
変形力から保護する役割を要求される。このような観点
で第39図に示された従来の圧力センサを見てみると、ダ
イヤフラム部305と支持部306は金属ダイヤフラム基体30
0としてメーカー側で予め一体に形成され、圧力センサ
の使用環境を配慮して製作されていないので、ユーザー
にとって利用し易いものということができない。また、
金属ダイヤフラム基体300の支持部306の形態、圧力セン
サ自体の構造は一般的にメーカー側で規格化されたもの
であり、ユーザー側の使用環境に最適なものとして形成
されていない。
本発明の第1の目的は、圧力を受けるダイヤフラム上
において、起歪部範囲を明確に規定でき、その起歪部に
対し高い検出感度を有する複数の半導体歪みゲージをそ
の性能が発揮し得るよう高い位置決め精度で形成するこ
とができる構造を有し、且つかかる構造を採用したため
半導体製造技術を有効に利用して簡易な成膜工程で製造
することができると共に大量に製造することができる圧
力センサ及び圧力センサの製造方法を提供することにあ
る。
本発明の第2の目的は、薄板状のダイヤフラムを金属
製支持部材の段付き孔に収容設置せしめ、段付き孔で高
精度のダイヤフラム位置決めを行うと共に、油圧機器等
の組付けにおいて支持部材によってダイヤフラムを強固
に支持する構造とすることにより高圧力の検出に対応で
き、油圧機器の壁部に固定してもダイヤフラムに直接的
に固定力が加わらないため壁部組付けに当り最適な構造
を有する圧力センサを提供することにある。
本発明の第3の目的は、歪みゲージ等からなる歪み検
出部が設けられた一枚の薄板状のダイヤフラムを有し、
このダイヤフラムの両面に異なる圧力を加えられるよう
に構成することによって1つのダイヤフラムで応答性の
よい且つ簡易な構成を有する差圧センサを実現する圧力
センサを提供することにある。
本発明の第4の目的は、単独に薄板状に形成されるダ
イヤフラムに対し半導体製造技術を有効に適用すること
によって、ダイヤフラムの起歪部に対し高精度の位置決
め状態で半導体歪みゲージ等を含む歪み検出部を形成し
て圧力センサを製造することができ、かかる高い位置決
め精度を有する圧力センサを簡単に且つ大量に製造する
ことができる圧力センサの製造方法を提供することにあ
る。
本発明の第5の目的は、半導体製造技術を利用すると
共に1回の熱処理で拡散接合と非晶質歪みゲージの結晶
質化を行うことにより、製造工程を簡略化して製造する
ことができる圧力センサの製造方法を提供することにあ
る。
本発明の第6の目的は、簡易な構成で組付けられ且つ
外観上も不都合がない形態にて形成され、更に油圧等の
測定位置を自由に選択することができ、しかも低いコス
トで信頼性の高い圧力測定を行える圧力センサを備えた
油圧機器を提供することにある。
発明の開示 本発明に係る第1の圧力センサは、薄板状の金属材料
で形成され、一方の面に歪み検出部が設けられ且つ少な
くとも1つの面が受圧面となるダイヤフラムと、大径孔
とそれに同軸に連なる小径孔とを有する支持部材とから
なり、前記大径孔はダイヤフラムを収容し且つ大径孔の
内壁面がダイヤフラムの外端部の位置を制限する位置関
係に基づき小径孔に対してダイヤフラムの設置位置を決
定し、小径孔はダイヤフラムの起歪部寸法を規定し、大
径孔と小径孔との間に形成される段部がダイヤフラムと
の結合面となり、更に大径孔に収容されたダイヤフラム
の受圧面に圧力媒体が導入され、更に支持部材は小径孔
に連なる収容部を有し、歪み検出部から出力される検出
信号を処理する電気回路部を収容部に収容して設置する
ように構成される。
本発明に係る第2の圧力センサは、上記構成を有する
ものにおいて、小径孔に対するダイヤフラムの位置決め
は、ダイヤフラムの外端部を大径部の内壁面に接触させ
ることにより行われるように構成される。
本発明に係る第3の圧力センサは、前記第1の構成を
有するものにおいて、ダイヤフラムが矩形薄板状に形成
され、大径孔の内壁面がダイヤフラムの各頂点の位置を
制限する位置関係に基づいてダイヤフラムの前記位置決
めが行われるように構成される。
本発明に係る第4の圧力センサは、前記第1の構成を
有するものにおいて、ダイヤフラムは接着剤によって支
持部材に結合されるように構成される。
本発明に係る第5の圧力センサは、前記第1の構成を
有するものにおいて、ダイヤフラムと支持部材が共に金
属材料によって作られ、ダイヤフラムは、歪み検出部の
外周囲の周辺表面と支持部材の段部表面とを拡散接合さ
せることにより前記支持部材に結合されるように構成さ
れる。
本発明に係る第6の圧力センサは、薄板状の金属材料
で形成され、一方の面に歪み検出部が設けられ、他方の
面が受圧面となる2個のダイヤフラムと、大径孔とそれ
に同軸に連なる小径孔とを2組有する支持部材とからな
り、前記2組のうちの各大径孔は前記2個のダイヤフラ
ムのうちの各1個をそれぞれ収容し且つ大径孔の内壁面
が各ダイヤフラムの外端部の位置を制限する位置関係に
基づき各小径孔に対して各ダイヤフラムの設置位置を決
定し、各小径孔は各ダイヤフラムの起歪部寸法を規定
し、各大径孔と各小径孔との間に形成される各段部が各
ダイヤフラムとの結合面となり、更に各大径孔に収容さ
れた各ダイヤフラムの受圧面に異なる圧力の圧力媒体が
導入され、更に支持部材は各小径孔に連なる収容部を有
し、各歪み検出部から出力される検出信号を処理して差
圧を取り出す電気回路部を前記収容部に設置し、差圧セ
ンサとして構成される。
本発明に係る第7の圧力センサは、一方の面に歪み検
出が設けられ、一方の面と他方の面が共に受圧面となる
金属製のと、大径孔とそれに同軸に連なる小径孔とを有
する支持部材とからなり、大径孔はダイヤフラムを収容
し且つ大径孔の内壁面が各ダイヤフラムの外端部の位置
を制限する位置関係に基づき小径孔に対してダイヤフラ
ムの設置位置を決定し、小径孔は、ダイヤフラムの起歪
部寸法を規定し、大径孔と小径孔との間に形成される段
部がダイヤフラムとの結合面となり、更に大径孔に収容
されたダイヤフラムの一方の面と他方の面とに異なる圧
力の圧力媒体が導入され、更に支持部材は各小径孔に連
なる収容部を有し、各歪み検出部から出力される検出信
号を処理して差圧を取り出す電気回路部を前記収容部に
設置し、差圧センサとして構成される。
本発明に係る第1の圧力センサの製造方法は、金属材
料で薄板状のダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成
工程と、ダイヤフラムの一方の面の中央部付近に絶縁膜
を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜の上面にシリコン
薄膜を非晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程
と、非晶質状シリコン薄膜を熱処理し結晶化する熱処理
工程と、結晶化されたシリコン薄膜を歪みゲージにパタ
ーン形成するゲージパターン形成工程と、ダイヤフラム
とこのダイヤフラムを収容し位置決めする支持部材とを
結合させる結合工程とから構成される。
本発明に係る第2の圧力センサの製造方法は、上記圧
力センサの製造方法において、上記熱処理工程と上記ゲ
ージパターン形成工程の実施順序を反対にして構成され
るものである。
本発明に係る第3の圧力センサの製造方法は、金属材
料で薄板状のダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成
工程と、ダイヤフラムの一方の面に絶縁膜を形成する絶
縁膜形成工程と、絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非晶質
状態にて形成するシリコン薄膜形成工程と、非晶質状シ
リコン薄膜を熱処理し結晶化する熱処理工程と、結晶化
されたシリコン薄膜を歪みゲージにパターン形成するゲ
ージパターン形成工程と、ダイヤフラムとこのダイヤフ
ラムを収容し位置決めする支持部材とを結合させる結合
工程とから構成される。
本発明に係る第4の圧力センサの製造方法は、上記の
圧力センサの製造方法において、上記熱処理工程と上記
ゲージパターン形成工程の実施順序を反対にして構成さ
れるものである。
本発明に係る第5の圧力センサの製造方法は、ダイヤ
フラムを複数形成できるように、金属材料によって任意
の面積を有する薄板基板を成形する基材成形工程と、各
ダイヤフラムの歪み検出部が形成されるスペースを確保
するためのマスクを薄板基材に載置するマスク載置工程
と、薄板基材の上面のマスクによって生じた前記スペー
ス内に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜の上
面にシリコン薄膜を非晶質状態にて形成するシリコン薄
膜形成工程と、薄板基材からマスクを除去するマスク除
去工程と、非晶質状シリコン薄膜を熱処理し結晶化する
熱処理工程と、結晶化されたシリコン薄膜を複数の歪み
ゲージにパターン形成するゲージパターン形成工程と、
歪みゲージごとに薄板基材を切断し歪み検出部が設けら
れた複数のダイヤフラムを形成する切断工程と、ダイヤ
フラムとこのダイヤフラムを収容し位置決めする支持部
材とを結合させる結合工程とから構成される。
本発明に係る第6の圧力センサの製造方法は、上記圧
力センサの製造方法において、上記熱処理工程と上記ゲ
ージパターン形成工程の実施順序を反対にして構成され
るされるものである。
本発明に係る第7の圧力センサの製造方法は、ダイヤ
フラムを複数形成できるように、金属材料によって任意
の面積を有する薄板基材を成形する基材成形工程と、薄
板基材の上面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶
縁膜の上面にシリコン薄膜を非晶質状態にて形成するシ
リコン薄膜形成工程と、非晶質状シリコン薄膜を熱処理
し結晶化する熱処理工程と、結晶化されたシリコン薄膜
を複数の歪みゲージにパターン形成するゲージパターン
形成工程と、歪みゲージごとに薄板基材を切断し歪み検
出部が設けられた複数のダイヤフラムを形成する切断工
程と、ダイヤフラムとこのダイヤフラムを収容し位置決
めする支持部材とを結合させる結合工程とから構成され
る。
本発明に係る第8の圧力センサの製造方法は、上記圧
力センサの製造方法において、上記熱処理工程と上記ゲ
ージパターン形成工程の実施順序を反対にして構成され
るものである。
本発明に係る第9の圧力センサの製造方法は、金属材
料で薄板状のダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成
工程と、ダイヤフラムの一方の面の中央部付近に絶縁膜
を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜の上面にシリコン
薄膜を非晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程
と、シリコン薄膜を非晶質状歪みゲージにパターン形成
するゲージパターン形成工程と、非晶質状歪みゲージが
パターン形成されているダイヤフラムとこのダイヤフラ
ムを収容し位置決めする支持部材とを拡散接合すると共
にダイヤフラムの非晶質歪みゲージを結晶化するため、
支持部材とダイヤフラムと非晶質状ゲージを同時に熱処
理する熱処理工程とから構成される。
本発明に係る第10の圧力センサの製造方法は、ダイヤ
フラムを複数成形できるように、任意の面積を有する薄
板基材を成形する基材成形工程と、各ダイヤフラムの歪
み検出部が形成されるスペースを確保するためのマスク
を薄板基材に載置するマスク載置工程と、薄板基材の上
面のマスクによって生じたスペース内に絶縁膜を形成す
る絶縁膜形成工程と、絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非
晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程と、薄板基
材からマスクを除去するマスク除去工程と、シリコン薄
膜を複数の非晶質状歪みゲージにパターン形成するゲー
ジパターン形成工程と、非晶質状歪みゲージごとに薄板
基材を切断し歪み検出部が設けられた複数のダイヤフラ
ムを形成する切断工程と、非晶質状歪みゲージがパター
ン形成されているダイヤフラムとこのダイヤフラムを収
容し位置決めする支持部材を拡散接合すると共にダイヤ
フラムの非晶質歪みゲージを結晶化するため、支持部材
とダイヤフラムと非晶質状ゲージを同時に熱処理する熱
処理工程とから構成される。
前述した圧力センサの製造方法において、最後の工程
として、ダイヤフラムの歪み検出部から出力される検出
信号を処理する電気回路部を支持部材に組込む工程を備
える。
本発明に係る圧力センサ付き油圧機器は、内壁面が圧
油と接触する壁部を有する油圧機器において、壁部の外
壁面から内壁面に向けて形成された圧力センサ設置孔
と、圧力センサ設置孔と圧油接触面とを連通するように
壁部に形成された圧油導入孔とを有し、圧力センサ設置
孔に、歪み検出部を備えたダイヤフラムと歪み検出部か
ら出力される検出信号を処理する電気回路部とダイヤフ
ラムを収容して位置決めしかつ電気回路部を設置する支
持部材とからなる圧力センサを配設し、押え部材で支持
部材を固定して圧力センサを壁部の圧力センサ設置孔に
固定するように構成される。
前述した本発明に係る圧力センサにおいて、圧力を検
出する歪み検出部を備えたダイヤフラムは薄板の金属材
料で作られるが、その形状は正方形とし、他方、かかる
ダイヤフラムを取り付けるための支持部材で形成された
大径孔と小径孔は円形の形状を有するように形成され、
これにより、支持部材の大径孔にダイヤフラムを入れる
だけで、ダイヤフラムの頂点が大径孔の内壁面に接触し
この内壁面で制限を受け位置決めが行われるという特徴
的構造が実現される。さらに上記圧力センサの構造的特
徴は、当該圧力センサを製造する前述の圧力センサの製
造方法においても、ダイヤフラムの形成するための工程
を容易化し、またダイヤフラムを支持部材に対して高い
位置決め精度で取り付ける結合工程を容易化し、これに
より生産効率を高め、圧力センサの大量生産を可能にす
るものである。
図面の簡単な説明 第1図は本発明に係る圧力センサ(広義の圧力セン
サ、実施例では圧力センサユニットといい、ここでも以
下圧力センサユニットと記す)の構造を拡大して示す縦
断面図、第2図は第1図で示す圧力センサユニットの下
面図、第3図は狭義の圧力センサの構造を歪み検出部を
拡大することにより示した縦断面図、第4図は電気回路
部の構成を具体的に示した回路図、第5図は圧力センサ
ユニットを壁部等に組付けた状態を示す縦断面図、第6
図は第5図中VI−VI線断面図、第7図乃至第16図は本発
明に係る圧力センサの製造方法の一実施例を示す工程
図、第17図は本発明に係る圧力センサの他の実施例を示
す縦断面図、第18図乃至第23図は第17図に示された圧力
センサの製造方法を示す工程図、第24図は本発明に係る
圧力センサユニットの他の実施例を示す縦断面図、第25
図は本発明に係る圧力センサユニットの更なる他の実施
例を示す縦断面図、第26図はコンパクトに形成された本
発明に係る圧力センサユニットの更なる実施例を示す縦
断面図、第27図は差圧センサとして構成された本発明に
係る圧力センサユニットを壁部等に組付けた実施例を示
す縦断面図、第28図は差圧センサとして構成された本発
明に係る圧力センサユニットの他の実施例を示す第27図
と同様な図、第29図は第28図中の要部拡大図、第30図は
第28図で示された差圧センサの変更実施例を示す要部縦
断面図、第31図は本発明に係る圧力センサ付き油圧機器
の第1実施例を示す縦断面図、第32図は第31図の要部拡
大平面図、第33図は本発明に係る圧力センサ付き油圧機
器の第2実施例をを示す縦断面図、第34図は第33図の要
部拡大平面図、第35図は本発明に係る圧力センサ付き油
圧機器の第3実施例を示す側面図、第36図は第35図中の
XXXV−XXXV線断面図、第37図は本発明に係る圧力センサ
付き油圧機器の第4実施例を示す側面図、第38図は第37
図中のXXXVII−XXXVII線断面図、第39図は従来の圧力セ
ンサの構造を説明するための縦断面図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図において、1は本発明の第1実施例に係る圧力
センサユニットであり、この圧力センサユニット1は、
その中央部に起歪部を有する金属ダイヤフラム2と、こ
の金属ダイヤフラム2を下部において収容、設置して保
持する金属製支持部材3と、支持部材3の上部に配設さ
れる電気回路部4とから構成される。圧力センサユニッ
ト1は、上記の通り金属ダイヤフラム2と金属支持部材
3と電気回路部4からなり、広義の圧力センサを構成す
る。また、圧力センサユニット1の中で、特に金属ダイ
ヤフラム2は、その上面に半導体歪みゲージ等からなる
歪み検出部2Aが設けられる。そのため、これらの金属ダ
イヤフラム2及び歪み検出部2Aは狭義の圧力センサ1Aを
構成する。支持部材3は、軸方向の長さが短いほぼ円柱
状の外観形状を有し、その中心軸部分に部分的に径を異
ならせた円形の段付き孔5が形成されている。支持部材
3は一般に金属で作られる。孔5において、第1図中、
下面側に円形凹部状の大径孔5a、中央部に小径孔5b、上
面側に円形凹部状の大径孔5cの3つの孔部が形成され、
孔部5a,5c,5bとは同軸的な位置関係にて形成されてい
る。大径孔5aは金属ダイヤフラム2を収容し設置するた
めのスペースであり、大径孔5cは電気回路部4を収容す
るためのスペースであり、小径孔5bは電気配線が挿通さ
れるスペースである。また支持部材3の下面部には、第
1図及び第2図に示されるように大径孔5aを囲んで円形
環状の溝部6が形成される。
ダイヤフラム2は支持部材3の大径孔5a内に配設さ
れ、その厚みが約0.05〜2mmの金属製薄板であり、第2
図に示されるように例えば正方形の平面形状を有してい
る。ダイヤフラム2の材料としては例えばSUS630等の金
属又は剛性を有するその他の板材が使用される。この例
においては、ダイヤフラム2の対角線の長さが大径孔5a
の直径とほぼ等しく、ダイヤフラム2が大径孔5a内にぴ
ったりと嵌合し、収容・設置されるようにダイヤフラム
2は形成される。ダイヤフラム2は、その上面の周辺部
分が大径孔5aの段部面に拡散接合による結合部7によっ
て固着されることにより、支持部材3に強固に固定され
る。ダイヤフラム2が大径孔5a内に設置された状態では
両者の中心軸は一致している。
上記構成によれば、薄板状のダイヤフラム2は支持部
材3の大径孔5aの中に収容され、この収容状態におい
て、ダイヤフラム2の外端部である4つの頂点が大径孔
5aの内壁面に接触することによってダイヤフラム2は大
径孔5a内に位置決めされる。その結果、ダイヤフラム2
は、支持部材3において、大径孔5aに対して同軸的に形
成された小径孔5bに対して高い精度で位置決めされるこ
とになる。ダイヤフラム2は上記のように大径孔5aの段
部面に結合されるため、ダイヤフラム2上非結合部が起
歪部となる。この段部面は小径孔5bによって決まるか
ら、ダイヤフラム2における起歪部の範囲は、小径孔5b
に対するダイヤフラム2の位置決め精度が高い以上、小
径孔5bによって高い精度で厳密に規定される。このよう
に、本発明による圧力センサユニット1の構成によれ
ば、ダイヤフラム2を支持部材3に組付けるという製造
上のプロセスと、その組付け構成のためにダイヤフラム
2と支持部材3のそれぞれが有する構造とによって、ダ
イヤフラム2における起歪部範囲を寸法的に厳密に決め
ることができるのである。
以上において、支持部材3におけるダイヤフラム2の
位置決めに関し、ダイヤフラム2の各頂点のすべてが大
径孔5aの内壁面に接触する必要はない。たとえ非接触の
状態であっても、ダイヤフラム2の各頂点の位置が、各
頂点と大径孔5aの内壁面との位置関係に基づき当該内壁
面によって制限を受け、ダイヤフラム2が大径孔5a内に
て所要範囲に収まれば小径孔5bとの位置関係により起歪
部範囲を規定することができる。なお、ダイヤフラム2
の平面形状は正方形に限定されるものではなく、円形或
いは多角形など任意な形状が採用される。円形の場合に
は外端部は周縁となる。第1図の図示例で明らかなよう
にダイヤフラム2の厚みは大径孔5aの深さよりも小さく
なっているが、これらを等しくすることもできる。
第3図にダイヤフラム2の上面に形成される歪み検出
部2Aの構造を拡大して示す。前述した通りダイヤフラム
2と歪み検出部2Aとによって狭義の圧力センサ1Aが形成
される。歪み検出部2Aは、ダイヤフラム2の上面に形成
される絶縁膜8と、この絶縁膜8の上に形成される4個
の半導体歪みゲージ9(図示例では2個のみが示され
る)と、歪みゲージ9のそれぞれに備えられた端子用の
薄膜導体10と、薄膜導体10から引き出されるワイヤ11
と、すべての歪みゲージ9と薄膜導体10等を被覆しこれ
らを保護するパッシベーション膜12とから構成される。
これらはすべて後述されるように半導体製造技術に基づ
いて形成される。絶縁膜8はダイヤフラム2の上面のす
べてにわたって形成されているのではなく、前記起歪部
の範囲にほぼ対応して形成され、ダイヤフラム2の周辺
部分についてはダイヤフラム面2aが表れるように形成さ
れている。このダイヤフラム面2aは前記拡散接合による
結合のために使用される接合面である。絶縁膜8、歪み
ゲージ9、薄膜導体10、ワイヤ11、パッシベーション膜
12についてのその他の構成、特質等については、第39図
に基づいて説明した従来のものと全く同じであるので説
明を省略する。かかる構造によって、ダイヤフラム2の
下面に第1図に示すように油圧等の圧力Pが加わると、
圧力媒体である圧油がダイヤフラム2の起歪部が形成さ
れた部分に歪みが生じ、この歪みを起歪部に対し最適な
位置関係で配設された4個の歪みゲージ9が検出して、
ワイヤ11,11の間に歪みに対応した電圧を発生する。な
お、以上のような構成を有する歪み検出部2Aは、ミクロ
ン単位の厚みであり、ダイヤフラム2の厚さに比較して
極めて薄いものであるので第1図中ではその構造は示さ
れていない。
第1図において、前記電気回路部4は回路基板13の上
に配設される。回路基板13は支持部材3の上面側に形成
された大径孔5c内に配置され、その結果電気回路部4自
体もほぼ大径孔5c内に収容・設置されるように構成され
ている。電気回路部4は増幅回路部や調整用抵抗等を含
む。前記の歪みゲージ9と電気回路部4からなる回路構
成の一例を第4図に示す。第4図において、4個の抵抗
9a,9b,9c,9dは前記4個の歪みゲージ9を電気回路要素
として表現したものであり、抵抗9a,9b,9c,9dはホイー
トストンブリッジ回路を形成するように接続されてい
る。抵抗9aと9bとの間の節点には電源端子14が接続さ
れ、抵抗9cと9dとの間の節点にはアース端子16が接続さ
れる。抵抗9aと9cとの間の可変抵抗R1と抵抗9bと9dとの
間の可変抵抗R2は、それぞれゼロ点補償調整用の抵抗で
ある。前記ブリッジ回路の出力は、抵抗R1と抵抗R2の各
端子から取り出される。演算増幅器17は抵抗18〜21及び
可変抵抗R3,R4,R5によって差動増幅器を形成する。ホイ
ートストンブリッジ回路の各出力電圧は、それぞれ、対
応する入力側の抵抗によって分圧されて演算増幅器17の
非反転入力端子と反転入力端子と入力され、演算増幅器
17の出力端子15には入力側の差電圧に対応する電圧が増
幅されて出力される。可変抵抗R3,R4,R5のうち抵抗R3
オフセット調整用の抵抗であり、抵抗R4,R5はゲインを
調整するための抵抗である。このように、電気回路部4
は増幅回路部と複数の調整用抵抗器を有し、電源端子1
4,出力端子15,アース端子16の3つの接続用端子を備
え、これらの端子にはそれぞれ第1図に示すように配線
14a,15a,16aが接続され、更に外部に引き出される。上
記各調整用抵抗器の調整は電気回路部4の上方から容易
に行えるように構成されている。ダイヤフラム2の上に
形成された前記歪み検出部2Aより引き出された前記のワ
イヤ11、11は孔5b内を挿通され、更に回路基板13に形成
された小孔を通過して回路基板13上の電気回路部4に接
続される。
第5図は、第1図に示された構造を有する圧力センサ
ユニット1を油圧パイプなどの油圧機器の壁部22に組付
けた状態を示す縦断面図である。第5図において、22a
は壁部22の外面、22bはその内面を示す。内面22b側は油
通路等が形成されている。壁部22の外面22aには圧力セ
ンサユニット1の支持部材3が収容、設置される円形孔
の凹部23が形成され、且つその凹部23の底面には内面22
b側に開通された例えば円形の孔24が形成されている。
従って、凹部23の側と油通路側とは孔24を介して連通状
態にある。凹部23の深さ寸法は支持部材3の厚み寸法よ
りも大きい。第1図に示された圧力センサユニット構造
にてダイヤフラム2及び電気回路部4等が組込まれた支
持部材3を、壁部22の凹部23に嵌合させて設置する。こ
のとき、支持部材3の下面に形成された環状の溝部6の
中にオイルシール用のシールリング25を配置し、このシ
ールリング25を凹部23の底面に当接させた状態で、支持
部材3の下面を凹部23の底面に接触させることにより、
支持部材3を凹部23内に配設する。圧力センサユニット
1の壁部22における組付け状態において、第5図に示さ
れるようにダイヤフラム2の受圧面である下面が孔24を
介して油通路に臨み、その結果圧力Pを受けることにな
る。第5図中、下側から圧力を受けるダイヤフラム2
は、支持部材3の大径孔5aの段部で支持され且つ当該段
部面に拡散接合によって結合されているのため、高い圧
力に対して圧力検出を行うことが可能である。第6図は
第5図中のVI−VI線断面図で、正方形の平面形状をした
ダイヤフラム2の上面部の様子を示している。第6図に
おいて、26は大径孔5aの内壁面の輪郭を示し、24はダイ
ヤフラム2の下側に位置する前述した壁部22の孔であ
る。4個の小さい矩形9は前記歪みゲージの配置状態の
一例を示す。
第5図において、27は凹部23内に設置された圧力セン
サユニット1を外面22aの側より押圧し固定するための
押え部材であり、この押え部材27は、凹部23に嵌合する
突出部27aを有する円形板状部材である。押え部材27
は、突出部27aで支持部材3を押圧しつつ、少なくとも
2本のボルト28で壁部22に固定される。29は壁部22に形
成されたネジ孔、30は押え部材27に形成されたボルト挿
通孔である。ボルト挿通孔30は、ボルト装着時ボルト28
の頭部が突出しないように、ボルト頭部を収容する大径
部が形成されている。また押え部材27の中央には段付き
孔31が形成され、この孔31によって圧力センサユニット
1の電気回路部4から引き出される配線14a,15a,16aが
外部に取り出される。上記押え部材27による押え構造に
よれば、押え部材27による押圧力は強度の高い支持部材
3に直接的に加わるため、ダイヤフラム2には不要な変
形力が加わらず、圧力測定精度を高く維持することがで
きる。
次に第1図に示した圧力センサユニット1に関し、ダ
イヤフラム2と支持部材3と絶縁膜8と歪みゲージ9か
らなる構造部分の製造方法について詳述する。
前述した形状に形成された薄板片状の金属ダイヤフラ
ム2の上面に、絶縁膜8が、従来のものと同様に、例え
ばSiO2,SiC,SiNX等を用いて、CVD法、真空蒸着法、スパ
ッタ法等の成膜技術を適用することにより厚さが約1〜
20μmの薄膜状に形成される。この場合、絶縁膜8は製
作者にとっては既知のダイヤフラム2の起歪部の部分に
対応させて形成され、ダイヤフラム2の周辺部分は絶縁
膜8が形成されず接合面2aとして残される。絶縁膜8の
上面に形成される半導体歪みゲージ9は、リン又はホウ
素等の不純物をドーピングしつつプラズマCVD法等によ
って絶縁膜8の上面に非晶質状態のシリコン薄膜を形成
し、このシリコン薄膜にホトリソグラフィ法に適用して
非晶質状歪みゲージ入力をパターン形成し、その後熱処
理を施して結晶質状の歪みゲージとして形成される。な
お、非晶質状態のシリコン薄膜は歪みゲージとしての機
能を持たないが、説明の便宜及び用語の統一という観点
から、この明細書及び請求の範囲では非晶質状態、結晶
状態に関係なく「歪みゲージ」という用語を使用する。
また、上記の製造方法において、前記のパターン形成工
程と熱処理工程の実施順序を反対にすることも可能であ
る。
前記実施例の圧力センサユニット1では、ダイヤフラ
ム2と支持部材3との間における拡散接合のための熱処
理と、ダイヤフラム2の上面における歪みゲージ9を非
晶質状態から結晶質状態に変化させるための熱処理と
を、単一の熱処理で同時に行うことが可能である。拡散
接合は、ダイヤフラム2の接合面2aと支持部材3の大径
孔5aの段部面とをアルミニウム等のインサート材を介し
て当接させ、真空又はアルゴン雰囲気の下で加圧状態に
したまま、全体を550℃以上の温度で一定時間加熱する
ことにより、例えば同一金属材からなるダイヤフラム2
と支持部材3とを原子結合させる方法であり、極めて強
い結合力を得ることができる。なお、ダイヤフラム2と
支持部材3が同一金属で形成されておらず、他の部材或
いは同一でない部材で形成されている場合でも拡散接合
することは可能である。また、非晶質状態の歪みゲージ
9を結晶化する温度は500〜650℃である。従って、拡散
接合のための熱処理を利用して歪みゲージ9の結晶質化
を一度の熱処理によって同時に行うことができる。
以上のように、支持部材3の凹部5aに設置収容される
状態で且つ凹部5aの接合面に合わせて予めダイヤフラム
2を形成し(ダイヤフラム形成工程)、このダイヤフラ
ム2の上面の所定箇所に絶縁膜8を形成し(絶縁膜形成
工程)、絶縁膜8の上面に非晶質状態のシリコン薄膜を
形成し(シリコン薄膜形成工程)、その後このシリコン
薄膜に非晶質状の歪みゲージ9をパターン形成する(ゲ
ージパターン形成工程)。そして、非晶質状歪みゲージ
9がパターン形成されているダイヤフラム2を支持部材
3に拡散接合すると共に、非晶質状の歪みゲージ9を結
晶質化するため、支持部材3とダイヤフラム2と非晶質
の歪みゲージ9とを一体的に熱処理する(熱処理工程)
ことにより圧力センサユニット1の前記構造部分を作る
ことができる。
なお、上述した非晶質のシリコン薄膜を結晶質化する
ための熱処理の方法は、本発明者等によって特願昭63−
241995号で提案されており、この出願明細書等で詳述さ
れるように、上記熱処理によれば、抵抗値がほとんど絶
縁体に近い非晶質シリコン薄膜を500℃以上の温度で加
熱することにより、抵抗値が減少しピエゾ抵抗効果を持
った結晶質シリコン薄膜が形成される。
次に第7図乃至第16図に基づいて圧力センサユニット
1の前記構造部分の製造方法の他の実施例について説明
する。この製造方法は、ダイヤフラム2と絶縁膜8と歪
みゲージ9からなる構造部分を大量に製造するための方
法である。
先ず、基材成形工程によって第7図に示す金属製薄板
基材32を成形する。この金属製薄板基材32は後にダイヤ
フラム2となるものである。薄板基材32は例えばSUS630
等によって厚さt1が約0.05〜2mmの薄板状に形成され
る。後述されるように多数のダイヤフラム2を成形でき
る程度の大きさになっている。そして、第8図のマスク
載置工程で示されるように、薄板基材32の上面には金属
マスク33が固定状態にて載置される。金属マスク33を設
けることによって薄板基材32の上面に多数の円形スペー
スが形成され、これらのスペースは歪み検出部2Aが形成
される箇所となる。
第9図は絶縁膜形成工程を示し、前記薄板基材32の上
面における金属マスク33によって形成されたスペースに
例えばSiO2,SiC,SiNX等を用いて、且つ真空蒸着法、ス
パッタ法等の適宜な成膜技術によって厚さt2が約1〜20
μmの程度の絶縁膜8を形成する。
第10図はシリコン薄膜形成工程を示し、多数の前記絶
縁膜8のそれぞれの上面に例えばプラズマCVD法によっ
てリン又はホウ素をドーピングさせることにより結晶度
の低い非晶質(アモルファス)状態のシリコン薄膜34を
形成する。シリコン薄膜を形成した後、第11図のマスク
除去工程に示されるように金属マスク33が除去される。
次に、第12図及び第13図に示されるようにホトリソグラ
フィ法によって前記シリコン薄膜34のそれぞれに対し4
個の非晶質状歪みゲージ9をパターン形成するゲージパ
ターン形成工程を実行する。
前記第13図と第14図は切断工程を示す。切断工程では
薄板基材32を、ゲージパターン形成工程によって形成さ
れた4個の非晶質状歪みゲージ9ごとに第13図中の破線
で示すように切断し、ダイヤフラム2と絶縁膜8と4個
の非晶質状の歪みゲージ9とを含む圧力センサ1Aを形成
する。
次に第15図及び第16図は、支持部材3とダイヤフラム
2とを拡散接合すると共に非晶質状態の歪みゲージ9を
結晶質化するための熱処理工程を示す。先ず、拡散接合
の準備として第15図に示すように、支持部材3の大径孔
5aの段部接合面又はダイヤフラム2の接合面2aのいずれ
かにアルミニウム等のインサート材を配設又は塗布し、
支持部材3と、歪み検出部を備えたダイヤフラム2とを
密着する。この時、ダイヤフラム2は支持部材3の大径
孔5aの内壁面に案内されて位置決めされながら大径孔5a
内に収容、設置される。このダイヤフラム2の大径孔5a
における設置状態において前記歪み検出部は最適な位置
関係で小径孔5bに臨む。そして、支持部材3とダイヤフ
ラム2とを圧接状態に保持したまま、第16図に示すよう
にヒータ35を備える電気炉36内に入れ、拡散接合に必要
な550℃以上の温度で一定時間加熱する。これによっ
て、支持部材3とダイヤフラム2は原子結合すると共
に、非晶質状歪みゲージ9は結晶質化してピエゾ抵抗効
果を持つ半導体歪みゲージに変化させる。こうして、1
回の熱処理によって、支持部材3とダイヤフラム2の拡
散接合と半導体歪みゲージ9の結晶質化とを同時に行う
ことができ、もって製造工程の減少と製造コストの低減
を図ることができる。更に大面積の薄板基材を使用して
多数の歪み検出部を同時に作ることができ、同品質の圧
力センサを大量に製造することができる。
第17図は、ダイヤフラム2と、絶縁膜37と、半導体歪
みゲージ9と、薄膜導体10と、パッシベーション膜12か
らなる歪み検出部1Aの構造部分の変更実施例であり、こ
の実施例では、絶縁膜がダイヤフラム2の上面全面に形
成されている。その他の構成は第3図に示した構成と同
じである。このような構成を有する歪み検出部は、接着
剤を使用して支持部材3の円形大径孔5aの段部に固定さ
れる。拡散接合によって固定する場合に比較して、支持
部材3とダイヤフラム2との結合力が弱いので、検出対
象である圧力が比較的に弱い場合に採用される構成であ
る。
上記構造を有する歪み検出部の製造方法を第18図乃至
第23図に基づいて説明する。この製造方法は、基本的
に、前記第7図乃至14図に従って説明した製造方法と同
じである。先ず、基材成形工程によって円形の金属製薄
板基材32を成形し(第18図)、絶縁膜形成工程において
この薄板基材32の上面の全面にわたり絶縁膜37を成膜技
術によって形成する(第19図)。次いで、シリコン薄膜
形成工程において絶縁膜37の上面の全面に非晶質状のシ
リコン薄膜38を形成し(第20図)、その後、ホトリソグ
ラフィ法によってシリコン薄膜38が複数の非晶質状の歪
みゲージ9となるようにパターン形成するゲージパター
ン形成工程を行う(第21図及び第22図)。このゲージパ
ターンは予めダイヤフラム2の起歪部となる部分に対応
して形成される。切断工程では、4個の歪みゲージ9ご
とに前記薄板基材32と絶縁膜37を第22図中の破線で示す
ように切断し、最終的にダイヤフラム2と絶縁膜37と非
晶質状の歪みゲージ9とからなる複数の歪み検出部を形
成する(第23図)。このようにして形成された第23図に
示される各歪み検出部は、その後非晶質状態の歪みゲー
ジ9を結晶質化するための前記熱処理が施される。その
後、絶縁膜37の所定の上面箇所に接着剤を付着して圧力
センサ1Aを支持部材3に固定する。上記実施例による圧
力センサの構造によれば、金属マスクを使用する必要が
ないので簡単に製造することができる。また接着材を利
用して支持部材3とダイヤフラム2を結合するため、結
合方法が容易である。
その他の圧力センサユニット1の変更実施例を第24図
乃至第26図に基づいて説明する。
第24図は圧力センサユニット1の要部を示し、圧力セ
ンサユニット1は、図中下側面39aが圧油に接触する接
液面となり、この接液面39aから他の側面39bにかけて大
径段部39cと小径孔部39dが同心状に形成された平板状の
基体39と、この基体39の大径段部39cに嵌合された例え
ば円形のダイヤフラム2とから構成される。基体39は、
例えば油圧パイプ、継手、油圧ポンプ及び油圧モータ等
の油圧機器の圧油と接触する壁部である。ダイヤフラム
2は図中上面に歪み検出部2Aが形成された後、基体39の
大径段部39cに拡散接合又は接着剤等によって固着され
ており、歪み検出部2Aが基体39の小径孔部39d内に収容
された状態になっている。以上のように、この実施例で
は、支持部材の役目を有する基体39が油圧機器の圧油に
接触する壁部で代用されている。
またこの実施例では、絶縁膜8、半導体歪みゲージ
9、薄膜導体10、パッシベーション膜12、ワイヤ11から
なる歪み検出部2Aの構造は第3図で説明した構造と同じ
であるが、その周辺の構造が前記実施例と異なってい
る。すなわち、40は合成樹脂によって有蓋筒状に形成さ
れたカバーで、このカバー40は歪み検出部2Aをを覆うよ
うに絶縁膜8に固着されており、その頂壁部40aには複
数ワイヤ挿通孔41,41(図示例では2つ示されている)
が設けられている。42,42は、頂壁部40aの上面に固着さ
れ、且つ複数のリード線44,44のそれぞれが接続された
接続端子である。複数の接続端子42のそれぞれには対応
するワイヤ11の一端が接続されている。リード線44,44
のそれぞれの先端には図示しない電気回路部及び計測器
等が接続される。
前記構成を有する圧力センサユニット1によれば、前
記実施例と同様に圧力センサ1Aの要部をなすダイヤフラ
ム2の強度を高めることができ、またダイヤフラム2を
基体39の大径段部39cに嵌合し収容、設置させるだけ
で、ダイヤフラム2における歪み検出部2Aの位置合せを
精度よく且つ容易に行うことができる。更に、支持部材
である基体39を直接油圧機器の壁部としたため、圧力セ
ンサユニット1の組付けをコンパクトにすることができ
る。
第25図も第24図と同様な図であり、この実施例では、
基体46の大径段部46c内周面と、円形に形成されたダイ
ヤフラム47の外周面との間にスナップリング48を介装
し、また、ダイヤフラム47と基体46との当接面にはオイ
ルシール用のO型シールリング49を設け、歪み検出部2A
の側に油液等が浸入しないようにされている。その他の
構成は第24図で説明した構成と同じである。この実施例
によれば、前記各実施例で説明された位置合せの精度向
上等の効果に併せて、ダイヤフラム47を基体46に組付け
る作業が容易であると共に、ダイヤフラム47を取り外し
て歪み検出部2Aの交換作業を行うことができ、組立て、
保守等の作業性に優れている。
第26図は一層コンパクトな構造に形成された圧力セン
サユニット1を示す。第26図において、50は小型の支持
部材、2は支持部材50の大径孔50aに収容設置され且つ
拡散接合等によって支持部材50に固着されたダイヤフラ
ム、4は支持部材50の上面に配設された電気回路部であ
る。この圧力センサユニット1では、支持部材50の側面
の全周面に突起帯50bを形成し、この突起帯50bを利用し
て、その上側にカバーと押え部材を兼用するカバー部材
51を嵌合等によって備え、突起帯50bの下側のスペース
を利用して想像線で示すようにシールリング52を配設せ
しめる。この実施例による圧力センサユニット1は、保
管、取扱いが容易であり、電気回路部4を破損すること
がなく、容易な取付け作業で油圧機器に装着することが
できる。
第27図は第5図に類似した図面であるが、構成が基本
的に異なる圧力センサユニット100を示す。この実施例
による圧力センサユニット100では、圧力センサ1Aを2
個備え、2個の圧力センサ1Aの出力の差をとることによ
って目的とする圧力信号を得るよう構成される。すなわ
ち、圧力センサユニット100は差圧センサとして構成さ
れている。第27図において、第5図で示した要素と同一
の要素には同一の符号を付している。22は壁部、23は圧
力センサユニット100を収容する大径の円形凹部、27は
圧力センサユニット100を壁部22の凹部23に固定するた
めの押え部材、28は押え部材27を壁部22の外面に固定す
るボルトである。53は本実施例による圧力センサユニッ
ト100の支持部材である。この支持部材53は、前記実施
例の支持部材3よりも大きな径を有し、且つ圧力センサ
1Aを2個備える構造を有している。従って、支持部材53
の図中下面には圧力センサ1Aのダイヤフラム2を収納し
固着するための前述した大径孔5aが2個形成されてい
る。2個の圧力センサ1Aについて、その周辺の構造はそ
れぞれ同じ構造であり、その構造は第5図に示された通
りである。そのため、支持部材53では、2個の小径孔5
b、2個のリング状溝部6、2個のシールリング25が設
けられる。このように、圧力センサユニット100では圧
力を検出することができる構成を2か所備えている。他
方、このような圧力センサユニット100の構造に対応し
て、壁部22にも油圧等の圧力を導き入れる孔24が2個形
成されている。孔24,24のそれぞれに導入される圧力は
それぞれ異なるものである。また、支持部材53の上部に
設けられる電気回路部4の収容部周辺の構造は寸法が若
干大きくなるだけで、前記支持部材3の場合とほとんど
同じである。ただし、電気回路部4は2つの圧力センサ
1Aから異なる圧力についての検出信号を入力され、その
差をとって出力するように構成される。
第28図は本発明の構成が適用された差圧センサの変更
実施例を示し、この差圧センサとして構成された圧力セ
ンサユニット200の構造によれば、1つの圧力センサ1A
によって差圧センサを実現している。第28図において、
54は油圧機器等の壁部の一部分を示し、この壁部54はそ
れぞれ異なる油圧を受ける内壁面54aと54bを有してい
る。壁部54の各内壁面54a,54bにはそれぞれ圧油を導入
する孔24と24aが形成されている。壁部54の外壁面54cに
は内面に雌ネジが形成された大径の孔55、更に孔55の底
部には、圧力センサ1Aをホールドする支持部材56を収
容、設置せしめるための孔57が形成されている。孔55と
57は同軸的位置関係にある。支持部材56はほぼ円柱状の
形状をなし、図中下面部に圧力センサ1Aのダイヤフラム
2を収容し且つ固着せしめる大径孔5aを有し、その側部
周面部に油路を形成する溝58、内部に図中ダイヤフラム
2の上面部に通じ且つ前記溝58につながる油路用の孔59
が形成されている。前記の孔24はダイヤフラム2の下面
側に通じ、孔24aは図中左端の開口部が溝58に対面して
いる。従って、内壁面54a側の圧油は孔24を通してダイ
ヤフラム2の下面側に導かれ、一方内壁面54b側の圧油
は孔24a及び溝58、孔59を通してダイヤフラム2の上面
側に導かれる。また、支持部材56はその上面の凹部60に
電気回路部4を収容、配設している。61,62,63はそれぞ
れシールリングであり、61は支持部材56の下面に形成さ
れた環状の溝に配設されるO型シールリング、62及び63
は支持部材の側部周面の周方向に形成された溝に配置さ
れたシールリングである。
圧力センサ1Aの構造は基本的に前記実施例で説明した
構造と同じである。ただし、ダイヤフラム2の上面側に
も圧油が導かれることから、ダイヤフラム2の上面に形
成される歪み検出部を保護すべくSiNXやモールディング
膜等による保護膜64が設けられている。この実施例によ
る構成では、圧力センサ1Aのダイヤフラム2の上下に圧
力をかける構造とすることにより両者の差圧を直接検出
することができる。すなわち、金属ダイヤフラム2の両
面が圧力を受け、1個の圧力センサ1Aによって応答性の
良好な差圧センサを実現できる。ダイヤフラム2の上面
の歪み検出部で検出された差圧信号は複数の配線65によ
ってハーメチックシール66内を通って電気回路部4に導
かれ、電気回路部4の増幅器等において差圧信号の処理
が行われる。ハーメチックシール66は圧油が電気回路部
4側に浸入するの防止するためのものである。
第29図はダイヤフラム2の上面における配線65の固定
構造の一例を示す。配線65の図中下端は、ダイヤフラム
2の上面周辺に固着されており、配線65の下部は保護膜
64によってコーティングされている。配線65の接続構成
としては、例えば、ダイヤフラム2の上面周辺にハンダ
67で雌型ピン受け68を設け、保護膜64の外側に露出した
雌型ピン受け68の受け口に下端を差込むことにより接続
するというピン立て構造となっている。従って、組立て
が極めて簡単である。また、単にハンダ付け構造とする
こともできる。なお第29図中、59は配線用薄膜である。
第28図に示された構造によれば、前記各実施例で説明
された本発明の効果に加えて、圧力センサ1Aの金属ダイ
ヤフラム2を、壁部54における支持部材56のハウジング
部分と支持部材56の大径孔5aの段部で挟込む構造とした
たため、強固な支持構造となり、圧油に関し高圧、低圧
の選択の仕方は任意となる。また本実施例によれば、1
枚のダイヤフラムで差圧センサを構成できるため、部品
点数が減り、小型且つ簡単な構造で安価な差圧センサユ
ニットを作ることができる。なお、支持部材56の上側に
は、孔55の雌ネジに螺合して孔55内に固定され支持部材
56を押える押え部材(図示されず)が配設される。
第30図は第28図で示した差圧センサの構造の一部を変
更した実施例を示し、この実施例では圧力を受けるダイ
ヤフラムの形状を変更している。第30図において第28図
で説明した同一要素には同一の符号を付す。第30図にお
いて、54は壁部、54aは内壁面、24は圧油を導く孔、56
は支持部材、59は油路用の孔、65は配線、66はハーメチ
ックシールである。また第30図において図示されなかっ
た周辺部分の構成は、後述するようにシールリング61を
使用しない点を除き第28図に示された構成と同じであ
る。第30図において、102は本実施例によるダイヤフラ
ムであり、このダイヤフラム102は切削加工によって作
られる金属製ダイヤフラムである。ダイヤフラム102は
天板部分に起歪部102aを有し、起歪部102aの上面に保護
膜64で保護された歪み検出部が設けられると共に、起歪
部102aの上面及び下面が受圧面として使用される。起歪
部102aの周辺下側のダイヤフラム102の部分は、起歪部
と連続的に且つ一体的に筒部102b形成される。この筒部
102bは起歪部102aを支持している。筒部102bの上面は非
起歪部として構成され、この非起歪部に配線65が接続さ
れている。また筒部102bの図中下部外周面には段部102c
が形成される。かかる形状を有するダイヤフラム102
は、支持部材56の大径孔5aに嵌合され、ここに収容、設
置されてその段部に拡散接合又は接着剤によって固着さ
れる。またダイヤフラム102は、組付け時、第30図に示
すように筒部102bの先部が壁部54の孔24の大径孔24a内
に位置することになり、且つ前記段部102cと大径孔24a
の段部とで環状スペースが形成される。この環状スペー
スにはO型シールリング103が配設される。このような
組付け構造において、圧油を導く孔24はダイヤフラムの
内側スペースに通じ、圧油が起歪部102aの下面に加えら
れる。また油路59を経由して他の圧油が起歪部102aのの
上側に形成されたスペースに導かれ、起歪部102aの上面
に加えられる。こうして金属製ダイヤフラム102の上下
より異なる圧力を加えることにより両者の差圧が歪み検
出部で検出される。なお、前述のようにダイヤフラム10
2の筒部102bの先部外周部にシールリング103を設けるよ
うにしたため、第28図で示したシールリング61を設ける
必要はない。この実施例による差圧センサでも第28図に
示された差圧センサと同様に1個のダイヤフラムで差圧
センサが構成される。
次に、前記の各実施例で説明された各種圧力センサユ
ニットのいずれかが予め組付けられた油圧パイプ用継
手、油圧パイプ等を説明する。
第31図は継手の第1実施例を示し、第32図は継手の要
部平面図である。この実施例では、第5図に示された構
造を有する圧力センサユニット1が組付けられた継手を
示す。第31図及び第32図において第5図で示された要素
と実質的に同一の要素には同一の符号を付す。70は径の
異なる一対の油圧パイプを接続するためのブッシングで
あり、ブッシング70の内周側は平坦な周面からなる油液
接触面70aとなり、油通路71を形成している。また、ブ
ッシング70の内周の軸方向両側は大径の雌ネジ部72,73
になっている。
23はブッシング70の外周面70b側に形成された前記圧
力センサユニット1を設置する円形孔、74は前記押え部
材27を設置する円形孔、28,28は押え部材27を固定する
ためのボルト、29,29はボルト28を固着するネジ孔、24
は油液接触面70aに開口された圧油を導入するための孔
である。第32図に示されるようにボルト28はその頂部に
6角孔28aを有する。圧力センサユニット1に設けられ
たダイヤフラム2は圧油導入孔24を介して油圧を受け
る。こうして、ブッシング70の壁部の中に外周面側から
圧力センサユニット1が組み付けられ、且つ押え部材27
によって圧力センサユニット1が固定される。図中測定
器等は図示されていない。
前記構成を有するブッシング70では、予め油通路71を
通過する圧油の圧力を検出できる圧力センサを備えた構
造を有し、且つ圧力センサユニット1及びその押え部材
27をブッシング70の壁部に完全に埋設するようにし、そ
のため、岩石、土砂等で圧力センサ部分が破損すること
を確実に防止することができる。また、圧力センサを備
えていない従来のブッシングを、本実施例によるブッシ
ング70と交換するだけで、油圧パイプの全体の長さを変
えることなく圧力センサを取り付けることができ、また
取付け作業も極めて簡単である。更に油圧パイプに対す
るブッシング70の接続位置を変更することによって、油
圧の測定箇所を自由に且つ容易に選択することができ
る。
第33図及び第34図は継手の他の実施例を示す。この実
施例において、第31図に示された構成と同一の構成には
同一の符号を付し、その説明を省略する。この実施例で
は、圧力センサユニット1の支持部材3を押さえ付ける
押え部材が前記実施例のものと異なる。すなわち、圧力
センサユニット1の設置孔23の図中上部に押え部材を設
置する孔75を大径の雌ネジ孔として形成し、このネジ孔
75に、外周面に雄ネジを形成した押え部材76を螺合して
取り付ける。押え部材76の外端面には、第34図に示され
るように、押え部材76を回転せしめるための孔76aが2
個設けられている。また。押え部材76の軸部には挿通孔
76bが形成され、この孔76bから圧力センサユニット1の
上部に配置された電気回路部4のリード線が引き出され
る。孔76bはその後封止される。
第35図及び第36図は油圧パイプのフランジ部に本発明
にかかる圧力センサユニットを組付けた実施例を示す。
組付けられる圧力センサユニットは第5図に示された構
造を有するものであるとする。77はパイプ部77aとフラ
ンジ部77bとを有するフランジ付き油圧パイプで、その
内周面は油液接触面77cとなっている。23はパイプ部77a
の外周面から径方向に形成された孔で、圧力センサユニ
ット1を設置するための孔である。24は油液導入孔であ
る。78は設置孔23と同心状に立設された中空筒孔を有す
るホルダで、その内周面の上半部には雌ネジ部78aが刻
設されている。この雌ネジ部78aには圧力センサユニッ
ト1を押え且つ固定するための押え部材79が螺合するよ
うになっている。
上記実施例によれは、圧力センサユニット1を備えた
フランジ付き油圧パイプ77を油圧パイプの所望の箇所に
組付けることにより、油圧を任意の位置で測定すること
ができる。
第37図及び38図は油圧パイプ80aとフランジ部80bから
なるフランジ付き油圧パイプ80のフランジ部80bに本発
明にかかる圧力センサユニットを組付けた実施例を示
す。この実施例では、フランジ部80bに、圧力センサユ
ニット1を設置するための設置孔23と、設置された圧力
センサユニット1を固定するための押え部材81を取り付
ける雌ネジ孔82を同軸的に形成している。なお、24は圧
油導入孔、80cは油液接触面である。
以上の各実施例で説明した圧力センサは主に油圧を測
定するものについて説明したが、その他の液圧、気圧に
関するものであっても同様に本発明を適用することがで
きるのは勿論である。
産業上の利用分野 本発明による圧力センサ及び圧力センサ付き油圧機器
は、土木・建設機械用の油圧機器等に組付けるのに最適
な構造を有し、ダイヤフラムなどの各構成要素の位置決
め精度の向上、組付けの簡易化、圧力測定精度の向上を
達成でき、また本発明による圧力センサの製造方法によ
れば半導体製造技術を有効に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 前置審査 (72)発明者 田中 潔 茨城県水海道市豊岡町丙2635―8 (72)発明者 飛田 信幸 茨城県水戸市見和3丁目1528―2 (56)参考文献 特開 昭62−59828(JP,A) 特開 昭55−33025(JP,A) 特開 昭59−103764(JP,A) 特開 昭63−76484(JP,A) 特開 昭52−45295(JP,A) 特開 昭61−262905(JP,A) 特開 昭61−3020(JP,A) 実開 昭61−199642(JP,U) 実開 昭59−113733(JP,U) 実開 昭59−47838(JP,U) 特公 昭53−23677(JP,B2) 実公 昭58−3081(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01L 9/04

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄板状の金属材料で正方形に形成され、一
    方の面に歪み検出部が設けられ且つ少なくとも1つの面
    が受圧面となるダイヤフラムと、円形の大径孔とそれに
    同軸に連なる円形の小径孔とを有する支持部材とからな
    り、前記大径孔は前記ダイヤフラムを収容し且つ前記ダ
    イヤフラムの各頂点が前記大径孔の内壁面に接触するこ
    とにより前記大径孔の内壁面が前記ダイヤフラムの各頂
    点の位置を制限する位置関係に基づき前記小径孔に対す
    る前記ダイヤフラムの位置決めを行い、前記小径孔は前
    記ダイヤフラムの起歪部寸法を規定し、前記大径孔と前
    記小径孔との間に形成される段部が前記ダイヤフラムと
    の結合面となり、前記大径孔に収容された前記ダイヤフ
    ラムの受圧面に圧力媒体が導入され、更に前記支持部材
    は前記小径孔に連なる収容部を有し、前記歪み検出部か
    ら出力される検出信号を処理する電気回路部を前記収容
    部に設置するようにしたことを特徴とする圧力センサ。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項において、前記ダイヤフ
    ラムは接着剤によって前記支持部材に結合されることを
    特徴とする圧力センサ。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項において、前記ダイヤフ
    ラムは、前記歪み検出部の外周囲の周辺表面と前記支持
    部材の前記段部表面とを拡散接合させることにより前記
    支持部材に結合されることを特徴とする圧力センサ。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項において、前記支持部材
    は油圧機器の圧力媒体と接触する壁部であることを特徴
    とする圧力センサ。
  5. 【請求項5】薄板状の金属材料で正方形に形成され、一
    方の面に歪み検出部が設けられ、他方の面が受圧面とな
    る2個のダイヤフラムと、円形の大径孔とそれに同軸に
    連なる円形の小径孔とを2組有する支持部材とからな
    り、前記2組のうちの各大径孔は前記2個のダイヤフラ
    ムのうちの各1個をそれぞれ収容し且つ前記ダイヤフラ
    ムの各頂点が前記大径孔の内壁面に接触することにより
    前記大径孔の内壁面が前記各ダイヤフラムの各頂点の位
    置を制限する位置関係に基づき前記各小径孔に対する前
    記各ダイヤフラムの位置決めを行い、前記各小径孔は前
    記各ダイヤフラムの起歪部寸法を規定し、前記各大径孔
    と前記各小径孔との間に形成される各段部が前記各ダイ
    ヤフラムとの結合面となり、前記各大径孔に収容された
    前記各ダイヤフラムの受圧面に異なる圧力の圧力媒体が
    導入され、更に前記支持部材は前記各小径孔に連なる収
    容部を有し、前記各歪み検出部から出力される検出信号
    を処理して差圧を取り出す電気回路部を前記収容部に設
    置し、差圧センサとして構成されることを特徴とする圧
    力センサ。
  6. 【請求項6】薄板状の金属材料で正方形に形成され、一
    方の面に歪み検出部が設けられ、一方の面と他方の面が
    共に受圧面となるダイヤフラムと、円形の大径孔とそれ
    に同軸に連なる円形の小径孔とを有する支持部材とから
    なり、前記大径孔は前記ダイヤフラムを収容し且つ前記
    ダイヤフラムの各頂点が前記大径孔の内壁面に接触する
    ことにより前記大径孔の内壁面が前記各ダイヤフラムの
    各頂点の位置を制限する位置関係に基づき前記小径孔に
    対する前記ダイヤフラムの位置決めを行い、前記小径孔
    は前記ダイヤフラムの起歪部寸法を規定し、前記大径孔
    と前記小径孔との間に形成される段部が前記ダイヤフラ
    ムとの結合面となり、前記大径孔に収容された前記ダイ
    ヤフラムの一方の面と他方の面とに異なる圧力の圧力媒
    体が導入され、更に前記支持部材は前記小径孔に配線孔
    を通して連なる収容部を有し、前記歪み検出部から出力
    される検出信号を処理する電気回路部を前記収容部に設
    置し、前記歪み検出部からの配線はハーメチックシール
    された前記配線孔を通して前記電気回路部に導かれ、差
    圧センサとして構成されることを特徴とする圧力セン
    サ。
  7. 【請求項7】金属材料で薄板状であって正方形のダイヤ
    フラムを形成するダイヤフラム形成工程と、前記ダイヤ
    フラムの一方の面の中央部付近に絶縁膜を形成する絶縁
    薄膜形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非
    晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程と、前記非
    晶質状シリコン薄膜を熱処理し結晶化する熱処理工程
    と、結晶化されたシリコン薄膜を歪みゲージにパターン
    形成するゲージパターン形成工程と、前記ダイヤフラム
    とこのダイヤフラムを収容し前記ダイヤフラムの各頂点
    が円形孔の内壁面に接触することにより前記ダイヤフラ
    ムの位置決めを行う支持部材とを結合させる結合工程
    と、前記ダイヤフラムの歪み検出部から出力される検出
    信号を処理する電気回路部を前記支持部材に組込む工程
    とからなることを特徴とする圧力センサの製造方法。
  8. 【請求項8】金属材料で薄板状であって正方形のダイヤ
    フラムを形成するダイヤフラム形成工程と、前記ダイヤ
    フラムの一方の面の中央部付近に絶縁膜を形成する絶縁
    膜形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非晶
    質状態にて形成するシリコン薄膜工程と、前記シリコン
    薄膜を歪みゲージにパターン形成するゲージパターン形
    成工程と、前記非晶質状の歪みゲージを熱処理し結晶化
    する熱処理工程と、前記ダイヤフラムとこのダイヤフラ
    ムを収容し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内壁面
    に接触することにより前記ダイヤフラムの位置決めを行
    う支持部材とを結合させる結合工程と、前記ダイヤフラ
    ムの歪み検出部から出力される検出信号を処理する電気
    回路部を前記支持部材に組込む工程とからなることを特
    徴とする圧力センサの製造方法。
  9. 【請求項9】金属材料で薄板状であって正方形のダイヤ
    フラムを形成するダイヤフラム形成工程と、前記ダイヤ
    フラムの一方の面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程
    と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非晶質状態にて
    形成するシリコン薄膜形成工程と、前記非晶質状シリコ
    ン薄膜を熱処理し結晶化する熱処理工程と、結晶化され
    たシリコン薄膜を歪みゲージにパターン形成するゲージ
    パターン形成工程と、前記ダイヤフラムとこのダイヤフ
    ラムを収容し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内壁
    面に接触することにより前記ダイヤフラムの位置決めを
    行う支持部材とを結合させる結合工程と、前記ダイヤフ
    ラムの歪み検出部から出力される検出信号を処理する電
    気回路部を前記支持部材に組込む工程とからなることを
    特徴とする圧力センサの製造方法。
  10. 【請求項10】金属材料で薄板状であって正方形の矩形
    ダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程と、前記
    ダイヤフラムの一方の面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成
    工程と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非晶質状態
    にて形成するシリコン薄膜形成工程と、前記シリコン薄
    膜を歪みゲージにパターン形成するゲージパターン形成
    工程と、前記非晶質状歪みゲージを熱処理し結晶化する
    熱処理工程と、前記ダイヤフラムとこのダイヤフラムを
    収容し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内壁面に接
    触することにより前記ダイヤフラムの位置決めを行う支
    持部材とを結合させる結合工程と、前記ダイヤフラムの
    歪み検出部から出力される検出信号を処理する電気回路
    部を前記支持部材に組込む工程とからなることを特徴と
    する圧力センサの製造方法。
  11. 【請求項11】ダイヤフラムを複数形成できるように、
    金属材料によって任意の面積を有する薄板基材を成形す
    る基材成形工程と、前記各ダイヤフラムの歪み検出部が
    形成されるスペースを確保するためのマスクを前記薄板
    基材に載置するマスク載置工程と、前記薄板基材の上面
    の前記マスクによって生じた前記スペース内に絶縁膜を
    形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコ
    ン薄膜を非晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程
    と、前記薄板基材から前記マスクを除去するマスク除去
    工程と、前記非晶質状シリコン薄膜を熱処理し結晶化す
    る熱処理工程と、結晶化されたシリコン薄膜を複数の歪
    みゲージにパターン形成するゲージパターン形成工程
    と、前記歪みゲージごとに前記薄板基材を切断し歪み検
    出部が設けられた前記複数のダイヤフラムを正方形形状
    で形成する切断工程と、前記ダイヤフラムとこのダイヤ
    フラムを収容し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内
    壁面に接触することにより前記ダイヤフラムの位置決め
    を行う支持部材とを結合させる結合工程と、前記ダイヤ
    フラムの歪み検出部から出力される検出信号を処理する
    電気回路部を前記支持部材に組込む工程とからなること
    を特徴とする圧力センサ製造方法。
  12. 【請求項12】ダイヤフラムを複数形成できるように、
    金属材料によって任意の面積を有する薄板基材を成形す
    る基材成形工程と、前記各ダイヤフラムの歪み検出部が
    形成されるスペースを確保するためのマスクを前記薄板
    基材に載置するマスク載置工程と、前記薄板基材の上面
    の前記マスクによって生じた前記スペース内に絶縁膜を
    形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコ
    ン薄膜を非晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程
    と、前記薄板基材から前記マスクを除去するマスク除去
    工程と、前記シリコン薄膜を複数の歪みゲージにパター
    ン形成するゲージパターン形成工程と、前記非晶質状の
    複数の歪みゲージを熱処理し結晶化する熱処理工程と、
    前記歪みゲージごとに前記薄板基材を切断し歪み検出部
    が設けられた前記複数のダイヤフラムを正方形形状で形
    成する切断工程と、前記ダイヤフラムとこのダイヤフラ
    ムを収容し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内壁面
    に接触することにより前記ダイヤフラムの位置決めを行
    う支持部材とを結合させる結合工程と、前記ダイヤフラ
    ムの前記歪み検出部から出力される検出信号を処理する
    電気回路部を前記支持部材に組込む工程とからなること
    を特徴とする圧力センサの製造方法。
  13. 【請求項13】ダイヤフラムを複数形成できるように、
    金属材料によって任意の面積を有する薄板基材を成形す
    る基材成形工程と、前記薄板基材の上面に絶縁膜を形成
    する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄
    膜を非晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程と、
    前記非晶質状シリコン薄膜を熱処理し結晶化する熱処理
    工程と、結晶化されたシリコン薄膜を複数の歪みゲージ
    にパターン形成するゲージパターン形成工程と、前記歪
    みゲージごとに前記薄板基材を切断し歪み検出部が設け
    られた前記複数のダイヤフラムを正方形形状で形成する
    切断工程と、前記ダイヤフラムとこのダイヤフラムを収
    容し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内壁面に接触
    することにより前記ダイヤフラムの位置決めを行う支持
    部材とを結合させる結合工程と、前記ダイヤフラムの歪
    み検出部から出力される検出信号を処理する電気回路部
    を前記支持部材に悔込む工程とからなることを特徴とす
    る圧力センサの製造方法。
  14. 【請求項14】ダイヤフラムを複数形成できるように、
    金属材料によって任意の面積を有する薄板基材を形成す
    る基材成形工程と、前記薄板基材の上面に絶縁膜を形成
    する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄
    膜を非晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程と、
    前記シリコン薄膜を複数の歪みゲージにパターン形成す
    るゲージパターン形成工程と、前記非晶質状の複数の歪
    みゲージを熱処理し結晶化する熱処理工程と、前記歪み
    ゲージごとに前記薄板基材を切断し歪み検出部が設けら
    れた前記複数のダイヤフラムを正方形形状で形成する切
    断工程と、前記ダイヤフラムとこのダイヤフラムを収容
    し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内壁面に接触す
    ることにより前記ダイヤフラムの位置決めを行う支持部
    材とを結合させる結合工程と、前記ダイヤフラムの歪み
    検出部から出力される検出信号を処理する電気回路部を
    前記支持部材に組込む工程とからなることを特徴とする
    圧力センサの製造方法。
  15. 【請求項15】金属材料で薄板状であって正方形のダイ
    ヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程と、前記ダイ
    ヤフラムの一方の面の中央部付近に絶縁膜を形成する絶
    縁膜形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非
    晶質状態にて形成するシリコン薄膜形成工程と、前記シ
    リコン薄膜を非晶質状歪みゲージにパターン形成するゲ
    ージパターン形成工程と、前記非晶質状歪みゲージがパ
    ターン形成されている前記ダイヤフラムとこのダイヤフ
    ラムを収容し前記ダイヤフラムの各頂点が円形孔の内壁
    面に接触することにより前記ダイヤフラムの位置決めを
    行う支持部材とを拡散接合すると共に前記ダイヤフラム
    の前記非晶質歪みゲージを結晶化するため、前記支持部
    材と前記ダイヤフラムと前記非晶質状ゲージを同時に熱
    処理する熱処理工程とからなることを特徴とする圧力セ
    ンサの製造方法。
  16. 【請求項16】ダイヤフラムを複数成形できるように、
    任意の面積を有する薄板基材を成形する基材成形工程
    と、前記各ダイヤフラムの歪み検出部が形成されるスペ
    ースを確保するためのマスクを前記薄板基材に載置する
    マスク載置工程と、前記薄板基材の上面の前記マスクに
    よって生じた前記スペース内に絶縁膜を形成する絶縁膜
    形成工程と、前記絶縁膜の上面にシリコン薄膜を非晶質
    状態にて形成するシリコン薄膜形成工程と、前記薄板基
    材から前記マスクを除去するマスク除去工程と、前記シ
    リコン薄膜を複数の非晶質状歪みゲージにパターン形成
    するゲージパターン形成工程と、前記非晶質状歪みゲー
    ジごとに前記薄板基材を切断し歪み検出部が設けられた
    前記複数のダイヤフラムを正方形形状で形成する切断工
    程と、前記非晶質状歪みゲージがパターン形成されてい
    る前記ダイヤフラムとこのダイヤフラムを収容し前記ダ
    イヤフラムの各頂点が円形孔の内壁面に接触することに
    より前記ダイヤフラムの位置決めを行う支持部材を拡散
    接合すると共に前記ダイヤフラムの前記非晶質歪みゲー
    ジを結晶化するため、前記支持部材と前記ダイヤフラム
    と前記非晶質状ゲージを同時に熱処理する熱処理工程と
    からなることを特徴とする圧力センサの製造方法。
  17. 【請求項17】請求の範囲第15項又は第16項において、
    最終の工程として、前記ダイヤフラムの歪み検出部から
    出力される検出信号を処理する電気回路部を前記支持部
    材に組込む工程を備えることを特徴とする圧力センサの
    製造方法。
  18. 【請求項18】内壁面が圧油と接触する壁部を有する油
    圧機器において、前記壁部の外壁面から前記内壁面に向
    けて形成された圧力センサ設置孔と、前記圧力センサ設
    置孔と前記圧油接触面とを連通するように前記壁部に形
    成された圧油導入孔とを有し、前記圧力センサ設置孔
    に、歪み検出部を備えた正方形の金属製ダイヤフラムと
    前記歪み検出部から出力される検出信号を処理する電気
    回路部と前記ダイヤフラムを収容し前記ダイヤフラムの
    各頂点が円形孔の内壁面に接触することにより前記ダイ
    ヤフラムの位置決めを行いかつ前記電気回路部を設置す
    る支持部材とからなる圧力センサを配設し、押え部材で
    前記支持部材を固定して前記圧力センサを前記壁部の前
    記圧力センサ設置孔に固定するようにしたことを特徴と
    する圧力センサ付き油圧機器。
  19. 【請求項19】請求の範囲第18項において、前記油圧機
    器は油圧パイプであることを特徴とする圧力センサ付き
    油圧機器。
  20. 【請求項20】請求の範囲第18項において、前記油圧機
    器は油圧継手であることを特徴とする圧力センサ付き油
    圧機器。
  21. 【請求項21】請求の範囲第18項において、前記油圧機
    器はフランジを備えた油圧パイプであり、前記フランジ
    の部分に前記圧力センサを組付けたことを特徴とする圧
    力センサ付き油圧機器。
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