JP2832764B2 - 公衆電話機 - Google Patents

公衆電話機

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JP2832764B2
JP2832764B2 JP9367491A JP9367491A JP2832764B2 JP 2832764 B2 JP2832764 B2 JP 2832764B2 JP 9367491 A JP9367491 A JP 9367491A JP 9367491 A JP9367491 A JP 9367491A JP 2832764 B2 JP2832764 B2 JP 2832764B2
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武士 柴田
浩史 荻原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交換局側からの駆動に
よって、投入硬貨の収納や返却がなされる公衆電話機に
関する。
【0002】
【従来の技術と解決しようとする課題】公衆電話機に投
入された硬貨の収納動作や返却動作が、交換局側からの
駆動信号によって直接なされる形式の公衆電話機が従来
よりあった。図3は、交換局側からの駆動信号によって
硬貨の収納、返却が行なわれる従来の公衆電話機10の
構成を示す図である。
【0003】この公衆電話機10のライン端子L1〜L
3には、通話ラインR、TおよびグランドラインGがそ
れぞれ接続されており、ライン端子L1、L2間には、
オフフックで閉成されるフックスイッチ11を介して通
話回路12が接続されている。
【0004】ライン端子L2に接続されている通話ライ
ンには、リレー14のコイル14aが直列に挿入されて
いる。
【0005】このリレー14は、通話ループに電流が流
れていないとき、接点15a、15b間を閉じ、通話ル
ープ形成時のループ電流によって接点15a、15b間
を開く。リレー14の一方の接点15aは、ライン端子
L2に接続され、他方の接点15bは、投入硬貨を所定
の収納経路または返却経路へ振り分けるための振り分け
駆動回路16に接続されている。
【0006】振り分け駆動回路16は、投入硬貨を受け
た振り分けホッパ(図示せず)を、所定以上の電流が流
れたときにその電流方向に応じた方向に駆動して硬貨を
収納または返却させるホッパ駆動コイル17と、ホッパ
駆動コイル17の内部抵抗値に等しい抵抗値を有する電
流制限用の抵抗Rと、硬貨の投入によって閉じ、振り分
けホッパが硬貨を受ける位置に復帰したときに開く投入
検知用のスイッチ18とが直列に接続されている。
【0007】なお、スイッチ19は、ホッパ駆動コイル
17に所定以上の電流が流れたとき、その励磁力によっ
てホッパ駆動コイル17の両端を短絡させ、この短絡に
よってホッパ駆動コイル17に流れる電流が保持電流以
下になると、抵抗Rを短絡させるように切り換わる。
【0008】なお、4つのダイオードD1〜D4からな
る整流回路13は、交換局1側からライン端子L1、L
2間に印加される電圧の極性が反転しても、通話ループ
に流れる電流の方向を一定方向、即ち、フックスイッチ
11から通話回路12側へ向う方向に規定する。
【0009】また、リレー14の接点15bと、振り分
け駆動回路16との間には、ライン端子L2、L3に収
納側極性の電圧が印加されたとき導通する第1の単方向
導通回路20と、返却側極性でホッパ駆動コイル17に
所定以上の電流を流すための電圧が印加されたときのみ
導通する第2の単方向導通回路21と、規定金額以上の
硬貨が投入されたときに、図示しない硬貨選別装置から
の制御によって、オンし、オンフック状態になるとオフ
となるスイッチ22とが並列に接続されている。
【0010】このように構成された従来の公衆電話機1
0では、利用者のオフフック操作によって通話ループが
形成されると、交換局1の第1の電源2からリレー3の
コイル3aを介してこの通話ループに電流が流れる。こ
のループ電流によって、リレー14の接点間が切り離さ
れるとともに、交換局1側のリレー3が作動する。
【0011】交換局1は、このリレー3の動作を確認し
た後、利用者による規定金額以上の硬貨の投入がなされ
ているかを検出するために、交換局側で通話ループを切
断してリレー14の接点15a、15b間を接続させた
後、ホッパ駆動コイル17を作動させない所定の低電圧
(例えば−48V)を第2の電源4から出力する。
【0012】このとき、公衆電話機10側で規定以上の
硬貨が投入されていて、振り分け駆動回路16のスイッ
チ18とスイッチ22とがオンしている場合には、一方
の通話ラインTとグランドラインG間にループ電流が流
れるため、交換局1は、この電流によって規定の硬貨が
投入されていることを確認できる。
【0013】硬貨の投入が確認された後、交換局は、通
話ループの切断を解除して、通話可能な状態にする。
【0014】通話が終了して利用者がオンフックする
と、公衆電話機10の通話ループが切断され、振り分け
駆動回路16がライン端子L2、L3間に接続される。
この通話ループの切断を確認した交換局1は、ホッパ駆
動コイル17が作動するのに十分な絶対値で収納側極性
の電圧(例えば、+130V)を、第2の電源4から出
力する。
【0015】この電圧印加によって、ホッパ駆動コイル
17には所定以上の電流が、リレー14側から第1の単
方向導通回路20を介して流れ、振り分けホッパが収納
側へ駆動される。このとき、スイッチ19が、ホッパ駆
動コイル17を短絡させるため、振り分けホッパは、ホ
ッパ駆動コイル17に流れる電流が、そのインダクタン
スと内部抵抗分によって決まる時定数で保持電流以下に
減少するまでの間、収納側に保持される。この間に硬貨
は、収納経路に送られ、金庫(図示せず)内に収納され
る。
【0016】ホッパ駆動コイル17に流れる電流が保持
電流以下になると、振り分けホッパは元の状態に復帰
し、スイッチ18がオフ状態に復帰する。その後、スイ
ッチ19が抵抗R側に戻る。
【0017】また、硬貨の返却が必要な場合(呼出し中
等に、利用者がオンフックしたような場合等)には、交
換局1側の第2の電源4から収納時と逆極性の電圧(例
えば−130V)が、ライン端子L2、L3間に印加さ
れる。
【0018】このため、リレー14と、第2の単方向導
通回路21またはスイッチ22を介して振り分け駆動回
路16に電流が流れ、ホッパ駆動コイル17は、振り分
けホッパを返却側に駆動して、投入硬貨を返却経路に送
った後、前述同様に復帰する。
【0019】なお、この収納や返却がなされた後、交換
局1は、収納側極性の低電圧(例えば+48V)をライ
ン端子L2、L3間に印加し、ループ電流が流れなけれ
ば、残り硬貨がないと判断して、交換処理を終了する。
【0020】ところが、このように交換局1側からの駆
動によって硬貨の収納や返却がなされる従来の公衆電話
機10に対し、公衆電話機側でその硬貨の収納状況を記
憶したり、その記憶内容を必要に応じて交換局1側へ通
信する機能の必要性が近年非常に高くなっている。
【0021】硬貨収納状況の記憶処理や、通信処理を行
なうためには、マイクロコンピュータで構成される制御
装置を、公衆電話機10内に設ければよいが、この制御
装置をオンフック時にも作動させるための電源が必要と
なる。
【0022】しかし、公衆電話機10の設置場所によっ
ては、商用電源等からの電源供給を受けられないことが
ある。
【0023】このように、商用電源からの電源供給を受
けられない場合には、通話ラインから必要な電力を得る
方法が、他の形式の公衆電話機ではよく用いられてい
る。
【0024】この給電方法は、図4に示すように、通話
ラインに定電圧ダイオードZDを直列に挿入し、通話ル
ープ形成時に定電圧ダイオードZDの両端に発生する電
圧から得た電力を、大容量のコンデンサ等で構成される
電力貯蔵回路25に貯蔵しておき、この貯蔵電力をオン
フック時に制御装置26へ供給するものである。
【0025】しかしながら、この給電方法を前述した従
来の公衆電話機10に用いた場合、オフフック時におけ
る公衆電話機内の通話ループの電圧降下は、通話回路1
2とリレー14のコイル14aの電圧降下に、定電圧ダ
イオードZDの電圧降下が加わるため、通話ループ電流
が少なくなって交換局1側のリレー3を確実に作動させ
ることができないという問題がある。
【0026】また、従来の公衆電話機10では、振り分
け駆動回路16と一方の通話ラインとの接続、切り離し
を、機械的に接点が動くメカニカル式のリレー14によ
って行なっているため、その機械的な構造に起因する接
点不良やノイズの発生という現象を避けることができ
ず、切換動作の信頼性が低いという問題があった。
【0027】このため、このリレー14に代わり、電圧
降下が少なく、信頼性の高いリレー回路の実現が強く望
まれていた。
【0028】また、実際に交換局1側と通信を行なう場
合でも、交換局1側の交換手順は、一般の通話と変わら
ないため、投入硬貨の有無を検出するための信号が、交
換局1側から公衆電話機に送られる。
【0029】しかしながら、従来の公衆電話機10で
は、実際に硬貨が投入されていないと、振り分け駆動回
路16が導通しないため、通話状態に移行することがで
きないという問題がある。
【0030】本発明は、これらの課題を解決するために
なされたもので、従来のメカニカル式のリレーに代わっ
て、信頼性が高く、しかも電圧降下の少ないリレー回路
を実現することにより、制御装置の電源を回線から得る
ようにしても、交換局側のリレーを確実に作動でき、ま
た、実際に投入硬貨が無くても、交換局側への通信が行
なえる公衆電話機を提供することを目的としている。
【0031】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の公衆電話機は、一対の通話ラインに接続さ
れる通話回路と、前記通話ラインに直列に挿入され、オ
フフック操作によって閉成されるフックスイッチと、利
用者の硬貨投入によって、前記通話ラインの一方とグラ
ンドラインとの間に接続され、該一方の通話ラインとグ
ランドライン間に硬貨の収納または返却のための所定絶
対値以上の電圧が交換局側から印加されたとき、該印加
電圧によって流れる駆動電流の向きに応じて、前記投入
硬貨を収納経路または返却経路へ振り分ける振り分け駆
動回路と、前記通話ラインに通話ループが形成されたと
き、該通話ループに流れる電流をフォトカプラによって
検出する通話ループ電流検出回路と、前記通話ループ電
流検出回路からの検出信号を受け、前記振り分け駆動回
路を、前記一方の通話ラインまたは前記グランドライン
から切り離し、前記検出信号を受けていないときには、
前記振り分け駆動回路と、前記一方の通話ラインまたは
前記グランドラインとの間を双方向に導通させる半導体
双方向スイッチ回路とを備えている。
【0032】
【作用】このように構成しているため、本発明の公衆電
話機では、オフフック操作によって、通話ループが形成
されると、この通話ループに電流が流れ、この電流が、
通話ループ電流検出回路のフォトカプラで検出され、そ
の検出信号が半導体双方向スイッチに出力されると、半
導体双方向スイッチがオフ状態となり、振り分け駆動回
路が一方の通話ラインまたはグランドラインから切り離
される。また、オンフック状態では、通話ループ電流検
出回路からの検出信号は出力されず、振り分け駆動回路
が一方の通話ラインとグランドラインの間に半導体双方
向スイッチ回路を介して接続される。
【0033】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1は、一実施例の公衆電話機30の構成を示
すブロック図である。
【0034】図中、オフフックで閉成されるフックスイ
ッチ11、通話回路12、整流回路13、振り分け駆動
回路16、第1の単方向導通回路20、第2の単方向導
通回路21は、前述した図3の従来装置と同一のもので
あるため説明を省略する。また、定電圧ダイオードZD
および電力貯蔵回路25も、前述した図4に示されたも
のと同一であるため同一符号を付している。
【0035】この公衆電話機30では、通話ループ形成
時における通話ループ電流を検出するための通話ループ
電流検出回路31が、ライン端子L2と整流回路13と
の間に設けられている。
【0036】この通話ループ電流検出回路31は、フォ
トカプラで構成され、2ボルト程度の電圧降下で通話ル
ープ電流を、検出する。
【0037】また、ライン端子L2と振り分け駆動回路
16との間には、整流回路13と同様にブリッジ接続さ
れた4つのダイオードD5〜D8で構成された整流回路
32と、この整流回路32の出力極性に対して順方向に
接続された単方向半導体スイッチ33が接続されてい
る。
【0038】この整流回路32と単方向半導体スイッチ
33は、半導体双方向スイッチ回路を構成しており、単
方向半導体スイッチ33がオンしているときには、ライ
ン端子L2、L3との間に印加される電圧の極性に係わ
らず、電流を流すことができる。
【0039】FET(電界効果トランジスタ)等のスイ
ッチング素子で構成される単方向半導体スイッチ33
は、通話ループ電流検出回路31からの検出信号をうけ
ていないとき導通し、通話ループ電流が流れて、通話ル
ープ電流検出回路31から検出信号が出力されていると
きには、オフ状態となる。
【0040】なお、この単方向半導体スイッチ33に
は、ライン端子L2、L3間に印加された電圧が硬貨収
納および硬貨返却のための高電圧(±130V)である
ことを、単方向半導体スイッチ33に流れる電流の大小
によって検出するための収納返却検出回路34が接続さ
れている。
【0041】第2の単方向導通回路21には、後述する
制御装置40からの接続信号および切断信号によってオ
ンオフするスイッチ回路35が並列に接続されている。
このスイッチ回路35は、ライン端子L2、L3間に印
加される電圧の大小に関係なく、第2の単方向導通回路
21と同一方向(返却側極性)の電流のみを流すように
構成されている。
【0042】なお、整流回路32と第2の単方向導通回
路21の間には、ライン端子L2、L3間に印加される
電圧の極性が返却側極性(マイナス極性)であること
を、第2の単方向導通回路21またはスイッチ回路35
に流れる電流の有無によって検出する極性検出回路36
が接続されている。
【0043】振り分け駆動回路16の両端には、制御装
置40からの接続信号によってオンするバイパススイッ
チ回路37が、並列接続されている。
【0044】バイパススイッチ回路37は、オン状態に
おいて、ライン端子L2、L3間にマイナス極性の電圧
が印加されたときの電流のみを流す極性を有している。
整流回路13とフックスイッチ11の間の通話ラインに
は、制御装置40からの情報をセンタ局へ送信するため
のモデム装置38の出力が接続されている。
【0045】なお、制御回路40は、利用者による硬貨
投入を、図示しない硬貨選別装置からの信号で検知する
と、その投入枚数と金額のデータを一時記憶するととも
に、規定以上の硬貨が投入されたことを検知して、スイ
ッチ回路35に接続信号を出力して、このスイッチ回路
35をオンさせる。
【0046】また、制御装置40は、オンフック後に、
収納返却検出回路34および極性検出回路36から出力
される検出信号に基づいて、投入硬貨が収納されたか、
あるいは返却されたかを判定し、収納と判定されたとき
には、収納硬貨の枚数と金額のデータを積算処理して記
憶し、返却と判定されたときには、一時記憶されたデー
タをリセットする。
【0047】また、制御装置40は、モデム装置38を
介して、記憶した硬貨収納状況等を所定の期間毎にセン
タ局1側へ通信する場合、スイッチ回路35と、バイパ
ススイッチ回路37に接続信号を出力し、交換局1から
規定以上の硬貨が投入されているかを確認するための低
電圧(−48V)が印加されたときに、この電圧に対す
る通話ラインTとグランドラインG間にループを形成さ
せて、あたかも規定以上の硬貨が投入されているように
ループ電流を流させる。
【0048】以上のように構成された公衆電話機30で
は、利用者によってオフフック操作がなされると、ダイ
オードD1(またはD2)、フックスイッチ11、通話
回路12、定電圧ダイオードZD、ダイオードD3(ま
たはD4)、および通話ループ電流検出回路31を結ぶ
通話ループが形成され、通話ループ電流が流れる。
【0049】このとき、通話ループ電流検出回路31で
発生する電圧降下は、僅か(2ボルト以下)で済むた
め、交換局1側のリレー3は、十分余裕のある状態で作
動する。
【0050】また、この通話ループ電流によって単方向
半導体スイッチ33はオフ状態となり、振り分け駆動回
路16は、ライン端子L2から切り離される。
【0051】このオフフック操作によって、定電圧ダイ
オードZDの両端には、所定の電圧が発生し、この両端
に接続された電力貯蔵回路25に電力が貯蔵される。ま
た、この間に利用者によって規定以上の硬貨が投入され
ると、制御装置40からの接続信号によって、スイッチ
回路35がオン状態となる。
【0052】交換局1は、リレー3動作後、利用者によ
って規定以上の硬貨が投入されているか否かを検出する
ために、一時的に通話ループを切断した状態で、マイナ
ス極性の低電圧(−48V)をライン端子L2、L3間
に印加する。このとき振り分け駆動回路16のスイッチ
18とスイッチ回路35がオン状態となっているため、
ライン端子L3から、振り分け駆動回路16、スイッチ
回路35、極性検出回路36、ダイオードD6、収納返
却検出回路34、単方向半導体スイッチ33、ダイオー
ドD8を経て、ライン端子L2に電流が流れることにな
る。
【0053】この電流によって、交換局1側は、公衆電
話機30に規定以上の硬貨が投入されていることを確認
した後、通話ループの切断を解除して交換処理を行な
う。この交換処理によって、相手側との通話が可能とな
る。
【0054】通話が終了し、利用者によってオンフック
操作がなされると、通話ループ電流検出回路31からの
検出信号は出力されず、単方向半導体スイッチ33は、
再びオン状態となる。
【0055】交換局1側は、この通話終了を確認した
後、硬貨収納のためのプラス極性の高電圧(+130
V)をライン端子L2、L3間に印加する。
【0056】この電圧印加により、ライン端子L2か
ら、ダイオードD5、収納返却検出回路34、単方向半
導体スイッチ33、ダイオードD7、第1の単方向導通
回路20、振り分け駆動回路16を経て、ライン端子L
3に電流が流れる。
【0057】この電流によって、ホッパ駆動コイル17
は振り分けホッパを収納側へ駆動し、投入硬貨の収納が
なされ、所定時間後に振り分けホッパが復帰する。
【0058】このとき、収納返却検出回路34からは、
絶対値130Vの電圧印加による電流が流れたことを示
す検出信号が出力され、また、極性検出回路36から
は、検出信号が出力されない。このため、制御装置40
は、投入硬貨が収納されたと判定して、その硬貨枚数や
収納金額等を積算記憶した後、スイッチ回路35をオフ
状態にする。
【0059】交換局1は、投入されていた硬貨が全て収
納されたか否かを確認するために、プラス極性の電圧
(+48V)を印加し、ループ電流が流れなければ、交
換処理を終了する。もし、ループ電流が流れた場合に
は、硬貨収納のための電圧(+130V)を再度印加し
て、残り硬貨を収納させる。
【0060】また、相手側との回線が接続される前に利
用者がオンフック操作した場合には、この通話ループ切
断を確認した交換局1側から、硬貨返却のためのマイナ
ス極性の高電圧(−130V)がライン端子L2、L3
間に印加される。
【0061】この電圧印加によって、ライン端子L3か
ら、振り分け駆動回路16、第2の単方向導通回路2
1、極性検出回路36、ダイオードD6、収納返却検出
回路34、単方向半導体スイッチ33、ダイオードD8
を経て、ライン端子L2へ電流が流れる。
【0062】この電流によって、ホッパ駆動コイル17
は、振り分けホッパを返却側に駆動し、所定時間後に復
帰する。
【0063】このとき、収納返却検出回路34からは、
絶対値130Vの電圧印加があったことを示す検出信号
が出力され、極性検出回路36からも、マイナス極性の
電圧印加があったことを示す検出信号が出力されるた
め、制御装置40は、投入された硬貨が返却されたと判
定し、図示しない硬貨選別装置から入力されたデータを
リセットする。
【0064】このようにして、制御装置40に記憶され
た硬貨の収納データは、モデム装置38を介して、所定
時間毎に、特定のセンタ局へ自動発信される。
【0065】この通信は、制御装置40がモデム装置3
8を制御して、通話回路12を含まない通話ループを形
成させ、交換局1側へセンタ局のダイヤル番号を発信す
ることで開始される。
【0066】制御装置40は、次に、スイッチ回路3
5、バイパススイッチ回路37に接続信号を出力して、
この公衆電話機30を、硬貨が投入されている状態と同
一条件にする。
【0067】交換局1側は、通常の通話と同様に、通話
ループを一時的に切断し、規定以上の投入硬貨の有無を
確認するためのマイナス極性電圧(−48V)をライン
端子L2、L3間に印加する。
【0068】このため、ライン端子L3からバイパスス
イッチ回路37、スイッチ回路35、極性検出回路3
6、ダイオードD6、収納返却検出回路34、単方向半
導体スイッチ33、ダイオードD8を経て、ライン端子
L2へ電流が流れる。
【0069】したがって、交換局1側は、この公衆電話
機30に規定以上の硬貨が投入されているものと確認し
て、センタ局への呼出しを行なう。
【0070】このとき、収納返却検出回路34からの検
出信号は、出力されず、極性検出回路36からの検出信
号のみが出力される。
【0071】このため、制御装置40は、交換局1側に
よる硬貨投入の確認がなされたと判定し、記憶されてい
る硬貨収納状況等の通信準備を整える。
【0072】センタ局が応答すると、制御装置40は、
モデム装置38を介して必要な通信を行なった後、通話
ループを切断して、この通信を終了し、スイッチ35お
よびバイパス回路37をオフ状態にする。
【0073】この通信後、交換局1から硬貨収納のため
の電圧がライン端子L1、L2間に印加され、その後
に、残り硬貨があるか否かを確認するためのプラス極性
の電圧(+48V)印加されるが、公衆電話機30は、
投入硬貨のない非使用状態に戻っているため、ループ電
流は流れず、交換局は硬貨収納が確実になされたと判断
して、交換処理を終了する。
【0074】図2は、この公衆電話機30の各部をさら
に具体的に示す回路図である。即ち、通話ループ電流検
出回路31は、通話ラインに直列に挿入された100Ω
程度の抵抗R1と、この抵抗R1の両端電圧によってオ
ンする交流型のフォトカプラPC1と、フォトカプラP
C1に流れる電流を制限する数100Ω程度の抵抗R2
とによって構成されている。
【0075】なお、抵抗R1のオフフック時の電圧降下
は、フォトカプラPC1をオンさせるのに必要な電圧、
即ち、ほぼ1.5V程度であって、交換局1側のリレー
を十分余裕のある状態で動作させることができる。
【0076】フォトカプラPC1のコレクタ出力には、
単方向半導体スイッチ33を構成する電界効果型のトラ
ンジスタTr1のゲートが接続されている。
【0077】このトランジスタTr1のゲートは、整流
回路32のプラス出力に抵抗R3を介して接続されてい
るため、フォトカプラPC1がオフ状態のときには、ト
ランジスタTr1のドレイン・ソース間が導通し、整流
回路32のプラス出力から数10Ωの抵抗R4を介し
て、ドレイン・ソース間に電流が流れる。
【0078】収納返却検出回路34は、このトランジス
タTr1のドレインに接続された抵抗R4の両端電圧の
大小によって、フォトカプラPC2をオンオフさせてい
る。即ち、定電圧ダイオードZD1のツェナ電圧と、フ
ォトカプラPC2をオンさせるために必要な電圧との和
が、ライン端子L2、L3間に高電圧(±130V)が
印加されたときの抵抗R4の両端電圧より低く、また、
低電圧(±48V)が印加されたときの抵抗R4の両端
電圧より高くなるように、ツェナ電圧および抵抗R5、
R6の値が設定されている。
【0079】したがって、硬貨収納または硬貨返却のた
めの電圧がライン端子L2、L3間に印加されると、フ
ォトカプラPC2のコレクタからは、Lレベルの収納返
却検出信号が制御装置40に出力される。
【0080】第1の単方向導通回路20は、整流回路3
2から振り分け駆動回路16へ向って順方向に接続され
たダイオードD9で構成されている。また、第2の単方
向導通回路21は、定電圧ダイオードZD2と、この定
電圧ダイオードZD2の両端にツェナ電圧(例えば80
V)が発生すると、ゲート・カソード間に電圧が印加さ
れてオンするサイリスタSRと、抵抗R7によって構成
されている。
【0081】このため、ライン端子L2、L3間にプラ
ス極性の電圧が印加されると、ダイオードD9に電流が
流れ、マイナス極性で130Vの電圧が印加されると、
サイリスタSRに電流が流れる。
【0082】スイッチ回路35は、抵抗R8を介して制
御装置40から出力されるHレベルの接続信号でオンす
るフォトカプラPC3と、フォトカプラPC3にダーリ
ントン接続されたトランジスタTr2と、抵抗R9とに
よって構成されている。
【0083】このため、制御装置40からのHレベルの
接続信号が入力されると、トランジスタTr2がオンし
て、マイナス極性の印加電圧による電流は、電圧の大小
によらずこのトランジスタTr2を介して流れる。
【0084】極性検出回路36は、サイリスタSRまた
はトランジスタTr2を流れる電流によって抵抗R10
に生じた電圧によって、抵抗R11と直列に接続された
フォトカプラPC4をオンさせて、印加電圧がマイナス
極性であることを示すLレベルの極性検出信号を出力す
る。なお、定電圧ダイオードZD3はフォトカプラPC
4を過電圧から保護するためのダイオードである。
【0085】したがって、Lレベルの収納返却検出信号
と、Lレベルの極性検出信号とを受けた制御回路40
は、硬貨の返却がなされたと判定する。また、Lレベル
の収納返却検出信号と、Hレベルの極性検出信号を受け
た制御装置40は、硬貨の収納がなされたと判定する。
【0086】また、Hレベルの収納返却検出信号と、L
レベルの極性検出信号を受けたとき、制御装置40は、
交換局1側で規定以上の硬貨投入の確認がなされたと判
定する。
【0087】また、バイパススイッチ回路37は、抵抗
12を介して制御装置40から出力されるHレベルの接
続信号でオンするフォトカプラPC5と、そのフォトカ
プラPC5にダーリントン接続されたトランジスタTr
3と、このトランジスタTr3に直列に接続され、ホッ
パ駆動コイル17の内部抵抗と等しい抵抗値を有する抵
抗R13と、抵抗14とで構成されている。
【0088】したがって、このバイパススイッチ回路3
7に、制御装置40からHレベルの接続信号が入力され
ると、トランジスタTr3がオンし、振り分け駆動回路
16のスイッチ18がオンしているときと全く同じ状態
となる。なお、図中、ダイオードD10、D11は逆流
防止用のものである。
【0089】以上のように各部を構成した場合には、交
換局1から硬貨収納のための電圧が印加されると、その
駆動電流は、ダイオードD5、抵抗R4、トランジスタ
Tr1、ダイオードD7、ダイオードD9を経て振り分
け駆動回路16に流れ、硬貨の収納がなされる。また、
逆に硬貨返却のための電圧が印加されると、振り分け駆
動回路16から、サイリスタSR、抵抗R10、ダイオ
ードD10、ダイオードD6、抵抗R4、トランジスタ
Tr1、ダイオードD8の順に駆動電流が流れ、硬貨の
返却がなされる。
【0090】また、制御装置40によってスイッチ回路
35とバイパススイッチ回路37とが導通しているとき
に、投入硬貨の有無を確認するための電圧が印加される
と、その電流は、抵抗R13、トランジスタTr3、ダ
イオードD11、トランジスタTr2、抵抗R10、ダ
イオードD10、ダイオードD6、抵抗R4、トランジ
スタTr1、ダイオードD8の順に流れるため、交換局
1側では、実際に投入硬貨がなくても、規定以上の硬貨
が投入されているものと判断して、交換処理がなされ
る。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の公衆電話
機では、通話ループ形成時に振り分け駆動回路を一方の
通話ラインまたはグランドラインから切り離すための回
路を、フォトカプラで構成された通話ループ電流検出回
路と、この検出信号を受けたとき、一方の通話ラインま
たはグランドラインと、振り分け駆動回路との間を切断
し、検出信号を受けていないとき、一方の通話ラインと
グランドラインの間に振り分け駆動回路間を双方向に導
通させる半導体双方向スイッチ回路とで構成している。
【0092】このため、本発明の公衆電話機では、メカ
ニカル式のリレーを用いた従来の公衆電話機に比べて、
オフフック時の公衆電話機内の電圧降下を格段に少なく
することができ、制御装置を作動させるための電源を通
話ラインから得るようにしても、オフフック時に、交換
局側のリレーを確実に作動させることができる。
【0093】また、その構造上、接触不良やノイズ発生
等もなく、硬貨の収納返却動作を高い信頼性をもって行
なうことができる。
【0094】また、収納返却検出回路と極性検出回路を
備えた本発明の公衆電話機では、この2つの検出信号の
組合せによって、硬貨の収納状況を容易に判別すること
ができる。
【0095】さらに、制御装置からの信号によって、振
り分け駆動回路の両端間を、導通させるバイパススイッ
チ回路を有している本発明の公衆電話機では、硬貨が投
入されていないときでも、交換局側からの投入硬貨確認
電圧の印加による電流を流すことができ、公衆電話機側
からの自動通信が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の公衆電話機の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】一実施例の公衆電話機の具体的な回路例を示す
回路図である。
【図3】従来装置の回路図である。
【図4】通話ラインから電源を得るための従来の給電方
法を示す回路図である。
【符号の説明】
11 フックスイッチ 12 通話回路 13 整流回路 16 振り分け駆動回路 17 ホッパ駆動コイル 18 スイッチ 20 第1の単方向導通回路 21 第2の単方向導通回路 25 電力貯蔵回路 30 公衆電話機 31 通話ループ電流検出回路 32 整流回路 33 単方向半導体スイッチ 34 収納返却検出回路 35 スイッチ回路 36 極性検出回路 37 バイバススイッチ回路 40 制御装置 PC1〜PC5 フォトカプラ Tr1 トランジスタ Tr2 トランジスタ Tr3 トランジスタ ZD 定電圧ダイオード ZD1〜ZD3 定電圧ダイオード SR サイリスタ R1〜R14 抵抗 D1〜D11 ダイオード

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の通話ラインに接続される通話回路
    と、前記通話ラインに直列に挿入され、オフフック操作
    によって閉成されるフックスイッチと、利用者の硬貨投
    入によって、前記通話ラインの一方とグランドラインと
    の間に接続され、該一方の通話ラインとグランドライン
    間に硬貨の収納または返却のための所定絶対値以上の電
    圧が交換局側から印加されたとき、該印加電圧によって
    流れる駆動電流の向きに応じて、前記投入硬貨を収納経
    路または返却経路へ振り分ける振り分け駆動回路と、前
    記通話ラインに通話ループが形成されたとき、該通話ル
    ープに流れる電流をフォトカプラによって検出する通話
    ループ電流検出回路と、前記通話ループ電流検出回路か
    らの検出信号を受け、前記振り分け駆動回路を、前記一
    方の通話ラインまたは前記グランドラインから切り離
    し、前記検出信号を受けていないときには、前記振り分
    け駆動回路と、前記一方の通話ラインまたは前記グラン
    ドラインとの間を双方向に導通させる半導体双方向スイ
    ッチ回路とを備えた公衆電話機。
  2. 【請求項2】前記通話ラインに直列に挿入された定電圧
    素子と、通話ループ形成時に、前記定電圧素子の両端か
    らの電力を貯蔵する電力貯蔵回路と、前記電力貯蔵回路
    からの電源供給を受けて動作する制御装置とを備えた第
    1項記載の公衆電話機。
  3. 【請求項3】前記所定絶対値以上の電圧印加によって前
    記振り分け駆動回路に前記駆動電流が流れたことを検出
    する収納返却検出回路と、前記一方の通話ラインとグラ
    ンドライン間に交換局側から印加される電圧によって前
    記振り分け駆動回路に流れる電流の向きを検出する極性
    検出回路とを有し、前記収納返却検出回路からの検出信
    号と、前記極性検出回路からの検出信号との組合せに基
    づいて、前記投入硬貨が収納されたか否かを、前記制御
    装置によって判定する第2項記載の公衆電話機。
  4. 【請求項4】前記振り分け駆動回路の両端間を導通させ
    るバイパススイッチ回路を有し、前記バイパススイッチ
    回路を前記制御装置からの接続信号によって導通させる
    第2項記載の公衆電話機。
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