JP2832357B2 - 内燃機関用燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関用燃料噴射装置

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JP2832357B2
JP2832357B2 JP7180189A JP7180189A JP2832357B2 JP 2832357 B2 JP2832357 B2 JP 2832357B2 JP 7180189 A JP7180189 A JP 7180189A JP 7180189 A JP7180189 A JP 7180189A JP 2832357 B2 JP2832357 B2 JP 2832357B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、燃料送油率及び燃料噴射時期を電子的に制
御するようにした内燃機関用燃料噴射装置に関するもの
である。
(従来の技術) 例えば、分配型燃料噴射ポンプの高圧室の圧力を任意
のタイミングで低圧部に逃すことができる電磁弁を設け
これにより燃料の噴射開始及び噴射終了の時期を電子的
に制御すると共に、油圧タイマの調節用電磁弁を制御し
てプランジャを往復動させるためのカムディスクの使用
位置を変更することにより燃料送油率をも電子的に制御
できるようにした電子制御式の分配型燃料噴射装置が公
知である(特公昭62−61774号公報)。
(発明が解決しようとする課題) しかし、この従来の装置では、高圧室の圧力の解放制
御のための機構と油圧タイマの制御機構との間の応答性
の違いのため、適正な燃料制御を行なうことができない
という問題点を有している。すなわち、何らかの理由に
より燃料噴射時期を急激に進めるように目標燃料噴射時
期が設定されると、高圧室の圧力を制御するための電磁
弁はこの設定に迅速に応答して制御される。しかし、こ
れに伴なって調節すべき油圧タイマのピストン位置は、
その低応答性のために、噴射時期の制御に比べて、所要
の調節位置に向けてゆっくりと変化するので、所要の燃
料送油率が直ちには得られず、カムディスクは所定の時
間遅れをもって目標とする状態に達することとなる。
したがって、燃料噴射時期を急激に変更しようとする
と、一時的に燃料の制御状態が最適値からはずれ、適正
な燃料制御が行なわれないため、機関の過渡制御特性が
著しく悪化するという不具合を生じる傾向を有するもの
である。
本発明の目的は、したがって、従来技術における上述
の問題点を解決することができる、改善された内燃機関
用燃料噴射装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明の特徴は、被駆動軸
に連結された不等速カムのカムプロフィールに応じた回
転往復運動を行って燃料を高圧室で加圧するためのプラ
ンジャと、前記高圧室と低圧部との間に設けられ燃料の
噴射開始、終了を制御する弁手段と、前記不等速カムの
リフト開始タイミングを調節する送油率調節手段とを有
する燃料噴射ポンプを含んで成る内燃機関用燃料噴射装
置において、目標燃料送油率を示す第1信号を出力する
手段と、目標燃料噴射時期を示す第2信号を出力する手
段と、前記第1及び第2信号に応答し前記目標燃料送油
率で燃料の噴射を行なうために必要な前記不等速カムの
リフト開始タイミングが得られるよう前記送油率調節手
段を制御するための第1決定手段と、前記不等速カムの
実リフト開始タイミングに応じた検出信号を出力する手
段と、前記第1信号と前記検出信号とに応答し前記弁手
段による燃料噴射開始タイミングを決定する第2決定手
段と、該燃料噴射開始タイミングで燃料の噴射が開始さ
れるよう該第2決定手段に応答して前記高圧室を前記低
圧部から遮断するように前記弁手段を制御する手段とを
備えて成る点にある。
(作用) 送油率調節手段は第1決定手段に応答して不等速カム
のリフト開始位置を調節する。
本願発明による燃料噴射装置にあっては、不等速カム
の基準位置に相応するタイミングから目標とする燃料噴
射開始タイミングまでのカム角度は、カムの基準位置か
らカムリフト開始位置までのカム角度Aと、カムリフト
開始位置から第1信号により与えられる目標送油率を得
るための噴射開始予定の位置までのカム角度Bとの和に
等しい。
このことから、燃料噴射開始タイミングを示す第2信
号と目標送油率を示す第1信号とから第1決定手段によ
りカムの目標位置、すなわちプランジャのリフト開始位
置を与えるカム位置を決定することができる。この決定
に従って送油率制御手段が作動し、所要の目標送油率を
得ることができるカムリフト開始位置がその時の目標燃
料噴射時期を考慮して定められる。
一方、燃料噴射開始の目標タイミングは、目標送油率
を示す第1信号とカムの実位置を示す検出信号とに応答
して決定される。すなわち、上述したカム角度A,Bと噴
射開始タイミグに応じたカム角度との関係から、カムの
制御位置がどのように変化しても、所要の送油率が得ら
れるように、実カム位置を考慮して燃料噴射開始タイミ
ングが決定される。
この結果、燃料送油率の制御の応答性が燃料噴射時期
の制御の応答性と異なっていても、燃料送油率は常に目
標値となっており、カムリフト開始位置が目標の状態に
達した時に、燃料噴射開始時期は第2信号に示されるタ
イミングとなる。
(実施例) 第1図は、本発明による内燃機関用燃料噴射装置の一
実施例を示し、この燃料噴射装置1は、ディーゼル機関
2によって駆動される燃料噴射ポンプ3を備えている。
図示の実施例では、燃料噴射ポンプ3は分配型の燃料
噴射ポンプである。プランジャバレル4に嵌挿されてい
るプランジャ5は、ディーゼル機関2からの回転入力に
より駆動される被駆動軸3aに連結されている不等速カム
であるカムディスク5aとローラホルダ8との協働作用に
より、カムディスク5aのカムプロフィールに従う往復運
動を伴なって回転し、これにより、高圧室6内で加圧さ
れた燃料をディーゼル機関2の各気筒に順次圧送する構
成となっている。
燃料噴射ポンプ3は、高圧室6と燃料噴射ポンプ3内
の低圧部とを所望により連通させて噴射燃料の調節を行
なうための常開電磁弁7を有している。電磁弁7は励磁
コイル7aを備えており、後述の如くして出力される駆動
パルスDPにより励磁コイル7aが励磁されると、弁体7bが
リターンばね7cの弾発力に抗して第1図で右手方向に移
動し、弁ケース7dに形成された弁座7eに着座し、これに
より電磁弁7が閉状態とされる。励磁コイル7aに駆動パ
ルスDPが印加されていない場合には、弁体7bはリターン
ばね7cにより第1図で左手方向に移動せしめられ、弁体
7bが弁座7eから離れ、電磁弁7は開状態となる。
電磁弁7が開状態にあると、高圧室6は低圧部に連通
せしめられ、従って、プランジャ5がリフト動作を行な
っても燃料の圧送が行なわれることはない。一方、電磁
弁7が閉じられると、高圧室6が低圧部から遮断され、
プランジャ5のリフト動作に従って燃料が高圧室6内で
加圧され、燃料の圧送を行ないうる状態となる。燃料の
圧送中に電磁弁7が開かれると、高圧室6内の圧力は解
放され、燃料の圧送動作が終了する。
電磁弁を用い、上述の如くして燃料の圧送開始及び終
了のタイミングを制御しうるように構成された燃料噴射
ポンプ自体は公知であるから、第1図では、その構成の
要部のみを概略的に示してある。
燃料噴射ポンプ3は、さらに、カムディスク5aのカム
リフトタイミングを調節し燃料送油率を所望の状態にす
るための送油率調節装置9を備えている。送油率調節装
置9は、ローラホルダ8に連結された油圧シリンダ機構
10と、該油圧シリンダ機構10に与えられる作動流体圧の
調節を行なう電磁弁11と、該電磁弁11の開度を調節する
ためのパルス信号である駆動信号TDを電磁弁11に与える
ための駆動回路12とから成っている。ここで、油圧シリ
ンダ機構10及び電磁弁11の各構成は、分配型燃料噴射ポ
ンプにおいて用いられている従来の油圧タイマと同様の
構成であり、電磁弁11の開度を調節することによりタイ
マピストン10aの位置調節を行ないローラホルダ8の回
動位置を調節してカムディスク5aのリフト開始タイミン
グを調節する機能もまた同じであるので、その詳細な説
明は省略する。
燃料噴射ポンプ3の被駆動軸3aの回転状態を検出する
ため、被駆動軸3aには、パルサ13と電磁ピックアップコ
イル14とから成る第1回転センサ15、及びパルサ16と電
磁ピックアップコイル17とから成る第2回転センサ18と
が設けられている。図示の実施例では、ディーゼル機関
2は4サイクル4気筒の機関であり、パルサ13の周縁に
は、10゜間隔で36個のコグが設けられている。従って、
被駆動軸3aが10゜回転する毎に電磁ピックアップコイル
14から信号が出力される。
この信号は波形整形回路19において波形整形されて回
転パルス信号Saとしてとり出され、速度検出回路20に入
力される。回転パルス信号Saの周期が測定され、この測
定結果からディーゼル機関2のその時々の速度を示す速
度データNが出力される。パルサ13は、ディーゼル機関
2の所定の気筒内のピストン(図示せず)が上死点に達
したタイミングにおいてパルサ13の外周に設けられたコ
グの内の所定のコグが電磁ピックアップコイル14に対向
するように被駆動軸3aに固着されている。
この所定のコグが電磁ピックアップコイル14に対向す
るタイミングの到来を予め知ることができるようにする
ため、パルサ16には単一のコグが設けられており、パル
サ13に設けられた上述の所定のコグの1つの前のコグが
電磁ピックアップコイル14に対向した後であって所定の
コグが電磁ピックアップコイル14に対向する前のタイミ
ングで、パルサ16のコグが電磁ピックアップコイル17に
対向するように、その取り付け位置の調節が行なわれて
いる。
パルサ16のコグが電磁ピックアップコイル17に対向す
るタイミングで、電磁ピックアップコイル17から出力さ
れる信号は波形整形回路21において波形整形され、参照
パルス信号Sbとして出力される。
したがって、参照パルス信号Sbの発生の直後に出力さ
れる回転パルス信号Saが所定の気筒のピストンの上死点
タイミングを示していることになり、回転パルス信号Sa
に含まれる特定の基準パルスの発生を参照パルス信号Sb
を参照することにより識別することができる。
回転パルス信号Sa及び参照パルス信号Sbは、電磁弁7
の開閉を制御するための電磁弁制御回路40に入力されて
いる。
燃料噴射ポンプ3によって圧送される燃料の噴射時
期、噴射量及び送油率の各最適値をディーゼル機関2の
作動状態に応じて計算するため、本装置1においては、
目標噴射時期演算部22,目標噴射量演算部23及び目標送
油率演算部24が設けられている。図示の実施例では、こ
れらの各演算部22,23,24には、速度データN及びアクセ
ルペダル25の操作量を検出するアクセルセンサ26からの
アクセルデータACが夫々入力されており、各最適値を示
す目標燃料噴射量、目標燃料噴射時期及び目標燃料送油
率がこれらのデータに基づいて演算される。
目標送油率演算部24からはその時の目標送油率Rtを示
す第1目標信号SRが出力され、目標噴射時期演算部22か
らはその時の目標噴射時期Ttを示す第2目標信号STが出
力され、第1及び第2目標信号SR,STは第1目標信号SR
により示される目標送油率Rtで燃料の圧送が行なわれる
のに必要なカムディスク5aのリフト開始タイミングθA
を決定する第1決定部27に入力される。
ここで、第1目標信号SRにより示される目標送油率Rt
は、カムディスク5aのリフト開始タイミングから燃料の
噴射を開始すべきタイミングまでにカムディスク5aの回
転すべきカム角度θBとして示されており、第2目標信
号STにより示される目標噴射時期Ttは、カムディスク5a
が予め定められた基準位置から燃料の噴射を開始すべき
タイミングまでに回転すべきカム角度θCとして示され
ている。
そして、第1決定部27では、第1及び第2目標信号S
R,STにより示される上述のカム角度θB,θCに基づい
て、θC−θBの値が計算され、その計算結果(θC−
θB)を示すカム角度値θAがカムディスク5aのリフト
開始タイミングを示すリフト目標信号SLとして出力され
る。
このリフト目標信号SLは、カムディスク5aがリフトを
開始すべきタイミングを、その基準位置からのカム角度
で示すものであり、駆動回路にはリフト目標信号SLに応
答し、カムディスク5aが基準位置からθAだけ回転した
タイミングでカムディスク5aがリフトを開始するように
ローラホルダ8の回動位置を調節すべくタイマピストン
10aの位置調節を行なうための駆動信号TDを出力する。
図示の実施例では、駆動回路にはリフト目標信号SLに応
じたデューティ比の駆動信号TDを出力し、タイマピスト
ン10aの位置調節を行ない、これによりカムディスク5a
のリフト開始タイミングが調節される構成である。
本発明の燃料噴射装置1では、さらに、電磁弁7の閉
弁タイミングを実際のカムリフトタイミングに合せて制
御するため、タイマピストン10aの実位置を検出する位
置センサ28を有している。この位置センサ28は、例えば
検出コイルのインダクタンス変化に応じて位置を検出す
る公知の構成のセンサとすることができ、位置センサ28
からのセンサ出力SOは位置検出回路29に入力され、ここ
で検出されたタイマピストン10aの実位置に基づいてカ
ムディスク5aの実カムリフト開始タイミングを示す検出
信号DSが出力される。検出信号DSはカムディスク5aが所
定の基準位置から実際のカムリフト開始位置に達するま
でのカム角度θDを示す信号であり、第1目標信号SRが
入力されている第2決定部30に入力されている。
第2決定部30は、第1目標信号SRと検出信号DSとに応
答し燃料噴射開始の目標タイミングを決定するものであ
り、ここにおいて、θB+θDの計算が行なわれ、その
結果(θB+θD)を示すカム角度θCを内容とする信
号が燃料の噴射開始を示す目標タイミングデータTDとし
て出力される。したがって、この目標タイミングデータ
TDは、電磁弁7を閉じるべきタイミングを、カムディス
ク5aの基準位置からのカム角度で示すものである。この
目標タイミングデータTDは電磁弁制御回路40に入力され
る。
次に、電磁弁制御回路40について説明する。
電磁弁制御回路40は、回転パルス信号Saが計数パルス
として入力される計数部41を有し、計数部41にはまた参
照パルス信号Sbが入力されている。計数部41は参照パル
ス信号Sbが出力された直後に出力される回転パルス信号
Saによってリセットされ、以後、回転パルス信号Saが出
力される毎にその計数内容が1づつ増加する。この計数
結果を示すデータCRは演算部42に入力され、ここでデー
タCRの内容が9で除算され、その余りを内容とするデー
タDRが出力される。これは、ディーゼル機関2が4サイ
クル4気筒であるため、パルサ13が1回転する間に上死
点タイミングが4回生じるためである。演算部42からの
データDRは判別部43に入力される。
演算部44は、目標タイミングデータTDに応答し、目標
タイミングデータTDにより示される角度θEから、パル
サ13のコグの配設角度間隔値である10゜が差し引かれ、
その計算結果であるθe−10の10の位の値Yを示すデー
タDYとその1の位の値Zを示すデータDZとが演算部44か
ら出力される。
判別部43は演算部44からのデータDYを受け取り、デー
タDYの内容とデータDRの内容とが一致したか否かの判別
が行なわれる。データDRとデータDYとの内容が一致して
いる場合にのみ判別部43の出力線43aのレベルが高レベ
ルとなる。
アンドゲート30の一方の入力端子は出力線43aに接続
されており、その他方の入力端子には回転パルス信号Sa
が入力されている。従って、出力線43aが高レベル状態
にある期間中に回転パルス信号Saが出力されると、その
回転パルス信号Saはアンドゲート45を介して取り出さ
れ、パルス発生器46にトリガ信号として入力される。
パルス発生器46は、アンドゲート45からの出力により
トリガされ、これによりタイミングパルスPtを出力する
が、タイミングパルスPtのパルス巾を決定するための情
報として、データDZがパルス発生器46に入力されてい
る。従って、パルス発生器46は、データDRの内容がデー
タDYの内容、すなわちYと一致した直後に出力される回
転パルス信号Saによりトリガされ、パルス巾がデータDZ
により定められるタイミングパルスPtを出力することに
なる。データDZは、被駆動軸3aの回転角度Z(<10゜)
を示しており、このデータDZにより定められるタイミン
グパルス信号Ptのパルス巾は、この回転角度Zに相応し
た時間巾となるように定められる。この結果、タイミン
グパルスPtの後端縁のタイミングは、参照パルス信号Sb
が出力された直後に出力される回転パルス信号Saの出力
タイミングを被駆動軸3aの0゜の回転位置とすれば、θ
Eの角度タイミングとなっている。
速度データNが入力されている変換部47には、目標噴
射量演算部23からの第3目標信号SQが入力されている。
第3目標信号SQは、目標噴射量演算部23において計算さ
れた燃料噴射ポンプ3の1ストローク当りの目標噴射量
Qtを示す信号であり、変換部47は速度データNにより示
されるその時の機関速度を考慮し、第3目標信号SQを、
目標噴射量Qtを得るのに必要なプランジャ5のストロー
ク7に相応したカム角度量に変換する。
この変換により得られたカム角度θfを示す噴射量制
御データDQは、タイミングパルス信号Ptの入力されてい
るパルス発生器48に入力される。
パルス発生器48は、タイミングパルスPtの後端縁のタ
イミングでトリガされ、噴射量制御データDQにより定め
られるパルス巾を有する駆動パルスDPを出力する。駆動
パルスDPは電磁弁7の励磁コイル7aに与えられ、駆動パ
ルスのDPが印加されている期間だけ高圧室6が低圧部か
ら遮断され、燃料の圧送が行なわれる。すなわち、タイ
ミングパルスPtの後端縁のタイミングで燃料の噴射が開
始され、燃料の噴射はそのパルス巾により定まる時間だ
け実行されることになる。
次に、第2図のカムリフト線図を参照しながら第1図
に示された燃料噴射装置1の動作について説明する。
第2図において、横軸はカム角度θを示し、エンジン
のクランク軸の所定の基準位置が0゜にとられている。
一方、縦軸はカムディスク5aのリフト量を示している。
今、第1目標信号SRにより示される目標送油率Rtを得
るためのカム角度データがθB1であり、第2目標信号ST
により示される目標噴射時期Ttを得るためのカム角度デ
ータがθC1であり、したがって、第1決定部27において
θC1−θB1=θA1がカムリフト開始のカム角度値である
と決定され、これに従って送油率調節装置9が作動し、
第2図中実線で示されるカムリフト特性にて燃料噴射動
作が実行されているとする。ここで、第3目標信号SQに
より定められる、目標噴射量QTを得るのに必要なカム角
度はθQ1であり、電磁弁7が開かれるのは、θC1+θQ1
である。
この状態において、第1目標信号SRにより示されるカ
ム角度データがθB2となり、且つ第2目標信号STにより
示されるカム角度データがθC2となった場合の制御動作
について説明する。
第1決定手段では、θC2−θB2の値を示すθA2の値が
最新のカムリフト開始タイミングを示すこととなり、θ
A2(=θC2−θB2)の値を示すリフト目標信号SLが第1
決定部27から出力され、駆動回路12に与えられる。従っ
て、以後、カムリフトの開始点は、カム角度θA1のa点
からカム角度θA2のb点に向けて移動するようにタイマ
ピストン10aの位置調節が行なわれる。しかし、流体圧
で作動する送油率調節装置9の応答性は低いので、第2
図中点線で示すカムリフト特性に移行するには所定の時
間を必要とする。
一方、第2決定部30においては、その時の実際のカム
リフト開始タイミング点Cがc点であったとすると、こ
の時のカム角度値θRにカム角度θB2を加えた値θC2′
が目標の燃料噴射開始タイミングと決定され、このよう
にして決定されたカム角度値を内容とする目標タイミン
グデータTDが第2決定部30から電磁弁制御回路40に与え
られる。
電磁弁制御回路40は、この目標タイミングデータTDに
より示されるカム角度θC2′において電磁弁7が閉じら
れる駆動パルスDPを出力し、したがって、c点よりもカ
ム角度でθB2だけ遅れたタイミング点dにおいて電磁弁
7が閉じられ、燃料の噴射が開始される。燃料噴射開始
の制御は、電磁弁の閉弁タイミングを変える操作である
から、その目標値の変化を極めて迅速に追従し所要の噴
射開始タイミングを得ることができる。
このように、本発明の燃料噴射装置によれば、特に、
目標噴射タイミングが変更された場合、燃料噴射開始タ
イミングは実際のカムリフト開始タイミングに基づいて
決定されるので、燃料噴射タイミングの目標値が変更さ
れ、その実噴射タイミングが目標噴射タイミングに一致
するまでの間も、燃料送油率は常に目標値に従った値と
なっていることになる。
この結果、燃料の送油率と噴射時期とを相互に独立し
て制御する従来の装置に比べ、送油率制御の低応答性の
ために送油率が目標値より大きくずれ、これにより制御
の過渡状態における燃料の燃焼状態が悪化し、騒音の増
大、又は排気ガス中に有害成分の増大等の不具合を生じ
ることが有効に防止される。
なお、第1図には、本発明の一実施例を示したが、本
発明の構成はこの一実施例に限定されるものではなく、
例えば、第1図中に示される各種の演算、信号処理を、
適宜にマイクロコンピュータにより行なうことができ、
このようにマイクロコンピュータを用いて第1図に示し
た機能を実現した構成であってもよい。
(発明の効果) 本発明によれば、送油率調節手段によって目標送油率
が得られるよう不等速カムのカムリフト開始タイミング
が調節されると共に、目標噴射時期が変更された場合に
は、燃料噴射を開始するために弁手段を閉じるタイミン
グを、実際に検出されたカムリフト開始タイミングに基
づいて決定するように構成し、燃料送油率の制御と燃料
噴射時期の制御とを関連づけて行なうようにしたので、
燃料噴射時期の目標値が変更され、その実噴射時期が目
標噴射時期に一致するまでの間も、燃料送油率は常に目
標値に従った値となっていることになる。
この結果、燃料の送油率と噴射時期とを相互に独立し
て制御する従来の装置に比べ、騒音の増大、又は排気ガ
ス中に有害成分の増大等の不具合を生じることが有効に
防止され、エンジンの過渡運転時の性能を著しく向上さ
せることができる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示すブロック図、第2図
は第1図に示した燃料噴射装置の作動を説明するための
カムリフト特性図である。 1……燃料噴射装置、 2……ディーゼル機関、 3……燃料噴射ポンプ、 3a……被駆動軸、 5……プランジャ、 5a……カムディスク、 6……高圧室、 7……電磁弁、 9……送油率調節装置、 22……目標噴射時期演算部、 24……目標送油率演算部、 27……第1決定部、 28……位置センサ、 29……位置検出回路、 30……第2決定部、 40……電磁弁制御回路、 SR……第1目標信号、 ST……第2目標信号、 DS……検出信号、 TD……目標タイミングデータ、 DP……駆動パルス。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被駆動軸に連結された不等速カムのカムプ
    ロフィールに応じた回転往復運動を行って燃料を高圧室
    で加圧するためのプランジャと、前記高圧室と低圧部と
    の間に設けられた燃料の噴射開始、終了を制御する弁手
    段と、前記不等速カムのリフト開始タイミングを調節す
    る送油率調節手段とを有する燃料噴射ポンプを含んで成
    る内燃機関用燃料噴射装置において、目標燃料送油率を
    示す第1信号を出力する手段と、目標燃料噴射時期を示
    す第2信号を出力する手段と、前記第1及び第2信号に
    応答し前記目標燃料送油率で燃料の噴射を行なうために
    必要な前記不等速カムのリフト開始タイミングが得られ
    るよう前記送油率調節手段を制御するための第1決定手
    段と、前記不等速カムの実リフト開始タイミングに応じ
    た検出信号を出力する手段と、前記第1信号と前記検出
    信号とに応答し前記弁手段による燃料噴射開始タイミン
    グを決定する第2決定手段と、該燃料噴射開始タイミン
    グで燃料の噴射が開始されるよう該第2決定手段に応答
    して前記高圧室を前記低圧部から遮断するように前記弁
    手段を制御する手段とを備えて成ることを特徴とする内
    燃機関用燃料噴射装置。
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