JP2831834B2 - 真空バルブ用接点材料の製造方法 - Google Patents
真空バルブ用接点材料の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は耐電圧特性・耐溶着特性に優れた真空バルブ
用接点材料の製造方法に関する。
用接点材料の製造方法に関する。
(従来の技術) 大電流遮断又は定格電流開閉を行なわせる真空バルブ
用接点材料に要求される特性としては、耐溶着、耐電
圧、遮断に対する各性能で示される基本三要件と、この
他に温度上昇、接触抵抗が低く安定していることが重要
な要件となっている。
用接点材料に要求される特性としては、耐溶着、耐電
圧、遮断に対する各性能で示される基本三要件と、この
他に温度上昇、接触抵抗が低く安定していることが重要
な要件となっている。
しかしながら、これらの要件の中には相反するものが
ある関係上、単一の金属種によって全ての要件を満足さ
せることは不可能である。このため、実用されている多
くの接点においては、不足する性能を相互に捕えるよう
な2種以上の元素を組合せ、かつ大電流用又は高電圧用
などのように特定の用途に合った接点の開発が行われ、
それなりに優れた特性を有するものが開発されている。
ある関係上、単一の金属種によって全ての要件を満足さ
せることは不可能である。このため、実用されている多
くの接点においては、不足する性能を相互に捕えるよう
な2種以上の元素を組合せ、かつ大電流用又は高電圧用
などのように特定の用途に合った接点の開発が行われ、
それなりに優れた特性を有するものが開発されている。
一般に真空ハルブ用接点材料として耐電圧特性の優れ
たCu−Cr接点材料が使用されるが、耐溶着性がCu−Bi接
点材料と比べて劣る。このCu−Cr接点材料の耐溶着性を
改善し且つ耐電圧特性(さらに、再点弧発生確率も低下
させる)にも優れた真空バルブ用接点材料を得るため
に、従来の真空バルブ用接点材料の製造方法は次のとお
りである。
たCu−Cr接点材料が使用されるが、耐溶着性がCu−Bi接
点材料と比べて劣る。このCu−Cr接点材料の耐溶着性を
改善し且つ耐電圧特性(さらに、再点弧発生確率も低下
させる)にも優れた真空バルブ用接点材料を得るため
に、従来の真空バルブ用接点材料の製造方法は次のとお
りである。
すなわち、例えば特開平2−88728に記載されている
ように、Crを焼結して得たCrスケルトンにCu−Bi合金を
溶浸してCu−Cr−Bi接点材料を得るというものであっ
た。
ように、Crを焼結して得たCrスケルトンにCu−Bi合金を
溶浸してCu−Cr−Bi接点材料を得るというものであっ
た。
(発明が解決しようとする課題) このような従来方法では、Cu−Cr−Biが同一組成であ
るにもかかわらず、耐電圧特性・耐溶着特性にバラツキ
を生じる。
るにもかかわらず、耐電圧特性・耐溶着特性にバラツキ
を生じる。
本発明の目的は、耐電圧特性・耐溶着特性のバラツキ
を抑制し両特性に優れた接点材料を得る真空バルブ用接
点材料の製造方法を提供することにある。
を抑制し両特性に優れた接点材料を得る真空バルブ用接
点材料の製造方法を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明は、Crを焼結してス
ケルトンをつくり、CuおよびBiから成る溶浸材料をスケ
ルトン中に溶浸する真空バルブ用接点材料の製造方法に
おいて、Biが均一に分散されるようにCuおよびBiの粉末
を混合し、この混合粉末を所定圧力で成形する工程と、
この工程で得たCu−Bi圧粉体を非酸化性雰囲気において
スケルトン中に所定温度で溶浸する工程と、この工程で
得た合金を冷却する工程とを有し、合金中におけるBi/
(Cu+Bi)量が0.05〜1.0wt%となるようにしたことを
要旨とする。
ケルトンをつくり、CuおよびBiから成る溶浸材料をスケ
ルトン中に溶浸する真空バルブ用接点材料の製造方法に
おいて、Biが均一に分散されるようにCuおよびBiの粉末
を混合し、この混合粉末を所定圧力で成形する工程と、
この工程で得たCu−Bi圧粉体を非酸化性雰囲気において
スケルトン中に所定温度で溶浸する工程と、この工程で
得た合金を冷却する工程とを有し、合金中におけるBi/
(Cu+Bi)量が0.05〜1.0wt%となるようにしたことを
要旨とする。
(作用) このような構成において、Bi粉末を均一に分散させて
得られるCu−Bi混合粉末を所定圧力で成形し、このCu−
Bi圧粉体をCrスケルトン中に所定温度で溶浸して冷却
し、得られた合金中におけるBi/(Cu+Bi)量が0.05〜
1.0wt%となるようにしたので、溶解法によるものに比
べて接点特性に影響を及ぼすBi粉末の分散の均一性が良
好なCu−Bi圧粉体をCrスケルトンに溶浸することで耐電
圧特性・耐溶着特性のバラツキが抑制される。
得られるCu−Bi混合粉末を所定圧力で成形し、このCu−
Bi圧粉体をCrスケルトン中に所定温度で溶浸して冷却
し、得られた合金中におけるBi/(Cu+Bi)量が0.05〜
1.0wt%となるようにしたので、溶解法によるものに比
べて接点特性に影響を及ぼすBi粉末の分散の均一性が良
好なCu−Bi圧粉体をCrスケルトンに溶浸することで耐電
圧特性・耐溶着特性のバラツキが抑制される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を説明する。
所定粒径のCr粉末を加圧成形して粉末成形体を得る。
次いで、この粉末成形体を露点が−50℃以下の水素雰囲
気又は真空度が1×10-3Torr以下で、所定温度、例えば
950℃×1時間にて仮焼結し、仮焼結体を得る。
次いで、この粉末成形体を露点が−50℃以下の水素雰囲
気又は真空度が1×10-3Torr以下で、所定温度、例えば
950℃×1時間にて仮焼結し、仮焼結体を得る。
一方、溶浸材は、所定粒径のCu粉末とBi粉末を歩留を
考慮した所定の比率で混合し、Bi粉末を充分に均一に分
散させた后、例えば成形圧力3Ton/cm2にてCu−Biの圧粉
体を制作する。場合によっては圧粉体を水素雰囲気中で
例えば400℃×30分程度熱処理し、溶浸材である圧粉体
を得る。真空雰囲気中でも可能である。
考慮した所定の比率で混合し、Bi粉末を充分に均一に分
散させた后、例えば成形圧力3Ton/cm2にてCu−Biの圧粉
体を制作する。場合によっては圧粉体を水素雰囲気中で
例えば400℃×30分程度熱処理し、溶浸材である圧粉体
を得る。真空雰囲気中でも可能である。
これらのBiが均一に分散する事によって安定した耐電
圧特性・耐溶着特性を得られる。Cu−Cr−Bi接点のBiの
分散状態はCuとBiから構成される溶浸材のBiの分散状態
に依存する。即ち、CrスケルトンにCu−Bi溶浸材を溶浸
する工程に於て、不活性ガス中・真空雰囲気中にて溶浸
する場合、Biが高蒸気圧元素である事を考慮し、長い溶
浸時間を設定しないのが一般的である。従って、溶浸前
の溶浸材とBiの分散状態が溶浸後のBiと分散状態を決定
する要因の一つとなる。
圧特性・耐溶着特性を得られる。Cu−Cr−Bi接点のBiの
分散状態はCuとBiから構成される溶浸材のBiの分散状態
に依存する。即ち、CrスケルトンにCu−Bi溶浸材を溶浸
する工程に於て、不活性ガス中・真空雰囲気中にて溶浸
する場合、Biが高蒸気圧元素である事を考慮し、長い溶
浸時間を設定しないのが一般的である。従って、溶浸前
の溶浸材とBiの分散状態が溶浸後のBiと分散状態を決定
する要因の一つとなる。
Cu−Bi溶浸材を溶解法にて製造した場合、Biの添加に
よってCuマトリクスの結晶粒度は純Cuに比して細くなる
ものの組織観察によれば目視にて結晶粒を確認できる程
粗大でありそれに伴ってBiの分散も粗である。これに対
し数μm〜数100μmオーダのCu粉末とBi粉末を混合成
形して制作したCu−Bi圧粉体のBiの分散は溶解にて製造
したCu−Bi合金よりも良好な状態となる。以上の溶浸材
のBiの分散状態が溶浸後のBiの分散状態を支配し、Cu−
Bi圧粉体を用いた方が溶解法による溶浸材よりもCu−Cr
−Bi接点中のBiの分散が良好な状態になる。その結果Cu
−Cr−Bi接点材料の耐電圧特性溶着特性のバラツキを低
減させる事ができる。
よってCuマトリクスの結晶粒度は純Cuに比して細くなる
ものの組織観察によれば目視にて結晶粒を確認できる程
粗大でありそれに伴ってBiの分散も粗である。これに対
し数μm〜数100μmオーダのCu粉末とBi粉末を混合成
形して制作したCu−Bi圧粉体のBiの分散は溶解にて製造
したCu−Bi合金よりも良好な状態となる。以上の溶浸材
のBiの分散状態が溶浸後のBiの分散状態を支配し、Cu−
Bi圧粉体を用いた方が溶解法による溶浸材よりもCu−Cr
−Bi接点中のBiの分散が良好な状態になる。その結果Cu
−Cr−Bi接点材料の耐電圧特性溶着特性のバラツキを低
減させる事ができる。
また、溶浸材の原料であるCu粉末・Bi粉末は酸化され
易い為大気中に長時間放置后のこれらの粉末を用いる場
合は、溶浸前の圧粉体の状態で水素中で熱処理を施した
方が溶浸后のCu−Cr−Bi接点に良好な特性を与える。
易い為大気中に長時間放置后のこれらの粉末を用いる場
合は、溶浸前の圧粉体の状態で水素中で熱処理を施した
方が溶浸后のCu−Cr−Bi接点に良好な特性を与える。
次いで、この仮焼結体の残存空孔中に前述Cu−Bi圧粉
体例えば1100℃×30分で溶浸した後、所定の冷却方法で
冷却凝固し、Cu−Cr−Bi合金材料を得る。溶浸は主とし
て真空中で行うが、水素中でも行い得る。
体例えば1100℃×30分で溶浸した後、所定の冷却方法で
冷却凝固し、Cu−Cr−Bi合金材料を得る。溶浸は主とし
て真空中で行うが、水素中でも行い得る。
溶浸熱処理温度を高めに選択すると、Cu及びBiの蒸発
が激しく、その成分量の制御が重要となる。しかし、炉
の性能、又は一度に熱処理する素材の量、大きさ、熱容
量などによって熱処理温度は変動するので、その温度を
普遍的に表現することは無理である。そして実際には残
存するCu量を、例えばX線法によって直接的に決定し管
理する方法が得られるが、概して1300℃以上の温度の選
択はCuの存在を少なくし、好ましくないことが明らかに
なっている。
が激しく、その成分量の制御が重要となる。しかし、炉
の性能、又は一度に熱処理する素材の量、大きさ、熱容
量などによって熱処理温度は変動するので、その温度を
普遍的に表現することは無理である。そして実際には残
存するCu量を、例えばX線法によって直接的に決定し管
理する方法が得られるが、概して1300℃以上の温度の選
択はCuの存在を少なくし、好ましくないことが明らかに
なっている。
一方、下限温度は、焼結熱処理においては、原料また
は成形の脱ガスの観点から600℃以上、好ましくは900℃
以上を必要とし、また溶浸熱処理においては、スケルト
ンを脱ガスし、かつCuを溶融する必要性から少なくとも
1100℃を必要とする。
は成形の脱ガスの観点から600℃以上、好ましくは900℃
以上を必要とし、また溶浸熱処理においては、スケルト
ンを脱ガスし、かつCuを溶融する必要性から少なくとも
1100℃を必要とする。
以上のようにして溶浸法のCu−Cr−Bi接点材料を得
る。
る。
この様にして製造されたCu−Cr−Bi合金の接点は、溶
解法によって得られたCu−Bi合金を溶浸して得たCu−Cr
−Bi合金接点よりも、耐電圧特性・溶着特性のバラツキ
が小さく、安定した性能を得る事が出き、真空バルブ用
接点として最適である。
解法によって得られたCu−Bi合金を溶浸して得たCu−Cr
−Bi合金接点よりも、耐電圧特性・溶着特性のバラツキ
が小さく、安定した性能を得る事が出き、真空バルブ用
接点として最適である。
次に、第1図を用いて、以上のようにして製造された
各接点例を比較例と対比して示す。なお、この各接点例
において評価したときの条件、方法は、次の通りであ
る。
各接点例を比較例と対比して示す。なお、この各接点例
において評価したときの条件、方法は、次の通りであ
る。
(1)耐溶着性 外径25mmφの一対の円板状試料に、外径25mmφで先端
が100Rの球面をなす加圧ロッドを対向させ、100Kgの荷
重を加え10-5mmHgの真空中において50Hz、20KAの電流を
20ミリ秒間通電し、その時の試料一ロッド間の引外しに
必要な力を測定し耐溶着性の判断をした。なお、評価
は、比較例1に示した溶浸上りのCu−Cr合金材料の溶着
引外し力を1.00としたときの相対的な値で比較した。表
中の各例には上記接点数10個の測定値におけるばらつき
幅を示す。
が100Rの球面をなす加圧ロッドを対向させ、100Kgの荷
重を加え10-5mmHgの真空中において50Hz、20KAの電流を
20ミリ秒間通電し、その時の試料一ロッド間の引外しに
必要な力を測定し耐溶着性の判断をした。なお、評価
は、比較例1に示した溶浸上りのCu−Cr合金材料の溶着
引外し力を1.00としたときの相対的な値で比較した。表
中の各例には上記接点数10個の測定値におけるばらつき
幅を示す。
(2)耐電圧特性 各接点合金についてバフ研磨により鏡面仕上をしたNi
針を陽極とし、同じように鏡面仕上をした後、真空熱処
理を施した各試料を陰極とし、両極間のギャップを0.5m
mとし、10-6mmHgの真空において徐々に電圧を上昇しス
パークを発生したときの電圧値を測定し、静耐圧値を求
めた。表中に示す測定データは、10個のテストを行った
ときのばらつき値を含めて、溶浸上りのCu−Cr合金の静
耐圧値を1.00(比較例1)としたときの相対的な値で示
した。
針を陽極とし、同じように鏡面仕上をした後、真空熱処
理を施した各試料を陰極とし、両極間のギャップを0.5m
mとし、10-6mmHgの真空において徐々に電圧を上昇しス
パークを発生したときの電圧値を測定し、静耐圧値を求
めた。表中に示す測定データは、10個のテストを行った
ときのばらつき値を含めて、溶浸上りのCu−Cr合金の静
耐圧値を1.00(比較例1)としたときの相対的な値で示
した。
なお、上述耐溶着性及び耐電圧特性処理用試料は上述
の試料形状に加工后、真空熱処理を施したものである。
の試料形状に加工后、真空熱処理を施したものである。
実施例−1,比較例−1〜2 Cr量約50wt%,Bi/(Cu+Bi)量約0.4wt%の接点を製
造した。溶浸材には溶解Cu−Biを用いたもの(比較例−
2)とCu粉末とBi粉末とからなる圧粉体を用いたもの
(実施例−1)の2種類を用い、特性比較した。各々の
特性は表1に示す様に従来の溶浸法Cu−Cr接点(Bi=0,
比較例−1)に比して、耐溶着性は大幅に良好となって
いるがそのバラツキ幅を比べた場合、圧粉体を用いた実
施例−1ではバラツキ幅がわずかであるのに対し、溶解
法Cu−Biを用いた比較例−2ではバラツキ幅が大きくな
っている。ただ、本測定結果によれば比較例−2のバラ
ツキ幅は大きいもののその上限値は、Bi無添加である比
較例−1の0.6倍であり、実用上有効な範囲であった。
耐電圧特性に於ても類似の傾向が有り、圧粉体を用いた
実施例−1は比較例−1に対して耐圧の低下も小さくバ
ラツキ幅も少なかったのに対し、溶解法Cu−Biを用いた
比較例−2はバラツキも大きくその下限値も少ないデー
タではあったが0.6を示すものが有り、真空バルブ用接
点としては必ずしも適当であるとは言えない結果であっ
た。
造した。溶浸材には溶解Cu−Biを用いたもの(比較例−
2)とCu粉末とBi粉末とからなる圧粉体を用いたもの
(実施例−1)の2種類を用い、特性比較した。各々の
特性は表1に示す様に従来の溶浸法Cu−Cr接点(Bi=0,
比較例−1)に比して、耐溶着性は大幅に良好となって
いるがそのバラツキ幅を比べた場合、圧粉体を用いた実
施例−1ではバラツキ幅がわずかであるのに対し、溶解
法Cu−Biを用いた比較例−2ではバラツキ幅が大きくな
っている。ただ、本測定結果によれば比較例−2のバラ
ツキ幅は大きいもののその上限値は、Bi無添加である比
較例−1の0.6倍であり、実用上有効な範囲であった。
耐電圧特性に於ても類似の傾向が有り、圧粉体を用いた
実施例−1は比較例−1に対して耐圧の低下も小さくバ
ラツキ幅も少なかったのに対し、溶解法Cu−Biを用いた
比較例−2はバラツキも大きくその下限値も少ないデー
タではあったが0.6を示すものが有り、真空バルブ用接
点としては必ずしも適当であるとは言えない結果であっ
た。
以上の測定結果から圧粉体Cu−Biを溶浸材とする事に
よって耐電圧特性・耐溶着特性のバラツキの小さい接点
を得る事を確認した。
よって耐電圧特性・耐溶着特性のバラツキの小さい接点
を得る事を確認した。
実施例−2,1,3,比較例−2,3 Cr量50Wt%、Bi/(Cu+Bi)量を、0.01、0.05、0.3
9、0.95、5.3Wt%と変化させたCu−Cr−Bi接点の特性を
評価した(比較例−2、実施例2、1、3、比較例−
3)。表中に示すようにBi含有量の少ないもの(比較例
−2)は耐電圧特性は良好であったが、耐溶着性の改善
は殆んど見られなかった。一方、Bi含有量の多いもの
(比較例−3)では、耐電圧特性の低下が著しかった。
以上よりBi/(Cu+Bi)量は0.05〜1.0Wt%が適当である
と言える。
9、0.95、5.3Wt%と変化させたCu−Cr−Bi接点の特性を
評価した(比較例−2、実施例2、1、3、比較例−
3)。表中に示すようにBi含有量の少ないもの(比較例
−2)は耐電圧特性は良好であったが、耐溶着性の改善
は殆んど見られなかった。一方、Bi含有量の多いもの
(比較例−3)では、耐電圧特性の低下が著しかった。
以上よりBi/(Cu+Bi)量は0.05〜1.0Wt%が適当である
と言える。
実施例−4,5 溶浸材用圧粉体の原料として酸化の著しいCuを使用し
た場合について検討する。
た場合について検討する。
実施例−4に示す様に酸化の著しいCu粉末を使用した
場合、耐電圧特性が実施例−1に比べてわずかに低下す
るが、耐溶着特性はほぼ同等の値を示し、真空バルブ用
接点として問題ははい。ただし、同一Cu粉末を用いて、
溶浸前に圧粉体を熱処理することによって耐圧特性も実
施例−1と同等になる事が確認され(実施例−5)、圧
粉体の熱処理の有効性が確認された。
場合、耐電圧特性が実施例−1に比べてわずかに低下す
るが、耐溶着特性はほぼ同等の値を示し、真空バルブ用
接点として問題ははい。ただし、同一Cu粉末を用いて、
溶浸前に圧粉体を熱処理することによって耐圧特性も実
施例−1と同等になる事が確認され(実施例−5)、圧
粉体の熱処理の有効性が確認された。
以上述べた各実施例では、特CrWt%に限定を加えてい
ないが、溶浸法によって製造できるCu−Cr−Bi接点全て
に適用できる事は明白である。
ないが、溶浸法によって製造できるCu−Cr−Bi接点全て
に適用できる事は明白である。
[発明の効果] 以上のように本発明は、Crを焼結してスケルトンをつ
くり、CuおよびBiから成る溶浸材料をスケルトン中に溶
浸する真空バルブ用接点材料の製造方法において、Biが
均一に分散されるようにCuおよびBiの粉末を混合し、こ
の混合粉末を所定圧力で成形する工程と、この工程で得
たCu−Bi圧粉体を非酸化性雰囲気においてスケルトン中
に所定温度で溶浸する工程と、この工程で得た合金を冷
却する工程とを有し、合金中におけるBi/(Cu+Bi)量
が0.05〜1.0wt%となるようにしたので、耐電圧特性・
耐溶着特性のバラツキを抑制でき優れた接点特性を得る
ことができる。
くり、CuおよびBiから成る溶浸材料をスケルトン中に溶
浸する真空バルブ用接点材料の製造方法において、Biが
均一に分散されるようにCuおよびBiの粉末を混合し、こ
の混合粉末を所定圧力で成形する工程と、この工程で得
たCu−Bi圧粉体を非酸化性雰囲気においてスケルトン中
に所定温度で溶浸する工程と、この工程で得た合金を冷
却する工程とを有し、合金中におけるBi/(Cu+Bi)量
が0.05〜1.0wt%となるようにしたので、耐電圧特性・
耐溶着特性のバラツキを抑制でき優れた接点特性を得る
ことができる。
第1図は本発明の一実施例の真空バルブ用接点材料の耐
溶着特性・耐電圧特性を示す図である。
溶着特性・耐電圧特性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乙部 清文 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (56)参考文献 特開 平4−137326(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01H 33/66
Claims (1)
- 【請求項1】Crを焼結してスケルトンをつくり、Cuおよ
びBiから成る溶浸材料を前記スケルトン中に溶浸する真
空バルブ用接点材料の製造方法において、 前記Biが均一に分散されるようにCuおよびBiの粉末を混
合し、この混合粉末を所定圧力で成形する工程と、 この工程で得たCu−Bi圧粉体を非酸化性雰囲気において
前記スケルトン中に所定温度で溶浸する工程と、 この工程で得た合金を冷却する工程と を有し、合金中におけるBi/(Cu+Bi)量が0.05〜1.0wt
%となるようにしたことを特徴とする真空バルブ用接点
材料の製造方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28203290A JP2831834B2 (ja) | 1990-10-22 | 1990-10-22 | 真空バルブ用接点材料の製造方法 |
TW080104393A TW237551B (ja) | 1990-06-07 | 1991-06-04 | |
DE69111701T DE69111701T2 (de) | 1990-06-07 | 1991-06-06 | Kontakt für einen Vakuumschalter. |
EP91109314A EP0460680B1 (en) | 1990-06-07 | 1991-06-06 | Contact for a vacuum interrupter |
US07/711,072 US5246512A (en) | 1990-06-07 | 1991-06-06 | Contact for a vacuum interrupter |
KR1019910009387A KR950006738B1 (ko) | 1990-06-07 | 1991-06-07 | 진공 인터럽터용 접점 |
CN91104551A CN1024860C (zh) | 1990-06-07 | 1991-06-07 | 真空断路器的触头成型材料及其制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28203290A JP2831834B2 (ja) | 1990-10-22 | 1990-10-22 | 真空バルブ用接点材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04160715A JPH04160715A (ja) | 1992-06-04 |
JP2831834B2 true JP2831834B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=17647286
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28203290A Expired - Lifetime JP2831834B2 (ja) | 1990-06-07 | 1990-10-22 | 真空バルブ用接点材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2831834B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
CN115961174A (zh) * | 2022-12-12 | 2023-04-14 | 哈尔滨东大高新材料股份有限公司 | 一种低压电器用动触头材料及其制备方法 |
-
1990
- 1990-10-22 JP JP28203290A patent/JP2831834B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04160715A (ja) | 1992-06-04 |
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