JP2830948B2 - 画像信号符号化方式 - Google Patents

画像信号符号化方式

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、画像信号符号化方式に係り、特に、テレビ
電話、テレビ会議、遠隔監視装置等における画像信号の
送受信のために用いて好適な画像信号符号化方式に関す
る。
[従来の技術] 画像信号の符号化方式、特に、画像の劣化を防止する
ことのできる誤り訂正可能な符号化方式に関する従来技
術として、例えば、日刊工業新聞(吹抜敬彦著 昭和56
年5月25日初版)発行の「画像のディジタル信号処理」
第141頁等に記載された技術が知られている。
この従来技術は、誤り検出による疑似修正、誤り検出
による再送処理、誤り訂正符号により誤り訂正等により
符号誤りを訂正し、これにより画像の劣化を防止するも
のである。
前記従来技術の内、低ビットレート画像コーデックを
用いる方法は、その符号化方式としてフレーム間予測と
可変長符号を用い、主に誤り訂正符号による誤り訂正を
行うものである。
[発明が解決しようとする課題] 前記従来技術は、伝送品質の悪い環境、あるいは、一
時的に伝送品質が悪くなる環境で使用される場合、誤り
訂正符号のみによっては誤りを完全に修復できず、1ビ
ットの誤りの発生があっても、可変長符号復号化誤りに
よる著しい画像劣化を引き起こし、その後、符号化器に
おいてフレーム間予測が続いた場合、長時間に渡って劣
化した画像が出力されてしまうという問題点を有してい
る。
そして、一般に、誤り率は、伝送路毎に異なり時間的
にも一定していないことが多い。このため、前記従来技
術は、誤り訂正方式を一意に決めることができないた
め、誤りを訂正することができない誤りが発生する可能
性が常に残っている。
また、前記従来技術は、可変長符号を用いているた
め、誤り訂正符号により訂正することができない場合、
誤りの位置を正確に検出することができず、画質劣化が
発生する場所を確定し、その場所のみに適当な処理を行
なうことにより、画質劣化を改善することが困難である
という問題点を有している。
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決
し、伝送品質の悪い環境、あるいは、一時的に伝送品質
が悪くなる環境の下に運用された場合にも、劣化画像を
長時間にわったて表示してしまうことを防止し、このよ
うな環境でも、符号化装置側すなわち送信側から送出し
た画像信号が、復号化装置側すなわち受信側で但しく再
現される確率を高くすることのできる画像信号符号化方
式を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば前記目的は、送信側と受信側とのそれ
ぞれの画像信号符号化復号化装置相互間で双方向に画像
信号の送信及び受信を行う画像信号符号化復号化装置に
おける画像信号復号化方式において、フレーム間予測符
号化とフレーム内予測符号化との一方を入力画像に適応
して選択し、送信すべき画像信号の符号化対象画素の集
合である処理ブロックをブロック単位に符号化する画像
信号符号化回路と、相手側から受信した画像信号の符号
化データの符号誤り率を検出する受信誤り率検出回路
と、前記符号化対象画素の集合である処理単位ブロック
の数だけのフレーム間予測連続回数測定カウンタと、検
出された誤り率と前記カウンタの値とから符号化時の予
測法を強制的にフレーム内予測に設定するフレーム内予
測制御回路とを備え、検出された受信符号化データの伝
送誤り率により、連続してフレーム間予測を実行する回
数の限度の値を可変とすることにより達成される。
[作 用] 一般的に、全二重の伝送路は、その誤り率における送
受信の相関性が高いので、誤り率検出回路から得られた
受信誤り率により送信側の誤り率を予測することができ
る。
そこで、本発明により設けられたフレーム内予測制御
回路は、検出された受信誤り率に基づいて、適当な関数
により予測される送信誤り率に適したフレーム間予測連
続制限回数を得、予測符号化に先だってカウンタ値がこ
の連続制限回数より大きければ強制的にフレーム内予測
を指定するようにする。
これにより、誤り訂正符号のみでは誤りを完全に修復
できないと予測される環境において、フレーム内予測の
発生頻度が大きくなるように制御し、伝送誤りにより発
生した劣化画像を頻繁にリフレッシュすることができる
ので、画像が正しく再現される確率を上げることができ
る。
また、伝送品質がよいと予測される環境においては、
フレーム間予測制限回数が大きくなるように制御し、画
像信号の符号化効率を向上させることができる。
[実施例] 以下、本発明による画像信号符号化方式の一実施例を
図面により詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。第1図において、1、2は画像信号符号化復号化
装置、3、4は画像カメラ、5、6は画像モニタ、7は
伝送路、11、12は画像符号化回路、121〜123、221〜223
はフレーム間予測連続回数測定カウンタ、13、23はフレ
ーム内予測制御回路、14、24は受信誤り率検出回路、1
5、25は画像復号化回路である。
本発明の実施例は、第1図に示すように、受信入力符
号化データに対する伝送誤り率検出回路を持ち、フレー
ム間予測符号化と、フレーム内予測符号化を符号化対象
画素を集合したブロック単位に入力画像に適応して選択
することのできる画像信号符号化復号化装置1及び2、
画像カメラ3及び4、画像モニタ5及び6、伝送路7を
備えて構成された双方向の画像伝送システムである、 画像信号符号化復号化装置1は、画像符号化回路11、
画像復号化回路15、フレーム間予測連続回数測定カウン
タ121〜123、フレーム内予測制御回路13、受信誤り率検
出回路14によりより構成されている。また、画像信号符
号化復号化装置2は、同様に、画像符号化回路21、画像
復号化回路25、フレーム間予測連続回数測定カウンタ22
1〜223、フレーム内予測制御回路23、受信誤り率検出回
路24により構成されている。
前述のフレーム間予測連続回数測定カウンタ121〜12
3、221〜223は、符号化対象画素を集合したブロック単
位に複数個設けられている。
前述したように構成された本発明の実施例の動作を、
まず、画像信号の流れについて説明する。
カメラ3により出力された画像信号は、画像入力ライ
ン1aを介して、画像信号符号化復号化装置1の画像符号
化回路11に入力され、フレーム間予測、あるいは、フレ
ーム内予測された後、符号化される。画像符号化回路11
により符号化され出力された符号化データは、伝送出力
ライン1gを経て伝送路7に送出され、受信側となる画像
信号符号化復号化装置2の伝送入力ライン2hに入力され
る。
画像信号符号化復号化装置2入力された符号化データ
は、画像復号化回路25に与えられ、画像信号に復号され
る。この復号された画像信号は、画像出力ライン2fを介
して出力され、画像モニタ6に入力されて画像として表
示出力される。
同様に、カメラ4により出力された画像信号は、画像
入力ライン2aを介して画像信号符号化復号化装置2の画
像符号化回路21に入力され、フレーム間予測、あるい
は、フレーム内予測された後、符号化される。画像符号
化回路21により符号化され、出力された符号化データ
は、伝送出力ライン2gを経て伝送路7に出力され、画像
信号符号化復号化装置1の伝送入力ライン1hに入力され
る。
入力された符号化データは、画像復号化回路15で画像
信号に復号され、復号された画像信号は、画像出力ライ
ン1fを介して出力され、画像モニタ5に与えられて、画
像として表示出力される。
次に、本発明を実施するために設けた、画像信号符号
化復号化装置1のフレーム間予測連続回数測定カウンタ
121〜123、フレーム内予測制御回路13、及び、受信誤り
率検出回路14の作用について説明する。
第1図に示す本発明の実施例において、いま、伝送路
7で加えられたノイズ等により、伝送路7に伝送される
符号化データに伝送誤りが発生しているとする。伝送入
力ライン1hに入力された受信符号化データは、受信誤り
率検出回路14にも入力される。受信誤り率検出回路14
は、その符号化データの受信誤り率を測定し、受信誤り
率出力ライン1eに測定した誤り率を出力する。
画像符号化回路11から出力されるフレーム間予測判定
信号1cは、画像信号の処理単位ブロック毎に設けられた
フレーム間予測連続回数測定カウンタ121〜123に入力さ
れる。
このフレーム間予測連続回数測定カウンタ121〜123
は、入力されたフレーム間予測判定信号1cが自分の処理
対象ブロックのタイミングのとき、フレーム間予測を示
していれば、カウンタの値を増加させ、フレーム内予測
のときにはカウンタの値を初期値に再設定し、それ以外
のタイミングではカウンタの値を変化させない。
フレーム内予測制御回路13は、画像符号化回路11の符
号化予測判定タイミングに先立って、符号化対象ブロッ
クを測定対象とするフレーム間予測連続回数測定カウン
タ121〜123のカウンタ出力ライン1dからのカウンタ値
と、誤り率検出回路の受信誤り率出力ライン1eからの誤
り率に基づき、適当な関数により予測される送信誤り率
に適したフレーム予測連続制限回数とを比較し、カウン
タ出力の値が予測連続制限回数より大きい場合、強制フ
レーム内予測出力ライン1bにフレーム内予測要求を出力
する。
画像符号化回路11は、強制フレーム内予測出力ライン
1bからのフレーム内予測要求を受け取ると、符号化予測
を強制的にフレーム内に設定する。
前述の動作において、フレーム内予測制御回路13は、
伝送誤り率が大きい場合、すなわち、伝送品質の悪い環
境、あるいは、伝送品質が一時的に悪くなる環境の場合
に、フレーム内予測の発生頻度が大きくなるような制御
を行う。これにより、伝送誤りの発生により劣化した画
像を頻繁にリフレッシュすることができるので、受信画
像が正しく再現される確率を上げることができる。
また、フレーム内予測制御回路13は、伝送誤り率が小
さい場合、すなわち、伝送品質がよいと予測される環境
の場合、フレーム間予測制限回数を適当な値まで大きく
するように制御する。これより、画像符号化回路11は符
号化効率を低下させることなく、画像信号の符号化を行
うことができる。
画像信号符号化復号化装置2のフレーム間予測連続回
数測定カウンタ221〜223、フレーム内予測制御回路23、
受信誤り率検出回路24は、強制フレーム内予測出力ライ
ン2b、フレーム間予測判定信号ライン2c、受信誤り率出
力ライン2eからの信号により、画像信号符号化復号化装
置1の場合と同様に作用する。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、伝送品質の悪い
環境、あるいは、一時的に伝送品質が悪くなる環境にお
いては、フレーム内予測の発生頻度が大きくなるように
制御し、伝送誤りの発生により劣化した画像を頻繁にリ
フレッシュし、受信された画像が正しく再現される確率
を上げることができる。
また、本発明によれば、伝送品質がよいと予測される
環境においては、フレーム間予測制限回数を適当な値ま
で大きくすることにより、画像符号化回路の符号化効率
を落すことなく、画像信号の符号化を行うことができ
る。
さらに、本発明は、受信信号を測定した誤り率に基づ
いて制御が行われるので、相手が同様な機能を持ってい
るか否かに関係なく、相手に劣化の少ない画像を送信す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。 1、2……画像信号符号化復号化装置、11、21……画像
符号化回路、121〜123、221〜223……フレーム間予測連
続回数測定カウンタ、13、23……フレーム内予測制御回
路、14、24……受信誤り率検出回路、15、25……画像復
号化回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信側と受信側とのそれぞれの画像信号符
    号化装置復号化相互間で双方向に画像信号の送信及び受
    信を行う画像信号符号化復号化装置における画像信号符
    号化方式において、フレーム間予測符号化とフレーム内
    予測符号化との一方を入力画像に適応して選択し、送信
    すべき画像信号の符号化対象画素の集合である処理ブロ
    ックをブロック単位に符号化する画像信号符号化回路
    と、相手側から受信した画像信号の符号化データの符号
    誤り率を検出する受信誤り率検出回路と、前記符号化対
    象画素の集合である処理単位ブロックの数だけのフレー
    ム間予測連続回数測定カウンタと、検出された誤り率と
    前記カウンタの値とから符号化時の予測法を強制的にフ
    レーム内予測に設定するフレーム内予測制御回路とを備
    え、検出された受信符号化データの伝送誤り率により、
    連続してフレーム間予測を実行する回数の限度の値を可
    変とすることを特徴とする画像信号符号化方式。
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