JP2830837B2 - サーマルヘッドの製造方法 - Google Patents

サーマルヘッドの製造方法

Info

Publication number
JP2830837B2
JP2830837B2 JP13200496A JP13200496A JP2830837B2 JP 2830837 B2 JP2830837 B2 JP 2830837B2 JP 13200496 A JP13200496 A JP 13200496A JP 13200496 A JP13200496 A JP 13200496A JP 2830837 B2 JP2830837 B2 JP 2830837B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective film
thermal head
film
heating resistor
conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13200496A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08267810A (ja
Inventor
幸男 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP13200496A priority Critical patent/JP2830837B2/ja
Publication of JPH08267810A publication Critical patent/JPH08267810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2830837B2 publication Critical patent/JP2830837B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ファクシミリ、
プリンタ用の印字デバイスとして使用されるサーマルヘ
ッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ファクシミリ、プリンタ用の印
字デバイスとして用いられるサーマルヘツドは絶縁基板
上に発熱抵抗体を形成し、該発熱抵抗体を通電、発熱さ
せることにより感熱記録紙に数字、文字、記号等を記録
し、あるいは発熱した発熱抵抗体をインクフィルムに押
しつけ、熱溶解されたインクによって受像紙に数字、文
字、記号等を転写、記録するデバイスである。
【0003】図3は特開昭60−219073号公報に
示された従来のサーマルヘツドの断面を示す断面図であ
り、図4は図3に示すサーマルヘッドのリード3と発熱
抵抗体4とを示す平面図である。図3及び図4におい
て、1はセラミック等の絶縁材料からなる基板、2はそ
の表面に形成されたグレーズ層であり、このグレーズ層
2の表面に金(Au)等の導電材料からなるリード3を
所定の間隔をおいて設置し、このリード3をまたぐよう
に発熱抵抗体4が帯状に形成される。また、発熱抵抗体
4は通常の場合、抵抗ペーストを印刷、焼成して厚膜と
して形成され、この発熱抵抗体4はこれを横切るリード
3によって区画される。そして隣り合う一対のリード3
間の抵抗体部分4Aが1ドットとして作用を果す。な
お、発熱抵抗体4の表面は耐摩耗性を有する保護膜5で
コーティングされている。また、6はインクフィルムで
一般にはポリエステル等の樹脂からなるベースフィルム
7とその表面に塗布されているインク8とから構成され
ている。9は受像紙、10は発熱抵抗体4及び保護膜5
上に位置し、インクフィルム6と受像紙9を押圧させ搬
送するプラテンである。そして対をなすリード3間に通
電することにより、その間にある発熱抵抗体部分4Aが
発熱し、この熱によりインクフィルム6上のインク部分
が溶解して受像紙9に転写される。
【0004】ここで、プラテン10によりインクフィル
ム6と受像紙9とが搬送されると、保護膜5とインクフ
ィルム6のベースフィルム7とが摺接し合い、両者に数
kV〜数10kVに及ぷような静電気が発生し帯電す
る。この帯電した静電気はそのまま放置されると発熱抵
抗体4を経由して高圧微少電流が流れ、その部分の発熱
抵抗体4の抵抗値の変化を引き起こし、ひいては発熱抵
抗体4を劣化させる。また、基板1上には一般に発熱抵
抗体4を通電制御する半導体等を搭載しているが、この
半導体の耐圧は通常100〜200V程度であり、上述
の静電気が帯電すると通電制御用半導体は当然のことな
がら放電による高電圧パルス印加にて破壊したり劣化し
たりすることになる。よって、保護膜5及びベースフィ
ルム7の両者間に発生した静電気が保護膜5を通じて発
熱抵抗体4、リード3に高電圧パルスとして印加されな
いようにすることが必要である。例えば、特開昭60−
219073号公報に記載の従来のサーマルヘッドでは
このために静電気による帯電を低下させる目的で保護膜
5を導電性のガラスにて構成している。この保護膜5は
例えば、二酸化ルテニウム(RuO2)や鉛等の金属を
二酸化ケイ素(SiO2)に混在させたガラスが使用さ
れている。
【0005】しかしながら、保護膜5に使用するガラス
材として、二酸化ルテニウム(RuO2)を20〜30
wt%まぜたガラスを使用した場合には、そのフリット
の粒径がガラス表面粗度に影響して表面粗度が悪くなり
(約5μmRmax)、感熱紙との接触を悪くし伝熱性
を低下させ、また紙傷を生じさせてサーマルヘッドの印
刷性能を悪いものとしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のサーマルヘッド
は以上のように構成されており、 (1)静電気の帯電防止を施してないサーマルヘッドに
おいては、保護膜とベースフィルムとの間に静電気が発
生して帯電し、これが放電することによって発熱抵抗体
の劣化や、発熱抵抗体制御用半導体に損傷を生じさせ
る。 (2)保護膜の帯電低下用に使用している保護膜ガラス
は表面粗度が悪く、印刷性能を低下させる。 という問題点があつた。
【0007】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、印刷時における保護膜の帯電
が防止できる耐摩耗性を有した導電膜を耐剥離性良く形
成し、かつこれら保護膜と感熱紙等受像紙との接触が良
好となる新規なサーマルヘッドの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るサーマル
ヘッドの製造方法は、発熱抵抗体上に保護膜を形成し、
この保護膜に導電性塗料を設け、保護膜の軟化点以上
の温度にて焼成するものである。また、この発明に係る
サーマルヘッドの製造方法は、導電性塗料が、酸化ス
ズ、インジュウムスズ酸化物、カドウムスズ酸化物の
少なくとも1つを含むものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態.1 以下、この発明の一実施形態を図1及び図2を用いて説
明する。図1はこの発明に係るサーマルヘッドの構成断
面図であり、図2は図1に示すサーマルヘッドを部分的
に示したサーマルヘッドの平面図である。図1におい
て、1はセラミック等の絶縁材料からなる基板、2はそ
の表面に形成されたグレーズ層、3はグレーズ層2の表
面に所定の間隔をおいて設置され、金(Au)等の導電
材料からなるリード、4はこれらリード3をまたぐよう
に帯状に形成された発熱抵抗体、5aは発熱抵抗体4の
表面にコーティングされた耐摩耗性を有する保護膜であ
り、これら発熱抵抗体4又は保護膜5aはペーストを印
刷・焼成することにより、厚膜として形成する。また、
12は図1に示されるように保護膜5aに隣接して設け
られた導電性塗料であり、耐摩耗性を有するよう保護膜
5aの表面にコーティングしている。なお、この導電塗
料12とリード3とは図に示すように電気的に同一電位
になるよう接続されている。6はベースフィルム7とイ
ンク8とから成るインクフィルム、9は受像紙であり、
プラテン10により押圧されてそれぞれ搬送される。
【0010】保護膜5aは一般に市販されているガラス
基材であり、本実施形態に示すものは導電性を有する必
要がないために金属等を混在させていない。したがっ
て、ペーストを印刷・焼成して皮膜化したものは、表面
が0.5μmRmax程度で非常に滑らかであり、かつ
耐摩耗性を有している。また、保護膜5aの表面にコー
ティングされている導電性塗料12の膜厚は0.1μm
程度であり、酸化スズ(SnO2)、インジュウムスズ
酸化物(ITO)、カドミウムスズ酸化物(Cd2Sn
4)を1種または2種以上を混合した成分からなり、
耐摩耗性を有している。
【0011】この導電性塗料12は、塩化物の加水分解
や有機化合物の熱分解反応を利用するもので一般的には
約500℃の高温にて処理しているが、本発明が解決し
ようとしている課題から、さらに以下のことが要求され
る。 (イ)保護膜5aと導電性塗料12との密着力が向上す
ること。すなわち耐摩耗性を有する導電性塗料12の保
護膜5aに対する耐剥離性を向上させ、導電性塗料12
が保護膜5aからはがれ落ちないようにさせる共に、静
電気の発生を抑制すること。 (ロ)シート抵抗値を1×10 6 Ω/□以下とするこ
と。 (ハ)表面をなめらかにすること。 そして、本発明に係る図1及び図2に示すサーマルヘッ
ドは、これらのことを満足するために、一般的な処理法
でなく、以下に記す処理法によってサーマルヘッドを製
造した。以下、本発明にかかる製造方法について説明す
る。すなわち、本実施形態に示すサーマルヘッドは、保
護膜5aのガラス基板のガラス成分軟化点以上の温度に
よって、導電性塗料12を処理・即ち保護膜5a上に焼
成されるものである。この処理温度は、市販のガラス材
によって軟化点が異なるために種々の実験により最適な
ものを求めた。
【0012】例えば、保護膜5aのガラス軟化点が70
0℃のもので、導電性塗料12の処理温度を600℃又
は850℃とした場合を比較すると、処理温度が600
℃の場合では0.5kmの走行試験において密着不良が
発生し、処理温度が850℃の場合では30km以上の
走行試験でも密着不良は発生しなかつた。このように保
護膜5aのガラス軟化点以上で処理をすると、ガラス中
に導電性塗料12がシンターされ、表面抵抗を保ったま
ま保護膜5aと導電性塗料12との密着力が増し、耐剥
離特性が向上した導電膜が形成される。また、上記実験
における導電性塗料12のシート抵抗は1×106Ω/
□以下であることが確認され、静電発生量はサーマルヘ
ッドに支障を起す1kV以下に下がった。これに対し、
〜107Ω/□台のシート抵抗では数10kVの静電発
生量であった。なお、保護膜5aの表面は上述したよう
に0.5μmRmax程度と非常に滑らかであり、この
表面にコーティングされた導電性塗料12も膜厚が0.
1μmとうすいため、同程度の表面滑らかさが保持でき
る。
【0013】
【発明の効果】以上のように、この発明に係るサーマル
ヘッドの製造方法は、発熱抵抗体上に保護膜を形成し、
この保護膜に導電性塗料を設け、保護膜の軟化点以上
の温度にて焼成するため、伝導性塗料の保護膜に対する
密着力が増加し、耐剥離性が向上する。また、耐摩耗性
を有する導電膜が形成される。さらに、その表面がなめ
らかな導電膜が形成され、この導電膜を用いたサーマル
ヘッドの印刷性能が良好となる。また、この発明に係る
サーマルヘッドの製造方法は、発熱抵抗体上に保護膜を
形成し、この保護膜に導電性塗料を設け、保護膜の軟
化点以上の温度にて焼成し、その表面がなめらかな導電
膜を形成するため、保護膜の帯電を防止することができ
る。さらに、この発明に係るサーマルヘッドの製造方法
は、導電性塗料が、酸化スズ、インジュウムスズ酸化
物、カドウムスズ酸化物の少なくとも1つを含むもの
であり、このような導電性塗料と保護膜とを焼成して導
電膜を形成するため、耐摩耗性を有する導電膜が形成さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態.1に示すサーマルヘッ
ドの構成断面図である。
【図2】図1に示すサーマルヘッドを部分的に示す平面
図である。
【図3】従来の方法で作成されたサーマルヘッドの構成
断面図である。
【図4】図3に示す従来のサーマルヘッドを部分的に示
す平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 グレーズ層 3 リード 4 発熱抵抗体 5a 保護膜 12 導電性塗料

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱抵抗体上に保護膜を形成し、この保
    護膜に導電性塗料を設け、上記保護膜の軟化点以上の
    温度にて焼成することを特徴とするサーマルヘッドの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 導電性塗料は、酸化スズ、インジュウム
    スズ酸化物、カドウムスズ酸化物の少なくとも1つを
    含むものであることを特徴とする請求項1に記載のサー
    マルヘッドの製造方法。
JP13200496A 1996-05-27 1996-05-27 サーマルヘッドの製造方法 Expired - Fee Related JP2830837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13200496A JP2830837B2 (ja) 1996-05-27 1996-05-27 サーマルヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13200496A JP2830837B2 (ja) 1996-05-27 1996-05-27 サーマルヘッドの製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63305489A Division JPH0751361B2 (ja) 1988-12-01 1988-12-01 サーマルヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08267810A JPH08267810A (ja) 1996-10-15
JP2830837B2 true JP2830837B2 (ja) 1998-12-02

Family

ID=15071307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13200496A Expired - Fee Related JP2830837B2 (ja) 1996-05-27 1996-05-27 サーマルヘッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2830837B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005123400A1 (ja) * 2004-06-15 2005-12-29 Rohm Co., Ltd. サーマルヘッドおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08267810A (ja) 1996-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4343833A (en) Method of manufacturing thermal head
JP3603997B2 (ja) サーマルヘッド及びサーマルヘッドの製造方法
US4778732A (en) Electrically conductive glass sheet
US4742362A (en) Thermal head
US6448993B1 (en) Construction of thermal print head and method of forming protective coating
JP2830837B2 (ja) サーマルヘッドの製造方法
JPH0751361B2 (ja) サーマルヘッド
JPH11277781A (ja) サーマルヘッド
JP3107911B2 (ja) サーマルプリントヘッド
JPS63278867A (ja) サ−マルプリントヘツド
JPS61293869A (ja) サ−マルヘツド
JPH04112048A (ja) サーマルヘッド
JPH0131476Y2 (ja)
JPH01128849A (ja) 厚膜型感熱記録ヘッド
JPH04214367A (ja) 厚膜型サーマルヘッド
JPH01283163A (ja) ハイブリッドic用耐摩耗層
JPS63141764A (ja) 熱記録用サ−マルヘツド
JPH0651658A (ja) 定着用ヒータ、定着用ヒータの製造方法および定着方法ならびに定着装置
JPS61108567A (ja) サ−マルヘツド
JPH0544349B2 (ja)
JPH0744038A (ja) 平面ヒータおよび定着装置
JPH01286864A (ja) サーマルヘッド
JPH08150746A (ja) サーマルヘッド
JPH10264429A (ja) 発熱装置およびその製造方法
JPH07137319A (ja) 厚膜サーマルヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080925

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees