JP2829686B2 - 半導体単結晶製造装置 - Google Patents
半導体単結晶製造装置Info
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- JP2829686B2 JP2829686B2 JP22085892A JP22085892A JP2829686B2 JP 2829686 B2 JP2829686 B2 JP 2829686B2 JP 22085892 A JP22085892 A JP 22085892A JP 22085892 A JP22085892 A JP 22085892A JP 2829686 B2 JP2829686 B2 JP 2829686B2
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- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チョクラルスキー法に
よる半導体単結晶製造装置に関する。
よる半導体単結晶製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の基本材料であるシリコ
ン単結晶の製造方法の一つとして、るつぼ内の原料融液
から円柱状の単結晶を引き上げるチョクラルスキー法
(以下CZ法という)が用いられている。CZ法におい
ては、単結晶製造装置のメインチャンバ内に設置したる
つぼに高純度の多結晶シリコンを充填し、前記るつぼの
外周に設けたヒータによって多結晶シリコンを加熱溶解
した上、シードチャックに取り付けた種子結晶を融液に
浸漬し、シードチャックおよびるつぼを同方向または逆
方向に回転しつつシードチャックを引き上げてシリコン
単結晶を成長させる。図6は、CZ法による従来の一般
的なシリコン単結晶製造装置の概略構成図である。同図
において、11はワイヤ巻き上げモータ、12はワイヤ
巻き上げドラムである。13は前記ワイヤ巻き上げモー
タ11、ワイヤ巻き上げドラム12を設置した真空容器
に回転運動を与えるモータであり、ワイヤケーブル14
の回転を通じて最終的には種子結晶から成長した単結晶
に回転運動を与える。15はテレビカメラ、16は透明
石英ガラス製の窓、17は種子結晶を保持するシードチ
ャックである。また、18は融液面、19はるつぼ内の
多結晶シリコン材料を加熱溶解する黒鉛製ヒータ、20
は黒鉛製断熱材であり、21はるつぼペディスタルを介
してるつぼに回転運動を与えるモータ、22はるつぼ軸
の昇降装置である。シリコン単結晶の引き上げに当た
り、前記融液面18とシリコン単結晶との境界に発生す
るメニスカスリングがテレビカメラ15によって撮影さ
れ、得られた映像信号はカメラコントロールユニット2
3を介して幅計測ユニット24に入力され、メニスカス
リングを横切る単結晶の直径が算出される。そして、直
径制御装置25により種子結晶の引き上げ速度および融
液温度を制御して、引き上げ単結晶の直径を設定値に近
づける。なお、26はモニタテレビである。
ン単結晶の製造方法の一つとして、るつぼ内の原料融液
から円柱状の単結晶を引き上げるチョクラルスキー法
(以下CZ法という)が用いられている。CZ法におい
ては、単結晶製造装置のメインチャンバ内に設置したる
つぼに高純度の多結晶シリコンを充填し、前記るつぼの
外周に設けたヒータによって多結晶シリコンを加熱溶解
した上、シードチャックに取り付けた種子結晶を融液に
浸漬し、シードチャックおよびるつぼを同方向または逆
方向に回転しつつシードチャックを引き上げてシリコン
単結晶を成長させる。図6は、CZ法による従来の一般
的なシリコン単結晶製造装置の概略構成図である。同図
において、11はワイヤ巻き上げモータ、12はワイヤ
巻き上げドラムである。13は前記ワイヤ巻き上げモー
タ11、ワイヤ巻き上げドラム12を設置した真空容器
に回転運動を与えるモータであり、ワイヤケーブル14
の回転を通じて最終的には種子結晶から成長した単結晶
に回転運動を与える。15はテレビカメラ、16は透明
石英ガラス製の窓、17は種子結晶を保持するシードチ
ャックである。また、18は融液面、19はるつぼ内の
多結晶シリコン材料を加熱溶解する黒鉛製ヒータ、20
は黒鉛製断熱材であり、21はるつぼペディスタルを介
してるつぼに回転運動を与えるモータ、22はるつぼ軸
の昇降装置である。シリコン単結晶の引き上げに当た
り、前記融液面18とシリコン単結晶との境界に発生す
るメニスカスリングがテレビカメラ15によって撮影さ
れ、得られた映像信号はカメラコントロールユニット2
3を介して幅計測ユニット24に入力され、メニスカス
リングを横切る単結晶の直径が算出される。そして、直
径制御装置25により種子結晶の引き上げ速度および融
液温度を制御して、引き上げ単結晶の直径を設定値に近
づける。なお、26はモニタテレビである。
【0003】上記構成の単結晶製造装置において、多結
晶シリコン材料の溶解が完了すると、種子結晶を降下さ
せて融液面18に接触させる。従来は、オペレータのス
イッチ操作によりワイヤ巻き上げモータ11を作動さ
せ、融液面18に対する種子結晶の接触を肉眼で確認し
て前記モータ11を停止させていた。その場合、万一種
子結晶を下げ過ぎてシードチャック17を融液内に浸漬
させると、融液を著しく汚染し、高純度の単結晶を得る
ことができなくなるので、種子結晶降下中はオペレータ
がつききりで常時種子結晶の高さを確認している。特
に、近年、単結晶の大径化に伴って単結晶製造装置が著
しく大型化され、種子結晶のストロークも4m近くなっ
ている。単結晶原料の溶解中、種子結晶は一般にストロ
ークの上端に位置しているため、種子結晶の下降開始か
ら融液面に接触するまでに5〜10分を要し、この間オ
ペレータがつききりで監視しなければならない。また、
この作業により単結晶製造装置の自動操作が一時中断さ
れ、オペレータ待ちが発生するとその分だけサイクルタ
イムが長くなるため、改善が望まれている。
晶シリコン材料の溶解が完了すると、種子結晶を降下さ
せて融液面18に接触させる。従来は、オペレータのス
イッチ操作によりワイヤ巻き上げモータ11を作動さ
せ、融液面18に対する種子結晶の接触を肉眼で確認し
て前記モータ11を停止させていた。その場合、万一種
子結晶を下げ過ぎてシードチャック17を融液内に浸漬
させると、融液を著しく汚染し、高純度の単結晶を得る
ことができなくなるので、種子結晶降下中はオペレータ
がつききりで常時種子結晶の高さを確認している。特
に、近年、単結晶の大径化に伴って単結晶製造装置が著
しく大型化され、種子結晶のストロークも4m近くなっ
ている。単結晶原料の溶解中、種子結晶は一般にストロ
ークの上端に位置しているため、種子結晶の下降開始か
ら融液面に接触するまでに5〜10分を要し、この間オ
ペレータがつききりで監視しなければならない。また、
この作業により単結晶製造装置の自動操作が一時中断さ
れ、オペレータ待ちが発生するとその分だけサイクルタ
イムが長くなるため、改善が望まれている。
【0004】種子結晶の降下を自動化する方法はすでに
いくつか提案されているが、特開平3−247587で
は、交流電源を用いてワイヤケーブルおよび種子結晶と
融液との間に交流電圧を印加し、そこに流れる交流電流
を交流電流計により測定した上、遅延装置および平滑処
理装置を介して演算装置で前記測定値の変化率を計算
し、その計算結果から種子結晶と融液との接触を検出し
ている。また、特開昭55−62894は、種子結晶か
ら成長しつつある単結晶の重量を測定することによって
単結晶の直径制御を行う重量式直径制御装置を備えた半
導体単結晶製造装置に適用される方法で、種子結晶が融
液面に接触したときに生じる張力によって種子結晶側の
見かけ状重量が増加する現象を利用して、接触を検出し
ている。
いくつか提案されているが、特開平3−247587で
は、交流電源を用いてワイヤケーブルおよび種子結晶と
融液との間に交流電圧を印加し、そこに流れる交流電流
を交流電流計により測定した上、遅延装置および平滑処
理装置を介して演算装置で前記測定値の変化率を計算
し、その計算結果から種子結晶と融液との接触を検出し
ている。また、特開昭55−62894は、種子結晶か
ら成長しつつある単結晶の重量を測定することによって
単結晶の直径制御を行う重量式直径制御装置を備えた半
導体単結晶製造装置に適用される方法で、種子結晶が融
液面に接触したときに生じる張力によって種子結晶側の
見かけ状重量が増加する現象を利用して、接触を検出し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−24758
7は、種子結晶に交流電圧を印加するために、炉体を構
成している金属製のチャンバに対して種子結晶およびワ
イヤケーブルを絶縁しなければならない。具体的には図
5に示したワイヤ巻き上げドラム2を絶縁するため、そ
の取り付け部あるいは巻き上げドラム自体を絶縁体で構
成する必要がある。このことは単結晶製造装置の機種の
複雑化を招き、故障の原因にもなる。また、種子結晶と
融液との間に流れる電流は融液とるつぼとの接触面積に
比例するため、チャージ量によって変化する。更に、石
英ガラスるつぼは高温でも電気抵抗が大きいため、微小
な電流変化を検出しなければならない。特開平3−24
7587が複雑な信号処理操作によって電流の変化率を
求めているのも、チャージ量の変化に伴う電流値の変動
除去とノイズ対策とを施して、種子結晶と融液面との接
触を検出しようとするためである。
7は、種子結晶に交流電圧を印加するために、炉体を構
成している金属製のチャンバに対して種子結晶およびワ
イヤケーブルを絶縁しなければならない。具体的には図
5に示したワイヤ巻き上げドラム2を絶縁するため、そ
の取り付け部あるいは巻き上げドラム自体を絶縁体で構
成する必要がある。このことは単結晶製造装置の機種の
複雑化を招き、故障の原因にもなる。また、種子結晶と
融液との間に流れる電流は融液とるつぼとの接触面積に
比例するため、チャージ量によって変化する。更に、石
英ガラスるつぼは高温でも電気抵抗が大きいため、微小
な電流変化を検出しなければならない。特開平3−24
7587が複雑な信号処理操作によって電流の変化率を
求めているのも、チャージ量の変化に伴う電流値の変動
除去とノイズ対策とを施して、種子結晶と融液面との接
触を検出しようとするためである。
【0006】また特開昭55−62894は、重量の検
出に使用するロードセルの測定範囲が小さければ、細い
種子結晶が僅かに融液中に浸漬された場合のロードセル
出力信号の変化を検出することができる。しかし、現在
の単結晶製造装置のように100〜150kgフルスケ
ールのロードセルを使用している場合には、前記のよう
な僅かな重量変化による微小な出力変動を確実に検出す
ることは極めて困難である。具体的には、100kgフ
ルスケールにおいて10volt出力するロードセルと
ロードセルアンプとを備えた単結晶製造装置において、
直径10mmのシリコン棒が融液内に1mm進入したと
きの出力電圧変化は、1.8×10-5voltである。
これを、通常0.5×10-3voltのノイズ電圧と区
別して確実に検出することはほとんど不可能である。本
発明は上記従来の問題点に着目し、種子結晶の融液面へ
の降下ならびに融液に対して適正な深さで浸漬させる作
業を自動化することができる半導体単結晶製造装置を提
供することを目的としている。
出に使用するロードセルの測定範囲が小さければ、細い
種子結晶が僅かに融液中に浸漬された場合のロードセル
出力信号の変化を検出することができる。しかし、現在
の単結晶製造装置のように100〜150kgフルスケ
ールのロードセルを使用している場合には、前記のよう
な僅かな重量変化による微小な出力変動を確実に検出す
ることは極めて困難である。具体的には、100kgフ
ルスケールにおいて10volt出力するロードセルと
ロードセルアンプとを備えた単結晶製造装置において、
直径10mmのシリコン棒が融液内に1mm進入したと
きの出力電圧変化は、1.8×10-5voltである。
これを、通常0.5×10-3voltのノイズ電圧と区
別して確実に検出することはほとんど不可能である。本
発明は上記従来の問題点に着目し、種子結晶の融液面へ
の降下ならびに融液に対して適正な深さで浸漬させる作
業を自動化することができる半導体単結晶製造装置を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体単結晶製造装置は、チョクラル
スキー法による半導体単結晶製造装置において、固液界
面を観察するテレビカメラを設け、スレッショールドレ
ベルを前記テレビカメラによる融液面のビデオ信号レベ
ルより低く設定し、画面を構成する各走査線ごとにビデ
オ信号レベルが前記スレッショールドレベル以下に下が
った時にパルスを発生させ、このパルスの各画面ごとの
計数結果に基づいて、前記固液界面に接近する物体の下
降量を検知する手段を備える構成とし、このような構成
において、スレッショールドレベル以下のビデオ信号に
基づいて発生するパルス数が設定値に達したとき、種子
結晶の下降速度を下げる手段を有するものとし、更に、
種子結晶の下降中に、発生パルス数の増加停止を検出す
ることによって種子結晶と融液との接触を検知し、種子
結晶の下降を停止させる手段を備えるものとした。
め、本発明に係る半導体単結晶製造装置は、チョクラル
スキー法による半導体単結晶製造装置において、固液界
面を観察するテレビカメラを設け、スレッショールドレ
ベルを前記テレビカメラによる融液面のビデオ信号レベ
ルより低く設定し、画面を構成する各走査線ごとにビデ
オ信号レベルが前記スレッショールドレベル以下に下が
った時にパルスを発生させ、このパルスの各画面ごとの
計数結果に基づいて、前記固液界面に接近する物体の下
降量を検知する手段を備える構成とし、このような構成
において、スレッショールドレベル以下のビデオ信号に
基づいて発生するパルス数が設定値に達したとき、種子
結晶の下降速度を下げる手段を有するものとし、更に、
種子結晶の下降中に、発生パルス数の増加停止を検出す
ることによって種子結晶と融液との接触を検知し、種子
結晶の下降を停止させる手段を備えるものとした。
【0008】
【作用】上記構成によれば、固液界面を観察するテレビ
カメラを設け、融液面の輝度より種子結晶の輝度の方が
低い点を利用して、融液面のビデオ信号レベルより低い
所にスレッショールドレベルを設定した。そして、前記
スレッショールドレベル以下のビデオ信号に基づいて発
生するパルス数が設定値に達したとき、種子結晶の下降
速度を下げる手段を設けたので、種子結晶が融液面に近
接すると種子結晶の下降速度は自動的に減速される。ま
た、種子結晶の先端が融液内に浸漬されると、浸漬部分
は融液面のビデオ信号レベルによりスレッショールドレ
ベル以下にならないため、発生パルス数の増加が停止す
る。従って、種子結晶の下降中に発生パルス数の増加停
止を検出したとき、種子結晶の下降を停止させる手段を
備えることにより、種子結晶が融液に接触した時点で種
子結晶の下降を停止させることができる。
カメラを設け、融液面の輝度より種子結晶の輝度の方が
低い点を利用して、融液面のビデオ信号レベルより低い
所にスレッショールドレベルを設定した。そして、前記
スレッショールドレベル以下のビデオ信号に基づいて発
生するパルス数が設定値に達したとき、種子結晶の下降
速度を下げる手段を設けたので、種子結晶が融液面に近
接すると種子結晶の下降速度は自動的に減速される。ま
た、種子結晶の先端が融液内に浸漬されると、浸漬部分
は融液面のビデオ信号レベルによりスレッショールドレ
ベル以下にならないため、発生パルス数の増加が停止す
る。従って、種子結晶の下降中に発生パルス数の増加停
止を検出したとき、種子結晶の下降を停止させる手段を
備えることにより、種子結晶が融液に接触した時点で種
子結晶の下降を停止させることができる。
【0009】
【実施例】以下に本発明に係る半導体単結晶製造装置の
実施例について、図面を参照して説明する。本発明は、
通常の半導体単結晶製造装置が単結晶の直径制御用とし
て備えているテレビカメラを利用し、その出力信号に基
づいて種子結晶と融液面との接触を検出するものであ
る。すなわち、図5に示した従来の半導体単結晶製造装
置のカメラコントロールユニット13の後に、図1に示
す信号処理回路が装着されている。テレビカメラは焦点
距離135mmのレンズを備えたCCD固体撮像素子を
有するものである。このテレビカメラの融液面上におけ
る視野は、ほぼ40mm×30mmであり、鉛直線に対
して20°の角度で融液面を見ている。
実施例について、図面を参照して説明する。本発明は、
通常の半導体単結晶製造装置が単結晶の直径制御用とし
て備えているテレビカメラを利用し、その出力信号に基
づいて種子結晶と融液面との接触を検出するものであ
る。すなわち、図5に示した従来の半導体単結晶製造装
置のカメラコントロールユニット13の後に、図1に示
す信号処理回路が装着されている。テレビカメラは焦点
距離135mmのレンズを備えたCCD固体撮像素子を
有するものである。このテレビカメラの融液面上におけ
る視野は、ほぼ40mm×30mmであり、鉛直線に対
して20°の角度で融液面を見ている。
【0010】図1の信号処理回路は、500カウントで
D/Aコンバータ出力がフルスケール10voltを発
生するように調整されている。このカメラシステムは、
2:1インターレースであり、60回/秒でほぼ250
本の走査線を測定し、各走査線で発生するパルス数の合
計をD/Aコンバータに計数値を出力する。前記スレッ
ショールドレベルは、設定回路1により、平均値レベル
より僅かに低く設定することができる。また、種子結晶
の融液面との接触を確実に検知するため、種子結晶が視
野に入って10カウントしたときに、種子結晶の下降速
度を低速に切り換えることとし、そのための変化量判別
回路2を備えている。前記変化量判別回路2の出力を、
図6に示した従来の半導体単結晶製造装置を制御するシ
ーケンスコントローラに入力してワイヤ巻き上げモータ
11の回転を制御することにより、前記種子結晶の下降
速度切り換えが行われ、下降速度は600mm/分から
5mm/分に低下する。種子結晶の下降速度が低速に切
り換えられた後、D/Aコンバータ出力は直径制御用コ
ンピュータに入力され接触の判別が行われる。
D/Aコンバータ出力がフルスケール10voltを発
生するように調整されている。このカメラシステムは、
2:1インターレースであり、60回/秒でほぼ250
本の走査線を測定し、各走査線で発生するパルス数の合
計をD/Aコンバータに計数値を出力する。前記スレッ
ショールドレベルは、設定回路1により、平均値レベル
より僅かに低く設定することができる。また、種子結晶
の融液面との接触を確実に検知するため、種子結晶が視
野に入って10カウントしたときに、種子結晶の下降速
度を低速に切り換えることとし、そのための変化量判別
回路2を備えている。前記変化量判別回路2の出力を、
図6に示した従来の半導体単結晶製造装置を制御するシ
ーケンスコントローラに入力してワイヤ巻き上げモータ
11の回転を制御することにより、前記種子結晶の下降
速度切り換えが行われ、下降速度は600mm/分から
5mm/分に低下する。種子結晶の下降速度が低速に切
り換えられた後、D/Aコンバータ出力は直径制御用コ
ンピュータに入力され接触の判別が行われる。
【0011】図2は、融液面と種子結晶との接触点付近
を撮影しているテレビカメラによるモニタ上の画面を示
し、3は種子結晶棒の画像である。この画面において、
特徴的な走査線A,B,Cのビデオ信号を図3に
(a),(b),(c)として示す。走査線Aでは種子
結晶棒の輝度が低いため、図3(a)に示すように種子
結晶棒の画像3の部分でビデオ信号レベルが4のように
落ち込んでいる。5は水平同期パルスである。走査線B
では、石英ガラス窓に付着したシリコン片等のごみによ
り暗点6を生じており、ビデオ信号レベルの落ち込む箇
所は図3(b)に示すように、前記画像3による落ち込
み部4および暗点6による落ち込み部7の2箇所になっ
ている。また走査線Cでは種子結晶棒の画像が写ってい
ないため、図3(c)に示すようにビデオ信号レベルの
落ち込みは生じていない。これらの現象から図4に示す
ように、融液面のビデオ信号レベルMより僅かに下方に
スレッショールドレベルLを設定し、L以下のレベルに
なったときにパルス8を発生させる。一画面におけるこ
のパルス数の合計によって、そのとき種子結晶棒がテレ
ビカメラの視野にどの程度進入しているかを推定するこ
とができる。この場合、水平同期パルス5を計数しない
ように、各走査線内で計数できる領域をウインドウパル
ス9により制限する。
を撮影しているテレビカメラによるモニタ上の画面を示
し、3は種子結晶棒の画像である。この画面において、
特徴的な走査線A,B,Cのビデオ信号を図3に
(a),(b),(c)として示す。走査線Aでは種子
結晶棒の輝度が低いため、図3(a)に示すように種子
結晶棒の画像3の部分でビデオ信号レベルが4のように
落ち込んでいる。5は水平同期パルスである。走査線B
では、石英ガラス窓に付着したシリコン片等のごみによ
り暗点6を生じており、ビデオ信号レベルの落ち込む箇
所は図3(b)に示すように、前記画像3による落ち込
み部4および暗点6による落ち込み部7の2箇所になっ
ている。また走査線Cでは種子結晶棒の画像が写ってい
ないため、図3(c)に示すようにビデオ信号レベルの
落ち込みは生じていない。これらの現象から図4に示す
ように、融液面のビデオ信号レベルMより僅かに下方に
スレッショールドレベルLを設定し、L以下のレベルに
なったときにパルス8を発生させる。一画面におけるこ
のパルス数の合計によって、そのとき種子結晶棒がテレ
ビカメラの視野にどの程度進入しているかを推定するこ
とができる。この場合、水平同期パルス5を計数しない
ように、各走査線内で計数できる領域をウインドウパル
ス9により制限する。
【0012】実際には、炉内を観察する窓ガラスにはシ
リコンのはねやごみ等が付着しているため、図2に示し
た暗点6が画像上に観察される。これらの暗点6もパル
スの計数対象となるが、この計数値は時間的にほとんど
変化しないため、種子結晶棒を融液に接触させるときの
計数値は、図5に示すように時間的に変化する。計数値
n1 は前記暗点によるもので、T1 は種子結晶棒がテレ
ビカメラの視野に入った時点である。T1 からT2 にか
けては、種子結晶棒が徐々に融液面に接近しているとこ
ろであり、パルス計数値がn1 からn2 に増加してい
る。T2 は種子結晶棒の先端が融液に浸漬された時点で
ある。このとき種子結晶棒が融液内を下降していても、
パルス計数値はn2 のままで上昇しない。前記計数値が
n2 になった時点を検出することにより、種子結晶棒と
融液との接触を検知することが可能となる。図5のT2
点(パルス計数値の増加停止点)を検出すると、種子結
晶棒の下降を止めて次の工程に移行する指令をシーケン
スコントローラに与える。また、本実施例では、種結晶
の浸漬まで自動で行ったが、前記変化量判別回路の出力
により、融液表面から所定の距離だけ上方の位置で種結
晶の降下を停止して、しかるのちオペレータのスイッチ
操作または、シーケンサーの命令により、再度、所定の
距離だけ降下させて、浸漬することも可能である。この
場合には、浸漬の判別は必要なく、ほぼ同様な工数低減
の効果を得ることができる。
リコンのはねやごみ等が付着しているため、図2に示し
た暗点6が画像上に観察される。これらの暗点6もパル
スの計数対象となるが、この計数値は時間的にほとんど
変化しないため、種子結晶棒を融液に接触させるときの
計数値は、図5に示すように時間的に変化する。計数値
n1 は前記暗点によるもので、T1 は種子結晶棒がテレ
ビカメラの視野に入った時点である。T1 からT2 にか
けては、種子結晶棒が徐々に融液面に接近しているとこ
ろであり、パルス計数値がn1 からn2 に増加してい
る。T2 は種子結晶棒の先端が融液に浸漬された時点で
ある。このとき種子結晶棒が融液内を下降していても、
パルス計数値はn2 のままで上昇しない。前記計数値が
n2 になった時点を検出することにより、種子結晶棒と
融液との接触を検知することが可能となる。図5のT2
点(パルス計数値の増加停止点)を検出すると、種子結
晶棒の下降を止めて次の工程に移行する指令をシーケン
スコントローラに与える。また、本実施例では、種結晶
の浸漬まで自動で行ったが、前記変化量判別回路の出力
により、融液表面から所定の距離だけ上方の位置で種結
晶の降下を停止して、しかるのちオペレータのスイッチ
操作または、シーケンサーの命令により、再度、所定の
距離だけ降下させて、浸漬することも可能である。この
場合には、浸漬の判別は必要なく、ほぼ同様な工数低減
の効果を得ることができる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来から引き上げ単結晶の直径制御に使用しているテレビ
カメラを利用し、簡単な機能部品を付加した上、融液面
に対する種子結晶の接近および融液面と種子結晶との接
触を、ビデオ信号レベルによって発生するパルス数を計
数することによって検出し、種子結晶下降速度の低減お
よび停止制御を行うことにしたので、種子結晶の融液面
への接近ならびに接触を確実、かつ容易に、しかも低価
格の設備費用で検出することができる。従来の技術で
は、微小な電圧や電流の変化を検出して融液面に対する
種子結晶の接触を検知する方法であるため、ノイズによ
る誤動作や検知もれ等が発生するおそれがあるが、本発
明による方法では、前記のような検出の不確実さを完全
に除去することができるので、この作業の完全自動化が
可能となり、工数も低減される。また、誤動作による作
業の中断や、シードチャックの融液内進入による融液汚
染事故を確実に防止することができる。
来から引き上げ単結晶の直径制御に使用しているテレビ
カメラを利用し、簡単な機能部品を付加した上、融液面
に対する種子結晶の接近および融液面と種子結晶との接
触を、ビデオ信号レベルによって発生するパルス数を計
数することによって検出し、種子結晶下降速度の低減お
よび停止制御を行うことにしたので、種子結晶の融液面
への接近ならびに接触を確実、かつ容易に、しかも低価
格の設備費用で検出することができる。従来の技術で
は、微小な電圧や電流の変化を検出して融液面に対する
種子結晶の接触を検知する方法であるため、ノイズによ
る誤動作や検知もれ等が発生するおそれがあるが、本発
明による方法では、前記のような検出の不確実さを完全
に除去することができるので、この作業の完全自動化が
可能となり、工数も低減される。また、誤動作による作
業の中断や、シードチャックの融液内進入による融液汚
染事故を確実に防止することができる。
【図1】本実施例による信号処理回路のブロック図であ
る。
る。
【図2】本実施例によるモニタテレビ画面の説明図であ
る。
る。
【図3】図2の画面における各走査線によるビデオ信号
波形の説明図で、(a)はテレビカメラの視野内にある
種子結晶棒を検出した状態、(b)は種子結晶棒ととも
に石英ガラス窓に付着したごみを検出した状態、(c)
は走査線の位置に種子結晶棒が進入していない状態をそ
れぞれ示す。
波形の説明図で、(a)はテレビカメラの視野内にある
種子結晶棒を検出した状態、(b)は種子結晶棒ととも
に石英ガラス窓に付着したごみを検出した状態、(c)
は走査線の位置に種子結晶棒が進入していない状態をそ
れぞれ示す。
【図4】図3に基づくビデオ信号処理方法の説明図であ
る。
る。
【図5】ビデオ信号処理装置の出力の時間的変化を示す
説明図である。
説明図である。
【図6】テレビカメラによる単結晶直径検出手段を備え
た従来の単結晶製造装置の概略構成図である。
た従来の単結晶製造装置の概略構成図である。
1 スレッショールドレベル設定回路 2 変化量判別回路 8 パルス 15 テレビカメラ 18 融液面
Claims (3)
- 【請求項1】 チョクラルスキー法による半導体単結晶
製造装置において、融液素面を観察するテレビカメラを
設け、スレッショールドレベルを前記テレビカメラによ
る融液面のビデオ信号レベルより低く設定し、前記スレ
ッショールドレベル以下のビデオ信号に対してパルスを
発生させ、このパルスの計数結果に基づいて、テレビカ
メラの視野内で前記融液表面に接近する物体の下降量を
検知する手段を備えたことを特徴とする半導体単結晶製
造装置。 - 【請求項2】 スレッショールドレベル以下のビデオ信
号に基づいて発生するパルス数が設定値に達したとき、
種子結晶の下降速度を下げる又は、下降を停止する手段
を有することを特徴とする請求項1の半導体単結晶製造
装置。 - 【請求項3】 種子結晶の下降中に、発生パルス数の増
加停止を検出することによって種子結晶と融液との接触
を検知し、種子結晶の下降を停止させる手段を備えたこ
とを特徴とする請求項1の半導体単結晶製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22085892A JP2829686B2 (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 半導体単結晶製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22085892A JP2829686B2 (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 半導体単結晶製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0648888A JPH0648888A (ja) | 1994-02-22 |
JP2829686B2 true JP2829686B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=16757653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22085892A Expired - Lifetime JP2829686B2 (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 半導体単結晶製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829686B2 (ja) |
-
1992
- 1992-07-28 JP JP22085892A patent/JP2829686B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0648888A (ja) | 1994-02-22 |
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