JP2829592B2 - 引出の把手取り付け構造 - Google Patents

引出の把手取り付け構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、引出の把手取り
付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣装ケースや小物入れ等の引出にはその
前壁に硬質の把手を取り付けてあるが、従来は、例え
ば、略Ω状に形成された把手の両端軸部にそれぞれ支持
具を回動自在に取り付け、前記支持具を引出本体の前壁
に固着する態様で把手を引出本体に取り付けるようにし
ていた。
【0003】しかしながら、上記構造のものでは、製造
時において支持具の引出本体への固着が面倒であり、取
り付けに多くの時間を要していた。また、製造後におい
て把手に欠陥があるのを発見したとしても把手の交換が
容易でなく、引出全体を廃棄処分にすることを余儀なく
されていた。
【0004】近年、衣装ケース等を製造・販売する業界
では、引出本体への把手の着脱が非常に容易であり且つ
取り付け時には把手により確実に引出本体を引き出すこ
とができる引出の把手取り付け構造の開発が望まれてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、引出本体への把手の着脱が非常に容易であり且つ取
り付け時には把手により確実に引出本体を引き出すこと
ができる引出の把手取り付け構造を提供することを課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の引出の把手取
り付け構造は、引出本体2の前壁20に凹み部21を設
けると共に前記凹み部21を構成する左右の側壁に孔2
2を穿設し、他方、把手3を指掛け部30とこれに連続
する左右の挟持部31,31を有するものとすると共に
弾性部材により構成し、前記挟持部31,31の各端部
に設けた外側に突出する軸32をそれぞれ孔22に挿入
する態様で、把手3が前壁20に揺動自在に取り付けら
れている。
【0007】この構造を採用した場合、左右の挟持部3
1,31を指で挟圧することにより軸32は孔22から
抜け、その結果、把手3は引出本体2から取り外せる。
逆に、左右の挟持部31,31を指で挟圧し、孔22,
22と軸32,32とを対向させた状態で指を放すと軸
32が孔22に挿入状態となり、把手3は引出本体1に
取り付け状態となる。すなわち、この構造を採用した場
合、引出本体2への把手3の着脱が非常に容易になる。
また、把手3に引出し力が作用したときには、孔22の
構成壁と軸32の外周面とが係合状態となり、このた
め、把手3により確実に引出本体2を引き出すことがで
きる。
【0008】なお、上記構造に関して、把手3は、自重
により垂れ下がった状態では、全体が凹み部21内に収
容されていることが好ましい。この場合、全体としての
見栄えが良く且つ把手が邪魔にならない。
【0009】また、上記構造に関して、把手3は、弾性
合成樹脂を一体成形したものであることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面に従って説明する。
【0011】図1は、引出Hを三段に重ねるようにした
衣類収納用キャビネットを示すものであり、図2に示す
ように前記引出Hにこの発明の構造を採用している。
【0012】キャビネットは、図1に示すように、引出
収納部を有したキャビネット本体1と、三個の引出Hと
から構成されている。
【0013】キャビネット本体1は全体が合成樹脂材に
より構成されており、基本的には図1に示すように、最
上位の板材10とこれの下方に設けられた三枚の枠体1
1とを四隅で連結片12によって連結するようにして形
成され、前面、両側面及び後面にそれぞれ三つの開放部
が形成されている。なお、図2に示すように、このキャ
ビネット本体1では前面の開放部13が引出Hの挿入口
となる。
【0014】引出Hは、図1や図2に示すように、上面
開放の箱状の引出本体2と、この引出本体2の前壁20
に揺動自在に取り付けられた把手3とから構成されてい
る。
【0015】引出本体2は半透明の合成樹脂材により形
成されており、図2や図3に示すように、その前壁20
には凹み部21を形成してあると共に前記凹み部21を
構成する左右の構成壁21aの上部には縦長の孔22を
穿設してある。なお、凹み部21の深さは、図1に示す
ように、把手3が自重により垂れ下がった状態におい
て、その全体が凹み部21内に収容されるように設定し
てある。
【0016】把手2は、図2や図3に示すように、円弧
状の指掛け部30とこれに連続する左右対称の挟持部3
1,31とから構成された弾性合成樹脂製(一体成形し
て成る)のもので、前記挟持部31,31の各端部には
外側に突出する軸32をそれぞれ形成してある。なお、
この実施形態では、外形が略U字状に形成してあり、図
3に示すように、挟持部31に形成した内方突出部31
aにより、挟持部31,31を指で挟圧した場合でも必
要以上弾性変形しないようにしてある。また、図示して
いないが、この把手2は、断面形状をコ字状に形成(片
面側は凹んでいる形状)してあり、これにより厚みが薄
くても強い弾性力を持つようにしてある。
【0017】そして、この把手3は、軸32を前壁20
の孔22に挿入する態様で、前壁20に揺動自在に取り
付けられている(図3参照)。
【0018】このキャビネットに使用されている引出の
把手取り付け構造は上記のような構成であるから、以下
に示すような利点ある。 .左右の挟持部31,31を、図3に示すように指で
挟圧することにより軸32の端部相互間距離は小さくな
り、その結果、そのままの状態を維持しながら把手3を
手前に引き出すだけで引出本体2から取り外すことがで
きる。 .逆に、左右の挟持部31,31を指で挟圧し、孔2
2,22と軸32,32とを対向させた状態で指を放す
と、把手3を引出本体2に取り付けることができる(図
3参照)。
【0019】したがって、製造時における把手3の引出
本体2への取り付け作業は熟練者でなくとも容易にでき
ることになり、また、製造後において把手3に欠陥があ
るのを発見した場合には把手の交換が容易にできる。
【0020】なお、上記実施形態では把手3の形状を略
U字状としたが、これに限定されることなく略コ字状で
も、その他形状でもよい。要するに、指掛け部30と、
これに連続する左右の挟持部31,31と、前記挟持部
31,31の各端部に設けた外側に突出する軸32とが
存在すればよいのである。
【0021】また、上記実施形態では孔22の形状を縦
長に形成してあるが、これにかえて円孔であってもよ
い。
【0022】さらに、上記実施形態では、この発明の構
造を衣類収納用キャビネットに適用しているが、これに
限定されるものではない。すなわち、引出Hであればそ
の種類に関係なく全てこの発明の構造を採用することが
できる。
【0023】
【発明の効果】課題を解決するための手段の欄に記載し
た内容から、引出本体への把手の着脱が非常に容易であ
り且つ取り付け時には把手により確実に引出本体を引き
出すことができる引出の把手取り付け構造を提供でき
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である引出の把手取り付け
構造を施した衣類収納用キャビネットの外形斜視図。
【図2】前記衣類収納用キャビネットの引出しを引き出
した状態を示すと共に、把手の形状を示す外形斜視図。
【図3】把手を指で挟圧している状態を示す斜視図。
【符号の説明】
2 引出本体 3 把手 20 前壁 21 凹み部 22 孔 30 指掛け部 31 挟持部 32 軸

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引出本体(2)の前壁(20)に凹み部
    (21)を設けると共に前記凹み部(21)を構成する
    左右の側壁に孔(22)を穿設し、他方、把手(3)を
    指掛け部(30)とこれに連続する左右の挟持部(3
    1)(31)を有するものとすると共に弾性部材により
    構成し、前記挟持部(31)(31)の各端部に設けた
    外側に突出する軸(32)をそれぞれ孔(22)に挿入
    する態様で、把手(3)が前壁(20)に揺動自在に取
    り付けられていることを特徴とする引出の把手取り付け
    構造。
  2. 【請求項2】 把手(3)は、自重により垂れ下がった
    状態では、全体が凹み部(21)内に収容されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の引出の把手取り付け構
    造。
  3. 【請求項3】 把手(3)は、弾性合成樹脂を一体成形
    したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の
    引出の把手取り付け構造。
JP19192996A 1996-07-22 1996-07-22 引出の把手取り付け構造 Expired - Fee Related JP2829592B2 (ja)

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CN103471336B (zh) * 2013-09-29 2016-04-20 合肥美的电冰箱有限公司 用于冰箱的抽屉和具有其的冰箱

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